『アブナイ☆恋の捜査室feat.小春日和』
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
10/25(Sat) 21:01
エミ
ジュンがエミを連れて部屋を出てから、アニはとりあえず穂積と小野瀬を引き離そうとしたが、穂積に足蹴にされてしまった。
アニ
「蹴ったな!オヤジにも蹴られたことないのに!」
エミ
「藤守検察官の弟さん…賢史さんでしたわね」
ジュン
「えっ?」
唐突なエミの言葉に、咄嗟に出たジュンの声はいつもより高かった。
エミ
「優しくてカッコ良くて素敵よね。ね?」
小首を傾げてニッコリ微笑むエミの意図がわからず、ジュンの頬が引きつる。
ジュン
「ど、どういう意味ですか?」
エミ
「あら、噂をすれば…」
窓の外を見たエミにつられてジュンも目を向けると、外で待機している藤守がいた。心配そうな顔で『さくら庵』を見つめている。
ジュン
(賢史くん………)
一瞬、ジュンの意識が藤守へと傾いた。
ジュン
(ダメよ、ダメダメ。今は仕事に集中しないと!)
エミの腕を掴み直した……
はずだったのに。
ジュンが掴んだものは、モップの柄だった。
ジュン
「ええぇえぇぇぇっ!?」
ジュンさん、ゴメンね。←他にも謝るところあるだろ!
ということで、パース!
壁|д・)ノ⌒○
[削除]
10/26(Sun) 08:54
ずっと見てたいけど
泉
泉
「………なんですか、この状況」
アニ
「うわっ御上!いつの間に!」
泉
「先程ジュンさんがエミさんを連れて下に降りてきたのに、お三方がなかなか来ないので様子を見に来たんです。それで、なんですか、あれ」
泉の視線の先には未だに抱き合う小野瀬と穂積の姿。
いろいろと噂のある二人とはいえ、この状況下でその噂を鵜呑みにするわけにはいかない。
アニ
「あぁ、実はだな」
アニは今までの事を泉に説明する。
泉
「なるほど…とりあえず、あの二人を引き離せば良いんですよね?」
アニ
「そうだが…無理に離そうすると攻撃される」
泉
「じゃあ私がやります」
アニ
「は!?」
スタスタと泉は二人に近寄り、
泉
「てい」
という可愛らしい掛け声とは裏腹の、強烈な手刀を二人の首に叩き込む。
呻き声を上げ、二人は折り重なるように倒れ込む。
泉
「早く下に運びましょう」
アニ
「………お前、そんな事出来たのか」
泉
「大抵は一撃で伸せます。芝浦の時はすみませんでした」
一応一般人だったので手加減してしまったんです、と続け、泉は穂積の腕を自分の肩に回し持ち上げようとするが、体格の関係もありなかなか上手くいかない。
アニ
「俺が運ぶ」
泉
「あ、ありがとうございます」
見かねたアニが助け舟を出す。泉は笑顔でお礼を言い、穂積を彼に渡す。
先程の躊躇いない強烈な一撃を放った人間と同一人物とは思えない可愛らしい笑顔に、アニは顔を真っ赤にさせた。
室長、小野瀬さん、手刀入れてごめんなさいm(_ _)m
続きをパース(ノ-o-)ノ⌒
[削除]
10/26(Sun) 16:11
泉さん、スゲーな。
エミ
☆捜査室☆
神妙な面持ちでソファにちんまり座っているアニとジュン。テーブルに置かれた湯呑みから、ゆらりと湯気が立ち上っている。
御上の手刀で気を失った穂積と小野瀬を、あの場にいた捜査室メンバーの手で医務室へ運んだ。二人には翼とともが付きっきりで様子を見ている。
騒動の最中、エミもJSもさくら庵から姿を消してしまった。憎らしいことに、しっかりお勘定を済ませていた。
ジュン
「……すみません」
責任を感じて涙目のジュン。
藤守
「室長と小野瀬さんはアレやけど、ジュンの身に何もなくて良かったわ」
ポンポン、とジュンの頭に優しく触れ、にかっと笑顔を見せて藤守は続ける。
藤守
「室長は《桜田門の悪魔》と言われるお人やで?転んでもタダで起き上がる人やない。大丈夫や」
ジュン
「賢史くん…」
藤守が心から穂積を慕っていることは、ジュンも知っていた。だからこそ、エミから穂積を守りたかったのに。エミを一度は掴まえたのに。
アニ
「俺がしっかり青の媚薬を取り戻したしな。だが、愚弟。兄の目の前で女を口説くとは何事だ?」
藤守
「はあっ!?どこをどう解釈したら口説いているっちゅうことになるん?」
励ましから発展した兄弟喧嘩。ジュンは二人の優しさに胸を熱くしていた。
散らかしまくってまーす。へへへっ♪
お願いしまーす!
(*゚∀゚)ノ⌒○
10/26(Sun) 21:06
こんばんは♪( ´▽`)
とも
翼はともと穂積の看病をしていたが、エミと何があったのか気になって仕方なく、どこかうわの空だった。
とも
「…ちゃん、翼ちゃん?」
翼
「あっ、はい!」
とも
「とりあえずお二人とも眠ってもらってるけど…、なんとかして解毒剤の精製方法を見つけなあかんなと思ってるんやけど、少し小笠原くんのところへ行ってきてもかまへん?」
不安そうな顔を上げた翼にともは大丈夫、というようにニッコリ笑った。
翼が頷くと、ともは部屋の外へ向かおうとしたところでドアをノックする音が聞こえた。
とも
「はい、どなた…? あれ、小春さん?どうしたん?」
小春
「あの、さっき好春さんからこれを預かって。 ともさんに渡したら分かるからって」
ともは小春が持っていた封筒を受け取り、中身を確認すると、透明な液体の入った小瓶と、手紙が入っていた。
とも
「…? 英語や」
『親愛なる御大さんのパートナーのともさんへ
先程は楽しい食事の時間をありがとう。 残念ながらエミさんがルイルイと御大さんに迷惑をかけてしまったみたいだ。
お詫びに媚薬の取扱説明書に書いてあった解毒剤を作ったから渡しておくよ。これを布に湿らせて嗅がせればいい。 信用できないならキミが成分の分析をしてから使用すればいい。一度媚薬の効果を経験しているキミなら、きっと2人を元に戻せると信じてるよ。
またどこかで会えるといいね。
では、再見
小春さんの友達 好春より』
とも
「…解毒剤やて? あの説明書に書いてある材料なんかどうやって揃えたんや⁈」
翼
「ともさん? どうしたんですか?」
とも
「JSが解毒剤を作って私に届けてくれたんやて。…こうなったらやるしかないやんか…。 翼ちゃん、念のために明智さんたちを呼んできてくれる?」
翼
「はいっ!」
警視庁のツートップでまさかの薔薇Σ(゚艸゚*)
解毒剤は本当に効果あるのか⁈
続きをパース( ´ ▽ ` )ノ⌒◯
10/29(Wed) 05:41
さくら庵
小春
話が進んで嬉しい
皆さんありがとうございます。
引き続きよろしくお願いしますヽ( ̄▽ ̄)ノ
好春……捜査室のメンバーが「JS」や「山田」と呼ぶ人物から預かった小瓶をともに届けた後、小春は、さくら庵にとんぼ返りしていた。
小春が警視庁まで往復して帰って来ても、2階の座敷には、まだ、貸し切りの時間が残っていた。
被害が広がらないよう、澪が階段の下で待機してくれていたおかげで、穂積と小野瀬が運ばれて去った後、誰も二階に上がった者はいない。
小春
「澪ちゃん、掃除が終わるまでは、もう少し、誰も上げないようにお願いね」
澪
「はい」
言い置いて二階に上がると、小春はスチームクリーナーを手にしてスイッチを入れた。
業務用のクリーナーは、あっという間に高温に達する。
小春は、床の隅から順に、丁寧に高温高圧の蒸気を当て始めた。
普通は上から掃除するのが基本だが、蒸気が立ち上る事を考えて、小春は床から。
小野瀬から聞いた説明の通りなら、媚薬は70℃で無力になるはず。
小春は青の媚薬の効力を知らないが、少なくとも、この作業をすれば、噴霧されて室内に残っている成分のほとんどは効果を失うはずだ。
けれど、と小春は不安にかられる。
自分がともに届けた「解毒剤」は、まだ、効果が証明されていないもののようだった。
小春は好春を信じているが、しかし、皆の話を総合すると、穂積と小野瀬が浴びせられたのは、男同士に作用する薬だったらしい。
純粋な「青の媚薬」でなかった事は、穂積が、近くにいたジュンや澪にも、手首を掴んだエミにさえも、何の反応も見せなかった、という澪からの報告で明らかだ。
液体そのものは高温で無力化する事はできても、吸い込んでしまった人間に70℃を超す蒸気を当てるわけにはいかない。
体内に取り込まれてしまった媚薬には、とものように長い時間をかけて薬の効果が薄れるのを待つか、解毒剤が効くのを祈るしか出来ない。
小春は心細さを覚えながらも、いつしか作業に没頭していった。
他のパーティー仲間のような才能は自分には無い。
ただの食堂の娘である小春に出来る事は、食堂の事しかなかった。
小春
「ふう……」
スチームでの処理とその後の水分の拭き取りを終え、窓を開ける。
腰を伸ばし、汗を拭って息を吐いた、その時。
背後から伸びた大きな手が、小春の口を塞いだ。
[削除]
10/29(Wed) 05:43
警視庁
小春
とも
「小笠原さんとも相談しましたが、正直なところ、実際にやってみるしかありません」
関係者の勢揃いした捜査室で、解毒剤の瓶を手にしたともが一同を見渡しながら言った。
穂積と小野瀬は仮眠室の一つを使って隔離し、今は篠崎が看護についてくれている。
翼
「でも……」
なぜか、翼がもじもじする。
小笠原
「小野瀬さんで試してみたけど、JSの教えてくれた、布に染み込ませて嗅がせる方法では、媚薬の効果は消えなかった」
小笠原が、諭すように翼に説明を繰り返す。
小笠原
「笑気麻酔を止めて目覚めさせ、解毒剤を吸わせた後も、小野瀬さんは俺を押し倒してきた。……念のために連れていった泉さんがもう一発手刀を入れてくれなかったら、新しい世界を知っちゃう所だったよ」
思い出したのか、小笠原は、ぞくりと身体を震わせた。
泉
「でも、次はもう手刀は無理です。元々一発勝負の危険な技なんです。小野瀬さんは三回目になりますし、室長は、そもそもわざと私に殴らせた気がしますし」
翼
「でも」
とも
「帝堂さんの記憶から再現して、小笠原さんが解読した解毒剤の使用方法の一文には、『愛の蜜と共に飲み下す』て書かれてるんや。どう考えても、布に含ませた解毒剤を嗅がせるのとは違うやろ」
如月
「JSは解読出来なかったのかな?」
明智
「取扱い説明書を持っていたのはエミだ。帝堂の記憶と食い違っているというなら、エミの手に渡ってから、JSに見せる時が来るのを想定してか、見られるのを見越してかは分からないが、予め改ざんしたのかもしれない」
小笠原
「とにかく、俺はその一文を、『恋人が口移しで飲ませる』と解釈した」
恋人、と言われて、全員が一斉に翼を見た。
隠していたつもりだったのに、どうして皆が自分と室長の関係に気付いているんだろう。
翼自身が、ほんの少し前に、穂積に告白されたばかりなのに。
そんなに分かりやすく舞い上がっていたのかと思うと、翼は赤面してしまう。
とも
「そんなわけやから、翼ちゃん、室長に飲ませてみてや。小野瀬さんのベッドとの間は、パーテーションで仕切るから。篠崎さんからも見えないようにするから。ねっ」
翼
「……」
断れる雰囲気ではなかった。
ここでパースヽ( ̄▽ ̄)ノ⌒◯
[削除]
10/29(Wed) 09:05
少しだけ
ジュン
医務室の穂積のベッドの傍らに翼は立っていた。
パーテーションで区切られているとはいえ、隣には小野瀬と篠崎がいる。
そんな中で穂積に口移しで解毒剤を飲ませるなんて……
しかし、捜査室の皆が穂積を心配しているのはよくわかるし、なにより恋人である翼自身が一番穂積を心配していた。
翼
(よしっ)
手をぎゅっぎゅっと握って翼は覚悟を決めた。
穂積の笑気ガスのマスクをゆっくり鼻から外す。
穂積の目がゆっくりと開いた。
翼は顔を真っ赤にしながら解毒剤を口に含んで、穂積にキスをした。
この後どうなる!?
ここでパースヽ( ̄▽ ̄)ノ⌒〇
10/29(Wed) 17:03
これはどっち?
とも
穂積の口と鼻を覆っているマスクをはずし、少し開いた口へ自分の唇を押し当て、解毒剤を流し込む。
穂積の喉がコクリ、と鳴るのを確認し、顔を離そうとした瞬間、目が開いていたた穂積が手を伸ばして翼の後頭部を抑えこんだ。
動かそうにもガッチリと頭をホールドされ、身動きがとれないが、ますます深くなるキスにだんだん翼の思考がぼやけてくる。
もしかして解毒剤が効かなかったのか?そんなことが頭をよぎっていると、後ろからともの声がした。
とも
「あの~、お楽しみのところを申し訳ないんやけど~、そろそろ終わってもらえません?穂積室長?」
小春さんに危険がせまってる⁈と思ったけどこっちをつなげちゃいましたー(*ノε` )σ
後はお願いしますのパース( ´ ▽ ` )ノ⌒◯
[削除]
10/29(Wed) 21:46
室長、目覚める
澪
背後から聞こえたともの声に、ぼやけかけていた翼の思考が呼び戻された。
咄嗟に穂積から体を離そうと身体を捩ると、さっきまで動かすこともできなかった身体があっさりと離れる。
翼
「~~~っ!!」
真っ赤な顔で穂積を見つめる翼の頭を、穂積は翼の後頭部から離した手で優しく撫でた。
そして身体を起こしながら、ともに視線をやる。
穂積
「ああ、白河。悪かったな」
とも
「いや、ええんですけど、解毒剤の効き目をはよ確かめたくて」
そのともの言葉に、翼はハッとする。
そうだ、解毒剤は効いたのだろうか。
穂積
「解毒剤?」
とも
「はい。JSから貰って……小春さんが届けてくれたんです」
そう言ってともが差し出したJSからの手紙に目を通した穂積は顔を顰める。
しかし今はともの言う通り、その解毒剤の効き目を確かめなくては。
穂積
「……おい、そこに小野瀬いるんだろ」
穂積が発した言葉に、パーテーションの奥から篠崎の声が応えた。
篠崎
「いるわよ。まだ寝かせてるけど」
その言葉に、穂積は翼とともを見て口を開いた。
穂積
「もし俺が小野瀬を見て正気を失ったら……また笑気麻酔を頼む」
翼・とも
「はい」
翼が笑気麻酔のマスクを手にし、ともがサポートするように穂積を挟んで翼の反対側に立つ。
ベッドから足を下ろした穂積の前から、篠崎がパーテーションを退けた。
息を飲む、張り詰めた空気。
ゆっくりと小野瀬の眠るベッドに近づいた穂積は、小野瀬の姿を見ても何も感じない自身に心底ホッとしていた。
念のため、と小野瀬の頬に軽く手の甲で触れる。
……何も感じない。
穂積
「大丈夫だ」
すぐ傍で緊張した面持ちで自分を見据える翼にそう言うと、翼は泣きそうな笑顔を浮かべて頷いた。
思わず翼の肩を抱き寄せた穂積だったが、視界の端に映る何か言いたげなともの姿にふと思い出す。
穂積
「……小野瀬か」
とも
「はい。穂積室長は翼ちゃんがおったからええものの……小野瀬さんはどうしましょうか」
室長は無事復活させちゃいました。
小春さんの危機が気になるところですが、こちらはどこかで見た展開。さあどうなるんでしょうか(笑)
ここでパースヽ( ̄▽ ̄)ノ⌒〇
[削除]
11/01(Sat) 11:51
連投してみます
小春
澪は小春の言いつけを守り、二階への階段を常に意識しながら、一階で普段通りの接客をしていた。
しかし、同時に澪の目は、先ほどから、店の片隅で、血の滴るようなシャトーブリアンを食べている不審な男性の姿を捉えている。
初めて見る顔だ。
澪の目に、不審な男と映るのもそのはず。
実は、その男は、かつて「メフィストフェレスの青の媚薬」の持ち主だった、芝浦祐也であった。
澪はそっと厨房に入ると、急いで、桐子の番号に電話をかけた。
小春から、「私や穂積室長、捜査室の皆さんが近くにいない時、少しでも心配な事があったら、警視庁の桐子さんに電話して」と言われていたからだ。
桐子さんは、今回、全ての情報の要になっている。
彼女に連絡すれば、瞬時に、的確に対処してくれる。
澪はそう言った小春の言葉を思い出して、厨房の陰から男の様子を見張りながら、桐子が電話口に出るのを待った。
笑気麻酔で眠る小野瀬、付き添いの篠崎、目覚めた穂積、そして翼ととものいる仮眠室に、ノックの音を立てて桐子が入ってきた。
桐子
「室長、『さくら庵』の澪さんから、不審な男性が入店していると連絡が入りました。特徴から、芝浦である可能性が高いです」
穂積
「来たか」
穂積は篠崎を振り返った。
穂積
「篠崎、俺たちは急いで『さくら庵』に戻る。小野瀬を頼む。解決策が見つからなければ、そのまま寝かせておけ」
篠崎
「分かったわ」
接見の弁護士を通して無罪を主張し続け、多額の保釈金を積み、あらゆる手段を講じて保釈された芝浦は、その豊富な人脈を伝って、警視庁御用達の「さくら庵」に辿り着いた。
彼は、ここに来れば、自分が没収された「メフィストフェレスの媚薬」について、何か手掛かりが見つかるのではないかと思っていた。
さらに、あわよくば、媚薬が効かなかった理由も分かるのではないか。
そう思って蕎麦屋の店内に入った途端、穂積と小野瀬が担ぎ出される騒ぎがあった。
「飲み過ぎてしまったんですって。昼酒は効くみたいですからね」
この店の娘らしい、小柄な黒髪の少女が笑顔で説明したので、客たちがどっと笑って、その場は丸く収まったのだが。
芝浦は、先の騒ぎのさなかで、二人の男たちを担ぎ出した連中の中の誰かが、小声で、少女に「媚薬」という言葉を使ったのを聞き逃さなかった。
しかしその後、一旦、少女の姿は消えていた。
ならば二階に行ってみたいと思って何度か試したが、その都度店員たちに止められた。
二階の座敷は18時まで貸し切りで予約されている、というのが止められた理由だ。
さっき運ばれて行った男たちの仲間が、まだ残って宴会を続けているというのは少し不自然な気もしたが、とりあえずワインとチーズを注文して様子を見ていると、さっきの少女が戻ってきた。
背の高い店員に声をかけ、スチームクリーナーらしきものを持って二階に上がって行った少女を見て、芝浦はだいたいの状況を推察した。
なるほど、しばらく姿が見えなかったのは、おそらく、運ばれて行った客を心配して、容態を確かめに行っていたのだろう。
そして、二階にクリーナーを持って上がったということは、酔った客の後始末、つまり、まあ……そういうものを片付ける必要があるのだろう。
……食事中だからあまり具体的な情景は思い浮かべないようにして。
そう思った芝浦は、自分の注文した品物の味に意識を戻すと同時に、ワインや、自家製だというチーズのクオリティに、改めて感心していた。
気をよくして、冗談のつもりで店員に「シャトーブリアンがあるか」と聞いたら、ステーキだよと教えてやる前に「あります」と答える。
注文してみると、蕎麦屋のくせにふざけるなと言うぐらい本格的な肉の塊が出てきて、思わず唸った。
そして、芳ばしい香りの肉を口に入れ、溢れ出した肉汁を見た時、芝浦は、唐突に、あることを連想した。
……赤。
……青。
自分の媚薬は青かった。
そして、目当ての女を自分に惚れさせる効果は、現れなかった。
……もしかして、媚薬には種類があるのか?
あの少女なら、何かを知っているかもしれない……。
芝浦は、階段の下に行くたびに自分を止めた、背の高い女店員が入口の方で呼ばれてそちらに行った隙に、二階に駆け上がった。
[削除]
11/01(Sat) 11:53
さくら庵 二階
小春
芝浦が上がって行った先で、黒髪の少女は、通路にモップをかけていた。
芝浦に気付くと振り返り、愛想よくにこりと笑う。
「すみません、ただいま清掃中なのです。もう少しお待ちいただけますか?」
芝浦
「媚薬の事を聞かせてくれませんか」
性急に聞く芝浦に、小春は首を傾げた。
「申し訳ないんですけど……おっしゃる意味が分かりません」
困ったような表情は、本当に何も知らないのかもしれない。
だがその落ち着いた態度は、芝浦をイラつかせた。
芝浦
「わたしは忙しいんです。隠すとためになりませんよ」
芝浦が懐に手を入れると、少女の口調が変わった。
「あなたこそ、そんなものを出さない方が身のためです。ニュースでお顔を拝見した事がありますよ、芝浦さん」
この少女は、自分を、殺人事件の容疑者だと知っている!
芝浦の頭に血が上った。
「逮捕容疑は銃刀法違反ですが、だからといって、警察が、複数の殺人事件に関わっている疑いのある人物を自由にするわけがないじゃないですか。この店の周りを警察官が包囲しているのは、エミさんのためだけじゃない。ルイルイは、あなたを待ち構えていたんですよ」
芝浦
「……お前……何者だ?!」
芝浦は、懐に入れていた右手を一気に抜いた。
その手には、ジャックナイフが握られている。
ぎらりと光った刃を見て、少女の姿をした相手の目が、すうっと細くなった。
「小春さんに刃物を向けましたね」
芝浦
「何?……ひ!」
少女……小春の指が、芝浦を指差した。
その途端、芝浦は、自分の身体から自由が奪われている事に気付いて愕然とした。
「あなたは、あなたを罰するなと僕を諫めた、この小春さんに危害を加えようとしましたね」
小春の声が、別人の声になっていた。
白い指が動くのにつられるように、芝浦の身体は意思に反して勝手に動き、手に持ったジャックナイフが、自分の右の首筋に当たる。
ナイフの冷たい感触が頸動脈に伝わって、芝浦は震え上がった。
芝浦
「ひいっ!」
「おや、怖いですか?たった今、その刃物を、僕の恋人に向けたばかりのくせに?」
声だけではない。
小柄な少女の姿は、徐々に、黒い服を着た長身の青年に変わりつつあった。
芝浦
「た、助けて……」
「あなたが強姦しようとした相手は、あなたに、そう言って助けを求めませんでしたか?御上梓を守った男の首に、あなたはナイフを突き立てませんでしたか?」
じわり、と首筋に血の雫が伝う。
その生温かさに、芝浦は錯乱寸前だった。
「僕はあなたに復讐する立場に無い。だが、あなたは許されるべきではない」
恐怖に涙を流す芝浦の足は、さっき小春の開けた、二階の窓に向かっていた。
芝浦
「……まさか……やめろ……」
窓の外を見下ろした芝浦の目に、彼の姿に反応して、待機していた捜査一課の刑事たちが次々と姿を現すのが見えた。
[削除]
11/01(Sat) 12:07
こんな感じで、続くかな?
小春
その時。
穂積
「そこまでだ、ジョン・スミス」
穂積の声が響いた。
「……ルイルイ」
いつからそこにいたのか、座敷の入り口に立った穂積の後ろに、遅れて翼も姿を現した。
穂積
「そいつは司法が裁く。小春にナイフを向けたなら、今度こそ、殺人未遂の現行犯だ」
「……」
すっかり本来の姿に戻ったJSは、もう一度、芝浦に顔を向けた。
「……僕が指を鳴らすと、あなたは、ここでナイフを抜いた後の事を全て忘れる」
パチン、とJSが指を鳴らすと、芝浦はへなへなと崩れ落ち、床に倒れて気を失った。
「……」
芝浦を睨んだまま、JSは拳を握り締める。
翼が隣の部屋の襖を開けると、中にいた小春が飛び出して来た。
穂積は小春と、小春の提げている媚薬の瓶の無事を確かめた。
さらに、窓から手招きをして、外にいた一課の刑事たちを呼び寄せ、芝浦の身柄を引き渡す。
芝浦が連行されて行くのを見送ると、穂積は、改めて、JSに向き直った。
穂積
「小春を守ってくれて、ありがとう」
「……あなたの為にじゃない」
JSが穂積から目を逸らして、小春を見つめる。
小春は頬を染めた。
翼
「ジョン、あなたの目的は何?」
口を挟んだのは、翼だった。
翼
「……だって、あなたは、媚薬なんか使わなくても、相手の心も身体も思いのままに出来る。そうでしょう?」
ふ、とJSは笑った。
JS
「瓶だよ」
あっさりと明かしたJSに、翼は絶句した。
翼
「……びん?……あなたは、媚薬の入っている、その瓶が欲しかったの?」
JSが頷く。
JS
「マルガレーテ、きみの言う通りだよ。媚薬は、僕には必要の無いものだ。……僕は、小春さんの持っている、その美しい瓶が欲しかった」
小春
「……」
JS
「中身には興味が無い。だから、欲しいと言ったエミさんにあげるつもりだった」
翼
「……」
穂積
「……小春」
穂積に急に呼ばれて、JSを見つめていた小春は飛び上がった。
小春
「はいっ」
穂積
「厨房には、いつでも湯が沸いてるよな?」
小春
「えっ?は、はい、もちろん」
穂積
「煮沸して、媚薬が無害になったら、そいつにくれてやれ」
これには、当のジョン・スミスの方が驚いた。
JS
「……いいの?」
穂積
「青い瓶も、事件が解決したらお前にやろう。約束する」
翼
「室長」
穂積
「そのかわり、残る『青の媚薬』、エミの持つ『紫の媚薬』とも呼ぶべき媚薬。その二つの解毒剤を作るのに力を貸してくれ」
解毒剤については、小笠原、とも、紅花の三人が協力して頑張っているが、未だ作れずにいた。
穂積
「頼む」
穂積はJSに頭を下げた。
赤の媚薬もまだ無効になってないけど、
ここでパースヽ( ̄△ ̄)ノ⌒◯
11/03(Mon) 11:42
愛の蜜
ジュン
藤守兄
「ほ、穂積!ど、どういうことだ!?」
穂積
「何よ?アニ。」
藤守兄
「ななな、なぜ、あああ」
ジュン
「慶史さん、落ち着いてください。はい、深呼吸して。」
スーハー
藤守兄
「なぜ、アイツがここにいるんだ!」
ビシッ!っと指を指した藤守兄の視線の先には小笠原やとも、紅花と一緒にいるJSの姿だった。
JS
「指を指さないでもらいたいな、藤守検察官。」
穂積
「私が捜査協力を依頼したのよ。媚薬の解毒剤を作るためにね。」
穂積が事の成り行きを説明する。
藤守兄
「そ、そうか。いや、しかし!山田太郎は世界的な窃盗犯であって!」
穂積
「コイツがJSだという証拠はない。」
JS
「そういうことですよ、藤守検察官。」
むむっと唸り、藤守兄は黙ってしまう。
とも
「ところで解毒剤なんやけど……」
JS
「解毒剤は作るのは可能だ。必要な材料は僕が調達する。」
小笠原
「じゃあ、小野瀬さんも元に戻るの?」
JS
「それなんだけど……問題は『愛の蜜』なんだよね。」
紅花
「『愛の蜜』?」
JS
「そう。室長さんにはマルガレーテがいた。しかし、御大には恋人はいない……よね?」
その場にいた全員が黙ってしまう。
つまり、解毒剤ができても恋人がいなければ効果はないということだ。
穂積
「恋人でないといけないのか?」
JS
「いや、ここからは推測だけど本人が心から愛している人物、もしくは本人を心から愛している人物であれば効果はあると思う。」
穂積
「小野瀬が心から愛している人物……小野瀬を心から愛している人物か……」
小野瀬さんを助けるのは果たして誰だ?
ここでパースヽ( ̄▽ ̄)ノ⌒〇
11/03(Mon) 15:15
ジュンさんありがとう(´∇`)ノシ
小春
みんなあの人を待ってるんですよね。分かります(笑)
JS
「僕の事を嫌いな検察官どのには申し訳ないんですが」
アニ
「な、なんだ?」
JS
「あなたには、これから僕に協力してもらいます」
アニ
「……はあ?!」
アニは素っ頓狂な声を出したが、JSは真顔だ。
JS
「実は、解毒剤には、青と赤、それぞれの媚薬が必要なんです」
全員
「えっ?」
翼
「じゃあ、私が室長に飲ませたあの解毒剤を、あなたはどうやって作ったの?」
JS
「赤の媚薬は、ラボに試料として保管されていた分から、少し。青の媚薬は、エミさんが芝浦とあなた方を騙して持ち帰ってきた時に、少し」
JSは、細く長い人差し指の先を、ちょい、と曲げてみせた。
ラボの試料、と聞いて、ともの顔色が変わった。
とも
「泥棒!」
JS
「ええ。でも、どちらもごく僅かしか手に入らなかった。だから、とりあえずボスと御大に使う分しか作れなかったんです」
とも
「……」
全く悪びれないJSに、ともの肩が落ちる。
JS
「今回は晴れてボスの許可も頂いたし、赤と青の媚薬も揃っている。媚薬の効かない検察官どのと小春さんに手伝ってもらって、解毒剤を作りましょう」
明智
「ちょっと待ってくれ。現在、媚薬の症状が出ているのは小野瀬さんだけだ。その分の解毒剤があるなら、もう、新しい解毒剤を作る必要は無いんじゃないか?」
JS
「これは、僕の説明が足りませんでしたね」
明智の指摘に、JSは素直に頷いた。
JS
「『青の媚薬』は、僕が以前見た時より、半量は減っています。おそらく、エミさんが持っているんでしょう」
アニ
「……なんだと?つまり……」
JS
「エミさんの手には、男が女に欲情する『青の媚薬』、そして、彼女が合成した、男どうしが劣情を催す『紫の媚薬』があるという事です」
穂積
「もしも、解毒剤が完成する前にエミがどこかでそれを使ったら、大混乱になる……」
エミさんがどんどんラスボス化してゆく(笑)
ここでパースヽ( ̄▽ ̄)ノ⌒◯
[削除]
11/06(Thu) 11:39
進んでる
桐子
皆様お久し振りです。
ちょっと家がゴタゴタ続きで来られませんでした(^_^;)
なんとか落ち着きましたので、頭っから読み直して来ますね~ヽ(*´▽)ノ♪
ではっ とう!←逃げた
[削除]
11/06(Thu) 16:00
解毒剤完成(ちょっと書き直し)
小春
JSの全面協力を得て、解毒剤が完成したのは、その日の深夜だった。
途中、さくら庵から夜食がとられ、ラボでアニとともに解毒剤を作る手伝いをしている小春に代わって、澪が出前を届けに来ていた。
こうして、解毒剤が完成すると、穂積は、ちょうど居合わせた澪を加え、パーティー仲間全員を捜査室に集めた。
穂積
「ご苦労だったわね」
穂積の労いに、ラボから出てきたアニが頷き、JSと小春が頭を下げる。
隣室から、モニターでラボと連絡を取り合って、文献との照合や成分の解析をしていたともと小笠原、紅花も出て来た。
JS
「配合は成功した。自信はある。でも、効果を試して欲しい。御大に効く『愛の蜜』の持ち主は見つかった?」
穂積
「……まだだ」
穂積は唇を噛んだ。
JS
「僕は予防の為に自己暗示をかけてあって、媚薬の影響を受けない。検察官どのと小春さんも媚薬が効かない。だから試せないんだ」
JSは真顔で穂積に言い、一同を見渡した。
JS
「この解毒剤は、赤にでも、青にでも、紫にでも効く。人体には安全だ。ここにいる誰かと誰かが被験者になって、解毒剤の効果を確かめて欲しい」
ここでパースヽ( ̄▽ ̄)ノ⌒◯
あっ、桐子さんだ。
復帰ありがとうございます(小躍り)。
無理の無い範囲で、またよろしくお願いしますね(´ 3`)
[削除]
11/06(Thu) 20:06
澪は鋭い子( ̄▽ ̄)
澪
捜査室は静まり返った。
実際に穂積を救った解毒剤を作ったのはJS。さらに今の様子からして、今度の解毒剤も効果は間違いないはずだ。
だが、誰か二人が被験者になる──その言葉に、捜査室に集まったメンバーはお互いをチラチラと見やりながら言葉を探していた。
JS、アニとともに媚薬が効かない小春はその様子を心配そうに見つめる。
と、その中で一人困ったような表情でいた澪に目を留めた。
小春
「澪ちゃん、どうしたの?」
小春は他の皆の邪魔にならないよう控えめに声を掛けたが、それでも全員の視線が集まってしまった。
その視線に澪はさらに困ったように口を開いた。
澪
「あの……、私、『さくら庵』のただのバイトなんですけど、ここに居ていいんでしょうか」
穂積
「ああ、彼女は紫の媚薬騒動の現場に居合わせた一人だ。それに、小春に色々と手伝ってもらっている以上、『さくら庵』には迷惑も掛けるからな。一人くらい店の人間が事情を知っていてくれると助かる」
すかさず穂積が全員に向けて説明するように話すと、澪はようやく少し表情を和らげた。
詳しい説明は受けていないが穂積の言う「紫の媚薬騒動」からして、どうやら惚れ薬なんてものがあって、その解毒剤を作ったからまず試したい、ということらしい。
「愛の蜜」が何なのか。
小春たちに媚薬は何故効かないのか。
わからないことも多い澪だったが、この場にいない、あの時二階へ連れた小野瀬という男性のことも気がかりだった。
小野瀬と熱い口づけを交わしていた穂積は元に戻ったようだが……。
JS
「あなたは、どう思いますか?」
澪
「え?」
悶々と考え込んでいた澪を見つめていたJSが、突然澪に声を掛ける。
JS
「いえ、今のこの状況。随分と素直そうな瞳をお持ちですから……どう見えるのかなと思って」
一瞬キョトンとしたものの、澪は遠慮がちに口を開く。
澪
「あの……どなたかが媚薬でどなたかに惚れて、そこで解毒剤を試すんですよね?」
JS
「そうですね」
澪
「じゃあやっぱり、お付き合いされているとか……お互い好意を持っている方同士であれば少し気が楽でしょうね」
「愛の蜜」の意味を知らない澪の言葉だが、そりゃそうだ、とその場にいた全員が心の中で頷く。
解毒剤の効果を確認するには、心から愛する相手、愛されている相手──できれば、愛し合う相手が必要なのだ。
その時。
澪
「あの、私……こちらに数組、カップルがいらっしゃるように見えるんですけど、その方たちにお願いはできないんですか?」
えっ!?と反応する全員の中で、JSがにっこりと笑う。
JS
「素晴らしい観察眼をお持ちですね」
澪
「専攻ではないんですけど心理学も取ってるので、少しは……でも、見てたらわかります、よね?」
再びにっこりと笑みを浮かべたJSは、全員に向き直ると穏やかに口を開いた。
JS
「さあ、どの『カップル』が解毒剤の効果を確認してくれますか」
△▽△
正式なカップルは室長と翼ちゃんだけだけど、どなたが勇気を出してイイオモイしてくれるのでしょうか(笑)
桐子さん、おかえりなさい!
新入りですがよろしくお願いします♪
ではここでパースヽ( ̄▽ ̄)ノ⌒◯
11/09(Sun) 01:49
じゃあ私が…
とも
JSの言葉を受け、誰が解毒剤の実験台になるのかと全員が沈黙していると、ともが穂積の前に進んだ。
とも
「穂積室長、私で解毒剤の効果を試してください」
藤守
「おい、白河大丈夫なんか? ついこの間赤の媚薬のせいでエラい目におうたとこやぞ⁈」
思わず大きな声が出て、「しまった」という表情の藤守にともは頷いてみせた。
とも
「うん、だからこそや。効果を確かめるためにわざと媚薬を飲むなんて、自分がどうなってしまうかわからんし、みんな怖いに決まってる。その分一度経験してる私が実験台になる方が話が早いやろ? こう見えても研究者の端くれや、実験ならとことん、納得するまでやらな気が済まへんねん。早く小野瀬さんを元に戻してあげたいし」
穂積
「白河ならやってくれると思ったわ。じゃあ相手は…明智、やってくれるわね?」
明智
「え⁈ じ、自分が…ですか?」
名前を呼ばれて驚く明智を全員が見た。
が、ともは顔を赤くして俯いている。
穂積
「この中の男連中の中では媚薬の影響を受けた白河に翻弄されたアンタが適役だと思ってるんだけど。 もちろん実験は別室で、様子はモニターでワタシとJS、小笠原だけが見るようにするわ。音声は拾わない。片方が媚薬を飲んだらもう片方は解毒剤を飲ませる、それを交代してもう一度同じことを繰り返す。 検証方法はそれで問題ないかしら、JS?」
壁に背をもたれて話を聞いていたJSが輪の中に入ってきた。
JS
「ああ、それでいいよ。 タイミングも2人に任せるけど、媚薬を飲んで、抱きついたりする等の明らかな変化があらわれた時点で、すぐに解毒剤を飲ませるようにね。 …まぁ、明智くんが媚薬を飲む側の時は力ずくで襲っちゃう可能性があるから、気をつけないといけないかな」
明智・とも
「………」
深刻な状況でさらっとそんなことを言うJSに2人は完全にお互いを意識してしまっていた。
こんな感じですがどうでしょう?
続きをパース( ´ ▽ ` )ノ⌒◯
[削除]
11/09(Sun) 10:28
ともさん、ありがとう
小春
でも、そこでパスされてもだれも続きを書けないでしょう(笑)
その時。
紅花
「……あの」
穂積
「ん?」
指定されたメンバーが行動を起こしかけた所で、挙げられた小さな声と手が、穂積を呼び止めた。
それは、交通課の、紅花だった。
紅花
「まだ、ラボの責任者である小野瀬さんが目覚めていない今、実際に検証作業の出来る白河さんが被験者になるのは危険です」
紅花の声に、別室に向かいかけていたともと明智も足を止める。
紅花
「それに、白河さんが媚薬を摂取するのは、二度目になります。摂取量が増える事でどんな影響が出るのか、そこまではJSさんにも分からないんじゃないですか?」
JS
「……」
さすがのJSが返答に詰まったことで、流れが変わった。
穂積
「……木崎、白河の代わりに、アンタが飲んでくれるという事?」
紅花
「一番最初の媚薬の時、白河さんは私を守ってくれました。今度は、私が守る番です」
紅花は羞恥に頬を染めながらも、頷いた。
紅花
「私が、飲みます。……相手は……、小笠原さん、お願いします」
小笠原
「僕?!」
一瞬驚いた小笠原だったが、唇を震わせている紅花を見て、やがて、頷いた。
小笠原
「……分かった。僕も解毒剤を作るのに携わったからね。やるよ」
11/09(Sun) 16:26
ねっ?(←何が)
小春
そんなわけなので、ともさんは、小笠原さんの代わりに検証をお願いします。
紅花ちゃんは紅花ファンや小笠原ファンの妨害にも遭わず、今度こそイイオモイ出来るのか?(←オイ)
解毒剤が効いたら、みんなに配るよ!(笑)
すると今度は、男の声が上がった。
藤守
「木崎が赤の媚薬を飲むなら、俺が、青の媚薬を飲むわ」
全員
「えっ!」
藤守
「その方が、二人が交代に飲むより、さらにリスクが減るやろ」
藤守はそこまで一気に言うと、真っ赤になって大声を出した。
藤守
「だから、解毒剤を飲ませてくれ、ジュン!」
どうするアニ?
ここでパースヽ( ̄▽ ̄)ノ⌒◯
11/10(Mon) 08:41
フフフ♪
とも
いやぁ、1人で先にイイオモイしちゃおうかと思ったんですが、◯チョウ◯楽部さんみたいに「オレも!」「じゃあ私も」的な方が面白いな~とわざと途中で切ってよかった♪( ´▽`)
そんでもってこの後は全くタリッキーでーす(゚O゚)\(- -; オイ
[削除]
11/10(Mon) 08:53
誰かお願いしますよ(-_-;)
小春
ともさんたらもうさすがね。
もちろん私もタリッキーよ。←オイ
エミ
ジュンがエミを連れて部屋を出てから、アニはとりあえず穂積と小野瀬を引き離そうとしたが、穂積に足蹴にされてしまった。
アニ
「蹴ったな!オヤジにも蹴られたことないのに!」
エミ
「藤守検察官の弟さん…賢史さんでしたわね」
ジュン
「えっ?」
唐突なエミの言葉に、咄嗟に出たジュンの声はいつもより高かった。
エミ
「優しくてカッコ良くて素敵よね。ね?」
小首を傾げてニッコリ微笑むエミの意図がわからず、ジュンの頬が引きつる。
ジュン
「ど、どういう意味ですか?」
エミ
「あら、噂をすれば…」
窓の外を見たエミにつられてジュンも目を向けると、外で待機している藤守がいた。心配そうな顔で『さくら庵』を見つめている。
ジュン
(賢史くん………)
一瞬、ジュンの意識が藤守へと傾いた。
ジュン
(ダメよ、ダメダメ。今は仕事に集中しないと!)
エミの腕を掴み直した……
はずだったのに。
ジュンが掴んだものは、モップの柄だった。
ジュン
「ええぇえぇぇぇっ!?」
ジュンさん、ゴメンね。←他にも謝るところあるだろ!
ということで、パース!
壁|д・)ノ⌒○
[削除]
10/26(Sun) 08:54
ずっと見てたいけど
泉
泉
「………なんですか、この状況」
アニ
「うわっ御上!いつの間に!」
泉
「先程ジュンさんがエミさんを連れて下に降りてきたのに、お三方がなかなか来ないので様子を見に来たんです。それで、なんですか、あれ」
泉の視線の先には未だに抱き合う小野瀬と穂積の姿。
いろいろと噂のある二人とはいえ、この状況下でその噂を鵜呑みにするわけにはいかない。
アニ
「あぁ、実はだな」
アニは今までの事を泉に説明する。
泉
「なるほど…とりあえず、あの二人を引き離せば良いんですよね?」
アニ
「そうだが…無理に離そうすると攻撃される」
泉
「じゃあ私がやります」
アニ
「は!?」
スタスタと泉は二人に近寄り、
泉
「てい」
という可愛らしい掛け声とは裏腹の、強烈な手刀を二人の首に叩き込む。
呻き声を上げ、二人は折り重なるように倒れ込む。
泉
「早く下に運びましょう」
アニ
「………お前、そんな事出来たのか」
泉
「大抵は一撃で伸せます。芝浦の時はすみませんでした」
一応一般人だったので手加減してしまったんです、と続け、泉は穂積の腕を自分の肩に回し持ち上げようとするが、体格の関係もありなかなか上手くいかない。
アニ
「俺が運ぶ」
泉
「あ、ありがとうございます」
見かねたアニが助け舟を出す。泉は笑顔でお礼を言い、穂積を彼に渡す。
先程の躊躇いない強烈な一撃を放った人間と同一人物とは思えない可愛らしい笑顔に、アニは顔を真っ赤にさせた。
室長、小野瀬さん、手刀入れてごめんなさいm(_ _)m
続きをパース(ノ-o-)ノ⌒
[削除]
10/26(Sun) 16:11
泉さん、スゲーな。
エミ
☆捜査室☆
神妙な面持ちでソファにちんまり座っているアニとジュン。テーブルに置かれた湯呑みから、ゆらりと湯気が立ち上っている。
御上の手刀で気を失った穂積と小野瀬を、あの場にいた捜査室メンバーの手で医務室へ運んだ。二人には翼とともが付きっきりで様子を見ている。
騒動の最中、エミもJSもさくら庵から姿を消してしまった。憎らしいことに、しっかりお勘定を済ませていた。
ジュン
「……すみません」
責任を感じて涙目のジュン。
藤守
「室長と小野瀬さんはアレやけど、ジュンの身に何もなくて良かったわ」
ポンポン、とジュンの頭に優しく触れ、にかっと笑顔を見せて藤守は続ける。
藤守
「室長は《桜田門の悪魔》と言われるお人やで?転んでもタダで起き上がる人やない。大丈夫や」
ジュン
「賢史くん…」
藤守が心から穂積を慕っていることは、ジュンも知っていた。だからこそ、エミから穂積を守りたかったのに。エミを一度は掴まえたのに。
アニ
「俺がしっかり青の媚薬を取り戻したしな。だが、愚弟。兄の目の前で女を口説くとは何事だ?」
藤守
「はあっ!?どこをどう解釈したら口説いているっちゅうことになるん?」
励ましから発展した兄弟喧嘩。ジュンは二人の優しさに胸を熱くしていた。
散らかしまくってまーす。へへへっ♪
お願いしまーす!
(*゚∀゚)ノ⌒○
10/26(Sun) 21:06
こんばんは♪( ´▽`)
とも
翼はともと穂積の看病をしていたが、エミと何があったのか気になって仕方なく、どこかうわの空だった。
とも
「…ちゃん、翼ちゃん?」
翼
「あっ、はい!」
とも
「とりあえずお二人とも眠ってもらってるけど…、なんとかして解毒剤の精製方法を見つけなあかんなと思ってるんやけど、少し小笠原くんのところへ行ってきてもかまへん?」
不安そうな顔を上げた翼にともは大丈夫、というようにニッコリ笑った。
翼が頷くと、ともは部屋の外へ向かおうとしたところでドアをノックする音が聞こえた。
とも
「はい、どなた…? あれ、小春さん?どうしたん?」
小春
「あの、さっき好春さんからこれを預かって。 ともさんに渡したら分かるからって」
ともは小春が持っていた封筒を受け取り、中身を確認すると、透明な液体の入った小瓶と、手紙が入っていた。
とも
「…? 英語や」
『親愛なる御大さんのパートナーのともさんへ
先程は楽しい食事の時間をありがとう。 残念ながらエミさんがルイルイと御大さんに迷惑をかけてしまったみたいだ。
お詫びに媚薬の取扱説明書に書いてあった解毒剤を作ったから渡しておくよ。これを布に湿らせて嗅がせればいい。 信用できないならキミが成分の分析をしてから使用すればいい。一度媚薬の効果を経験しているキミなら、きっと2人を元に戻せると信じてるよ。
またどこかで会えるといいね。
では、再見
小春さんの友達 好春より』
とも
「…解毒剤やて? あの説明書に書いてある材料なんかどうやって揃えたんや⁈」
翼
「ともさん? どうしたんですか?」
とも
「JSが解毒剤を作って私に届けてくれたんやて。…こうなったらやるしかないやんか…。 翼ちゃん、念のために明智さんたちを呼んできてくれる?」
翼
「はいっ!」
警視庁のツートップでまさかの薔薇Σ(゚艸゚*)
解毒剤は本当に効果あるのか⁈
続きをパース( ´ ▽ ` )ノ⌒◯
10/29(Wed) 05:41
さくら庵
小春
話が進んで嬉しい
皆さんありがとうございます。
引き続きよろしくお願いしますヽ( ̄▽ ̄)ノ
好春……捜査室のメンバーが「JS」や「山田」と呼ぶ人物から預かった小瓶をともに届けた後、小春は、さくら庵にとんぼ返りしていた。
小春が警視庁まで往復して帰って来ても、2階の座敷には、まだ、貸し切りの時間が残っていた。
被害が広がらないよう、澪が階段の下で待機してくれていたおかげで、穂積と小野瀬が運ばれて去った後、誰も二階に上がった者はいない。
小春
「澪ちゃん、掃除が終わるまでは、もう少し、誰も上げないようにお願いね」
澪
「はい」
言い置いて二階に上がると、小春はスチームクリーナーを手にしてスイッチを入れた。
業務用のクリーナーは、あっという間に高温に達する。
小春は、床の隅から順に、丁寧に高温高圧の蒸気を当て始めた。
普通は上から掃除するのが基本だが、蒸気が立ち上る事を考えて、小春は床から。
小野瀬から聞いた説明の通りなら、媚薬は70℃で無力になるはず。
小春は青の媚薬の効力を知らないが、少なくとも、この作業をすれば、噴霧されて室内に残っている成分のほとんどは効果を失うはずだ。
けれど、と小春は不安にかられる。
自分がともに届けた「解毒剤」は、まだ、効果が証明されていないもののようだった。
小春は好春を信じているが、しかし、皆の話を総合すると、穂積と小野瀬が浴びせられたのは、男同士に作用する薬だったらしい。
純粋な「青の媚薬」でなかった事は、穂積が、近くにいたジュンや澪にも、手首を掴んだエミにさえも、何の反応も見せなかった、という澪からの報告で明らかだ。
液体そのものは高温で無力化する事はできても、吸い込んでしまった人間に70℃を超す蒸気を当てるわけにはいかない。
体内に取り込まれてしまった媚薬には、とものように長い時間をかけて薬の効果が薄れるのを待つか、解毒剤が効くのを祈るしか出来ない。
小春は心細さを覚えながらも、いつしか作業に没頭していった。
他のパーティー仲間のような才能は自分には無い。
ただの食堂の娘である小春に出来る事は、食堂の事しかなかった。
小春
「ふう……」
スチームでの処理とその後の水分の拭き取りを終え、窓を開ける。
腰を伸ばし、汗を拭って息を吐いた、その時。
背後から伸びた大きな手が、小春の口を塞いだ。
[削除]
10/29(Wed) 05:43
警視庁
小春
とも
「小笠原さんとも相談しましたが、正直なところ、実際にやってみるしかありません」
関係者の勢揃いした捜査室で、解毒剤の瓶を手にしたともが一同を見渡しながら言った。
穂積と小野瀬は仮眠室の一つを使って隔離し、今は篠崎が看護についてくれている。
翼
「でも……」
なぜか、翼がもじもじする。
小笠原
「小野瀬さんで試してみたけど、JSの教えてくれた、布に染み込ませて嗅がせる方法では、媚薬の効果は消えなかった」
小笠原が、諭すように翼に説明を繰り返す。
小笠原
「笑気麻酔を止めて目覚めさせ、解毒剤を吸わせた後も、小野瀬さんは俺を押し倒してきた。……念のために連れていった泉さんがもう一発手刀を入れてくれなかったら、新しい世界を知っちゃう所だったよ」
思い出したのか、小笠原は、ぞくりと身体を震わせた。
泉
「でも、次はもう手刀は無理です。元々一発勝負の危険な技なんです。小野瀬さんは三回目になりますし、室長は、そもそもわざと私に殴らせた気がしますし」
翼
「でも」
とも
「帝堂さんの記憶から再現して、小笠原さんが解読した解毒剤の使用方法の一文には、『愛の蜜と共に飲み下す』て書かれてるんや。どう考えても、布に含ませた解毒剤を嗅がせるのとは違うやろ」
如月
「JSは解読出来なかったのかな?」
明智
「取扱い説明書を持っていたのはエミだ。帝堂の記憶と食い違っているというなら、エミの手に渡ってから、JSに見せる時が来るのを想定してか、見られるのを見越してかは分からないが、予め改ざんしたのかもしれない」
小笠原
「とにかく、俺はその一文を、『恋人が口移しで飲ませる』と解釈した」
恋人、と言われて、全員が一斉に翼を見た。
隠していたつもりだったのに、どうして皆が自分と室長の関係に気付いているんだろう。
翼自身が、ほんの少し前に、穂積に告白されたばかりなのに。
そんなに分かりやすく舞い上がっていたのかと思うと、翼は赤面してしまう。
とも
「そんなわけやから、翼ちゃん、室長に飲ませてみてや。小野瀬さんのベッドとの間は、パーテーションで仕切るから。篠崎さんからも見えないようにするから。ねっ」
翼
「……」
断れる雰囲気ではなかった。
ここでパースヽ( ̄▽ ̄)ノ⌒◯
[削除]
10/29(Wed) 09:05
少しだけ
ジュン
医務室の穂積のベッドの傍らに翼は立っていた。
パーテーションで区切られているとはいえ、隣には小野瀬と篠崎がいる。
そんな中で穂積に口移しで解毒剤を飲ませるなんて……
しかし、捜査室の皆が穂積を心配しているのはよくわかるし、なにより恋人である翼自身が一番穂積を心配していた。
翼
(よしっ)
手をぎゅっぎゅっと握って翼は覚悟を決めた。
穂積の笑気ガスのマスクをゆっくり鼻から外す。
穂積の目がゆっくりと開いた。
翼は顔を真っ赤にしながら解毒剤を口に含んで、穂積にキスをした。
この後どうなる!?
ここでパースヽ( ̄▽ ̄)ノ⌒〇
10/29(Wed) 17:03
これはどっち?
とも
穂積の口と鼻を覆っているマスクをはずし、少し開いた口へ自分の唇を押し当て、解毒剤を流し込む。
穂積の喉がコクリ、と鳴るのを確認し、顔を離そうとした瞬間、目が開いていたた穂積が手を伸ばして翼の後頭部を抑えこんだ。
動かそうにもガッチリと頭をホールドされ、身動きがとれないが、ますます深くなるキスにだんだん翼の思考がぼやけてくる。
もしかして解毒剤が効かなかったのか?そんなことが頭をよぎっていると、後ろからともの声がした。
とも
「あの~、お楽しみのところを申し訳ないんやけど~、そろそろ終わってもらえません?穂積室長?」
小春さんに危険がせまってる⁈と思ったけどこっちをつなげちゃいましたー(*ノε` )σ
後はお願いしますのパース( ´ ▽ ` )ノ⌒◯
[削除]
10/29(Wed) 21:46
室長、目覚める
澪
背後から聞こえたともの声に、ぼやけかけていた翼の思考が呼び戻された。
咄嗟に穂積から体を離そうと身体を捩ると、さっきまで動かすこともできなかった身体があっさりと離れる。
翼
「~~~っ!!」
真っ赤な顔で穂積を見つめる翼の頭を、穂積は翼の後頭部から離した手で優しく撫でた。
そして身体を起こしながら、ともに視線をやる。
穂積
「ああ、白河。悪かったな」
とも
「いや、ええんですけど、解毒剤の効き目をはよ確かめたくて」
そのともの言葉に、翼はハッとする。
そうだ、解毒剤は効いたのだろうか。
穂積
「解毒剤?」
とも
「はい。JSから貰って……小春さんが届けてくれたんです」
そう言ってともが差し出したJSからの手紙に目を通した穂積は顔を顰める。
しかし今はともの言う通り、その解毒剤の効き目を確かめなくては。
穂積
「……おい、そこに小野瀬いるんだろ」
穂積が発した言葉に、パーテーションの奥から篠崎の声が応えた。
篠崎
「いるわよ。まだ寝かせてるけど」
その言葉に、穂積は翼とともを見て口を開いた。
穂積
「もし俺が小野瀬を見て正気を失ったら……また笑気麻酔を頼む」
翼・とも
「はい」
翼が笑気麻酔のマスクを手にし、ともがサポートするように穂積を挟んで翼の反対側に立つ。
ベッドから足を下ろした穂積の前から、篠崎がパーテーションを退けた。
息を飲む、張り詰めた空気。
ゆっくりと小野瀬の眠るベッドに近づいた穂積は、小野瀬の姿を見ても何も感じない自身に心底ホッとしていた。
念のため、と小野瀬の頬に軽く手の甲で触れる。
……何も感じない。
穂積
「大丈夫だ」
すぐ傍で緊張した面持ちで自分を見据える翼にそう言うと、翼は泣きそうな笑顔を浮かべて頷いた。
思わず翼の肩を抱き寄せた穂積だったが、視界の端に映る何か言いたげなともの姿にふと思い出す。
穂積
「……小野瀬か」
とも
「はい。穂積室長は翼ちゃんがおったからええものの……小野瀬さんはどうしましょうか」
室長は無事復活させちゃいました。
小春さんの危機が気になるところですが、こちらはどこかで見た展開。さあどうなるんでしょうか(笑)
ここでパースヽ( ̄▽ ̄)ノ⌒〇
[削除]
11/01(Sat) 11:51
連投してみます
小春
澪は小春の言いつけを守り、二階への階段を常に意識しながら、一階で普段通りの接客をしていた。
しかし、同時に澪の目は、先ほどから、店の片隅で、血の滴るようなシャトーブリアンを食べている不審な男性の姿を捉えている。
初めて見る顔だ。
澪の目に、不審な男と映るのもそのはず。
実は、その男は、かつて「メフィストフェレスの青の媚薬」の持ち主だった、芝浦祐也であった。
澪はそっと厨房に入ると、急いで、桐子の番号に電話をかけた。
小春から、「私や穂積室長、捜査室の皆さんが近くにいない時、少しでも心配な事があったら、警視庁の桐子さんに電話して」と言われていたからだ。
桐子さんは、今回、全ての情報の要になっている。
彼女に連絡すれば、瞬時に、的確に対処してくれる。
澪はそう言った小春の言葉を思い出して、厨房の陰から男の様子を見張りながら、桐子が電話口に出るのを待った。
笑気麻酔で眠る小野瀬、付き添いの篠崎、目覚めた穂積、そして翼ととものいる仮眠室に、ノックの音を立てて桐子が入ってきた。
桐子
「室長、『さくら庵』の澪さんから、不審な男性が入店していると連絡が入りました。特徴から、芝浦である可能性が高いです」
穂積
「来たか」
穂積は篠崎を振り返った。
穂積
「篠崎、俺たちは急いで『さくら庵』に戻る。小野瀬を頼む。解決策が見つからなければ、そのまま寝かせておけ」
篠崎
「分かったわ」
接見の弁護士を通して無罪を主張し続け、多額の保釈金を積み、あらゆる手段を講じて保釈された芝浦は、その豊富な人脈を伝って、警視庁御用達の「さくら庵」に辿り着いた。
彼は、ここに来れば、自分が没収された「メフィストフェレスの媚薬」について、何か手掛かりが見つかるのではないかと思っていた。
さらに、あわよくば、媚薬が効かなかった理由も分かるのではないか。
そう思って蕎麦屋の店内に入った途端、穂積と小野瀬が担ぎ出される騒ぎがあった。
「飲み過ぎてしまったんですって。昼酒は効くみたいですからね」
この店の娘らしい、小柄な黒髪の少女が笑顔で説明したので、客たちがどっと笑って、その場は丸く収まったのだが。
芝浦は、先の騒ぎのさなかで、二人の男たちを担ぎ出した連中の中の誰かが、小声で、少女に「媚薬」という言葉を使ったのを聞き逃さなかった。
しかしその後、一旦、少女の姿は消えていた。
ならば二階に行ってみたいと思って何度か試したが、その都度店員たちに止められた。
二階の座敷は18時まで貸し切りで予約されている、というのが止められた理由だ。
さっき運ばれて行った男たちの仲間が、まだ残って宴会を続けているというのは少し不自然な気もしたが、とりあえずワインとチーズを注文して様子を見ていると、さっきの少女が戻ってきた。
背の高い店員に声をかけ、スチームクリーナーらしきものを持って二階に上がって行った少女を見て、芝浦はだいたいの状況を推察した。
なるほど、しばらく姿が見えなかったのは、おそらく、運ばれて行った客を心配して、容態を確かめに行っていたのだろう。
そして、二階にクリーナーを持って上がったということは、酔った客の後始末、つまり、まあ……そういうものを片付ける必要があるのだろう。
……食事中だからあまり具体的な情景は思い浮かべないようにして。
そう思った芝浦は、自分の注文した品物の味に意識を戻すと同時に、ワインや、自家製だというチーズのクオリティに、改めて感心していた。
気をよくして、冗談のつもりで店員に「シャトーブリアンがあるか」と聞いたら、ステーキだよと教えてやる前に「あります」と答える。
注文してみると、蕎麦屋のくせにふざけるなと言うぐらい本格的な肉の塊が出てきて、思わず唸った。
そして、芳ばしい香りの肉を口に入れ、溢れ出した肉汁を見た時、芝浦は、唐突に、あることを連想した。
……赤。
……青。
自分の媚薬は青かった。
そして、目当ての女を自分に惚れさせる効果は、現れなかった。
……もしかして、媚薬には種類があるのか?
あの少女なら、何かを知っているかもしれない……。
芝浦は、階段の下に行くたびに自分を止めた、背の高い女店員が入口の方で呼ばれてそちらに行った隙に、二階に駆け上がった。
[削除]
11/01(Sat) 11:53
さくら庵 二階
小春
芝浦が上がって行った先で、黒髪の少女は、通路にモップをかけていた。
芝浦に気付くと振り返り、愛想よくにこりと笑う。
「すみません、ただいま清掃中なのです。もう少しお待ちいただけますか?」
芝浦
「媚薬の事を聞かせてくれませんか」
性急に聞く芝浦に、小春は首を傾げた。
「申し訳ないんですけど……おっしゃる意味が分かりません」
困ったような表情は、本当に何も知らないのかもしれない。
だがその落ち着いた態度は、芝浦をイラつかせた。
芝浦
「わたしは忙しいんです。隠すとためになりませんよ」
芝浦が懐に手を入れると、少女の口調が変わった。
「あなたこそ、そんなものを出さない方が身のためです。ニュースでお顔を拝見した事がありますよ、芝浦さん」
この少女は、自分を、殺人事件の容疑者だと知っている!
芝浦の頭に血が上った。
「逮捕容疑は銃刀法違反ですが、だからといって、警察が、複数の殺人事件に関わっている疑いのある人物を自由にするわけがないじゃないですか。この店の周りを警察官が包囲しているのは、エミさんのためだけじゃない。ルイルイは、あなたを待ち構えていたんですよ」
芝浦
「……お前……何者だ?!」
芝浦は、懐に入れていた右手を一気に抜いた。
その手には、ジャックナイフが握られている。
ぎらりと光った刃を見て、少女の姿をした相手の目が、すうっと細くなった。
「小春さんに刃物を向けましたね」
芝浦
「何?……ひ!」
少女……小春の指が、芝浦を指差した。
その途端、芝浦は、自分の身体から自由が奪われている事に気付いて愕然とした。
「あなたは、あなたを罰するなと僕を諫めた、この小春さんに危害を加えようとしましたね」
小春の声が、別人の声になっていた。
白い指が動くのにつられるように、芝浦の身体は意思に反して勝手に動き、手に持ったジャックナイフが、自分の右の首筋に当たる。
ナイフの冷たい感触が頸動脈に伝わって、芝浦は震え上がった。
芝浦
「ひいっ!」
「おや、怖いですか?たった今、その刃物を、僕の恋人に向けたばかりのくせに?」
声だけではない。
小柄な少女の姿は、徐々に、黒い服を着た長身の青年に変わりつつあった。
芝浦
「た、助けて……」
「あなたが強姦しようとした相手は、あなたに、そう言って助けを求めませんでしたか?御上梓を守った男の首に、あなたはナイフを突き立てませんでしたか?」
じわり、と首筋に血の雫が伝う。
その生温かさに、芝浦は錯乱寸前だった。
「僕はあなたに復讐する立場に無い。だが、あなたは許されるべきではない」
恐怖に涙を流す芝浦の足は、さっき小春の開けた、二階の窓に向かっていた。
芝浦
「……まさか……やめろ……」
窓の外を見下ろした芝浦の目に、彼の姿に反応して、待機していた捜査一課の刑事たちが次々と姿を現すのが見えた。
[削除]
11/01(Sat) 12:07
こんな感じで、続くかな?
小春
その時。
穂積
「そこまでだ、ジョン・スミス」
穂積の声が響いた。
「……ルイルイ」
いつからそこにいたのか、座敷の入り口に立った穂積の後ろに、遅れて翼も姿を現した。
穂積
「そいつは司法が裁く。小春にナイフを向けたなら、今度こそ、殺人未遂の現行犯だ」
「……」
すっかり本来の姿に戻ったJSは、もう一度、芝浦に顔を向けた。
「……僕が指を鳴らすと、あなたは、ここでナイフを抜いた後の事を全て忘れる」
パチン、とJSが指を鳴らすと、芝浦はへなへなと崩れ落ち、床に倒れて気を失った。
「……」
芝浦を睨んだまま、JSは拳を握り締める。
翼が隣の部屋の襖を開けると、中にいた小春が飛び出して来た。
穂積は小春と、小春の提げている媚薬の瓶の無事を確かめた。
さらに、窓から手招きをして、外にいた一課の刑事たちを呼び寄せ、芝浦の身柄を引き渡す。
芝浦が連行されて行くのを見送ると、穂積は、改めて、JSに向き直った。
穂積
「小春を守ってくれて、ありがとう」
「……あなたの為にじゃない」
JSが穂積から目を逸らして、小春を見つめる。
小春は頬を染めた。
翼
「ジョン、あなたの目的は何?」
口を挟んだのは、翼だった。
翼
「……だって、あなたは、媚薬なんか使わなくても、相手の心も身体も思いのままに出来る。そうでしょう?」
ふ、とJSは笑った。
JS
「瓶だよ」
あっさりと明かしたJSに、翼は絶句した。
翼
「……びん?……あなたは、媚薬の入っている、その瓶が欲しかったの?」
JSが頷く。
JS
「マルガレーテ、きみの言う通りだよ。媚薬は、僕には必要の無いものだ。……僕は、小春さんの持っている、その美しい瓶が欲しかった」
小春
「……」
JS
「中身には興味が無い。だから、欲しいと言ったエミさんにあげるつもりだった」
翼
「……」
穂積
「……小春」
穂積に急に呼ばれて、JSを見つめていた小春は飛び上がった。
小春
「はいっ」
穂積
「厨房には、いつでも湯が沸いてるよな?」
小春
「えっ?は、はい、もちろん」
穂積
「煮沸して、媚薬が無害になったら、そいつにくれてやれ」
これには、当のジョン・スミスの方が驚いた。
JS
「……いいの?」
穂積
「青い瓶も、事件が解決したらお前にやろう。約束する」
翼
「室長」
穂積
「そのかわり、残る『青の媚薬』、エミの持つ『紫の媚薬』とも呼ぶべき媚薬。その二つの解毒剤を作るのに力を貸してくれ」
解毒剤については、小笠原、とも、紅花の三人が協力して頑張っているが、未だ作れずにいた。
穂積
「頼む」
穂積はJSに頭を下げた。
赤の媚薬もまだ無効になってないけど、
ここでパースヽ( ̄△ ̄)ノ⌒◯
11/03(Mon) 11:42
愛の蜜
ジュン
藤守兄
「ほ、穂積!ど、どういうことだ!?」
穂積
「何よ?アニ。」
藤守兄
「ななな、なぜ、あああ」
ジュン
「慶史さん、落ち着いてください。はい、深呼吸して。」
スーハー
藤守兄
「なぜ、アイツがここにいるんだ!」
ビシッ!っと指を指した藤守兄の視線の先には小笠原やとも、紅花と一緒にいるJSの姿だった。
JS
「指を指さないでもらいたいな、藤守検察官。」
穂積
「私が捜査協力を依頼したのよ。媚薬の解毒剤を作るためにね。」
穂積が事の成り行きを説明する。
藤守兄
「そ、そうか。いや、しかし!山田太郎は世界的な窃盗犯であって!」
穂積
「コイツがJSだという証拠はない。」
JS
「そういうことですよ、藤守検察官。」
むむっと唸り、藤守兄は黙ってしまう。
とも
「ところで解毒剤なんやけど……」
JS
「解毒剤は作るのは可能だ。必要な材料は僕が調達する。」
小笠原
「じゃあ、小野瀬さんも元に戻るの?」
JS
「それなんだけど……問題は『愛の蜜』なんだよね。」
紅花
「『愛の蜜』?」
JS
「そう。室長さんにはマルガレーテがいた。しかし、御大には恋人はいない……よね?」
その場にいた全員が黙ってしまう。
つまり、解毒剤ができても恋人がいなければ効果はないということだ。
穂積
「恋人でないといけないのか?」
JS
「いや、ここからは推測だけど本人が心から愛している人物、もしくは本人を心から愛している人物であれば効果はあると思う。」
穂積
「小野瀬が心から愛している人物……小野瀬を心から愛している人物か……」
小野瀬さんを助けるのは果たして誰だ?
ここでパースヽ( ̄▽ ̄)ノ⌒〇
11/03(Mon) 15:15
ジュンさんありがとう(´∇`)ノシ
小春
みんなあの人を待ってるんですよね。分かります(笑)
JS
「僕の事を嫌いな検察官どのには申し訳ないんですが」
アニ
「な、なんだ?」
JS
「あなたには、これから僕に協力してもらいます」
アニ
「……はあ?!」
アニは素っ頓狂な声を出したが、JSは真顔だ。
JS
「実は、解毒剤には、青と赤、それぞれの媚薬が必要なんです」
全員
「えっ?」
翼
「じゃあ、私が室長に飲ませたあの解毒剤を、あなたはどうやって作ったの?」
JS
「赤の媚薬は、ラボに試料として保管されていた分から、少し。青の媚薬は、エミさんが芝浦とあなた方を騙して持ち帰ってきた時に、少し」
JSは、細く長い人差し指の先を、ちょい、と曲げてみせた。
ラボの試料、と聞いて、ともの顔色が変わった。
とも
「泥棒!」
JS
「ええ。でも、どちらもごく僅かしか手に入らなかった。だから、とりあえずボスと御大に使う分しか作れなかったんです」
とも
「……」
全く悪びれないJSに、ともの肩が落ちる。
JS
「今回は晴れてボスの許可も頂いたし、赤と青の媚薬も揃っている。媚薬の効かない検察官どのと小春さんに手伝ってもらって、解毒剤を作りましょう」
明智
「ちょっと待ってくれ。現在、媚薬の症状が出ているのは小野瀬さんだけだ。その分の解毒剤があるなら、もう、新しい解毒剤を作る必要は無いんじゃないか?」
JS
「これは、僕の説明が足りませんでしたね」
明智の指摘に、JSは素直に頷いた。
JS
「『青の媚薬』は、僕が以前見た時より、半量は減っています。おそらく、エミさんが持っているんでしょう」
アニ
「……なんだと?つまり……」
JS
「エミさんの手には、男が女に欲情する『青の媚薬』、そして、彼女が合成した、男どうしが劣情を催す『紫の媚薬』があるという事です」
穂積
「もしも、解毒剤が完成する前にエミがどこかでそれを使ったら、大混乱になる……」
エミさんがどんどんラスボス化してゆく(笑)
ここでパースヽ( ̄▽ ̄)ノ⌒◯
[削除]
11/06(Thu) 11:39
進んでる
桐子
皆様お久し振りです。
ちょっと家がゴタゴタ続きで来られませんでした(^_^;)
なんとか落ち着きましたので、頭っから読み直して来ますね~ヽ(*´▽)ノ♪
ではっ とう!←逃げた
[削除]
11/06(Thu) 16:00
解毒剤完成(ちょっと書き直し)
小春
JSの全面協力を得て、解毒剤が完成したのは、その日の深夜だった。
途中、さくら庵から夜食がとられ、ラボでアニとともに解毒剤を作る手伝いをしている小春に代わって、澪が出前を届けに来ていた。
こうして、解毒剤が完成すると、穂積は、ちょうど居合わせた澪を加え、パーティー仲間全員を捜査室に集めた。
穂積
「ご苦労だったわね」
穂積の労いに、ラボから出てきたアニが頷き、JSと小春が頭を下げる。
隣室から、モニターでラボと連絡を取り合って、文献との照合や成分の解析をしていたともと小笠原、紅花も出て来た。
JS
「配合は成功した。自信はある。でも、効果を試して欲しい。御大に効く『愛の蜜』の持ち主は見つかった?」
穂積
「……まだだ」
穂積は唇を噛んだ。
JS
「僕は予防の為に自己暗示をかけてあって、媚薬の影響を受けない。検察官どのと小春さんも媚薬が効かない。だから試せないんだ」
JSは真顔で穂積に言い、一同を見渡した。
JS
「この解毒剤は、赤にでも、青にでも、紫にでも効く。人体には安全だ。ここにいる誰かと誰かが被験者になって、解毒剤の効果を確かめて欲しい」
ここでパースヽ( ̄▽ ̄)ノ⌒◯
あっ、桐子さんだ。
復帰ありがとうございます(小躍り)。
無理の無い範囲で、またよろしくお願いしますね(´ 3`)
[削除]
11/06(Thu) 20:06
澪は鋭い子( ̄▽ ̄)
澪
捜査室は静まり返った。
実際に穂積を救った解毒剤を作ったのはJS。さらに今の様子からして、今度の解毒剤も効果は間違いないはずだ。
だが、誰か二人が被験者になる──その言葉に、捜査室に集まったメンバーはお互いをチラチラと見やりながら言葉を探していた。
JS、アニとともに媚薬が効かない小春はその様子を心配そうに見つめる。
と、その中で一人困ったような表情でいた澪に目を留めた。
小春
「澪ちゃん、どうしたの?」
小春は他の皆の邪魔にならないよう控えめに声を掛けたが、それでも全員の視線が集まってしまった。
その視線に澪はさらに困ったように口を開いた。
澪
「あの……、私、『さくら庵』のただのバイトなんですけど、ここに居ていいんでしょうか」
穂積
「ああ、彼女は紫の媚薬騒動の現場に居合わせた一人だ。それに、小春に色々と手伝ってもらっている以上、『さくら庵』には迷惑も掛けるからな。一人くらい店の人間が事情を知っていてくれると助かる」
すかさず穂積が全員に向けて説明するように話すと、澪はようやく少し表情を和らげた。
詳しい説明は受けていないが穂積の言う「紫の媚薬騒動」からして、どうやら惚れ薬なんてものがあって、その解毒剤を作ったからまず試したい、ということらしい。
「愛の蜜」が何なのか。
小春たちに媚薬は何故効かないのか。
わからないことも多い澪だったが、この場にいない、あの時二階へ連れた小野瀬という男性のことも気がかりだった。
小野瀬と熱い口づけを交わしていた穂積は元に戻ったようだが……。
JS
「あなたは、どう思いますか?」
澪
「え?」
悶々と考え込んでいた澪を見つめていたJSが、突然澪に声を掛ける。
JS
「いえ、今のこの状況。随分と素直そうな瞳をお持ちですから……どう見えるのかなと思って」
一瞬キョトンとしたものの、澪は遠慮がちに口を開く。
澪
「あの……どなたかが媚薬でどなたかに惚れて、そこで解毒剤を試すんですよね?」
JS
「そうですね」
澪
「じゃあやっぱり、お付き合いされているとか……お互い好意を持っている方同士であれば少し気が楽でしょうね」
「愛の蜜」の意味を知らない澪の言葉だが、そりゃそうだ、とその場にいた全員が心の中で頷く。
解毒剤の効果を確認するには、心から愛する相手、愛されている相手──できれば、愛し合う相手が必要なのだ。
その時。
澪
「あの、私……こちらに数組、カップルがいらっしゃるように見えるんですけど、その方たちにお願いはできないんですか?」
えっ!?と反応する全員の中で、JSがにっこりと笑う。
JS
「素晴らしい観察眼をお持ちですね」
澪
「専攻ではないんですけど心理学も取ってるので、少しは……でも、見てたらわかります、よね?」
再びにっこりと笑みを浮かべたJSは、全員に向き直ると穏やかに口を開いた。
JS
「さあ、どの『カップル』が解毒剤の効果を確認してくれますか」
△▽△
正式なカップルは室長と翼ちゃんだけだけど、どなたが勇気を出してイイオモイしてくれるのでしょうか(笑)
桐子さん、おかえりなさい!
新入りですがよろしくお願いします♪
ではここでパースヽ( ̄▽ ̄)ノ⌒◯
11/09(Sun) 01:49
じゃあ私が…
とも
JSの言葉を受け、誰が解毒剤の実験台になるのかと全員が沈黙していると、ともが穂積の前に進んだ。
とも
「穂積室長、私で解毒剤の効果を試してください」
藤守
「おい、白河大丈夫なんか? ついこの間赤の媚薬のせいでエラい目におうたとこやぞ⁈」
思わず大きな声が出て、「しまった」という表情の藤守にともは頷いてみせた。
とも
「うん、だからこそや。効果を確かめるためにわざと媚薬を飲むなんて、自分がどうなってしまうかわからんし、みんな怖いに決まってる。その分一度経験してる私が実験台になる方が話が早いやろ? こう見えても研究者の端くれや、実験ならとことん、納得するまでやらな気が済まへんねん。早く小野瀬さんを元に戻してあげたいし」
穂積
「白河ならやってくれると思ったわ。じゃあ相手は…明智、やってくれるわね?」
明智
「え⁈ じ、自分が…ですか?」
名前を呼ばれて驚く明智を全員が見た。
が、ともは顔を赤くして俯いている。
穂積
「この中の男連中の中では媚薬の影響を受けた白河に翻弄されたアンタが適役だと思ってるんだけど。 もちろん実験は別室で、様子はモニターでワタシとJS、小笠原だけが見るようにするわ。音声は拾わない。片方が媚薬を飲んだらもう片方は解毒剤を飲ませる、それを交代してもう一度同じことを繰り返す。 検証方法はそれで問題ないかしら、JS?」
壁に背をもたれて話を聞いていたJSが輪の中に入ってきた。
JS
「ああ、それでいいよ。 タイミングも2人に任せるけど、媚薬を飲んで、抱きついたりする等の明らかな変化があらわれた時点で、すぐに解毒剤を飲ませるようにね。 …まぁ、明智くんが媚薬を飲む側の時は力ずくで襲っちゃう可能性があるから、気をつけないといけないかな」
明智・とも
「………」
深刻な状況でさらっとそんなことを言うJSに2人は完全にお互いを意識してしまっていた。
こんな感じですがどうでしょう?
続きをパース( ´ ▽ ` )ノ⌒◯
[削除]
11/09(Sun) 10:28
ともさん、ありがとう
小春
でも、そこでパスされてもだれも続きを書けないでしょう(笑)
その時。
紅花
「……あの」
穂積
「ん?」
指定されたメンバーが行動を起こしかけた所で、挙げられた小さな声と手が、穂積を呼び止めた。
それは、交通課の、紅花だった。
紅花
「まだ、ラボの責任者である小野瀬さんが目覚めていない今、実際に検証作業の出来る白河さんが被験者になるのは危険です」
紅花の声に、別室に向かいかけていたともと明智も足を止める。
紅花
「それに、白河さんが媚薬を摂取するのは、二度目になります。摂取量が増える事でどんな影響が出るのか、そこまではJSさんにも分からないんじゃないですか?」
JS
「……」
さすがのJSが返答に詰まったことで、流れが変わった。
穂積
「……木崎、白河の代わりに、アンタが飲んでくれるという事?」
紅花
「一番最初の媚薬の時、白河さんは私を守ってくれました。今度は、私が守る番です」
紅花は羞恥に頬を染めながらも、頷いた。
紅花
「私が、飲みます。……相手は……、小笠原さん、お願いします」
小笠原
「僕?!」
一瞬驚いた小笠原だったが、唇を震わせている紅花を見て、やがて、頷いた。
小笠原
「……分かった。僕も解毒剤を作るのに携わったからね。やるよ」
11/09(Sun) 16:26
ねっ?(←何が)
小春
そんなわけなので、ともさんは、小笠原さんの代わりに検証をお願いします。
紅花ちゃんは紅花ファンや小笠原ファンの妨害にも遭わず、今度こそイイオモイ出来るのか?(←オイ)
解毒剤が効いたら、みんなに配るよ!(笑)
すると今度は、男の声が上がった。
藤守
「木崎が赤の媚薬を飲むなら、俺が、青の媚薬を飲むわ」
全員
「えっ!」
藤守
「その方が、二人が交代に飲むより、さらにリスクが減るやろ」
藤守はそこまで一気に言うと、真っ赤になって大声を出した。
藤守
「だから、解毒剤を飲ませてくれ、ジュン!」
どうするアニ?
ここでパースヽ( ̄▽ ̄)ノ⌒◯
11/10(Mon) 08:41
フフフ♪
とも
いやぁ、1人で先にイイオモイしちゃおうかと思ったんですが、◯チョウ◯楽部さんみたいに「オレも!」「じゃあ私も」的な方が面白いな~とわざと途中で切ってよかった♪( ´▽`)
そんでもってこの後は全くタリッキーでーす(゚O゚)\(- -; オイ
[削除]
11/10(Mon) 08:53
誰かお願いしますよ(-_-;)
小春
ともさんたらもうさすがね。
もちろん私もタリッキーよ。←オイ