『ある日の創作室』について
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06/01(Sat) 14:51
pure love&so sweet
小春
創作室の脇役としてお馴染み、穂積霜。
今回は彼の初恋のお話でした。
そして、ここから先は「pure love&so sweet」のこぼれ話です。
[削除]
06/01(Sat) 20:41
pure love&so sweet*おまけ*
小春
*pure love&so sweet・おまけ*
~小野瀬vision~
霜
「ただいまー」
夜9時半。
空手の道場から、霜が帰って来た。
今日、中学は一学期の終業式だったはずなのに、遅くまでよく頑張るなあ。
しかも、明日からは長野で合宿だと聞いている。
8月半ばの大会に向けて、アイツも当分は空手漬けだな。
小野瀬
「お帰り」
リビングから声を掛けると、霜は、ジャージを脱ぎながら部屋に入ってきた。
霜
「ただいま、おじさん。母さんと秋は寝た?」
小野瀬
「うん」
霜
「いつもありがとう」
小野瀬
「礼には及ばない。クイーンとプリンセスを守るのは、ナイトの義務だからね」
霜
「おじさんも忙しいのに、悪いな。でも、おかげで安心して道場に行ける」
話しながら脱いだ服をそのままぽいぽいと床に放り投げ、あっという間にパンツ一丁になる。
小野瀬
「脱ぎ捨てるな!いつも言うだろ、洗濯機に入れろ!」
霜
「分別が出来ねえんだもん」
小野瀬
「だったら、せめて脱衣所で脱げ!」
霜
「すぐ脱ぎてえんだもん」
霜は父親を知らないはずだが、穂積とそっくり同じ事をし、そっくり同じ事を言う。
小野瀬
「全く、もう……」
習慣というのは、後天的なもののはずなのだが。
どういう遺伝子構造になっているのか、一度、化学的見地から調べてみたい。
小野瀬
「……お前と付き合う女の子は、きっと大変だな」
ぶつぶつ言いながら霜が脱ぎ捨てた服を拾っていると、俺が拾おうとしたジャージの上着を、反対側から霜が拾い上げた。
小野瀬
「?」
霜
「……」
霜は無言で俺の手から服の束を奪い取ると、脱衣所に持って行き、洗濯機にそのまま放り込んだ。
小野瀬
「……霜、お前……」
目の前で起きた未曾有の事態に当惑しながらも、俺が、単純明快な霜の行動の真実に行き着くのに時間はかからなかった。
小野瀬
「お前、彼女が出来たの?」
霜
「……」
たちまち、霜が真っ赤になる。
この辺りは、生意気とはいえやっぱり中学生。可愛いものだ。
小野瀬
「この間連れて来た子か?!」
霜
「デカい声出すな!母さんたちが起きるだろ!」
霜が声をひそめて怒鳴る。
俺は、声を低くした。
小野瀬
「告白したの?OKもらえたの?」
霜
「…………」
答えに詰まった霜が、渋々頷いた。
霜
「風呂入る」
耳まで真っ赤になって風呂に逃げようとする霜を、パンツに指を引っ掛けて引き止める。
小野瀬
「まあ、待て待て。……良かったじゃないか。おめでとう」
俺は強引に霜の肩を押さえつけて、リビングのソファーに座らせた。
小野瀬
「で?もう、ちゅーした?」
霜
「俺、まだ中学生だぞ!」
小野瀬
「性教育は早い方がいい」
霜
「何だろう、おじさんから性教育を受けちゃいけない気がする」
小野瀬
「まあまあまあまあ」
それから俺はあらゆる手段を駆使して、30分後には、霜の告白と彼女の返事の全貌を、霜から引き出す事に成功していた。
小野瀬
「……お前、あの子の事を、6歳の時から好きだったのか?!」
霜
「そんなわけないだろ。その時はただの迷子だよ」
小野瀬
「でも、それからずっと覚えてたんだろ?」
霜
「俺は、一度見た顔は忘れねえ」
翼さんみたいだな。
小野瀬
「……じゃあ、いつから好きだったんだ?」
霜は抵抗を諦めたのか、素直に返事をする。
霜
「俺が6年の時かな」
小野瀬
「あれ?てっきり、バケツの件からかと思ってた」
霜
「バケツの時にも思ったよ。俺、こいつのこういうバカなとこ、好きだなって」
思い出したのか、霜はくすりと笑った。
霜
「じゃなくて。俺が6年生で、向こうが4年生の時」
小野瀬
「お前ってロリコンなのかな。あ、いや、子供どうしだから問題ないのか」
霜が首を傾げる。
霜
「ろりこんって何?」
小野瀬
「知らなくていい。ごめん。続けて」
霜
「大した話じゃねえんだよ。朝礼の時、校長先生が、話の中で、ある女の子を褒めた。……何日か前の下校中、お爺さんに道を訊かれたその子は、目的地まで手を引いて案内してやった。女の子は名前を告げずに去ったけど、そのお爺さんは感謝して、学校にお礼を言いに来た」
小野瀬
「いい話じゃないか」
霜
「誰かは分からないけど、皆さんの中にそういう親切な子がいました、って話だった。でも、お爺さんを道案内した女の子は、あいつなんだよ」
小野瀬
「へえ!」
感心しかけた俺の頭に、ある疑問が浮かんだ。
小野瀬
「……ちょっと待て。どうして、お前はその事を知ってる?」
つまり、名前を言わずにお爺さんを道案内したのが、彼女だって事を。
霜
「見てたから」
霜は、事も無げに言った。
霜
「下校の途中で、たまたま見掛けたんだよ。そしたら、あいつ、お爺さんに声を掛けられて、一緒にひょこひょこ歩き出すからさ。危ねえなあと思って」
小野瀬
「……そっちか。さすが、警察官の息子だな」
霜
「当たり前だろ。おじさんみたいに手の早い爺さんだったらどうする?それに、あいつ、自分が迷子になるぐらい方向音痴のくせに。道案内なんか出来るのかよ、と思ってさ」
小野瀬
「……今、聞き捨てならない一文が入ったけど」
俺からの抗議を、霜は完全に黙殺した。
霜
「結局、さんざん回り道しながら、中込まで行って。爺さんを送り届けた後も、俺、あいつが通学路に戻るまで見届けて。その時、思ったんだ。……俺は、いったい何してんだろう、って」
小野瀬
「ぷっ」
霜
「だからもう、その時には、俺はあいつが気になって仕方なかったんだろうな」
そう考えてみると、いつから好きだったのか分からないなあ、と言って、霜は話を締めた。
霜
「……パンツ一丁で、長々するような話じゃねえよな。風呂入って来る」
霜が風呂場に消えてからも、俺はしみじみ考えていた。
つまり、霜は、彼女がお爺さんを送った事に感心したわけじゃないんだ。
どう考えても、霜の行動は、俺の行動パターンではない。
あんな素直さと一途さは、俺がとっくに失ってしまったものだ。
俺はちらりと仏壇の写真に目を向けた。
もしかしたら霜は、本当に、6歳の時から彼女を好きだったのかもしれないな。
小野瀬
「さすが、お前の子だよ」
写真の穂積が、一瞬、苦笑いを返したような気がした。
~END~
06/03(Mon) 22:44
もしも
とも
霜が告白する少し前のやりとりを捏造してみる。
~霜side ~
俺と秋で彼女を送っていった翌日、学校では何故か俺と彼女が付き合っているなんて噂がされていた。
家が同じ方向だから一緒に帰っただけなのに。しかも秋と3人だったのに。
とりあえず彼女が迷惑してるだろうからと声を掛けるタイミングを窺うが、お互いにいつも誰かが周りにいて、とても話ができる状態じゃない。
彼女はあえて俺がいそうな場所は避けてるようだった。
嫌われたかな…。
そう思うと胸がチクンとした気がした。
『よぉ、何か悩み事か?』
頭の中にあの人の声が聞こえた。
霜
「はぁ、父さんか…」
穂積
『なんだよ、カワイイ息子が面白い顔して唸ってるから、話を聞いてやろうと思って来てやったのに』
霜
「なんかニヤついてそうな顔が目に浮かぶよ」
穂積
『そんなことねえって。…ただ』
霜
「ただ?」
穂積
『俺と似てるなって思って』
性格こそ違うものの、容姿は瓜二つだと幼い頃から言われ続けてきたのに、何を今更?と思っていると、
穂積
『あの子の事が好きなんだろう?男ならちゃんと自分の気持ち伝えないと後で後悔しても知らないぞ』
彼女の事が好き。
ズバリ言い当てられてしまい、顔に身体中の熱が集まるのを感じた。
穂積
『真っ赤になっちゃって。やっぱりまだガキだなぁ』
霜
「なっ、それより父さんはどうだったのさ?母さんは自分が知らない頃から父さんに見られてたって言ってたけど」
穂積
『……言い方がなんか棘があるな。それにただ見てたんじゃない。初めて会った時はまた会えるとは思ってなかったし、再会してから、気づいたら目が離せなくて、つい探すようになってたっていうだけだ。今のお前と似てるだろう?』
へぇ、父さんも意外と一途なんだな。あ、思った事は言わなくてもバレるんだった。
穂積
『意外だと?俺は今俺の替わりにお前たちや翼の面倒を見てくれてる誰かさんみたいにいろんな女試したりしたいとは思わないんだよ』
霜
「誰かさんが誰なのかすぐにわかるのは何でだろう…」
穂積
『とにかく、アドバイスはしてやったぞ。後はお前がどうしたいかだ。俺はうまく行くと思うけどな。じゃあな』
霜
「えっ?」
続きを聞こうと話し掛けても返事は返ってこなかった。
うまく行く、か…。
彼女も俺と同じ気持ちだといいな。
そう思った途端に頭の中がスッキリした。
霜
「父さん、ありがとう」
夏休みに入ればすぐに合宿が始まる。
うん。その前に会って気持ちを伝えよう。たとえいい返事じゃなくても、伝えないままの方が後悔するから。
-おわり-
すいませーーーーーーーーーーーーん勝手に書いちゃいました(><*)ノ~~~~~ 駄文お許しくださいませ。
ちなみにリレーSS ではありません。
[削除]
06/04(Tue) 06:50
ともさん、ありがとうございます(///ω///)♪
小春
初の霜side、そして泪さん登場!
ゞ(^▽^ゝ)≡(/^▽^)/"(小躍り)
ありがとうございます!
そうか、告白の前の霜には、泪さんとのこんなやり取りがあったのね。
息子が心配でアドバイスに来るなんて、泪さんも人の親ですね・゜・(つД`)・゜・
しかも結構ぶっちゃけてるあたり、やっぱり実の親子だなあって感じがします。
ともさんのお話を読んだら、泪さんは亡くなってても、本当にいつも霜の身近にいてくれたんだなあと感じました。
さすが悪魔(笑)←いい話台無し
秋が小野瀬さんを好きになった時にはどうだったのかなあ。
そっちの方が、お父さん必死でアプローチしてきそうなんだけど(´∇`)
pure love&so sweet
小春
創作室の脇役としてお馴染み、穂積霜。
今回は彼の初恋のお話でした。
そして、ここから先は「pure love&so sweet」のこぼれ話です。
[削除]
06/01(Sat) 20:41
pure love&so sweet*おまけ*
小春
*pure love&so sweet・おまけ*
~小野瀬vision~
霜
「ただいまー」
夜9時半。
空手の道場から、霜が帰って来た。
今日、中学は一学期の終業式だったはずなのに、遅くまでよく頑張るなあ。
しかも、明日からは長野で合宿だと聞いている。
8月半ばの大会に向けて、アイツも当分は空手漬けだな。
小野瀬
「お帰り」
リビングから声を掛けると、霜は、ジャージを脱ぎながら部屋に入ってきた。
霜
「ただいま、おじさん。母さんと秋は寝た?」
小野瀬
「うん」
霜
「いつもありがとう」
小野瀬
「礼には及ばない。クイーンとプリンセスを守るのは、ナイトの義務だからね」
霜
「おじさんも忙しいのに、悪いな。でも、おかげで安心して道場に行ける」
話しながら脱いだ服をそのままぽいぽいと床に放り投げ、あっという間にパンツ一丁になる。
小野瀬
「脱ぎ捨てるな!いつも言うだろ、洗濯機に入れろ!」
霜
「分別が出来ねえんだもん」
小野瀬
「だったら、せめて脱衣所で脱げ!」
霜
「すぐ脱ぎてえんだもん」
霜は父親を知らないはずだが、穂積とそっくり同じ事をし、そっくり同じ事を言う。
小野瀬
「全く、もう……」
習慣というのは、後天的なもののはずなのだが。
どういう遺伝子構造になっているのか、一度、化学的見地から調べてみたい。
小野瀬
「……お前と付き合う女の子は、きっと大変だな」
ぶつぶつ言いながら霜が脱ぎ捨てた服を拾っていると、俺が拾おうとしたジャージの上着を、反対側から霜が拾い上げた。
小野瀬
「?」
霜
「……」
霜は無言で俺の手から服の束を奪い取ると、脱衣所に持って行き、洗濯機にそのまま放り込んだ。
小野瀬
「……霜、お前……」
目の前で起きた未曾有の事態に当惑しながらも、俺が、単純明快な霜の行動の真実に行き着くのに時間はかからなかった。
小野瀬
「お前、彼女が出来たの?」
霜
「……」
たちまち、霜が真っ赤になる。
この辺りは、生意気とはいえやっぱり中学生。可愛いものだ。
小野瀬
「この間連れて来た子か?!」
霜
「デカい声出すな!母さんたちが起きるだろ!」
霜が声をひそめて怒鳴る。
俺は、声を低くした。
小野瀬
「告白したの?OKもらえたの?」
霜
「…………」
答えに詰まった霜が、渋々頷いた。
霜
「風呂入る」
耳まで真っ赤になって風呂に逃げようとする霜を、パンツに指を引っ掛けて引き止める。
小野瀬
「まあ、待て待て。……良かったじゃないか。おめでとう」
俺は強引に霜の肩を押さえつけて、リビングのソファーに座らせた。
小野瀬
「で?もう、ちゅーした?」
霜
「俺、まだ中学生だぞ!」
小野瀬
「性教育は早い方がいい」
霜
「何だろう、おじさんから性教育を受けちゃいけない気がする」
小野瀬
「まあまあまあまあ」
それから俺はあらゆる手段を駆使して、30分後には、霜の告白と彼女の返事の全貌を、霜から引き出す事に成功していた。
小野瀬
「……お前、あの子の事を、6歳の時から好きだったのか?!」
霜
「そんなわけないだろ。その時はただの迷子だよ」
小野瀬
「でも、それからずっと覚えてたんだろ?」
霜
「俺は、一度見た顔は忘れねえ」
翼さんみたいだな。
小野瀬
「……じゃあ、いつから好きだったんだ?」
霜は抵抗を諦めたのか、素直に返事をする。
霜
「俺が6年の時かな」
小野瀬
「あれ?てっきり、バケツの件からかと思ってた」
霜
「バケツの時にも思ったよ。俺、こいつのこういうバカなとこ、好きだなって」
思い出したのか、霜はくすりと笑った。
霜
「じゃなくて。俺が6年生で、向こうが4年生の時」
小野瀬
「お前ってロリコンなのかな。あ、いや、子供どうしだから問題ないのか」
霜が首を傾げる。
霜
「ろりこんって何?」
小野瀬
「知らなくていい。ごめん。続けて」
霜
「大した話じゃねえんだよ。朝礼の時、校長先生が、話の中で、ある女の子を褒めた。……何日か前の下校中、お爺さんに道を訊かれたその子は、目的地まで手を引いて案内してやった。女の子は名前を告げずに去ったけど、そのお爺さんは感謝して、学校にお礼を言いに来た」
小野瀬
「いい話じゃないか」
霜
「誰かは分からないけど、皆さんの中にそういう親切な子がいました、って話だった。でも、お爺さんを道案内した女の子は、あいつなんだよ」
小野瀬
「へえ!」
感心しかけた俺の頭に、ある疑問が浮かんだ。
小野瀬
「……ちょっと待て。どうして、お前はその事を知ってる?」
つまり、名前を言わずにお爺さんを道案内したのが、彼女だって事を。
霜
「見てたから」
霜は、事も無げに言った。
霜
「下校の途中で、たまたま見掛けたんだよ。そしたら、あいつ、お爺さんに声を掛けられて、一緒にひょこひょこ歩き出すからさ。危ねえなあと思って」
小野瀬
「……そっちか。さすが、警察官の息子だな」
霜
「当たり前だろ。おじさんみたいに手の早い爺さんだったらどうする?それに、あいつ、自分が迷子になるぐらい方向音痴のくせに。道案内なんか出来るのかよ、と思ってさ」
小野瀬
「……今、聞き捨てならない一文が入ったけど」
俺からの抗議を、霜は完全に黙殺した。
霜
「結局、さんざん回り道しながら、中込まで行って。爺さんを送り届けた後も、俺、あいつが通学路に戻るまで見届けて。その時、思ったんだ。……俺は、いったい何してんだろう、って」
小野瀬
「ぷっ」
霜
「だからもう、その時には、俺はあいつが気になって仕方なかったんだろうな」
そう考えてみると、いつから好きだったのか分からないなあ、と言って、霜は話を締めた。
霜
「……パンツ一丁で、長々するような話じゃねえよな。風呂入って来る」
霜が風呂場に消えてからも、俺はしみじみ考えていた。
つまり、霜は、彼女がお爺さんを送った事に感心したわけじゃないんだ。
どう考えても、霜の行動は、俺の行動パターンではない。
あんな素直さと一途さは、俺がとっくに失ってしまったものだ。
俺はちらりと仏壇の写真に目を向けた。
もしかしたら霜は、本当に、6歳の時から彼女を好きだったのかもしれないな。
小野瀬
「さすが、お前の子だよ」
写真の穂積が、一瞬、苦笑いを返したような気がした。
~END~
06/03(Mon) 22:44
もしも
とも
霜が告白する少し前のやりとりを捏造してみる。
~霜side ~
俺と秋で彼女を送っていった翌日、学校では何故か俺と彼女が付き合っているなんて噂がされていた。
家が同じ方向だから一緒に帰っただけなのに。しかも秋と3人だったのに。
とりあえず彼女が迷惑してるだろうからと声を掛けるタイミングを窺うが、お互いにいつも誰かが周りにいて、とても話ができる状態じゃない。
彼女はあえて俺がいそうな場所は避けてるようだった。
嫌われたかな…。
そう思うと胸がチクンとした気がした。
『よぉ、何か悩み事か?』
頭の中にあの人の声が聞こえた。
霜
「はぁ、父さんか…」
穂積
『なんだよ、カワイイ息子が面白い顔して唸ってるから、話を聞いてやろうと思って来てやったのに』
霜
「なんかニヤついてそうな顔が目に浮かぶよ」
穂積
『そんなことねえって。…ただ』
霜
「ただ?」
穂積
『俺と似てるなって思って』
性格こそ違うものの、容姿は瓜二つだと幼い頃から言われ続けてきたのに、何を今更?と思っていると、
穂積
『あの子の事が好きなんだろう?男ならちゃんと自分の気持ち伝えないと後で後悔しても知らないぞ』
彼女の事が好き。
ズバリ言い当てられてしまい、顔に身体中の熱が集まるのを感じた。
穂積
『真っ赤になっちゃって。やっぱりまだガキだなぁ』
霜
「なっ、それより父さんはどうだったのさ?母さんは自分が知らない頃から父さんに見られてたって言ってたけど」
穂積
『……言い方がなんか棘があるな。それにただ見てたんじゃない。初めて会った時はまた会えるとは思ってなかったし、再会してから、気づいたら目が離せなくて、つい探すようになってたっていうだけだ。今のお前と似てるだろう?』
へぇ、父さんも意外と一途なんだな。あ、思った事は言わなくてもバレるんだった。
穂積
『意外だと?俺は今俺の替わりにお前たちや翼の面倒を見てくれてる誰かさんみたいにいろんな女試したりしたいとは思わないんだよ』
霜
「誰かさんが誰なのかすぐにわかるのは何でだろう…」
穂積
『とにかく、アドバイスはしてやったぞ。後はお前がどうしたいかだ。俺はうまく行くと思うけどな。じゃあな』
霜
「えっ?」
続きを聞こうと話し掛けても返事は返ってこなかった。
うまく行く、か…。
彼女も俺と同じ気持ちだといいな。
そう思った途端に頭の中がスッキリした。
霜
「父さん、ありがとう」
夏休みに入ればすぐに合宿が始まる。
うん。その前に会って気持ちを伝えよう。たとえいい返事じゃなくても、伝えないままの方が後悔するから。
-おわり-
すいませーーーーーーーーーーーーん勝手に書いちゃいました(><*)ノ~~~~~ 駄文お許しくださいませ。
ちなみにリレーSS ではありません。
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06/04(Tue) 06:50
ともさん、ありがとうございます(///ω///)♪
小春
初の霜side、そして泪さん登場!
ゞ(^▽^ゝ)≡(/^▽^)/"(小躍り)
ありがとうございます!
そうか、告白の前の霜には、泪さんとのこんなやり取りがあったのね。
息子が心配でアドバイスに来るなんて、泪さんも人の親ですね・゜・(つД`)・゜・
しかも結構ぶっちゃけてるあたり、やっぱり実の親子だなあって感じがします。
ともさんのお話を読んだら、泪さんは亡くなってても、本当にいつも霜の身近にいてくれたんだなあと感じました。
さすが悪魔(笑)←いい話台無し
秋が小野瀬さんを好きになった時にはどうだったのかなあ。
そっちの方が、お父さん必死でアプローチしてきそうなんだけど(´∇`)
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