『ストロベリー☆パニック』
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03/06(Thu) 08:02
リレー始めますよ。
小春
登場人物…
☆イチゴぱにゅぱにゅ(22)……グラビアアイドルをしていた時代にストーカー被害に悩まされ、その時に事件を解決した捜査室の明智や翼たちと親しくなる。
小柄で目が大きく可愛い見た目で、「桃井イチゴ」として地道に活動していたが、実は柔道部出身のニューハーフであった。
男性である事実をカミングアウトしてからは「イチゴぱにゅぱにゅ」と改名し、歌手としてメジャーデビュー。
以来、デビューシングル<ぱにゅぱにゅフルーツ♪イチゴ味>は大ヒット、武道館ライブも経験し、現在は人気アイドルの仲間入りをしている。
小笠原やヒロインは彼女(彼?)の歌のファン。
イチゴ自身は、腹筋の割れている強くて投げ技の得意な男性がタイプで、柔道黒帯の明智が好みのど真ん中らしい。
[削除]
03/06(Thu) 08:03
ストロベリー☆パニック
小春
~定時:緊急特命捜査室~
明智
「お先に」
ジャケットを手にして席から立ち上がりながら、明智が後輩たちに声をかける。
室内にいた全員が仕事の手を止めて顔を上げ、挨拶を返してきた。
藤守
「あっ、お疲れ様です!」
礼儀正しい藤守の横で、如月が椅子の背もたれに身体を預けて、うーん、と伸びをする。
如月
「もう定時かぁ。明智さん、相変わらず仕事早いですねー」
小笠原
「早く帰らないと、お姉さんたちが暴れだすんでしょ」
小笠原がぼそりと言う。
藤守
「こら、小笠原!失礼やぞ」
明智
「いいんだ。本当の事だしな」
明智の家には、超不器用で料理も掃除も全く出来ないうえに、空腹になると狂暴になる三人の姉がいる。
だから、多忙で留守がちな母親に代わって、長男の明智が家の中の全ての家事をこなさなければならない事は、同僚たちにはすでに周知の事実だ。
小笠原
「それに、今日はいつものスーパーが特売なんでしょ」
明智
「ああ。……室長もまだ戻って来ないのに、先輩の俺がお前たちを残して帰るのは悪いと思うんだが……すまん」
頭を下げようとした明智を、恐縮した翼が立ち上がって止める。
翼
「誠…明智さんが謝ることじゃありませんよ!私たちが、仕事を定時で終わらせられないだけなんですから!」
急いで言い直したものの、「誠臣さん」と言いかけたのは一目瞭然。
実は、明智と翼は交際し始めたばかり。
これまた周知の事実なのだが、本人たちは、まだ誰にも知られていないと思い込んでいる。
捜査室のメンバーは全員、翼を明智に取られた事が内心面白くないので、交際に気付かないふりをしているだけなのだが。
如月
「そうですよー。さ、遠慮なく特売に行って下さい。早く出ないと室長が戻って来て、仕事が入って、帰りそびれちゃうかもしれませんよ?」
如月も素早く立ち上がって、翼と引き離すようにしながら、長身の明智の広い背中を押す。
明智
「不吉な事を言うな」
明智は端正な顔をしかめた。
明智
「……だが、如月の言う通りだな。悪いが行かせてもらう」
明智は再度時計を確かめ、少しだけ急いだ様子で荷物を持ち直すと、扉に足を向けた。
全員
「お疲れ様でした!」
明智
「お先に」
明智が扉の向こうに消え、残ったメンバーが、それぞれ、自分の仕事に戻ろうとした時。
明智の声
「うわあっ!」
扉の向こうの廊下に、明智の悲鳴が響き渡った。
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03/06(Thu) 08:05
ストロベリー☆パニック
小春
普段沈着冷静な明智の、時ならぬ大きな声に、捜査室の中にいたメンバーは飛び上がった。
藤守
「な、何や?!」
如月
「明智さん!」
真っ先に反応した二人が、廊下に飛び出して行く。
そして、
藤守
「うぉっ?!」
如月
「あっ!」
続けて叫ぶ声が聞こえてきた。
これには翼も、さすがの小笠原も、じっとしてはいられない。
二人は互いに顔を見合わせてから扉に近付くと、上下に顔を並べて、そろそろと外の様子を窺った。
するとそこには……
???
「明智さん、会いたかった!」
明智
「くっつくな!離れろ!」
そこには、明智に飛び付こうとしては巧みにかわされ、腕を掴もうとしては邪険に振り払われている、可憐な美少女の姿があった。
翼、小笠原
「あっ!イチゴちゃん!」
翼と小笠原の声に、美少女がぱっと顔をこちらに向けた。
それは紛れもなく、グラビアアイドルの桃井イチゴ。いや、現在は大人気アイドルの「イチゴぱにゅぱにゅ」と呼ぶべきか。
イチゴ
「あーっ、櫻井さんに小笠原さんだ!久し振りー!」
笑顔で翼たちの方に手を振りながらも、明智に抱きつこうとする攻撃の手は緩めない。
それもそのはず。
一見して美少女だが、イチゴは実は男性だ。
しかも、前の事件の時、「腹筋が割れてて強くて投げ技の得意な男性」という、好みのタイプど真ん中の明智に一目惚れしてしまい、最初から最後まで、文字通り猛アタックしていた。
元相撲部だというイチゴのタックルは凄まじく、その頃、明智はまだイチゴを女性だと信じていたにも関わらず、襲いかかってくるたびに、本気で投げ飛ばしていた。
投げられたイチゴはますます明智への想いを募らせる。熱を増して迫って来るから、明智はまた投げ飛ばす。
エンドレスだった。
場違いな騒がしさを聞きつけて、また、その原因が明智と人気アイドルだと知って、刑事部の廊下にも人だかりが出来始めている。
小笠原
「これ、そろそろまずいんじゃない?」
小笠原がこっそり呟くが、明智でさえ持て余している状況を打開する手段を、翼が持っているはずがない。
翼
「すみません。私に、相撲部と柔道部の取っ組み合いの中に飛び込んで行く勇気はありません……」
その時翼の目に映ったのは、降りてくるエレベーターの点滅表示。
それはこの階で止まり、そして……ドアが開いた。
現れたのは穂積と小野瀬。
翼
「あっ!」
穂積の姿を見て、反射的に明智の動きが止まる。
イチゴの方は、急に直立不動になった明智の視線を追って……穂積に気付いた。
一方の穂積と小野瀬は、人垣を訝しむように眉をひそめながら、エレベーターを出てくる。
イチゴはひとつ身震いすると、穂積に向きを変え、いきなり四股を踏んだ。
二人の間で人垣が崩れる。
完全に道が開くより先に、イチゴが飛び出した。
野次馬の陰から突進して来るイチゴの姿を目に捉えた穂積が、手にしていたファイルを無言で小野瀬に押し付けると同時にネクタイを緩める。
うおおっ、とイチゴが吠えた。
穂積
「!」
身体のぶつかる凄い音がし、だが、組んだ途端に勝負はついた。
イチゴの身体は穂積に軽々と持ち上げられ、次の瞬間にはもう、廊下の彼方まで投げ飛ばされていた。
かろうじて受け身をとったものの、ごろごろと転がってゆき、肩で息をして穂積を振り返るイチゴ。
それを見下ろしながら、穂積は、小野瀬が差し出してきたファイルを受け取る。
そして、不機嫌な表情を隠そうともせず、碧色の目で、冷ややかにイチゴを睨み付けた。
穂積
「何なの?この、物騒なオカマは!!」
その時、その場にいた全員は、同じ事を思った。
物騒なオカマはアンタだよ。
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03/06(Thu) 08:07
ストロベリー☆パニック
小春
穂積
「いいこと?そこから一歩でも動いたら、ぶん殴るわよ」
物騒なオカマ……いや、穂積に脅されて、イチゴはイヤイヤと首を振る。
イチゴ
「いやーん!イチゴ、投げられるのはいいけど、殴られるのはキライ!」
小野瀬
「だったら、逆らわないほうがいいね。穂積に殴られると痛いよ」
イチゴ
「うえーん」
廊下では大騒ぎになるからと、イチゴは穂積に首根っこを掴まれて、小会議室に連れてこられていた。
室内には小野瀬を加えた捜査室のメンバー全員と、成り行き上、一人だけ帰るわけにはいかず、結局戻ってきてしまった、明智。
全員の視線を集めて、イチゴは、向かい合わせに置かれた長机と三対の椅子でこしらえた、六人掛けの席の真ん中に座らされていた。
向かいに座っているのは、小野瀬(鑑識の光源氏はイケメンだが優男で、イチゴのタイプではないらしい、というのがその理由)。
穂積と明智は、小野瀬の席の後ろに立っている。
小野瀬
「イチゴさん、きみがここに来た理由は、知っているよ。まさに、さっきまで穂積や俺が参加していた会議で、上から説明があったからね」
イチゴ
「わあ、良かった。じゃあ、OKって事だね?」
イチゴは嬉しそうに手を叩き、その手をそのまま胸の前で組んだ。
イチゴ
「室長さんも明智さんも超タイプだし、みんなイケメンだし櫻井さんも可愛いし。こんな職場で働けるなんて、イチゴ、嬉しいなあ」
それまで黙って話を聞いていたメンバーが、一斉に、イチゴの言葉を聞き咎めた。
明智、藤守、小笠原、如月、翼
「はあ?!」
小野瀬
「十日間だけだけどね」
小野瀬が付け加える。
小野瀬
「TVで、よくあるでしょ。タレントが警察や消防署で職場体験、みたいなの」
藤守
「ああ……って!イチゴぱにゅぱにゅが、刑事として殺人現場に行くんすか?」
穂積
「それなら一課に預けるわよ」
如月
「と言うと……」
小笠原
「わざわざここが選ばれたって事は、捜査室のいつもの仕事に密着させるって事でしょ。下着泥棒、無銭飲食、それから変態。で、TV的には、あわよくば、窃盗や殺人にも出くわしたい、と」
穂積
「小笠原、正解」
室長に褒められて、小笠原はちょっと嬉しそうだ。
穂積
「そんなわけで、明日から、イチゴと撮影クルーが滞在するからそのつもりで」
一方の穂積は、あからさまに迷惑そう。
穂積
「イチゴ、挨拶」
イチゴ
「はーい!」
穂積に促され、イチゴは素直に立ち上がって、ぴょこんと頭を下げた。
イチゴ
「皆さんのお邪魔にならないよう頑張ります。明日からよろしくお願いします!特に、あ、け、ち、さん♪」
穂積
「余計な事は言わなくていい!」
穂積に叱られても、イチゴはにこにこしている。
イチゴ
「だってえ、カッコいいんだもん。明智さん、イチゴ、明智さんの事好きでもいいよね?」
明智
「えっ?」
イチゴ
「だって、イチゴ、彼氏いないもん。明智さんも、彼女いないんだよね?ねっ?」
全員の視線が明智に集まる。
明智は明らかに動揺しているが、翼の顔を見る事も出来ず、ただ冷や汗をかくだけ。
イチゴ
「明智さん、迷惑?イチゴの事キライ?大キライ?」
イチゴの笑顔が消えて、一転、泣きそうな顔になる。
たちまち大きな目に涙が湧き上がるのを見た、明智の心が挫ける音がした。
明智
「いや……大キライと言うほどでは」
イチゴ
「ホント?!やったあー!!」
瞬きとともに、涙が零れる。
笑顔で涙を拭くイチゴの可憐な姿は、知っていてもとても男とは思えない。
イチゴ
「じゃあ、改めまして、よろしくお願いします、皆さん!」
満面の笑みのイチゴ。
小野瀬の隣で、明智に震える背中を向けたままの翼。
メンバーからの冷たい視線。
まるで、四面楚歌の中で針のむしろに座らされている気分だ。
家に帰れば、凶暴な姉たちが空腹を通り越し、怒り狂って明智の帰りを待っているだろう。
さっきの如月の言葉が思い出されて、明智は激しい後悔の渦に巻き込まれていく。
早く帰れば良かった。
明日からの日々を考えただけで、目の前が暗くなる明智であった……。
03/06(Thu) 08:13
ストロベリー☆パニック、リレースタートです。
小春
……というところから、リレー開始でいかがでしょうか。
積極的に明智に迫るイチゴの登場、
煮え切らない明智、
不安になるヒロイン、
チャンスを狙うメンバー、
TVの密着取材、
十日間の中で起きる事件……などがキーワードになるでしょうか?
もちろん、いつものようにワタクシこの先ノープランです(どーん)。
皆さん、後はよろしくお願いします。
[削除]
03/06(Thu) 08:55
おはようございます(^-^)
とも
いよいよリレースタートですね!
出だしなんでこんなかんじでつないでみます(^o^)/
翌日。
翼は捜査室の掃除とお茶の準備をするためにいつも早めに出勤しているが、今日はそれよりも更に早く警視庁に着いてしまった。
誠臣さんからは夜、寮に帰ってからひたすら電話越しに謝られたけど、あの時皆がいる前で恋人が私だ、なんて知られたら、その場の空気が悪くなるのはもちろん、室長や他のメンバーから何を言われるかわからなかったから「大丈夫です」としか言えなかったけど。
これから10日間が憂鬱で仕方ない。
イチゴちゃんとも上手く接する事ができるかな。
捜査室に入ると、まだ誰も来ていない。
室長席にカバンがあるから、室長は会議に出かけているのだろう。
いつものようにお掃除をして、ポットのお湯を沸かそうと給湯室に向かう廊下で、前からイチゴとスタッフと思われる一行がやってきた。
イチゴ
「あっ、櫻井さんだ、おはよー!」
櫻井
「イチゴちゃん、おはようございます。今日は早いですね。まだ皆さん来られてないんですが、こちらへどうぞ」
とりあえず笑顔を作って返事を返し、捜査室へ案内し、急いで給湯室へ向かった。
[削除]
03/06(Thu) 12:52
書いてみた
ジュン
給湯室から捜査室に戻ると、イチゴはスタッフの何名かと打ち合わせをしていた。イチゴとスタッフにコーヒーを淹れたところで、賑やかないつもの声が聞こえてきた。
翼
「あっ、おはようござ……います。」
翼の挨拶は尻窄み状態になってしまった。目の前で見事な一本背負いが決まっていたからだ。
如月
「朝から見事な一本ですね。」
藤守
「おう、櫻井。おはようさん。」
小笠原
「おはよう。」
皆が挨拶を返してくれている間も明智とイチゴの攻防は続いていた。しかし、
スタッフ
「イチゴちゃん、打ち合わせの続きするよ。」
イチゴ
「はぁい。」
スタッフの一言でイチゴはミーティングテーブルに戻ったのだ。今まで明智との攻防が始まれば際限なく明智にアタックしていたイチゴだが、流石はプロということなのだろう。仕事には真摯な態度をとることにメンバーは感心した。
その後、室長が会議から戻り、改めて取材の内容の説明とイチゴと組むメンバーの発表があった。
ということで、イチゴちゃんと組むのは誰なのかお任せしまーす。
[削除]
03/07(Fri) 06:26
打てば響くような。
小春
ともさんジュンさん、早速ありがとうございます。
二人ともさすが反応速いですね。(人´∀`)アリガトー♪
他の方も書き込みやすいよう、なるべく刻んでいきますね。
もちろん、ノッてきたら長文も大歓迎です♪
~初日・翼vision~
穂積
「さて、イチゴ。まずは櫻井・如月組に同行してもらいましょうか」
イチゴ
「はーい!」
室長からの指示に、イチゴちゃんが元気よく手を挙げて応えた。
穂積
「返事は短く、『はい』!」
イチゴ
「はい!」
穂積
「よろしい。イチゴ、この二人はアンタより年上だけど、ここでは最年少よ。当然、経験も少ない。アンタのような素人が、最初に同行するには適していると思うけどどうかしら」
イチゴ
「はい。如月さん、櫻井さん、よろしくお願いします」
イチゴちゃんは、如月さんと私に向き直って、きちんと頭を下げてくれた。
穂積
「今日の仕事は、孫を装った犯人からの電話で多額の現金を騙し取られてしまった、高齢の女性から詳しい状況を聞き出す事よ」
イチゴ
「ええと、それって、振り込め詐欺ですよね?」
イチゴちゃんが首を傾げる。
穂積
「そうよ。先方には、TV取材の許可も取ってあるわ。同じような被害者が出ないように、と協力してくださるの。くれぐれも失礼の無いようにね」
如月、翼、イチゴ
「はい!」
振り込め詐欺は「お母さん助けて詐欺」とも呼ばれる。
愛情を悪用した卑劣な詐欺だ。
かなり前からある詐欺だけど、手口が巧妙になってきて、今も被害は増え続けている。
私は、イチゴちゃんや明智さんの事ではまだすっきりしない思いを抱えながらも、思考を仕事に集中させるために、拳をぎゅっと握って、気合いを入れ直した。
続きよろしくです(^_^ゞ
[削除]
03/08(Sat) 13:35
難しい~
ジュン
如月
「俺と翼ちゃんで話を聞くから、イチゴちゃんは見ていてね。」
イチゴ
「はい。」
会議室に通されて来たのは、少し緊張した感じのおばあさん。被害者の葛西和代さん。孫を名乗る人物にお金を騙し取られたという。
如月
「カメラは気にせずにお話しくださいね。」
如月さんが優しく語りかけると少し安心したような表情を浮かべた。
翼
「では、最初に電話が掛かってきた時のことをお話しください。」
葛西
「あれは、〇月×日のお昼過ぎだったと思います。孫と名乗る電話があって、お金が必要だから助けてほしいっと……」
如月
「その後はどうされましたか?」
葛西
「お金を用意して孫の代理だという人にお金を渡しました。」
人の優しさを利用した犯罪に私は憤りを感じて手をぎゅっと握った。
葛西
「必死に貯めていたお金でした。それを……」
葛西さんは涙を流した。そして、
葛西
「どうか、私のような思いをする人が出ないように犯人を捕まえてください。」
こんなんでも、いいでしょうか(;>_<;)
刻めなくてごめんなさいm(__)m
03/08(Sat) 16:08
ジュンさん、ありがとうございますm(__)m
小春
如月
「桃井さん」
葛西さんからひととおり話を聞いたところで、如月さんはイチゴちゃんを振り返った。
さすがに、「イチゴちゃん」とは呼ばない。
如月
「きみからも何か、葛西さんに聞いてみたい事はある?」
イチゴちゃんは、最初からずっと私の隣で頷きながら、真剣な表情で葛西さんのお話を聞いていた。
涙を浮かべて唇を震わせるその顔に、華やかなアイドルの面影は無い。
イチゴ
「葛西さん、良かったですね」
葛西
「え?」
可愛らしい声で名前を呼ばれて顔を上げたものの、言葉の意味を測りかねて、葛西さんが、訝しむようにイチゴちゃんを見つめた。
そしてそれは私たちも同じ。
詐欺の被害者に、「良かったですね」だなんて……。
如月
「桃井さん……!」
如月さんが顔色を変えたけれど、イチゴちゃんは涙を浮かべたまま、葛西さんに向けて、にこりと笑った。
イチゴ
「実のお孫さんからの電話じゃなくて、良かったじゃないですか」
葛西
「……え?」
イチゴ
「『不始末をしでかしたから、おばあちゃん金払ってよ。親には内緒でさ』そんな孫じゃなくって」
それでようやく、イチゴちゃんの言いたい事が、私たちにも分かってきた。
イチゴ
「もし、葛西さんがイチゴのおばあちゃんだったら、イチゴ、嬉しい。必死に貯めてきたお金なのに、孫を助けるために、無我夢中で払ってくれたんだもん」
葛西さんの目に、みるみるうちに涙があふれた。
葛西
「私、私……愚かな事をしましたのに。息子たちにも迂闊だと叱られましたし、肝心のその孫からも、『もっと信じてよ』なんて言われてしまいましたし」
イチゴ
「おばあちゃんは悪くない。悪いのは犯人だよ!」
いつの間にか、イチゴちゃんの口調が変わっている。
イチゴ
「おばあちゃんは勇気を出して、被害に遭った事を教えてくれた。もう充分だよ。ここからは、警察が犯人を見つけて、きっと罪を償わせる。ねっ、櫻井さん!」
翼
「あっ、は、はい!」
急に言われて、私は頷くしかない。
イチゴ
「おばあちゃんの大切なお金は全部戻らないかもしれない。でも、もしも犯人がイチゴの事を知ってる人なら、イチゴ、このTV番組の中でお願いする。おばあちゃんのお金を返して、おばあちゃんに謝って、って」
イチゴちゃんは葛西さんを見つめたまま、離れた場所からこちらに向けられている、ビデオカメラを指差した。
イチゴ
「それがダメでも、これから先、おばあちゃんの事は、本物のお孫さんが守ってくれるはずだよ。だって、おばあちゃんに守ってもらったんだもん!」
堪えきれず、葛西さんが嗚咽を漏らす。
如月さんが席を立って、葛西さんの背中を撫でながら、部屋を出ていく。
イチゴ
「……」
一時の興奮がおさまったのか、イチゴちゃんが、途方に暮れたような顔で立ち尽くしていた。
イチゴ
「……櫻井さん、ごめんなさい。イチゴ、葛西さんを泣かせちゃった……。……失敗しちゃった?」
自分も泣きそうな顔のイチゴちゃんに、私は、首を横に振って見せた。
……こんな感じでどうでしょう。続きお願いします(^_^ゞ
[削除]
03/09(Sun) 17:42
ではもう少し。
小春
葛西さんを泣かせてしまったと落ち込むイチゴちゃんを励ましながら捜査室に戻ると、先に葛西さんを送って行った如月さんが、廊下で私たちを待ち構えていた。
如月
「あっ、来た来た」
如月さんが駆け寄ってくる。
翼
「如月さん、葛西さんは?」
如月
「室長が車で送って行ったよ」
イチゴ
「如月さん、ごめんなさい。イチゴ、葛西さんを悲しませちゃった……」
イチゴちゃんはそう言って頭を下げたけど、如月さんは首を横に振って、イチゴちゃんの肩をぽんぽんと叩いた。
如月
「葛西さんは俺との別れ際までずっと泣いてたけど、たぶん、イチゴちゃんはあの人を悲しませてはいないと思うよ」
イチゴ
「……本当?」
如月さんはうんと頷く。
如月
「まあ、室長が帰ってくれば分かるよ。それにしても、幽霊屋敷の事件の時にも思ったけど、イチゴちゃんって、熱いよね!」
イチゴちゃんは、困ったような顔をしている。
如月
「熱いっていうか、男気があるっていうか。ねっ、翼ちゃん」
翼
「はい」
私もそう思う。
少なくとも、葛西さんはイチゴちゃんに会って話をして、気持ちが軽くなったはずだと思う。
イチゴ
「そうかなあ……」
そんな話をしていると、廊下の彼方に、室長が姿を現した。
イチゴ
「あっ、室長さん!」
室長に気付いた途端、イチゴちゃんの目が輝いた。
イチゴ
「室長さーーーん!」
室長に向かって、イチゴちゃんは物凄い速さで走って行く。
私と如月さんがその背中を見送っていると、イチゴちゃんは辿り着くなり室長に掴みかかり、あっという間にコテンと転がされていた。
如月
「見事な小手投げだね」
翼
「……はあ」
イチゴ
「……ううう、室長さんには全然勝てる気がしない……」
如月
「仕方ないって。柔道有段の俺や明智さんでも、室長には手も足も出ないんだから……」
めそめそしながら戻ってきたイチゴちゃんを、如月さんが慰める。
穂積
「イチゴ、葛西さんから、イチゴにお礼を言っておいてくれ、と伝言されたわよ」
イチゴ
「ふえっ?!」
歩み寄ってきた室長に言われて、イチゴちゃんが頓狂な声を上げた。
穂積
「イチゴの言葉に励まされた、って」
私は嬉しくなって、イチゴちゃんの手を握り締めた。
翼
「良かったですね、イチゴちゃん!」
イチゴ
「……イチゴ、役に立てた?」
室長が頷く。
穂積
「ええ。市民から感謝されるような事をしてくれたんだから、ご褒美をあげなきゃね」
室長に頭を撫でられて、イチゴちゃんの表情がみるみる明るくなった。
如月
「じゃあ、今夜は歓迎会を兼ねて、いつもの居酒屋で!」
穂積
「いいわね」
如月
「室長のオゴリですよね?」
穂積
「はあ?いつものアレに決まってるでしょ」
如月
「えー?!」
言いあいしつつ捜査室に戻る如月さんと室長の後をついて歩きながら、イチゴちゃんが、私にこっそり訊いてきた。
イチゴ
「櫻井さん、『いつものアレ』って、何?」
如月さんと室長が物凄い勢いで振り向き、しまった、という顔をした……
(^_^ゞ
[削除]
03/10(Mon) 08:37
おはようございます(^-^)
とも
ちょっと忘れかけてたので1.5シーズンを読んできました(^o^)/
櫻井
「え? あ、ええっと…、ジ、ジャンケンのことだよ。最後に食事代をかけてジャンケンをして、負けた人が支払いをするの」
捜査室恒例のアレ、といえば『最強の男決定戦』。 だけど今その事を言ってはいけないような気がして、咄嗟にごまかしてみた。
如月
「そうそう、ジャンケンするんだよ~。俺、アブナイところで勝つからいいんだけどさ、いつもヒヤヒヤするんだよね、なんせ下っ端だし、室長たちと違って給料少ないし」
穂積
「フン、毎回ワタシが奢ってたらこっちが破産するわよ。ウチは牛飲馬食なんだから」
すかさずフォローしてくれた2人の言葉にイチゴは素直に納得した。
イチゴ
「なあんだ、ジャンケンかぁ。 あ、じゃあ今回はイチゴもジャンケンする~。こう見えてもイチゴ、ジャンケンつよいんだよ~」
さっきまでの落ち込んでた表情と違い笑顔を取り戻したイチゴの様子に安堵し捜査室へ戻った。
こんな繋ぎしかできなくてスミマセンm(_ _)m
[削除]
03/11(Tue) 07:14
ともさんありがとうございます(´∇`)ノシ
小春
繋ぎは全然OKですよ。
むしろ話を進めてくれていいのに(笑)
その夜。
イチゴ
「イチゴ、イチゴで練乳~、にゅるにゅるり~♪」
いつもの居酒屋、いつもの座敷は、いつも以上の異常な盛り上がりを見せていた。
イチゴ
「にゅるにゅるり~♪」
小笠原、如月、翼
「にゅるにゅるり~♪」
イチゴ、小笠原、如月、翼
「ぱにゅぱにゅフルーツ~♪」
藤守
「イェーイ!」
穂積、明智、小野瀬
「…………」
歌って踊るイチゴと、ノリノリで一緒に歌う三人、指笛を吹いて声援を送る藤守。その傍らで、年長者三人は、ちびちびとグラスに口をつけていた。
私なんてここで投げてみる。(^_^ゞ
[削除]
03/11(Tue) 10:46
攻防戦?
ジュン
小野瀬
「そろそろ、アレなんとかならないか?」
穂積
「ああ、あのメロディーは……」
明智
「脳内を回ります……」
年長者3人はそろってため息をついた。
翼
「イチゴちゃんの歌を生で聞けるなんて贅沢です。」
如月
「確かに。最初に聞いたときはアレだと思ったけど。」
小笠原
「売れるって言ったでしょ。」
イチゴ
「明智さん、イチゴの歌聞いててくれた!……ふぐっ」
飛びかかったイチゴを明智は片手で防ぐ。それでも、イチゴは負けじとアタックし続ける。その間に……
小野瀬
「櫻井さん、サラダ取り分けようか?」
穂積
「櫻井、水割り作ってくれ。」
小野瀬と穂積が翼をかまう。翼を他の人間が構うことが許せないが、今は自分の身に危険が迫っている。イチゴとの攻防を繰り返しながら明智は悶々とするしかなかった。
ここで切ってみる(((^^;)
03/11(Tue) 17:50
ジュンさんありがとう(´∇`)ノシ
小春
そうです、明智さんのお話なんですよね。←
いいなあ、と翼は思う。
自分の気持ちを素直に言えて、それがちっとも嫌みじゃなくて。
大好きな明智に対しても、想いを隠さずに文字通りぶつかっていけるイチゴが、だ。
明智への想いなら、翼だって負けていないはずなのに。
……明智の方も、イチゴには何の遠慮も無いように見える。
人前で取っ組み合いをしたり、しぶとく迫るイチゴに文句を言ったり。
翼
「……」
男同士だと知っているのに。
じゃれあっているだけだと分かっているのに。
イチゴに嫉妬するなんて、全く筋違いだと思うのに。
翼
「……」
小野瀬に烏龍茶を注いだ後、翼は小さな小さな溜め息をついてしまった。
それに気付いたのか、たちまち、穂積の大きな手が伸びてきて、翼の頭を撫でた。
相変わらず地獄耳、と言うより、穂積はこんな時、常に翼を見ていてくれる。
穂積
「明智もやきもきしているわよ」
翼
「……そうでしょうか?」
自分の考えている事が穂積に筒抜けなのはいつもの事で、翼ももう、いちいち驚かない。
だから翼の口から出たのは、そのまま、穂積への返答になった。
小野瀬
「俺もそう思うよ」
内緒話が漏れないように、二人は翼の両脇に座って、綺麗な顔を寄せてきた。
穂積
「アンタには寂しい思いをさせて悪いけど、仕事だし、数日の事だから。我慢してちょうだい」
穂積の眼差しは温かい。
穂積
「でも、我慢出来なくなったら言うのよ」
小野瀬
「どうしても寂しい時は、いつでも慰めてあげるからね」
翼
「小野瀬さんまで……」
イチゴ
「じゃあ、ひと休みしたし、来月発売の新曲『バナナはおやつに入ります♪』を歌います!」
小笠原、如月、藤守
「イェーイ!」
穂積
「ほら、行きなさい」
穂積に促されて立ち上がりながら、翼はようやく、笑顔に戻った。
翼
「はい!」
(^_^ゞ
[削除]
03/11(Tue) 21:07
私も1.5シーズン復習しました。
エミ
イチゴ
「♪B・A・N・A(ビー・エー・エヌ・エー)♪ヘイヘイヘイ」
イチゴ・小笠原・如月・藤守・翼
「♪NA(エヌエー)」
イチゴ
「♪朝バナナで栄養バッチリ♪遠足ではおやつです♪……」
四人は早速、合いの手をマスターした模様。
新曲の御披露目が終わったイチゴが、バッグから袋詰めの何かを取り出して、みんなに配り始めた。
イチゴ
「バナナはおやつに入ります♪のグッズでーす。まだ試供品なんだけど、特別にあげちゃう!」
如月
「えー?何なに?開けてもいいの?」
なぜか如月はベッキーになっている。
藤守・小笠原・翼
「………」
袋から出てきたのは、大きなバナナとイチゴ二粒が前面にプリントされたタンクトップ。翼のは女の子用にキャミソール。
小野瀬
「意味深な絵柄だよねえ、これ」
穂積
「楽●んご のパクリじゃねえか」
m(_ _)m←土下座
[削除]
03/11(Tue) 21:54
確かにバナナはおやつだ(笑)
とも
新曲までできてるなんてスゴイ!
私は小笠原さんが自ら歌ってる姿を想像してツボにはまってます(≧∇≦)
いつも騒がしいと怒鳴り込んでくる居酒屋の女将も、今日は有名人が来ているとあって何も言ってこなかった。
相変わらず明智とイチゴの激しい攻防が続く横で、藤守はすっかり酔っ払った様子で小野瀬に絡み、小笠原は仕事中では考えられない程饒舌に、ビジネスとはなんたるかを如月に語り、穂積はひたすら翼に酒の相手をさせていた。
明智はイチゴの攻撃をかわしつつ、翼の様子を窺うが、当の翼は穂積に頭を撫でられて嬉しそうにニコニコしている。
そんな明智の視線に気づいた穂積が、腕時計の時間を確認し、立ち上がってパンッと手を叩いた。
穂積
「じゃあ、もう遅いから、今日はこの辺でお開きにしましょうか。 イチゴには、明日も朝から頑張ってもらわないといけないしね」
如月
「ハイハーイ、お疲れさまでーす」
穂積のお開き宣言に、小笠原のウンチクにヘロヘロの如月が真っ先に反応した。
穂積
「ということで、支払いをかけて、いつものアレ、やるわよ~」
穂積の言う、いつものアレの意味が今日は違うということは、イチゴのいないところでメンバー全員に周知済だったのだが。
藤守
「よっしゃ、今日はイチゴもおるからな、絶対負けへんで!」
と、1人で気合を入れてジャケットやシャツをどんどん脱いでいく藤守。
如月
「(小声)まさかとは思うけど、藤守さん、酔っ払ってて、昼間の事忘れてません?」
小笠原
「…なんか嫌な予感しかしない」
藤守以外の捜査室メンバーがイチゴの方をこっそり見ると、すでに藤守の引き締まった体に釘づけになっていた。
イチゴ
「わー、藤守さんも筋肉すごーい! でもなんで脱いでるの? 皆でジャンケンするんでしょ?」
如月
「ふ、藤守さんはジャンケンでも、全力で挑むから上着とか脱ぐんですよねー」
慌てて如月が話の方向を修正しようとするが、
藤守
「はぁ?ジャンケン?そんなもんせーへんで。いつものアレといえば、『最強の男決定戦』で体力勝負や!」
イチゴ
「キャー!体力勝負なら、藤守さんみたいに明智さんも脱ぐの? 見たい見たーい!」
小野瀬
「…あーあ、言っちゃったね」
穂積
「藤守のやろう…後でシメるからな」
さて、今回は何で勝負しましょうか?
[削除]
03/11(Tue) 22:29
乱入っ!
泉
あ、バナナはおやつなんですね
私バナナはおかずだと思ってました(笑)
それにしても藤守さんはやらかしてくれますね
乱入失礼しました( ̄^ ̄)ゞ←続き書けよ
[削除]
03/12(Wed) 01:25
あらま。
清香
いきなり乱入してみる。
穂積
「仕方ねぇ、今日は腕立てでやるぞ。」
誤魔化すのは無理だろうと判断したのならば穂積の行動は誰よりも早い。
大きくため息をついた穂積がジャケットとベストを脱ぎ捨てネクタイを緩めながら言い放つと、藤守以外の4人も諦めたようにジャケットを脱ぎ臨戦態勢へと入る。
一枚、また一枚と脱いでいくその姿に、イチゴのテンションはぐんぐん上がっていく。
イチゴ
「きゃーん!明智さんも室長さんもしなやかで綺麗な筋肉をしてると思ってたけど、小野瀬さんも予想以上!!」
小野瀬
「…あ、あぁ、ありがとう。鑑識も体力勝負だからね、鍛えておかないと。」
見た目は可愛らしいアイドルスマイルなためついいつもの癖で笑顔を返してしまうが、ゴクリと喉を鳴らすイチゴにさすがの小野瀬も半歩後ずさる。
イチゴ
「…でも、やっぱり明智さんが一番かなッ☆」
小野瀬の腕を軽く撫で明智へとウインクを飛ばすイチゴに、明智は心底嫌そうに視線を送る。
明智
「そんなことない。小野瀬さんのほうが素晴らしい筋肉をお持ちだ。それに小野瀬さんのほうが女性慣れしてて優しいだろうし、何でもそつなくこなすだろうから投げ技もすぐにマスターできるはずだ。悪いことは言わない、小野瀬さんにしておけ。」
小野瀬
「そんなわけない、元SATエースの明智君に敵うはずがないさ。それにイチゴさんは明智君が良いって言ってるんだし、ね。」
酔いもあってか、いつもの台本棒読み大根役者ぶりはどこへ行ってしまったのかと思うくらいつらつらと小野瀬へイチゴを押しつけようとする明智に、押し付けられてはたまったもんじゃないと小野瀬も反論をした。
イチゴ
「いやーん、二人ともイチゴの為にケンカしないでー!イチゴは二人とも好きだよ?」
二人の間であっちだこっちだと肩やら背中やら押しやられている当の本人は満更でもない様子で、二人の男に挟まれるモテモテヒロインになりきっている。
明智・小野瀬
「「いや、違うから!!!」」
穂積
「うっせぇ!とっととやるぞ!!」
重なった二人の言葉と同時にイチゴと明智と小野瀬の頭に穂積の鉄拳が飛ぶのを、小笠原と如月はただ見つめることしか出来ないでいた。
如月
「…余計なことを言って巻き込まれたくありませんから。」
小笠原
「賢明な判断だね。」
→
つい穂積√にしたくなる。
03/12(Wed) 01:59
まだ始まりませんw
清香
穂積
「櫻井、カウントしろ。」
翼
「はい、いきます!」
いつものように座卓を端に寄せ皆が等間隔に並ぶと、唯一の女子であり参加を免除されている翼に穂積が合図を送る。
が。
イチゴ
「室長さん、ちょっと待って。イチゴはどこでやればいいの?」
腕立てをしようと腹ばいになった穂積の前にイチゴがしゃがみ込みながら問う。
穂積
「は?」
イチゴ
「イチゴもやりたい!」
穂積
「一応お前の歓迎会も兼ねてるから参加はしなくて良いんだが…。」
イチゴ
「えー、だって負けなきゃいいんでしょ?イチゴ、勝てる自信あるもん♪」
両手をギュッと握ってやる気をアピールする姿ははたから見れば『可愛らしい』の一言だ。
しかしイチゴの言葉は目の前にいる現役の刑事達にケンカを売っているとも取れてしまう。
穂積
「いくら元相撲部だからってそんなヒョロイ腕で出来んのか?」
イチゴ
「うん!まぁ、もし負けても取材協力費ってことで経費にしてもらうから。ね、マネージャー?」
それまで片隅で小さく座っていた空気のようなマネージャーにイチゴが笑顔を向けると、マネージャーは横目で伝票を確認し小さく指で丸を作る。
イチゴ
「ほら、良いって言ってるし。」
穂積
「…へぇ、じゃあ俺が勝ったら焼酎のボトルもう一本入れて良いか?」
イチゴ
「もちろん!だーかーらーいいでしょ?」
穂積
「…まぁ、そこまで言うならやってみろ。負けても泣くんじゃねぇぞ?」
イチゴ
「やったぁー!室長さん、大好き―☆」
ニヤリと笑った穂積の笑顔の奥に見えた何かを、捜査室のメンバーと小野瀬はあえて見ないように視線を逸らした。
→
現金な室長w
[削除]
03/12(Wed) 04:37
わーい(´∇`)ノシ
小春
エミさんの新曲に大笑いし、ともさんの藤守さんに親指を立て、泉さんの「バナナはおかず」発言に「小野瀬か」とツッコミを入れ、皆勤賞の清香さんの登場に歓喜しました。
みんなありがとう(´ 3`)
最強の男は誰になるのか?
負けるな明智!
とう!←書けよ
(^_^ゞ
03/12(Wed) 13:34
最強の男は誰だ
小春
翼
「……25、26、27、28」
息継ぎをするだけの間隔を空けて、翼のカウントが続く。
まだまだ全員表情には余裕があるが、ここまでの飲酒の量によって、若干の差が出始めていた。
藤守
「……はっ。何やこれ!いつの間に俺、腕立て伏せさせられてんねん!誰かの陰謀か?!」
如月
「藤守さんのせいですよ!」
藤守
「はあ?!」
穂積
「藤守……、後でぶん殴る」
イチゴ
「その後イチゴがチューしてあげる」
藤守
「いらんわ!」
イチゴ
「えー?あ、いいこと思い付いた!みんな、ステキな筋肉、見せてくれたから、最後まで、残った人には、イチゴが、いっぱい、チューしてあげる!」
全員
「それ罰ゲーム!」
最後まで残って支払いを免れたいのに、待っているのがニューハーフのキスでは報われない。
翼
「38、39、40……」
イチゴ
「じゃあ、イチゴが、最後まで、残ったら、明智さんが、イチゴにチュー、してくれる、のは?」
翼
「よん……」
ぎょっとして、翼のカウントが乱れる。
全員
「……」
全員が、頭の中で損得を計算し始めた。
明智
「室長……!」
穂積
「分かってるわよう」
縋るような明智の声。
穂積は何故かニヤニヤしている。
明智
「……絶対負けん!」
明智は叫んだ。
(^_^ゞ
03/13(Thu) 08:44
おはよう
とも
穂積
「じゃあ、最後まで、残った人に、櫻井が、キスする、っていうのはどう?」
櫻井
「ごじゅう…、えっ⁈」
穂積の提案にまたもや櫻井のカウントが乱れる。
藤守
「なんやて⁈ 」
小野瀬
「櫻井さんが、キス、してくれるなら、頑張らないと、ね?」
如月
「よーし、まだまだ、これから、頑張る、ぞっと」
小笠原
「…櫻井さん、なら、いいかも」
明智
「なっ、そ、それは、ダメだ! 櫻井が、キス、するなんて!」
俄然やる気を取り戻したメンバーと、憤慨する明智。
イチゴ
「ちょっと、イチゴのチューは?」
全員
「却下!」
イチゴ
「そんなぁー」
どこでそんな話になったのかとカウントを続けながら、翼は気づいた。
(ちょっと待って、最後まで残ったのが明智さんじゃなかったら、私、明智さんの前で他の人にキスしなきゃいけないじゃない! 明智さん、頑張って!)
…勝負がまだつかへんΣ(゚д゚lll)アレ?
リレー始めますよ。
小春
登場人物…
☆イチゴぱにゅぱにゅ(22)……グラビアアイドルをしていた時代にストーカー被害に悩まされ、その時に事件を解決した捜査室の明智や翼たちと親しくなる。
小柄で目が大きく可愛い見た目で、「桃井イチゴ」として地道に活動していたが、実は柔道部出身のニューハーフであった。
男性である事実をカミングアウトしてからは「イチゴぱにゅぱにゅ」と改名し、歌手としてメジャーデビュー。
以来、デビューシングル<ぱにゅぱにゅフルーツ♪イチゴ味>は大ヒット、武道館ライブも経験し、現在は人気アイドルの仲間入りをしている。
小笠原やヒロインは彼女(彼?)の歌のファン。
イチゴ自身は、腹筋の割れている強くて投げ技の得意な男性がタイプで、柔道黒帯の明智が好みのど真ん中らしい。
[削除]
03/06(Thu) 08:03
ストロベリー☆パニック
小春
~定時:緊急特命捜査室~
明智
「お先に」
ジャケットを手にして席から立ち上がりながら、明智が後輩たちに声をかける。
室内にいた全員が仕事の手を止めて顔を上げ、挨拶を返してきた。
藤守
「あっ、お疲れ様です!」
礼儀正しい藤守の横で、如月が椅子の背もたれに身体を預けて、うーん、と伸びをする。
如月
「もう定時かぁ。明智さん、相変わらず仕事早いですねー」
小笠原
「早く帰らないと、お姉さんたちが暴れだすんでしょ」
小笠原がぼそりと言う。
藤守
「こら、小笠原!失礼やぞ」
明智
「いいんだ。本当の事だしな」
明智の家には、超不器用で料理も掃除も全く出来ないうえに、空腹になると狂暴になる三人の姉がいる。
だから、多忙で留守がちな母親に代わって、長男の明智が家の中の全ての家事をこなさなければならない事は、同僚たちにはすでに周知の事実だ。
小笠原
「それに、今日はいつものスーパーが特売なんでしょ」
明智
「ああ。……室長もまだ戻って来ないのに、先輩の俺がお前たちを残して帰るのは悪いと思うんだが……すまん」
頭を下げようとした明智を、恐縮した翼が立ち上がって止める。
翼
「誠…明智さんが謝ることじゃありませんよ!私たちが、仕事を定時で終わらせられないだけなんですから!」
急いで言い直したものの、「誠臣さん」と言いかけたのは一目瞭然。
実は、明智と翼は交際し始めたばかり。
これまた周知の事実なのだが、本人たちは、まだ誰にも知られていないと思い込んでいる。
捜査室のメンバーは全員、翼を明智に取られた事が内心面白くないので、交際に気付かないふりをしているだけなのだが。
如月
「そうですよー。さ、遠慮なく特売に行って下さい。早く出ないと室長が戻って来て、仕事が入って、帰りそびれちゃうかもしれませんよ?」
如月も素早く立ち上がって、翼と引き離すようにしながら、長身の明智の広い背中を押す。
明智
「不吉な事を言うな」
明智は端正な顔をしかめた。
明智
「……だが、如月の言う通りだな。悪いが行かせてもらう」
明智は再度時計を確かめ、少しだけ急いだ様子で荷物を持ち直すと、扉に足を向けた。
全員
「お疲れ様でした!」
明智
「お先に」
明智が扉の向こうに消え、残ったメンバーが、それぞれ、自分の仕事に戻ろうとした時。
明智の声
「うわあっ!」
扉の向こうの廊下に、明智の悲鳴が響き渡った。
[削除]
03/06(Thu) 08:05
ストロベリー☆パニック
小春
普段沈着冷静な明智の、時ならぬ大きな声に、捜査室の中にいたメンバーは飛び上がった。
藤守
「な、何や?!」
如月
「明智さん!」
真っ先に反応した二人が、廊下に飛び出して行く。
そして、
藤守
「うぉっ?!」
如月
「あっ!」
続けて叫ぶ声が聞こえてきた。
これには翼も、さすがの小笠原も、じっとしてはいられない。
二人は互いに顔を見合わせてから扉に近付くと、上下に顔を並べて、そろそろと外の様子を窺った。
するとそこには……
???
「明智さん、会いたかった!」
明智
「くっつくな!離れろ!」
そこには、明智に飛び付こうとしては巧みにかわされ、腕を掴もうとしては邪険に振り払われている、可憐な美少女の姿があった。
翼、小笠原
「あっ!イチゴちゃん!」
翼と小笠原の声に、美少女がぱっと顔をこちらに向けた。
それは紛れもなく、グラビアアイドルの桃井イチゴ。いや、現在は大人気アイドルの「イチゴぱにゅぱにゅ」と呼ぶべきか。
イチゴ
「あーっ、櫻井さんに小笠原さんだ!久し振りー!」
笑顔で翼たちの方に手を振りながらも、明智に抱きつこうとする攻撃の手は緩めない。
それもそのはず。
一見して美少女だが、イチゴは実は男性だ。
しかも、前の事件の時、「腹筋が割れてて強くて投げ技の得意な男性」という、好みのタイプど真ん中の明智に一目惚れしてしまい、最初から最後まで、文字通り猛アタックしていた。
元相撲部だというイチゴのタックルは凄まじく、その頃、明智はまだイチゴを女性だと信じていたにも関わらず、襲いかかってくるたびに、本気で投げ飛ばしていた。
投げられたイチゴはますます明智への想いを募らせる。熱を増して迫って来るから、明智はまた投げ飛ばす。
エンドレスだった。
場違いな騒がしさを聞きつけて、また、その原因が明智と人気アイドルだと知って、刑事部の廊下にも人だかりが出来始めている。
小笠原
「これ、そろそろまずいんじゃない?」
小笠原がこっそり呟くが、明智でさえ持て余している状況を打開する手段を、翼が持っているはずがない。
翼
「すみません。私に、相撲部と柔道部の取っ組み合いの中に飛び込んで行く勇気はありません……」
その時翼の目に映ったのは、降りてくるエレベーターの点滅表示。
それはこの階で止まり、そして……ドアが開いた。
現れたのは穂積と小野瀬。
翼
「あっ!」
穂積の姿を見て、反射的に明智の動きが止まる。
イチゴの方は、急に直立不動になった明智の視線を追って……穂積に気付いた。
一方の穂積と小野瀬は、人垣を訝しむように眉をひそめながら、エレベーターを出てくる。
イチゴはひとつ身震いすると、穂積に向きを変え、いきなり四股を踏んだ。
二人の間で人垣が崩れる。
完全に道が開くより先に、イチゴが飛び出した。
野次馬の陰から突進して来るイチゴの姿を目に捉えた穂積が、手にしていたファイルを無言で小野瀬に押し付けると同時にネクタイを緩める。
うおおっ、とイチゴが吠えた。
穂積
「!」
身体のぶつかる凄い音がし、だが、組んだ途端に勝負はついた。
イチゴの身体は穂積に軽々と持ち上げられ、次の瞬間にはもう、廊下の彼方まで投げ飛ばされていた。
かろうじて受け身をとったものの、ごろごろと転がってゆき、肩で息をして穂積を振り返るイチゴ。
それを見下ろしながら、穂積は、小野瀬が差し出してきたファイルを受け取る。
そして、不機嫌な表情を隠そうともせず、碧色の目で、冷ややかにイチゴを睨み付けた。
穂積
「何なの?この、物騒なオカマは!!」
その時、その場にいた全員は、同じ事を思った。
物騒なオカマはアンタだよ。
[削除]
03/06(Thu) 08:07
ストロベリー☆パニック
小春
穂積
「いいこと?そこから一歩でも動いたら、ぶん殴るわよ」
物騒なオカマ……いや、穂積に脅されて、イチゴはイヤイヤと首を振る。
イチゴ
「いやーん!イチゴ、投げられるのはいいけど、殴られるのはキライ!」
小野瀬
「だったら、逆らわないほうがいいね。穂積に殴られると痛いよ」
イチゴ
「うえーん」
廊下では大騒ぎになるからと、イチゴは穂積に首根っこを掴まれて、小会議室に連れてこられていた。
室内には小野瀬を加えた捜査室のメンバー全員と、成り行き上、一人だけ帰るわけにはいかず、結局戻ってきてしまった、明智。
全員の視線を集めて、イチゴは、向かい合わせに置かれた長机と三対の椅子でこしらえた、六人掛けの席の真ん中に座らされていた。
向かいに座っているのは、小野瀬(鑑識の光源氏はイケメンだが優男で、イチゴのタイプではないらしい、というのがその理由)。
穂積と明智は、小野瀬の席の後ろに立っている。
小野瀬
「イチゴさん、きみがここに来た理由は、知っているよ。まさに、さっきまで穂積や俺が参加していた会議で、上から説明があったからね」
イチゴ
「わあ、良かった。じゃあ、OKって事だね?」
イチゴは嬉しそうに手を叩き、その手をそのまま胸の前で組んだ。
イチゴ
「室長さんも明智さんも超タイプだし、みんなイケメンだし櫻井さんも可愛いし。こんな職場で働けるなんて、イチゴ、嬉しいなあ」
それまで黙って話を聞いていたメンバーが、一斉に、イチゴの言葉を聞き咎めた。
明智、藤守、小笠原、如月、翼
「はあ?!」
小野瀬
「十日間だけだけどね」
小野瀬が付け加える。
小野瀬
「TVで、よくあるでしょ。タレントが警察や消防署で職場体験、みたいなの」
藤守
「ああ……って!イチゴぱにゅぱにゅが、刑事として殺人現場に行くんすか?」
穂積
「それなら一課に預けるわよ」
如月
「と言うと……」
小笠原
「わざわざここが選ばれたって事は、捜査室のいつもの仕事に密着させるって事でしょ。下着泥棒、無銭飲食、それから変態。で、TV的には、あわよくば、窃盗や殺人にも出くわしたい、と」
穂積
「小笠原、正解」
室長に褒められて、小笠原はちょっと嬉しそうだ。
穂積
「そんなわけで、明日から、イチゴと撮影クルーが滞在するからそのつもりで」
一方の穂積は、あからさまに迷惑そう。
穂積
「イチゴ、挨拶」
イチゴ
「はーい!」
穂積に促され、イチゴは素直に立ち上がって、ぴょこんと頭を下げた。
イチゴ
「皆さんのお邪魔にならないよう頑張ります。明日からよろしくお願いします!特に、あ、け、ち、さん♪」
穂積
「余計な事は言わなくていい!」
穂積に叱られても、イチゴはにこにこしている。
イチゴ
「だってえ、カッコいいんだもん。明智さん、イチゴ、明智さんの事好きでもいいよね?」
明智
「えっ?」
イチゴ
「だって、イチゴ、彼氏いないもん。明智さんも、彼女いないんだよね?ねっ?」
全員の視線が明智に集まる。
明智は明らかに動揺しているが、翼の顔を見る事も出来ず、ただ冷や汗をかくだけ。
イチゴ
「明智さん、迷惑?イチゴの事キライ?大キライ?」
イチゴの笑顔が消えて、一転、泣きそうな顔になる。
たちまち大きな目に涙が湧き上がるのを見た、明智の心が挫ける音がした。
明智
「いや……大キライと言うほどでは」
イチゴ
「ホント?!やったあー!!」
瞬きとともに、涙が零れる。
笑顔で涙を拭くイチゴの可憐な姿は、知っていてもとても男とは思えない。
イチゴ
「じゃあ、改めまして、よろしくお願いします、皆さん!」
満面の笑みのイチゴ。
小野瀬の隣で、明智に震える背中を向けたままの翼。
メンバーからの冷たい視線。
まるで、四面楚歌の中で針のむしろに座らされている気分だ。
家に帰れば、凶暴な姉たちが空腹を通り越し、怒り狂って明智の帰りを待っているだろう。
さっきの如月の言葉が思い出されて、明智は激しい後悔の渦に巻き込まれていく。
早く帰れば良かった。
明日からの日々を考えただけで、目の前が暗くなる明智であった……。
03/06(Thu) 08:13
ストロベリー☆パニック、リレースタートです。
小春
……というところから、リレー開始でいかがでしょうか。
積極的に明智に迫るイチゴの登場、
煮え切らない明智、
不安になるヒロイン、
チャンスを狙うメンバー、
TVの密着取材、
十日間の中で起きる事件……などがキーワードになるでしょうか?
もちろん、いつものようにワタクシこの先ノープランです(どーん)。
皆さん、後はよろしくお願いします。
[削除]
03/06(Thu) 08:55
おはようございます(^-^)
とも
いよいよリレースタートですね!
出だしなんでこんなかんじでつないでみます(^o^)/
翌日。
翼は捜査室の掃除とお茶の準備をするためにいつも早めに出勤しているが、今日はそれよりも更に早く警視庁に着いてしまった。
誠臣さんからは夜、寮に帰ってからひたすら電話越しに謝られたけど、あの時皆がいる前で恋人が私だ、なんて知られたら、その場の空気が悪くなるのはもちろん、室長や他のメンバーから何を言われるかわからなかったから「大丈夫です」としか言えなかったけど。
これから10日間が憂鬱で仕方ない。
イチゴちゃんとも上手く接する事ができるかな。
捜査室に入ると、まだ誰も来ていない。
室長席にカバンがあるから、室長は会議に出かけているのだろう。
いつものようにお掃除をして、ポットのお湯を沸かそうと給湯室に向かう廊下で、前からイチゴとスタッフと思われる一行がやってきた。
イチゴ
「あっ、櫻井さんだ、おはよー!」
櫻井
「イチゴちゃん、おはようございます。今日は早いですね。まだ皆さん来られてないんですが、こちらへどうぞ」
とりあえず笑顔を作って返事を返し、捜査室へ案内し、急いで給湯室へ向かった。
[削除]
03/06(Thu) 12:52
書いてみた
ジュン
給湯室から捜査室に戻ると、イチゴはスタッフの何名かと打ち合わせをしていた。イチゴとスタッフにコーヒーを淹れたところで、賑やかないつもの声が聞こえてきた。
翼
「あっ、おはようござ……います。」
翼の挨拶は尻窄み状態になってしまった。目の前で見事な一本背負いが決まっていたからだ。
如月
「朝から見事な一本ですね。」
藤守
「おう、櫻井。おはようさん。」
小笠原
「おはよう。」
皆が挨拶を返してくれている間も明智とイチゴの攻防は続いていた。しかし、
スタッフ
「イチゴちゃん、打ち合わせの続きするよ。」
イチゴ
「はぁい。」
スタッフの一言でイチゴはミーティングテーブルに戻ったのだ。今まで明智との攻防が始まれば際限なく明智にアタックしていたイチゴだが、流石はプロということなのだろう。仕事には真摯な態度をとることにメンバーは感心した。
その後、室長が会議から戻り、改めて取材の内容の説明とイチゴと組むメンバーの発表があった。
ということで、イチゴちゃんと組むのは誰なのかお任せしまーす。
[削除]
03/07(Fri) 06:26
打てば響くような。
小春
ともさんジュンさん、早速ありがとうございます。
二人ともさすが反応速いですね。(人´∀`)アリガトー♪
他の方も書き込みやすいよう、なるべく刻んでいきますね。
もちろん、ノッてきたら長文も大歓迎です♪
~初日・翼vision~
穂積
「さて、イチゴ。まずは櫻井・如月組に同行してもらいましょうか」
イチゴ
「はーい!」
室長からの指示に、イチゴちゃんが元気よく手を挙げて応えた。
穂積
「返事は短く、『はい』!」
イチゴ
「はい!」
穂積
「よろしい。イチゴ、この二人はアンタより年上だけど、ここでは最年少よ。当然、経験も少ない。アンタのような素人が、最初に同行するには適していると思うけどどうかしら」
イチゴ
「はい。如月さん、櫻井さん、よろしくお願いします」
イチゴちゃんは、如月さんと私に向き直って、きちんと頭を下げてくれた。
穂積
「今日の仕事は、孫を装った犯人からの電話で多額の現金を騙し取られてしまった、高齢の女性から詳しい状況を聞き出す事よ」
イチゴ
「ええと、それって、振り込め詐欺ですよね?」
イチゴちゃんが首を傾げる。
穂積
「そうよ。先方には、TV取材の許可も取ってあるわ。同じような被害者が出ないように、と協力してくださるの。くれぐれも失礼の無いようにね」
如月、翼、イチゴ
「はい!」
振り込め詐欺は「お母さん助けて詐欺」とも呼ばれる。
愛情を悪用した卑劣な詐欺だ。
かなり前からある詐欺だけど、手口が巧妙になってきて、今も被害は増え続けている。
私は、イチゴちゃんや明智さんの事ではまだすっきりしない思いを抱えながらも、思考を仕事に集中させるために、拳をぎゅっと握って、気合いを入れ直した。
続きよろしくです(^_^ゞ
[削除]
03/08(Sat) 13:35
難しい~
ジュン
如月
「俺と翼ちゃんで話を聞くから、イチゴちゃんは見ていてね。」
イチゴ
「はい。」
会議室に通されて来たのは、少し緊張した感じのおばあさん。被害者の葛西和代さん。孫を名乗る人物にお金を騙し取られたという。
如月
「カメラは気にせずにお話しくださいね。」
如月さんが優しく語りかけると少し安心したような表情を浮かべた。
翼
「では、最初に電話が掛かってきた時のことをお話しください。」
葛西
「あれは、〇月×日のお昼過ぎだったと思います。孫と名乗る電話があって、お金が必要だから助けてほしいっと……」
如月
「その後はどうされましたか?」
葛西
「お金を用意して孫の代理だという人にお金を渡しました。」
人の優しさを利用した犯罪に私は憤りを感じて手をぎゅっと握った。
葛西
「必死に貯めていたお金でした。それを……」
葛西さんは涙を流した。そして、
葛西
「どうか、私のような思いをする人が出ないように犯人を捕まえてください。」
こんなんでも、いいでしょうか(;>_<;)
刻めなくてごめんなさいm(__)m
03/08(Sat) 16:08
ジュンさん、ありがとうございますm(__)m
小春
如月
「桃井さん」
葛西さんからひととおり話を聞いたところで、如月さんはイチゴちゃんを振り返った。
さすがに、「イチゴちゃん」とは呼ばない。
如月
「きみからも何か、葛西さんに聞いてみたい事はある?」
イチゴちゃんは、最初からずっと私の隣で頷きながら、真剣な表情で葛西さんのお話を聞いていた。
涙を浮かべて唇を震わせるその顔に、華やかなアイドルの面影は無い。
イチゴ
「葛西さん、良かったですね」
葛西
「え?」
可愛らしい声で名前を呼ばれて顔を上げたものの、言葉の意味を測りかねて、葛西さんが、訝しむようにイチゴちゃんを見つめた。
そしてそれは私たちも同じ。
詐欺の被害者に、「良かったですね」だなんて……。
如月
「桃井さん……!」
如月さんが顔色を変えたけれど、イチゴちゃんは涙を浮かべたまま、葛西さんに向けて、にこりと笑った。
イチゴ
「実のお孫さんからの電話じゃなくて、良かったじゃないですか」
葛西
「……え?」
イチゴ
「『不始末をしでかしたから、おばあちゃん金払ってよ。親には内緒でさ』そんな孫じゃなくって」
それでようやく、イチゴちゃんの言いたい事が、私たちにも分かってきた。
イチゴ
「もし、葛西さんがイチゴのおばあちゃんだったら、イチゴ、嬉しい。必死に貯めてきたお金なのに、孫を助けるために、無我夢中で払ってくれたんだもん」
葛西さんの目に、みるみるうちに涙があふれた。
葛西
「私、私……愚かな事をしましたのに。息子たちにも迂闊だと叱られましたし、肝心のその孫からも、『もっと信じてよ』なんて言われてしまいましたし」
イチゴ
「おばあちゃんは悪くない。悪いのは犯人だよ!」
いつの間にか、イチゴちゃんの口調が変わっている。
イチゴ
「おばあちゃんは勇気を出して、被害に遭った事を教えてくれた。もう充分だよ。ここからは、警察が犯人を見つけて、きっと罪を償わせる。ねっ、櫻井さん!」
翼
「あっ、は、はい!」
急に言われて、私は頷くしかない。
イチゴ
「おばあちゃんの大切なお金は全部戻らないかもしれない。でも、もしも犯人がイチゴの事を知ってる人なら、イチゴ、このTV番組の中でお願いする。おばあちゃんのお金を返して、おばあちゃんに謝って、って」
イチゴちゃんは葛西さんを見つめたまま、離れた場所からこちらに向けられている、ビデオカメラを指差した。
イチゴ
「それがダメでも、これから先、おばあちゃんの事は、本物のお孫さんが守ってくれるはずだよ。だって、おばあちゃんに守ってもらったんだもん!」
堪えきれず、葛西さんが嗚咽を漏らす。
如月さんが席を立って、葛西さんの背中を撫でながら、部屋を出ていく。
イチゴ
「……」
一時の興奮がおさまったのか、イチゴちゃんが、途方に暮れたような顔で立ち尽くしていた。
イチゴ
「……櫻井さん、ごめんなさい。イチゴ、葛西さんを泣かせちゃった……。……失敗しちゃった?」
自分も泣きそうな顔のイチゴちゃんに、私は、首を横に振って見せた。
……こんな感じでどうでしょう。続きお願いします(^_^ゞ
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03/09(Sun) 17:42
ではもう少し。
小春
葛西さんを泣かせてしまったと落ち込むイチゴちゃんを励ましながら捜査室に戻ると、先に葛西さんを送って行った如月さんが、廊下で私たちを待ち構えていた。
如月
「あっ、来た来た」
如月さんが駆け寄ってくる。
翼
「如月さん、葛西さんは?」
如月
「室長が車で送って行ったよ」
イチゴ
「如月さん、ごめんなさい。イチゴ、葛西さんを悲しませちゃった……」
イチゴちゃんはそう言って頭を下げたけど、如月さんは首を横に振って、イチゴちゃんの肩をぽんぽんと叩いた。
如月
「葛西さんは俺との別れ際までずっと泣いてたけど、たぶん、イチゴちゃんはあの人を悲しませてはいないと思うよ」
イチゴ
「……本当?」
如月さんはうんと頷く。
如月
「まあ、室長が帰ってくれば分かるよ。それにしても、幽霊屋敷の事件の時にも思ったけど、イチゴちゃんって、熱いよね!」
イチゴちゃんは、困ったような顔をしている。
如月
「熱いっていうか、男気があるっていうか。ねっ、翼ちゃん」
翼
「はい」
私もそう思う。
少なくとも、葛西さんはイチゴちゃんに会って話をして、気持ちが軽くなったはずだと思う。
イチゴ
「そうかなあ……」
そんな話をしていると、廊下の彼方に、室長が姿を現した。
イチゴ
「あっ、室長さん!」
室長に気付いた途端、イチゴちゃんの目が輝いた。
イチゴ
「室長さーーーん!」
室長に向かって、イチゴちゃんは物凄い速さで走って行く。
私と如月さんがその背中を見送っていると、イチゴちゃんは辿り着くなり室長に掴みかかり、あっという間にコテンと転がされていた。
如月
「見事な小手投げだね」
翼
「……はあ」
イチゴ
「……ううう、室長さんには全然勝てる気がしない……」
如月
「仕方ないって。柔道有段の俺や明智さんでも、室長には手も足も出ないんだから……」
めそめそしながら戻ってきたイチゴちゃんを、如月さんが慰める。
穂積
「イチゴ、葛西さんから、イチゴにお礼を言っておいてくれ、と伝言されたわよ」
イチゴ
「ふえっ?!」
歩み寄ってきた室長に言われて、イチゴちゃんが頓狂な声を上げた。
穂積
「イチゴの言葉に励まされた、って」
私は嬉しくなって、イチゴちゃんの手を握り締めた。
翼
「良かったですね、イチゴちゃん!」
イチゴ
「……イチゴ、役に立てた?」
室長が頷く。
穂積
「ええ。市民から感謝されるような事をしてくれたんだから、ご褒美をあげなきゃね」
室長に頭を撫でられて、イチゴちゃんの表情がみるみる明るくなった。
如月
「じゃあ、今夜は歓迎会を兼ねて、いつもの居酒屋で!」
穂積
「いいわね」
如月
「室長のオゴリですよね?」
穂積
「はあ?いつものアレに決まってるでしょ」
如月
「えー?!」
言いあいしつつ捜査室に戻る如月さんと室長の後をついて歩きながら、イチゴちゃんが、私にこっそり訊いてきた。
イチゴ
「櫻井さん、『いつものアレ』って、何?」
如月さんと室長が物凄い勢いで振り向き、しまった、という顔をした……
(^_^ゞ
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03/10(Mon) 08:37
おはようございます(^-^)
とも
ちょっと忘れかけてたので1.5シーズンを読んできました(^o^)/
櫻井
「え? あ、ええっと…、ジ、ジャンケンのことだよ。最後に食事代をかけてジャンケンをして、負けた人が支払いをするの」
捜査室恒例のアレ、といえば『最強の男決定戦』。 だけど今その事を言ってはいけないような気がして、咄嗟にごまかしてみた。
如月
「そうそう、ジャンケンするんだよ~。俺、アブナイところで勝つからいいんだけどさ、いつもヒヤヒヤするんだよね、なんせ下っ端だし、室長たちと違って給料少ないし」
穂積
「フン、毎回ワタシが奢ってたらこっちが破産するわよ。ウチは牛飲馬食なんだから」
すかさずフォローしてくれた2人の言葉にイチゴは素直に納得した。
イチゴ
「なあんだ、ジャンケンかぁ。 あ、じゃあ今回はイチゴもジャンケンする~。こう見えてもイチゴ、ジャンケンつよいんだよ~」
さっきまでの落ち込んでた表情と違い笑顔を取り戻したイチゴの様子に安堵し捜査室へ戻った。
こんな繋ぎしかできなくてスミマセンm(_ _)m
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03/11(Tue) 07:14
ともさんありがとうございます(´∇`)ノシ
小春
繋ぎは全然OKですよ。
むしろ話を進めてくれていいのに(笑)
その夜。
イチゴ
「イチゴ、イチゴで練乳~、にゅるにゅるり~♪」
いつもの居酒屋、いつもの座敷は、いつも以上の異常な盛り上がりを見せていた。
イチゴ
「にゅるにゅるり~♪」
小笠原、如月、翼
「にゅるにゅるり~♪」
イチゴ、小笠原、如月、翼
「ぱにゅぱにゅフルーツ~♪」
藤守
「イェーイ!」
穂積、明智、小野瀬
「…………」
歌って踊るイチゴと、ノリノリで一緒に歌う三人、指笛を吹いて声援を送る藤守。その傍らで、年長者三人は、ちびちびとグラスに口をつけていた。
私なんてここで投げてみる。(^_^ゞ
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03/11(Tue) 10:46
攻防戦?
ジュン
小野瀬
「そろそろ、アレなんとかならないか?」
穂積
「ああ、あのメロディーは……」
明智
「脳内を回ります……」
年長者3人はそろってため息をついた。
翼
「イチゴちゃんの歌を生で聞けるなんて贅沢です。」
如月
「確かに。最初に聞いたときはアレだと思ったけど。」
小笠原
「売れるって言ったでしょ。」
イチゴ
「明智さん、イチゴの歌聞いててくれた!……ふぐっ」
飛びかかったイチゴを明智は片手で防ぐ。それでも、イチゴは負けじとアタックし続ける。その間に……
小野瀬
「櫻井さん、サラダ取り分けようか?」
穂積
「櫻井、水割り作ってくれ。」
小野瀬と穂積が翼をかまう。翼を他の人間が構うことが許せないが、今は自分の身に危険が迫っている。イチゴとの攻防を繰り返しながら明智は悶々とするしかなかった。
ここで切ってみる(((^^;)
03/11(Tue) 17:50
ジュンさんありがとう(´∇`)ノシ
小春
そうです、明智さんのお話なんですよね。←
いいなあ、と翼は思う。
自分の気持ちを素直に言えて、それがちっとも嫌みじゃなくて。
大好きな明智に対しても、想いを隠さずに文字通りぶつかっていけるイチゴが、だ。
明智への想いなら、翼だって負けていないはずなのに。
……明智の方も、イチゴには何の遠慮も無いように見える。
人前で取っ組み合いをしたり、しぶとく迫るイチゴに文句を言ったり。
翼
「……」
男同士だと知っているのに。
じゃれあっているだけだと分かっているのに。
イチゴに嫉妬するなんて、全く筋違いだと思うのに。
翼
「……」
小野瀬に烏龍茶を注いだ後、翼は小さな小さな溜め息をついてしまった。
それに気付いたのか、たちまち、穂積の大きな手が伸びてきて、翼の頭を撫でた。
相変わらず地獄耳、と言うより、穂積はこんな時、常に翼を見ていてくれる。
穂積
「明智もやきもきしているわよ」
翼
「……そうでしょうか?」
自分の考えている事が穂積に筒抜けなのはいつもの事で、翼ももう、いちいち驚かない。
だから翼の口から出たのは、そのまま、穂積への返答になった。
小野瀬
「俺もそう思うよ」
内緒話が漏れないように、二人は翼の両脇に座って、綺麗な顔を寄せてきた。
穂積
「アンタには寂しい思いをさせて悪いけど、仕事だし、数日の事だから。我慢してちょうだい」
穂積の眼差しは温かい。
穂積
「でも、我慢出来なくなったら言うのよ」
小野瀬
「どうしても寂しい時は、いつでも慰めてあげるからね」
翼
「小野瀬さんまで……」
イチゴ
「じゃあ、ひと休みしたし、来月発売の新曲『バナナはおやつに入ります♪』を歌います!」
小笠原、如月、藤守
「イェーイ!」
穂積
「ほら、行きなさい」
穂積に促されて立ち上がりながら、翼はようやく、笑顔に戻った。
翼
「はい!」
(^_^ゞ
[削除]
03/11(Tue) 21:07
私も1.5シーズン復習しました。
エミ
イチゴ
「♪B・A・N・A(ビー・エー・エヌ・エー)♪ヘイヘイヘイ」
イチゴ・小笠原・如月・藤守・翼
「♪NA(エヌエー)」
イチゴ
「♪朝バナナで栄養バッチリ♪遠足ではおやつです♪……」
四人は早速、合いの手をマスターした模様。
新曲の御披露目が終わったイチゴが、バッグから袋詰めの何かを取り出して、みんなに配り始めた。
イチゴ
「バナナはおやつに入ります♪のグッズでーす。まだ試供品なんだけど、特別にあげちゃう!」
如月
「えー?何なに?開けてもいいの?」
なぜか如月はベッキーになっている。
藤守・小笠原・翼
「………」
袋から出てきたのは、大きなバナナとイチゴ二粒が前面にプリントされたタンクトップ。翼のは女の子用にキャミソール。
小野瀬
「意味深な絵柄だよねえ、これ」
穂積
「楽●んご のパクリじゃねえか」
m(_ _)m←土下座
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03/11(Tue) 21:54
確かにバナナはおやつだ(笑)
とも
新曲までできてるなんてスゴイ!
私は小笠原さんが自ら歌ってる姿を想像してツボにはまってます(≧∇≦)
いつも騒がしいと怒鳴り込んでくる居酒屋の女将も、今日は有名人が来ているとあって何も言ってこなかった。
相変わらず明智とイチゴの激しい攻防が続く横で、藤守はすっかり酔っ払った様子で小野瀬に絡み、小笠原は仕事中では考えられない程饒舌に、ビジネスとはなんたるかを如月に語り、穂積はひたすら翼に酒の相手をさせていた。
明智はイチゴの攻撃をかわしつつ、翼の様子を窺うが、当の翼は穂積に頭を撫でられて嬉しそうにニコニコしている。
そんな明智の視線に気づいた穂積が、腕時計の時間を確認し、立ち上がってパンッと手を叩いた。
穂積
「じゃあ、もう遅いから、今日はこの辺でお開きにしましょうか。 イチゴには、明日も朝から頑張ってもらわないといけないしね」
如月
「ハイハーイ、お疲れさまでーす」
穂積のお開き宣言に、小笠原のウンチクにヘロヘロの如月が真っ先に反応した。
穂積
「ということで、支払いをかけて、いつものアレ、やるわよ~」
穂積の言う、いつものアレの意味が今日は違うということは、イチゴのいないところでメンバー全員に周知済だったのだが。
藤守
「よっしゃ、今日はイチゴもおるからな、絶対負けへんで!」
と、1人で気合を入れてジャケットやシャツをどんどん脱いでいく藤守。
如月
「(小声)まさかとは思うけど、藤守さん、酔っ払ってて、昼間の事忘れてません?」
小笠原
「…なんか嫌な予感しかしない」
藤守以外の捜査室メンバーがイチゴの方をこっそり見ると、すでに藤守の引き締まった体に釘づけになっていた。
イチゴ
「わー、藤守さんも筋肉すごーい! でもなんで脱いでるの? 皆でジャンケンするんでしょ?」
如月
「ふ、藤守さんはジャンケンでも、全力で挑むから上着とか脱ぐんですよねー」
慌てて如月が話の方向を修正しようとするが、
藤守
「はぁ?ジャンケン?そんなもんせーへんで。いつものアレといえば、『最強の男決定戦』で体力勝負や!」
イチゴ
「キャー!体力勝負なら、藤守さんみたいに明智さんも脱ぐの? 見たい見たーい!」
小野瀬
「…あーあ、言っちゃったね」
穂積
「藤守のやろう…後でシメるからな」
さて、今回は何で勝負しましょうか?
[削除]
03/11(Tue) 22:29
乱入っ!
泉
あ、バナナはおやつなんですね
私バナナはおかずだと思ってました(笑)
それにしても藤守さんはやらかしてくれますね
乱入失礼しました( ̄^ ̄)ゞ←続き書けよ
[削除]
03/12(Wed) 01:25
あらま。
清香
いきなり乱入してみる。
穂積
「仕方ねぇ、今日は腕立てでやるぞ。」
誤魔化すのは無理だろうと判断したのならば穂積の行動は誰よりも早い。
大きくため息をついた穂積がジャケットとベストを脱ぎ捨てネクタイを緩めながら言い放つと、藤守以外の4人も諦めたようにジャケットを脱ぎ臨戦態勢へと入る。
一枚、また一枚と脱いでいくその姿に、イチゴのテンションはぐんぐん上がっていく。
イチゴ
「きゃーん!明智さんも室長さんもしなやかで綺麗な筋肉をしてると思ってたけど、小野瀬さんも予想以上!!」
小野瀬
「…あ、あぁ、ありがとう。鑑識も体力勝負だからね、鍛えておかないと。」
見た目は可愛らしいアイドルスマイルなためついいつもの癖で笑顔を返してしまうが、ゴクリと喉を鳴らすイチゴにさすがの小野瀬も半歩後ずさる。
イチゴ
「…でも、やっぱり明智さんが一番かなッ☆」
小野瀬の腕を軽く撫で明智へとウインクを飛ばすイチゴに、明智は心底嫌そうに視線を送る。
明智
「そんなことない。小野瀬さんのほうが素晴らしい筋肉をお持ちだ。それに小野瀬さんのほうが女性慣れしてて優しいだろうし、何でもそつなくこなすだろうから投げ技もすぐにマスターできるはずだ。悪いことは言わない、小野瀬さんにしておけ。」
小野瀬
「そんなわけない、元SATエースの明智君に敵うはずがないさ。それにイチゴさんは明智君が良いって言ってるんだし、ね。」
酔いもあってか、いつもの台本棒読み大根役者ぶりはどこへ行ってしまったのかと思うくらいつらつらと小野瀬へイチゴを押しつけようとする明智に、押し付けられてはたまったもんじゃないと小野瀬も反論をした。
イチゴ
「いやーん、二人ともイチゴの為にケンカしないでー!イチゴは二人とも好きだよ?」
二人の間であっちだこっちだと肩やら背中やら押しやられている当の本人は満更でもない様子で、二人の男に挟まれるモテモテヒロインになりきっている。
明智・小野瀬
「「いや、違うから!!!」」
穂積
「うっせぇ!とっととやるぞ!!」
重なった二人の言葉と同時にイチゴと明智と小野瀬の頭に穂積の鉄拳が飛ぶのを、小笠原と如月はただ見つめることしか出来ないでいた。
如月
「…余計なことを言って巻き込まれたくありませんから。」
小笠原
「賢明な判断だね。」
→
つい穂積√にしたくなる。
03/12(Wed) 01:59
まだ始まりませんw
清香
穂積
「櫻井、カウントしろ。」
翼
「はい、いきます!」
いつものように座卓を端に寄せ皆が等間隔に並ぶと、唯一の女子であり参加を免除されている翼に穂積が合図を送る。
が。
イチゴ
「室長さん、ちょっと待って。イチゴはどこでやればいいの?」
腕立てをしようと腹ばいになった穂積の前にイチゴがしゃがみ込みながら問う。
穂積
「は?」
イチゴ
「イチゴもやりたい!」
穂積
「一応お前の歓迎会も兼ねてるから参加はしなくて良いんだが…。」
イチゴ
「えー、だって負けなきゃいいんでしょ?イチゴ、勝てる自信あるもん♪」
両手をギュッと握ってやる気をアピールする姿ははたから見れば『可愛らしい』の一言だ。
しかしイチゴの言葉は目の前にいる現役の刑事達にケンカを売っているとも取れてしまう。
穂積
「いくら元相撲部だからってそんなヒョロイ腕で出来んのか?」
イチゴ
「うん!まぁ、もし負けても取材協力費ってことで経費にしてもらうから。ね、マネージャー?」
それまで片隅で小さく座っていた空気のようなマネージャーにイチゴが笑顔を向けると、マネージャーは横目で伝票を確認し小さく指で丸を作る。
イチゴ
「ほら、良いって言ってるし。」
穂積
「…へぇ、じゃあ俺が勝ったら焼酎のボトルもう一本入れて良いか?」
イチゴ
「もちろん!だーかーらーいいでしょ?」
穂積
「…まぁ、そこまで言うならやってみろ。負けても泣くんじゃねぇぞ?」
イチゴ
「やったぁー!室長さん、大好き―☆」
ニヤリと笑った穂積の笑顔の奥に見えた何かを、捜査室のメンバーと小野瀬はあえて見ないように視線を逸らした。
→
現金な室長w
[削除]
03/12(Wed) 04:37
わーい(´∇`)ノシ
小春
エミさんの新曲に大笑いし、ともさんの藤守さんに親指を立て、泉さんの「バナナはおかず」発言に「小野瀬か」とツッコミを入れ、皆勤賞の清香さんの登場に歓喜しました。
みんなありがとう(´ 3`)
最強の男は誰になるのか?
負けるな明智!
とう!←書けよ
(^_^ゞ
03/12(Wed) 13:34
最強の男は誰だ
小春
翼
「……25、26、27、28」
息継ぎをするだけの間隔を空けて、翼のカウントが続く。
まだまだ全員表情には余裕があるが、ここまでの飲酒の量によって、若干の差が出始めていた。
藤守
「……はっ。何やこれ!いつの間に俺、腕立て伏せさせられてんねん!誰かの陰謀か?!」
如月
「藤守さんのせいですよ!」
藤守
「はあ?!」
穂積
「藤守……、後でぶん殴る」
イチゴ
「その後イチゴがチューしてあげる」
藤守
「いらんわ!」
イチゴ
「えー?あ、いいこと思い付いた!みんな、ステキな筋肉、見せてくれたから、最後まで、残った人には、イチゴが、いっぱい、チューしてあげる!」
全員
「それ罰ゲーム!」
最後まで残って支払いを免れたいのに、待っているのがニューハーフのキスでは報われない。
翼
「38、39、40……」
イチゴ
「じゃあ、イチゴが、最後まで、残ったら、明智さんが、イチゴにチュー、してくれる、のは?」
翼
「よん……」
ぎょっとして、翼のカウントが乱れる。
全員
「……」
全員が、頭の中で損得を計算し始めた。
明智
「室長……!」
穂積
「分かってるわよう」
縋るような明智の声。
穂積は何故かニヤニヤしている。
明智
「……絶対負けん!」
明智は叫んだ。
(^_^ゞ
03/13(Thu) 08:44
おはよう
とも
穂積
「じゃあ、最後まで、残った人に、櫻井が、キスする、っていうのはどう?」
櫻井
「ごじゅう…、えっ⁈」
穂積の提案にまたもや櫻井のカウントが乱れる。
藤守
「なんやて⁈ 」
小野瀬
「櫻井さんが、キス、してくれるなら、頑張らないと、ね?」
如月
「よーし、まだまだ、これから、頑張る、ぞっと」
小笠原
「…櫻井さん、なら、いいかも」
明智
「なっ、そ、それは、ダメだ! 櫻井が、キス、するなんて!」
俄然やる気を取り戻したメンバーと、憤慨する明智。
イチゴ
「ちょっと、イチゴのチューは?」
全員
「却下!」
イチゴ
「そんなぁー」
どこでそんな話になったのかとカウントを続けながら、翼は気づいた。
(ちょっと待って、最後まで残ったのが明智さんじゃなかったら、私、明智さんの前で他の人にキスしなきゃいけないじゃない! 明智さん、頑張って!)
…勝負がまだつかへんΣ(゚д゚lll)アレ?
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