『アブナイ☆恋の捜査室feat.小春日和』
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10/07(Tue) 10:06
壁|д・)こんな感じでもいいのかしら?
エミ
☆鑑識室☆
とも
「ええですか?開けますよ」
ともの手元には、例の封筒。
ともは封筒を渡した人物と、偽篠崎が同一人物と踏んだ。最初の封筒と今回の封筒、偽篠崎と接触した泉から微かに同じ匂いがしたのだ。
その、偽篠崎は『青の媚薬』を持ち去っている。念のため完全防備姿になった穂積と小野瀬、普段通りの姿のアニが見守るなか、封が切られた。
アニ
「何が書いてあるのだ?」
とも
「藤守検察官は大丈夫なんやな」
アニ
「フン!俺に弱点など無い!そもそもだな、」
とも
「穂積室長」
穂積
「どうした?」
アニ
「くっ……」
アニを押しのけて穂積はともが広げた封筒の中身を覗き込んだ。
『穂積室長殿
○月×日15時、さくら庵にてお一人でお待ちいただけますでしょうか?
無粋な真似はお止めくださいませね。』
小野瀬
「御指名だね」
穂積
「ヘタな小細工はするな、ってか。呼び出しといて小癪だな」
☆その頃の捜査室☆
小笠原
「これだけじゃ分からないけど、この人物はここを生活圏内としている確率が高い。としか言えない」
小笠原は、トントンと資料に記された地図と商店街マップを人差し指で叩き、傍らに立つ翼をチラリと見た。
翼
「生活圏内…ですか?誰かを見張っているとか待ち伏せてるとかじゃなく?」
小笠原
「それが目的なら、本屋やコンビニ、カフェがメインになる。美容院、クリーニング店、ドラッグストア、肉屋に八百屋に惣菜店……生活感満載」
神出鬼没の謎の女のはずがまさかの生活感丸出し(笑)そしてノープラン!他力本願でパース!
ハイッ(*^∀^)ノ⌒○
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10/07(Tue) 10:16
えっ!
小春
『エミさん』戸越に住んでたの?!
衝撃!!Σ(´□`;)
……そこまで室長の事を……(ホロリ)
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10/09(Thu) 11:52
まだ○月▲日。
小春
○月▲日。
穂積と小野瀬は、エミから待ち合わせ場所に指定された『さくら庵』を訪れていた。
小春
「○月×日、15時ですね。室長さんのお名前で、2階の20畳のお座敷を、18時までご予約頂いてますよ」
昼食の蕎麦をすする二人のテーブルの傍らで、エプロン姿の小春が、予約帳を確認して答えている。
小野瀬
「20畳を3時間かあ。何をする気か知らないけど、場所も時間もたっぷりとったねえ、穂積」
穂積
「予約したのはエミかJSだろ。会って、話をするだけなら、20畳も3時間も必要ねえよ」
小野瀬
「言っておくけど穂積。浮気は俺が許さないよ」
穂積
「……それは、櫻井の為に言ってるんだろうな。お前の為に、なんて言うならぶん殴るぞ」
小野瀬
「両方」
ゴン!
小野瀬
「痛!!」
穂積
「小春、預けた物は持ってるか?」
穂積に訊かれて、小春は、首から襷掛けにしたペットボトルホルダーを指差した。
揺れてぶつけたりしないよう、ご丁寧に補助のベルトを縫い付けて、身体に固定してある。
小春
「室長さんに言われた通り、肌身離さず持ってます」
小野瀬
「お風呂の時はどうしてるの?」
小春
「お風呂の時は」
ゴン!!
小野瀬
「痛ーー!ぶったね!二度もぶった!!」
穂積
「殴って何が悪いか!邪な想像をするんじゃねえ!!」
小春
「一緒にお風呂に入ってますよ。70℃以下なら変質しない、って小野瀬さんが言ったから」
それは、小野瀬が、瓶から抜き取った媚薬を調べてラボで実験した結果、分かった事だった。
揮発性は非常に高く、氷点下でも気化する。
ただ、液体の性質そのものは、70℃を超えるまで全く変わらなかった。
それより高温になると、いきなり分子構造が壊れてただの水のようになってしまう。
『悪魔の媚薬』というだけあって、不思議な性質だった。
穂積
「とりあえず『赤の媚薬』はこのまま小春に預けておこう」
小野瀬
「大丈夫なの?」
穂積
「小春の安全と赤の媚薬は、もう一人の泥棒が必死で守るさ」
小春
「?」
首を傾げる小春を見て、穂積と小野瀬はくすりと笑う。
さくら庵の片隅で、誰かの微かな溜め息が聴こえたようにも思えたが、二人は気付かないふりをした。
ここでパースヽ( ̄▽ ̄)ノ⌒◯
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10/09(Thu) 16:55
その頃の……
ジュン
穂積と小野瀬がさくら庵にいるころ、警視庁には慶子こと藤守兄が現場検証から戻ってきた。
ジュン
「慶史さん、お帰りなさい。」
藤守兄
「なんだ?こっちに来ていたのか?」
パタパタと走り寄ってくるジュンに藤守兄は顔をしかめる。
ジュン
「ちょうど来たところで。どうでしたか?大丈夫でしたか?」
まだ事の顛末を知らないジュンは藤守兄に詰め寄る。
藤守兄
「……」
無言で困った顔をする藤守兄。
小笠原
「帰ってたんだ、メガネ。」
そこに小笠原と如月がやってきた。
如月
「アニさん、お疲れ様でーす。」
藤守兄
「あ、ああ。」
如月
「今日は残念でしたね。」
如月は事の顛末を聞いている。藤守兄の表情は更に歪んでいった。
ジュン
「残念だったって……?」
ジュンは不安そうに尋ねる。
如月
「それがね……」
如月は簡単に事の成り行きを話した。
ジュン
「そうでしたか。」
藤守兄
「……」
小笠原
「さすがのアンタでも落ち込んでるの?メガネ。」
藤守兄
「俺が落ち込むはずなど……」
そう言う藤守兄にいつもの覇気はない。
ジュン
「そうですよ!慶史さんがこれくらいで落ち込むはずなんてありません!ねっ?」
藤守兄
「しかし……」
ジュン
「慶史さんのことだから、これからどう媚薬を取り戻すか考えているんですよね?」
藤守兄
「……」
ジュン
「ここからが慶史さんの腕の見せ所ですね。」
ジュンが明るい声で捲し立てると藤守兄は顔を上げた。
藤守兄
「勿論だ!まだまだこれからだ!」
如月
「さすがジュンちゃん。」
小笠原
「うまく乗せたね。」
藤守兄
「おい、そこのメガネと田舎の元ヤンキー。さっさと捜査室に戻るぞ!」
さっきまでとはうってかわった藤守兄は高笑いをしながら捜査室に向かっていったのだった。
アニも戻ってきてこの後どうなる!?
ここでパースヽ( ̄▽ ̄)ノ⌒〇
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10/09(Thu) 16:59
しまったー!
ジュン
エミさんのところですでにアニが帰ってきてましたね。
スミマセン(;>_<;)
エミさんの話の前ってことにしてくださいm(__)m
10/09(Thu) 18:29
お邪魔いたします
冬子
憧れのリレー小説に突撃!します。皆さま、よろしくお願いします。どきどきして膝震えてます。
↓私の名前を登場させる余地がなかった……orz
場面は戻って○月▲日。
昼食の蕎麦をすする穂積と小野瀬のいる『さくら庵』に注文を頼む女の声が響く。
「すいませーん、ざるそばと鴨南蛮とカレーうどんとカキフライ定食追加お願いします」
「はーい」
穂積、小野瀬と喋っていても、お客の注文は聞き逃さない小春が厨房へ注文を伝える。ついでに手に持った予約帳も戻しておく。
「あの女すげーな。俺でもあんなに食わないぜ」
「しーっ、穂積。聞こえるよ」
穂積が驚くのも無理はない。女のテーブルには既にいくつもの料理が平らげられた皿がのっている。
小春に注文を頼んだときに、二人の事も見たと思うが、女性なら誰でも凝視してしまう警視庁ツートップを目前にしても、眼中にないとばかりに女は料理をぱくついている。
「なんだか、口に入れてから飲む込むまで時間かけてるね」
「小野瀬、聞こえるぞ」
咀嚼してごっくんと飲み込むまで30回くらいは噛んでいるのではないだろうか。いや、幸せそうに噛み締めていると言えるだろう。大きな瞳を細めてさかんに口を動かしている。
座っているからよくわからないが、ぽちゃっとした体格の女のようだ。それとも食べる割には身についていないというべきか。皿に髪がかからないようにだろうか?肩下まで伸びた髪を後ろでゆるく結び、臨戦態勢といった風情だ。
「小春さん、あの女性はよく来るの?」
「最近毎日通ってくださるお客様です。全メニュー制覇を目指してるそうですよ」
「全メニュー!?」
驚いた穂積がすっとんきょうな声をあげる。
「すごいね、マスコミの人?取材かなにか?」
小野瀬が静かにしろと言わんばかりに穂積のわき腹をつつきながら、小春に尋ねる。
「どうなんでしょうね?お会計はご自分のクレジットカードでなさってますけど」
三人が頭を寄せ合って話している最中、問題の女が声をかけてくる
「すみませーん、お水ください」
小春が水を入れたコップを女のテーブルに運んでいく。もぐもぐと美味しそうに口を動かす女の左の頬にホクロあった。それを眺めながら、あのホクロの位置は、マリリン・モンローと同じ位置だなとなんとなく思う小野瀬だった。
クレジットカードということは、小春さんにだけはよく食べるホクロ女の名前がわかってますよね。
さて、私の苗字は『藤原』です。藤の花が好きなんでこれにしました。。フルネームだと『藤原冬子』。大好きなマリリン・モンローがイニシャルMM、私はFFってことで。←何も本筋に関係ない情報(汗)
このまま、さくら庵に通ってくるお客で終わるのか?それとも事件にかかわってくるのか?
それは、私にも全くわかんな~い。
ここでパース(/*・・)/☆ ⌒○
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10/09(Thu) 18:44
冬子さんいらっしゃーい。
小春
お待ちしておりましたよ。
とりあえず頭から読んでストーリーを把握して頂いたら、様子を見ながらリレーの世界に入ってきてください。
よろしくお願いしますヽ( ̄▽ ̄)ノ
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10/10(Fri) 08:27
おはようございます( ´ ▽ ` )ノ
とも
わーい、ストーリーが進んでる~(≧∇≦)
冬子さんも来て下さったんや~、ありがとうございまーすo(^▽^)o
私の方は、なぜか全くネタが降りてこずどうしたもんかと…(~_~;)
また思いついたら来ますね~(・・ゞ
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10/14(Tue) 07:00
○月×日。
小春
○月×日、12時。
捜査室のミーティングテーブルには、メンバーたちと『パーティー仲間』全員が顔を揃えていた。
小春が、注文された出前の品を、台車から次々に出してテーブルに並べてゆく。
紅花と翼がそれをせっせとめいめいに配り、割り箸やお絞りを添える。
明智の入れたお茶を、泉がお盆に載せて持ち、手の塞がった泉の代わりに、一緒に歩く桐子が、藤守アニから年齢順に席に置いていく。
アニ
「相変わらず何でもありな蕎麦屋だなお前のところは」
蕎麦や定食はもちろん、スパゲティやハンバーグ、中華丼なども並ぶテーブルを見ながら、アニが唸った。
さくら庵さんは何でも美味しいですよ、とジュン。
大勢がわいわいと配膳を終えたところで、小野瀬とともも入って来た。
15時からのエミとの対面に備え、ここまでの状況と情報を整理し対策を立てるために、穂積が全員を集めたのだ。
外事の篠崎と、一課の空間も来て、料理の置かれた席についたところで、穂積が立ち上がった。
とりあえずここでパースヽ( ̄▽ ̄)ノ⌒◯
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10/15(Wed) 11:05
穂積と翼
小春
エミの持つ青の媚薬を手に入れるためには、何らかの取引が必要になるだろう。
とは言え、相手の出方を見てからでなくては対策は打てない。
さくら庵に入ってエミに会うのは穂積一人だ。
他のメンバーたちは、周囲に散会して張り込み、エミを見つけたら任意同行を求める事を、自主的に心に決めた。
しかし結局、さくら庵を丸ごと3時間警察の貸し切りにする事以外は曖昧なまま、ミーティングは解散になった。
ミーティングが終わり、一同がそれぞれの持ち場に散っていった後、翼は給湯室でお湯飲みを洗っていた。
洗い上げ、布巾で拭いて棚にしまい終えてからも、なんとなく気持ちが落ち着かず、捜査室に戻らず廊下に出る。
休憩所まで歩いて来てしまって、折り返そうと思ったところで、向こうから歩いて来る穂積と目が合った。
穂積
「どうしたの?」
それで、給湯室に翼の姿が見えなくて探しに来てくれたのだと分かる。
翼
「すみません、えと、ジュースを買いに」
穂積
「そう」
穂積が微笑んだので、翼は、自分が、我ながら下手な言い訳をしてしまった事に気付いた。
喉が乾いているはずはない。
みんなでお茶を飲みながらミーティングをして、翼自身が、さっきお湯飲みを洗い終えたばかりなのだから。
穂積
「櫻井、ちょっと」
穂積に手招きされて、小会議室に入る。
椅子ではなくテーブルに座らされて驚いていると、穂積も隣に腰を下ろした。
穂積
「俺の自惚れでなければ」
穂積はいきなり切り出した。
穂積
「心配してくれてるか?」
男言葉で問われて、翼の胸が高鳴る。
穂積
「俺が、エミと会う事」
翼
「……」
翼は、正直に頷いた。
翼
「……だって、エミさんは、ただでさえ綺麗な人ですし。そのうえ、悪魔の媚薬を持っているなんて思ったら」
穂積
「俺が、エミに惚れちまうかもしれないって?」
翼はまた、頷く。
翼
「……前に、ともさんが、明智さんや室長に抱きついた時の光景が忘れられません」
あの色気で、エミが穂積に迫る姿を思い浮かべたら、居ても立ってもいられなくなる。
脳裏に浮かんでしまったイメージを消そうと目を閉じ、眉間に寄せてしまった皺を解そうと伸ばした指先を、温かい手が包んだ。
驚いて目を開くと、間近に綺麗な顔があって、びっくりしてまた目を閉じてしまう。
ふ、と穂積が笑ったのが分かった。
穂積
「嫌か?」
何が?
穂積
「いいのか?」
なな何が?
穂積
「答えろ」
翼
「……し、室長が、エミさんを好きになってしまうのは、嫌です」
穂積の指が、翼の顎を撫でる。
穂積
「もうひとつの、返事は?」
ぼっと熱くなる頬を、穂積の大きな掌が包んだ。
翼
「…………いい、で」
す、と言い終わる前に、唇を塞がれた。
職場なのに。
お互いの気持ち、言葉で確かめあってもいないのに。
ああ。
でも。
穂積のキスは、たまらなく甘くて気持ちよくて。
いつの間にか抱き締められていて、翼もまた、穂積の背中に腕をまわしていた。
穂積
「お前のキス、気持ちいい」
繰り返される深いキスの合間に囁かれて、胸が痛くなるほど嬉しい自分を自覚する。
穂積
「もしも、俺が媚薬で自分を失っても、お前が覚えていろ」
翼
「何を、ですか?」
穂積
「俺が好きなのはお前だ、って事をだ」
そう言ってまた、唇が重なる。
穂積
「復唱しろ」
翼
「はい。……室長が好きなのは、私です」
穂積
「そうだ。忘れるなよ」
自分で書いててなんの伏線だろうか。
ここでパースヽ( ̄▽ ̄)ノ⌒◯
10/21(Tue) 03:09
初めてなのに深夜にお邪魔します
澪
○月×日、14時。
捜査室での『パーティー仲間』たちのミーティングに出前を運び、食器を下げた小春がさくら庵に帰ってきた。
「あ、小春さん、お帰りなさい!」
客の帰ったテーブルを片付けて厨房に戻った一人の従業員が小春に声を掛ける。
小春
「ああ、澪ちゃん。今日シフト入ってたんだっけ」
微笑んだ小春に笑顔で頷いた渡辺澪は、この春からさくら庵でアルバイトしている大学4年生だ。
約170cmある高い身長とほっそりした体つき、長い茶髪をシニヨンに纏めているせいもあり、小春より年上に見えると常連客によくからかわれている。
澪
「すみません、卒業研究のためにほとんど入れてなくて。とりあえず一区切りついたんで、これからはたくさん入りますね」
小春
「いいよいいよ。それより、もう聞いたかな?この後15時から予約が入ってるんだけど」
澪
「あ、はい。2階の20畳のお座敷を3時間ですよね。早い時間ですけど……どうしましょう、私2階に回った方がいいですか?」
そう訊ねる澪に、小春は首を横に振った。
小春
「ううん。もし応援頼む時は言うから、澪ちゃんは1階をお願い」
わかりました、と微笑む澪を見ながら、小春は少しの緊張感とともに穏やかな気持ちを感じていた。
並べばまるで年上のような澪だが、忙しく大量の仕事をこなす小春を姉のように慕ってくれている。
それに、中高大と女子校育ちのせいか男性経験もなく、イマドキな見た目に反してウブなところも可愛い。妹のように思っている。
(私も人のこと言えたもんじゃないけど……)
そこまで思って思わず自分に突っこみ照れ笑いすると、小春は気を引き締める。
小春
「さ、澪ちゃん、じゃあホールよろしくね」
そう声を掛けてから、小春は自らも厨房から出た。
一般人である自分には、警察が無闇に情報を話すわけにはいかない。自分でも、警視庁に出入りするからには意識して情報を見聞きしないようにしている。
しかし、この「さくら庵」に、穂積の名前で予約した人物が来る。
時間が経つにつれ、じわじわと増す緊張。
小春の指先は、身体に固定したペットボトルホルダーに触れた。
穂積が「赤い媚薬」と呼ぶ、この液体。
詳しいことはわからないが、責任を持って預かった以上、最後まで守らなければ。
(室長さんは、誰かが私の安全と赤の媚薬を守ってくれると言っていたけど……自分でも気をつけないと)
笑顔で客のもとへと向かいながら、小春は決意を固めたのだった。
△▽△
リレー初参加してしまいました!緊張!
以前から読ませてもらっていて、Twitterでともさんからお声がけいただいた時もとても嬉しかったのですが勇気もネタも湧いてこず(⌒-⌒; )やっとです。
事件には薄っすらと絡みたかったので、さくら庵の学生バイトという能天気な立場で登場させてもらいました。
媚薬に巻き込まれないよう予防線を張り(笑)、小春さんに妹のように可愛がっていただくという私得設定。まだ捜査室のメンバーたちには会ったことがありません。
15時からの予約は2階の20畳だけなんですよね?
そこにエミさんが来た時のために、警察がさくら庵を丸ごと貸し切りにするってことで合ってますか?
でも、警察がとは言わなくても、さくら庵を貸し切りにするとか書いてたら警戒してエミさん来ないかな?とか色々考えてしまって、とりあえずまだチラホラお客さんいることにしてしまいました。
とりあえず、、丸投げしてしまいます!
ではここでパースヽ(@⌒ー⌒@)ノ⌒◯
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10/21(Tue) 11:21
澪さんありがとうございます(くるくるくる)
小春
(* ̄▽ ̄*)なんか小春がしっかり者のお姉さんになってる♪←嬉しいらしい
さくら庵は人気店で、たしか年中無休で24時間営業じゃなかったかしら?←適当
なので、最初は「貸し切りには出来ないわよね」と考えてたんですが。←商魂
エミさんの「野暮な真似をしないで」の意味をはかりかねたので、ワタクシの設定に迷いがあってすみません。←一度に複数の事を考えられないらしいm(__)m
整理します。
※2階は貸し切り、1階は通常営業、だけど警察(捜査室のメンバーやパーティー仲間)が周囲に待機し、店内では怪しい来客をチェックしている(エミの仲間を警戒)、ぐらいでどうでしょうか?
何も知らない澪さんに、2階の接客係をお任せしましょうかね。
念のため、青の媚薬が効かないあの人とジュンさんに隣室で待機してもらいましょうか。
小春はお客さんを覚えているので、警察に協力して1階の接客をさせながら来客チェックさせましょう。
以上、ご都合主義インフォメーションでした。
ひとまずここでパースヽ( ̄▽ ̄)ノ⌒◯
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10/21(Tue) 17:12
澪さんいらっしゃーい
ジュン
小野瀬
「アニ、ちょっといいかな?」
藤守兄
「なんだ?真面目な顔をして。」
小野瀬の真剣な瞳に藤守兄は訝しげな表情を浮かべる。
小野瀬
「穂積がエミと会うとき、アニは隣の部屋で待機しててくれないか?」
藤守兄
「隣の部屋?そんなことをしてエミに気付かれたりしないか?」
藤守兄は小野瀬の意図が分からず首をかしげた。
小野瀬
「それよりもエミが青の媚薬を使う方が怖いんだよ。もしエミが青の媚薬を使ったら穂積だけではどうにもできなくなるからね。この件に関してはアニしか頼れる人がいない。」
藤守兄
「俺しか頼れる人がいない?」
小野瀬
「ああ。」
藤守兄は得意満面という顔をする。
藤守兄
「そうだろう、そうだろう。俺しか頼りになる人間はいないだろう。よし、この俺が穂積を守ってやろう。そして!青の媚薬も取り返してやる!」
穂積
「アニに守られるなんて不本意だわ。」
藤守
「今回ばかりは仕方ないですよ。兄貴はやるときはやる男ですから安心してください。」
藤守兄
「ハッハッハ。任せておけ、穂積。」
小野瀬
「ジュンさんもアニと一緒に待機していてね。」
ジュン
「えっ?私もですか?」
小野瀬
「うん。エミは女性だからね。何かあったときに女の子がいてくれた方が心強いんだ。」
ジュン
「何かあったとき……」
小野瀬
「大丈夫。万が一の話だよ。それにアニが暴走しかけたら止められるのはジュンさんだけだからね。よろしくね。」
ジュン
「はい。」
ということで、予定通りアニとジュンは隣の部屋に待機します。
ここでパースヽ( ̄▽ ̄)ノ⌒〇
[削除]
10/21(Tue) 22:02
こ、小刻みすぎた(⌒-⌒; )
澪
14時半を過ぎた頃、さくら庵に一番に到着したのはアニとジュンだった。
小春
「いらっしゃいませー!」
小春の元気な声が2人を迎えると、ジュンは周囲をさりげなく窺いながら小春に声を掛けた。
ジュン
「あの、すみません」
声を少し潜めるようにして、ジュンは小春に頼み事を伝える。
15時からの予約が入っている2階の座敷の隣室に、アニとともに待機したいこと。
そして、怪しい客がいないか、小春にもチェックに協力してほしいこと。
小春
「かしこまりました、どうぞ」
ジュンからの頼みを聞いた小春は、いつも通りの笑顔で頷く。
自然な様子で2人を2階へと続く階段へ案内し、ちょうど厨房から出てきた澪に声を掛けた。
小春
「澪ちゃん、こちら2名様をお座敷の隣の個室にご案内してもらえるかな?」
澪
「はい!」
明るく返事した澪は、何も知らない。
来客のチェックをすることになった自分は、1階で接客した方がいいだろう。
そう判断して、小春は厨房でジュンとアニのためにお茶を用意した。
お茶を淹れに降りてきた澪にそれを手渡すと、接客フロアの変更を告げる。
小春
「予約のお座敷の方も、よろしくね」
何の疑いもなく笑顔で頷いた澪を見送って厨房を出ると、小春は接客に戻りつつ、訪れる客の顔をさりげなくチェックし始める。
15時は、もうすぐそこに迫っていた。
△▽△
小春さん、ジュンさん、ありがとうございます。調子に乗ってさらにお邪魔したものの、超小刻みで申し訳ありません(・_・;
私の中で小春ちゃんは、小柄なために幼く見えるものの、仕事に関してはテキパキしっかりしてるイメージです。大丈夫ですか?
情報の整理、ありがとうございます!
インフォメーションに合わせて、小春ちゃんにお願いと配置換えをしてみました。
ではここらでパースヽ( ̄▽ ̄)ノ⌒〇
[削除]
10/22(Wed) 05:22
澪さん、ジュンさん、ありがとうございます(´∇`)
小春
さすがジュンさん、いつもながら安定した繋ぎです。
ありがとうございます。
検察チームが来てくれて、ひと安心です。
そして澪さん、アニやジュンさんと協力して、2階をよろしくお願いしますねm(__)m
私も刻みます(笑)
15時まであと10分というところで、穂積が現れた。
小春
「いらっしゃいませ、お待ちしてました。どうぞ」
出迎えた小春に微笑みを返し、促されて2階への階段に向かう。
小春
「澪さん、ご予約のお客様のご案内をお願い」
小春に声をかけられて厨房から飛び出して来た澪は、小春の後ろにいる金髪碧眼の穂積を見て、その美貌に息を呑んだ。
恋愛ゲームから抜け出してきたような超美形に、慎ましい澪もさすがに驚きを隠しきれず、頬が桜色にそまってゆく。
小春
「穂積さん、今日の接客係の渡辺です。何も知りませんが、よろしくお願いします」
小春の『何も知りませんが』は、端から聞けば『まだ新人で気が利きませんが』という意味に聞こえただろう。
澪本人もそう思った。
けれど、そこに『媚薬の事もエミの事も』という意味を込めた小春の言葉を、穂積は理解し頷いた。
小春
「澪さん、こちらが穂積さま。2階のお座敷にご案内してね」
澪
「はっはい。穂積さま、今日はよろしくお願いします。こちらからどうぞ」
穂積
「ありがとう」
深呼吸ひとつで落ち着きを取り戻した澪に連れられて小春と別れ、2階へ上がってきた穂積は、隣室に見覚えのある男女の靴があるのを目の端に捉えた。
穂積
「……」
澪
「どうぞ、あっ?」
襖を開けた澪が、小さく悲鳴を上げた。
声に引かれるようにして振り向いた穂積の視線の先には、既に座敷の下座の席に正座して微笑んでいる、エミがいた。
誰もいないはずの座敷にいた先客に戸惑う澪に、「連れだ」と声をかけ、穂積は靴を脱いで上がり框に立つ。
エミはその穂積を見て、燦然と輝く笑顔を見せた。
ここでパースヽ( ̄▽ ̄)ノ⌒◯
10/22(Wed) 09:23
おはようございます( ´ ▽ ` )ノ
とも
~同じ頃、さくら庵の外~
穂積がさくら庵の店内に入ったことを確認し、捜査室メンバーは店の周辺を、小野瀬とともは店内の1階で客として怪しい人物がいないか目を光らせていた。
小野瀬
「ともさんはコーヒー?」
とも
「はい。あっ、小春さん、コーヒー二つとさくら庵自家製ケーキを一つお願い」
程なくして小春が注文したものを持ってやってきた。
小春
「お待たせしました、コーヒー二つとケーキです。…2階にはアニさんとジュンさんがお座敷の隣の個室に待機しています。私は下でお客さんのチェックをするように言われましたので、何かあればお知らせしますね」
小野瀬
「ありがとう」
小春が下がり、店内の様子を窺いながらコーヒーに手を伸ばそうとした小野瀬の視線の先に、黒い服が見えたかと思うと、それはこちらに近づいてきた。
JS
「御大さん、こんにちは。 今日はこちらのお嬢さんとランチ? 僕も一緒にいいかな?」
小野瀬
「…ともさん、いいかな?」
気配に気づかず驚いたともだったが、小野瀬の表情を見て知り合いだと察し、そのまま声の主に挨拶した。
JS
「その様子だと、すっかり媚薬の成分は身体から抜けたようだね」
とも
「‼︎ …まさか、この人…⁈」
JSの言葉で表情が強張るともの手をそっと握り、小野瀬はJSを睨みつけた。
小野瀬
「彼女をそんな大変な目に合わせたのは、元はと言えばお前のせいだろう」
JS
「おっと、今日はただの客としてここに来たんだ。何か事を起こすようなマネはしないよ。 エミさんも純粋にルイルイに会いたかっただけみたいだし?」
とも
「ホンマにそれだけ?」
ともが言葉を続けようとしたところへ、小春がやってきた。
小春
「あっ、好春さん、来てくださったんですね! 今日もいつものですか?」
久しぶりに書けたぁ~o(^▽^)o
エミさんと室長の方はどなたかにパース( ´ ▽ ` )ノ⌒◯
[削除]
10/22(Wed) 12:55
私も他力本願(  ̄▽ ̄)
小春
小野瀬
「はおちゅん?」
JS
「なんとかの一つ覚えみたいだけど、さくら庵さんの角煮は絶品なんだよね」
テーブルの傍らでにこにこしている小春を見上げて、JSが応えた。
小春
「嬉しいです。今日はマンゴーはサービスで添えさせて頂きますね」
JS
「ありがとう。じゃあ、僕からはこれを」
言葉が終わらないうちに、JSの指先に白いミニバラが一輪、現れた。
小春
「わあ」
目の前で行われた手品に、小春が笑顔で瞳を輝かせる。
差し出されたミニバラをエプロンの胸ポケットに挿して、小春は頭を下げた。
小春
「好春さん、ありがとうございます。すぐにお持ちしますね」
小春を見送るJSを見ながら、小野瀬とともは密かに顔を見合わせた。
小野瀬
「……白いミニバラの花言葉は、純潔・尊敬・清らかな愛……それに、『好春(はおちゅん)って……』」
とも
「……誰かさんに会いたいと思って来たのは、エミだけやないみたいですね……」
二人の会話が聞こえていないはずはないが、JSはひとつ咳払いをした。
JS
「それより、きみたち。芝浦が、保釈金を積んで保釈されるって情報を得たんだけど、本当?」
へっへっ。
ここでパースヽ( ̄▽ ̄)ノ⌒◯
エミさん、そろそろお願いしますよ。
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10/22(Wed) 20:00
壁|д゚;)はいっ?
エミ
まさかの御指名ですけども、何か浮かんだ作家様は進めてくださって構いませんので、よろしくです←ザ☆他力本願(笑)
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10/24(Fri) 04:29
魔性の女エミ、発動
小春
澪に食事を運んで来るよう指示を出して階下へ送り返してから、穂積は襖を閉めた座敷で、エミを見下ろしていた。
穂積
「エミ、だな」
エミ
「はい!」
エミは躊躇無く答えた。
エミ
「穂積室長、お写真撮らせて頂いてもいいですか?」
スマホをかざすエミに、穂積は真顔を向けていた。
穂積
「個人的使用に限る」
穂積の言葉を許可と受け止めたエミは、満面の笑みを浮かべた。
エミ
「もちろん。他の女の子になんか見せませんです」
カシャカシャカシャカシャ。
エミが物凄いシャッタースピードで穂積を連写する。
15秒ほど経過したところで、穂積は再び口を開いた。
穂積
「俺は気が短いんだ。用件を伝えさせてもらう」
エミ
「どうぞ」
カシャカシャカシャカシャ。
穂積
「間もなく、芝浦が保釈される。奴はもう一度、媚薬を手に入れようとする可能性がある」
カシャ。
エミ
「芝浦は、私と媚薬の繋がりには気付いていないはずですわ」
穂積
「その通り。だからこそ、俺はお前に会いに来た」
エミ
「……今の、『お前に会いに来た』録画したいのでもう一度お願いします」
穂積
「芝浦に嗅ぎ付けられる前に、媚薬を俺に渡せ。それが、お前を守る事にもなる」
ジー、カシャカシャカシャカシャ。
エミ
「今の『お前を守る』のお顔、頂きました」
穂積
「……」
その時、襖の向こうから声がした。
澪(襖越しに)
「渡辺です。お料理をお持ちしましたが、開けてよろしいでしょうか」
穂積は黙って畳の上を歩くと、座敷と通路とを隔てている襖を開けた。
上がり框にきちんと正座していた澪が、穂積の急な行動に驚いて、傍らのお膳を押さえる。
穂積
「ありがとう」
エミ
「そこに置いてくださいな。私が中へ運びます」
いつの間にか、すぐそばに来ていたエミが、穂積の言葉の続きを遮った。
まるで、「二人の世界を邪魔しないで」「中に入らないで」と言わんばかりのエミの態度に、澪は戸惑うばかりだ。
エミ
「だから、ねえ、あなた……渡辺さん?小野瀬さんを呼んできてくださる?」
穂積の眉が、ぴくりと動いた。
穂積
「小野瀬を?」
エミ
「どうせ、近くで待機してらっしゃるんでしょ」
うふふ、とエミが笑う。
戸惑っている澪に、穂積が頷いてみせた。
穂積
「連れてきてくれ」
澪
「は、はい」
澪は素直に頭を下げると、言われた通りに階下へ降りていった。
エミ
「青の媚薬はお渡ししますわ」
ガタン、と、隣の個室とを隔てる襖が鳴った。
アニめ。
聞き耳を立てるのはいいが、襖にくっつきすぎだ。
穂積は舌打ちしたいのを堪えた。
だが、エミは気付かなかったふり。
まず穂積の膳を上座の席に運び、自分の分の膳も席に置いてから、エミは、「まずはお料理を頂きましょう」と笑った。
焦れったいが、確かに、せっかくの料理が冷めてしまう。
穂積は、スマホをスタンドに立てて録画をセットしたエミに勧められるまま、座布団に胡座をかき、料理を掻き込んだ。
……穂積も早食いだが、エミもまさかの早食いだった。
穂積とともにあっという間に食べ終わったエミは、お茶を啜った後、袂から青い瓶を取り出した。
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10/24(Fri) 04:39
魔性の女エミ発動、2
小春
エミが差し出したのは、まさしく、メフィストフェレスの青の媚薬だった。
最初の手紙で届いた絵に描かれていたものと全く同じ瓶は、小春に預けた赤の媚薬と、瓶のデザインがよく似ている。
エミ
「どうぞ。何なら、もう、隣の部屋の藤守検察官にお渡ししてもよろしくてよ」
穂積
「……アニ!」
穂積が隣室に向けて声を出すと、そろりと襖が開いて、隙間から、片手を襖、片手を畳についたアニが覗いた。
穂積
「『青の媚薬』だ。受け取ってくれ」
念のためにハンカチで口元を押さえて、穂積が手招きする。
媚薬が一滴零れれば、ハンカチぐらいでは何の役にも立たないと分かってはいるが。
アニ
「お、おう。しかし、いいのか?」
エミ
「どうぞ。先日は、騙しちゃってごめんなさいね」
立ち上がり、襖を開けて座敷に入ってきたアニに、エミもまた席から立ち上がって、ニコニコしながら、青の媚薬の瓶を手渡した。
呆気ないような幕切れ。
エミ
「お返ししますわ。やっぱり、藤守検察官を騙したままでは気が引けますもの」
アニは手にした媚薬の瓶をしっかりと握り締めると、エミの言葉に呵呵と笑った。
アニ
「は、ははは、……そうか?するとなんだ、この俺の人格を尊敬するがゆえに、自ら、証拠品を差し出す覚悟を決めたという事か?」
エミ
「その解釈で結構ですわ」
エミも微笑んだ、その時。
澪
「あの、お連れしました」
澪の声に、エミ、穂積、アニ、そして、隣室に立ち尽くしたままのジュンまでが、一斉に振り向いた。
そこには、怪訝な表情の小野瀬が立っていた。
小野瀬
「まさか、エミ……?どうやって?下で、小春さんや俺たちが、怪しい人物の入店をチェックしていたのに?!」
エミ
「簡単ですわ。その小春さんに化けて入りましたの。彼女は店内と厨房を頻繁に行き来しているから、二人同時に姿を見られない限り、変装がバレる事はないと思いまして」
エミが、再び手にしたスマホを今度は小野瀬に向ける。
エミ
「小野瀬さんのお写真も撮らせて頂いていいですか」
小野瀬
「どうぞ」
エミ
「さすが、撮られ慣れてますね」
穂積
「……」
穂積の体内で警報が鳴った。
エミがアニに返した媚薬はおそらく本物だ。
だが、この胸騒ぎは何だ?
穂積は静かに食器を部屋の隅に避けてから、立ち上がった。
穂積
「おい……」
次の瞬間。
エミは右手を左の袂に入れたかと思うと、何かを抜き出して穂積に向けた。
小野瀬
「穂積!」
その時には既に、穂積の手はエミの手首を掴んでいた。
しかし。
穂積と小野瀬は見た。
エミの手にあったのは、武器ではなく、5cmほどのアトマイザー。
目を見開いた二人の間で、エミは、青い液体の入った小さなその噴霧器から、スプレーを発射させた。
穂積
「!」
しまった。
穂積の脳裏を、翼の顔がよぎった。
だがもうその時には思考が曇り始め、身体が熱くなってくる。
手首を掴んだままのエミを見れば、何故か興奮した顔を輝かせて、穂積を見つめている。
視界の端に、小野瀬が映った。
目があった途端、穂積は小野瀬から目が離せなくなった。
……小野瀬って、こんなにいい男だったか?
小野瀬の方も、穂積に近付いて来る。
穂積の中の警報が鳴り続けている。
青の媚薬が、男同士にも効くなんて聞いてない。
だが、エミは媚薬の取扱い説明書を持っている。
まさか、エミが何か細工を加えたのか?!
穂積
「……アニ!エミを捕まえろ!」
言ってから、穂積は自分の失態に気付いた。
女に免疫の無いアニに、色香満載のエミの身体を確保出来る訳がない。
穂積
「ジュン……!」
その時、全身に電流の流れるような衝撃を感じて、穂積は思わずエミの手を離してしまった。
穂積
「?!」
肩に、手が乗っている。
振り向いたそこに小野瀬がいた。
小野瀬
「穂積……!」
息つく間もなく、小野瀬の唇が穂積の唇に重なった。
理性が一瞬で沸点を超える。
空いた手で小野瀬の頭を引き寄せてしまった穂積の目に、スマホを手にうっとりと穂積と小野瀬を見つめる、エミの顔が見えた。
小野瀬さんのイイオモイ(笑)
ここでパースヽ( ̄▽ ̄)ノ⌒◯
10/24(Fri) 18:06
まさかの展開にビックリ(笑)
エミ
麗しい二人がお互いの唇を求め合い貪り合う光景に、アニはあんぐりと口を開けたまま固まってしまった。
ジュンは赤い顔を両手で覆いつつも、指の隙間からしっかり二人を見ている。
エミから穂積を守るように頼んだのは小野瀬だ。だが、その小野瀬があろうことか穂積に迫り、穂積の方も嫌がることなく、むしろ引き寄せられるように小野瀬と抱き合っている。二人の背後で薔薇が咲き乱れているような気がして、アニは目を擦り、ガクッと膝から崩れ落ちた。
アニ
「くっ…貴様ら、女に不自由しない身でありながら、なにゆえ…」
エミ・ジュン
「しーーーっ!」
ちょっとだけでスミマセン。
パース(*^ー^)ノ⌒○
10/25(Sat) 09:44
ジュン頑張る
ジュン
膝をつくアニに、顔を真っ赤にしているジュン。その目の前では穂積と小野瀬の濃厚なキスが続いている。
エミ
「美しいわ。」
穂積と小野瀬をムービーで撮影しながら、エミはうっとりと呟いた。
しかし、この呟きがジュンの目を覚ました。
ジュン
「え、エミさん、あなたを暴行の現行犯で逮捕します!」
そう言うなりジュンはエミの腕を掴んだ。
エミ
「あら?藤守検察官じゃなく、あなたが私を逮捕するの?」
エミは余裕の表情を浮かべてジュンを見る。
ジュン
「現行犯なら私でも逮捕できます。大人しくしてて下さい。」
エミ
「大人しくしているのはかまわないけど、あの二人はどうするの?それに藤守検察官も。」
ふふっと笑うエミの余裕に焦りながらジュンはアニに向き直った。
ジュン
「慶史さん、しっかりして下さい!エミさんは私が連れていきますから、慶史さんは穂積さんと小野瀬さんを連れてきてください。」
藤守兄
「俺が……か?この二人を?賢史たちを応援に呼んだ方が……」
ジュン
「ダメですよ。しっかりして下さい。ここには青の媚薬が撒かれているんですよ?ここに賢史くんたちを呼ぶのはアブナイです。慶史さんが二人を引き摺ってでも一階に連れてきてください。」
(翼ちゃんにもショックが大きそうだし)
藤守兄
「ああ、そうだな。俺がしっかりしなければ。」
ジュン
「それじゃあ、私は先にエミさんを一階に連れていきますからね。」
ジュンはエミの腕を掴んだまま歩き始める。
エミは余裕の笑みを浮かべたまま。
何故か不安な気持ちを抱きながらジュンは階下に降りていった。
魔性の女、エミをいよいよ逮捕か!
ここでパースヽ( ̄▽ ̄)ノ⌒〇
壁|д・)こんな感じでもいいのかしら?
エミ
☆鑑識室☆
とも
「ええですか?開けますよ」
ともの手元には、例の封筒。
ともは封筒を渡した人物と、偽篠崎が同一人物と踏んだ。最初の封筒と今回の封筒、偽篠崎と接触した泉から微かに同じ匂いがしたのだ。
その、偽篠崎は『青の媚薬』を持ち去っている。念のため完全防備姿になった穂積と小野瀬、普段通りの姿のアニが見守るなか、封が切られた。
アニ
「何が書いてあるのだ?」
とも
「藤守検察官は大丈夫なんやな」
アニ
「フン!俺に弱点など無い!そもそもだな、」
とも
「穂積室長」
穂積
「どうした?」
アニ
「くっ……」
アニを押しのけて穂積はともが広げた封筒の中身を覗き込んだ。
『穂積室長殿
○月×日15時、さくら庵にてお一人でお待ちいただけますでしょうか?
無粋な真似はお止めくださいませね。』
小野瀬
「御指名だね」
穂積
「ヘタな小細工はするな、ってか。呼び出しといて小癪だな」
☆その頃の捜査室☆
小笠原
「これだけじゃ分からないけど、この人物はここを生活圏内としている確率が高い。としか言えない」
小笠原は、トントンと資料に記された地図と商店街マップを人差し指で叩き、傍らに立つ翼をチラリと見た。
翼
「生活圏内…ですか?誰かを見張っているとか待ち伏せてるとかじゃなく?」
小笠原
「それが目的なら、本屋やコンビニ、カフェがメインになる。美容院、クリーニング店、ドラッグストア、肉屋に八百屋に惣菜店……生活感満載」
神出鬼没の謎の女のはずがまさかの生活感丸出し(笑)そしてノープラン!他力本願でパース!
ハイッ(*^∀^)ノ⌒○
[削除]
10/07(Tue) 10:16
えっ!
小春
『エミさん』戸越に住んでたの?!
衝撃!!Σ(´□`;)
……そこまで室長の事を……(ホロリ)
[削除]
10/09(Thu) 11:52
まだ○月▲日。
小春
○月▲日。
穂積と小野瀬は、エミから待ち合わせ場所に指定された『さくら庵』を訪れていた。
小春
「○月×日、15時ですね。室長さんのお名前で、2階の20畳のお座敷を、18時までご予約頂いてますよ」
昼食の蕎麦をすする二人のテーブルの傍らで、エプロン姿の小春が、予約帳を確認して答えている。
小野瀬
「20畳を3時間かあ。何をする気か知らないけど、場所も時間もたっぷりとったねえ、穂積」
穂積
「予約したのはエミかJSだろ。会って、話をするだけなら、20畳も3時間も必要ねえよ」
小野瀬
「言っておくけど穂積。浮気は俺が許さないよ」
穂積
「……それは、櫻井の為に言ってるんだろうな。お前の為に、なんて言うならぶん殴るぞ」
小野瀬
「両方」
ゴン!
小野瀬
「痛!!」
穂積
「小春、預けた物は持ってるか?」
穂積に訊かれて、小春は、首から襷掛けにしたペットボトルホルダーを指差した。
揺れてぶつけたりしないよう、ご丁寧に補助のベルトを縫い付けて、身体に固定してある。
小春
「室長さんに言われた通り、肌身離さず持ってます」
小野瀬
「お風呂の時はどうしてるの?」
小春
「お風呂の時は」
ゴン!!
小野瀬
「痛ーー!ぶったね!二度もぶった!!」
穂積
「殴って何が悪いか!邪な想像をするんじゃねえ!!」
小春
「一緒にお風呂に入ってますよ。70℃以下なら変質しない、って小野瀬さんが言ったから」
それは、小野瀬が、瓶から抜き取った媚薬を調べてラボで実験した結果、分かった事だった。
揮発性は非常に高く、氷点下でも気化する。
ただ、液体の性質そのものは、70℃を超えるまで全く変わらなかった。
それより高温になると、いきなり分子構造が壊れてただの水のようになってしまう。
『悪魔の媚薬』というだけあって、不思議な性質だった。
穂積
「とりあえず『赤の媚薬』はこのまま小春に預けておこう」
小野瀬
「大丈夫なの?」
穂積
「小春の安全と赤の媚薬は、もう一人の泥棒が必死で守るさ」
小春
「?」
首を傾げる小春を見て、穂積と小野瀬はくすりと笑う。
さくら庵の片隅で、誰かの微かな溜め息が聴こえたようにも思えたが、二人は気付かないふりをした。
ここでパースヽ( ̄▽ ̄)ノ⌒◯
[削除]
10/09(Thu) 16:55
その頃の……
ジュン
穂積と小野瀬がさくら庵にいるころ、警視庁には慶子こと藤守兄が現場検証から戻ってきた。
ジュン
「慶史さん、お帰りなさい。」
藤守兄
「なんだ?こっちに来ていたのか?」
パタパタと走り寄ってくるジュンに藤守兄は顔をしかめる。
ジュン
「ちょうど来たところで。どうでしたか?大丈夫でしたか?」
まだ事の顛末を知らないジュンは藤守兄に詰め寄る。
藤守兄
「……」
無言で困った顔をする藤守兄。
小笠原
「帰ってたんだ、メガネ。」
そこに小笠原と如月がやってきた。
如月
「アニさん、お疲れ様でーす。」
藤守兄
「あ、ああ。」
如月
「今日は残念でしたね。」
如月は事の顛末を聞いている。藤守兄の表情は更に歪んでいった。
ジュン
「残念だったって……?」
ジュンは不安そうに尋ねる。
如月
「それがね……」
如月は簡単に事の成り行きを話した。
ジュン
「そうでしたか。」
藤守兄
「……」
小笠原
「さすがのアンタでも落ち込んでるの?メガネ。」
藤守兄
「俺が落ち込むはずなど……」
そう言う藤守兄にいつもの覇気はない。
ジュン
「そうですよ!慶史さんがこれくらいで落ち込むはずなんてありません!ねっ?」
藤守兄
「しかし……」
ジュン
「慶史さんのことだから、これからどう媚薬を取り戻すか考えているんですよね?」
藤守兄
「……」
ジュン
「ここからが慶史さんの腕の見せ所ですね。」
ジュンが明るい声で捲し立てると藤守兄は顔を上げた。
藤守兄
「勿論だ!まだまだこれからだ!」
如月
「さすがジュンちゃん。」
小笠原
「うまく乗せたね。」
藤守兄
「おい、そこのメガネと田舎の元ヤンキー。さっさと捜査室に戻るぞ!」
さっきまでとはうってかわった藤守兄は高笑いをしながら捜査室に向かっていったのだった。
アニも戻ってきてこの後どうなる!?
ここでパースヽ( ̄▽ ̄)ノ⌒〇
[削除]
10/09(Thu) 16:59
しまったー!
ジュン
エミさんのところですでにアニが帰ってきてましたね。
スミマセン(;>_<;)
エミさんの話の前ってことにしてくださいm(__)m
10/09(Thu) 18:29
お邪魔いたします
冬子
憧れのリレー小説に突撃!します。皆さま、よろしくお願いします。どきどきして膝震えてます。
↓私の名前を登場させる余地がなかった……orz
場面は戻って○月▲日。
昼食の蕎麦をすする穂積と小野瀬のいる『さくら庵』に注文を頼む女の声が響く。
「すいませーん、ざるそばと鴨南蛮とカレーうどんとカキフライ定食追加お願いします」
「はーい」
穂積、小野瀬と喋っていても、お客の注文は聞き逃さない小春が厨房へ注文を伝える。ついでに手に持った予約帳も戻しておく。
「あの女すげーな。俺でもあんなに食わないぜ」
「しーっ、穂積。聞こえるよ」
穂積が驚くのも無理はない。女のテーブルには既にいくつもの料理が平らげられた皿がのっている。
小春に注文を頼んだときに、二人の事も見たと思うが、女性なら誰でも凝視してしまう警視庁ツートップを目前にしても、眼中にないとばかりに女は料理をぱくついている。
「なんだか、口に入れてから飲む込むまで時間かけてるね」
「小野瀬、聞こえるぞ」
咀嚼してごっくんと飲み込むまで30回くらいは噛んでいるのではないだろうか。いや、幸せそうに噛み締めていると言えるだろう。大きな瞳を細めてさかんに口を動かしている。
座っているからよくわからないが、ぽちゃっとした体格の女のようだ。それとも食べる割には身についていないというべきか。皿に髪がかからないようにだろうか?肩下まで伸びた髪を後ろでゆるく結び、臨戦態勢といった風情だ。
「小春さん、あの女性はよく来るの?」
「最近毎日通ってくださるお客様です。全メニュー制覇を目指してるそうですよ」
「全メニュー!?」
驚いた穂積がすっとんきょうな声をあげる。
「すごいね、マスコミの人?取材かなにか?」
小野瀬が静かにしろと言わんばかりに穂積のわき腹をつつきながら、小春に尋ねる。
「どうなんでしょうね?お会計はご自分のクレジットカードでなさってますけど」
三人が頭を寄せ合って話している最中、問題の女が声をかけてくる
「すみませーん、お水ください」
小春が水を入れたコップを女のテーブルに運んでいく。もぐもぐと美味しそうに口を動かす女の左の頬にホクロあった。それを眺めながら、あのホクロの位置は、マリリン・モンローと同じ位置だなとなんとなく思う小野瀬だった。
クレジットカードということは、小春さんにだけはよく食べるホクロ女の名前がわかってますよね。
さて、私の苗字は『藤原』です。藤の花が好きなんでこれにしました。。フルネームだと『藤原冬子』。大好きなマリリン・モンローがイニシャルMM、私はFFってことで。←何も本筋に関係ない情報(汗)
このまま、さくら庵に通ってくるお客で終わるのか?それとも事件にかかわってくるのか?
それは、私にも全くわかんな~い。
ここでパース(/*・・)/☆ ⌒○
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10/09(Thu) 18:44
冬子さんいらっしゃーい。
小春
お待ちしておりましたよ。
とりあえず頭から読んでストーリーを把握して頂いたら、様子を見ながらリレーの世界に入ってきてください。
よろしくお願いしますヽ( ̄▽ ̄)ノ
[削除]
10/10(Fri) 08:27
おはようございます( ´ ▽ ` )ノ
とも
わーい、ストーリーが進んでる~(≧∇≦)
冬子さんも来て下さったんや~、ありがとうございまーすo(^▽^)o
私の方は、なぜか全くネタが降りてこずどうしたもんかと…(~_~;)
また思いついたら来ますね~(・・ゞ
[削除]
10/14(Tue) 07:00
○月×日。
小春
○月×日、12時。
捜査室のミーティングテーブルには、メンバーたちと『パーティー仲間』全員が顔を揃えていた。
小春が、注文された出前の品を、台車から次々に出してテーブルに並べてゆく。
紅花と翼がそれをせっせとめいめいに配り、割り箸やお絞りを添える。
明智の入れたお茶を、泉がお盆に載せて持ち、手の塞がった泉の代わりに、一緒に歩く桐子が、藤守アニから年齢順に席に置いていく。
アニ
「相変わらず何でもありな蕎麦屋だなお前のところは」
蕎麦や定食はもちろん、スパゲティやハンバーグ、中華丼なども並ぶテーブルを見ながら、アニが唸った。
さくら庵さんは何でも美味しいですよ、とジュン。
大勢がわいわいと配膳を終えたところで、小野瀬とともも入って来た。
15時からのエミとの対面に備え、ここまでの状況と情報を整理し対策を立てるために、穂積が全員を集めたのだ。
外事の篠崎と、一課の空間も来て、料理の置かれた席についたところで、穂積が立ち上がった。
とりあえずここでパースヽ( ̄▽ ̄)ノ⌒◯
[削除]
10/15(Wed) 11:05
穂積と翼
小春
エミの持つ青の媚薬を手に入れるためには、何らかの取引が必要になるだろう。
とは言え、相手の出方を見てからでなくては対策は打てない。
さくら庵に入ってエミに会うのは穂積一人だ。
他のメンバーたちは、周囲に散会して張り込み、エミを見つけたら任意同行を求める事を、自主的に心に決めた。
しかし結局、さくら庵を丸ごと3時間警察の貸し切りにする事以外は曖昧なまま、ミーティングは解散になった。
ミーティングが終わり、一同がそれぞれの持ち場に散っていった後、翼は給湯室でお湯飲みを洗っていた。
洗い上げ、布巾で拭いて棚にしまい終えてからも、なんとなく気持ちが落ち着かず、捜査室に戻らず廊下に出る。
休憩所まで歩いて来てしまって、折り返そうと思ったところで、向こうから歩いて来る穂積と目が合った。
穂積
「どうしたの?」
それで、給湯室に翼の姿が見えなくて探しに来てくれたのだと分かる。
翼
「すみません、えと、ジュースを買いに」
穂積
「そう」
穂積が微笑んだので、翼は、自分が、我ながら下手な言い訳をしてしまった事に気付いた。
喉が乾いているはずはない。
みんなでお茶を飲みながらミーティングをして、翼自身が、さっきお湯飲みを洗い終えたばかりなのだから。
穂積
「櫻井、ちょっと」
穂積に手招きされて、小会議室に入る。
椅子ではなくテーブルに座らされて驚いていると、穂積も隣に腰を下ろした。
穂積
「俺の自惚れでなければ」
穂積はいきなり切り出した。
穂積
「心配してくれてるか?」
男言葉で問われて、翼の胸が高鳴る。
穂積
「俺が、エミと会う事」
翼
「……」
翼は、正直に頷いた。
翼
「……だって、エミさんは、ただでさえ綺麗な人ですし。そのうえ、悪魔の媚薬を持っているなんて思ったら」
穂積
「俺が、エミに惚れちまうかもしれないって?」
翼はまた、頷く。
翼
「……前に、ともさんが、明智さんや室長に抱きついた時の光景が忘れられません」
あの色気で、エミが穂積に迫る姿を思い浮かべたら、居ても立ってもいられなくなる。
脳裏に浮かんでしまったイメージを消そうと目を閉じ、眉間に寄せてしまった皺を解そうと伸ばした指先を、温かい手が包んだ。
驚いて目を開くと、間近に綺麗な顔があって、びっくりしてまた目を閉じてしまう。
ふ、と穂積が笑ったのが分かった。
穂積
「嫌か?」
何が?
穂積
「いいのか?」
なな何が?
穂積
「答えろ」
翼
「……し、室長が、エミさんを好きになってしまうのは、嫌です」
穂積の指が、翼の顎を撫でる。
穂積
「もうひとつの、返事は?」
ぼっと熱くなる頬を、穂積の大きな掌が包んだ。
翼
「…………いい、で」
す、と言い終わる前に、唇を塞がれた。
職場なのに。
お互いの気持ち、言葉で確かめあってもいないのに。
ああ。
でも。
穂積のキスは、たまらなく甘くて気持ちよくて。
いつの間にか抱き締められていて、翼もまた、穂積の背中に腕をまわしていた。
穂積
「お前のキス、気持ちいい」
繰り返される深いキスの合間に囁かれて、胸が痛くなるほど嬉しい自分を自覚する。
穂積
「もしも、俺が媚薬で自分を失っても、お前が覚えていろ」
翼
「何を、ですか?」
穂積
「俺が好きなのはお前だ、って事をだ」
そう言ってまた、唇が重なる。
穂積
「復唱しろ」
翼
「はい。……室長が好きなのは、私です」
穂積
「そうだ。忘れるなよ」
自分で書いててなんの伏線だろうか。
ここでパースヽ( ̄▽ ̄)ノ⌒◯
10/21(Tue) 03:09
初めてなのに深夜にお邪魔します
澪
○月×日、14時。
捜査室での『パーティー仲間』たちのミーティングに出前を運び、食器を下げた小春がさくら庵に帰ってきた。
「あ、小春さん、お帰りなさい!」
客の帰ったテーブルを片付けて厨房に戻った一人の従業員が小春に声を掛ける。
小春
「ああ、澪ちゃん。今日シフト入ってたんだっけ」
微笑んだ小春に笑顔で頷いた渡辺澪は、この春からさくら庵でアルバイトしている大学4年生だ。
約170cmある高い身長とほっそりした体つき、長い茶髪をシニヨンに纏めているせいもあり、小春より年上に見えると常連客によくからかわれている。
澪
「すみません、卒業研究のためにほとんど入れてなくて。とりあえず一区切りついたんで、これからはたくさん入りますね」
小春
「いいよいいよ。それより、もう聞いたかな?この後15時から予約が入ってるんだけど」
澪
「あ、はい。2階の20畳のお座敷を3時間ですよね。早い時間ですけど……どうしましょう、私2階に回った方がいいですか?」
そう訊ねる澪に、小春は首を横に振った。
小春
「ううん。もし応援頼む時は言うから、澪ちゃんは1階をお願い」
わかりました、と微笑む澪を見ながら、小春は少しの緊張感とともに穏やかな気持ちを感じていた。
並べばまるで年上のような澪だが、忙しく大量の仕事をこなす小春を姉のように慕ってくれている。
それに、中高大と女子校育ちのせいか男性経験もなく、イマドキな見た目に反してウブなところも可愛い。妹のように思っている。
(私も人のこと言えたもんじゃないけど……)
そこまで思って思わず自分に突っこみ照れ笑いすると、小春は気を引き締める。
小春
「さ、澪ちゃん、じゃあホールよろしくね」
そう声を掛けてから、小春は自らも厨房から出た。
一般人である自分には、警察が無闇に情報を話すわけにはいかない。自分でも、警視庁に出入りするからには意識して情報を見聞きしないようにしている。
しかし、この「さくら庵」に、穂積の名前で予約した人物が来る。
時間が経つにつれ、じわじわと増す緊張。
小春の指先は、身体に固定したペットボトルホルダーに触れた。
穂積が「赤い媚薬」と呼ぶ、この液体。
詳しいことはわからないが、責任を持って預かった以上、最後まで守らなければ。
(室長さんは、誰かが私の安全と赤の媚薬を守ってくれると言っていたけど……自分でも気をつけないと)
笑顔で客のもとへと向かいながら、小春は決意を固めたのだった。
△▽△
リレー初参加してしまいました!緊張!
以前から読ませてもらっていて、Twitterでともさんからお声がけいただいた時もとても嬉しかったのですが勇気もネタも湧いてこず(⌒-⌒; )やっとです。
事件には薄っすらと絡みたかったので、さくら庵の学生バイトという能天気な立場で登場させてもらいました。
媚薬に巻き込まれないよう予防線を張り(笑)、小春さんに妹のように可愛がっていただくという私得設定。まだ捜査室のメンバーたちには会ったことがありません。
15時からの予約は2階の20畳だけなんですよね?
そこにエミさんが来た時のために、警察がさくら庵を丸ごと貸し切りにするってことで合ってますか?
でも、警察がとは言わなくても、さくら庵を貸し切りにするとか書いてたら警戒してエミさん来ないかな?とか色々考えてしまって、とりあえずまだチラホラお客さんいることにしてしまいました。
とりあえず、、丸投げしてしまいます!
ではここでパースヽ(@⌒ー⌒@)ノ⌒◯
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10/21(Tue) 11:21
澪さんありがとうございます(くるくるくる)
小春
(* ̄▽ ̄*)なんか小春がしっかり者のお姉さんになってる♪←嬉しいらしい
さくら庵は人気店で、たしか年中無休で24時間営業じゃなかったかしら?←適当
なので、最初は「貸し切りには出来ないわよね」と考えてたんですが。←商魂
エミさんの「野暮な真似をしないで」の意味をはかりかねたので、ワタクシの設定に迷いがあってすみません。←一度に複数の事を考えられないらしいm(__)m
整理します。
※2階は貸し切り、1階は通常営業、だけど警察(捜査室のメンバーやパーティー仲間)が周囲に待機し、店内では怪しい来客をチェックしている(エミの仲間を警戒)、ぐらいでどうでしょうか?
何も知らない澪さんに、2階の接客係をお任せしましょうかね。
念のため、青の媚薬が効かないあの人とジュンさんに隣室で待機してもらいましょうか。
小春はお客さんを覚えているので、警察に協力して1階の接客をさせながら来客チェックさせましょう。
以上、ご都合主義インフォメーションでした。
ひとまずここでパースヽ( ̄▽ ̄)ノ⌒◯
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10/21(Tue) 17:12
澪さんいらっしゃーい
ジュン
小野瀬
「アニ、ちょっといいかな?」
藤守兄
「なんだ?真面目な顔をして。」
小野瀬の真剣な瞳に藤守兄は訝しげな表情を浮かべる。
小野瀬
「穂積がエミと会うとき、アニは隣の部屋で待機しててくれないか?」
藤守兄
「隣の部屋?そんなことをしてエミに気付かれたりしないか?」
藤守兄は小野瀬の意図が分からず首をかしげた。
小野瀬
「それよりもエミが青の媚薬を使う方が怖いんだよ。もしエミが青の媚薬を使ったら穂積だけではどうにもできなくなるからね。この件に関してはアニしか頼れる人がいない。」
藤守兄
「俺しか頼れる人がいない?」
小野瀬
「ああ。」
藤守兄は得意満面という顔をする。
藤守兄
「そうだろう、そうだろう。俺しか頼りになる人間はいないだろう。よし、この俺が穂積を守ってやろう。そして!青の媚薬も取り返してやる!」
穂積
「アニに守られるなんて不本意だわ。」
藤守
「今回ばかりは仕方ないですよ。兄貴はやるときはやる男ですから安心してください。」
藤守兄
「ハッハッハ。任せておけ、穂積。」
小野瀬
「ジュンさんもアニと一緒に待機していてね。」
ジュン
「えっ?私もですか?」
小野瀬
「うん。エミは女性だからね。何かあったときに女の子がいてくれた方が心強いんだ。」
ジュン
「何かあったとき……」
小野瀬
「大丈夫。万が一の話だよ。それにアニが暴走しかけたら止められるのはジュンさんだけだからね。よろしくね。」
ジュン
「はい。」
ということで、予定通りアニとジュンは隣の部屋に待機します。
ここでパースヽ( ̄▽ ̄)ノ⌒〇
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10/21(Tue) 22:02
こ、小刻みすぎた(⌒-⌒; )
澪
14時半を過ぎた頃、さくら庵に一番に到着したのはアニとジュンだった。
小春
「いらっしゃいませー!」
小春の元気な声が2人を迎えると、ジュンは周囲をさりげなく窺いながら小春に声を掛けた。
ジュン
「あの、すみません」
声を少し潜めるようにして、ジュンは小春に頼み事を伝える。
15時からの予約が入っている2階の座敷の隣室に、アニとともに待機したいこと。
そして、怪しい客がいないか、小春にもチェックに協力してほしいこと。
小春
「かしこまりました、どうぞ」
ジュンからの頼みを聞いた小春は、いつも通りの笑顔で頷く。
自然な様子で2人を2階へと続く階段へ案内し、ちょうど厨房から出てきた澪に声を掛けた。
小春
「澪ちゃん、こちら2名様をお座敷の隣の個室にご案内してもらえるかな?」
澪
「はい!」
明るく返事した澪は、何も知らない。
来客のチェックをすることになった自分は、1階で接客した方がいいだろう。
そう判断して、小春は厨房でジュンとアニのためにお茶を用意した。
お茶を淹れに降りてきた澪にそれを手渡すと、接客フロアの変更を告げる。
小春
「予約のお座敷の方も、よろしくね」
何の疑いもなく笑顔で頷いた澪を見送って厨房を出ると、小春は接客に戻りつつ、訪れる客の顔をさりげなくチェックし始める。
15時は、もうすぐそこに迫っていた。
△▽△
小春さん、ジュンさん、ありがとうございます。調子に乗ってさらにお邪魔したものの、超小刻みで申し訳ありません(・_・;
私の中で小春ちゃんは、小柄なために幼く見えるものの、仕事に関してはテキパキしっかりしてるイメージです。大丈夫ですか?
情報の整理、ありがとうございます!
インフォメーションに合わせて、小春ちゃんにお願いと配置換えをしてみました。
ではここらでパースヽ( ̄▽ ̄)ノ⌒〇
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10/22(Wed) 05:22
澪さん、ジュンさん、ありがとうございます(´∇`)
小春
さすがジュンさん、いつもながら安定した繋ぎです。
ありがとうございます。
検察チームが来てくれて、ひと安心です。
そして澪さん、アニやジュンさんと協力して、2階をよろしくお願いしますねm(__)m
私も刻みます(笑)
15時まであと10分というところで、穂積が現れた。
小春
「いらっしゃいませ、お待ちしてました。どうぞ」
出迎えた小春に微笑みを返し、促されて2階への階段に向かう。
小春
「澪さん、ご予約のお客様のご案内をお願い」
小春に声をかけられて厨房から飛び出して来た澪は、小春の後ろにいる金髪碧眼の穂積を見て、その美貌に息を呑んだ。
恋愛ゲームから抜け出してきたような超美形に、慎ましい澪もさすがに驚きを隠しきれず、頬が桜色にそまってゆく。
小春
「穂積さん、今日の接客係の渡辺です。何も知りませんが、よろしくお願いします」
小春の『何も知りませんが』は、端から聞けば『まだ新人で気が利きませんが』という意味に聞こえただろう。
澪本人もそう思った。
けれど、そこに『媚薬の事もエミの事も』という意味を込めた小春の言葉を、穂積は理解し頷いた。
小春
「澪さん、こちらが穂積さま。2階のお座敷にご案内してね」
澪
「はっはい。穂積さま、今日はよろしくお願いします。こちらからどうぞ」
穂積
「ありがとう」
深呼吸ひとつで落ち着きを取り戻した澪に連れられて小春と別れ、2階へ上がってきた穂積は、隣室に見覚えのある男女の靴があるのを目の端に捉えた。
穂積
「……」
澪
「どうぞ、あっ?」
襖を開けた澪が、小さく悲鳴を上げた。
声に引かれるようにして振り向いた穂積の視線の先には、既に座敷の下座の席に正座して微笑んでいる、エミがいた。
誰もいないはずの座敷にいた先客に戸惑う澪に、「連れだ」と声をかけ、穂積は靴を脱いで上がり框に立つ。
エミはその穂積を見て、燦然と輝く笑顔を見せた。
ここでパースヽ( ̄▽ ̄)ノ⌒◯
10/22(Wed) 09:23
おはようございます( ´ ▽ ` )ノ
とも
~同じ頃、さくら庵の外~
穂積がさくら庵の店内に入ったことを確認し、捜査室メンバーは店の周辺を、小野瀬とともは店内の1階で客として怪しい人物がいないか目を光らせていた。
小野瀬
「ともさんはコーヒー?」
とも
「はい。あっ、小春さん、コーヒー二つとさくら庵自家製ケーキを一つお願い」
程なくして小春が注文したものを持ってやってきた。
小春
「お待たせしました、コーヒー二つとケーキです。…2階にはアニさんとジュンさんがお座敷の隣の個室に待機しています。私は下でお客さんのチェックをするように言われましたので、何かあればお知らせしますね」
小野瀬
「ありがとう」
小春が下がり、店内の様子を窺いながらコーヒーに手を伸ばそうとした小野瀬の視線の先に、黒い服が見えたかと思うと、それはこちらに近づいてきた。
JS
「御大さん、こんにちは。 今日はこちらのお嬢さんとランチ? 僕も一緒にいいかな?」
小野瀬
「…ともさん、いいかな?」
気配に気づかず驚いたともだったが、小野瀬の表情を見て知り合いだと察し、そのまま声の主に挨拶した。
JS
「その様子だと、すっかり媚薬の成分は身体から抜けたようだね」
とも
「‼︎ …まさか、この人…⁈」
JSの言葉で表情が強張るともの手をそっと握り、小野瀬はJSを睨みつけた。
小野瀬
「彼女をそんな大変な目に合わせたのは、元はと言えばお前のせいだろう」
JS
「おっと、今日はただの客としてここに来たんだ。何か事を起こすようなマネはしないよ。 エミさんも純粋にルイルイに会いたかっただけみたいだし?」
とも
「ホンマにそれだけ?」
ともが言葉を続けようとしたところへ、小春がやってきた。
小春
「あっ、好春さん、来てくださったんですね! 今日もいつものですか?」
久しぶりに書けたぁ~o(^▽^)o
エミさんと室長の方はどなたかにパース( ´ ▽ ` )ノ⌒◯
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10/22(Wed) 12:55
私も他力本願(  ̄▽ ̄)
小春
小野瀬
「はおちゅん?」
JS
「なんとかの一つ覚えみたいだけど、さくら庵さんの角煮は絶品なんだよね」
テーブルの傍らでにこにこしている小春を見上げて、JSが応えた。
小春
「嬉しいです。今日はマンゴーはサービスで添えさせて頂きますね」
JS
「ありがとう。じゃあ、僕からはこれを」
言葉が終わらないうちに、JSの指先に白いミニバラが一輪、現れた。
小春
「わあ」
目の前で行われた手品に、小春が笑顔で瞳を輝かせる。
差し出されたミニバラをエプロンの胸ポケットに挿して、小春は頭を下げた。
小春
「好春さん、ありがとうございます。すぐにお持ちしますね」
小春を見送るJSを見ながら、小野瀬とともは密かに顔を見合わせた。
小野瀬
「……白いミニバラの花言葉は、純潔・尊敬・清らかな愛……それに、『好春(はおちゅん)って……』」
とも
「……誰かさんに会いたいと思って来たのは、エミだけやないみたいですね……」
二人の会話が聞こえていないはずはないが、JSはひとつ咳払いをした。
JS
「それより、きみたち。芝浦が、保釈金を積んで保釈されるって情報を得たんだけど、本当?」
へっへっ。
ここでパースヽ( ̄▽ ̄)ノ⌒◯
エミさん、そろそろお願いしますよ。
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10/22(Wed) 20:00
壁|д゚;)はいっ?
エミ
まさかの御指名ですけども、何か浮かんだ作家様は進めてくださって構いませんので、よろしくです←ザ☆他力本願(笑)
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10/24(Fri) 04:29
魔性の女エミ、発動
小春
澪に食事を運んで来るよう指示を出して階下へ送り返してから、穂積は襖を閉めた座敷で、エミを見下ろしていた。
穂積
「エミ、だな」
エミ
「はい!」
エミは躊躇無く答えた。
エミ
「穂積室長、お写真撮らせて頂いてもいいですか?」
スマホをかざすエミに、穂積は真顔を向けていた。
穂積
「個人的使用に限る」
穂積の言葉を許可と受け止めたエミは、満面の笑みを浮かべた。
エミ
「もちろん。他の女の子になんか見せませんです」
カシャカシャカシャカシャ。
エミが物凄いシャッタースピードで穂積を連写する。
15秒ほど経過したところで、穂積は再び口を開いた。
穂積
「俺は気が短いんだ。用件を伝えさせてもらう」
エミ
「どうぞ」
カシャカシャカシャカシャ。
穂積
「間もなく、芝浦が保釈される。奴はもう一度、媚薬を手に入れようとする可能性がある」
カシャ。
エミ
「芝浦は、私と媚薬の繋がりには気付いていないはずですわ」
穂積
「その通り。だからこそ、俺はお前に会いに来た」
エミ
「……今の、『お前に会いに来た』録画したいのでもう一度お願いします」
穂積
「芝浦に嗅ぎ付けられる前に、媚薬を俺に渡せ。それが、お前を守る事にもなる」
ジー、カシャカシャカシャカシャ。
エミ
「今の『お前を守る』のお顔、頂きました」
穂積
「……」
その時、襖の向こうから声がした。
澪(襖越しに)
「渡辺です。お料理をお持ちしましたが、開けてよろしいでしょうか」
穂積は黙って畳の上を歩くと、座敷と通路とを隔てている襖を開けた。
上がり框にきちんと正座していた澪が、穂積の急な行動に驚いて、傍らのお膳を押さえる。
穂積
「ありがとう」
エミ
「そこに置いてくださいな。私が中へ運びます」
いつの間にか、すぐそばに来ていたエミが、穂積の言葉の続きを遮った。
まるで、「二人の世界を邪魔しないで」「中に入らないで」と言わんばかりのエミの態度に、澪は戸惑うばかりだ。
エミ
「だから、ねえ、あなた……渡辺さん?小野瀬さんを呼んできてくださる?」
穂積の眉が、ぴくりと動いた。
穂積
「小野瀬を?」
エミ
「どうせ、近くで待機してらっしゃるんでしょ」
うふふ、とエミが笑う。
戸惑っている澪に、穂積が頷いてみせた。
穂積
「連れてきてくれ」
澪
「は、はい」
澪は素直に頭を下げると、言われた通りに階下へ降りていった。
エミ
「青の媚薬はお渡ししますわ」
ガタン、と、隣の個室とを隔てる襖が鳴った。
アニめ。
聞き耳を立てるのはいいが、襖にくっつきすぎだ。
穂積は舌打ちしたいのを堪えた。
だが、エミは気付かなかったふり。
まず穂積の膳を上座の席に運び、自分の分の膳も席に置いてから、エミは、「まずはお料理を頂きましょう」と笑った。
焦れったいが、確かに、せっかくの料理が冷めてしまう。
穂積は、スマホをスタンドに立てて録画をセットしたエミに勧められるまま、座布団に胡座をかき、料理を掻き込んだ。
……穂積も早食いだが、エミもまさかの早食いだった。
穂積とともにあっという間に食べ終わったエミは、お茶を啜った後、袂から青い瓶を取り出した。
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10/24(Fri) 04:39
魔性の女エミ発動、2
小春
エミが差し出したのは、まさしく、メフィストフェレスの青の媚薬だった。
最初の手紙で届いた絵に描かれていたものと全く同じ瓶は、小春に預けた赤の媚薬と、瓶のデザインがよく似ている。
エミ
「どうぞ。何なら、もう、隣の部屋の藤守検察官にお渡ししてもよろしくてよ」
穂積
「……アニ!」
穂積が隣室に向けて声を出すと、そろりと襖が開いて、隙間から、片手を襖、片手を畳についたアニが覗いた。
穂積
「『青の媚薬』だ。受け取ってくれ」
念のためにハンカチで口元を押さえて、穂積が手招きする。
媚薬が一滴零れれば、ハンカチぐらいでは何の役にも立たないと分かってはいるが。
アニ
「お、おう。しかし、いいのか?」
エミ
「どうぞ。先日は、騙しちゃってごめんなさいね」
立ち上がり、襖を開けて座敷に入ってきたアニに、エミもまた席から立ち上がって、ニコニコしながら、青の媚薬の瓶を手渡した。
呆気ないような幕切れ。
エミ
「お返ししますわ。やっぱり、藤守検察官を騙したままでは気が引けますもの」
アニは手にした媚薬の瓶をしっかりと握り締めると、エミの言葉に呵呵と笑った。
アニ
「は、ははは、……そうか?するとなんだ、この俺の人格を尊敬するがゆえに、自ら、証拠品を差し出す覚悟を決めたという事か?」
エミ
「その解釈で結構ですわ」
エミも微笑んだ、その時。
澪
「あの、お連れしました」
澪の声に、エミ、穂積、アニ、そして、隣室に立ち尽くしたままのジュンまでが、一斉に振り向いた。
そこには、怪訝な表情の小野瀬が立っていた。
小野瀬
「まさか、エミ……?どうやって?下で、小春さんや俺たちが、怪しい人物の入店をチェックしていたのに?!」
エミ
「簡単ですわ。その小春さんに化けて入りましたの。彼女は店内と厨房を頻繁に行き来しているから、二人同時に姿を見られない限り、変装がバレる事はないと思いまして」
エミが、再び手にしたスマホを今度は小野瀬に向ける。
エミ
「小野瀬さんのお写真も撮らせて頂いていいですか」
小野瀬
「どうぞ」
エミ
「さすが、撮られ慣れてますね」
穂積
「……」
穂積の体内で警報が鳴った。
エミがアニに返した媚薬はおそらく本物だ。
だが、この胸騒ぎは何だ?
穂積は静かに食器を部屋の隅に避けてから、立ち上がった。
穂積
「おい……」
次の瞬間。
エミは右手を左の袂に入れたかと思うと、何かを抜き出して穂積に向けた。
小野瀬
「穂積!」
その時には既に、穂積の手はエミの手首を掴んでいた。
しかし。
穂積と小野瀬は見た。
エミの手にあったのは、武器ではなく、5cmほどのアトマイザー。
目を見開いた二人の間で、エミは、青い液体の入った小さなその噴霧器から、スプレーを発射させた。
穂積
「!」
しまった。
穂積の脳裏を、翼の顔がよぎった。
だがもうその時には思考が曇り始め、身体が熱くなってくる。
手首を掴んだままのエミを見れば、何故か興奮した顔を輝かせて、穂積を見つめている。
視界の端に、小野瀬が映った。
目があった途端、穂積は小野瀬から目が離せなくなった。
……小野瀬って、こんなにいい男だったか?
小野瀬の方も、穂積に近付いて来る。
穂積の中の警報が鳴り続けている。
青の媚薬が、男同士にも効くなんて聞いてない。
だが、エミは媚薬の取扱い説明書を持っている。
まさか、エミが何か細工を加えたのか?!
穂積
「……アニ!エミを捕まえろ!」
言ってから、穂積は自分の失態に気付いた。
女に免疫の無いアニに、色香満載のエミの身体を確保出来る訳がない。
穂積
「ジュン……!」
その時、全身に電流の流れるような衝撃を感じて、穂積は思わずエミの手を離してしまった。
穂積
「?!」
肩に、手が乗っている。
振り向いたそこに小野瀬がいた。
小野瀬
「穂積……!」
息つく間もなく、小野瀬の唇が穂積の唇に重なった。
理性が一瞬で沸点を超える。
空いた手で小野瀬の頭を引き寄せてしまった穂積の目に、スマホを手にうっとりと穂積と小野瀬を見つめる、エミの顔が見えた。
小野瀬さんのイイオモイ(笑)
ここでパースヽ( ̄▽ ̄)ノ⌒◯
10/24(Fri) 18:06
まさかの展開にビックリ(笑)
エミ
麗しい二人がお互いの唇を求め合い貪り合う光景に、アニはあんぐりと口を開けたまま固まってしまった。
ジュンは赤い顔を両手で覆いつつも、指の隙間からしっかり二人を見ている。
エミから穂積を守るように頼んだのは小野瀬だ。だが、その小野瀬があろうことか穂積に迫り、穂積の方も嫌がることなく、むしろ引き寄せられるように小野瀬と抱き合っている。二人の背後で薔薇が咲き乱れているような気がして、アニは目を擦り、ガクッと膝から崩れ落ちた。
アニ
「くっ…貴様ら、女に不自由しない身でありながら、なにゆえ…」
エミ・ジュン
「しーーーっ!」
ちょっとだけでスミマセン。
パース(*^ー^)ノ⌒○
10/25(Sat) 09:44
ジュン頑張る
ジュン
膝をつくアニに、顔を真っ赤にしているジュン。その目の前では穂積と小野瀬の濃厚なキスが続いている。
エミ
「美しいわ。」
穂積と小野瀬をムービーで撮影しながら、エミはうっとりと呟いた。
しかし、この呟きがジュンの目を覚ました。
ジュン
「え、エミさん、あなたを暴行の現行犯で逮捕します!」
そう言うなりジュンはエミの腕を掴んだ。
エミ
「あら?藤守検察官じゃなく、あなたが私を逮捕するの?」
エミは余裕の表情を浮かべてジュンを見る。
ジュン
「現行犯なら私でも逮捕できます。大人しくしてて下さい。」
エミ
「大人しくしているのはかまわないけど、あの二人はどうするの?それに藤守検察官も。」
ふふっと笑うエミの余裕に焦りながらジュンはアニに向き直った。
ジュン
「慶史さん、しっかりして下さい!エミさんは私が連れていきますから、慶史さんは穂積さんと小野瀬さんを連れてきてください。」
藤守兄
「俺が……か?この二人を?賢史たちを応援に呼んだ方が……」
ジュン
「ダメですよ。しっかりして下さい。ここには青の媚薬が撒かれているんですよ?ここに賢史くんたちを呼ぶのはアブナイです。慶史さんが二人を引き摺ってでも一階に連れてきてください。」
(翼ちゃんにもショックが大きそうだし)
藤守兄
「ああ、そうだな。俺がしっかりしなければ。」
ジュン
「それじゃあ、私は先にエミさんを一階に連れていきますからね。」
ジュンはエミの腕を掴んだまま歩き始める。
エミは余裕の笑みを浮かべたまま。
何故か不安な気持ちを抱きながらジュンは階下に降りていった。
魔性の女、エミをいよいよ逮捕か!
ここでパースヽ( ̄▽ ̄)ノ⌒〇