『アブナイ☆恋をもう一度』
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11/19(Tue) 16:46
小春
穂積
「明智、もういいぞ」
泪さんのお許しが出たので、壁を作っていた人たちの輪が一斉にこちらを振り向く。
背を向けていたはずなのに、明智さんも藤守さんも、アニさんも真っ赤だ。
穂積
「この元気なら心配ないだろう?」
明智
「……わかりましたよ、もう」
藤守
「あかん、刺激が強すぎますわ!」
アニ
「こ!こ!こんなところで!穂積、貴様というやつは!」
諏訪野
「ははは、なるほど特効薬だね」
急激に恥ずかしさが襲ってきた。
私はいたたまれずに立ち上がり、真っ赤になってジュンさんとともさんの陰に逃げ込む。
二人は「いやー熱烈やわ」「羨ましい!」なんて笑いながら、私を隠してくれた。
小野瀬
「元気は出たみたいだけど、頭痛は本当だろう。櫻井さん、膝枕でもして休ませてあげてよ」
翼
「は、はい」
如月
「よーし!じゃあ、残りのアトラクションを楽しんできちゃいましょうよ!」
ジュン
「そうだね。行こう、賢史くん、慶史さんも」
明智
「各々の用事がすんだら、またここに集合だ」
一同
「了解!」
如月さんの明るい声をきっかけに、私と泪さんをベンチに残して、みんなは散っていった。
それを見送って、ことん、と、私の膝に泪さんの頭が乗る。
泪さんから、熱が伝わってくる。
穂積
「いい気持ちだ。しばらく借りていいか?」
翼
「はい、もちろん」
私が笑顔を見せると、泪さんは寝る体勢を整えて瞼を閉じた。
病み上がりで、本当はすごく疲れていたに違いない。
翼
(でも、記憶の無い『泪さん』が、あんな、大胆な事をするなんて……)
さっきのキスを思い出すと、また頬が熱くなってしまう。
翼
(もしかして、少しずつ、元に戻っているのかな?)
私は、寝息をたて始めた泪さんの、さらさらの金髪を撫でた。
翼
(あとは、『エミ』さんの問題だけど……)
エミさんの目的が、小野瀬さんや諏訪野さんが言ったように、きれいな男の人たちだとすると。
もしかして、あの写真は、ストーカーの存在を教えてくれる為だけに、私に送ってくれたのかもしれない。
だとしたら……?
翼
(あれ?ところで、JSと小春ちゃんはどこだろう。そろそろ、キャラクターパレードの観客が集まり始めてるし、みんなで花火を見たり、お土産を買うのも楽しみにしてたはずなのにな……)
そういえば、JSはどこかに電話をしていたような……。
ここでパースヽ( ̄▽ ̄)ノ⌒○
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11/20(Wed) 00:14
壁| ̄▽ ̄)ニヤリ
おのほづフリークせ☆な
(V)o¥o(V)ところでデータはおいくらで譲っていただけるのでしょうか(V)o¥o(V)
・・・そんなこと言ってる場合じゃないけど腐腐腐腐
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11/20(Wed) 10:27
おのほづインフォメーション
小春
せつなさま、小春日和でのおのほづデータは脳内通信販売でお買い求め頂けます。
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※警視庁への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。
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11/22(Fri) 20:15
今明かされる真実
小春
うららかな小春日和に誘われて、穂積を膝枕したまま翼がうとうととし始めた頃。
小春
「翼ちゃん」
翼は、遠慮がちに翼の名前を呼ぶ小春の声にはっとした。
翼
「……あ、小春ちゃん。ごめんね、つい居眠りしちゃった」
ううん、と、小柄な少女は首を振る。
小春
「私こそ、ごめんね。せっかくいい雰囲気なのに」
小春の視線を追って膝の上を見れば、穂積はまだ綺麗な寝顔を見せて、すやすやと寝息をたてている。
小春
「向こうで、みんなから事情を聞いた。痛み止めの薬って、飲むと眠くなるもんね」
翼
「そうだね。……ところで、小春ちゃん、ひとり?JS……山田さんは?」
小春は、翼の隣にちょこんと座った。
穂積を起こさないように、翼の耳に手を当てて小声で囁く。
小春
「太郎さんね、電話で呼んだっていうダンディなおじさまと、どこか行っちゃったの。このテーマパークのオーナーさんだよ、なんて言ってたけど、ほんとかなあ」
翼
(……本当か嘘か分からないのが困るのよね……)
小春
「捜査室の人たちや、ともさんやジュンさんをプリンスやプリンセスに仕立てて、夕方からのパレードに登場させたろかなって言ってた」
翼
「はい?!」
翼が驚いた声を出したので、穂積が目を覚ました。
翼
「あ、ご、ごめんなさい泪さん……じゃなかった室長」
穂積
「小春……そのダンディ、名前は分かるか?」
小春は首を横に振る。
小春
「いいえ。でも、『TDL』の正式名称を太郎さんに尋ねられて、答えてました」
翼
「何て?」
小春
『(T)ともの(D)ダディの(L)ロマンティックパーク』
穂積
「『ロマン』の綴りは『roman』だろ……?」
小春
「知っててボケてるって」
翼
「それより、室長!ともさんのお父様がオーナーということは」
穂積
「本気でパレードに出すつもりか……!」
ここでパースヽ( ̄▽ ̄)ノ⌒○
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11/29(Fri) 09:47
如月さんの春は来るのか!?
ジュン
~如月vision~
如月
「次のアトラクションもパス取ってきたよ。」
小走りに皆の輪の中に入っていく。
とも
「如月さん、おおきに。」
ともちゃんは諏訪野さんと腕を組ながら振り返った。
藤守さんもジュンちゃんと仲良さそうに微笑み合っている。
如月
「いいなあ、俺も彼女ほしい。」
ポツリと呟いたつもりだったが周りにいた独り身男たちには聞こえたようだ。
アニ
「お、俺はジュンさえいれば。いや、変な意味ではないぞ!愚弟の彼女に手を出すなどしない。しかし、ジュンが『お兄さま』とか呼んでくれる日はそう遠くないかもと!」
さすがアニさんは相変わらず爆発が妄想している。
明智さんを見れば苦笑い。あのお姉さんたちのことでも考えてるのかもしれない。
小笠原さんはずっとスマホを触ってるし。
如月
「小笠原さんは彼女ほしいとか思わないんですか?」
小笠原
「・・・いるよ。」
如月
「あー、ナナコですか?」
小笠原
「違う。」
衝撃の答えに俺は無意識に小笠原さんのスマホを取り上げた。小笠原さんが文句を言っているようだけど気にしていられない。
小笠原さんのスマホはメッセージアプリの画面でそこには『冬子ちゃん』という名前と可愛らしい女の子がパフェを頬張っているアイコン。
なんだか裏切られた気分だ。独り身仲間だと思っていたのに。
チラリと小野瀬さんを見るとニコッと笑って「俺は穗積一筋だから。」と言ってのける。そんな冗談を言えるくらいには女性に不自由はしていないんだろう。
ハァと溜め息をついた途端、「キャッ!」と声が響いた。
ともちゃんがパークのキャラクターに抱き締められてたのだ。
とも
「あはは、嬉しい。皆で写真撮ろうや。」
そう言ってキャラクターの腕の中から出ようとするともちゃんをキャラクターはギュウギュウと抱き締めて離さない。
とも
「ちょっ、苦しいって!」
ともちゃんの悲鳴に諏訪野さんがキャラクターとの間に割って入ろうとするが上手くいかない。
諏訪野
「おい、いい加減にしろ!」
諏訪野さんの拳一閃、それは見事にキャラクターに受け止められた。
諏訪野
「なにっ!」
その瞬間、諏訪野さんも別のキャラクターに羽交い締めにされた。
回りを見ればいつの間に集まったのか沢山のキャラクターたちに俺たちは囲まれていた。
藤守さんはジュンちゃんを背に隠し、小野瀬さんも小笠原さんに下がるように言っている。俺たちはいつでも仕掛けられるように間合いを取った。
「きゃー、すご~い。キャラクターがいっぱい。」
その時周りにいた女の子達が集まってきた。こんなにキャラクターが一ヶ所に集まるのは確かに珍しい。写真を撮り始める女の子たちとジリジリとこちらに距離を詰めてくるキャラクター。ここでキャラクターを投げ飛ばしてしまったら夢の国ではなくなってしまう。
明智さんと小野瀬さんも同じ事を考えているようで動けずにいた。
そして、俺たちは全員キャラクターに連れ去られたのだ。
冬子さん、勝手に登場させてごめんなさい(^^;
拐われたメンバーたち、一体どうなる?諏訪野の拳を受け止めたキャラクターとは一体!
ここでパース(* ̄▽ ̄)ノ⌒〇
11/29(Fri) 11:48
ジュンさんありがとうございます(´ 3`)
小春
愛らしいキャラクターたちに導かれた一行が連れてこられたのは、何も知らない人たちには気付く事も出来ない、秘密の場所にある入り口。
そこから魔法の門を潜り、たくさんの呪文と内緒の扉を幾つも通り抜けて辿り着いたのは、夢の国の奥深くに隠された王様の守る神殿だった。
???
「手荒な真似をして、すまんかったなあ」
玉座から降りてきたのは、さっき、諏訪野の拳を受け止めたキャラクターだった。
ここまでメンバーたちを連れてきたキャラクターたちは、神殿に入ると一旦離れ、壁際に下がって待機している。
???
「特に、諏訪野くんにはすまんかった」
反論したのは、諏訪野ではなく、何故かともだった。
とも
「いきなり、うちを拐おうなんてするからや!まあ、うちを庇おうとしてくれた諏訪野さんはめっちゃ格好良かったけど!」
???
「そうやな。なかなか、キャラクターに殴りかかる勇気はあらへん」
とも
「本気で殴り飛ばしてもろたらよかったんや」
諏訪野
「ともさん、落ち着いて。……このキャラクター、入園した時から気になっていたんだ。時々視界に入ってたからね。それが、とうとうともさんに手を出したから、つい」
とも
「諏訪野さん、うち、嬉しかったわ」
諏訪野
「ともさん……」
???
「仲が良くてええ事や。……諏訪野くんは、剣道か?」
諏訪野
「はい」
???
「それは、楽しみが増えたわ」
諏訪野
「不意打ちや騙し討ちでなけれは、いつでもお相手しますよ」
???
「はは、こら一本取られた」
明智
「あの」
???
「ん?おお、呼んどいてすまんかった。いきなりで何やが、きみら、これから、変身してもらうで」
全員
「はい?!」
というところで、パースヽ( ̄▽ ̄)ノ⌒○
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12/12(Thu) 18:29
なんとか生きてます
とも
とも
「はぁ、ホンマにいきなりやな。理由はともかく、まずは自分のことを名乗りもせんのは失礼やで」
ともは驚いてポカンとしている一行を見ながら呆れた口調で相手を嗜めた。
見る人が見たら関西弁で、しかもタメ口で話している時点であれ?となるのだろうが、頭の整理ができていない人たちにはいまいち状況が飲み込めていなかったようだが、諏訪野は思うところがあるらしく、姿勢を正す。
???
「せやから、スマンて。 …ゴホン、自己紹介が遅れて申し訳ない。ここTDLのオーナーで、そこにいるじゃじゃ馬娘…、もとい、ともの父の白河と申します。突然の事で皆さんを驚かせてしまったことをお詫びいたします。」
キャラクターの頭をとり、真摯に頭を下げているともの父と名乗る男性にますますパニックになるともと諏訪野以外のメンバー(パーク内では絶対やってはいけないキャラクターの頭をとるとか、目の前にいるダンディがともの父親で、パークのオーナーだった事とかには誰も気づいていない)。
とも
「それで、ウチらをこんな関係者以外入れない所に連れてきてどないするつもりや? 変身してもらうって、まさか?」
こちらは通常運転のとも。ここに連れて来られた事で父親が何か企んでいるのにうすうす感づいているような口ぶりだ。
とも父
「そや。せっかく遊びに来てもろたんやから、ちょっとくらい特別な体験でもしてもろたらええと思ってな。というわけで、今から着替えにレッツゴーや!」
とも
「なるほどな。ほなみんな、レッツゴー!!」
「「えぇぇぇぇぇ~⁈」」
小春さん、お姉様方、大変お久しゅうございます。覚えていらっしゃいますでしょうか(´;Д;`)
リレーには必ず登場するとも父ですが、今回も出していただきありがとうございます!
なんかあまり進展のない文章ですみません。
タリッキーで次にパース( ´ ▽ ` )ノ⌒◯
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12/22(Sun) 20:11
パレード大作戦(改)
小春
☆ちょっと書き直しました。
翼
「どうしよう……みんな、大丈夫でしょうか?」
夕暮れが迫り、パーク内のBGMは、パレードの開始時刻が近いことを知らせる合図の音楽に変わっていた。
どうやらパークのオーナーに招かれてパレードに参加するということまでは分かったものの、メンバーの姿はどこにもなく、携帯での連絡も取れない。
そのため下手に動くわけにいかない穂積と翼は、とりあえずパレードの通過する大通りを注目するしかなかった。
***
その、少し前。
とも父
「どうや?このバリエーション。好きなように組み合わせて、使うてくれたらええで」
小野瀬
「好きなように組み合わせたら、全く違うキャラクターになってしまうんじゃないですか?」
小野瀬が真っ当な質問をすると、とも父は豪快に笑った。
とも父
「構へん構へん」
最初は戸惑っていたメンバーたちだったが、警察官としては国民の期待に応えるべきだし、滅多に無い経験でもある、と、開き直りつつあった。
それにしても、ここにある着ぐるみや衣装のバリエーションときたらどうだ。
藤守
「兄貴、魔法使いがあるで!」
アニ
「だから何だと言うのだ」
藤守
「兄貴も魔法使いやん」
アニ
「ほな、お前はこのタコ焼きの被り物やな!丸い穴から顔が見えて、マントと組み合わせたら、どうや、『タコ焼き王子』や!」
如月
「あっ、そういうのアリなんですか?」
アニ
「なんだチビ、貴様はキャバクラ嬢か」
如月
「セクシーでラブリーでしょ?」
アニ
「よく出来た女装だな。……だが、何だろう、貴様のその姿、どこかで見たことがあるような……」
小笠原
「(小声)実際キャバクラで会ってるよね」
明智
「(小声)小笠原、静かに。如月がキャバクラ嬢に扮して、たまたま来店したアニさんを接待した事は、秘密なんだからな」
小野瀬
「……」
明智
「……?小野瀬さん、どうしました?」
如月とアニのやり取りを聞きながら、何か考えている様子の小野瀬に、明智が尋ねた。
小野瀬
「……いや……パレードのキャラクターだと聞いたから、てっきり、王子や姫やマスコットキャラクターに扮するんだと思っていたんだけど……」
明智
「違うみたいですね」
小野瀬
「うん。……ところで明智くん、穂積の記憶を、取り戻したいよね?」
明智
「え?何ですか急に。それはもう、もちろん、取り戻してもらいたいですよ」
小野瀬
「それなら……一か八か、こういうのはどうだろう」
小野瀬は、明智の耳元に、口を寄せて囁いた。
***
小春
「あっ、室長、翼ちゃん!ほら、パレードの先頭が近付いて来たよ!」
小春に呼ばれて、二人はそちらに目を向けた。
色とりどりのイルミネーションに飾られた、きらびやかなフロートが、軽やかな音楽とともに近付いて来る。
翼と穂積は、その先頭のフロートに、野獣のようなたてがみをなびかせたキャラクターを発見した。
『俺はケダモノマスクや!』
特殊メイクで毛むくじゃらな野獣になってはいるものの、その声と特徴のあるしゃべり方には、覚えがあった。
翼
「まさか、藤守さん?!」
藤守=ケダモノマスク
『室長、俺です!』
穂積
「……藤守?……なんで、ケダモノ?」
フロートはリズミカルに近付き、手を振る藤守を乗せたまま、穂積の前を通りすぎてゆく。
次に来たのは、キャバ嬢姿の如月だった。
如月=ベッキー
『室長ー!ベッキーですよー!』
穂積
「ベッキー……?如月じゃないのか?」
穂積は、混乱している様子で柳眉をひそめ、こめかみを押さえる。
ここで翼は、一見バカバカしく無意味に見えるメンバーたちの仮装に、明らかな意図を感じ取った。
翼
「もしかして……」
続いて見えてきたフロートには、純白の王子に扮した諏訪野と、プリンセスドレスのともが乗っていた。
とも
「室長、思い出してください!みんな、室長に思い出してほしくて、精一杯、インパクトのあるヒントを出してくれてはるんですよ!」
***
なんだこの展開(汗)。
だがここでパースヽ( ̄▽ ̄)ノ⌒○
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01/11(Sat) 20:32
小春
フロートの上のともからのメッセージを受けて、翼が、腕を掴むようにして穂積を仰ぎ見る。
翼
「室長、思い出しませんか?……ほら、明智さんの白いワンピース姿!小笠原さんの、段ボール金庫!」
明智の新人時代の衝撃写真を彷彿とさせる、筋肉質で無骨な女装。
事件を再現実験した時の名演技を穂積が絶賛した、小笠原の段ボール金庫。
どちらも、かつての穂積ならすぐに反応したはずだ。
けれど穂積は、真面目なはずの明智や小笠原の、意外すぎる仮装に困惑した表情のまま。
穂積の戸惑いをよそに、次のフロートが近付いて来る。
アニ
「穂積!思い出せ!」
アニの姿は、なぜか温泉でよく見かけるような浴衣。
そしてまたなぜか、手には卓球のラケットを構えて、高速の素振りを繰り返している。
翼にはそれが、以前みんなで行った温泉旅館で盛り上がった卓球を再現してくれているのだと分かる。
困惑するばかりの穂積の表情に、変化はないけれど。
JS
「ルイルイ!」
呼び掛けたJSが抱えているのは、大型の水鉄砲。
あっと思う間もなく、そこから発射された水が、穂積を直撃した。
穂積
「うわっ?!」
水浸しになった穂積、だが、その表情が、かつてのキャンプで自らも水鉄砲を手にメンバーを追いかけ回した時のように輝く事もない。
かえって、周りに大勢いる一般のお客さんたちの方が、濡れた冷たいと大はしゃぎしているぐらいだ。
小野瀬
「穂積!」
次のフロートから呼び掛けられて、穂積は顔をそちらに向けた。
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01/11(Sat) 20:33
小春
小野瀬
「穂積!」
小野瀬は仮装していない。
いつもの、仕事の時と同じように白衣を羽織っただけだ。
女性の観客たちからの黄色い声援を浴びながら、それに応える事なく、小野瀬は、翼と穂積の頭上から、穂積の名を呼んだ。
小野瀬
「思い出せ、穂積!」
いつもの姿で、けれど、いつもとは全く違う、真剣な……泣きそうなほど真剣な、声で。
小野瀬
「俺を思い出せ!」
そして、次の瞬間。
小野瀬
「お前が、俺を忘れてしまうなら……」
叫ぶが早いか、フロートの縁に足をかけて身を乗り出した小野瀬は、穂積を真っ直ぐに見下ろした。
小野瀬
「俺はここから飛び降りる!」
穂積
「小野瀬やめろ、危ない!」
小野瀬
「絶対に、俺を、忘れさせない!」
翼
(小野瀬さん、まさか?!)
その、まさかだった。
小野瀬
「穂積ー!」
小野瀬は、迷わずに、跳んだ。
翼
「きゃあっ!!」
穂積
「ばっ」
ほとんど反射的に、穂積もまた、翼の手を振りほどいて、動いていた。
落ちてくる小野瀬を、体当たりするようにして全身で受け止めたのはさすがだが、勢い余って地面に転がる。
小野瀬もまた、穂積の頭を守るように両腕で抱え込んで、一緒にごろごろと転がった。
命に関わるほどではない高さとはいえ、小野瀬の飛び降りは、もしも穂積が受け止めなかったとしたら、軽い怪我ではすまない無茶な行動だった。
穂積
「……小野瀬」
地面に転がったあと、先に声を出したのは、穂積だった。
01/11(Sat) 20:34
小春
穂積
「小野瀬、おい、小野瀬!」
顔色が真っ青だ。
一方で、抱えられている方の小野瀬は、力が抜けたように笑う。
小野瀬
「あはは……大丈夫。絶対、受け止めてくれると思ったからね」
穂積
「馬鹿野郎!」
穂積が怒鳴った。
穂積
「なんで……お前って……たまに……そういう……」
小野瀬
「……え?」
穂積
「……そういう……無茶を……アブナイ……前にも……爆発……爆弾……」
小野瀬
「……穂積……?」
穂積
「……櫻井……明智……小野瀬…………爆弾……」
小野瀬
「……」
穂積
「……あったよな?……俺は……あの時……その場にいなくて……どんなに……」
小野瀬
「穂積?」
そろり、と身体を起こした小野瀬の、その襟首が、凄い力で穂積に掴まれた。
穂積
「どんなに気を揉んだと思ってるんだよ!もう、余計な心配させるんじゃねえよ!!」
遠慮の無い怒声に、小野瀬の目が見開かれた。
小野瀬
「……穂積、それ……あのね、いや、ええと……」
いまだ地面から立ち上がらないまま、小野瀬は穂積と向かい合っている。
穂積は小野瀬の胸ぐらを掴んだまま、頭痛がするのか、小野瀬にぐりぐりと頭を押し付けた。
穂積
「くっそう、痛え!頭が、どうなってんだ、小野瀬、何とかしろ!」
小野瀬
「穂積、もしかして」
もしかして、記憶が。
確信はない、が、小野瀬の目に、涙が浮かぶ。
小野瀬
「それって……俺と、櫻井さんが付き合うきっかけになった、事件だよね?」
穂積
「翼は俺のだ!」
ごん、と小野瀬の頭に穂積の拳骨が落ちる。
小野瀬
「痛ー!」
穂積
「どさくさに紛れて盗ろうとするんじゃねえ!」
メンバーたちと翼が、代わる代わるに互いの顔を見合わせる。
この状況は、どう、判断すればいいのか……
その時。
カシャカシャカシャ、と、すぐ近くでカメラのシャッターを切る音がした。
ここでパースヽ( ̄▽ ̄)ノ⌒○
[削除]
01/12(Sun) 10:56
水も滴る?
ジュン
アニ
「穗積?記憶が戻ったのか?」
空気を読まない、もとい、読めないアニが穗積にストレートに質問する。
穗積
「卓球で・・・アキレス腱を切ったんだったな。」
アニ
「切ってはいない!!」
明智
「室長。」
明智が手を差し出し穗積はその手を掴んで立ち上がる。
穗積
「相変わらず女装が似合わないな。」
フッと笑う穗積に「すみません。」と苦笑いを浮かべる明智。
如月
「本当に思い出したんですか!?」
小笠原
「本当?室長・・・」
両腕にしがみつく如月と小笠原。その目は期待にキラキラと輝いていた。
穗積
「ベッキーも小笠原の金庫役も捜査の時に役立ってくれたな。最高だ、お前たち。」
穗積は二人から手を抜いて優しく二人の頭を撫でた。
藤守
「室長!」
抱きついてきたのは藤守。もう顔は涙でボロボロだ。
穗積
「フッ、ケダモノのくせに泣き虫だな、藤守。」
穗積に抱きついたまま、藤守はわんわんと泣く。その背中を泣き止むまで穗積は撫で続けた。
落ち着いた藤守を離すと穗積は翼に手招きをした。近付いた翼を穗積が抱き締める。
穗積
「翼、ありがとう。忘れてごめんな?」
翼はフルフルと首を振る。何を言っていいかわからない。ただ、穗積は記憶があろうがなかろうが自分を大切にしてくれたのだ。
翼
「おかえりなさい、泪さん。」
泣き笑いで見上げた穗積の瞳も濡れていた。
みんなの涙も落ち着いた頃、JSが穗積に静かに近付いた。
穗積
「山田。」
JS
「はい。」
次の瞬間!
藤守の顔面に水鉄砲が炸裂した!
藤守
「うわ!冷た!」
穗積
「お前らひどい顔してるぞ!俺が洗ってやる!!」
JS
「皆さんの分もありますよ。」
各々が穗積の攻撃を受けながら水鉄砲を手にする。そしてお互いに水を掛け合うことになった。まるで某テーマパークの水の掛け合いイベントのようだった。
翼はそそくさとメンバーから離れてともや小春たちとみんなを見守った。
その間中ずっとカシャカシャとシャッター音が響いていたことは言うまでもない。
室長の記憶がついに戻る!この後どうなるのか?それは私にはわからない!!
ので、ここでパース(* ̄▽ ̄)ノ⌒〇
[削除]
01/12(Sun) 12:49
エピローグ
小春
~エピローグ~
数日後、小野瀬ラボ。
翼
「小野瀬さん、今日もまた、≪エミさん≫から写真が届いたんですけど。これ、どういう事ですか?」
入ってくるなり、少しだけ唇を尖らせた翼がそう言って小野瀬に突き出して見せたのは、翼のスマホに送信されてきた画像。
そこには、小野瀬が穂積と肩を並べて、美味しそうにラーメンを頬張る姿が。
小野瀬
「え?ああ、これね。いや、ゆうべ、ほら、俺たち残業だったんだよね。それで、ちょっと抜け出して、小春さんのお店でラーメンをね」
翼
「ずるい!こんなお楽しみがあるなら、私も残業したのに!」
小野瀬
「だってほら、きみは、今夜の準備で忙しいと思ったから」
今夜、捜査室ではメンバーが主催して、穂積の誕生日パーティーが開かれることになっている。
その時間を捻出する為に小野瀬と穂積は昨日残業したのだし、翼は買い出しや部屋の掃除の為に早く帰宅したのだ。
小野瀬
「≪エミさん≫ってば、すっかり、きみとLINE友達になっちゃって……こっそり穂積と二人きりにもなれやしない」
翼
「何か言いました?」
小野瀬
「いえ何も!」
太田
「ははっ、櫻井さんは穂積室長とのご婚約を公になさってから、強くなりましたね。御大も形無しだ」
細野
「御大も穂積室長を見習って、そろそろ、身を固められてはいかがですか?」
小野瀬
「きみたち、余計な事を言わないの」
ラボの奥から冷やかされて、小野瀬が居心地悪そうに反論する。
小野瀬
「それでなくても、毎日のように、捜査室のメンバーから同じことを言われてるんだからね。そろそろ、穂積の事は櫻井さんに任せろ、って」
そこへ。
明智
「小野瀬さん、お仕事は片付きましたか?」
[削除]
01/12(Sun) 12:50
皆さまありがとうございました
小春
藤守
「そろそろ、『さくら庵』を予約した時間になりますからね」
如月
「行きましょ、行きましょ!小春ちゃんが待ってます。明智さんがそわそわしてます!」
明智
「お、俺は別に、早く小春に会いたいとかそんな」
如月
「藤守さんは、先に行ってるジュンさんとアニさんを気にしてるし!」
藤守
「してへん!諏訪野さんやとももいてるんや、アニキがジュンに手を出すわけない!いや、出せるわけない!」
小笠原
「……まだ終わらないなら、手伝うけど」
どやどやと、捜査室メンバーがラボに入って来た。
小野瀬
「ごめん、ごめん。すぐに出られるよ。何と言ったって今日は、穂積の」
小野瀬・穂積
「「誕生日だから」」
小野瀬の言葉の最後は、入って来た穂積の声とシンクロした。
穂積
「存分に祝ってもらわなくちゃなあ」
言いながら前に出てきた穂積が、小野瀬の肩を抱いた。
穂積
「なにしろこの小野瀬ときたら、俺の事が大好きなんだから。『お前に忘れられてしまうくらいなら、このフロートから身を投げる!』なんて、泣かせるだろ?なあフトシ、ガリガリくん」
太田・細野
「はい。そのお話はもう15回目ですが、何回聞いても、いいお話ですねえ」
穂積
「だろう?」
穂積は小野瀬の肩を抱いたままでしたり顔だが、小野瀬の顔は真っ赤だ。
小野瀬
「もう忘れて!」
やだね、と答えて、穂積は、にっこりと笑った。
穂積
「せっかく、思い出したんだからな」
一同の顔を順番に見渡して、目を細める。
穂積
「ひとつ残らず、俺のものだ」
全員
「室長……」
穂積
「もちろん、小野瀬との思い出もな!」
高らかに宣言して、穂積は、機嫌が良いのか小野瀬の頬にキスをした。
わあっ、と、小野瀬を冷やかす歓声が上がる。
いつもの騒々しさを取り戻した、警視庁の一角。
二人を祝福するかのようなメンバーたちの明るい声に紛れて、どこからか、楽しげにカメラのシャッターを切る音が響いていた。
~「アブナイ☆恋をもう一度」おわり~
[削除]
01/12(Sun) 12:57
完結です
小春
小春
「完結です!ジュンさん、エミさん、ともさん、読者の皆さん、ありがとうございました!」
小野瀬
「あのー。タイトルとラストの関係性がおかしくない?」
エミ
「おかしくないですよ( ・`д・´)キリッ✨」
ジュン
「おかしくないです。アブナイ恋、ですから小野瀬エンドでもいいのです( ・`д・´)キリッ✨」
小春
「おかしくないんですって」
小野瀬
「おかしいよね?!」
とも
「うちは諏訪野さんとお父んがおってくれたらええわ」
小春
「さすがですともさん」
小野瀬
「おかしいよね?!」
01/12(Sun) 13:33
お疲れさまでした(^-^)
ジュン
皆さん、お疲れさまでした(^-^)
相変わらず薄っぺらいことしか書けずに申し訳ないm(_ _)m小春さん、頼りきりになってしまってすみません。ともさん、エミさん、キャラをいかしきれずに申し訳ない。
それにしても小野瀬エンドいいですね(*≧∀≦*)室長と小野瀬さんのイチャイチャはご褒美です!
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01/12(Sun) 17:38
ジュンさん!
小春
完結までリレー出来たのはジュンさんがいらしてこそです!
いつもいつも付き合わせてしまってすみません。
そしてありがとうございました!
~END~
小春
穂積
「明智、もういいぞ」
泪さんのお許しが出たので、壁を作っていた人たちの輪が一斉にこちらを振り向く。
背を向けていたはずなのに、明智さんも藤守さんも、アニさんも真っ赤だ。
穂積
「この元気なら心配ないだろう?」
明智
「……わかりましたよ、もう」
藤守
「あかん、刺激が強すぎますわ!」
アニ
「こ!こ!こんなところで!穂積、貴様というやつは!」
諏訪野
「ははは、なるほど特効薬だね」
急激に恥ずかしさが襲ってきた。
私はいたたまれずに立ち上がり、真っ赤になってジュンさんとともさんの陰に逃げ込む。
二人は「いやー熱烈やわ」「羨ましい!」なんて笑いながら、私を隠してくれた。
小野瀬
「元気は出たみたいだけど、頭痛は本当だろう。櫻井さん、膝枕でもして休ませてあげてよ」
翼
「は、はい」
如月
「よーし!じゃあ、残りのアトラクションを楽しんできちゃいましょうよ!」
ジュン
「そうだね。行こう、賢史くん、慶史さんも」
明智
「各々の用事がすんだら、またここに集合だ」
一同
「了解!」
如月さんの明るい声をきっかけに、私と泪さんをベンチに残して、みんなは散っていった。
それを見送って、ことん、と、私の膝に泪さんの頭が乗る。
泪さんから、熱が伝わってくる。
穂積
「いい気持ちだ。しばらく借りていいか?」
翼
「はい、もちろん」
私が笑顔を見せると、泪さんは寝る体勢を整えて瞼を閉じた。
病み上がりで、本当はすごく疲れていたに違いない。
翼
(でも、記憶の無い『泪さん』が、あんな、大胆な事をするなんて……)
さっきのキスを思い出すと、また頬が熱くなってしまう。
翼
(もしかして、少しずつ、元に戻っているのかな?)
私は、寝息をたて始めた泪さんの、さらさらの金髪を撫でた。
翼
(あとは、『エミ』さんの問題だけど……)
エミさんの目的が、小野瀬さんや諏訪野さんが言ったように、きれいな男の人たちだとすると。
もしかして、あの写真は、ストーカーの存在を教えてくれる為だけに、私に送ってくれたのかもしれない。
だとしたら……?
翼
(あれ?ところで、JSと小春ちゃんはどこだろう。そろそろ、キャラクターパレードの観客が集まり始めてるし、みんなで花火を見たり、お土産を買うのも楽しみにしてたはずなのにな……)
そういえば、JSはどこかに電話をしていたような……。
ここでパースヽ( ̄▽ ̄)ノ⌒○
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11/20(Wed) 00:14
壁| ̄▽ ̄)ニヤリ
おのほづフリークせ☆な
(V)o¥o(V)ところでデータはおいくらで譲っていただけるのでしょうか(V)o¥o(V)
・・・そんなこと言ってる場合じゃないけど腐腐腐腐
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11/20(Wed) 10:27
おのほづインフォメーション
小春
せつなさま、小春日和でのおのほづデータは脳内通信販売でお買い求め頂けます。
妄想通貨コハル(2019の法改正により、暗号資産ルイルイに改称の予定)でのお支払いとなります。
現在のレートはrui/Jpy1103~1218です。
販売・発送元はEMIKAMERAです。
人気商品の為、売り切れる場合がございます。
※警視庁への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。
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11/22(Fri) 20:15
今明かされる真実
小春
うららかな小春日和に誘われて、穂積を膝枕したまま翼がうとうととし始めた頃。
小春
「翼ちゃん」
翼は、遠慮がちに翼の名前を呼ぶ小春の声にはっとした。
翼
「……あ、小春ちゃん。ごめんね、つい居眠りしちゃった」
ううん、と、小柄な少女は首を振る。
小春
「私こそ、ごめんね。せっかくいい雰囲気なのに」
小春の視線を追って膝の上を見れば、穂積はまだ綺麗な寝顔を見せて、すやすやと寝息をたてている。
小春
「向こうで、みんなから事情を聞いた。痛み止めの薬って、飲むと眠くなるもんね」
翼
「そうだね。……ところで、小春ちゃん、ひとり?JS……山田さんは?」
小春は、翼の隣にちょこんと座った。
穂積を起こさないように、翼の耳に手を当てて小声で囁く。
小春
「太郎さんね、電話で呼んだっていうダンディなおじさまと、どこか行っちゃったの。このテーマパークのオーナーさんだよ、なんて言ってたけど、ほんとかなあ」
翼
(……本当か嘘か分からないのが困るのよね……)
小春
「捜査室の人たちや、ともさんやジュンさんをプリンスやプリンセスに仕立てて、夕方からのパレードに登場させたろかなって言ってた」
翼
「はい?!」
翼が驚いた声を出したので、穂積が目を覚ました。
翼
「あ、ご、ごめんなさい泪さん……じゃなかった室長」
穂積
「小春……そのダンディ、名前は分かるか?」
小春は首を横に振る。
小春
「いいえ。でも、『TDL』の正式名称を太郎さんに尋ねられて、答えてました」
翼
「何て?」
小春
『(T)ともの(D)ダディの(L)ロマンティックパーク』
穂積
「『ロマン』の綴りは『roman』だろ……?」
小春
「知っててボケてるって」
翼
「それより、室長!ともさんのお父様がオーナーということは」
穂積
「本気でパレードに出すつもりか……!」
ここでパースヽ( ̄▽ ̄)ノ⌒○
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11/29(Fri) 09:47
如月さんの春は来るのか!?
ジュン
~如月vision~
如月
「次のアトラクションもパス取ってきたよ。」
小走りに皆の輪の中に入っていく。
とも
「如月さん、おおきに。」
ともちゃんは諏訪野さんと腕を組ながら振り返った。
藤守さんもジュンちゃんと仲良さそうに微笑み合っている。
如月
「いいなあ、俺も彼女ほしい。」
ポツリと呟いたつもりだったが周りにいた独り身男たちには聞こえたようだ。
アニ
「お、俺はジュンさえいれば。いや、変な意味ではないぞ!愚弟の彼女に手を出すなどしない。しかし、ジュンが『お兄さま』とか呼んでくれる日はそう遠くないかもと!」
さすがアニさんは相変わらず爆発が妄想している。
明智さんを見れば苦笑い。あのお姉さんたちのことでも考えてるのかもしれない。
小笠原さんはずっとスマホを触ってるし。
如月
「小笠原さんは彼女ほしいとか思わないんですか?」
小笠原
「・・・いるよ。」
如月
「あー、ナナコですか?」
小笠原
「違う。」
衝撃の答えに俺は無意識に小笠原さんのスマホを取り上げた。小笠原さんが文句を言っているようだけど気にしていられない。
小笠原さんのスマホはメッセージアプリの画面でそこには『冬子ちゃん』という名前と可愛らしい女の子がパフェを頬張っているアイコン。
なんだか裏切られた気分だ。独り身仲間だと思っていたのに。
チラリと小野瀬さんを見るとニコッと笑って「俺は穗積一筋だから。」と言ってのける。そんな冗談を言えるくらいには女性に不自由はしていないんだろう。
ハァと溜め息をついた途端、「キャッ!」と声が響いた。
ともちゃんがパークのキャラクターに抱き締められてたのだ。
とも
「あはは、嬉しい。皆で写真撮ろうや。」
そう言ってキャラクターの腕の中から出ようとするともちゃんをキャラクターはギュウギュウと抱き締めて離さない。
とも
「ちょっ、苦しいって!」
ともちゃんの悲鳴に諏訪野さんがキャラクターとの間に割って入ろうとするが上手くいかない。
諏訪野
「おい、いい加減にしろ!」
諏訪野さんの拳一閃、それは見事にキャラクターに受け止められた。
諏訪野
「なにっ!」
その瞬間、諏訪野さんも別のキャラクターに羽交い締めにされた。
回りを見ればいつの間に集まったのか沢山のキャラクターたちに俺たちは囲まれていた。
藤守さんはジュンちゃんを背に隠し、小野瀬さんも小笠原さんに下がるように言っている。俺たちはいつでも仕掛けられるように間合いを取った。
「きゃー、すご~い。キャラクターがいっぱい。」
その時周りにいた女の子達が集まってきた。こんなにキャラクターが一ヶ所に集まるのは確かに珍しい。写真を撮り始める女の子たちとジリジリとこちらに距離を詰めてくるキャラクター。ここでキャラクターを投げ飛ばしてしまったら夢の国ではなくなってしまう。
明智さんと小野瀬さんも同じ事を考えているようで動けずにいた。
そして、俺たちは全員キャラクターに連れ去られたのだ。
冬子さん、勝手に登場させてごめんなさい(^^;
拐われたメンバーたち、一体どうなる?諏訪野の拳を受け止めたキャラクターとは一体!
ここでパース(* ̄▽ ̄)ノ⌒〇
11/29(Fri) 11:48
ジュンさんありがとうございます(´ 3`)
小春
愛らしいキャラクターたちに導かれた一行が連れてこられたのは、何も知らない人たちには気付く事も出来ない、秘密の場所にある入り口。
そこから魔法の門を潜り、たくさんの呪文と内緒の扉を幾つも通り抜けて辿り着いたのは、夢の国の奥深くに隠された王様の守る神殿だった。
???
「手荒な真似をして、すまんかったなあ」
玉座から降りてきたのは、さっき、諏訪野の拳を受け止めたキャラクターだった。
ここまでメンバーたちを連れてきたキャラクターたちは、神殿に入ると一旦離れ、壁際に下がって待機している。
???
「特に、諏訪野くんにはすまんかった」
反論したのは、諏訪野ではなく、何故かともだった。
とも
「いきなり、うちを拐おうなんてするからや!まあ、うちを庇おうとしてくれた諏訪野さんはめっちゃ格好良かったけど!」
???
「そうやな。なかなか、キャラクターに殴りかかる勇気はあらへん」
とも
「本気で殴り飛ばしてもろたらよかったんや」
諏訪野
「ともさん、落ち着いて。……このキャラクター、入園した時から気になっていたんだ。時々視界に入ってたからね。それが、とうとうともさんに手を出したから、つい」
とも
「諏訪野さん、うち、嬉しかったわ」
諏訪野
「ともさん……」
???
「仲が良くてええ事や。……諏訪野くんは、剣道か?」
諏訪野
「はい」
???
「それは、楽しみが増えたわ」
諏訪野
「不意打ちや騙し討ちでなけれは、いつでもお相手しますよ」
???
「はは、こら一本取られた」
明智
「あの」
???
「ん?おお、呼んどいてすまんかった。いきなりで何やが、きみら、これから、変身してもらうで」
全員
「はい?!」
というところで、パースヽ( ̄▽ ̄)ノ⌒○
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12/12(Thu) 18:29
なんとか生きてます
とも
とも
「はぁ、ホンマにいきなりやな。理由はともかく、まずは自分のことを名乗りもせんのは失礼やで」
ともは驚いてポカンとしている一行を見ながら呆れた口調で相手を嗜めた。
見る人が見たら関西弁で、しかもタメ口で話している時点であれ?となるのだろうが、頭の整理ができていない人たちにはいまいち状況が飲み込めていなかったようだが、諏訪野は思うところがあるらしく、姿勢を正す。
???
「せやから、スマンて。 …ゴホン、自己紹介が遅れて申し訳ない。ここTDLのオーナーで、そこにいるじゃじゃ馬娘…、もとい、ともの父の白河と申します。突然の事で皆さんを驚かせてしまったことをお詫びいたします。」
キャラクターの頭をとり、真摯に頭を下げているともの父と名乗る男性にますますパニックになるともと諏訪野以外のメンバー(パーク内では絶対やってはいけないキャラクターの頭をとるとか、目の前にいるダンディがともの父親で、パークのオーナーだった事とかには誰も気づいていない)。
とも
「それで、ウチらをこんな関係者以外入れない所に連れてきてどないするつもりや? 変身してもらうって、まさか?」
こちらは通常運転のとも。ここに連れて来られた事で父親が何か企んでいるのにうすうす感づいているような口ぶりだ。
とも父
「そや。せっかく遊びに来てもろたんやから、ちょっとくらい特別な体験でもしてもろたらええと思ってな。というわけで、今から着替えにレッツゴーや!」
とも
「なるほどな。ほなみんな、レッツゴー!!」
「「えぇぇぇぇぇ~⁈」」
小春さん、お姉様方、大変お久しゅうございます。覚えていらっしゃいますでしょうか(´;Д;`)
リレーには必ず登場するとも父ですが、今回も出していただきありがとうございます!
なんかあまり進展のない文章ですみません。
タリッキーで次にパース( ´ ▽ ` )ノ⌒◯
[削除]
12/22(Sun) 20:11
パレード大作戦(改)
小春
☆ちょっと書き直しました。
翼
「どうしよう……みんな、大丈夫でしょうか?」
夕暮れが迫り、パーク内のBGMは、パレードの開始時刻が近いことを知らせる合図の音楽に変わっていた。
どうやらパークのオーナーに招かれてパレードに参加するということまでは分かったものの、メンバーの姿はどこにもなく、携帯での連絡も取れない。
そのため下手に動くわけにいかない穂積と翼は、とりあえずパレードの通過する大通りを注目するしかなかった。
***
その、少し前。
とも父
「どうや?このバリエーション。好きなように組み合わせて、使うてくれたらええで」
小野瀬
「好きなように組み合わせたら、全く違うキャラクターになってしまうんじゃないですか?」
小野瀬が真っ当な質問をすると、とも父は豪快に笑った。
とも父
「構へん構へん」
最初は戸惑っていたメンバーたちだったが、警察官としては国民の期待に応えるべきだし、滅多に無い経験でもある、と、開き直りつつあった。
それにしても、ここにある着ぐるみや衣装のバリエーションときたらどうだ。
藤守
「兄貴、魔法使いがあるで!」
アニ
「だから何だと言うのだ」
藤守
「兄貴も魔法使いやん」
アニ
「ほな、お前はこのタコ焼きの被り物やな!丸い穴から顔が見えて、マントと組み合わせたら、どうや、『タコ焼き王子』や!」
如月
「あっ、そういうのアリなんですか?」
アニ
「なんだチビ、貴様はキャバクラ嬢か」
如月
「セクシーでラブリーでしょ?」
アニ
「よく出来た女装だな。……だが、何だろう、貴様のその姿、どこかで見たことがあるような……」
小笠原
「(小声)実際キャバクラで会ってるよね」
明智
「(小声)小笠原、静かに。如月がキャバクラ嬢に扮して、たまたま来店したアニさんを接待した事は、秘密なんだからな」
小野瀬
「……」
明智
「……?小野瀬さん、どうしました?」
如月とアニのやり取りを聞きながら、何か考えている様子の小野瀬に、明智が尋ねた。
小野瀬
「……いや……パレードのキャラクターだと聞いたから、てっきり、王子や姫やマスコットキャラクターに扮するんだと思っていたんだけど……」
明智
「違うみたいですね」
小野瀬
「うん。……ところで明智くん、穂積の記憶を、取り戻したいよね?」
明智
「え?何ですか急に。それはもう、もちろん、取り戻してもらいたいですよ」
小野瀬
「それなら……一か八か、こういうのはどうだろう」
小野瀬は、明智の耳元に、口を寄せて囁いた。
***
小春
「あっ、室長、翼ちゃん!ほら、パレードの先頭が近付いて来たよ!」
小春に呼ばれて、二人はそちらに目を向けた。
色とりどりのイルミネーションに飾られた、きらびやかなフロートが、軽やかな音楽とともに近付いて来る。
翼と穂積は、その先頭のフロートに、野獣のようなたてがみをなびかせたキャラクターを発見した。
『俺はケダモノマスクや!』
特殊メイクで毛むくじゃらな野獣になってはいるものの、その声と特徴のあるしゃべり方には、覚えがあった。
翼
「まさか、藤守さん?!」
藤守=ケダモノマスク
『室長、俺です!』
穂積
「……藤守?……なんで、ケダモノ?」
フロートはリズミカルに近付き、手を振る藤守を乗せたまま、穂積の前を通りすぎてゆく。
次に来たのは、キャバ嬢姿の如月だった。
如月=ベッキー
『室長ー!ベッキーですよー!』
穂積
「ベッキー……?如月じゃないのか?」
穂積は、混乱している様子で柳眉をひそめ、こめかみを押さえる。
ここで翼は、一見バカバカしく無意味に見えるメンバーたちの仮装に、明らかな意図を感じ取った。
翼
「もしかして……」
続いて見えてきたフロートには、純白の王子に扮した諏訪野と、プリンセスドレスのともが乗っていた。
とも
「室長、思い出してください!みんな、室長に思い出してほしくて、精一杯、インパクトのあるヒントを出してくれてはるんですよ!」
***
なんだこの展開(汗)。
だがここでパースヽ( ̄▽ ̄)ノ⌒○
[削除]
01/11(Sat) 20:32
小春
フロートの上のともからのメッセージを受けて、翼が、腕を掴むようにして穂積を仰ぎ見る。
翼
「室長、思い出しませんか?……ほら、明智さんの白いワンピース姿!小笠原さんの、段ボール金庫!」
明智の新人時代の衝撃写真を彷彿とさせる、筋肉質で無骨な女装。
事件を再現実験した時の名演技を穂積が絶賛した、小笠原の段ボール金庫。
どちらも、かつての穂積ならすぐに反応したはずだ。
けれど穂積は、真面目なはずの明智や小笠原の、意外すぎる仮装に困惑した表情のまま。
穂積の戸惑いをよそに、次のフロートが近付いて来る。
アニ
「穂積!思い出せ!」
アニの姿は、なぜか温泉でよく見かけるような浴衣。
そしてまたなぜか、手には卓球のラケットを構えて、高速の素振りを繰り返している。
翼にはそれが、以前みんなで行った温泉旅館で盛り上がった卓球を再現してくれているのだと分かる。
困惑するばかりの穂積の表情に、変化はないけれど。
JS
「ルイルイ!」
呼び掛けたJSが抱えているのは、大型の水鉄砲。
あっと思う間もなく、そこから発射された水が、穂積を直撃した。
穂積
「うわっ?!」
水浸しになった穂積、だが、その表情が、かつてのキャンプで自らも水鉄砲を手にメンバーを追いかけ回した時のように輝く事もない。
かえって、周りに大勢いる一般のお客さんたちの方が、濡れた冷たいと大はしゃぎしているぐらいだ。
小野瀬
「穂積!」
次のフロートから呼び掛けられて、穂積は顔をそちらに向けた。
[削除]
01/11(Sat) 20:33
小春
小野瀬
「穂積!」
小野瀬は仮装していない。
いつもの、仕事の時と同じように白衣を羽織っただけだ。
女性の観客たちからの黄色い声援を浴びながら、それに応える事なく、小野瀬は、翼と穂積の頭上から、穂積の名を呼んだ。
小野瀬
「思い出せ、穂積!」
いつもの姿で、けれど、いつもとは全く違う、真剣な……泣きそうなほど真剣な、声で。
小野瀬
「俺を思い出せ!」
そして、次の瞬間。
小野瀬
「お前が、俺を忘れてしまうなら……」
叫ぶが早いか、フロートの縁に足をかけて身を乗り出した小野瀬は、穂積を真っ直ぐに見下ろした。
小野瀬
「俺はここから飛び降りる!」
穂積
「小野瀬やめろ、危ない!」
小野瀬
「絶対に、俺を、忘れさせない!」
翼
(小野瀬さん、まさか?!)
その、まさかだった。
小野瀬
「穂積ー!」
小野瀬は、迷わずに、跳んだ。
翼
「きゃあっ!!」
穂積
「ばっ」
ほとんど反射的に、穂積もまた、翼の手を振りほどいて、動いていた。
落ちてくる小野瀬を、体当たりするようにして全身で受け止めたのはさすがだが、勢い余って地面に転がる。
小野瀬もまた、穂積の頭を守るように両腕で抱え込んで、一緒にごろごろと転がった。
命に関わるほどではない高さとはいえ、小野瀬の飛び降りは、もしも穂積が受け止めなかったとしたら、軽い怪我ではすまない無茶な行動だった。
穂積
「……小野瀬」
地面に転がったあと、先に声を出したのは、穂積だった。
01/11(Sat) 20:34
小春
穂積
「小野瀬、おい、小野瀬!」
顔色が真っ青だ。
一方で、抱えられている方の小野瀬は、力が抜けたように笑う。
小野瀬
「あはは……大丈夫。絶対、受け止めてくれると思ったからね」
穂積
「馬鹿野郎!」
穂積が怒鳴った。
穂積
「なんで……お前って……たまに……そういう……」
小野瀬
「……え?」
穂積
「……そういう……無茶を……アブナイ……前にも……爆発……爆弾……」
小野瀬
「……穂積……?」
穂積
「……櫻井……明智……小野瀬…………爆弾……」
小野瀬
「……」
穂積
「……あったよな?……俺は……あの時……その場にいなくて……どんなに……」
小野瀬
「穂積?」
そろり、と身体を起こした小野瀬の、その襟首が、凄い力で穂積に掴まれた。
穂積
「どんなに気を揉んだと思ってるんだよ!もう、余計な心配させるんじゃねえよ!!」
遠慮の無い怒声に、小野瀬の目が見開かれた。
小野瀬
「……穂積、それ……あのね、いや、ええと……」
いまだ地面から立ち上がらないまま、小野瀬は穂積と向かい合っている。
穂積は小野瀬の胸ぐらを掴んだまま、頭痛がするのか、小野瀬にぐりぐりと頭を押し付けた。
穂積
「くっそう、痛え!頭が、どうなってんだ、小野瀬、何とかしろ!」
小野瀬
「穂積、もしかして」
もしかして、記憶が。
確信はない、が、小野瀬の目に、涙が浮かぶ。
小野瀬
「それって……俺と、櫻井さんが付き合うきっかけになった、事件だよね?」
穂積
「翼は俺のだ!」
ごん、と小野瀬の頭に穂積の拳骨が落ちる。
小野瀬
「痛ー!」
穂積
「どさくさに紛れて盗ろうとするんじゃねえ!」
メンバーたちと翼が、代わる代わるに互いの顔を見合わせる。
この状況は、どう、判断すればいいのか……
その時。
カシャカシャカシャ、と、すぐ近くでカメラのシャッターを切る音がした。
ここでパースヽ( ̄▽ ̄)ノ⌒○
[削除]
01/12(Sun) 10:56
水も滴る?
ジュン
アニ
「穗積?記憶が戻ったのか?」
空気を読まない、もとい、読めないアニが穗積にストレートに質問する。
穗積
「卓球で・・・アキレス腱を切ったんだったな。」
アニ
「切ってはいない!!」
明智
「室長。」
明智が手を差し出し穗積はその手を掴んで立ち上がる。
穗積
「相変わらず女装が似合わないな。」
フッと笑う穗積に「すみません。」と苦笑いを浮かべる明智。
如月
「本当に思い出したんですか!?」
小笠原
「本当?室長・・・」
両腕にしがみつく如月と小笠原。その目は期待にキラキラと輝いていた。
穗積
「ベッキーも小笠原の金庫役も捜査の時に役立ってくれたな。最高だ、お前たち。」
穗積は二人から手を抜いて優しく二人の頭を撫でた。
藤守
「室長!」
抱きついてきたのは藤守。もう顔は涙でボロボロだ。
穗積
「フッ、ケダモノのくせに泣き虫だな、藤守。」
穗積に抱きついたまま、藤守はわんわんと泣く。その背中を泣き止むまで穗積は撫で続けた。
落ち着いた藤守を離すと穗積は翼に手招きをした。近付いた翼を穗積が抱き締める。
穗積
「翼、ありがとう。忘れてごめんな?」
翼はフルフルと首を振る。何を言っていいかわからない。ただ、穗積は記憶があろうがなかろうが自分を大切にしてくれたのだ。
翼
「おかえりなさい、泪さん。」
泣き笑いで見上げた穗積の瞳も濡れていた。
みんなの涙も落ち着いた頃、JSが穗積に静かに近付いた。
穗積
「山田。」
JS
「はい。」
次の瞬間!
藤守の顔面に水鉄砲が炸裂した!
藤守
「うわ!冷た!」
穗積
「お前らひどい顔してるぞ!俺が洗ってやる!!」
JS
「皆さんの分もありますよ。」
各々が穗積の攻撃を受けながら水鉄砲を手にする。そしてお互いに水を掛け合うことになった。まるで某テーマパークの水の掛け合いイベントのようだった。
翼はそそくさとメンバーから離れてともや小春たちとみんなを見守った。
その間中ずっとカシャカシャとシャッター音が響いていたことは言うまでもない。
室長の記憶がついに戻る!この後どうなるのか?それは私にはわからない!!
ので、ここでパース(* ̄▽ ̄)ノ⌒〇
[削除]
01/12(Sun) 12:49
エピローグ
小春
~エピローグ~
数日後、小野瀬ラボ。
翼
「小野瀬さん、今日もまた、≪エミさん≫から写真が届いたんですけど。これ、どういう事ですか?」
入ってくるなり、少しだけ唇を尖らせた翼がそう言って小野瀬に突き出して見せたのは、翼のスマホに送信されてきた画像。
そこには、小野瀬が穂積と肩を並べて、美味しそうにラーメンを頬張る姿が。
小野瀬
「え?ああ、これね。いや、ゆうべ、ほら、俺たち残業だったんだよね。それで、ちょっと抜け出して、小春さんのお店でラーメンをね」
翼
「ずるい!こんなお楽しみがあるなら、私も残業したのに!」
小野瀬
「だってほら、きみは、今夜の準備で忙しいと思ったから」
今夜、捜査室ではメンバーが主催して、穂積の誕生日パーティーが開かれることになっている。
その時間を捻出する為に小野瀬と穂積は昨日残業したのだし、翼は買い出しや部屋の掃除の為に早く帰宅したのだ。
小野瀬
「≪エミさん≫ってば、すっかり、きみとLINE友達になっちゃって……こっそり穂積と二人きりにもなれやしない」
翼
「何か言いました?」
小野瀬
「いえ何も!」
太田
「ははっ、櫻井さんは穂積室長とのご婚約を公になさってから、強くなりましたね。御大も形無しだ」
細野
「御大も穂積室長を見習って、そろそろ、身を固められてはいかがですか?」
小野瀬
「きみたち、余計な事を言わないの」
ラボの奥から冷やかされて、小野瀬が居心地悪そうに反論する。
小野瀬
「それでなくても、毎日のように、捜査室のメンバーから同じことを言われてるんだからね。そろそろ、穂積の事は櫻井さんに任せろ、って」
そこへ。
明智
「小野瀬さん、お仕事は片付きましたか?」
[削除]
01/12(Sun) 12:50
皆さまありがとうございました
小春
藤守
「そろそろ、『さくら庵』を予約した時間になりますからね」
如月
「行きましょ、行きましょ!小春ちゃんが待ってます。明智さんがそわそわしてます!」
明智
「お、俺は別に、早く小春に会いたいとかそんな」
如月
「藤守さんは、先に行ってるジュンさんとアニさんを気にしてるし!」
藤守
「してへん!諏訪野さんやとももいてるんや、アニキがジュンに手を出すわけない!いや、出せるわけない!」
小笠原
「……まだ終わらないなら、手伝うけど」
どやどやと、捜査室メンバーがラボに入って来た。
小野瀬
「ごめん、ごめん。すぐに出られるよ。何と言ったって今日は、穂積の」
小野瀬・穂積
「「誕生日だから」」
小野瀬の言葉の最後は、入って来た穂積の声とシンクロした。
穂積
「存分に祝ってもらわなくちゃなあ」
言いながら前に出てきた穂積が、小野瀬の肩を抱いた。
穂積
「なにしろこの小野瀬ときたら、俺の事が大好きなんだから。『お前に忘れられてしまうくらいなら、このフロートから身を投げる!』なんて、泣かせるだろ?なあフトシ、ガリガリくん」
太田・細野
「はい。そのお話はもう15回目ですが、何回聞いても、いいお話ですねえ」
穂積
「だろう?」
穂積は小野瀬の肩を抱いたままでしたり顔だが、小野瀬の顔は真っ赤だ。
小野瀬
「もう忘れて!」
やだね、と答えて、穂積は、にっこりと笑った。
穂積
「せっかく、思い出したんだからな」
一同の顔を順番に見渡して、目を細める。
穂積
「ひとつ残らず、俺のものだ」
全員
「室長……」
穂積
「もちろん、小野瀬との思い出もな!」
高らかに宣言して、穂積は、機嫌が良いのか小野瀬の頬にキスをした。
わあっ、と、小野瀬を冷やかす歓声が上がる。
いつもの騒々しさを取り戻した、警視庁の一角。
二人を祝福するかのようなメンバーたちの明るい声に紛れて、どこからか、楽しげにカメラのシャッターを切る音が響いていた。
~「アブナイ☆恋をもう一度」おわり~
[削除]
01/12(Sun) 12:57
完結です
小春
小春
「完結です!ジュンさん、エミさん、ともさん、読者の皆さん、ありがとうございました!」
小野瀬
「あのー。タイトルとラストの関係性がおかしくない?」
エミ
「おかしくないですよ( ・`д・´)キリッ✨」
ジュン
「おかしくないです。アブナイ恋、ですから小野瀬エンドでもいいのです( ・`д・´)キリッ✨」
小春
「おかしくないんですって」
小野瀬
「おかしいよね?!」
とも
「うちは諏訪野さんとお父んがおってくれたらええわ」
小春
「さすがですともさん」
小野瀬
「おかしいよね?!」
01/12(Sun) 13:33
お疲れさまでした(^-^)
ジュン
皆さん、お疲れさまでした(^-^)
相変わらず薄っぺらいことしか書けずに申し訳ないm(_ _)m小春さん、頼りきりになってしまってすみません。ともさん、エミさん、キャラをいかしきれずに申し訳ない。
それにしても小野瀬エンドいいですね(*≧∀≦*)室長と小野瀬さんのイチャイチャはご褒美です!
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01/12(Sun) 17:38
ジュンさん!
小春
完結までリレー出来たのはジュンさんがいらしてこそです!
いつもいつも付き合わせてしまってすみません。
そしてありがとうございました!
~END~
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