『アブナイ☆恋の共同生活』
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06/13(Sat) 14:58
(もう色んな意味でずっと土下座)
澪
泪
「っこの、だからうるさいっつってんでしょ!」
澪
「待って!お願いがあるの!」
泪
「無視かよ」
泪の注意はそのままに大声をあげた澪が研究室の扉を開くと、そこには大声に固まったままの葵が立ち尽くしていた。
葵
「……何、かな?今から研究室に戻るところなんだけど」
澪
「あ、じゃあ、歩きながら話聞いてもらうのってダメ?」
葵
「いや、それはもちろんいいけど…」
泪
「はいはい、じゃー行った行った」
懇願するような勢いの澪に葵が戸惑いながらも了承すると、いつの間にか立ち上がった泪が、研究室の出入り口に立つ二人の背中を押し出す。
疲れたように嘆息しながら、泪はじっと二人の背中を見送った。
大勢の注目を浴びつつ、葵は澪の話を聞きながら理学部校舎へと戻った。
珍しく無人だった葵の所属する研究室に入ると、澪を振り返る。
葵
「ふうん、イトコのお姉さんのために写真を撮りたい、と」
澪
「まあ…セッちゃんのためというか、当分の住まいのためというか」
悪びれずエヘヘ、と笑う澪にフッと笑みを向けたあと、葵は事もなげに頷いた。
葵
「いいよ。それくらい」
澪
「ほんと!ありがとう!」
心底嬉しそうに礼を言った澪に、葵はニコリと微笑むと首を傾げる。
葵
「俺はいつでもいいけど、どうぞ?」
澪
「あ、じゃあ早速、いきまーす」
──カシャッ
スマホを取り出した澪は葵に向けて構えてシャッターを切ると、すぐにプレビューを表示させて顔を綻ばせる。
澪
「ばっちり!セツナ姉ご所望のバストショット。ほんと助かった~、ありがとう」
葵にも画面を向けてプレビューを見せた澪が、そう言って安堵したように葵をハグした時だった。
葵
「……それだけでいいの?」
澪
「え?」
葵
「写真。他にも撮っていいよ?…その方が、“セツナ姉”にも喜んで置いてもらえるんじゃない?」
ハグ直後の至近距離から悪戯な微笑みを向けて葵が提案すると、澪はパッと表情を晴れさせた。
それを見た葵は、余裕たっぷりに笑う。
葵
「…サービスショット、撮らせてあげようか」
葵が追い詰めるように近づき壁に手をつくと、澪は感心したように葵を見上げた。
澪
「あ、壁ドンショットってこと?葵ってサービス精神旺盛なんだねえ」
葵
「…そう?」
澪
「でもどうせならセツナ姉に直接…そうそう、セッちゃん桜高で教師してるから出来なくもな──何してんの?」
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06/13(Sat) 15:02
いよいよ頭上げられない
澪
言いかけた澪が驚いたように見上げると、葵は満足気に微笑んだ。
葵
「ん?サービス」
そう言う葵は片手で自身のシャツのボタンを外し、裸体を晒している。
驚いた様子はあるものの、顔を赤らめるでも擦り寄るでもないでもない澪をじっと見つめながら、葵は微かだった苛立ちが、少しずつ大きくなっていくのを感じていた。
澪
「うーん…セツナ姉、ハダカなんて鼻血出しそうかなー…まあいっか、じゃあ撮りまーす」
ブツブツ言ってからカシャッと音を響かせた後、プレビューを表示させた澪は「おっ」と声をあげる。
澪
「ね、見て!擬似壁ドンっぽくていい感じ。ありがとう!」
その、わざとなのか本気なのか、無邪気に喜ぶ澪の姿を映していた葵の瞳が、スッと細められる。
残っていた片手を音もなく澪の顔のすぐ側につくと、葵は優しげな微笑みを浮かべた。
葵
「泪のこと……好きなんだ?」
澪
「へ?」
脈絡のない突然の質問に、澪はポカンと口を開けて葵を見る。
葵
「泪は相手にしないでしょ?どこが好きなの?……顔?体?頭?それとも……泪と付き合う、自分かな?」
隠しきれない侮蔑の色を滲ませた葵の問いに、澪の碧色の瞳は一瞬、切なげに伏せられた。
しかし次の瞬間には顔を上げて、ニッと笑ってみせる。
澪
「…ひとつ言えるのは、それを言う相手は泪だけってことかな。…ただ!」
ビシッ、と葵の鼻先に指を突きつけた澪は、恐ろしく艶めいた微笑みを向ける。
澪
「葵がブラコンってことは、よーーーくわかった♪」
葵
「なっ……」
咄嗟に言葉を詰まらせた葵の腕の中からスルリと抜けると、澪は振り返ってニッコリ笑う。
澪
「でも大丈夫!泪のこと好きな者同士、仲良くできるよ」
壁から手を離し、ゆっくり澪を振り返った葵からは微笑みが消えていた。
葵
「……本気で言ってるの?」
澪
「もっちろん。っと、やば!ごめん、お礼はまた今度させてね!」
時計を見た澪は鞄からチョコを取り出し、葵に握らせてから慌てた様子で扉に向かった。
澪
「じゃ、サービスショットありがとう!」
投げキッスを最後に金色の髪が消え、パタン、と扉が閉まる。
研究室内に残された葵は、握らされたチョコを机に放って頬杖をついたのだった。
うわーーーーんセツナさん!皆さん!お待たせしました!雑!ごめんなさい!
葵くんにイジワルさせるつもりが思いつかずなんかこんなことに…なんでや…←動揺で関西弁出た
しかし自分で書いておきながらイイオモイどころか犬猿の仲になりそう( ̄▽ ̄)w
セツナ姉、こんな写真で大丈夫かしら…でももう仕方ないから家庭訪問頑張ってね♪の無責任パースヽ( ̄▽ ̄)ノ⌒○
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06/13(Sat) 21:36
セミヌードで壁ドン(*ノωノ)
せつな
セツナのアパート
びっくりしたなーーー。
まさか、脱ぐとは思わなかった。
やるわね。
さすが名うての遊び人←古い・・・
『泪は相手にしないでしょ?どこが好きなの?……顔?体?頭?それとも……泪と付き合う、自分かな?』
あんな指摘を受けるとは思わなかったので、正直面喰ったけど、
でも、そうか・・・。
やっぱり泪には本命がいるんだ。
でも、泪の行動を見ている限り、どうやらまだ付き合ってはいない様子だ。
自分にも可能性はある。
そもそも、可能性を捨てては、欲しいものなんて手に入らないのだから。
それにしても、あの葵が、思いっ切りブラコンとは。
ルイを落とすのには、ちょっと作戦を変えないといけないかも。
正面からアタックするだけじゃ、ダメっぽいな~。
「将を射んと欲すれば先ず馬を射よ」とも言うし。
ふう、とにかくプリントアウトしてセツナ姉に渡したら、同居契約成立っと。
ピッ カシャーーーー
・・・
・・・・・
・・・・・・・・ヤバイ
どう見ても
裸の葵に壁ドンされてる。
・・・私が。
これ・・・セツナ姉に見られたら、絶対マズイよね。
鼻血どころか、殺されるかもしれない。
想像しだけで背筋が凍った。
「ただいま~~~」
ギックーーーーーン
「おっ、おっ、おっかえりっっ、なさい」
「・・・どうしたの?慌てて」
「い、いや、何でもない」
「今なにか隠したわね。出しなさい!」
「なっ、嫌だなぁ!なにもないから!」
「バカね。私は教師よ。誤魔化せるとでも思っているの?悪いことをかくしてる生徒たちを日々相手してるんだから、百年早い」
仕方ない。
そうっと写真を差し出すと。
「こっっ、これっ!!澪、あんた・・・!!」
やっぱり~~~;;
案の定真っ赤になって怒り出す。
セツナ姉の頭に、角と湯気が見える。
ちぇ、面倒だけど、気絶してくれたらよかったのに。
「ちょーーーーーーーっっと、ここに座りなさい!!!
私はあなたを、こんな、ふっ、ふしだらな子に育てた覚えはないわよッッ!!!」
「ふしだら・・・って、古いよ・・・セツナ姉・・・、てか、そっち?」
「澪!!結婚前の乙女が、恥じらいってものがないの??」
「・・・セツナ姉が王子様と恋人同士になれなかった理由がわかった」
「なんですって?!」
「いえ、なんでも」
「あ、そうだ!ほら、えっと、ハイ、これも!」
最初に撮った、普通のバストショット。
かなりイイ感じに撮れてる、本来御所望の写真を差し出す。
「・・・」
セツナ姉は、しばらく何も言わずに写真2枚を眺めていたけど、
いきなり、それを破り捨てた。
「・・・澪、スマホのデータも消しなさい」
「ええっ、どうしてよ~~、結構カッコ良く撮れてるし、セツナ姉の王子様にも負けてないでしょ?」
「いいから!」
セツナ姉は、苦しげな表情で破った写真を握り締めていた。
「悪かったわ、もう写真はいいから」
「・・・セツナ姉・・・」
うーん。
ま、いっか。
「じゃ、タダで住まわせてくれるのね!?やった!!!」
「・・・いいわよ。あなたみたいな危なっかしい子を放り出せないわ」
セツナ姉に、危なっかしいと言われるのも心外だけど、
このときは、まだ、葵とセツナ姉の心の奥にある想いに気付くことが出来なかったのだ。
ワタクシがびっくりしました。
まさか脱ぐなんてwwwww
さすが澪さん!!ぐっじょぶ(V)o¥o(V)
ワタクシならそのお写真は永久保存しますよwもちろんデータごとw
さあ、この先澪ちゃんの恋路はどうなるのかなーw
イイオモイできるのは誰なんでしょうね?( *´艸`)ウフフフ
とりあえず、家庭訪問はもうちょい引っ張るw
間に、別の組の展開もお待ちしながら、いったん、パースヽ( ̄▽ ̄)ノ⌒○
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06/13(Sat) 22:10
澪さんもせつなさんも素晴らしい
小春
いやー、大学組白熱してますねー。
このままお話の続きを待っていたいけど、小、中、高校組は頑張って繋いでいきましょう。
いやー、もっぺん読み返そうっと。
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06/14(Sun) 10:50
私や弟の高校には無かったけど、一般にはあるんでしょうか、高校生宅の家庭訪問?
小春
~中学組・放課後~
部活に向かう前、下駄箱、公平の作った今日の練習スケジュールを確認しながらのとも&公平の会話。
公平
「え、普通、高校は家庭訪問ないの?」
とも
「知らんかった?家庭訪問するんは、環境が変化した家庭とか、先生との個別相談を希望する親とか、逆に、学校側が保護者に直接会って話したいとか、そんな場合だけやで」
公平
「うち、毎年、高校生の兄貴たちの担任が家に来るから、そっちが普通だと思ってた」
とも
「ふーん?……前に、藤守のお家は、ご両親が不在がちで、兄弟だけで暮らしてるようなもんや言うてたやろ?そういう関係かなあ?」
公平
「なるほど」
とも
「個別面談なら学校での三者面談があるしね」
頷く公平に、ともが、不意に、にやりと笑った。
とも
「あ、それとも。藤守のお兄さんたちって、この辺りでは有名なイケメン揃いやん?せやから、見物するのが目的やったりして!」
はるか彼方で、何となく呼ばれたような気配に辺りを見回す空間セツナ。
とも
「お兄さんたちの担任の先生、独身女性が多いんちゃう?」
公平
「どうだったかなあ?」
ともはからからと笑い飛ばした。
とも
「ま、ええわ。さあ、そんな事より、早よ部活行こ!」
ここでパースヽ( ̄▽ ̄)ノ⌒○
06/15(Mon) 10:29
そういえば、なかったなぁ、家庭訪問。
ジュン
ジュンと別れ、賢史は誠臣たちのいるスーパーへ向かっていた。
頭の中はさっきのジュンのことばかり。
同居の話を聞いたあとの不機嫌な感じはヤキモチを妬いてくれたのだろうか?
しかし、その後は気にしていない風だった。
しかし、自分と同居している翼のことを羨ましいと言っていた。
ジュンの気持ちを掴みきれず思考が堂々巡りしている。
賢史
「はあ、女心はわからんわ……」
諒
「……何、独り言言ってるの?」
賢史
「うわぁ、諒!」
考え事の間にスーパーに着いた賢史は、丁度買い物を終えた二人と出くわした。
三人で大量の荷物を持って家に帰る。
誠臣
「ただいま……って誰もいないのか?」
慶史
「俺がいる!」
諒
「アニだけ?翼ちゃんたちは?」
慶史
「翼は小春たちと秘密基地に行ったぞ。」
賢史
「ああ、さくら庵か。」
誠臣
「じゃあ、皆が帰ってくるまでに飯の支度をしよう。」
諒
「手伝うよ、誠臣兄さん。」
誠臣と諒がキッチンに向かう。
慶史
「なんだ?愚弟。冴えない顔をして。」
賢史
「アニキにはわからんことやから、ほっといて。」
慶史
「どういう意味じゃ、ボケぇ!」
なんかわからないけど、ここでパースヽ( ̄▽ ̄)ノ⌒〇
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06/16(Tue) 21:02
私は翼ちゃんの味方です
小春
~小学校組、さくら庵~
一階でこはるに、自分の妹をはじめ子供たちを預かってくれているお礼を言ってから、翼が三階の部屋に昇ってゆくと、中では、不穏な計画が立ち上がっていた。
小春
「そういうのは、ふざけてやっちゃいけないんだよ……」
小学生たちが円いテーブルを囲んで、なにやらひそひそ話し込んでいる。
テーブルの上にはめいめいにやりかけの宿題が広がっているが、全員が身を乗り出して話に夢中だ。
その中で小春だけが、膝を抱えて小さく震えている。
こうへい
「でもさ、本当に出るらしいんだよ、そこ」
けんじ
「俺も聞いた事あるで。きれいな女の人で、白い服がこう、ふわふわー、って……」
小春
「キャー!キャー!キャー!」
あおい
「大丈夫だよ、小春さん。俺が手を繋いでいてあげるから」
まさおみ
「あおいの方が幽霊よりアブナイ」
るい
「言えてる」
……どうやら、幽霊が出ると言われている場所に皆で行ってみよう、という話になっているらしい。
翼
「それも、探偵クラブの仕事なの?暗くなってからアブナイ場所に行くのは駄目だよ」
高校生の翼に諭されて、全員いっとき静かになる。
けれどまた、すぐに、蜂の巣をつついたような騒ぎが復活した。
こうへい
「大丈夫だよ!有名だから翼ねえちゃんも知ってるでしょ、隣町の『幽霊屋敷』って呼ばれてる洋館!」
あおい
「洋館というより、和洋折衷だけどね。もう、50年ぐらい前に、あそこで16歳の女の子が監禁された上、殺されたのは本当らしい」
るい
「ちなみに、犯人は逮捕されて、刑務所の中で亡くなった」
りょう
「でも、その事件以来、夜になると、両手に手錠をはめた女の子の霊が徘徊するらしいよ。『タスケテ、誰カタスケテ』っていう呻き声とともに……」
翼・小春
「「キャー、キャー、キャー!!」」
悲鳴を上げるのが二人になって、少年たちは顔を見合わせる。
るい
「小春の姉ちゃんに引率してもらおうかと思ってたけど、これじゃ無理かなあ」
無理無理、と翼が真っ青な顔を横に振る。
そのうち、太郎が、にっこりと笑った。
太郎
「そうだ、それなら、翼さんだけじゃなく、お兄さんたちの誰かにも一緒に行ってもらいましょう。……泪さんがいいな!あの人なら、幽霊なんか蹴飛ばしてくれそうだ」
まだ涙目ながらも、泪さんが一緒なら……という表情の翼と、しゃくりあげている小春をどうにか宥めた後、探偵クラブの一同は、細かい日程や手順を決めるために、再び、ミーティングを始めるのであった……
はい、定番の肝試しですよ。
ここでパースヽ( ̄▽ ̄)ノ⌒○
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06/24(Wed) 06:47
桜小学校探偵クラブ~幽霊屋敷~
小春
数日後、金曜の夜を迎え、隣町にある『幽霊屋敷』の玄関前に到着した、小学校組。
「桜小学校探偵クラブ」メンバーは6年生のるい、あおい、まさおみ。
5年生のけんじ、りょう、こうへい、太郎、小春。
そして、今回は夜の捜査ということで、大学生の泪と、高校生の翼が、監督として同行している。
翼は制服姿だ。
泪がいるおかげで、怖さが薄れているのか、少しは落ち着いている。
もっとも、今のところ、翼は小春にしがみつかれて、街灯の下で、一緒に震えているだけだったが。
るい
「今夜の目的は、噂の幽霊の存在を確認することだ」
あおい
「写真に撮れればなおいいね」
まさおみ
「実際に来てみると、思ったより広い屋敷だな。みんなで手分けして探そうか」
こうへい
「さんせーい」
小春
「えっ、みんな一緒に中に入るんじゃないの?!」
りょう
「幽霊を探すんだから、何人かのチームに分かれて、四方から追い込むのがいいよ」
翼
「四方から、って……」
るい
「東西南北の入り口から一斉に入って、建物の真ん中にある広間で合流するんだ」
全員の頭数を何度も数え直しながら、小春が、泣きそうな顔をしている。
あおい
「大丈夫だよ、小春さん。泪さんに頼んで、ちゃんと、この家の持ち主の人には許可とってもらったし」
るい
「鍵だってほら、借りてきてもらった。すでに入口は開けてもらってあるぞ」
もちろん、小春はそんなことを心配しているのではない。
「(……借りてこなければ中に入らなくて済んだかもしれないのに……)」
小春と翼が、恨めしそうに泪を睨んだ。
まさおみ
「四方から、とすると、10人だから、2、3人ずつか」
るい
「6年生がカメラを持ってきてるから、それぞれに2人ずつ足せばいい」
あおい
「じゃあ、俺と、りょうと、こうへい」
まさおみ
「小春と太郎は俺が引き受けよう」
るい
「けんじは俺とだ」
けんじ
「るいくんとなら2人でも平気や」
るい
「カメラはお前に預けるぞ」
???
「ちょおおーっと、待てい!」
けんじ
「げ、あの声は」
けいじ
「話は全部聞いた!不肖、この藤守けいじも加わるぞ!」
中学校の制服姿で現れたのは、けんじの兄けいじ。
桜中学校の3年生だ。
あおい
「泪さんは、翼さんと一緒に、みんなを地下室で待っていてください」
泪
「分かった。翼、行くぞ」
翼
「は、ははははい……えっ?!地下室って、もしかして、その、殺された女の子が閉じ込められてた……」
けいじ
「くぉら、あおい!俺を無視すんなやボケぇ!」
やっぱり中坊アニ登場。
ここでパースヽ( ̄▽ ̄)ノ⌒○
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06/28(Sun) 21:08
翼ちゃんと泪さんの距離を縮めたいイベント。
小春
~幽霊屋敷~
藤守けいじ(中3)が加わった事で、班の再編成が行われた。
あおいとりょう。(冷静分析理系チーム)
まさおみと太郎と小春。(小春の保護者チーム)
るいとこうへい。(霊なんか見えても怖くないチーム)
そして、けいじとけんじの兄弟。(論より証拠チーム)
4つの班に分かれた小中学生は、それぞれ一階にある東西南北の入り口から一斉に入り、幽霊を丁寧に探し、追い込みながら、二階にある広間を目指す。
そして、広間で全員が集まるのを待って、今度は地下室に向かう。
泪と翼は彼らより一足先に降りて、最終目的地である地下室で待つ事になった。
翼
「(……どうしてわざわざ先に地下室……)」
泪に手を引かれて地下への階段を降り始めたものの、翼はもうがたがた震えている。
泪
「翼、俺から離れるなよ」
口の中でお念仏を唱えながら歩いていると、足を停めた泪が、翼を振り返った。
泪
「ここは普段空き家だ。幽霊よりも、不法侵入者がいたりする方がアブナイからな。念のためだ」
翼
「……あっ……」
そうか、だから、小さい子達が入る前に、一番危険な場所に向かうのか……。
泪
「幸い、電気はまだ通っている。暗くはないから安心しろ」
翼
「はい」
無事に階段を降り、泪が、地下室の照明のスイッチを入れる。
壁と床に使われた大理石が、光を受けて白く光った。
壁沿いに本棚と重そうなテーブル、三人は楽に座れそうな大きさの黒いソファが置かれている他には家具もない。
事実を知らなければ、過去にこの部屋で恐ろしい事件があったことなど、分からないだろう。
泪は室内を見渡して、小さく息を吐いた。
泪
「おかしなところはなさそうだな」
そう言うと、おもむろに、壁に背中を当てて床に腰を下ろした。
泪
「ほら、来い」
泪が、顔を上げて両手を広げたのは、翼に、胡座をかいた膝の上に座れという事だろうか。
泪
「こんな部屋のソファになんか、座りたくないだろ。あいつらが降りて来るまで、抱えててやるよ。それなら、怖くないだろう?」
家庭訪問までの時間を稼ぎつつ、大学編で揺さぶられる前に、翼ちゃんと泪さんに、お互いへの想いを再確認させたい。
ここでパースヽ( ̄▽ ̄)ノ⌒○
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06/28(Sun) 23:13
ワクワク( *´艸`)
せつな
<空間セツナがこのシーンを見たら>
・・・。
コラコラ、そこの大学生!
密室で高校2年生の女子をお膝にのっけちゃダメでしょう!!
青少年保護育成条例に引っか・・・フガフガ←エミさんたちに口を塞がれた模様
せつな←別人格らしい
「あっ、どうもお邪魔しました(*ノωノ)」イヤーン
エミ
「ごゆっくりどうぞ( *´艸`)」ウフフフ
ジュン
「中どうですか?もうちゅーしてましたか?(*^-^*)」ドキドキ
デバガメシスターズww 仲間募集中w←嘘です
澪・小春・冬子
「・・・早く家庭訪問書けばいいのに・・・」
06/14(Sun) 21:30
リレーSS専用スレ・32
小春
☆こちらはリレーSS専用スレッドです☆
ただいま連載中の『アブナイ☆恋の共同生活』にご参加くださる方は、スレッド31~にて諸注意、設定、ここまでのストーリーをおさらいのうえ、書き込みをお願いします。
~主な登場人物~
★櫻井家★
☆翼☆
桜高校の2年生。
父親の転勤を機に、わけあって両親と離れて暮らす事になった。
いわゆる箱入り娘、しかしなかなかタフな一面もある。
小春の保護者として、小さな妹を守ってあげなければと使命感に燃えているのだが……
☆小春☆
翼の妹で、桜小学校5年生。
黒髪で小柄な女の子。
小春が転校を嫌がった為に、翼も家に残る事になり、この不思議な生活が始まる。
翼同様の箱入り娘でおっとりした性格だが、好奇心旺盛で、藤守家にしょっちゅうお邪魔してさまざまなスペックを身につけている。
★藤守家★
翼たちのお隣さん。両親はいるがいつも不在。
☆長男……慶史
通称アニ。
大学生。
高卒後一年間留学していたため、大学には葵や泪と同時に入学している。
将来は検察官を目指しており、すでに司法試験を受けて合格している秀才。
完璧なはずなのに彼女が出来ない、残念な男。
現在、魔法使いへの道を真っ直ぐに進んでいる。
☆二男……葵
「桜大学の光源氏」と呼ばれる、美貌で甘い声を持つ理系男子。
泪とは双子。
アニとは対照的に、常に女性に囲まれている。
軟派に見えるが、じつは真実の愛を模索中。
元ヤンで、泪に対してはブラザーコンプレックスを持っているらしい。
☆三男……泪
双子の弟。
母方の旧姓は穂積で、祖父が外国人なせいか一人だけ金髪碧眼。
何故か外ではおネエ言葉。
アニと法学部の首席を争い、男性人気では葵を上回る「桜大学の悪魔」。
葵同様大変モテるが、ひそかに翼を好きなので他の女性に関心が無い。
☆四男……誠臣
桜高校3年生。
柔道と射撃の才能があり、数々の大会で優勝していて、どちらもオリンピックの選手候補に選ばれたが辞退したほどのツワモノ。
家事が万能で面倒見の良い、そして生真面目で苦労性で実はムッツリな藤守家のオカン的存在。
☆五男……賢史
桜高校2年生。
翼と同じクラスで隠れ鉄オタ。
何故か関西弁。
いわゆる「いい人」で人気者だが、特定の彼女はまだいない。
☆六男……諒
桜高校1年生。
軽く引きこもりがちだが、IT関係の会社をいくつか起業し利益を上げている学生実業家。
☆七男……公平
桜中学校3年生。
自慢の髪がゆくゆく無くなるのを心配しているオシャレ番長。
趣味は女装で、中学ではミスコンで優勝したこともある。
☆山田太郎
桜小学校5年生。
小春と同じクラス。
藤守家に居候している留学生。
遠い親戚になる人の子供らしいが、時々アニたちの大学に現れる「ジョン・スミス」にそっくりだったり、やけに大人びていたり外国語が堪能だったり、と謎の多い少年。
[削除]
06/14(Sun) 21:58
アブナイ☆恋の共同生活
小春
~登場人物その2~
《桜小学校組》
☆穂積るい☆明智まさおみ☆小野瀬あおい☆
太郎と小春も所属する、桜小探偵クラブの6年生。
☆藤守けんじ☆如月こうへい☆小笠原りょう☆
太郎と小春のクラスメイトで、探偵クラブのメンバー。5年生。
☆こはる☆
太郎そっくりの謎の大人、ジョンスミスの恋人。
蕎麦屋のくせにどんな注文にも対応する「さくら庵」の娘。
三階の自室を探偵クラブの溜まり場として開放している。
《桜中学校組》
☆白河とも☆
中3。
桜中学女子柔道部の主将。
公平と同じ時期くらいから柔道を始めた幼馴染で、昨年には中学生の全国大会で優勝する程の実力を持っている。
ちなみに、学力も、常にトップを保つ才女。
《桜高校組》
☆玉木ジュン☆。
賢史の所属する陸上部で、マネージャーをしている低身長、童顔(胸だけ大きめ)の一年生。
諒と同じクラス。
☆空間セツナ☆
25歳。
藤守と翼のクラスの担任教師。
教員生活3年目の今年、初めてクラス担任を持たされ、疲労困憊の日々を送っている。
《桜大学組》
☆澪☆
慶史や泪と同じく法学部で、泪とはゼミも同じ。
ダークブロンドで碧眼。
空間のイトコ。
※上記は初期設定です。変更がある場合は訂正してください。
[削除]
06/29(Mon) 12:23
桜小探偵クラブ&中学アニ&高校翼&大学泪~幽霊屋敷探検~
小春
とくん、とくん、とくん、とくん。
どきどきどきどきどきどきどきどき。
触れ合った肩と繋いだ手から、泪と自分の鼓動が交互に聴こえてきて、翼はもうパニック寸前だ。
結局、いくらなんでも恥ずかしくて、泪の膝には座れなかった。
お礼と謝罪の言葉を繰り返しながら隣に腰を下ろすと、今度は逆に、断られた泪の方が、赤くなって横を向く。
翼が遠慮した事で、自分の大胆な行動を省みて、まずい事をやらかしたと思ってしまったらしい。
泪
「(しまった……もう、子供の頃とは違うんだよな)」
隣にいるのは、高校生の翼だ。
分かっていたはずなのに、つい。
泣きながら、それでも、自分を頼って手を握り、ついてくる姿が昔と被って。
昔からずっと、何か怖い時には、翼は泪を追い掛けて、しがみついてきた。
泪が手を繋いだり、抱っこしたり、歌を歌ったりして宥めてやると、いつの間にか落ち着いた。
だから、つい。
……
あれ?
……そういえば、なんで俺ばっかりだったんだろう。
賢史や誠臣の方が、翼と歳も近いし、そばにいたはずなのに。
……もしかして、俺の方が、翼をいつも目で追っていたんだろうか。
翼が怖がれば心配して、駆けつけていたんだろうか。
うわ。
……やべえ恥ずかしいもう帰りたい。
つとめて普通の顔を装いながら、泪もまた、パニックに陥りかける自分を必死にコントロールしていた。
「室長」になってない「泪くん」は、一途過ぎてちょっとだけイタ可愛い。
ここでパースヽ( ̄▽ ̄)ノ⌒○
[削除]
07/04(Sat) 09:01
幽霊屋敷~泪と翼~
小春
静かだった。
同じ建物の一階から二階にかけては、十人近い小中学生が「幽霊探し」と称した「肝試し」が始まっているはずだが、泪と翼の待つ地下室にまで、まだ、彼らの声は響いてこない。
ただ、翼の耳には時折、手錠の鎖が擦れ合うような、同じ年頃の少女の啜り泣く声のような、何とも言えない音が聞こえてくるように思えて、気が気ではなかった。
唯一の救いは、隣に泪が座っていて、手を繋いでくれている事だけだ。
……泪。泪さん。
翼が初めて、恋を自覚した相手。
いつから好きになったのか、覚えていない。
でも、いつの間にか、気がつけば、翼はいつも泪を目で追っていた。
だから……
不意に、泪が身体を翼の方に捻ったかと思うと、左手が伸びてきて、翼の右の肩の上を払った。
それだけで、さっきから感じていた寒気が、消えた。
泪
「この辺もか?」
言葉の意味は分からないけれど、泪は、もう一度、翼の肩の上に目を向けながら、同じ動きを繰り返した。
泪に肩の上を払われただけで、なぜか、翼の肩は軽くなり、体温が戻ってくるような心地になる。
不気味な音も声も、遠ざかるように消えていった。
どうしてなのかは、分からないけれど。
翼
「……ありがとうございます。肩が、軽くなりました。それに、身体が温かくなった感じ」
泪
「寒いのか?」
翼の言葉に、泪は繋いでいた手を離し、着ていたカーディガンを脱いで、翼の肩に背中から掛けてくれる。
泪
「着てろ」
それが済むと泪は身体の向きを戻し、再び、翼と肩を並べて座り直した。
泪のカーディガンは温かかったけれど、代わりに、繋がれていた手が離れてしまった事が、寂しい。
翼
「……泪さん」
恥ずかしさより心細さが勝って声をかけると、泪は、ん?と声に出して、振り返った。
すぐに、ああ、と言いながら、さっきと同じように翼と手を繋ぎかけ、けれど、途中で、思い直したように、右腕を、背中から翼の肩にまわした。
肩をそっと抱き寄せられて、さっきより近付いた距離に、翼は、ほう、と安堵の息を漏らす。
泪が、くすりと笑った。
泪
「怖かったら、もっとくっついていいぞ」
泪の手が肩から離れて、翼の頭を自分の胸元に引き寄せる。
泪の冗談に、翼も、ようやく少しだけ微笑んだ。
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07/04(Sat) 09:06
幽霊屋敷~泪と翼~
小春
泪の事をいつから好きになったのか、覚えていない。
でも、いつの間にか、気がつけば、翼はいつも泪を目で追っていた。
だから……
もしかしたら、知ってる。
泪もまた、いつも、こうして自分を見守ってくれている、という事。
だって、よく目が合うから。
……でも、その事に、翼が期待するような意味はあるだろうか?
翼に見つめられると、鼓動が高まる。
どんだけ好きなんだよ。
ああまたやっちまった、迂闊に近付きすぎた、と、泪は内心で呻いていた。
きれいな髪と柔らかそうな桜色の頬がすぐそこにあって、理性が飛びそうだ。
……キスしたい。
……たぶん、拒まれはしない。……と、思う。
だけど、さすがにここは、気持ちを確かめてからじゃないと駄目だろ?
そろそろ上から悪ガキどもも下りてくるし。
でも、もう懐に入れてしまった。
今、この愛しい温もりを手離すのは、あまりに惜しい。
正面に向き直り、手だけは翼の髪を撫でながら、泪は、参ったなあ、と呟いていた。
参ったのはこっちだよ。
家庭訪問はまだかなあ。
焦れったいまま、ここでパースヽ( ̄▽ ̄)ノ⌒○
07/10(Fri) 11:05
幽霊屋敷
小春
ひそかに溜め息をついていたのは、泪だけではなかった。
階段で息をひそめ、地下室の中の二人の様子に聞き耳を立てていた葵は、溜め息とともに身体を伸ばし、誰にも気付かれないように身を隠しながら、こっそりと裏口から外へ出た。
敷地を出てしばらく歩き、夜空を見上げる。
「泪の恋は応援したいけどなあ…」
少しだけ、少しだけ、胸が痛い。
葵の呟きは、その姿とともに、闇の中に消えて行った。
一方。
小春
「おねえちゃん!るいにいちゃあん!!」
階段の上から叫ぶ声がして、泪と翼は咄嗟に顔を見合わせ、立ち上がると地下室を飛び出した。
駆け上る階段の途中で、駆け下りてきた三人と鉢合わせた途端に、小春が泪にしがみついてくる。
まさおみと太郎も息を切らしているのは、小春に付き添って一緒に走ってきてくれたからだろう。
泪
「大丈夫か、小春?!」
確かに小春は怖がりだが、この怯えようは尋常ではない。
小春
「で」
泪
「…で?」
よく見れば、まさおみと太郎の顔色もおかしい。
小春
「で、で、で、出たの!」
ここでパースヽ( ̄▽ ̄)ノ⌒○
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07/10(Fri) 15:45
小春さん、ごめんなさい!
ジュン
小春
「で、で、出たの!」
泪に必死にしがみつき小春が震える声を出す。
太郎とまさおみを見れば二人とも青ざめた顔で首をコクコクと振っている。
るい
「大丈夫か!?」
小春の悲鳴を聞き付けた他のメンバーも集まってきた。
泪はそっと膝をつき小春に目線を合わせる。
泪
「小春、何を見たんだ?」
小春
「地下へ降りる階段から黒い影が出てきて……裏口の方に……」
途切れ途切れに話す小春は涙をポロポロと流して震えている。
泪は小春の体をしっかりと抱き締めた。
泪
「もう大丈夫だ。俺がいる。」
泪は立ち上がり小春と小春と同じように震えている翼の手をしっかりと繋いだ。
泪
「みんな、帰るぞ。」
そう言って歩き出した。
これでどうでしょう?
小春さん、一人にしてごめんなさい~。
ここでパースヽ( ̄▽ ̄)ノ⌒〇
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07/10(Fri) 18:18
ジュンさんありがとうございます。(´ 3`)ちゅー
小春
まさおみ
「俺たちが見た影は、階段を上がってきて、そのまま、裏口からすうって出て行った」
帰り道、まだ興奮のさめやらない子供たちは、幽霊屋敷で自分たちが体験した事を、めいめいに報告しあっている。
太郎
「幽霊は女の人のはずだけど、僕らが見たのは、すらっとした男の人みたいな影だったなあ」
まさおみ
「一瞬だったし、小春が泣き出したから、写真は撮れなかったけど。俺にも、男の人に見えたな」
まさおみと太郎が首を傾げるのを、小春が、おぶさった泪の背中でこくこく頷きながら聞いている。
こうへい
「白い服の女の人なら、俺、一階の窓際で見た。翼ねえちゃんぐらいの歳で、顔を手で覆って、しくしく泣いてた」
りょう
「おれには見えなかったけど、とりあえず、こうへいが指差したあたりの写真はたくさん撮ったよ。なにか写ってるといいけど」
あおい
「こうへいくんは霊感があるらしいからね」
翼
「わ、私は、姿は見えなかったけど、泣いてる声とか、足音とか、気配を感じた。地下室に入ってから寒くて、身体が重くて……。泪さんが追い払ってくれたから、楽になったけど……」
全員が、おお、と感嘆の声を出した。
けんじ
「泪さんて、やっぱ凄いんやな。俺の後ろにくっついて、ビビリっぱなしやったアニキとは違うわ」
けいじ
「お、俺は、幽霊なんか信じない!だが、誰かが亡くなった場所で、ふざけてはいけないと思って、『すみません!すみません!すぐに帰ります!』と言い続けていた…だけだ……」
尻つぼみになるけいじの頭を、泪が、優しく撫でた。
泪
「けいじは正しいぞ」
泪に認められて、けいじが俄然元気を取り戻す。
けいじ
「ほらみろ!」
るい
「……話をまとめると、あの幽霊屋敷には、噂の、白い服の女の幽霊と、もう一人の黒い影がいた、って事は間違いないな」
最後尾を歩きながら、リーダーのるいが、一人一人を確かめるようにしながら、総括を始めた。
るい
「……まあ、今日はもう遅いし。今度は、写真が現像できてから、『探偵事務所』で反省会だ」
全員
「「「了解」」」
るい
「泪さん、翼さん、今日はありがとうございました」
全員
「「「ありがとうございました!」」」
るい
「ついでにアニもありがとな」
けいじ
「ついでかよ!!」
こうして、幽霊屋敷探検の夜は終わった……
ひとまず、これにて一件落着ということで。
パースヽ( ̄▽ ̄)ノ⌒○
(もう色んな意味でずっと土下座)
澪
泪
「っこの、だからうるさいっつってんでしょ!」
澪
「待って!お願いがあるの!」
泪
「無視かよ」
泪の注意はそのままに大声をあげた澪が研究室の扉を開くと、そこには大声に固まったままの葵が立ち尽くしていた。
葵
「……何、かな?今から研究室に戻るところなんだけど」
澪
「あ、じゃあ、歩きながら話聞いてもらうのってダメ?」
葵
「いや、それはもちろんいいけど…」
泪
「はいはい、じゃー行った行った」
懇願するような勢いの澪に葵が戸惑いながらも了承すると、いつの間にか立ち上がった泪が、研究室の出入り口に立つ二人の背中を押し出す。
疲れたように嘆息しながら、泪はじっと二人の背中を見送った。
大勢の注目を浴びつつ、葵は澪の話を聞きながら理学部校舎へと戻った。
珍しく無人だった葵の所属する研究室に入ると、澪を振り返る。
葵
「ふうん、イトコのお姉さんのために写真を撮りたい、と」
澪
「まあ…セッちゃんのためというか、当分の住まいのためというか」
悪びれずエヘヘ、と笑う澪にフッと笑みを向けたあと、葵は事もなげに頷いた。
葵
「いいよ。それくらい」
澪
「ほんと!ありがとう!」
心底嬉しそうに礼を言った澪に、葵はニコリと微笑むと首を傾げる。
葵
「俺はいつでもいいけど、どうぞ?」
澪
「あ、じゃあ早速、いきまーす」
──カシャッ
スマホを取り出した澪は葵に向けて構えてシャッターを切ると、すぐにプレビューを表示させて顔を綻ばせる。
澪
「ばっちり!セツナ姉ご所望のバストショット。ほんと助かった~、ありがとう」
葵にも画面を向けてプレビューを見せた澪が、そう言って安堵したように葵をハグした時だった。
葵
「……それだけでいいの?」
澪
「え?」
葵
「写真。他にも撮っていいよ?…その方が、“セツナ姉”にも喜んで置いてもらえるんじゃない?」
ハグ直後の至近距離から悪戯な微笑みを向けて葵が提案すると、澪はパッと表情を晴れさせた。
それを見た葵は、余裕たっぷりに笑う。
葵
「…サービスショット、撮らせてあげようか」
葵が追い詰めるように近づき壁に手をつくと、澪は感心したように葵を見上げた。
澪
「あ、壁ドンショットってこと?葵ってサービス精神旺盛なんだねえ」
葵
「…そう?」
澪
「でもどうせならセツナ姉に直接…そうそう、セッちゃん桜高で教師してるから出来なくもな──何してんの?」
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06/13(Sat) 15:02
いよいよ頭上げられない
澪
言いかけた澪が驚いたように見上げると、葵は満足気に微笑んだ。
葵
「ん?サービス」
そう言う葵は片手で自身のシャツのボタンを外し、裸体を晒している。
驚いた様子はあるものの、顔を赤らめるでも擦り寄るでもないでもない澪をじっと見つめながら、葵は微かだった苛立ちが、少しずつ大きくなっていくのを感じていた。
澪
「うーん…セツナ姉、ハダカなんて鼻血出しそうかなー…まあいっか、じゃあ撮りまーす」
ブツブツ言ってからカシャッと音を響かせた後、プレビューを表示させた澪は「おっ」と声をあげる。
澪
「ね、見て!擬似壁ドンっぽくていい感じ。ありがとう!」
その、わざとなのか本気なのか、無邪気に喜ぶ澪の姿を映していた葵の瞳が、スッと細められる。
残っていた片手を音もなく澪の顔のすぐ側につくと、葵は優しげな微笑みを浮かべた。
葵
「泪のこと……好きなんだ?」
澪
「へ?」
脈絡のない突然の質問に、澪はポカンと口を開けて葵を見る。
葵
「泪は相手にしないでしょ?どこが好きなの?……顔?体?頭?それとも……泪と付き合う、自分かな?」
隠しきれない侮蔑の色を滲ませた葵の問いに、澪の碧色の瞳は一瞬、切なげに伏せられた。
しかし次の瞬間には顔を上げて、ニッと笑ってみせる。
澪
「…ひとつ言えるのは、それを言う相手は泪だけってことかな。…ただ!」
ビシッ、と葵の鼻先に指を突きつけた澪は、恐ろしく艶めいた微笑みを向ける。
澪
「葵がブラコンってことは、よーーーくわかった♪」
葵
「なっ……」
咄嗟に言葉を詰まらせた葵の腕の中からスルリと抜けると、澪は振り返ってニッコリ笑う。
澪
「でも大丈夫!泪のこと好きな者同士、仲良くできるよ」
壁から手を離し、ゆっくり澪を振り返った葵からは微笑みが消えていた。
葵
「……本気で言ってるの?」
澪
「もっちろん。っと、やば!ごめん、お礼はまた今度させてね!」
時計を見た澪は鞄からチョコを取り出し、葵に握らせてから慌てた様子で扉に向かった。
澪
「じゃ、サービスショットありがとう!」
投げキッスを最後に金色の髪が消え、パタン、と扉が閉まる。
研究室内に残された葵は、握らされたチョコを机に放って頬杖をついたのだった。
うわーーーーんセツナさん!皆さん!お待たせしました!雑!ごめんなさい!
葵くんにイジワルさせるつもりが思いつかずなんかこんなことに…なんでや…←動揺で関西弁出た
しかし自分で書いておきながらイイオモイどころか犬猿の仲になりそう( ̄▽ ̄)w
セツナ姉、こんな写真で大丈夫かしら…でももう仕方ないから家庭訪問頑張ってね♪の無責任パースヽ( ̄▽ ̄)ノ⌒○
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06/13(Sat) 21:36
セミヌードで壁ドン(*ノωノ)
せつな
セツナのアパート
びっくりしたなーーー。
まさか、脱ぐとは思わなかった。
やるわね。
さすが名うての遊び人←古い・・・
『泪は相手にしないでしょ?どこが好きなの?……顔?体?頭?それとも……泪と付き合う、自分かな?』
あんな指摘を受けるとは思わなかったので、正直面喰ったけど、
でも、そうか・・・。
やっぱり泪には本命がいるんだ。
でも、泪の行動を見ている限り、どうやらまだ付き合ってはいない様子だ。
自分にも可能性はある。
そもそも、可能性を捨てては、欲しいものなんて手に入らないのだから。
それにしても、あの葵が、思いっ切りブラコンとは。
ルイを落とすのには、ちょっと作戦を変えないといけないかも。
正面からアタックするだけじゃ、ダメっぽいな~。
「将を射んと欲すれば先ず馬を射よ」とも言うし。
ふう、とにかくプリントアウトしてセツナ姉に渡したら、同居契約成立っと。
ピッ カシャーーーー
・・・
・・・・・
・・・・・・・・ヤバイ
どう見ても
裸の葵に壁ドンされてる。
・・・私が。
これ・・・セツナ姉に見られたら、絶対マズイよね。
鼻血どころか、殺されるかもしれない。
想像しだけで背筋が凍った。
「ただいま~~~」
ギックーーーーーン
「おっ、おっ、おっかえりっっ、なさい」
「・・・どうしたの?慌てて」
「い、いや、何でもない」
「今なにか隠したわね。出しなさい!」
「なっ、嫌だなぁ!なにもないから!」
「バカね。私は教師よ。誤魔化せるとでも思っているの?悪いことをかくしてる生徒たちを日々相手してるんだから、百年早い」
仕方ない。
そうっと写真を差し出すと。
「こっっ、これっ!!澪、あんた・・・!!」
やっぱり~~~;;
案の定真っ赤になって怒り出す。
セツナ姉の頭に、角と湯気が見える。
ちぇ、面倒だけど、気絶してくれたらよかったのに。
「ちょーーーーーーーっっと、ここに座りなさい!!!
私はあなたを、こんな、ふっ、ふしだらな子に育てた覚えはないわよッッ!!!」
「ふしだら・・・って、古いよ・・・セツナ姉・・・、てか、そっち?」
「澪!!結婚前の乙女が、恥じらいってものがないの??」
「・・・セツナ姉が王子様と恋人同士になれなかった理由がわかった」
「なんですって?!」
「いえ、なんでも」
「あ、そうだ!ほら、えっと、ハイ、これも!」
最初に撮った、普通のバストショット。
かなりイイ感じに撮れてる、本来御所望の写真を差し出す。
「・・・」
セツナ姉は、しばらく何も言わずに写真2枚を眺めていたけど、
いきなり、それを破り捨てた。
「・・・澪、スマホのデータも消しなさい」
「ええっ、どうしてよ~~、結構カッコ良く撮れてるし、セツナ姉の王子様にも負けてないでしょ?」
「いいから!」
セツナ姉は、苦しげな表情で破った写真を握り締めていた。
「悪かったわ、もう写真はいいから」
「・・・セツナ姉・・・」
うーん。
ま、いっか。
「じゃ、タダで住まわせてくれるのね!?やった!!!」
「・・・いいわよ。あなたみたいな危なっかしい子を放り出せないわ」
セツナ姉に、危なっかしいと言われるのも心外だけど、
このときは、まだ、葵とセツナ姉の心の奥にある想いに気付くことが出来なかったのだ。
ワタクシがびっくりしました。
まさか脱ぐなんてwwwww
さすが澪さん!!ぐっじょぶ(V)o¥o(V)
ワタクシならそのお写真は永久保存しますよwもちろんデータごとw
さあ、この先澪ちゃんの恋路はどうなるのかなーw
イイオモイできるのは誰なんでしょうね?( *´艸`)ウフフフ
とりあえず、家庭訪問はもうちょい引っ張るw
間に、別の組の展開もお待ちしながら、いったん、パースヽ( ̄▽ ̄)ノ⌒○
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06/13(Sat) 22:10
澪さんもせつなさんも素晴らしい
小春
いやー、大学組白熱してますねー。
このままお話の続きを待っていたいけど、小、中、高校組は頑張って繋いでいきましょう。
いやー、もっぺん読み返そうっと。
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06/14(Sun) 10:50
私や弟の高校には無かったけど、一般にはあるんでしょうか、高校生宅の家庭訪問?
小春
~中学組・放課後~
部活に向かう前、下駄箱、公平の作った今日の練習スケジュールを確認しながらのとも&公平の会話。
公平
「え、普通、高校は家庭訪問ないの?」
とも
「知らんかった?家庭訪問するんは、環境が変化した家庭とか、先生との個別相談を希望する親とか、逆に、学校側が保護者に直接会って話したいとか、そんな場合だけやで」
公平
「うち、毎年、高校生の兄貴たちの担任が家に来るから、そっちが普通だと思ってた」
とも
「ふーん?……前に、藤守のお家は、ご両親が不在がちで、兄弟だけで暮らしてるようなもんや言うてたやろ?そういう関係かなあ?」
公平
「なるほど」
とも
「個別面談なら学校での三者面談があるしね」
頷く公平に、ともが、不意に、にやりと笑った。
とも
「あ、それとも。藤守のお兄さんたちって、この辺りでは有名なイケメン揃いやん?せやから、見物するのが目的やったりして!」
はるか彼方で、何となく呼ばれたような気配に辺りを見回す空間セツナ。
とも
「お兄さんたちの担任の先生、独身女性が多いんちゃう?」
公平
「どうだったかなあ?」
ともはからからと笑い飛ばした。
とも
「ま、ええわ。さあ、そんな事より、早よ部活行こ!」
ここでパースヽ( ̄▽ ̄)ノ⌒○
06/15(Mon) 10:29
そういえば、なかったなぁ、家庭訪問。
ジュン
ジュンと別れ、賢史は誠臣たちのいるスーパーへ向かっていた。
頭の中はさっきのジュンのことばかり。
同居の話を聞いたあとの不機嫌な感じはヤキモチを妬いてくれたのだろうか?
しかし、その後は気にしていない風だった。
しかし、自分と同居している翼のことを羨ましいと言っていた。
ジュンの気持ちを掴みきれず思考が堂々巡りしている。
賢史
「はあ、女心はわからんわ……」
諒
「……何、独り言言ってるの?」
賢史
「うわぁ、諒!」
考え事の間にスーパーに着いた賢史は、丁度買い物を終えた二人と出くわした。
三人で大量の荷物を持って家に帰る。
誠臣
「ただいま……って誰もいないのか?」
慶史
「俺がいる!」
諒
「アニだけ?翼ちゃんたちは?」
慶史
「翼は小春たちと秘密基地に行ったぞ。」
賢史
「ああ、さくら庵か。」
誠臣
「じゃあ、皆が帰ってくるまでに飯の支度をしよう。」
諒
「手伝うよ、誠臣兄さん。」
誠臣と諒がキッチンに向かう。
慶史
「なんだ?愚弟。冴えない顔をして。」
賢史
「アニキにはわからんことやから、ほっといて。」
慶史
「どういう意味じゃ、ボケぇ!」
なんかわからないけど、ここでパースヽ( ̄▽ ̄)ノ⌒〇
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06/16(Tue) 21:02
私は翼ちゃんの味方です
小春
~小学校組、さくら庵~
一階でこはるに、自分の妹をはじめ子供たちを預かってくれているお礼を言ってから、翼が三階の部屋に昇ってゆくと、中では、不穏な計画が立ち上がっていた。
小春
「そういうのは、ふざけてやっちゃいけないんだよ……」
小学生たちが円いテーブルを囲んで、なにやらひそひそ話し込んでいる。
テーブルの上にはめいめいにやりかけの宿題が広がっているが、全員が身を乗り出して話に夢中だ。
その中で小春だけが、膝を抱えて小さく震えている。
こうへい
「でもさ、本当に出るらしいんだよ、そこ」
けんじ
「俺も聞いた事あるで。きれいな女の人で、白い服がこう、ふわふわー、って……」
小春
「キャー!キャー!キャー!」
あおい
「大丈夫だよ、小春さん。俺が手を繋いでいてあげるから」
まさおみ
「あおいの方が幽霊よりアブナイ」
るい
「言えてる」
……どうやら、幽霊が出ると言われている場所に皆で行ってみよう、という話になっているらしい。
翼
「それも、探偵クラブの仕事なの?暗くなってからアブナイ場所に行くのは駄目だよ」
高校生の翼に諭されて、全員いっとき静かになる。
けれどまた、すぐに、蜂の巣をつついたような騒ぎが復活した。
こうへい
「大丈夫だよ!有名だから翼ねえちゃんも知ってるでしょ、隣町の『幽霊屋敷』って呼ばれてる洋館!」
あおい
「洋館というより、和洋折衷だけどね。もう、50年ぐらい前に、あそこで16歳の女の子が監禁された上、殺されたのは本当らしい」
るい
「ちなみに、犯人は逮捕されて、刑務所の中で亡くなった」
りょう
「でも、その事件以来、夜になると、両手に手錠をはめた女の子の霊が徘徊するらしいよ。『タスケテ、誰カタスケテ』っていう呻き声とともに……」
翼・小春
「「キャー、キャー、キャー!!」」
悲鳴を上げるのが二人になって、少年たちは顔を見合わせる。
るい
「小春の姉ちゃんに引率してもらおうかと思ってたけど、これじゃ無理かなあ」
無理無理、と翼が真っ青な顔を横に振る。
そのうち、太郎が、にっこりと笑った。
太郎
「そうだ、それなら、翼さんだけじゃなく、お兄さんたちの誰かにも一緒に行ってもらいましょう。……泪さんがいいな!あの人なら、幽霊なんか蹴飛ばしてくれそうだ」
まだ涙目ながらも、泪さんが一緒なら……という表情の翼と、しゃくりあげている小春をどうにか宥めた後、探偵クラブの一同は、細かい日程や手順を決めるために、再び、ミーティングを始めるのであった……
はい、定番の肝試しですよ。
ここでパースヽ( ̄▽ ̄)ノ⌒○
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06/24(Wed) 06:47
桜小学校探偵クラブ~幽霊屋敷~
小春
数日後、金曜の夜を迎え、隣町にある『幽霊屋敷』の玄関前に到着した、小学校組。
「桜小学校探偵クラブ」メンバーは6年生のるい、あおい、まさおみ。
5年生のけんじ、りょう、こうへい、太郎、小春。
そして、今回は夜の捜査ということで、大学生の泪と、高校生の翼が、監督として同行している。
翼は制服姿だ。
泪がいるおかげで、怖さが薄れているのか、少しは落ち着いている。
もっとも、今のところ、翼は小春にしがみつかれて、街灯の下で、一緒に震えているだけだったが。
るい
「今夜の目的は、噂の幽霊の存在を確認することだ」
あおい
「写真に撮れればなおいいね」
まさおみ
「実際に来てみると、思ったより広い屋敷だな。みんなで手分けして探そうか」
こうへい
「さんせーい」
小春
「えっ、みんな一緒に中に入るんじゃないの?!」
りょう
「幽霊を探すんだから、何人かのチームに分かれて、四方から追い込むのがいいよ」
翼
「四方から、って……」
るい
「東西南北の入り口から一斉に入って、建物の真ん中にある広間で合流するんだ」
全員の頭数を何度も数え直しながら、小春が、泣きそうな顔をしている。
あおい
「大丈夫だよ、小春さん。泪さんに頼んで、ちゃんと、この家の持ち主の人には許可とってもらったし」
るい
「鍵だってほら、借りてきてもらった。すでに入口は開けてもらってあるぞ」
もちろん、小春はそんなことを心配しているのではない。
「(……借りてこなければ中に入らなくて済んだかもしれないのに……)」
小春と翼が、恨めしそうに泪を睨んだ。
まさおみ
「四方から、とすると、10人だから、2、3人ずつか」
るい
「6年生がカメラを持ってきてるから、それぞれに2人ずつ足せばいい」
あおい
「じゃあ、俺と、りょうと、こうへい」
まさおみ
「小春と太郎は俺が引き受けよう」
るい
「けんじは俺とだ」
けんじ
「るいくんとなら2人でも平気や」
るい
「カメラはお前に預けるぞ」
???
「ちょおおーっと、待てい!」
けんじ
「げ、あの声は」
けいじ
「話は全部聞いた!不肖、この藤守けいじも加わるぞ!」
中学校の制服姿で現れたのは、けんじの兄けいじ。
桜中学校の3年生だ。
あおい
「泪さんは、翼さんと一緒に、みんなを地下室で待っていてください」
泪
「分かった。翼、行くぞ」
翼
「は、ははははい……えっ?!地下室って、もしかして、その、殺された女の子が閉じ込められてた……」
けいじ
「くぉら、あおい!俺を無視すんなやボケぇ!」
やっぱり中坊アニ登場。
ここでパースヽ( ̄▽ ̄)ノ⌒○
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06/28(Sun) 21:08
翼ちゃんと泪さんの距離を縮めたいイベント。
小春
~幽霊屋敷~
藤守けいじ(中3)が加わった事で、班の再編成が行われた。
あおいとりょう。(冷静分析理系チーム)
まさおみと太郎と小春。(小春の保護者チーム)
るいとこうへい。(霊なんか見えても怖くないチーム)
そして、けいじとけんじの兄弟。(論より証拠チーム)
4つの班に分かれた小中学生は、それぞれ一階にある東西南北の入り口から一斉に入り、幽霊を丁寧に探し、追い込みながら、二階にある広間を目指す。
そして、広間で全員が集まるのを待って、今度は地下室に向かう。
泪と翼は彼らより一足先に降りて、最終目的地である地下室で待つ事になった。
翼
「(……どうしてわざわざ先に地下室……)」
泪に手を引かれて地下への階段を降り始めたものの、翼はもうがたがた震えている。
泪
「翼、俺から離れるなよ」
口の中でお念仏を唱えながら歩いていると、足を停めた泪が、翼を振り返った。
泪
「ここは普段空き家だ。幽霊よりも、不法侵入者がいたりする方がアブナイからな。念のためだ」
翼
「……あっ……」
そうか、だから、小さい子達が入る前に、一番危険な場所に向かうのか……。
泪
「幸い、電気はまだ通っている。暗くはないから安心しろ」
翼
「はい」
無事に階段を降り、泪が、地下室の照明のスイッチを入れる。
壁と床に使われた大理石が、光を受けて白く光った。
壁沿いに本棚と重そうなテーブル、三人は楽に座れそうな大きさの黒いソファが置かれている他には家具もない。
事実を知らなければ、過去にこの部屋で恐ろしい事件があったことなど、分からないだろう。
泪は室内を見渡して、小さく息を吐いた。
泪
「おかしなところはなさそうだな」
そう言うと、おもむろに、壁に背中を当てて床に腰を下ろした。
泪
「ほら、来い」
泪が、顔を上げて両手を広げたのは、翼に、胡座をかいた膝の上に座れという事だろうか。
泪
「こんな部屋のソファになんか、座りたくないだろ。あいつらが降りて来るまで、抱えててやるよ。それなら、怖くないだろう?」
家庭訪問までの時間を稼ぎつつ、大学編で揺さぶられる前に、翼ちゃんと泪さんに、お互いへの想いを再確認させたい。
ここでパースヽ( ̄▽ ̄)ノ⌒○
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06/28(Sun) 23:13
ワクワク( *´艸`)
せつな
<空間セツナがこのシーンを見たら>
・・・。
コラコラ、そこの大学生!
密室で高校2年生の女子をお膝にのっけちゃダメでしょう!!
青少年保護育成条例に引っか・・・フガフガ←エミさんたちに口を塞がれた模様
せつな←別人格らしい
「あっ、どうもお邪魔しました(*ノωノ)」イヤーン
エミ
「ごゆっくりどうぞ( *´艸`)」ウフフフ
ジュン
「中どうですか?もうちゅーしてましたか?(*^-^*)」ドキドキ
デバガメシスターズww 仲間募集中w←嘘です
澪・小春・冬子
「・・・早く家庭訪問書けばいいのに・・・」
06/14(Sun) 21:30
リレーSS専用スレ・32
小春
☆こちらはリレーSS専用スレッドです☆
ただいま連載中の『アブナイ☆恋の共同生活』にご参加くださる方は、スレッド31~にて諸注意、設定、ここまでのストーリーをおさらいのうえ、書き込みをお願いします。
~主な登場人物~
★櫻井家★
☆翼☆
桜高校の2年生。
父親の転勤を機に、わけあって両親と離れて暮らす事になった。
いわゆる箱入り娘、しかしなかなかタフな一面もある。
小春の保護者として、小さな妹を守ってあげなければと使命感に燃えているのだが……
☆小春☆
翼の妹で、桜小学校5年生。
黒髪で小柄な女の子。
小春が転校を嫌がった為に、翼も家に残る事になり、この不思議な生活が始まる。
翼同様の箱入り娘でおっとりした性格だが、好奇心旺盛で、藤守家にしょっちゅうお邪魔してさまざまなスペックを身につけている。
★藤守家★
翼たちのお隣さん。両親はいるがいつも不在。
☆長男……慶史
通称アニ。
大学生。
高卒後一年間留学していたため、大学には葵や泪と同時に入学している。
将来は検察官を目指しており、すでに司法試験を受けて合格している秀才。
完璧なはずなのに彼女が出来ない、残念な男。
現在、魔法使いへの道を真っ直ぐに進んでいる。
☆二男……葵
「桜大学の光源氏」と呼ばれる、美貌で甘い声を持つ理系男子。
泪とは双子。
アニとは対照的に、常に女性に囲まれている。
軟派に見えるが、じつは真実の愛を模索中。
元ヤンで、泪に対してはブラザーコンプレックスを持っているらしい。
☆三男……泪
双子の弟。
母方の旧姓は穂積で、祖父が外国人なせいか一人だけ金髪碧眼。
何故か外ではおネエ言葉。
アニと法学部の首席を争い、男性人気では葵を上回る「桜大学の悪魔」。
葵同様大変モテるが、ひそかに翼を好きなので他の女性に関心が無い。
☆四男……誠臣
桜高校3年生。
柔道と射撃の才能があり、数々の大会で優勝していて、どちらもオリンピックの選手候補に選ばれたが辞退したほどのツワモノ。
家事が万能で面倒見の良い、そして生真面目で苦労性で実はムッツリな藤守家のオカン的存在。
☆五男……賢史
桜高校2年生。
翼と同じクラスで隠れ鉄オタ。
何故か関西弁。
いわゆる「いい人」で人気者だが、特定の彼女はまだいない。
☆六男……諒
桜高校1年生。
軽く引きこもりがちだが、IT関係の会社をいくつか起業し利益を上げている学生実業家。
☆七男……公平
桜中学校3年生。
自慢の髪がゆくゆく無くなるのを心配しているオシャレ番長。
趣味は女装で、中学ではミスコンで優勝したこともある。
☆山田太郎
桜小学校5年生。
小春と同じクラス。
藤守家に居候している留学生。
遠い親戚になる人の子供らしいが、時々アニたちの大学に現れる「ジョン・スミス」にそっくりだったり、やけに大人びていたり外国語が堪能だったり、と謎の多い少年。
[削除]
06/14(Sun) 21:58
アブナイ☆恋の共同生活
小春
~登場人物その2~
《桜小学校組》
☆穂積るい☆明智まさおみ☆小野瀬あおい☆
太郎と小春も所属する、桜小探偵クラブの6年生。
☆藤守けんじ☆如月こうへい☆小笠原りょう☆
太郎と小春のクラスメイトで、探偵クラブのメンバー。5年生。
☆こはる☆
太郎そっくりの謎の大人、ジョンスミスの恋人。
蕎麦屋のくせにどんな注文にも対応する「さくら庵」の娘。
三階の自室を探偵クラブの溜まり場として開放している。
《桜中学校組》
☆白河とも☆
中3。
桜中学女子柔道部の主将。
公平と同じ時期くらいから柔道を始めた幼馴染で、昨年には中学生の全国大会で優勝する程の実力を持っている。
ちなみに、学力も、常にトップを保つ才女。
《桜高校組》
☆玉木ジュン☆。
賢史の所属する陸上部で、マネージャーをしている低身長、童顔(胸だけ大きめ)の一年生。
諒と同じクラス。
☆空間セツナ☆
25歳。
藤守と翼のクラスの担任教師。
教員生活3年目の今年、初めてクラス担任を持たされ、疲労困憊の日々を送っている。
《桜大学組》
☆澪☆
慶史や泪と同じく法学部で、泪とはゼミも同じ。
ダークブロンドで碧眼。
空間のイトコ。
※上記は初期設定です。変更がある場合は訂正してください。
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06/29(Mon) 12:23
桜小探偵クラブ&中学アニ&高校翼&大学泪~幽霊屋敷探検~
小春
とくん、とくん、とくん、とくん。
どきどきどきどきどきどきどきどき。
触れ合った肩と繋いだ手から、泪と自分の鼓動が交互に聴こえてきて、翼はもうパニック寸前だ。
結局、いくらなんでも恥ずかしくて、泪の膝には座れなかった。
お礼と謝罪の言葉を繰り返しながら隣に腰を下ろすと、今度は逆に、断られた泪の方が、赤くなって横を向く。
翼が遠慮した事で、自分の大胆な行動を省みて、まずい事をやらかしたと思ってしまったらしい。
泪
「(しまった……もう、子供の頃とは違うんだよな)」
隣にいるのは、高校生の翼だ。
分かっていたはずなのに、つい。
泣きながら、それでも、自分を頼って手を握り、ついてくる姿が昔と被って。
昔からずっと、何か怖い時には、翼は泪を追い掛けて、しがみついてきた。
泪が手を繋いだり、抱っこしたり、歌を歌ったりして宥めてやると、いつの間にか落ち着いた。
だから、つい。
……
あれ?
……そういえば、なんで俺ばっかりだったんだろう。
賢史や誠臣の方が、翼と歳も近いし、そばにいたはずなのに。
……もしかして、俺の方が、翼をいつも目で追っていたんだろうか。
翼が怖がれば心配して、駆けつけていたんだろうか。
うわ。
……やべえ恥ずかしいもう帰りたい。
つとめて普通の顔を装いながら、泪もまた、パニックに陥りかける自分を必死にコントロールしていた。
「室長」になってない「泪くん」は、一途過ぎてちょっとだけイタ可愛い。
ここでパースヽ( ̄▽ ̄)ノ⌒○
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07/04(Sat) 09:01
幽霊屋敷~泪と翼~
小春
静かだった。
同じ建物の一階から二階にかけては、十人近い小中学生が「幽霊探し」と称した「肝試し」が始まっているはずだが、泪と翼の待つ地下室にまで、まだ、彼らの声は響いてこない。
ただ、翼の耳には時折、手錠の鎖が擦れ合うような、同じ年頃の少女の啜り泣く声のような、何とも言えない音が聞こえてくるように思えて、気が気ではなかった。
唯一の救いは、隣に泪が座っていて、手を繋いでくれている事だけだ。
……泪。泪さん。
翼が初めて、恋を自覚した相手。
いつから好きになったのか、覚えていない。
でも、いつの間にか、気がつけば、翼はいつも泪を目で追っていた。
だから……
不意に、泪が身体を翼の方に捻ったかと思うと、左手が伸びてきて、翼の右の肩の上を払った。
それだけで、さっきから感じていた寒気が、消えた。
泪
「この辺もか?」
言葉の意味は分からないけれど、泪は、もう一度、翼の肩の上に目を向けながら、同じ動きを繰り返した。
泪に肩の上を払われただけで、なぜか、翼の肩は軽くなり、体温が戻ってくるような心地になる。
不気味な音も声も、遠ざかるように消えていった。
どうしてなのかは、分からないけれど。
翼
「……ありがとうございます。肩が、軽くなりました。それに、身体が温かくなった感じ」
泪
「寒いのか?」
翼の言葉に、泪は繋いでいた手を離し、着ていたカーディガンを脱いで、翼の肩に背中から掛けてくれる。
泪
「着てろ」
それが済むと泪は身体の向きを戻し、再び、翼と肩を並べて座り直した。
泪のカーディガンは温かかったけれど、代わりに、繋がれていた手が離れてしまった事が、寂しい。
翼
「……泪さん」
恥ずかしさより心細さが勝って声をかけると、泪は、ん?と声に出して、振り返った。
すぐに、ああ、と言いながら、さっきと同じように翼と手を繋ぎかけ、けれど、途中で、思い直したように、右腕を、背中から翼の肩にまわした。
肩をそっと抱き寄せられて、さっきより近付いた距離に、翼は、ほう、と安堵の息を漏らす。
泪が、くすりと笑った。
泪
「怖かったら、もっとくっついていいぞ」
泪の手が肩から離れて、翼の頭を自分の胸元に引き寄せる。
泪の冗談に、翼も、ようやく少しだけ微笑んだ。
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07/04(Sat) 09:06
幽霊屋敷~泪と翼~
小春
泪の事をいつから好きになったのか、覚えていない。
でも、いつの間にか、気がつけば、翼はいつも泪を目で追っていた。
だから……
もしかしたら、知ってる。
泪もまた、いつも、こうして自分を見守ってくれている、という事。
だって、よく目が合うから。
……でも、その事に、翼が期待するような意味はあるだろうか?
翼に見つめられると、鼓動が高まる。
どんだけ好きなんだよ。
ああまたやっちまった、迂闊に近付きすぎた、と、泪は内心で呻いていた。
きれいな髪と柔らかそうな桜色の頬がすぐそこにあって、理性が飛びそうだ。
……キスしたい。
……たぶん、拒まれはしない。……と、思う。
だけど、さすがにここは、気持ちを確かめてからじゃないと駄目だろ?
そろそろ上から悪ガキどもも下りてくるし。
でも、もう懐に入れてしまった。
今、この愛しい温もりを手離すのは、あまりに惜しい。
正面に向き直り、手だけは翼の髪を撫でながら、泪は、参ったなあ、と呟いていた。
参ったのはこっちだよ。
家庭訪問はまだかなあ。
焦れったいまま、ここでパースヽ( ̄▽ ̄)ノ⌒○
07/10(Fri) 11:05
幽霊屋敷
小春
ひそかに溜め息をついていたのは、泪だけではなかった。
階段で息をひそめ、地下室の中の二人の様子に聞き耳を立てていた葵は、溜め息とともに身体を伸ばし、誰にも気付かれないように身を隠しながら、こっそりと裏口から外へ出た。
敷地を出てしばらく歩き、夜空を見上げる。
「泪の恋は応援したいけどなあ…」
少しだけ、少しだけ、胸が痛い。
葵の呟きは、その姿とともに、闇の中に消えて行った。
一方。
小春
「おねえちゃん!るいにいちゃあん!!」
階段の上から叫ぶ声がして、泪と翼は咄嗟に顔を見合わせ、立ち上がると地下室を飛び出した。
駆け上る階段の途中で、駆け下りてきた三人と鉢合わせた途端に、小春が泪にしがみついてくる。
まさおみと太郎も息を切らしているのは、小春に付き添って一緒に走ってきてくれたからだろう。
泪
「大丈夫か、小春?!」
確かに小春は怖がりだが、この怯えようは尋常ではない。
小春
「で」
泪
「…で?」
よく見れば、まさおみと太郎の顔色もおかしい。
小春
「で、で、で、出たの!」
ここでパースヽ( ̄▽ ̄)ノ⌒○
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07/10(Fri) 15:45
小春さん、ごめんなさい!
ジュン
小春
「で、で、出たの!」
泪に必死にしがみつき小春が震える声を出す。
太郎とまさおみを見れば二人とも青ざめた顔で首をコクコクと振っている。
るい
「大丈夫か!?」
小春の悲鳴を聞き付けた他のメンバーも集まってきた。
泪はそっと膝をつき小春に目線を合わせる。
泪
「小春、何を見たんだ?」
小春
「地下へ降りる階段から黒い影が出てきて……裏口の方に……」
途切れ途切れに話す小春は涙をポロポロと流して震えている。
泪は小春の体をしっかりと抱き締めた。
泪
「もう大丈夫だ。俺がいる。」
泪は立ち上がり小春と小春と同じように震えている翼の手をしっかりと繋いだ。
泪
「みんな、帰るぞ。」
そう言って歩き出した。
これでどうでしょう?
小春さん、一人にしてごめんなさい~。
ここでパースヽ( ̄▽ ̄)ノ⌒〇
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07/10(Fri) 18:18
ジュンさんありがとうございます。(´ 3`)ちゅー
小春
まさおみ
「俺たちが見た影は、階段を上がってきて、そのまま、裏口からすうって出て行った」
帰り道、まだ興奮のさめやらない子供たちは、幽霊屋敷で自分たちが体験した事を、めいめいに報告しあっている。
太郎
「幽霊は女の人のはずだけど、僕らが見たのは、すらっとした男の人みたいな影だったなあ」
まさおみ
「一瞬だったし、小春が泣き出したから、写真は撮れなかったけど。俺にも、男の人に見えたな」
まさおみと太郎が首を傾げるのを、小春が、おぶさった泪の背中でこくこく頷きながら聞いている。
こうへい
「白い服の女の人なら、俺、一階の窓際で見た。翼ねえちゃんぐらいの歳で、顔を手で覆って、しくしく泣いてた」
りょう
「おれには見えなかったけど、とりあえず、こうへいが指差したあたりの写真はたくさん撮ったよ。なにか写ってるといいけど」
あおい
「こうへいくんは霊感があるらしいからね」
翼
「わ、私は、姿は見えなかったけど、泣いてる声とか、足音とか、気配を感じた。地下室に入ってから寒くて、身体が重くて……。泪さんが追い払ってくれたから、楽になったけど……」
全員が、おお、と感嘆の声を出した。
けんじ
「泪さんて、やっぱ凄いんやな。俺の後ろにくっついて、ビビリっぱなしやったアニキとは違うわ」
けいじ
「お、俺は、幽霊なんか信じない!だが、誰かが亡くなった場所で、ふざけてはいけないと思って、『すみません!すみません!すぐに帰ります!』と言い続けていた…だけだ……」
尻つぼみになるけいじの頭を、泪が、優しく撫でた。
泪
「けいじは正しいぞ」
泪に認められて、けいじが俄然元気を取り戻す。
けいじ
「ほらみろ!」
るい
「……話をまとめると、あの幽霊屋敷には、噂の、白い服の女の幽霊と、もう一人の黒い影がいた、って事は間違いないな」
最後尾を歩きながら、リーダーのるいが、一人一人を確かめるようにしながら、総括を始めた。
るい
「……まあ、今日はもう遅いし。今度は、写真が現像できてから、『探偵事務所』で反省会だ」
全員
「「「了解」」」
るい
「泪さん、翼さん、今日はありがとうございました」
全員
「「「ありがとうございました!」」」
るい
「ついでにアニもありがとな」
けいじ
「ついでかよ!!」
こうして、幽霊屋敷探検の夜は終わった……
ひとまず、これにて一件落着ということで。
パースヽ( ̄▽ ̄)ノ⌒○