『アブナイ☆恋の捜査室feat.小春日和』
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09/03(Wed) 13:13
『アブナイ☆恋の捜査室feat.小春日和』
小春
ありがとうございます。おかげさまでスレッド増設です。
こちらのスレッドでは、ただいまリレーSS『アブナイ☆恋の捜査室feat.小春日和』が開催されております。
『アブナイ☆恋の捜査室feat.小春日和』は飛び込み執筆者大歓迎。
執筆参加ご希望の方は、飛び込む前に上記ルールをお確かめのうえ、ここまでのストーリーを把握するという準備運動をしてからお入りくださいね。
求む勇者!
~feat.小春日和版、主な登場人物~(五十音順)
☆エミ
小春に二通の手紙を預け、JSに与し、帝堂の事件にも関わる、某女優似の謎の美女。
密かに穂積に想いを寄せ、翼に対抗意識を持っているらしい。
☆木崎紅花
翼と同期の仲良しで、目鼻立ちのはっきりした小柄な交通課の婦警。
本人が知らない間に、彼女の姿を借りたJSがアニの誕生会に参加していた。
小笠原の事が好きで、力になりたいと思っている。
☆小日向小春
どんな注文にも応じるため、霞が関の官公庁で重宝されていているソバ屋「さくら庵」の一人娘。
黒髪ショートのちびっこだが、じつは翼より1コ年上。
『'悦び'を持たぬ者』である事に加え、JSから暗示をかけられているらしく、赤の媚薬が効かない。
☆堺桐子
ロングの黒髪をひっつめてメガネをかけた総務課の小柄な女性。
捜査室の機密を入手しようとして警視庁にサイバー攻撃を仕掛けたが察知され、逮捕を免れる代わりに捜査に協力する事に。
☆篠崎清香
緩くパーマのかかった長い髪、小柄だがナイスバディ。
警視庁公安部外事第二課に所属する準キャリアで、穂積と小野瀬とは同期。
滞在中のNYベアーズの管理者でもある。
☆白河とも
小野瀬ラボに新入した鑑識官。パンツスーツでスラっと背が高く、こげ茶色のゆるくパーマのかかったロングヘアーが特徴。藤守と同期。
赤の媚薬の効果を体験した事がある貴重な女性。
☆空間セツナ
捜査一課の垢一点、いや、紅一点。穂積とは相容れず、小野瀬に憧れる独身女警部補。
週末の登場をみんなが待っている。
☆帝堂虎之助
骨董品のコレクターで、「メフィストフェレスの媚薬(赤)」「悪魔の媚薬の取扱説明書」を所持していた富豪。
☆藤守ジュン
黒髪ロング、低身長の検察事務官。同じ名字だが親戚ではないらしい。
藤守アニの手綱を握る、真面目なしっかり者。
☆御上泉
天パの茶髪ショートで、大人しそうな小柄の女性。少年課で、藤守の一つ下の後輩。
美容院に勤める姉が、媚薬絡みで誘拐されかけたりしている。
[削除]
09/04(Thu) 05:49
☆『アブナイ☆恋の捜査室feat.小春日和』☆
小春
☆ここまでのあらすじ☆
帝堂から「メフィストフェレスの媚薬(赤)」を借り受ける事に成功した穂積たち。
が、分析を始めた途端、作業に当たっていたともが「赤の媚薬」の影響を受け、明智や明智や穂積にめろめろになってしまう。
その強烈な効果に驚きながらも、小笠原を中心としたチームは帝堂の記憶を頼りに「悪魔の媚薬の取扱説明書」を復元し、解読を進める。
一方で、「青の媚薬」に関わりがあると思われる誘拐、殺人、殺人未遂は続く。
何気ない小春の行動、そして取扱説明書に書かれていた文言から、媚薬には効く人間と効かない人間とがいる事に気付いた穂積や小野瀬たちは、アニを女装させ、容疑者の一人である、30歳のベンチャー企業の社長に会わせてみようと試みる……。
というところから、スレッド28スタートです!
よろしくお願いします!
[削除]
09/06(Sat) 14:27
少しだけ
とも
アニ
「………。 これが本当にオレなのか…?」
如月に化粧を施され、ウイッグをつけて女性ものの服に着替えたアニは、鏡を見て絶句していた。
穂積
「あらアニ、すっごくキレイじゃない。如月のメイクがいいわね」
「すっごく」を強調して穂積がアニを褒めた。
如月
「本当はオレよりもキレイにはしたくなかったんだけどなぁ。元が良いとやりがいがありますよ」
他のメンバーも口々にアニを褒めているなか、ジュンだけは顔を赤くしていた。
藤守
「ジュン、どないした?」
ジュン
「え、あ、何でもないよ。普段から傲慢な慶史さんが女装であんなにキレイになるとは思わなかったから…」
小笠原
「喋る時は少しトーンを上げて。言葉遣いも気をつけてよ」
アニ
「そこまでしなくても、オレは口を開かなければいいだけではないのか」
小野瀬
「一緒について行って相手の事を探るのに一言も話さないのは向こうに怪しまれるよ。ホラ、試しにここで練習してみて?」
アニ
「くっ…。 し、しょうがないわね、これも青の媚薬とJS逮捕の為、精一杯頑張る…わ!」
アニの服はどこから持って来たんやろ?
続きをぱーす( ´ ▽ ` )ノ⌒◯
[削除]
09/06(Sat) 19:30
久しぶりに登場(笑)
く
お久しぶりです。明日やっと休みです(泣)何日ぶりかしら?
さっきまでこれまでのお話を読んでました。
アニ完全に(>_<)イタイ人ですね..プププ
読み專になっちゃってますが、楽しませてもらってますよ♪
09/07(Sun) 17:02
これだけしか思い付きませんでした
ジュン
小笠原
「初めまして、小笠原です。」
???
「初めまして。小笠原さんにお会いできるとは光栄ですよ。」
小笠原と握手を交わす男性。
長身に茶色に染めた髪、人なつっこそうな笑顔を浮かべたこの男性は芝浦祐也。
青の媚薬に関わりがある事件の容疑者の一人である。
芝浦
「小笠原さん、そちらの方は?」
芝浦が視線を移した先にいたのはモデルのような長身の美人である。
小笠原
「女性がいた方が場が和むかと思いまして……同席させても?」
芝浦
「もちろん構いませんよ。」
藤守兄(高い声)
「け、慶子です。よ、よろしく。」
小笠原に肘でつつかれながら藤守兄こと慶子が芝浦に笑顔を見せる。
芝浦
「とてもおキレイな方ですね。」
三人での談笑は進んでいく。
芝浦は随分とおしゃべりなようだ。
芝浦
「小笠原さんはアンティークの収集家としても有名ですよね。」
どう切り出そうかと伺っていた話題を芝浦の方から話し出した。
小笠原
「それほどではありませんよ。芝浦さんこそ、随分と収集されていますよね。」
藤守兄こと慶子
「そうなんですか?ぜひともコレクションを拝見したいです……わ。」
芝浦
「慶子さんにご満足頂けますかどうか。それでもよければ是非。」
そう言う芝浦の目の色が変わったのを小笠原と藤守兄こと慶子は見逃さなかった。
ここでパースヽ( ̄▽ ̄)ノ⌒〇
[削除]
09/07(Sun) 17:07
おお
小春
慶子キター━━━ヽ(´ー`)ノ━━━!!
[削除]
09/08(Mon) 10:57
思い付かないよ~&#128166;
桐子
その少し前、捜査室でアニの女言葉等の練習中、捜査室のドアがノックされた。
穂積
「はい?」
穂積の返事と共に扉が開き、堺が入ってきた。
桐子
「"エミ"という人物の行動予測が出来ました」
言葉と同時に幾つか記しの付いたパソコン画面上の地図が広げられる。
桐子
「ただ…あまりにも情報が少ないので、ここまでしか絞り込めませんでした」
そう言って捜査室を見回した桐子の目が女装したアニの姿に止まる。
(あれ?こんな女性、警視庁に居たかしら?チェック、チェック)
穂積
「ねえ、この範囲、見覚えがあるんだけど…」
頭の中で女装アニをメモしていた桐子を穂積の声が現実に引き戻す。
桐子
「"エミ"は穂積室長に執着している様なので、恐らく穂積室長の周辺に出没する可能性が高いと思われます」
桐子
「この予測範囲は不完全なので、もしも聞き込みに行かれるのでしたら、私も同行して、情報が入る都度、更新して絞り込みたいのですが」
穂積
「同行って、危険だわよ?」
桐子
「勿論、承知の上です。お願いします」
そう言って、桐子は深々と頭を下げた。
ということで、翼ちゃんに同行しますね~(*´ω`*)
そして続きはパ~スヽ(*´▽)ノ⌒◯
[削除]
09/14(Sun) 09:01
整理しながら少しずついきましょう
小春
間があいちゃってすみませんでした。桐子さんごめんなさいm(__)m
穂積
「俺は、マスコットの銀太郎が怪しいと思う」
桐子
「さすが室長。エミは変装の名人ですからね。逆をついて、ベタに被り物の中の人なのではないかとお考えなのですね」
翼
「銀太郎ちゃんに中の人なんていません!」
関東一の長さを誇る商店街、穂積の地元、戸越銀座。
テラス席でアイスカフェオレをすすりながら、三人はエミの行方を捜していた。
とはいえ、もともとが神出鬼没の謎の女だ。
ただ捜し歩いても見つかるはずがない。
行動予測を立て、出没範囲を穂積の周辺に絞ったうえで、実は、桐子はさらなる策を考えていた。
いっそ、穂積をオトリにして、エミを誘き寄せる方が早いのではないか、と。
が、穂積は桐子より上官であり、そのうえ、迷惑をかけたのを帳消しにしてもらったばかりの負い目もある。
どうしようか考えていると、当の穂積と目が合った。
その緑色の目が、僅かに動いて、桐子に異変を知らせた。
さりげなく穂積の視線を追った桐子の目に、愛想を振りまきながらこちらに近付いて来る、戸越銀座のマスコット、銀太郎の姿が映った。
ここでパース(^_^)/⌒○
[削除]
09/15(Mon) 23:33
ちょびっとだけ…
エミ
翼
「ウチのピーポくんも可愛いですけど、銀ちゃんも可愛いですね!」
頭の星模様や肉球に触るとハッピーになると言われている戸越銀座のアイドルは、マスコミに登場したり商店街を定例散歩したり、その人気はかなりのものらしい。あちらこちらから「銀ちゃ~ん」と声を掛けられ、愛くるしい笑顔を返している。
瞳をキラキラさせる翼をよそに、穂積と桐子は注意深く様子を窺っていたが、特に変わった事も無く銀太郎の定例散歩は終わった。
捜査室に戻った翼は、桐子から渡されたエミの行動範囲予測の資料をデスクで見直しながら気難しい顔をしていた。
何だかわからないけど、何か引っ掛かるのだ。
エミは本当に室長に執着しているのだろうか?自分達は何か思い違いをしてはいないだろうか?
でもそれは、自分が心のどこかでそうであってほしいと思っているからかもしれない。
分析力に長けている小笠原なら、この資料を見てどう思うだろう?
小笠原は今『青の媚薬』の手掛かりを求めて「慶子」を連れて芝浦に会いに行っている。若干の心配はあるが、何か進展があることを願う翼であった。
パース(*^∀^)ノ⌒○
09/17(Wed) 08:15
都内某所。
小春
とある住宅展示場。
十軒ほどのモデルハウスがぐるりと立ち並ぶ敷地内にあって、フリースペースになっている小さな公園のベンチ。
JSとエミはそこに並んで座り、自販機のコーヒーを飲んでいた。
エミ
「ねえ、太郎さん。赤の媚薬はいつ手に入るの?」
刷毛で掃いたような、白く薄い雲の浮かぶ秋空が見えている。
周りには人影がまばらだとはいえ、この二人は、屋外で堂々と媚薬の話を口にしていた。
エミ
「お互い、近付けない方の媚薬を手に入れて、二つを揃える約束でしょう?」
JS
「もちろん約束は忘れていないよ、エミさん。きみこそどうしたの。戸越まで行って、ルイルイを見てきただけ?」
エミ
「見るだけでも幸せなの」
JS
「ふうん」
エミ
「それより赤の媚薬は」
JS
「媚薬の在処は分かってるよ。だてに何度も警視庁に侵入したわけじゃないからね」
エミ
「……?それなら、すぐにでも盗んでこられるでしょ?あなたなら」
JSは「お褒めにあずかりまして」と一礼した後、コーヒーを飲み干した。
JS
「僕としては、青の媚薬の方を先に手に入れてほしいね。芝浦祐也の手元にあるのはほぼ間違いないが、あの男は危険だ」
JSはなぜか話題をすりかえた。
話をはぐらかすのは彼の常套手段だが、それにしても不自然だ。
それに気づきながらも、エミはすりかわった方の話に乗ってみせた。
エミ
「だから私としては、捜査室のメンバーさんたちが芝浦から押収してくれるのを待ってるの。芝浦よりは警察官の彼らの方が、盗む隙を与えてくれると思うのよ」
そのためなら色仕掛けも辞さない。
エミ
「青の媚薬を手に入れたら、必ずあなたにあげるわ。だから、赤の媚薬を早くちょうだい」
JS
「……それを櫻井翼さんに使う?」
エミ
「『将を射んと欲すれば先ず馬を射よ』……よ」
JS
「日本ではそう言うんだね。『敵を擒にせんとせば先ず王を擒にせよ』と続く……杜甫の詩だ」
エミ
「私は捜査室の王になりたいわけじゃないわ」
JS
「分かってる」
JSは、空になった紙コップをごみ箱に放り込んだ。
JS
「赤の媚薬は、今、警視庁には無い。試料に使う分だけを御大のラボに置いて、本体は別の場所で、別の人物が保管している」
エミ
「……それはどこ?」
JS
「おそらくルイルイの仕業だ。彼は全部分かってて、そこに預けたんだ」
エミ
「だから、それはどこ?」
エミが急かした。
JS
「……小春さんが持ってる」
エミ
「えっ?!」
JS
「小春さんには赤の媚薬が効かない事に気付いて、ルイルイが彼女に預けたんだ。彼女はそれを常に持ち歩いている」
なあんだ、と言いながら、エミは笑顔でJSを見た。
エミ
「それならなおさら簡単じゃないの。小春さんから盗めばいいんだわ。彼女なら、『ちょうだい』って頼めば『はい』ってくれそうな気もするけど」
JS
「僕には、彼女がルイルイから責任を持って預かっているものを奪うなんて出来ない」
エミ
「……何を言ってるの?それに、彼女が赤の媚薬を持っていると知ったら、欲しがるのは、私たちだけじゃないかもしれないわ。そうしたら、小春さんが危険な目に遭うのよ」
JS
「ルイルイはそれも承知だ。僕が小春さんを守ると思ってる」
エミ
「え?何で?」
エミに見つめられて、JSは、赤くなりかけた顔を両手で覆った。
JS
「ルイルイにしてやられた」
エミ
「太郎さん、あなた……」
見たこともないようなJSの姿を見ながら、エミは溜め息をついた。
エミ
「……呆れた」
みんな来ないのでやりたい放題。へっへっ。
ここでパースヽ( ̄▽ ̄)ノ⌒◯
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09/17(Wed) 09:14
おはようございます( ´ ▽ ` )ノ
とも
私も少し…。
芝浦
「どうぞ、こちらが私のコレクション部屋になります」
そう言われて付いてやってきたのは別の場所にある、とあるマンションの一室だった。
臆することなくスタスタと入っていく小笠原の後を、慣れないヒールでヨタヨタと歩くアニがつづいた。
部屋には絵画やアンティーク家具、壺等中には数億円の価値があるだろうものもあった。
小笠原
「ほう…、これは素晴らしいですね。 資料でしか見たことがないようなものまである」
芝浦
「恐れ入ります。私もアンティークに興味を持ったのはごくごく最近でして。でも、気に入ったものを手に入れた時の達成感はなんともいえないものだということも分かるようになりましたね」
コレクションを一つ一つ撫でながら、芝浦はそっと慶子(アニ)に近づいた。
芝浦
「慶子さん、とおっしゃいましたね。 あなたもこういうアンティークに興味がおありなんですか?」
ヒールの分だけ少し背の高い慶子(アニ)を見上げながらニッコリと微笑んだ芝浦に、慶子(アニ)はこっそり身震いしたが、これも任務だと言い聞かせて芝浦に笑顔を返した。
慶子(アニ)
「ええ、オレ…じゃなかった、ワタシも彼の影響でアンティークに興味を持ったのは最近なんだ…ですけれど、どれもキレイで素敵です…わ」
チラッと小笠原を見ると「さっさと本題に入れよ、メガネ」と口が動いているのが見えた。
「おのれもメガネだろうが!」と心の中でツッコミを入れながら、慶子(アニ)は青の媚薬の 事について聞いてみた。
慶子(アニ)
「ところで、芝浦さんが珍しいものを手に入れたともっぱらの噂なんですが、それはどちらに?」
それを聞いた芝浦は、一瞬ニヤリとしたのを小笠原は見逃さなかったが、すぐに人懐っこい笑顔で慶子(アニ)に向き直った。
芝浦
「ハハハ、もうそんな話が回っているんですか、さすがだなぁ。 おっしゃる通り、本当に珍しいものですよ。 …ただ、ここにはそれはありません。 もし慶子さんがよければお見せしてもいい。そのかわり…今夜食事をご一緒していただけませんか?」
許しを乞うべく小笠原を見る芝浦と、戸惑いの色を隠せない慶子(アニ)。 そんな2人を見て小笠原は微笑んで芝浦に返答する。
小笠原
「彼女さえよければ私は構いませんよ。私もご一緒したいが、残念ながらこれから仕事に戻らなければなりませんし。…慶子(アニ)、ぜひ芝浦さんに見せてもらったらいい。後でどんなものだったか教えてくれよ?」
慶子(アニ)をエサに上手く媚薬の事を聞きだせるのか⁈
続きをパース( ´ ▽ ` )ノ⌒◯
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09/17(Wed) 18:18
やりたい放題
ジュン
警視庁休憩所
ジュン
「はぁ~」
藤守兄が芝浦と会っているとき、ジュンは一人で溜め息をついていた。
藤守
「ジュン?こんなとこで何してんねん?」
如月
「検察庁に戻らなくてもいいの?」
溜め息をつくジュンに外回りから戻った藤守と如月が声をかける。
ジュン
「賢史くん、如月くん。検察庁に戻っても仕事にならなくて……」
如月
「どうしたの?」
ジュン
「慶史さんが心配で……」
ジュンはまた溜め息をついた。
藤守
「何をそんなに心配しとるんや?」
ジュン
「慶史さんは不器用だから……変装して容疑者に接近するなんて大丈夫か心配で心配で……」
ジュンは涙目になっていた。
如月
「ジュンちゃんって、アニさんのことが好きなの?」
ジュン
「えっ?」
藤守
「えっ!?」
突然の如月の言葉にジュンだけでなく、何故か藤守まで反応した。
如月
「だって、そんなに心配するなんて特別に思ってるんじゃないの?」
ジュン
「ち、違うよ!純粋に事務官としてっていうか、友人として心配してるだけ。」
藤守
「そ、そうやんなぁ。如月、お前変なこと言うなや。」
ジュンの否定の言葉に藤守はどこか安堵を覚えていた。
藤守
「とにかく、ジュン、兄貴はやる時はやる男やって。そんなに心配すんなや。」
藤守はジュンの頭をポンポンと叩く。
その時、ジュンの顔がほんのりと赤く染まったのを如月は見逃さなかった。
好き勝手やりすぎかな?まぁ、いいや。(笑)
ここでパースヽ( ̄▽ ̄)ノ⌒〇
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09/18(Thu) 13:49
こんな感じでどうでしょう
泉
芝浦と一旦別れ、小笠原とアニは警視庁へ戻ってくる。
アニ
「食事に誘われた」
穂積
「アニ…じゃなかった、慶子にしては上出来じゃない」
アニ
「慶子言うな!何故わざわざ言い直した!」
小笠原
「大事なのはここからだよメガネ。早ければ今夜、芝浦は青の媚薬を使ってくる」
アニ
「だろうな。だが、大変不本意だが、俺に青の媚薬は効かないのだろう」
穂積
「問題は芝浦が慶子に媚薬が効かないと分かった時ね。なんせ相手は、誘拐未遂、殺人、殺人未遂を犯しているんだから、なにされるか分かったもんじゃないわ。小笠原に尾行はさせるけど、媚薬の所為でいざとなったら慶子を助けられないし。という事で御上」
泉
「っは、はい!?」
穂積
「あんた、小笠原と一緒に尾行しなさい。慶子が危なくなったら、あんたが助けるのよ」
泉
「私がですか!?」
アニ
「ちょっと待て!芝浦は長身の男だぞ!?小柄な御上では危険じゃないか?」
穂積
「慶子、御上に失礼よ。御上は空手の有段者だし、確かジークンドーもやってるわよね」
泉
「はい、趣味程度ですけど…」
穂積
「男一人くらいなら伸せるわよね」
泉
「不意を突けば大抵は」
穂積
「はい決定。姉の恨みがあるかもしれないけど、自重するのよ。慶子、御上にちゃんと守られてなさい」
アニ
「待て、問題はそこではなくて、」
泉
「藤守検察官!私、頼りないかもしれませんがちゃんとお守りしますから、よろしくお願いします!」
勢いよく頭を下げる泉に、アニはそれ以上なにも言えなくなる。
小笠原
「メガネが心配してるのは自分の安全じゃなくて御上さんだって教えないの?」
穂積
「そんなの、自分で言えば良いでしょ」
小声で交わされた会話は、アニにも泉にも届かなかった。
アニ、まさかのヒロイン扱い(笑)
パース*´ー`)ノ⌒○
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09/19(Fri) 07:23
バレてた……
小春
その夜。
東京港の夜景が見えるホテルのレストラン。
窓際に向かい合って座る、慣れた様子の芝浦と、落ち着かない様子で繰り返し座り直す慶子(こと、アニ)。
乾杯をし、食前酒に口をつけたところで、芝浦が慶子(アニ)を見つめた。
芝浦
「今夜は小笠原さんがいらっしゃいませんが、藤守さん……慶子さんとお呼びしても……?」
慶子(アニ)
「え、ええ」
芝浦
「では、わたしの事も、祐也、と」
慶子(アニ)
「そんな……お会いしたばかりで、慎みの無い。芝浦さん、とお呼びします」
これは決して、慶子(アニ)が慎み深いからではない。
それでなくても、慶子(アニ)は普段から滅多に相手を名前で呼んだりはしない。
女装したうえ、男を名前呼びするなど、鳥肌が立ちそうだったからだ。
芝浦
「想像していた通り、美しいだけではなく、礼儀正しくて潔癖な方ですね」
慶子(アニ)
「お恥ずかしいです、わ」
芝浦
「ねえ、慶子さん」
少しくだけた感じになり、しかも、少し声をひそめた芝浦を見れば、芝浦も、慶子(アニ)をじっと見つめている。
慶子(アニ)
「……何でしょう?」
芝浦は、テーブルに肘をつくようにして、慶子(アニ)の方に身を乗り出した。
そうして、そっと囁く。
芝浦
「……あなた、元は男性ですね」
慶子(アニ)
「(……!……)」
周りには聞こえなかったはずの、密やかな会話。
けれど、慶子(アニ)は凍りつきそうになった。
咄嗟には返す言葉が出ない。
如月のメイクは完璧のはずだ。
髭剃り跡も、眉の処理も、喉仏も、完璧に隠せているはずだ。
心の中で繰り返し自分に言い聞かせる事で、慶子(アニ)は何とか平静を保つ。
が、芝浦はさらに続けた。
芝浦
「……お気に障りましたか?」
慶子(アニ)
「い、いいえ」
芝浦
「人にはそれぞれ事情があるものです。わたしはあなたの昔の性別など気にしない。今、あなたは美しい。それでいい」
慶子(アニ)
「……は、あ、ありがとう……ございます」
他に何と言えばいいのか。
芝浦は最初の姿勢に戻ると、食事を再開した。
慶子(アニ)にも、食べるように促す。
芝浦
「最上階に部屋を取りました。食事が終わったら、そちらで、わたしの新しい宝をお見せします」
慶子(アニ)
「……嬉しいですわ」
元・男だと知られてもそれを容認された事で(今も男だが)、慶子(アニ)の態度は徐々に、本来の冷静さを取り戻しつつあった。
芝浦
「わたしは美しいものが好きです。控え目な美貌でも、常にひたむきに努力する女性。あなたのように、過去があってもひときわ目を引くほど輝く女性」
慶子(アニ)
「……女性として扱ってくださるのね」
芝浦
「もちろんですよ。……過去にもいました。知り合いの知り合いですが、女性になろうとしていた男性が」
慶子(アニ)の脳裏を、殺人未遂の被害者の記憶がよぎった。
芝浦
「彼の場合、身体は男性だったんですが、心は女性だった。わたしと結ばれる直前に、実は、他の男を愛してると打ち明けられましてね。ショックでした」
慶子(アニ)
「……それで?」
芝浦
「もちろん、諦めましたよ。ですが、わたしの自尊心はとても傷ついた。そんな場面で、他の男を愛してるなんて言われたら……わかるでしょう?」
あなたも男だったんだから、という顔で、芝浦は慶子(アニ)を見た。
その目の奥に、さっきまでとは違う、暗い狂気の光が宿った。
慶子(アニ)は頷いてみせたが、パットを入れたブラジャーをつけた胸の中では、心臓が早鐘を打ち始めていた。
芝浦の話は、半分本当だ。
だが、実際には彼は媚薬を使って初対面の相手を拉致しており、傷ついたのはナイフで刺された相手の方だ。
相手は女性ホルモンを多量に投与していた為に、青の媚薬の効果は完全でなかった。
そのために、難を逃れたのだ。
だが、芝浦は慶子(アニ)にその事実を隠している。
警戒しなければ。
万が一にも、別室で隠しカメラとマイクで様子を窺っている、泉や小笠原に危害が加えられるような事があってはならない。
慶子(アニ)は芝浦に、慰めるような言葉をかけながら、この後、最上階の部屋に連れていかれてからどうするか、その対策を練るのだった。
ここでパースヽ( ̄▽ ̄)ノ⌒◯
09/19(Fri) 08:21
慶子、貞操の危機!?
ジュン
ホテルの最上階、その部屋の前に慶子(アニ)と芝浦は立っていた。
芝浦
「どうぞ?」
芝浦に促され、おずおずと慶子(アニ)は部屋に足を踏み入れた。
芝浦
「まずはワインでも」
芝浦に手渡されワインで乾杯をする間も慶子(アニ)の頭の中はフル回転していた。
どうやって芝浦から青の媚薬を奪うか……
小笠原と泉を危険な目には合わせたくない。
ワインを一口飲み、慶子(アニ)は口を開いた。
慶子(アニ)
「それで……珍しいコレクションというのは……?」
芝浦
「慶子さんは意外とせっかちなんですね。」
芝浦にクスリと笑われ、ごめんなさいと謝る慶子(アニ)。
芝浦
「いいんですよ。これのことですね。」
芝浦が取り出したのは瓶に入った青い液体。
それを見た慶子(アニ)は咄嗟に瓶に手を伸ばした。
芝浦
「まだ、駄目ですよ。」
手を伸ばした慶子(アニ)から芝浦は瓶を隠すように、腕を背中に回した。
芝浦
「まずはシャワーでも浴びてきてください。お楽しみはそれからですよ。」
ニヤリと笑い慶子(アニ)を見る芝浦の瞳に、慶子(アニ)はゾクリと悪寒を感じた。
難しい~(;>_<;)
ので、ここでパースヽ( ̄▽ ̄)ノ⌒〇
[削除]
09/19(Fri) 08:57
シャワーはまずいでしょう(笑)
小春
同じフロアのフリースペース。
膝に愛機ナナコを乗せた小笠原と、慶子(アニ)に装着したカメラとマイクから送られて来る泉とは、顔を見合わせていた。
小笠原
「シャワー浴びたら男に戻っちゃうじゃない」
泉
「芝浦が青の媚薬を持っているのはハッキリしましたけど」
部屋に二人きり、というのもまずい。
いざとなったら、警察の力で鍵を開けて室内に入ることは出来る。
だが、それでは、不意討ち狙いで一発勝負である泉の体術が決まる確率が、ぐんと下がってしまう。
慶子(アニ)と力を合わせられればいいが、突入となれば、古いガラス瓶である青の媚薬を破損しかねない。
逮捕の危険を感じれば、芝浦がわざと割ってしまうことも考えられるのだ。
微量でも、ともにあれだけの効果をもたらした媚薬を、ホテルで撒かれたら目も当てられなくなる
そうなると、慶子(アニ)には、どうしても、青の媚薬の瓶を手に入れ、守っていてもらわなくてはならないのだ。
泉は、頭の中で格闘のシミュレーションを組み立ててみたが、何度やってみても、自分ひとりでは荷が重いという所に行き着く。
せめて、瓶が無ければ。外なら。出会い頭なら。
けれど、倒した後は?すぐに起き上がられたら?逃げられそうになったら?倒せなかったら?
小笠原にも、泉の考えている事は分かる。
電話で穂積に相談してみるべきだろうか。
泉
「……」
その時。
うつむいていた二人の視線の先に、黒いパンプスが現れた。
小笠原
「……?」
顔を上げた所にいたのは、
清香
「穂積くんから話は聞いたわ」
……外事の、篠崎清香。
清香
「私たちがフォローする」
そして、彼女の背後には……
揃って身長2メートルを越え、乙女の心を持つ、アメリカ人の巨漢が二人、芝浦の写真を胸に抱いて、立っていた。
ここでパースヽ( ̄▽ ̄)ノ⌒◯
[削除]
09/19(Fri) 20:40
訂正m(__)m
小春
(誤)>膝に愛機ナナコを乗せた小笠原と、慶子(アニ)に装着したカメラとマイクから送られて来る泉とは、顔を見合わせていた。
(正)膝に愛機ナナコを乗せた小笠原と、慶子(アニ)に装着したカメラとマイクから送られて来る音声を共にチェックしていた泉とは、顔を見合わせていた。
ですね。
すみません。
泉さんを送ってどうする(;´д`)ゞ
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09/22(Mon) 17:21
少しだけ…
とも
小笠原
「…篠崎さん、ロバートもポールも青の媚薬は恐らく効かないだろうけど、どうやって芝浦たちのいる部屋に入る…んでしょうか」
考えあぐねていた小笠原たちにとっては3人が来たことは頼もしい事だったが、肝心の慶子(アニ)がいる部屋へどうやって行くのか。
ロバート
『大丈夫よ、リョウ!ワタシたちがケイジのコレクター仲間だと言って部屋に行くわ!』
ポール
『ケイジが女の子になってスゴくキレイだったからビックリしちゃったけど、相手のMr.シバウラも結構タイプなのよね(//∇//)』
御上
「…あの、小笠原さん、この方たちで本当に上手くいくんですかね?」
きゃっきゃうふふとはしゃいでいるNYベアーズを見て若干引き気味の御上がポツリとこぼした。
篠崎
「まあ、芝浦の相手をアニ1人でさせるよりはマシじゃない? さっきここに来る時にメールで知らせておいたから、シャワーを浴びさせる前に早く行かないと。 ロバートとポールはああ見えてNY市警の優秀な刑事よ、青の媚薬もアニもきっと彼らが守ってくれるわ」
慶子(アニ)、貞操の危機⁉︎まだ引っ張ってみました(σ´∀`)σ
続きをお願いしますのパース( ´ ▽ ` )ノ⌒◯
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09/23(Tue) 09:15
慶子(アニ)貞操の危機はまだ続く(笑)
小春
直後に、シャワールームの脱衣所からだろう、慶子(アニ)からの返信が、サイレントモードに設定した篠崎の携帯を鳴らした。
篠崎
「メールよ。『応援了解。シャワーは形だけで出る。この電話は通話状態のままにするから、芝浦が青の媚薬を出したと察したら、そちらのタイミングで突入してくれ』」
篠崎が読み上げたメールの内容に、全員が頷く。
篠崎
「まず、ポールとロバートが部屋に入る。その陰から、御上さん。あなたが、不意をついて一撃で仕留める。失敗したらすぐ逃げるのよ」
泉
「はい」
篠崎
「小笠原くんは、廊下で待機」
小笠原
「分かった」
篠崎
『ポール、ロバートも、媚薬は絶対割らないように。最終的には私が確保して、警視庁に持ち帰るわ』
ポール・ロバート
『了解よ』
やがて、シャワーの音が止まり、部屋に戻った慶子(アニ)を芝浦が出迎える声がし……、
芝浦
「……部屋まで来てくださったんだから、キスくらい、いいでしょう?」
慶子(アニ)
「わ、私、そんな女ではありません」
芝浦
「野暮な方だ。……でも、そんなあなたがどう変わるのか、見てみたい気がする」
慶子(アニ)
「どういう意味ですか?」
芝浦
「今夜の趣向をお見せしますよ。……どうです、素晴らしい蒼色の瓶でしょう。ですが、中身はもっと素晴らしいのですよ」
慶子(アニ)
「……本当に、きれいな瓶ですわ。……これは、何なんですの?」
芝浦
「『メフィストフェレスの媚薬』というものです。中世の、惚れ薬らしいのですよ」
慶子(アニ)
「まあ……いったいいつの代物ですの?まさか、飲んだりしないでしょうね?」
芝浦
「使い方は全く分からないんです。色々試してる最中なんですがね……試してみませんか?」
慶子(アニ)
「えっ?」
篠崎
「今ね」
篠崎はそう言うと、ビックリするぐらい簡単にインターホンを押した。
泉と小笠原は急いで壁際に張り付き、篠崎はインターホンのカメラが捉える位置をポールと代わる。
ポールとロバートは芝浦の写真をしまうと、ドアの前に立った。
インターホンから、不機嫌そうな、しかしその感情を押し殺したような芝浦の声。
芝浦
「……どなた?」
ポールは咳払いをすると、いつもとは違う、抑えた低音の声を出した。
ポール
『私、ポール・ポーラーベア。ケイコ・フジモリの友人です』
芝浦
「慶子さんの……?」
芝浦の声から、室内で芝浦が慶子(アニ)を振り返った気配がする。
すぐに、慶子(アニ)の声が応えた。
慶子(アニ)
「ごめんなさーい、芝浦さん!私のアンティーク仲間です。珍しいものを見せて頂けるとうかがったので、つい、誘ってしまったの!」
演技か本気か、慶子(アニ)は裏返った声を出した。
ち、と芝浦の舌打ちが聞こえたような、聞こえなかったような。
芝浦
「……まあ、いいでしょう。どうぞ」
扉が開いた。
篠崎清香の企みは成功するのか?
ここでパースヽ( ̄▽ ̄)ノ⌒◯
09/25(Thu) 08:00
絶体絶命!?
ジュン
扉が開き、ロバートとポールが部屋に一歩踏み込んだ。
その瞬間、ロバートの陰から飛び出した泉の一撃が芝浦に命中した。
芝浦
「ぐっ!」
よろめいた芝浦をロバートとポールが取り押さえようとしたが、芝浦が体勢を立て直す方が一瞬早かった。
芝浦は胸ポケットからナイフを取り出し慶子(アニ)の背後に回る。
そのまま、慶子(アニ)の喉元にナイフを突きつけた。
芝浦
「お前ら何者だ!」
芝浦が怒声を上げる。
ポール
「警察よ。今すぐナイフを捨てて投降しなさい。」
芝浦
「ちっ!慶子さん、あなたも警察の方ですか?すっかり騙されましたよ。」
芝浦は今までとは違う低い声で慶子(アニ)に話しかけた。
慶子(アニ)
「わ、私は警察ではありませんわ。」
答える慶子(アニ)の声は震えているように聞こえる。
ロバートとポールはじりじりと芝浦と慶子(アニ)との距離を詰めていく。
芝浦
「そうですか。では、慶子さん、俺が逃げるまでの人質になってもらいますよ。一般人のあなたに危険が及ぶようなことを警察はできるはずない。」
芝浦はニヤリと笑い、ロバートとポールにナイフを向けた。
芝浦
「そこをどけ!さもなくばこの人の命はないぞ!」
ロバートとポールを威嚇する芝浦の腕の中で慶子(アニ)は体を小さくする。
慶子(アニ)
「わ、私は……」
そう言った瞬間、慶子(アニ)は芝浦の腕を叩きナイフを落とし、そのまま見事な一本背負いを決めた。
慶子(アニ)
「俺は検察官なんだよ!このボケが!」
床に転がる芝浦をロバートとポールが取り押さえる。
慶子(アニ)
「芝浦、銃刀法違反の現行犯でお前を逮捕する。」
事の成り行きを見守っていた篠崎と泉が部屋に入ってくる。
小笠原はまだ部屋の外で待機だ。
泉が芝浦に手錠をかける。
篠崎
「お見事でした。藤守検察官。ところで青の媚薬は?」
慶子(アニ)
「あっ……!」
一瞬、慶子(アニ)の顔色が変わった。
泉
「大丈夫です。割れてません。」
泉が芝浦のポケットから青い瓶を取り出した。
「ふぅ~」
そこにいた全員が安堵の溜め息を漏らしたのだった。
アニを格好良く書きたかったんですけど……
ここでパースヽ( ̄▽ ̄)ノ⌒〇
09/25(Thu) 08:33
慶子(アニ)カッコいーい
小春
泉
「……ふう……」
青の媚薬を篠崎に渡して、泉が大きく息を吐く。
篠崎
「お疲れ様、御上さん。お手柄よ」
しかし、労う篠崎を押し退けるように、アニが割り込んで来た。
慶子(アニ)
「お手柄、じゃないぞ!無茶しおって!」
泉
「すみません」
泉がしおらしくうなだれる。
これには慶子(アニ)も出鼻を挫かれてしまった。
泉が悔しそうに唇を噛む。
泉
「あと3cm深く、芝浦の顎に掌底を叩き込めていれば……」
慶子(アニ)
「……そっちか」
その間に、ポールとロバートが芝浦をがっちりと拘束した。
なんとなく、必要以上にくっついているように見えるのは気のせいだろうか……
ポール
「うふふ」
ロバート
「うふふ」
篠崎
「ポール、ロバート。まもなく護送車が来るから、後はよろしくね」
ロバート&ポール
「任せて」
篠崎
「あなたたちは?このまま現場検証?」
小笠原と慶子(アニ)、泉の三人は、顔を見合わせた。
三人とも、現場を保全するくらいしか出来ない。
捜査一課も関わっている案件だし、穂積に報告して、応援を待つしかないだろう。
慶子(アニ)
「そうだな」
篠崎
「分かったわ、穂積くんには私から連絡しておく」
そう言って敬礼し、青の媚薬を手に去る篠崎の背中を見送ったところで、三人はホッと息を吐き、芝浦の逮捕に胸を撫で下ろしていた。
およそ10分後、穂積や小野瀬たちとともに、「本物の」篠崎が現場に駆けつけて来るまでは。
篠崎清香(?)の企みは成功(笑)。
ここでパースヽ( ̄▽ ̄)ノ⌒◯
09/25(Thu) 08:46
おはようございます( ´ ▽ ` )ノ
とも
おぉ~、検察官も身体が資本やから護身術くらいはできるのね凄ッΣ(゚艸゚*) 慶子(アニ)の逞しい身体は卓球だけでできていたのかと…(笑)
それより!青の媚薬を持ち去った篠崎清香(?) は誰⁈
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09/26(Fri) 09:22
おはようございます( ´ ▽ ` )ノ
とも
穂積
「青の媚薬を奪われたぁ~⁈」
駆けつけた穂積たちの後ろにいた篠崎を見て、先程ロバートとポールと共にやってきた篠崎(?)は偽物だったと気づいた小笠原、慶子(アニ)、御上だったが、時はすでに遅し。 3人は小さくなって穂積の前に並んでいた。
慶子(アニ)
「面目ない…」
御上
「私も全く気づかずに媚薬を渡してしまいました…」
小笠原
「ロバートとポールは本物だったのかな…」
小笠原がポツリと呟いた言葉を篠崎が拾って、それに応える。
篠崎
「ロバートとポールはおそらく本物よ。今日は私は別の案件で彼らとは一緒じゃなかったから。私の偽物に騙されて、本当に容疑者を確保してしまったのね」
小さくため息をついているところへ廊下や待機していた隣の部屋で現場検証をしていたともがやってきた。
とも
「小野瀬さん、隣の部屋には小笠原くん、御上さんの指紋以外は検出されませんでした。この部屋のインターホンも指紋がキレイに拭き取られた跡があります」
穂積
「ちっ、そのへんは抜かりないんだな…」
これまでの結果を報告しようと小野瀬の元へ行こうとしたともは、御上のそばを通り過ぎようとして少し違和感を覚えた。
近づいて鼻をスン、とならす。
とも
「小野瀬さん、篠崎さんになりすました偽物は、初めに穂積さんに手紙を渡した人物です!」
少し話は進展しましたかね?
続きをパース( ´ ▽ ` )ノ⌒○
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09/30(Tue) 06:36
小春
芝浦を逮捕したホテルの方は、遅れて到着した捜査一課の刑事たちと小野瀬率いる鑑識に任せて、穂積たちはひとまず警視庁に戻って来た。
慶子(アニ)と泉は現場検証の為に残されたので、車から降りたのは、小笠原、翼、とも、篠崎、そして穂積だ。
通用口から入ると、すぐに、桐子が駆け寄って来た。
白い手袋をはめた手に、手紙を持っている。
桐子
「穂積室長、ついさっき、これをお預かりしました」
穂積
「……もしかして、篠崎から?」
桐子
「そうです。よくお分かりですね?」
穂積が篠崎清香の名前を出すと、まだホテルでの顛末を知らない桐子は驚いたようだった。
桐子
「小春さんの時と同じように、通用口で女から預かったとおっしゃってました。某女優に似ていて、身長はこのぐらい、胸はこのぐらい」
穂積は舌打ちした。
穂積
「白々しい……」
桐子から受け取った洋式封筒には、見覚えのある赤い封蝋、そして桜の押印。
穂積はそのまま、それをともに渡した。
穂積
「とも、アンタさっき、篠崎に化けていたのは、始めにワタシあての手紙を差し出した人物だと言ったわね」
とも
「はい。つまり、『エミ』やと思います」
穂積
「この手紙も調べてちようだい。櫻井、みんなを集めておいて」
手紙の内容も丸投げ(笑)
ちなみにアニの女装写真ではないと思います。
ここでパースヽ( ̄▽ ̄)ノ⌒◯
『アブナイ☆恋の捜査室feat.小春日和』
小春
ありがとうございます。おかげさまでスレッド増設です。
こちらのスレッドでは、ただいまリレーSS『アブナイ☆恋の捜査室feat.小春日和』が開催されております。
『アブナイ☆恋の捜査室feat.小春日和』は飛び込み執筆者大歓迎。
執筆参加ご希望の方は、飛び込む前に上記ルールをお確かめのうえ、ここまでのストーリーを把握するという準備運動をしてからお入りくださいね。
求む勇者!
~feat.小春日和版、主な登場人物~(五十音順)
☆エミ
小春に二通の手紙を預け、JSに与し、帝堂の事件にも関わる、某女優似の謎の美女。
密かに穂積に想いを寄せ、翼に対抗意識を持っているらしい。
☆木崎紅花
翼と同期の仲良しで、目鼻立ちのはっきりした小柄な交通課の婦警。
本人が知らない間に、彼女の姿を借りたJSがアニの誕生会に参加していた。
小笠原の事が好きで、力になりたいと思っている。
☆小日向小春
どんな注文にも応じるため、霞が関の官公庁で重宝されていているソバ屋「さくら庵」の一人娘。
黒髪ショートのちびっこだが、じつは翼より1コ年上。
『'悦び'を持たぬ者』である事に加え、JSから暗示をかけられているらしく、赤の媚薬が効かない。
☆堺桐子
ロングの黒髪をひっつめてメガネをかけた総務課の小柄な女性。
捜査室の機密を入手しようとして警視庁にサイバー攻撃を仕掛けたが察知され、逮捕を免れる代わりに捜査に協力する事に。
☆篠崎清香
緩くパーマのかかった長い髪、小柄だがナイスバディ。
警視庁公安部外事第二課に所属する準キャリアで、穂積と小野瀬とは同期。
滞在中のNYベアーズの管理者でもある。
☆白河とも
小野瀬ラボに新入した鑑識官。パンツスーツでスラっと背が高く、こげ茶色のゆるくパーマのかかったロングヘアーが特徴。藤守と同期。
赤の媚薬の効果を体験した事がある貴重な女性。
☆空間セツナ
捜査一課の垢一点、いや、紅一点。穂積とは相容れず、小野瀬に憧れる独身女警部補。
週末の登場をみんなが待っている。
☆帝堂虎之助
骨董品のコレクターで、「メフィストフェレスの媚薬(赤)」「悪魔の媚薬の取扱説明書」を所持していた富豪。
☆藤守ジュン
黒髪ロング、低身長の検察事務官。同じ名字だが親戚ではないらしい。
藤守アニの手綱を握る、真面目なしっかり者。
☆御上泉
天パの茶髪ショートで、大人しそうな小柄の女性。少年課で、藤守の一つ下の後輩。
美容院に勤める姉が、媚薬絡みで誘拐されかけたりしている。
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09/04(Thu) 05:49
☆『アブナイ☆恋の捜査室feat.小春日和』☆
小春
☆ここまでのあらすじ☆
帝堂から「メフィストフェレスの媚薬(赤)」を借り受ける事に成功した穂積たち。
が、分析を始めた途端、作業に当たっていたともが「赤の媚薬」の影響を受け、明智や明智や穂積にめろめろになってしまう。
その強烈な効果に驚きながらも、小笠原を中心としたチームは帝堂の記憶を頼りに「悪魔の媚薬の取扱説明書」を復元し、解読を進める。
一方で、「青の媚薬」に関わりがあると思われる誘拐、殺人、殺人未遂は続く。
何気ない小春の行動、そして取扱説明書に書かれていた文言から、媚薬には効く人間と効かない人間とがいる事に気付いた穂積や小野瀬たちは、アニを女装させ、容疑者の一人である、30歳のベンチャー企業の社長に会わせてみようと試みる……。
というところから、スレッド28スタートです!
よろしくお願いします!
[削除]
09/06(Sat) 14:27
少しだけ
とも
アニ
「………。 これが本当にオレなのか…?」
如月に化粧を施され、ウイッグをつけて女性ものの服に着替えたアニは、鏡を見て絶句していた。
穂積
「あらアニ、すっごくキレイじゃない。如月のメイクがいいわね」
「すっごく」を強調して穂積がアニを褒めた。
如月
「本当はオレよりもキレイにはしたくなかったんだけどなぁ。元が良いとやりがいがありますよ」
他のメンバーも口々にアニを褒めているなか、ジュンだけは顔を赤くしていた。
藤守
「ジュン、どないした?」
ジュン
「え、あ、何でもないよ。普段から傲慢な慶史さんが女装であんなにキレイになるとは思わなかったから…」
小笠原
「喋る時は少しトーンを上げて。言葉遣いも気をつけてよ」
アニ
「そこまでしなくても、オレは口を開かなければいいだけではないのか」
小野瀬
「一緒について行って相手の事を探るのに一言も話さないのは向こうに怪しまれるよ。ホラ、試しにここで練習してみて?」
アニ
「くっ…。 し、しょうがないわね、これも青の媚薬とJS逮捕の為、精一杯頑張る…わ!」
アニの服はどこから持って来たんやろ?
続きをぱーす( ´ ▽ ` )ノ⌒◯
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09/06(Sat) 19:30
久しぶりに登場(笑)
く
お久しぶりです。明日やっと休みです(泣)何日ぶりかしら?
さっきまでこれまでのお話を読んでました。
アニ完全に(>_<)イタイ人ですね..プププ
読み專になっちゃってますが、楽しませてもらってますよ♪
09/07(Sun) 17:02
これだけしか思い付きませんでした
ジュン
小笠原
「初めまして、小笠原です。」
???
「初めまして。小笠原さんにお会いできるとは光栄ですよ。」
小笠原と握手を交わす男性。
長身に茶色に染めた髪、人なつっこそうな笑顔を浮かべたこの男性は芝浦祐也。
青の媚薬に関わりがある事件の容疑者の一人である。
芝浦
「小笠原さん、そちらの方は?」
芝浦が視線を移した先にいたのはモデルのような長身の美人である。
小笠原
「女性がいた方が場が和むかと思いまして……同席させても?」
芝浦
「もちろん構いませんよ。」
藤守兄(高い声)
「け、慶子です。よ、よろしく。」
小笠原に肘でつつかれながら藤守兄こと慶子が芝浦に笑顔を見せる。
芝浦
「とてもおキレイな方ですね。」
三人での談笑は進んでいく。
芝浦は随分とおしゃべりなようだ。
芝浦
「小笠原さんはアンティークの収集家としても有名ですよね。」
どう切り出そうかと伺っていた話題を芝浦の方から話し出した。
小笠原
「それほどではありませんよ。芝浦さんこそ、随分と収集されていますよね。」
藤守兄こと慶子
「そうなんですか?ぜひともコレクションを拝見したいです……わ。」
芝浦
「慶子さんにご満足頂けますかどうか。それでもよければ是非。」
そう言う芝浦の目の色が変わったのを小笠原と藤守兄こと慶子は見逃さなかった。
ここでパースヽ( ̄▽ ̄)ノ⌒〇
[削除]
09/07(Sun) 17:07
おお
小春
慶子キター━━━ヽ(´ー`)ノ━━━!!
[削除]
09/08(Mon) 10:57
思い付かないよ~&#128166;
桐子
その少し前、捜査室でアニの女言葉等の練習中、捜査室のドアがノックされた。
穂積
「はい?」
穂積の返事と共に扉が開き、堺が入ってきた。
桐子
「"エミ"という人物の行動予測が出来ました」
言葉と同時に幾つか記しの付いたパソコン画面上の地図が広げられる。
桐子
「ただ…あまりにも情報が少ないので、ここまでしか絞り込めませんでした」
そう言って捜査室を見回した桐子の目が女装したアニの姿に止まる。
(あれ?こんな女性、警視庁に居たかしら?チェック、チェック)
穂積
「ねえ、この範囲、見覚えがあるんだけど…」
頭の中で女装アニをメモしていた桐子を穂積の声が現実に引き戻す。
桐子
「"エミ"は穂積室長に執着している様なので、恐らく穂積室長の周辺に出没する可能性が高いと思われます」
桐子
「この予測範囲は不完全なので、もしも聞き込みに行かれるのでしたら、私も同行して、情報が入る都度、更新して絞り込みたいのですが」
穂積
「同行って、危険だわよ?」
桐子
「勿論、承知の上です。お願いします」
そう言って、桐子は深々と頭を下げた。
ということで、翼ちゃんに同行しますね~(*´ω`*)
そして続きはパ~スヽ(*´▽)ノ⌒◯
[削除]
09/14(Sun) 09:01
整理しながら少しずついきましょう
小春
間があいちゃってすみませんでした。桐子さんごめんなさいm(__)m
穂積
「俺は、マスコットの銀太郎が怪しいと思う」
桐子
「さすが室長。エミは変装の名人ですからね。逆をついて、ベタに被り物の中の人なのではないかとお考えなのですね」
翼
「銀太郎ちゃんに中の人なんていません!」
関東一の長さを誇る商店街、穂積の地元、戸越銀座。
テラス席でアイスカフェオレをすすりながら、三人はエミの行方を捜していた。
とはいえ、もともとが神出鬼没の謎の女だ。
ただ捜し歩いても見つかるはずがない。
行動予測を立て、出没範囲を穂積の周辺に絞ったうえで、実は、桐子はさらなる策を考えていた。
いっそ、穂積をオトリにして、エミを誘き寄せる方が早いのではないか、と。
が、穂積は桐子より上官であり、そのうえ、迷惑をかけたのを帳消しにしてもらったばかりの負い目もある。
どうしようか考えていると、当の穂積と目が合った。
その緑色の目が、僅かに動いて、桐子に異変を知らせた。
さりげなく穂積の視線を追った桐子の目に、愛想を振りまきながらこちらに近付いて来る、戸越銀座のマスコット、銀太郎の姿が映った。
ここでパース(^_^)/⌒○
[削除]
09/15(Mon) 23:33
ちょびっとだけ…
エミ
翼
「ウチのピーポくんも可愛いですけど、銀ちゃんも可愛いですね!」
頭の星模様や肉球に触るとハッピーになると言われている戸越銀座のアイドルは、マスコミに登場したり商店街を定例散歩したり、その人気はかなりのものらしい。あちらこちらから「銀ちゃ~ん」と声を掛けられ、愛くるしい笑顔を返している。
瞳をキラキラさせる翼をよそに、穂積と桐子は注意深く様子を窺っていたが、特に変わった事も無く銀太郎の定例散歩は終わった。
捜査室に戻った翼は、桐子から渡されたエミの行動範囲予測の資料をデスクで見直しながら気難しい顔をしていた。
何だかわからないけど、何か引っ掛かるのだ。
エミは本当に室長に執着しているのだろうか?自分達は何か思い違いをしてはいないだろうか?
でもそれは、自分が心のどこかでそうであってほしいと思っているからかもしれない。
分析力に長けている小笠原なら、この資料を見てどう思うだろう?
小笠原は今『青の媚薬』の手掛かりを求めて「慶子」を連れて芝浦に会いに行っている。若干の心配はあるが、何か進展があることを願う翼であった。
パース(*^∀^)ノ⌒○
09/17(Wed) 08:15
都内某所。
小春
とある住宅展示場。
十軒ほどのモデルハウスがぐるりと立ち並ぶ敷地内にあって、フリースペースになっている小さな公園のベンチ。
JSとエミはそこに並んで座り、自販機のコーヒーを飲んでいた。
エミ
「ねえ、太郎さん。赤の媚薬はいつ手に入るの?」
刷毛で掃いたような、白く薄い雲の浮かぶ秋空が見えている。
周りには人影がまばらだとはいえ、この二人は、屋外で堂々と媚薬の話を口にしていた。
エミ
「お互い、近付けない方の媚薬を手に入れて、二つを揃える約束でしょう?」
JS
「もちろん約束は忘れていないよ、エミさん。きみこそどうしたの。戸越まで行って、ルイルイを見てきただけ?」
エミ
「見るだけでも幸せなの」
JS
「ふうん」
エミ
「それより赤の媚薬は」
JS
「媚薬の在処は分かってるよ。だてに何度も警視庁に侵入したわけじゃないからね」
エミ
「……?それなら、すぐにでも盗んでこられるでしょ?あなたなら」
JSは「お褒めにあずかりまして」と一礼した後、コーヒーを飲み干した。
JS
「僕としては、青の媚薬の方を先に手に入れてほしいね。芝浦祐也の手元にあるのはほぼ間違いないが、あの男は危険だ」
JSはなぜか話題をすりかえた。
話をはぐらかすのは彼の常套手段だが、それにしても不自然だ。
それに気づきながらも、エミはすりかわった方の話に乗ってみせた。
エミ
「だから私としては、捜査室のメンバーさんたちが芝浦から押収してくれるのを待ってるの。芝浦よりは警察官の彼らの方が、盗む隙を与えてくれると思うのよ」
そのためなら色仕掛けも辞さない。
エミ
「青の媚薬を手に入れたら、必ずあなたにあげるわ。だから、赤の媚薬を早くちょうだい」
JS
「……それを櫻井翼さんに使う?」
エミ
「『将を射んと欲すれば先ず馬を射よ』……よ」
JS
「日本ではそう言うんだね。『敵を擒にせんとせば先ず王を擒にせよ』と続く……杜甫の詩だ」
エミ
「私は捜査室の王になりたいわけじゃないわ」
JS
「分かってる」
JSは、空になった紙コップをごみ箱に放り込んだ。
JS
「赤の媚薬は、今、警視庁には無い。試料に使う分だけを御大のラボに置いて、本体は別の場所で、別の人物が保管している」
エミ
「……それはどこ?」
JS
「おそらくルイルイの仕業だ。彼は全部分かってて、そこに預けたんだ」
エミ
「だから、それはどこ?」
エミが急かした。
JS
「……小春さんが持ってる」
エミ
「えっ?!」
JS
「小春さんには赤の媚薬が効かない事に気付いて、ルイルイが彼女に預けたんだ。彼女はそれを常に持ち歩いている」
なあんだ、と言いながら、エミは笑顔でJSを見た。
エミ
「それならなおさら簡単じゃないの。小春さんから盗めばいいんだわ。彼女なら、『ちょうだい』って頼めば『はい』ってくれそうな気もするけど」
JS
「僕には、彼女がルイルイから責任を持って預かっているものを奪うなんて出来ない」
エミ
「……何を言ってるの?それに、彼女が赤の媚薬を持っていると知ったら、欲しがるのは、私たちだけじゃないかもしれないわ。そうしたら、小春さんが危険な目に遭うのよ」
JS
「ルイルイはそれも承知だ。僕が小春さんを守ると思ってる」
エミ
「え?何で?」
エミに見つめられて、JSは、赤くなりかけた顔を両手で覆った。
JS
「ルイルイにしてやられた」
エミ
「太郎さん、あなた……」
見たこともないようなJSの姿を見ながら、エミは溜め息をついた。
エミ
「……呆れた」
みんな来ないのでやりたい放題。へっへっ。
ここでパースヽ( ̄▽ ̄)ノ⌒◯
[削除]
09/17(Wed) 09:14
おはようございます( ´ ▽ ` )ノ
とも
私も少し…。
芝浦
「どうぞ、こちらが私のコレクション部屋になります」
そう言われて付いてやってきたのは別の場所にある、とあるマンションの一室だった。
臆することなくスタスタと入っていく小笠原の後を、慣れないヒールでヨタヨタと歩くアニがつづいた。
部屋には絵画やアンティーク家具、壺等中には数億円の価値があるだろうものもあった。
小笠原
「ほう…、これは素晴らしいですね。 資料でしか見たことがないようなものまである」
芝浦
「恐れ入ります。私もアンティークに興味を持ったのはごくごく最近でして。でも、気に入ったものを手に入れた時の達成感はなんともいえないものだということも分かるようになりましたね」
コレクションを一つ一つ撫でながら、芝浦はそっと慶子(アニ)に近づいた。
芝浦
「慶子さん、とおっしゃいましたね。 あなたもこういうアンティークに興味がおありなんですか?」
ヒールの分だけ少し背の高い慶子(アニ)を見上げながらニッコリと微笑んだ芝浦に、慶子(アニ)はこっそり身震いしたが、これも任務だと言い聞かせて芝浦に笑顔を返した。
慶子(アニ)
「ええ、オレ…じゃなかった、ワタシも彼の影響でアンティークに興味を持ったのは最近なんだ…ですけれど、どれもキレイで素敵です…わ」
チラッと小笠原を見ると「さっさと本題に入れよ、メガネ」と口が動いているのが見えた。
「おのれもメガネだろうが!」と心の中でツッコミを入れながら、慶子(アニ)は青の媚薬の 事について聞いてみた。
慶子(アニ)
「ところで、芝浦さんが珍しいものを手に入れたともっぱらの噂なんですが、それはどちらに?」
それを聞いた芝浦は、一瞬ニヤリとしたのを小笠原は見逃さなかったが、すぐに人懐っこい笑顔で慶子(アニ)に向き直った。
芝浦
「ハハハ、もうそんな話が回っているんですか、さすがだなぁ。 おっしゃる通り、本当に珍しいものですよ。 …ただ、ここにはそれはありません。 もし慶子さんがよければお見せしてもいい。そのかわり…今夜食事をご一緒していただけませんか?」
許しを乞うべく小笠原を見る芝浦と、戸惑いの色を隠せない慶子(アニ)。 そんな2人を見て小笠原は微笑んで芝浦に返答する。
小笠原
「彼女さえよければ私は構いませんよ。私もご一緒したいが、残念ながらこれから仕事に戻らなければなりませんし。…慶子(アニ)、ぜひ芝浦さんに見せてもらったらいい。後でどんなものだったか教えてくれよ?」
慶子(アニ)をエサに上手く媚薬の事を聞きだせるのか⁈
続きをパース( ´ ▽ ` )ノ⌒◯
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09/17(Wed) 18:18
やりたい放題
ジュン
警視庁休憩所
ジュン
「はぁ~」
藤守兄が芝浦と会っているとき、ジュンは一人で溜め息をついていた。
藤守
「ジュン?こんなとこで何してんねん?」
如月
「検察庁に戻らなくてもいいの?」
溜め息をつくジュンに外回りから戻った藤守と如月が声をかける。
ジュン
「賢史くん、如月くん。検察庁に戻っても仕事にならなくて……」
如月
「どうしたの?」
ジュン
「慶史さんが心配で……」
ジュンはまた溜め息をついた。
藤守
「何をそんなに心配しとるんや?」
ジュン
「慶史さんは不器用だから……変装して容疑者に接近するなんて大丈夫か心配で心配で……」
ジュンは涙目になっていた。
如月
「ジュンちゃんって、アニさんのことが好きなの?」
ジュン
「えっ?」
藤守
「えっ!?」
突然の如月の言葉にジュンだけでなく、何故か藤守まで反応した。
如月
「だって、そんなに心配するなんて特別に思ってるんじゃないの?」
ジュン
「ち、違うよ!純粋に事務官としてっていうか、友人として心配してるだけ。」
藤守
「そ、そうやんなぁ。如月、お前変なこと言うなや。」
ジュンの否定の言葉に藤守はどこか安堵を覚えていた。
藤守
「とにかく、ジュン、兄貴はやる時はやる男やって。そんなに心配すんなや。」
藤守はジュンの頭をポンポンと叩く。
その時、ジュンの顔がほんのりと赤く染まったのを如月は見逃さなかった。
好き勝手やりすぎかな?まぁ、いいや。(笑)
ここでパースヽ( ̄▽ ̄)ノ⌒〇
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09/18(Thu) 13:49
こんな感じでどうでしょう
泉
芝浦と一旦別れ、小笠原とアニは警視庁へ戻ってくる。
アニ
「食事に誘われた」
穂積
「アニ…じゃなかった、慶子にしては上出来じゃない」
アニ
「慶子言うな!何故わざわざ言い直した!」
小笠原
「大事なのはここからだよメガネ。早ければ今夜、芝浦は青の媚薬を使ってくる」
アニ
「だろうな。だが、大変不本意だが、俺に青の媚薬は効かないのだろう」
穂積
「問題は芝浦が慶子に媚薬が効かないと分かった時ね。なんせ相手は、誘拐未遂、殺人、殺人未遂を犯しているんだから、なにされるか分かったもんじゃないわ。小笠原に尾行はさせるけど、媚薬の所為でいざとなったら慶子を助けられないし。という事で御上」
泉
「っは、はい!?」
穂積
「あんた、小笠原と一緒に尾行しなさい。慶子が危なくなったら、あんたが助けるのよ」
泉
「私がですか!?」
アニ
「ちょっと待て!芝浦は長身の男だぞ!?小柄な御上では危険じゃないか?」
穂積
「慶子、御上に失礼よ。御上は空手の有段者だし、確かジークンドーもやってるわよね」
泉
「はい、趣味程度ですけど…」
穂積
「男一人くらいなら伸せるわよね」
泉
「不意を突けば大抵は」
穂積
「はい決定。姉の恨みがあるかもしれないけど、自重するのよ。慶子、御上にちゃんと守られてなさい」
アニ
「待て、問題はそこではなくて、」
泉
「藤守検察官!私、頼りないかもしれませんがちゃんとお守りしますから、よろしくお願いします!」
勢いよく頭を下げる泉に、アニはそれ以上なにも言えなくなる。
小笠原
「メガネが心配してるのは自分の安全じゃなくて御上さんだって教えないの?」
穂積
「そんなの、自分で言えば良いでしょ」
小声で交わされた会話は、アニにも泉にも届かなかった。
アニ、まさかのヒロイン扱い(笑)
パース*´ー`)ノ⌒○
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09/19(Fri) 07:23
バレてた……
小春
その夜。
東京港の夜景が見えるホテルのレストラン。
窓際に向かい合って座る、慣れた様子の芝浦と、落ち着かない様子で繰り返し座り直す慶子(こと、アニ)。
乾杯をし、食前酒に口をつけたところで、芝浦が慶子(アニ)を見つめた。
芝浦
「今夜は小笠原さんがいらっしゃいませんが、藤守さん……慶子さんとお呼びしても……?」
慶子(アニ)
「え、ええ」
芝浦
「では、わたしの事も、祐也、と」
慶子(アニ)
「そんな……お会いしたばかりで、慎みの無い。芝浦さん、とお呼びします」
これは決して、慶子(アニ)が慎み深いからではない。
それでなくても、慶子(アニ)は普段から滅多に相手を名前で呼んだりはしない。
女装したうえ、男を名前呼びするなど、鳥肌が立ちそうだったからだ。
芝浦
「想像していた通り、美しいだけではなく、礼儀正しくて潔癖な方ですね」
慶子(アニ)
「お恥ずかしいです、わ」
芝浦
「ねえ、慶子さん」
少しくだけた感じになり、しかも、少し声をひそめた芝浦を見れば、芝浦も、慶子(アニ)をじっと見つめている。
慶子(アニ)
「……何でしょう?」
芝浦は、テーブルに肘をつくようにして、慶子(アニ)の方に身を乗り出した。
そうして、そっと囁く。
芝浦
「……あなた、元は男性ですね」
慶子(アニ)
「(……!……)」
周りには聞こえなかったはずの、密やかな会話。
けれど、慶子(アニ)は凍りつきそうになった。
咄嗟には返す言葉が出ない。
如月のメイクは完璧のはずだ。
髭剃り跡も、眉の処理も、喉仏も、完璧に隠せているはずだ。
心の中で繰り返し自分に言い聞かせる事で、慶子(アニ)は何とか平静を保つ。
が、芝浦はさらに続けた。
芝浦
「……お気に障りましたか?」
慶子(アニ)
「い、いいえ」
芝浦
「人にはそれぞれ事情があるものです。わたしはあなたの昔の性別など気にしない。今、あなたは美しい。それでいい」
慶子(アニ)
「……は、あ、ありがとう……ございます」
他に何と言えばいいのか。
芝浦は最初の姿勢に戻ると、食事を再開した。
慶子(アニ)にも、食べるように促す。
芝浦
「最上階に部屋を取りました。食事が終わったら、そちらで、わたしの新しい宝をお見せします」
慶子(アニ)
「……嬉しいですわ」
元・男だと知られてもそれを容認された事で(今も男だが)、慶子(アニ)の態度は徐々に、本来の冷静さを取り戻しつつあった。
芝浦
「わたしは美しいものが好きです。控え目な美貌でも、常にひたむきに努力する女性。あなたのように、過去があってもひときわ目を引くほど輝く女性」
慶子(アニ)
「……女性として扱ってくださるのね」
芝浦
「もちろんですよ。……過去にもいました。知り合いの知り合いですが、女性になろうとしていた男性が」
慶子(アニ)の脳裏を、殺人未遂の被害者の記憶がよぎった。
芝浦
「彼の場合、身体は男性だったんですが、心は女性だった。わたしと結ばれる直前に、実は、他の男を愛してると打ち明けられましてね。ショックでした」
慶子(アニ)
「……それで?」
芝浦
「もちろん、諦めましたよ。ですが、わたしの自尊心はとても傷ついた。そんな場面で、他の男を愛してるなんて言われたら……わかるでしょう?」
あなたも男だったんだから、という顔で、芝浦は慶子(アニ)を見た。
その目の奥に、さっきまでとは違う、暗い狂気の光が宿った。
慶子(アニ)は頷いてみせたが、パットを入れたブラジャーをつけた胸の中では、心臓が早鐘を打ち始めていた。
芝浦の話は、半分本当だ。
だが、実際には彼は媚薬を使って初対面の相手を拉致しており、傷ついたのはナイフで刺された相手の方だ。
相手は女性ホルモンを多量に投与していた為に、青の媚薬の効果は完全でなかった。
そのために、難を逃れたのだ。
だが、芝浦は慶子(アニ)にその事実を隠している。
警戒しなければ。
万が一にも、別室で隠しカメラとマイクで様子を窺っている、泉や小笠原に危害が加えられるような事があってはならない。
慶子(アニ)は芝浦に、慰めるような言葉をかけながら、この後、最上階の部屋に連れていかれてからどうするか、その対策を練るのだった。
ここでパースヽ( ̄▽ ̄)ノ⌒◯
09/19(Fri) 08:21
慶子、貞操の危機!?
ジュン
ホテルの最上階、その部屋の前に慶子(アニ)と芝浦は立っていた。
芝浦
「どうぞ?」
芝浦に促され、おずおずと慶子(アニ)は部屋に足を踏み入れた。
芝浦
「まずはワインでも」
芝浦に手渡されワインで乾杯をする間も慶子(アニ)の頭の中はフル回転していた。
どうやって芝浦から青の媚薬を奪うか……
小笠原と泉を危険な目には合わせたくない。
ワインを一口飲み、慶子(アニ)は口を開いた。
慶子(アニ)
「それで……珍しいコレクションというのは……?」
芝浦
「慶子さんは意外とせっかちなんですね。」
芝浦にクスリと笑われ、ごめんなさいと謝る慶子(アニ)。
芝浦
「いいんですよ。これのことですね。」
芝浦が取り出したのは瓶に入った青い液体。
それを見た慶子(アニ)は咄嗟に瓶に手を伸ばした。
芝浦
「まだ、駄目ですよ。」
手を伸ばした慶子(アニ)から芝浦は瓶を隠すように、腕を背中に回した。
芝浦
「まずはシャワーでも浴びてきてください。お楽しみはそれからですよ。」
ニヤリと笑い慶子(アニ)を見る芝浦の瞳に、慶子(アニ)はゾクリと悪寒を感じた。
難しい~(;>_<;)
ので、ここでパースヽ( ̄▽ ̄)ノ⌒〇
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09/19(Fri) 08:57
シャワーはまずいでしょう(笑)
小春
同じフロアのフリースペース。
膝に愛機ナナコを乗せた小笠原と、慶子(アニ)に装着したカメラとマイクから送られて来る泉とは、顔を見合わせていた。
小笠原
「シャワー浴びたら男に戻っちゃうじゃない」
泉
「芝浦が青の媚薬を持っているのはハッキリしましたけど」
部屋に二人きり、というのもまずい。
いざとなったら、警察の力で鍵を開けて室内に入ることは出来る。
だが、それでは、不意討ち狙いで一発勝負である泉の体術が決まる確率が、ぐんと下がってしまう。
慶子(アニ)と力を合わせられればいいが、突入となれば、古いガラス瓶である青の媚薬を破損しかねない。
逮捕の危険を感じれば、芝浦がわざと割ってしまうことも考えられるのだ。
微量でも、ともにあれだけの効果をもたらした媚薬を、ホテルで撒かれたら目も当てられなくなる
そうなると、慶子(アニ)には、どうしても、青の媚薬の瓶を手に入れ、守っていてもらわなくてはならないのだ。
泉は、頭の中で格闘のシミュレーションを組み立ててみたが、何度やってみても、自分ひとりでは荷が重いという所に行き着く。
せめて、瓶が無ければ。外なら。出会い頭なら。
けれど、倒した後は?すぐに起き上がられたら?逃げられそうになったら?倒せなかったら?
小笠原にも、泉の考えている事は分かる。
電話で穂積に相談してみるべきだろうか。
泉
「……」
その時。
うつむいていた二人の視線の先に、黒いパンプスが現れた。
小笠原
「……?」
顔を上げた所にいたのは、
清香
「穂積くんから話は聞いたわ」
……外事の、篠崎清香。
清香
「私たちがフォローする」
そして、彼女の背後には……
揃って身長2メートルを越え、乙女の心を持つ、アメリカ人の巨漢が二人、芝浦の写真を胸に抱いて、立っていた。
ここでパースヽ( ̄▽ ̄)ノ⌒◯
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09/19(Fri) 20:40
訂正m(__)m
小春
(誤)>膝に愛機ナナコを乗せた小笠原と、慶子(アニ)に装着したカメラとマイクから送られて来る泉とは、顔を見合わせていた。
(正)膝に愛機ナナコを乗せた小笠原と、慶子(アニ)に装着したカメラとマイクから送られて来る音声を共にチェックしていた泉とは、顔を見合わせていた。
ですね。
すみません。
泉さんを送ってどうする(;´д`)ゞ
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09/22(Mon) 17:21
少しだけ…
とも
小笠原
「…篠崎さん、ロバートもポールも青の媚薬は恐らく効かないだろうけど、どうやって芝浦たちのいる部屋に入る…んでしょうか」
考えあぐねていた小笠原たちにとっては3人が来たことは頼もしい事だったが、肝心の慶子(アニ)がいる部屋へどうやって行くのか。
ロバート
『大丈夫よ、リョウ!ワタシたちがケイジのコレクター仲間だと言って部屋に行くわ!』
ポール
『ケイジが女の子になってスゴくキレイだったからビックリしちゃったけど、相手のMr.シバウラも結構タイプなのよね(//∇//)』
御上
「…あの、小笠原さん、この方たちで本当に上手くいくんですかね?」
きゃっきゃうふふとはしゃいでいるNYベアーズを見て若干引き気味の御上がポツリとこぼした。
篠崎
「まあ、芝浦の相手をアニ1人でさせるよりはマシじゃない? さっきここに来る時にメールで知らせておいたから、シャワーを浴びさせる前に早く行かないと。 ロバートとポールはああ見えてNY市警の優秀な刑事よ、青の媚薬もアニもきっと彼らが守ってくれるわ」
慶子(アニ)、貞操の危機⁉︎まだ引っ張ってみました(σ´∀`)σ
続きをお願いしますのパース( ´ ▽ ` )ノ⌒◯
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09/23(Tue) 09:15
慶子(アニ)貞操の危機はまだ続く(笑)
小春
直後に、シャワールームの脱衣所からだろう、慶子(アニ)からの返信が、サイレントモードに設定した篠崎の携帯を鳴らした。
篠崎
「メールよ。『応援了解。シャワーは形だけで出る。この電話は通話状態のままにするから、芝浦が青の媚薬を出したと察したら、そちらのタイミングで突入してくれ』」
篠崎が読み上げたメールの内容に、全員が頷く。
篠崎
「まず、ポールとロバートが部屋に入る。その陰から、御上さん。あなたが、不意をついて一撃で仕留める。失敗したらすぐ逃げるのよ」
泉
「はい」
篠崎
「小笠原くんは、廊下で待機」
小笠原
「分かった」
篠崎
『ポール、ロバートも、媚薬は絶対割らないように。最終的には私が確保して、警視庁に持ち帰るわ』
ポール・ロバート
『了解よ』
やがて、シャワーの音が止まり、部屋に戻った慶子(アニ)を芝浦が出迎える声がし……、
芝浦
「……部屋まで来てくださったんだから、キスくらい、いいでしょう?」
慶子(アニ)
「わ、私、そんな女ではありません」
芝浦
「野暮な方だ。……でも、そんなあなたがどう変わるのか、見てみたい気がする」
慶子(アニ)
「どういう意味ですか?」
芝浦
「今夜の趣向をお見せしますよ。……どうです、素晴らしい蒼色の瓶でしょう。ですが、中身はもっと素晴らしいのですよ」
慶子(アニ)
「……本当に、きれいな瓶ですわ。……これは、何なんですの?」
芝浦
「『メフィストフェレスの媚薬』というものです。中世の、惚れ薬らしいのですよ」
慶子(アニ)
「まあ……いったいいつの代物ですの?まさか、飲んだりしないでしょうね?」
芝浦
「使い方は全く分からないんです。色々試してる最中なんですがね……試してみませんか?」
慶子(アニ)
「えっ?」
篠崎
「今ね」
篠崎はそう言うと、ビックリするぐらい簡単にインターホンを押した。
泉と小笠原は急いで壁際に張り付き、篠崎はインターホンのカメラが捉える位置をポールと代わる。
ポールとロバートは芝浦の写真をしまうと、ドアの前に立った。
インターホンから、不機嫌そうな、しかしその感情を押し殺したような芝浦の声。
芝浦
「……どなた?」
ポールは咳払いをすると、いつもとは違う、抑えた低音の声を出した。
ポール
『私、ポール・ポーラーベア。ケイコ・フジモリの友人です』
芝浦
「慶子さんの……?」
芝浦の声から、室内で芝浦が慶子(アニ)を振り返った気配がする。
すぐに、慶子(アニ)の声が応えた。
慶子(アニ)
「ごめんなさーい、芝浦さん!私のアンティーク仲間です。珍しいものを見せて頂けるとうかがったので、つい、誘ってしまったの!」
演技か本気か、慶子(アニ)は裏返った声を出した。
ち、と芝浦の舌打ちが聞こえたような、聞こえなかったような。
芝浦
「……まあ、いいでしょう。どうぞ」
扉が開いた。
篠崎清香の企みは成功するのか?
ここでパースヽ( ̄▽ ̄)ノ⌒◯
09/25(Thu) 08:00
絶体絶命!?
ジュン
扉が開き、ロバートとポールが部屋に一歩踏み込んだ。
その瞬間、ロバートの陰から飛び出した泉の一撃が芝浦に命中した。
芝浦
「ぐっ!」
よろめいた芝浦をロバートとポールが取り押さえようとしたが、芝浦が体勢を立て直す方が一瞬早かった。
芝浦は胸ポケットからナイフを取り出し慶子(アニ)の背後に回る。
そのまま、慶子(アニ)の喉元にナイフを突きつけた。
芝浦
「お前ら何者だ!」
芝浦が怒声を上げる。
ポール
「警察よ。今すぐナイフを捨てて投降しなさい。」
芝浦
「ちっ!慶子さん、あなたも警察の方ですか?すっかり騙されましたよ。」
芝浦は今までとは違う低い声で慶子(アニ)に話しかけた。
慶子(アニ)
「わ、私は警察ではありませんわ。」
答える慶子(アニ)の声は震えているように聞こえる。
ロバートとポールはじりじりと芝浦と慶子(アニ)との距離を詰めていく。
芝浦
「そうですか。では、慶子さん、俺が逃げるまでの人質になってもらいますよ。一般人のあなたに危険が及ぶようなことを警察はできるはずない。」
芝浦はニヤリと笑い、ロバートとポールにナイフを向けた。
芝浦
「そこをどけ!さもなくばこの人の命はないぞ!」
ロバートとポールを威嚇する芝浦の腕の中で慶子(アニ)は体を小さくする。
慶子(アニ)
「わ、私は……」
そう言った瞬間、慶子(アニ)は芝浦の腕を叩きナイフを落とし、そのまま見事な一本背負いを決めた。
慶子(アニ)
「俺は検察官なんだよ!このボケが!」
床に転がる芝浦をロバートとポールが取り押さえる。
慶子(アニ)
「芝浦、銃刀法違反の現行犯でお前を逮捕する。」
事の成り行きを見守っていた篠崎と泉が部屋に入ってくる。
小笠原はまだ部屋の外で待機だ。
泉が芝浦に手錠をかける。
篠崎
「お見事でした。藤守検察官。ところで青の媚薬は?」
慶子(アニ)
「あっ……!」
一瞬、慶子(アニ)の顔色が変わった。
泉
「大丈夫です。割れてません。」
泉が芝浦のポケットから青い瓶を取り出した。
「ふぅ~」
そこにいた全員が安堵の溜め息を漏らしたのだった。
アニを格好良く書きたかったんですけど……
ここでパースヽ( ̄▽ ̄)ノ⌒〇
09/25(Thu) 08:33
慶子(アニ)カッコいーい
小春
泉
「……ふう……」
青の媚薬を篠崎に渡して、泉が大きく息を吐く。
篠崎
「お疲れ様、御上さん。お手柄よ」
しかし、労う篠崎を押し退けるように、アニが割り込んで来た。
慶子(アニ)
「お手柄、じゃないぞ!無茶しおって!」
泉
「すみません」
泉がしおらしくうなだれる。
これには慶子(アニ)も出鼻を挫かれてしまった。
泉が悔しそうに唇を噛む。
泉
「あと3cm深く、芝浦の顎に掌底を叩き込めていれば……」
慶子(アニ)
「……そっちか」
その間に、ポールとロバートが芝浦をがっちりと拘束した。
なんとなく、必要以上にくっついているように見えるのは気のせいだろうか……
ポール
「うふふ」
ロバート
「うふふ」
篠崎
「ポール、ロバート。まもなく護送車が来るから、後はよろしくね」
ロバート&ポール
「任せて」
篠崎
「あなたたちは?このまま現場検証?」
小笠原と慶子(アニ)、泉の三人は、顔を見合わせた。
三人とも、現場を保全するくらいしか出来ない。
捜査一課も関わっている案件だし、穂積に報告して、応援を待つしかないだろう。
慶子(アニ)
「そうだな」
篠崎
「分かったわ、穂積くんには私から連絡しておく」
そう言って敬礼し、青の媚薬を手に去る篠崎の背中を見送ったところで、三人はホッと息を吐き、芝浦の逮捕に胸を撫で下ろしていた。
およそ10分後、穂積や小野瀬たちとともに、「本物の」篠崎が現場に駆けつけて来るまでは。
篠崎清香(?)の企みは成功(笑)。
ここでパースヽ( ̄▽ ̄)ノ⌒◯
09/25(Thu) 08:46
おはようございます( ´ ▽ ` )ノ
とも
おぉ~、検察官も身体が資本やから護身術くらいはできるのね凄ッΣ(゚艸゚*) 慶子(アニ)の逞しい身体は卓球だけでできていたのかと…(笑)
それより!青の媚薬を持ち去った篠崎清香(?) は誰⁈
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09/26(Fri) 09:22
おはようございます( ´ ▽ ` )ノ
とも
穂積
「青の媚薬を奪われたぁ~⁈」
駆けつけた穂積たちの後ろにいた篠崎を見て、先程ロバートとポールと共にやってきた篠崎(?)は偽物だったと気づいた小笠原、慶子(アニ)、御上だったが、時はすでに遅し。 3人は小さくなって穂積の前に並んでいた。
慶子(アニ)
「面目ない…」
御上
「私も全く気づかずに媚薬を渡してしまいました…」
小笠原
「ロバートとポールは本物だったのかな…」
小笠原がポツリと呟いた言葉を篠崎が拾って、それに応える。
篠崎
「ロバートとポールはおそらく本物よ。今日は私は別の案件で彼らとは一緒じゃなかったから。私の偽物に騙されて、本当に容疑者を確保してしまったのね」
小さくため息をついているところへ廊下や待機していた隣の部屋で現場検証をしていたともがやってきた。
とも
「小野瀬さん、隣の部屋には小笠原くん、御上さんの指紋以外は検出されませんでした。この部屋のインターホンも指紋がキレイに拭き取られた跡があります」
穂積
「ちっ、そのへんは抜かりないんだな…」
これまでの結果を報告しようと小野瀬の元へ行こうとしたともは、御上のそばを通り過ぎようとして少し違和感を覚えた。
近づいて鼻をスン、とならす。
とも
「小野瀬さん、篠崎さんになりすました偽物は、初めに穂積さんに手紙を渡した人物です!」
少し話は進展しましたかね?
続きをパース( ´ ▽ ` )ノ⌒○
[削除]
09/30(Tue) 06:36
小春
芝浦を逮捕したホテルの方は、遅れて到着した捜査一課の刑事たちと小野瀬率いる鑑識に任せて、穂積たちはひとまず警視庁に戻って来た。
慶子(アニ)と泉は現場検証の為に残されたので、車から降りたのは、小笠原、翼、とも、篠崎、そして穂積だ。
通用口から入ると、すぐに、桐子が駆け寄って来た。
白い手袋をはめた手に、手紙を持っている。
桐子
「穂積室長、ついさっき、これをお預かりしました」
穂積
「……もしかして、篠崎から?」
桐子
「そうです。よくお分かりですね?」
穂積が篠崎清香の名前を出すと、まだホテルでの顛末を知らない桐子は驚いたようだった。
桐子
「小春さんの時と同じように、通用口で女から預かったとおっしゃってました。某女優に似ていて、身長はこのぐらい、胸はこのぐらい」
穂積は舌打ちした。
穂積
「白々しい……」
桐子から受け取った洋式封筒には、見覚えのある赤い封蝋、そして桜の押印。
穂積はそのまま、それをともに渡した。
穂積
「とも、アンタさっき、篠崎に化けていたのは、始めにワタシあての手紙を差し出した人物だと言ったわね」
とも
「はい。つまり、『エミ』やと思います」
穂積
「この手紙も調べてちようだい。櫻井、みんなを集めておいて」
手紙の内容も丸投げ(笑)
ちなみにアニの女装写真ではないと思います。
ここでパースヽ( ̄▽ ̄)ノ⌒◯