『アブナイ☆恋の学園物語』
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01/19(Sun) 10:13
(;つД`)
ジュン
皆がそれぞれラブラブな相手と帰っていきましたね。
あとは帰り道でしょうか?それとも終わり!?
しかし、小春ちゃんは最後までなんだか残念な子に……(;つД`)
一人で帰っちゃ行けませんよ!アブナイですからね。
[削除]
01/19(Sun) 10:20
ジュンさん(´∇`)ノシ
小春
帰り道でも寄り道でも朝帰りでも好きにしたらいいよ。
私はひとりで帰るもん!(TΔT)(小春)
そして、二日間の代休の後はエピローグでエンディングでーす。
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01/20(Mon) 08:53
おはようございます(^-^)
とも
あれ?小春さん1人になっちゃいましたか⁈
そういえば明智先生と篠崎先生は最初にいなくなっていたような…。
01/20(Mon) 09:25
ともさん((T_T))
小春
いえ。
穂積先生がタクシーに乗る時に確かめた時にはまだいました。
結局帰って来なかったのでお姉ちゃんたちの夜食は小春が作りました。
どこ行ったんでしょうか。
というところで、こちらのスレは満杯です。
引き続き、リレー専用スレ17でお楽しみくださいませ。
ありがとうございます。
みんな大好き(´ 3`)ノシ
01/20(Mon) 09:59
☆休み明けの朝、学校☆
小春
様々な想い出を刻んで、四日間の日程を終えた学園祭『桜祭』。
その後の二日間の代休を経て、生徒たちと教師たちが、通常の学校生活に戻ってきた。
文化祭で発表をやりきった者、体育祭で燃え尽きた者、後夜祭で恋が実った者……。
みんながまだどことなくふわふわとしながら登校してきた中で、明智は、朝から1年生の教室で冷や汗をかいていた。
明智
「小春……本当に悪かった。謝る。もう許してくれ」
183cmの明智が長身を折って、席についている小春の机に頭を擦り付けている。
いったいいつから、何百回謝っているのだろうか。
座っている小春の傍らに立ってその明智の憔悴した姿を眺めながら、翼はひやひやしていた。
小春は涼しい顔だ。
明智
「お前はてっきり、穂積先生たちとタクシーに乗るものだと思って……」
翼
「あ、あの、穂積先生はあの時、私の父が帰宅を急かしていたので、焦っていて。……それに、家の方角が違うし、小春ちゃんの後ろの方に、まだ明智先生がいたから連れて帰るだろうって……あの、すみませんでした。私がもっと気をつかっていれば」
小春
「翼ちゃんと穂積先生は悪くない」
翼がおろおろしながら取りなそうとすると、ようやく、小春が口を開いた。
小春
「お兄ちゃんも篠崎先生も悪くない。だって、私、あそこから一人で帰れたもん。だから、謝らなくっていいって言ってるのに」
それだけ言うと、また、つんと横を向く。
明智
「だったら、『許す』と言ってくれ。頼む」
小春
「言わない」
明智
「小春!」
明智は半泣き。
翼
「こ、小春ちゃん。それじや、明智先生が可哀想だよ」
小春
「だから、謝らなくっていいって言ってるのに」
翼
「小春ちゃん、意地悪」
小春
「なんとでも」
明智
「小春ー!」
誰かフォローしてあげてください(笑)
01/20(Mon) 17:19
こんな感じで
とも
明智先生、帰ってこーへんかったんや(^_^;)
☆1-Aの教室☆
明智兄妹のやりとりをどうしたらいいのかとオロオロしていた翼の耳に、元気な声が聞こえてきた。
とも
「小春、翼、おはよーさん! 明智先生もおはようございます…って、どないしたん⁈」
翼
「それが、打ち上げの帰りにね…」
かいつまんで説明する翼に耳を傾けていたともも、次第に困った顔になった。
とも
「それやったらウチらも途中まで一緒に帰ったらよかったな…」
翼
「小春ちゃんは、私も穂積先生も悪くないって言ってきかないの。明智先生も謝らないでって」
何の役にも立てず立ち尽くしていると、始業のチャイムが鳴り、穂積が教室に入ってきた。
穂積
「ハイ、みんなおはよう。席に着いて。明智、アンタはここの教室じゃないでしょ。サッサと行きなさい」
明智
「しかし…」
穂積
「(小声)小春のことは櫻井から聞いた。後は俺に任せて、もう行け。…さ、朝のホームルーム始めるわよ~」
あれ、全くフォローできてへん(-_-;)
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01/20(Mon) 17:20
フォロー難しい(;>_<;)
ジュン
明智先生、ご愁傷さま……
帰り道
アニ
「では、俺はここで。賢史、ちゃんと送るんだぞ!」
3人でいることなど、今まで何度もあったのに今日の疎外感ときたら……アニは涙が流れないよう上を向く。
ジュン
「じゃあ、慶史兄さん、おやすみなさい。」
藤守
「じゃあ、行こか。」
藤守とジュンは手を繋いでジュンの家に向かう。
ジュンの家のそばに小さな公園がある。そこの前で藤守はジュンの手を引いた。
藤守
「もう少し、二人で居りたいんやけど……」
藤守にとっては精一杯のアピールだったが……
ジュン
「ごめんね?お母さんが夜勤だからもう帰らないと。」
無情なジュンの返事が帰ってきた。
藤守
「そ、そうか……」
ジュン
「よかったら上がっていって?泊まってくれてもいいし。」
ジュンの親が夜勤の時は藤守やアニが泊まりに来ることはよくあることだった。
そのせいかジュンはあまり深く考えずに言ったのだか……
藤守
「えっ!?」
藤守が顔を真っ赤にして頭を掻いたの見て、ジュンは自分が大胆なことを言ってしまったのに気がついた。
しばらくの沈黙のあと……
藤守
「じゃあ、お邪魔するわ。」
藤守はジュンの手を引いて家に入った。
ジュン母
「おかえり。賢史くん、いらっしゃい。じゃあ、もう時間ないしもう行くわな。」
バタバタと出掛けるジュン母を見送り二人になる。空はもう寝ていた。
ジュン
「お、お茶淹れるね。」
ジュンがお茶を淹れ、二人でソファーに並んで座る。
今まで当たり前だったことに二人ともひどく緊張した。
藤守
「ジュン……」
藤守がジュンの肩を抱き、顔が近付く。そっと、触れ合うだけのキスをしながら藤守はジュンをゆっくり押し倒した。
ジュン
「け、賢史くん……?」
藤守
「ジュン……好きや。」
もう一度、キスをしようと顔を寄せた瞬間、リビングのドアが勢いよく開いた。
突然のことに固まる二人……
アニ
「お前ら何しとんのじゃ!まだ、早いわ!!」
そこに立っていたのはアニだった。
藤守とジュンは慌てて体を起こす。
藤守
「兄貴、帰ったんちゃうの?」
アニ
「今日は夜勤だと叔母さんから連絡が入っていたからな。万が一があってはいけないと急いで戻ってきた。」
藤守
「いらん気ぃ使うなや!」
わいわいと兄弟喧嘩を始める二人の横で顔を真っ赤にするジュン。
ジュン
「もう、二人とも知らない!」
01/21(Tue) 05:17
おはようございます。
小春
ともさん、ジュンさん、ありがとうございます。
小春が拗ねてるばっかりにすみません(笑)
ジュンさんみたいに居酒屋で別れてからの回想でもいいし、休み明けに変化している人間関係を書いてくれていいんですよ。
藤守くん&ジュンちゃん、惜しかった(笑)。
アニはここが「小春日和」だと分かってるんですね。
ごめんなさいねジュンちゃん(´∇`)
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01/21(Tue) 08:58
おはようございます(^-^)
とも
藤守会長、ジュン先輩あともうちょいやったのに、残念(笑)
☆代休中の如月・とも☆
朝の9時15分前。
寮の門にもたれて如月は立っていた。
如月
「早く来すぎちゃったかな…」
今日は自分もともも部活がオフだった。
なのでこれから初めてのデートに出かけるのだが、あまりに楽しみにしすぎて昨夜は眠れず、朝も普段の学校の時とはあり得ない位早く目が覚めてしまった。
とも
「あっ、如月先輩! 遅なってすみません!」
如月を見つけて駆け寄ってきたともに如月も笑顔で迎えようとして、その姿を見てキュンとしてしまった。
如月
(ともちゃん! 私服姿もカワイイっ!)
今日のともは襟ぐりにフリルのついたニットにカーディガン、制服のスカートよりも短いパンツにニーハイソックスでショートブーツ姿でやってきた。
とも
「如月先輩? 私の格好、ヘンですか?」
如月
「ううん、その逆だよ! いつも制服とか部活のジャージしか見てないから新鮮でさ、…カワイイなって思って。 それより、行こ? あと、敬語はナシって昨日言わなかった?」
とも
「うーん、そうなんやけど…。 敬語の方が慣れてるし…」
如月
「もう一つ、忘れてるよ?」
とも
「え? …あ、そっか。…こーちゃん」
如月
「うんうん、オッケー。 じゃあ今度こそ、出発~」
言うが早いか、如月はともの手をとって歩き出した。
デートの行き先は遊園地。
1日中遊んで、クタクタになって、更に仲を深めた2人だった。
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01/21(Tue) 10:45
おはようございます!
くちびる
あれあれ~??
小春ちゃん一人で帰ってたのね~(笑)
そうとは知らず、紅花、小笠原先輩と帰ってました(笑)気がつかなくてごめんなさい(^.^)(-.-)(__)
いつの間にか凄い大長編の大河コメディ?になりましたねぇ♪
ラストが近いのが、ちょっと淋しいなぁ(ToT)(泣)
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01/21(Tue) 17:12
みんなラブラブおめでとう(∩´∇`∩)
小春
ともちゃんと如月先輩もデートだったのね。
如月先輩と遊園地とか、楽しそう!
紅花ちゃんも小笠原さんと仲良く帰ったのね。
すっかり仲良しですね。紅花ちゃんは玉の輿か?!
みんな良かったね(棒読み)
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01/22(Wed) 05:50
おはようございます
小春
☆休み時間、職員室☆
小野瀬
「明智くん、小春さんに嫌われたんだって?ご愁傷さま♪」
鼻歌でも歌いそうなほどご機嫌な様子で、小野瀬が明智の肩に手を置く。
明智
「……凄く嬉しそうですね」
小野瀬
「だって、きみが傍にいなくなれば、俺はそれだけ小春さんに近付きやすくなるからね♪」
明智
「……」
穂積
「小野瀬、明智をあんまり苛めないの。ところで、アンタの方はどうだったの?帰り道、空間に手を出したりしてないでしょうね」
小野瀬
「当然。今はまだ教師と生徒だからね。それより、明智くん」
明智
「……何ですか」
小野瀬
「……そろそろ、物凄い速度で手袋を編むのはやめてよ。全校生徒の分を編むつもり?……俺が、小春さんと仲直りするヒントをあげるから」
がばっ、と立ち上がった明智が、小野瀬に縋りつく。
明智
「お願いします!」
小野瀬は苦笑い。
小野瀬
「きみ、自分が小春さんを置いて帰ってしまったから、小春さんが拗ねてると思ってない?」
明智
「それは、そうでしょう。寂しい思いをさせたし、あんな繁華街で一人ぼっちにしてしまったし、ゴーゴンたちの食事も小春に支度させてしまったし」
小野瀬
「いくら謝っても許してもらえないなら、彼女の好きなお菓子でも作ってプレゼントするしかないと思ってない?」
明智
「あいつは昔から俺の作る水ようかんが好きで」
小野瀬は首を横に振りながら、明智の肩をぽんぽんと叩く。
小野瀬
「たぶんそれ、謝れば謝るほど嫌われるよ」
明智
「えっ!」
小野瀬
「明智くんはだめだねえ。小春さんの方がよっぽど大人だ。分からないなら篠崎さんに相談してごらん?」
明智
「え、清香さんに、ですか?」
小野瀬
「きみよりは女心が分かってるはずだから、ね。……まあ、どうしてもダメなら俺に任せて?」
絶対にこの人にだけは任せたくない。
小野瀬の笑顔を横目で睨みながら、明智は思うのであった。
小春&明智のフォローは清香さんにお任せします(´∇`)。
01/22(Wed) 17:14
フォロー?
清香
☆昼休み・生徒会室☆
穂積
「ったく、家に帰るまでが桜祭だろうが!保護すべきお前が浮かれててどうする!」
明智
「…申し訳ございません。」
いつものように生徒会長席に座った穂積は前に立つ明智に雷を落とした。
穂積
「『誰かが連れて帰ってるだろう』が一番危ないんだ!お前は長嶋茂雄か!」
しょんぼりと肩を落とす明智の頭をベシッと叩きながら穂積のお説教は止まる事を知らない。
小野瀬
「いや、その例えは分からないんじゃない?ねぇ、小春さん?」
生徒会室に連れて来られた小春はいつもは明智達が座るソファーに小野瀬と横並びに座りながらその様子を見ていた。
小春
「は、はぁ…。」
小野瀬
「話は聞いたよ。置いていくなんて酷いお兄ちゃんだね。」
小春
「はい。本当に酷いです。」
頬を膨らせたままの小春の頭を撫でながら、小野瀬は予想通りの返事に笑みを浮かべる。
穂積
「反省文を書け!」
明智
「…はい。」
隅にある事務机に向かい、大きな背中を丸めながらカリカリと反省文を書く明智を見ながら、小野瀬は顔を傾けて小春にだけ聞こえる小さな声で囁いた。
小野瀬
「ねぇ、小春さん。明智君なんてやめて、やっぱり俺がお兄ちゃんになろうか?」
小春
「えっ?」
小野瀬
「俺は彼女の事ばかりにかまけないし、君の事を置いていかない。もちろん忘れないし、君の事だけを大事にしてあげる。どう?」
小春
「………。」
小春の深い蒼色の瞳が真っ直ぐに小野瀬を捉えた。
瞳に写り込んだ自身の姿に、小野瀬は嬉しい気持ちを隠さないまま目を細める。
小春
「……でも………。」
→
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01/22(Wed) 17:17
それとも女の戦い?
清香
小春が何かを言おうとしたその時。
コンコンッ
篠崎
「……失礼しまーす。」
生徒会室のドアを開いて恐る恐る中を覗き込んだのは篠崎だった。
穂積に『入れ。』と促され、そろりと入ってきたその姿を見て小春がほんの少し体を強張らせる。
小野瀬
「小春さん。」
小春
「………。」
いつものようにコツコツとヒールの音を立てながら、篠崎はソファーに座る小春の前にしゃがみ込んだ。
真っ直ぐに小春の瞳を見ながら、篠崎は膝の上でギュッと握られたままの小春の手の上に自分の手を乗せる。
篠崎
「小春さん、先日はあなたを置いて行ってしまってごめんなさい。」
小春
「…篠崎先生には関係ありません。私とお兄ちゃんの問題です。」
篠崎
「関係ない、と言いたい気持ちは否定しないわ。でも、関係ないわけじゃないの。」
小春
「……。」
篠崎
「お兄さんと、誠臣さんとお付き合いをしているから関係はあるわ。だから、今回の件に関しては素直に謝ります。ごめんなさい。」
キッパリと言いきった篠崎に、小春はチラリと反省文を書く明智の姿を見やる。
明智
『あぁ、清香さん、それは俺が頃合いを見て報告をしようとしていたんですよ!!』
アワアワとする兄の姿に『ふぅ。』とため息を吐くと、小春は再び篠崎を真っ直ぐに見た。
小春
「…認めないと言ったらどうしますか?」
明智
『こ、小春!?』
ガタッと椅子を倒す勢いで立ち上がった明智の肩を穂積が押し戻す。
同じように片手で明智を制しながら、篠崎はにっこりと微笑んだ。
篠崎
「認めてくれるまで、そばにいさせてもらうわ。あなたと、お兄さんのそばにね。」
小春
「……。」
篠崎
「とりあえず、小春さんが卒業するまではお兄さんにはお家の事を優先してもらうわ。」
明智
「えっ、ええっ?」
小春
「分かりました。それなら良いです。」
篠崎
「その先の話は、また卒業した時にでもしましょう。」
小春
「まぁ、それまでお付き合いが続いていたら考えさせていただきます。」
プイッと横を向いた小春の耳は少し赤い。それを見た篠崎と小野瀬は口元を緩める。
篠崎
「あら、言うようになったじゃない!」
小春
「むー!苦しいです!!暴力反対!!」
ムギュッと抱きついた篠崎から逃れようとジタバタ暴れ始める小春を明智はどこかホッとした顔で見つめ、穂積は呆れた顔をする。
穂積
「お前、今から尻に敷かれてどうするんだよ。」
明智
「いや、清香さんの尻になら敷かれてもいいです。」
穂積
「くそ、爆発しろ!リア充め!!」
[削除]
01/22(Wed) 17:23
大団円?
清香
どこか清々しささえ感じれるほどキッパリと言いきった明智の椅子を蹴り飛ばすと、穂積は今だにぎゃあぎゃあと騒ぎながらくっつく篠崎と小春を横目に生徒会室のドアを勢い良く開けた。
「「「ぎゃあっ!!!」」」
折り重なるようにドアから飛び込んで来たのは、藤守と如月とともだった。
廊下を見れば、ジュンも翼も心配そうに立ち尽くしている。
穂積
「…で、お前らはここで何をしている?」
穂積が腕を組みながらドアにもたれかかり、笑顔を浮かべた。
たったそれだけの事なのに、何故か背筋が凍るほど怖い。
美し過ぎる笑顔は時に恐怖を人に与えるモノだと頭の片隅で思いながら、藤守は生徒会室のドアに貼られた『立入禁止』の紙を指差しながら震える声で答える。
藤守
「い、いや、なんかあったんかなー?なんで俺ら生徒会室に入れないんかなー?って思いまして、でも、穂積先生の字やからきっと何か用があったんやろなーって……。」
穂積
「で、聞き耳を立ててたってワケ?」
藤守
「…すんません、でも結局何の話をしてたんかは分からなかったんですけど…、どないしたんです?」
穂積
「なんでもねぇよ!」
藤守・如月
「「いでー!」」
藤守と如月の頭に拳を落とすと、穂積はドアの『立入禁止』をベリッと剥がした。
そして『入れ』と顎で促すと、生徒達は中の様子を伺いつつ足を進める。
翼・とも
「「小春ちゃん!!」」
今だに篠崎に絡まれる小春の元へと二人の少女達も駆け寄る。
小春
「…た、助け……て」
篠崎
「そんな淋しい事を言わないで?」
手を伸ばして助けを求める小春と、どうすればいいのか分からないで固まる二人の横へ穂積が静かに立った。
穂積
「篠崎、お前も反省文だ!」
篠崎のタートルネックの首元を思いっきり引っ張り上げ、小春から引き剥がすと穂積はそのまま明智の隣まで猫の子を運ぶように連行する。
篠崎
「えー、私も!?」
穂積
「当たり前だ!お前が明智のうなじを削いででも制御するんだろうが!」
篠崎
「…はぁーい。」
並んで反省文を書く二人を監視していると、小笠原と紅花がパソコンとタブレット端末を持って入室してきた。
紅花
「連休中に桜祭の写真を纏めましたので、確認していただけますか?」
小野瀬
「随分早かったね。数が多かったから大変だったでしょう?」
紅花
「いえ、小笠原先輩のお家のパソコンを使わせていただいたので、そんなでもありませんでした。」
ニコニコと頬を緩ませて報告する紅花に如月と藤守が瞬時に反応し、静かに退室しようとした小笠原の両腕をガッチリと掴んだ。
如月
「小笠原さん、大人しそうな顔をしてやるじゃないですか。」
藤守
「せや。この連休中、何があったんか詳しく聞かせて貰おうやないの?」
小笠原
「関係ないだろ!離せ!」
如月
「嫌だなぁ、小笠原さん。関係ありますよ?」
藤守
「桜祭のことやん?会長への報告・連絡・相談は基本やで?」
小笠原
「本当、バカじゃないの!?」
ズルズルと引き擦られながらも頭を付き合わせ何やら小さな声で話す3人を遮るように、コンコンッっとノックの音が響く。
空間
「失礼します。文化祭の報告書をお持ちしました。」
和音
「同じく、体育祭の報告書をお持ちしました。」
優雅な所作で差し出された報告書を受け取り、穂積はパラパラと捲る。
穂積
「二人ともさすがだな。受験前に面倒な仕事を担ってくれてありがとう。」
和音
「いえ、最後に素敵な思い出を作れました。こちらこそありがとうございます。」
握手をする穂積と和音と並ぶように、小野瀬は空間に声をかける。
小野瀬
「空間さん。」
空間
「夢のような時間でした。ありがとうございました。」
全てが過去形になっている空間の言葉に、少しだけ寂しさを感じる。
でも、彼女の決めた事だ。
小野瀬
「こちらこそありがとう。受験、頑張ってね。」
握手をした時に、微かに震える彼女の手を引くことができないのも、先ほど『お兄ちゃんになろうか?』と決定権を小春に譲り渡したことも、自分の弱さの現れのようだ。
情けない。
→
[削除]
01/22(Wed) 17:36
大人組の憂鬱。
清香
和音と空間を見送り、壁にもたれながら小野瀬は穂積だけにそっと呟く。
小野瀬
「俺もお前も、春は遠そうだなぁ。」
穂積
「一緒にすんな…って言いてぇとこだけど、…なぁ。」
『……約束します。……先生を、一番好きでいる事」』
翼の言葉が今も耳に残っている。
『約束は守るためにあるもの。』
そう思っても、人の心は縛れない。
でも、自分の想いは自分自身で繋ぎとめられる。
穂積
「とりあえずは、2年半耐えるか。」
小野瀬
「だね。」
穂積
「長えなぁ。」
小野瀬
「どうしても寂しくなったら、俺が慰めてあげるよ。」
穂積
「いらん。」
小野瀬
「あーぁ、また振られちゃった。…でも、やる事は山積みみたいだね。」
紅花から渡されたタブレット端末に保存されている桜祭のスナップ写真には小春と翼と共に写ろうとしたのだろう、写真から見切れている男子生徒が幾人か見受けられた。
穂積
「クソガキどもが。」
小野瀬
「まぁ、俺たちも大人気ないんだけどね。」
二人のため息は賑やかになった生徒会室の空気に静かに溶けていった。
[削除]
01/22(Wed) 17:46
ぜぇはぁ。
清香
もうちょっと小分けに書き込めよと言われそうですが、やっと追いつきました(息切れ)
小春さん、明智先生と夜の反省会をさせて下さってありがとうございました←
01/22(Wed) 19:56
清香さんありがとうございますm(__)m
小春
そして皆様ありがとうございます。
こんな感じで本編は締めます。
続いては私がエピローグの取っ掛かりまで書きますので、もう少しお待ちを。
[削除]
01/22(Wed) 19:59
寂しい~
ジュン
いつも、リレーが終わってしまうのは寂しいですが、エピローグ楽しみにしています!
01/23(Thu) 08:03
お待たせしました。
小春
さー、結婚式が始まりますよ。
皆様、思い残す事の無いようにどんどん書いて下さいね。
☆☆エピローグ☆☆
季節は巡り。
高校の卒業式が終わり、大学の入学式を控えた桜の季節。
翼は桜色のワンピースにオーガンジーのストールを巻いて、タクシーを降りた。
少しだけお化粧もしている。
ここは、明智と篠崎の結婚披露宴が行われる会場。
二人は一足先に神前で親族と共に結婚式を済ませた後、この会場で披露宴を行う。
妹である小春はもちろん、穂積や小野瀬ら親しい教員たちは、今、別の場所で行われているその式に参加しているはずだ。
小春や穂積たちに会いたいのはもちろんだが、翼は、先に卒業、進学している藤守や如月といった先輩、それに、卒業以来になるともや紅花たちとの再会も楽しみにしてきた。
双方が教師という事もあって、黒柳や山田のような正式な招待客以外に、簡易招待の客として、歴代の生徒たちや、その保護者などが自由に飲食してもらう為の別室も設けられた。
そこでは会場の様子を映すモニターや、バイキング形式の立食パーティーも出来る趣向だ。
小春の友人として披露宴に招かれた翼やとも、紅花たちとは別に、こちらの別室には、和音や空間、NYベアーズやジュン、ともの父らが訪れるはずだった。
翼
「……ちょっと早く着きすぎちゃったかな……」
ロビーに入り、受付だけ済ませたものの、集まり始めた招待客の中に、まだ顔見知りの姿は見えない。
翼がきょろきょろしていると、併設されている式場の方からさざめきのように声が聞こえてきて、そのうち、羽織袴の明智と、白無垢の篠崎が姿を現した。
日本男児らしく凛々しい明智と、真っ白な花嫁衣装に赤い紅を差したしとやかな篠崎の晴れ姿に、翼は息を飲んだ。
二人も気付いて、静かに微笑む。
うっとりするほどお似合いの新郎新婦だった。
小春
「翼ちゃん!」
動きの制限されている花嫁花婿に代わって、式を終えた親族の列の中から飛び出して来たのは、小春だ。
一年生の時には学園で一番小さかった小春も、今では170cm。翼よりも背が高い。
肩にかかる長い黒髪に、明智に似た整った顔立ち、すらりとしたプロポーションに黒のフォーマルを着た小春は、二年半前とは見違えるほど女らしく美しくなったというのに、中身は少しも変わらない。
小春
「来てくれてありがとう!」
翼の手を握ってぴょんぴょん跳ねる小春に、式に参加した親戚も教師たちも苦笑い。
翼
「小春ちゃん、お招きありがとう。明智先生、しの……清香先生、おめでとうございます」
丁寧に挨拶をすると、全員がお辞儀を返してくれた。
小春
「翼ちゃん、あのね、今日のウェディングケーキ、私が焼いたの」
翼
「えっ凄い!楽しみ!」
小春ときゃあきゃあ話をしていると、穂積と小野瀬が近付いて来た。
穂積
「今日はおめかしして来たんだな、櫻井」
穂積はもうオネエ言葉ではない。
翼は穂積に服装を見せようと、ちょっと姿勢を正した。
穂積
「……すごく可愛いな」
翼
「ありがとう、ございます」
向かい合って立つ二人は、見つめ合った後、揃って頬を染める。
小春がそっと翼と穂積から離れて、小野瀬に寄って来た。
小野瀬
「小春さんも、すごく可愛いよ」
ごく自然に小野瀬に肩を抱かれて、小春はにこりと笑った。
小春
「先生、私、今日が、本当の卒業式みたいな気がするんです」
小野瀬
「うん?」
小春は明智と清香を見つめていた。
小春
「お兄ちゃんからの卒業式」
明智は結婚したら実家を出て篠崎と暮らす。
人生のほとんどの時間を兄と二人で過ごしてきた小春にとって、それは受け入れ難い別れだったはずだ。
だから、明智と篠崎は、小春の高校卒業まで結婚を伸ばした。
幼い小春が、本当に理解するまで。
そして今、小春は、明智と篠崎からの思いに、「卒業式」という言葉で応えようとしている。
そんな小春がいじらしく、小野瀬が小春の髪を撫でていると、横から不意にその手を掴まれた。
小野瀬
「?」
穂積
「あまり触るな。妊娠したら困る」
掴んだのは穂積。
穂積
「瞳からくれぐれも、と頼まれているからな」
小野瀬
「やだなあ。俺は小春さんのお兄ちゃんだよ」
穂積
「どうだか。それに、俺も、小春のお兄ちゃんになるつもりでいるぞ」
傍らで、翼と、当の小春もくすくす笑っている。
瞳、とは穂積の弟。
読者の皆様は、『桜祭』で、小春に声を掛けてきた、『H2』という人物を覚えておいでだろうか?
Hozumi Hitomi。
つまりH2。
桜田門学園高校、ロサンゼルス校で教師を勤めている彼と小春は、「まずは文通から」という明智の厳命で、すでに二年半の文通を続けている。
そして先日、小春の高校卒業をうけて一旦帰国し、H2は明智と穂積と小野瀬の前で、小春に正式にプロポーズをしたのだ。
以降、実の兄二人が結婚前提の交際を許したのに、小野瀬が許さない、というおかしな構図が続いている。
小野瀬は小春を腕の中に閉じ込めるように、背中から抱き締めた。
小野瀬
「瞳くんが帰国するか、小春さんが大学を卒業するまではダメ。そもそも、小春さんがプロポーズに『OK』って言ってない」
穂積
「お前が口を手で押さえて言わせなかったんだろうが。聞き分けのないお兄ちゃんだよ、全く」
翼と小春を挟んで、小野瀬と穂積が言い合っていると、辺りが徐々に騒がしくなってきた。
電車かバスが着いたのだろう。
明智
「じゃあ、俺と清香さんは準備がありますから。後ほど、披露宴で」
篠崎
「穂積先生、スピーチ、よろしくお願いしますね」
穂積
「酔いつぶれたら、代わりに小野瀬にやらせるから」
小野瀬
「冗談に聞こえない」
翼
「あ、ともちゃんだ!如月先輩も!」
小春
「本当だ。紅花ちゃーん、こっちこっち」
ロビーは一気に賑やかになった。
[削除]
01/23(Thu) 09:01
おはようございます(^-^)
とも
一気にお話が進んでてビックリ!
少~しだけ繋ぎます。
☆披露宴会場・ロビー☆
とも
「翼! エライ早くに着いてたんやな! 小春も、式はどうやった?」
小春
「うん、すごくいいお式だったよ。 ついさっきまでお兄ちゃんと清香先生もここにいたんだけど」
着くなりいつものように話し出す3人組に笑いながら近づいてきたのは如月。
付属の大学に柔道で進学し、1年目から全日本選手権で優勝するなど将来に期待されている選手になった。ともとは今でも交際していて、とも父ともすっかり仲良しだ。
如月
「翼ちゃん、小春ちゃん、久しぶりだね! 2人とも今日の服、似合ってるよ」
藤守
「コラコラ、俺の事も忘れてへんか? お、小春はあんなにちっちゃかったのに背が伸びたな~。櫻井も元気やったか?」
小笠原
「…久しぶり」
たちまち昔に戻ったような雰囲気になり、翼もそれだけで胸がいっぱいになる。
教師たちとも挨拶を交わし、落ち着いたところで、そろって会場内へと足を運んだのだった。
[削除]
01/23(Thu) 21:17
☆エピローグ ~ロビー~☆
小春
如月やともたちが会場に入ってからも、小春はロビーで来客に挨拶をしたり、親戚からの用事に走り回ったりと忙しく動いていた。
ロバート
『コハルー!』
ポール
『ニューヨークから来たわよー!』
小春
『ロバート先生!ポール先生!遥々来て下さって嬉しいです!』
二人の巨漢に抱き上げられて、小春の身体が浮き上がる。
ロバート
『マーサとサヤカの結婚式ですもの!太平洋を泳いででも来るに決まってるわ!』
ポール
『コハルったら、おっきくなったら一段とマーサに似てきたわね!』
NYベアーズにもみくちゃにされる小春を、ニコニコしながら助けたのはエミ。
エミ
『二人とも、振り袖に着替えるんでしょ』
ロバート
『あっ、そうだったわ。せっかくのセレモニーですもの!盛装しなくっちゃ!』
ポール
『エミ、よろしくね!』
小春
『でしたら、こちらの控え室を使って着替えて下さい』
ベアーズの手から床に下ろされるなり、小春が案内する。
エミ
「小春さん、短期間に英語が流暢になったわね」
小春
「ありがとうございます。穂積先生に三年間担任してもらいましたから。それに、文法は、瞳先生に手紙で添削してもらいましたし」
エミ
「英語を身に付けるにはラブレターを書くのが一番だと聞いた事があるけど。本当みたい」
小春
「ラブレターだなんて……」
ふふ、とエミが悪戯っぽく笑うと、小春が頬を染めた。
小春
「理事長こそ、お見合いなさった方との交際が順調だとうかがいましたよ?お相手は背が高くて美形で、将来警視総監間違い無しの超エリート刑事さんだとか」
今度はエミが顔を赤くした。
エミ
「まだ、どうなるか全然わからないのよ」
ふふ、と小春が笑う。
エミも、小春と目配せをしあってから、ふふ、と笑い返した。
01/24(Fri) 01:12
理事長にも春が来た♪
エミ
ちょびっとだけ繋げてみる。
エミは頬を染めたまま、小春に嬉しそうに打ち明けた。
エミ
「明智先生や小春さんから教わった料理をね、美味い美味い!って食べてくれたのよ。本当にありがとう」
以降、家庭科部に顔を出しては花嫁修行に勤しむ理事長の姿があったことは言うまでもない。
[削除]
01/24(Fri) 07:12
良かった(∩´∇`)
小春
理事長にも春が来て良かったです。
☆~ロビーの一角~☆
山田
「お久し振りですね。三人とも、相変わらず綺麗だ」
亜衣
「あなたこそ、ちっとも変わらないわ。見た目も、その陳腐な挨拶も」
麻衣
「本当ね。さっき小春と並んでるのを見たら、高校時代にタイムスリップしたみたいだったわ」
未衣
「出会ってから随分経ったのね」
ロビーの一角で山田と話しているのは、明智の三つ子の姉たち。
山田
「この挨拶は祖父譲りでして。綺麗な女性が一人でいたら、必ず声を掛けろ、というのもね」
ウインクする山田に、三人の女性が、揃って笑った。
亜衣
「初対面ではそうだったわね」
麻衣
「あなたったら、最初、私たちが三つ子だと知らずに、それぞれが一人でいた時に、順番に声を掛けてきて」
未衣
「それで結局、三人と交際する羽目に」
山田
「あれは可笑しかったな。次に会った時に、前回会った時の話をしても噛み合わない。何故だろう、ミステリアスな女性だなあ、と思ったけど、何て事はない。実は別々の相手だったんですからね」
四人は声を立てて笑った。
亜衣
「でも、楽しかったわ」
麻衣
「いい思い出ね」
未衣
「懐かしいわ」
山田
「やり直しませんか」
亜衣、麻衣、未衣
「えっ?」
突然の山田の提案に、三人がきょとんとする。
山田が微笑んだ。
山田
「僕と、もう一度、恋を」
亜衣、麻衣、未衣
「……!……」
息を飲んだ後、三人は、思わず顔を見合わせた。
亜衣
「あの……」
山田
「はい」
麻衣
「……誰に言ってるの?」
山田
「もちろん、あなたがた三人に」
三人は呆気にとられる。
未衣
「……山田くんって、相変わらず」
そのうちに未衣が、可笑しくてたまらないという風に噴き出した。
麻衣
「荒唐無稽で、現実離れしてて」
亜衣
「神出鬼没で、飄々としていて」
未衣
「時代錯誤なロマンチストだわ……でも」
山田が両腕を広げる。
亜衣、麻衣、未衣
「そこが好きだったの」
亜衣、麻衣、未衣が、揃って、その腕の中に飛び込んだ。
亜衣、麻衣、未衣
「大好き」
山田
「僕もですよ。……さあ、そうと決まれば急いで急いで。こういう場所には、必ず貸衣装があるはずでしょ」
亜衣
「えっ?まさか」
山田
「もちろん、ウェディングドレスを着てきて下さい。三人ともね」
麻衣
「誠臣の式に乱入するわけじゃないでしょうね?」
山田
「いくら僕でもそんなに非常識じゃない。第二会場の方ですよ。簡易招待客の自由なパーティー。NYベアーズもいるし、ともさんのお父さんやジュンさんや空くんもいます」
未衣
「あなたは本物の披露宴の招待客でしょ?」
山田
「僕が居なくても誰も探しませんよ。なにしろ神出鬼没ですから」
変な自慢をする山田に、三人もだんだんその気になってきたようで。
山田
「僕もタキシードを借りて着ますよ。細かい事は小春さんに手伝ってもらいましょう。彼女はこういう面白い事が好きだから、きっと協力してくれるでしょ?」
亜衣、麻衣、未衣
「そうね。私たちの妹だもの」
三人と山田は、本来の悪戯っぽい笑みを浮かべた顔を突き合わせて、肩を揺らした。
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01/24(Fri) 08:32
おはようございます(^-^)
とも
山田校長がまたなんか企んでる…(^_^;)
けど、面白そうやから楽しみにしとこ。 ←タリッキー発言
みんないい感じにラブラブですね~。
高校卒業した翼ちゃんは穂積先生とどうなっちゃうの??
(;つД`)
ジュン
皆がそれぞれラブラブな相手と帰っていきましたね。
あとは帰り道でしょうか?それとも終わり!?
しかし、小春ちゃんは最後までなんだか残念な子に……(;つД`)
一人で帰っちゃ行けませんよ!アブナイですからね。
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01/19(Sun) 10:20
ジュンさん(´∇`)ノシ
小春
帰り道でも寄り道でも朝帰りでも好きにしたらいいよ。
私はひとりで帰るもん!(TΔT)(小春)
そして、二日間の代休の後はエピローグでエンディングでーす。
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01/20(Mon) 08:53
おはようございます(^-^)
とも
あれ?小春さん1人になっちゃいましたか⁈
そういえば明智先生と篠崎先生は最初にいなくなっていたような…。
01/20(Mon) 09:25
ともさん((T_T))
小春
いえ。
穂積先生がタクシーに乗る時に確かめた時にはまだいました。
結局帰って来なかったのでお姉ちゃんたちの夜食は小春が作りました。
どこ行ったんでしょうか。
というところで、こちらのスレは満杯です。
引き続き、リレー専用スレ17でお楽しみくださいませ。
ありがとうございます。
みんな大好き(´ 3`)ノシ
01/20(Mon) 09:59
☆休み明けの朝、学校☆
小春
様々な想い出を刻んで、四日間の日程を終えた学園祭『桜祭』。
その後の二日間の代休を経て、生徒たちと教師たちが、通常の学校生活に戻ってきた。
文化祭で発表をやりきった者、体育祭で燃え尽きた者、後夜祭で恋が実った者……。
みんながまだどことなくふわふわとしながら登校してきた中で、明智は、朝から1年生の教室で冷や汗をかいていた。
明智
「小春……本当に悪かった。謝る。もう許してくれ」
183cmの明智が長身を折って、席についている小春の机に頭を擦り付けている。
いったいいつから、何百回謝っているのだろうか。
座っている小春の傍らに立ってその明智の憔悴した姿を眺めながら、翼はひやひやしていた。
小春は涼しい顔だ。
明智
「お前はてっきり、穂積先生たちとタクシーに乗るものだと思って……」
翼
「あ、あの、穂積先生はあの時、私の父が帰宅を急かしていたので、焦っていて。……それに、家の方角が違うし、小春ちゃんの後ろの方に、まだ明智先生がいたから連れて帰るだろうって……あの、すみませんでした。私がもっと気をつかっていれば」
小春
「翼ちゃんと穂積先生は悪くない」
翼がおろおろしながら取りなそうとすると、ようやく、小春が口を開いた。
小春
「お兄ちゃんも篠崎先生も悪くない。だって、私、あそこから一人で帰れたもん。だから、謝らなくっていいって言ってるのに」
それだけ言うと、また、つんと横を向く。
明智
「だったら、『許す』と言ってくれ。頼む」
小春
「言わない」
明智
「小春!」
明智は半泣き。
翼
「こ、小春ちゃん。それじや、明智先生が可哀想だよ」
小春
「だから、謝らなくっていいって言ってるのに」
翼
「小春ちゃん、意地悪」
小春
「なんとでも」
明智
「小春ー!」
誰かフォローしてあげてください(笑)
01/20(Mon) 17:19
こんな感じで
とも
明智先生、帰ってこーへんかったんや(^_^;)
☆1-Aの教室☆
明智兄妹のやりとりをどうしたらいいのかとオロオロしていた翼の耳に、元気な声が聞こえてきた。
とも
「小春、翼、おはよーさん! 明智先生もおはようございます…って、どないしたん⁈」
翼
「それが、打ち上げの帰りにね…」
かいつまんで説明する翼に耳を傾けていたともも、次第に困った顔になった。
とも
「それやったらウチらも途中まで一緒に帰ったらよかったな…」
翼
「小春ちゃんは、私も穂積先生も悪くないって言ってきかないの。明智先生も謝らないでって」
何の役にも立てず立ち尽くしていると、始業のチャイムが鳴り、穂積が教室に入ってきた。
穂積
「ハイ、みんなおはよう。席に着いて。明智、アンタはここの教室じゃないでしょ。サッサと行きなさい」
明智
「しかし…」
穂積
「(小声)小春のことは櫻井から聞いた。後は俺に任せて、もう行け。…さ、朝のホームルーム始めるわよ~」
あれ、全くフォローできてへん(-_-;)
[削除]
01/20(Mon) 17:20
フォロー難しい(;>_<;)
ジュン
明智先生、ご愁傷さま……
帰り道
アニ
「では、俺はここで。賢史、ちゃんと送るんだぞ!」
3人でいることなど、今まで何度もあったのに今日の疎外感ときたら……アニは涙が流れないよう上を向く。
ジュン
「じゃあ、慶史兄さん、おやすみなさい。」
藤守
「じゃあ、行こか。」
藤守とジュンは手を繋いでジュンの家に向かう。
ジュンの家のそばに小さな公園がある。そこの前で藤守はジュンの手を引いた。
藤守
「もう少し、二人で居りたいんやけど……」
藤守にとっては精一杯のアピールだったが……
ジュン
「ごめんね?お母さんが夜勤だからもう帰らないと。」
無情なジュンの返事が帰ってきた。
藤守
「そ、そうか……」
ジュン
「よかったら上がっていって?泊まってくれてもいいし。」
ジュンの親が夜勤の時は藤守やアニが泊まりに来ることはよくあることだった。
そのせいかジュンはあまり深く考えずに言ったのだか……
藤守
「えっ!?」
藤守が顔を真っ赤にして頭を掻いたの見て、ジュンは自分が大胆なことを言ってしまったのに気がついた。
しばらくの沈黙のあと……
藤守
「じゃあ、お邪魔するわ。」
藤守はジュンの手を引いて家に入った。
ジュン母
「おかえり。賢史くん、いらっしゃい。じゃあ、もう時間ないしもう行くわな。」
バタバタと出掛けるジュン母を見送り二人になる。空はもう寝ていた。
ジュン
「お、お茶淹れるね。」
ジュンがお茶を淹れ、二人でソファーに並んで座る。
今まで当たり前だったことに二人ともひどく緊張した。
藤守
「ジュン……」
藤守がジュンの肩を抱き、顔が近付く。そっと、触れ合うだけのキスをしながら藤守はジュンをゆっくり押し倒した。
ジュン
「け、賢史くん……?」
藤守
「ジュン……好きや。」
もう一度、キスをしようと顔を寄せた瞬間、リビングのドアが勢いよく開いた。
突然のことに固まる二人……
アニ
「お前ら何しとんのじゃ!まだ、早いわ!!」
そこに立っていたのはアニだった。
藤守とジュンは慌てて体を起こす。
藤守
「兄貴、帰ったんちゃうの?」
アニ
「今日は夜勤だと叔母さんから連絡が入っていたからな。万が一があってはいけないと急いで戻ってきた。」
藤守
「いらん気ぃ使うなや!」
わいわいと兄弟喧嘩を始める二人の横で顔を真っ赤にするジュン。
ジュン
「もう、二人とも知らない!」
01/21(Tue) 05:17
おはようございます。
小春
ともさん、ジュンさん、ありがとうございます。
小春が拗ねてるばっかりにすみません(笑)
ジュンさんみたいに居酒屋で別れてからの回想でもいいし、休み明けに変化している人間関係を書いてくれていいんですよ。
藤守くん&ジュンちゃん、惜しかった(笑)。
アニはここが「小春日和」だと分かってるんですね。
ごめんなさいねジュンちゃん(´∇`)
[削除]
01/21(Tue) 08:58
おはようございます(^-^)
とも
藤守会長、ジュン先輩あともうちょいやったのに、残念(笑)
☆代休中の如月・とも☆
朝の9時15分前。
寮の門にもたれて如月は立っていた。
如月
「早く来すぎちゃったかな…」
今日は自分もともも部活がオフだった。
なのでこれから初めてのデートに出かけるのだが、あまりに楽しみにしすぎて昨夜は眠れず、朝も普段の学校の時とはあり得ない位早く目が覚めてしまった。
とも
「あっ、如月先輩! 遅なってすみません!」
如月を見つけて駆け寄ってきたともに如月も笑顔で迎えようとして、その姿を見てキュンとしてしまった。
如月
(ともちゃん! 私服姿もカワイイっ!)
今日のともは襟ぐりにフリルのついたニットにカーディガン、制服のスカートよりも短いパンツにニーハイソックスでショートブーツ姿でやってきた。
とも
「如月先輩? 私の格好、ヘンですか?」
如月
「ううん、その逆だよ! いつも制服とか部活のジャージしか見てないから新鮮でさ、…カワイイなって思って。 それより、行こ? あと、敬語はナシって昨日言わなかった?」
とも
「うーん、そうなんやけど…。 敬語の方が慣れてるし…」
如月
「もう一つ、忘れてるよ?」
とも
「え? …あ、そっか。…こーちゃん」
如月
「うんうん、オッケー。 じゃあ今度こそ、出発~」
言うが早いか、如月はともの手をとって歩き出した。
デートの行き先は遊園地。
1日中遊んで、クタクタになって、更に仲を深めた2人だった。
[削除]
01/21(Tue) 10:45
おはようございます!
くちびる
あれあれ~??
小春ちゃん一人で帰ってたのね~(笑)
そうとは知らず、紅花、小笠原先輩と帰ってました(笑)気がつかなくてごめんなさい(^.^)(-.-)(__)
いつの間にか凄い大長編の大河コメディ?になりましたねぇ♪
ラストが近いのが、ちょっと淋しいなぁ(ToT)(泣)
[削除]
01/21(Tue) 17:12
みんなラブラブおめでとう(∩´∇`∩)
小春
ともちゃんと如月先輩もデートだったのね。
如月先輩と遊園地とか、楽しそう!
紅花ちゃんも小笠原さんと仲良く帰ったのね。
すっかり仲良しですね。紅花ちゃんは玉の輿か?!
みんな良かったね(棒読み)
[削除]
01/22(Wed) 05:50
おはようございます
小春
☆休み時間、職員室☆
小野瀬
「明智くん、小春さんに嫌われたんだって?ご愁傷さま♪」
鼻歌でも歌いそうなほどご機嫌な様子で、小野瀬が明智の肩に手を置く。
明智
「……凄く嬉しそうですね」
小野瀬
「だって、きみが傍にいなくなれば、俺はそれだけ小春さんに近付きやすくなるからね♪」
明智
「……」
穂積
「小野瀬、明智をあんまり苛めないの。ところで、アンタの方はどうだったの?帰り道、空間に手を出したりしてないでしょうね」
小野瀬
「当然。今はまだ教師と生徒だからね。それより、明智くん」
明智
「……何ですか」
小野瀬
「……そろそろ、物凄い速度で手袋を編むのはやめてよ。全校生徒の分を編むつもり?……俺が、小春さんと仲直りするヒントをあげるから」
がばっ、と立ち上がった明智が、小野瀬に縋りつく。
明智
「お願いします!」
小野瀬は苦笑い。
小野瀬
「きみ、自分が小春さんを置いて帰ってしまったから、小春さんが拗ねてると思ってない?」
明智
「それは、そうでしょう。寂しい思いをさせたし、あんな繁華街で一人ぼっちにしてしまったし、ゴーゴンたちの食事も小春に支度させてしまったし」
小野瀬
「いくら謝っても許してもらえないなら、彼女の好きなお菓子でも作ってプレゼントするしかないと思ってない?」
明智
「あいつは昔から俺の作る水ようかんが好きで」
小野瀬は首を横に振りながら、明智の肩をぽんぽんと叩く。
小野瀬
「たぶんそれ、謝れば謝るほど嫌われるよ」
明智
「えっ!」
小野瀬
「明智くんはだめだねえ。小春さんの方がよっぽど大人だ。分からないなら篠崎さんに相談してごらん?」
明智
「え、清香さんに、ですか?」
小野瀬
「きみよりは女心が分かってるはずだから、ね。……まあ、どうしてもダメなら俺に任せて?」
絶対にこの人にだけは任せたくない。
小野瀬の笑顔を横目で睨みながら、明智は思うのであった。
小春&明智のフォローは清香さんにお任せします(´∇`)。
01/22(Wed) 17:14
フォロー?
清香
☆昼休み・生徒会室☆
穂積
「ったく、家に帰るまでが桜祭だろうが!保護すべきお前が浮かれててどうする!」
明智
「…申し訳ございません。」
いつものように生徒会長席に座った穂積は前に立つ明智に雷を落とした。
穂積
「『誰かが連れて帰ってるだろう』が一番危ないんだ!お前は長嶋茂雄か!」
しょんぼりと肩を落とす明智の頭をベシッと叩きながら穂積のお説教は止まる事を知らない。
小野瀬
「いや、その例えは分からないんじゃない?ねぇ、小春さん?」
生徒会室に連れて来られた小春はいつもは明智達が座るソファーに小野瀬と横並びに座りながらその様子を見ていた。
小春
「は、はぁ…。」
小野瀬
「話は聞いたよ。置いていくなんて酷いお兄ちゃんだね。」
小春
「はい。本当に酷いです。」
頬を膨らせたままの小春の頭を撫でながら、小野瀬は予想通りの返事に笑みを浮かべる。
穂積
「反省文を書け!」
明智
「…はい。」
隅にある事務机に向かい、大きな背中を丸めながらカリカリと反省文を書く明智を見ながら、小野瀬は顔を傾けて小春にだけ聞こえる小さな声で囁いた。
小野瀬
「ねぇ、小春さん。明智君なんてやめて、やっぱり俺がお兄ちゃんになろうか?」
小春
「えっ?」
小野瀬
「俺は彼女の事ばかりにかまけないし、君の事を置いていかない。もちろん忘れないし、君の事だけを大事にしてあげる。どう?」
小春
「………。」
小春の深い蒼色の瞳が真っ直ぐに小野瀬を捉えた。
瞳に写り込んだ自身の姿に、小野瀬は嬉しい気持ちを隠さないまま目を細める。
小春
「……でも………。」
→
[削除]
01/22(Wed) 17:17
それとも女の戦い?
清香
小春が何かを言おうとしたその時。
コンコンッ
篠崎
「……失礼しまーす。」
生徒会室のドアを開いて恐る恐る中を覗き込んだのは篠崎だった。
穂積に『入れ。』と促され、そろりと入ってきたその姿を見て小春がほんの少し体を強張らせる。
小野瀬
「小春さん。」
小春
「………。」
いつものようにコツコツとヒールの音を立てながら、篠崎はソファーに座る小春の前にしゃがみ込んだ。
真っ直ぐに小春の瞳を見ながら、篠崎は膝の上でギュッと握られたままの小春の手の上に自分の手を乗せる。
篠崎
「小春さん、先日はあなたを置いて行ってしまってごめんなさい。」
小春
「…篠崎先生には関係ありません。私とお兄ちゃんの問題です。」
篠崎
「関係ない、と言いたい気持ちは否定しないわ。でも、関係ないわけじゃないの。」
小春
「……。」
篠崎
「お兄さんと、誠臣さんとお付き合いをしているから関係はあるわ。だから、今回の件に関しては素直に謝ります。ごめんなさい。」
キッパリと言いきった篠崎に、小春はチラリと反省文を書く明智の姿を見やる。
明智
『あぁ、清香さん、それは俺が頃合いを見て報告をしようとしていたんですよ!!』
アワアワとする兄の姿に『ふぅ。』とため息を吐くと、小春は再び篠崎を真っ直ぐに見た。
小春
「…認めないと言ったらどうしますか?」
明智
『こ、小春!?』
ガタッと椅子を倒す勢いで立ち上がった明智の肩を穂積が押し戻す。
同じように片手で明智を制しながら、篠崎はにっこりと微笑んだ。
篠崎
「認めてくれるまで、そばにいさせてもらうわ。あなたと、お兄さんのそばにね。」
小春
「……。」
篠崎
「とりあえず、小春さんが卒業するまではお兄さんにはお家の事を優先してもらうわ。」
明智
「えっ、ええっ?」
小春
「分かりました。それなら良いです。」
篠崎
「その先の話は、また卒業した時にでもしましょう。」
小春
「まぁ、それまでお付き合いが続いていたら考えさせていただきます。」
プイッと横を向いた小春の耳は少し赤い。それを見た篠崎と小野瀬は口元を緩める。
篠崎
「あら、言うようになったじゃない!」
小春
「むー!苦しいです!!暴力反対!!」
ムギュッと抱きついた篠崎から逃れようとジタバタ暴れ始める小春を明智はどこかホッとした顔で見つめ、穂積は呆れた顔をする。
穂積
「お前、今から尻に敷かれてどうするんだよ。」
明智
「いや、清香さんの尻になら敷かれてもいいです。」
穂積
「くそ、爆発しろ!リア充め!!」
[削除]
01/22(Wed) 17:23
大団円?
清香
どこか清々しささえ感じれるほどキッパリと言いきった明智の椅子を蹴り飛ばすと、穂積は今だにぎゃあぎゃあと騒ぎながらくっつく篠崎と小春を横目に生徒会室のドアを勢い良く開けた。
「「「ぎゃあっ!!!」」」
折り重なるようにドアから飛び込んで来たのは、藤守と如月とともだった。
廊下を見れば、ジュンも翼も心配そうに立ち尽くしている。
穂積
「…で、お前らはここで何をしている?」
穂積が腕を組みながらドアにもたれかかり、笑顔を浮かべた。
たったそれだけの事なのに、何故か背筋が凍るほど怖い。
美し過ぎる笑顔は時に恐怖を人に与えるモノだと頭の片隅で思いながら、藤守は生徒会室のドアに貼られた『立入禁止』の紙を指差しながら震える声で答える。
藤守
「い、いや、なんかあったんかなー?なんで俺ら生徒会室に入れないんかなー?って思いまして、でも、穂積先生の字やからきっと何か用があったんやろなーって……。」
穂積
「で、聞き耳を立ててたってワケ?」
藤守
「…すんません、でも結局何の話をしてたんかは分からなかったんですけど…、どないしたんです?」
穂積
「なんでもねぇよ!」
藤守・如月
「「いでー!」」
藤守と如月の頭に拳を落とすと、穂積はドアの『立入禁止』をベリッと剥がした。
そして『入れ』と顎で促すと、生徒達は中の様子を伺いつつ足を進める。
翼・とも
「「小春ちゃん!!」」
今だに篠崎に絡まれる小春の元へと二人の少女達も駆け寄る。
小春
「…た、助け……て」
篠崎
「そんな淋しい事を言わないで?」
手を伸ばして助けを求める小春と、どうすればいいのか分からないで固まる二人の横へ穂積が静かに立った。
穂積
「篠崎、お前も反省文だ!」
篠崎のタートルネックの首元を思いっきり引っ張り上げ、小春から引き剥がすと穂積はそのまま明智の隣まで猫の子を運ぶように連行する。
篠崎
「えー、私も!?」
穂積
「当たり前だ!お前が明智のうなじを削いででも制御するんだろうが!」
篠崎
「…はぁーい。」
並んで反省文を書く二人を監視していると、小笠原と紅花がパソコンとタブレット端末を持って入室してきた。
紅花
「連休中に桜祭の写真を纏めましたので、確認していただけますか?」
小野瀬
「随分早かったね。数が多かったから大変だったでしょう?」
紅花
「いえ、小笠原先輩のお家のパソコンを使わせていただいたので、そんなでもありませんでした。」
ニコニコと頬を緩ませて報告する紅花に如月と藤守が瞬時に反応し、静かに退室しようとした小笠原の両腕をガッチリと掴んだ。
如月
「小笠原さん、大人しそうな顔をしてやるじゃないですか。」
藤守
「せや。この連休中、何があったんか詳しく聞かせて貰おうやないの?」
小笠原
「関係ないだろ!離せ!」
如月
「嫌だなぁ、小笠原さん。関係ありますよ?」
藤守
「桜祭のことやん?会長への報告・連絡・相談は基本やで?」
小笠原
「本当、バカじゃないの!?」
ズルズルと引き擦られながらも頭を付き合わせ何やら小さな声で話す3人を遮るように、コンコンッっとノックの音が響く。
空間
「失礼します。文化祭の報告書をお持ちしました。」
和音
「同じく、体育祭の報告書をお持ちしました。」
優雅な所作で差し出された報告書を受け取り、穂積はパラパラと捲る。
穂積
「二人ともさすがだな。受験前に面倒な仕事を担ってくれてありがとう。」
和音
「いえ、最後に素敵な思い出を作れました。こちらこそありがとうございます。」
握手をする穂積と和音と並ぶように、小野瀬は空間に声をかける。
小野瀬
「空間さん。」
空間
「夢のような時間でした。ありがとうございました。」
全てが過去形になっている空間の言葉に、少しだけ寂しさを感じる。
でも、彼女の決めた事だ。
小野瀬
「こちらこそありがとう。受験、頑張ってね。」
握手をした時に、微かに震える彼女の手を引くことができないのも、先ほど『お兄ちゃんになろうか?』と決定権を小春に譲り渡したことも、自分の弱さの現れのようだ。
情けない。
→
[削除]
01/22(Wed) 17:36
大人組の憂鬱。
清香
和音と空間を見送り、壁にもたれながら小野瀬は穂積だけにそっと呟く。
小野瀬
「俺もお前も、春は遠そうだなぁ。」
穂積
「一緒にすんな…って言いてぇとこだけど、…なぁ。」
『……約束します。……先生を、一番好きでいる事」』
翼の言葉が今も耳に残っている。
『約束は守るためにあるもの。』
そう思っても、人の心は縛れない。
でも、自分の想いは自分自身で繋ぎとめられる。
穂積
「とりあえずは、2年半耐えるか。」
小野瀬
「だね。」
穂積
「長えなぁ。」
小野瀬
「どうしても寂しくなったら、俺が慰めてあげるよ。」
穂積
「いらん。」
小野瀬
「あーぁ、また振られちゃった。…でも、やる事は山積みみたいだね。」
紅花から渡されたタブレット端末に保存されている桜祭のスナップ写真には小春と翼と共に写ろうとしたのだろう、写真から見切れている男子生徒が幾人か見受けられた。
穂積
「クソガキどもが。」
小野瀬
「まぁ、俺たちも大人気ないんだけどね。」
二人のため息は賑やかになった生徒会室の空気に静かに溶けていった。
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01/22(Wed) 17:46
ぜぇはぁ。
清香
もうちょっと小分けに書き込めよと言われそうですが、やっと追いつきました(息切れ)
小春さん、明智先生と夜の反省会をさせて下さってありがとうございました←
01/22(Wed) 19:56
清香さんありがとうございますm(__)m
小春
そして皆様ありがとうございます。
こんな感じで本編は締めます。
続いては私がエピローグの取っ掛かりまで書きますので、もう少しお待ちを。
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01/22(Wed) 19:59
寂しい~
ジュン
いつも、リレーが終わってしまうのは寂しいですが、エピローグ楽しみにしています!
01/23(Thu) 08:03
お待たせしました。
小春
さー、結婚式が始まりますよ。
皆様、思い残す事の無いようにどんどん書いて下さいね。
☆☆エピローグ☆☆
季節は巡り。
高校の卒業式が終わり、大学の入学式を控えた桜の季節。
翼は桜色のワンピースにオーガンジーのストールを巻いて、タクシーを降りた。
少しだけお化粧もしている。
ここは、明智と篠崎の結婚披露宴が行われる会場。
二人は一足先に神前で親族と共に結婚式を済ませた後、この会場で披露宴を行う。
妹である小春はもちろん、穂積や小野瀬ら親しい教員たちは、今、別の場所で行われているその式に参加しているはずだ。
小春や穂積たちに会いたいのはもちろんだが、翼は、先に卒業、進学している藤守や如月といった先輩、それに、卒業以来になるともや紅花たちとの再会も楽しみにしてきた。
双方が教師という事もあって、黒柳や山田のような正式な招待客以外に、簡易招待の客として、歴代の生徒たちや、その保護者などが自由に飲食してもらう為の別室も設けられた。
そこでは会場の様子を映すモニターや、バイキング形式の立食パーティーも出来る趣向だ。
小春の友人として披露宴に招かれた翼やとも、紅花たちとは別に、こちらの別室には、和音や空間、NYベアーズやジュン、ともの父らが訪れるはずだった。
翼
「……ちょっと早く着きすぎちゃったかな……」
ロビーに入り、受付だけ済ませたものの、集まり始めた招待客の中に、まだ顔見知りの姿は見えない。
翼がきょろきょろしていると、併設されている式場の方からさざめきのように声が聞こえてきて、そのうち、羽織袴の明智と、白無垢の篠崎が姿を現した。
日本男児らしく凛々しい明智と、真っ白な花嫁衣装に赤い紅を差したしとやかな篠崎の晴れ姿に、翼は息を飲んだ。
二人も気付いて、静かに微笑む。
うっとりするほどお似合いの新郎新婦だった。
小春
「翼ちゃん!」
動きの制限されている花嫁花婿に代わって、式を終えた親族の列の中から飛び出して来たのは、小春だ。
一年生の時には学園で一番小さかった小春も、今では170cm。翼よりも背が高い。
肩にかかる長い黒髪に、明智に似た整った顔立ち、すらりとしたプロポーションに黒のフォーマルを着た小春は、二年半前とは見違えるほど女らしく美しくなったというのに、中身は少しも変わらない。
小春
「来てくれてありがとう!」
翼の手を握ってぴょんぴょん跳ねる小春に、式に参加した親戚も教師たちも苦笑い。
翼
「小春ちゃん、お招きありがとう。明智先生、しの……清香先生、おめでとうございます」
丁寧に挨拶をすると、全員がお辞儀を返してくれた。
小春
「翼ちゃん、あのね、今日のウェディングケーキ、私が焼いたの」
翼
「えっ凄い!楽しみ!」
小春ときゃあきゃあ話をしていると、穂積と小野瀬が近付いて来た。
穂積
「今日はおめかしして来たんだな、櫻井」
穂積はもうオネエ言葉ではない。
翼は穂積に服装を見せようと、ちょっと姿勢を正した。
穂積
「……すごく可愛いな」
翼
「ありがとう、ございます」
向かい合って立つ二人は、見つめ合った後、揃って頬を染める。
小春がそっと翼と穂積から離れて、小野瀬に寄って来た。
小野瀬
「小春さんも、すごく可愛いよ」
ごく自然に小野瀬に肩を抱かれて、小春はにこりと笑った。
小春
「先生、私、今日が、本当の卒業式みたいな気がするんです」
小野瀬
「うん?」
小春は明智と清香を見つめていた。
小春
「お兄ちゃんからの卒業式」
明智は結婚したら実家を出て篠崎と暮らす。
人生のほとんどの時間を兄と二人で過ごしてきた小春にとって、それは受け入れ難い別れだったはずだ。
だから、明智と篠崎は、小春の高校卒業まで結婚を伸ばした。
幼い小春が、本当に理解するまで。
そして今、小春は、明智と篠崎からの思いに、「卒業式」という言葉で応えようとしている。
そんな小春がいじらしく、小野瀬が小春の髪を撫でていると、横から不意にその手を掴まれた。
小野瀬
「?」
穂積
「あまり触るな。妊娠したら困る」
掴んだのは穂積。
穂積
「瞳からくれぐれも、と頼まれているからな」
小野瀬
「やだなあ。俺は小春さんのお兄ちゃんだよ」
穂積
「どうだか。それに、俺も、小春のお兄ちゃんになるつもりでいるぞ」
傍らで、翼と、当の小春もくすくす笑っている。
瞳、とは穂積の弟。
読者の皆様は、『桜祭』で、小春に声を掛けてきた、『H2』という人物を覚えておいでだろうか?
Hozumi Hitomi。
つまりH2。
桜田門学園高校、ロサンゼルス校で教師を勤めている彼と小春は、「まずは文通から」という明智の厳命で、すでに二年半の文通を続けている。
そして先日、小春の高校卒業をうけて一旦帰国し、H2は明智と穂積と小野瀬の前で、小春に正式にプロポーズをしたのだ。
以降、実の兄二人が結婚前提の交際を許したのに、小野瀬が許さない、というおかしな構図が続いている。
小野瀬は小春を腕の中に閉じ込めるように、背中から抱き締めた。
小野瀬
「瞳くんが帰国するか、小春さんが大学を卒業するまではダメ。そもそも、小春さんがプロポーズに『OK』って言ってない」
穂積
「お前が口を手で押さえて言わせなかったんだろうが。聞き分けのないお兄ちゃんだよ、全く」
翼と小春を挟んで、小野瀬と穂積が言い合っていると、辺りが徐々に騒がしくなってきた。
電車かバスが着いたのだろう。
明智
「じゃあ、俺と清香さんは準備がありますから。後ほど、披露宴で」
篠崎
「穂積先生、スピーチ、よろしくお願いしますね」
穂積
「酔いつぶれたら、代わりに小野瀬にやらせるから」
小野瀬
「冗談に聞こえない」
翼
「あ、ともちゃんだ!如月先輩も!」
小春
「本当だ。紅花ちゃーん、こっちこっち」
ロビーは一気に賑やかになった。
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01/23(Thu) 09:01
おはようございます(^-^)
とも
一気にお話が進んでてビックリ!
少~しだけ繋ぎます。
☆披露宴会場・ロビー☆
とも
「翼! エライ早くに着いてたんやな! 小春も、式はどうやった?」
小春
「うん、すごくいいお式だったよ。 ついさっきまでお兄ちゃんと清香先生もここにいたんだけど」
着くなりいつものように話し出す3人組に笑いながら近づいてきたのは如月。
付属の大学に柔道で進学し、1年目から全日本選手権で優勝するなど将来に期待されている選手になった。ともとは今でも交際していて、とも父ともすっかり仲良しだ。
如月
「翼ちゃん、小春ちゃん、久しぶりだね! 2人とも今日の服、似合ってるよ」
藤守
「コラコラ、俺の事も忘れてへんか? お、小春はあんなにちっちゃかったのに背が伸びたな~。櫻井も元気やったか?」
小笠原
「…久しぶり」
たちまち昔に戻ったような雰囲気になり、翼もそれだけで胸がいっぱいになる。
教師たちとも挨拶を交わし、落ち着いたところで、そろって会場内へと足を運んだのだった。
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01/23(Thu) 21:17
☆エピローグ ~ロビー~☆
小春
如月やともたちが会場に入ってからも、小春はロビーで来客に挨拶をしたり、親戚からの用事に走り回ったりと忙しく動いていた。
ロバート
『コハルー!』
ポール
『ニューヨークから来たわよー!』
小春
『ロバート先生!ポール先生!遥々来て下さって嬉しいです!』
二人の巨漢に抱き上げられて、小春の身体が浮き上がる。
ロバート
『マーサとサヤカの結婚式ですもの!太平洋を泳いででも来るに決まってるわ!』
ポール
『コハルったら、おっきくなったら一段とマーサに似てきたわね!』
NYベアーズにもみくちゃにされる小春を、ニコニコしながら助けたのはエミ。
エミ
『二人とも、振り袖に着替えるんでしょ』
ロバート
『あっ、そうだったわ。せっかくのセレモニーですもの!盛装しなくっちゃ!』
ポール
『エミ、よろしくね!』
小春
『でしたら、こちらの控え室を使って着替えて下さい』
ベアーズの手から床に下ろされるなり、小春が案内する。
エミ
「小春さん、短期間に英語が流暢になったわね」
小春
「ありがとうございます。穂積先生に三年間担任してもらいましたから。それに、文法は、瞳先生に手紙で添削してもらいましたし」
エミ
「英語を身に付けるにはラブレターを書くのが一番だと聞いた事があるけど。本当みたい」
小春
「ラブレターだなんて……」
ふふ、とエミが悪戯っぽく笑うと、小春が頬を染めた。
小春
「理事長こそ、お見合いなさった方との交際が順調だとうかがいましたよ?お相手は背が高くて美形で、将来警視総監間違い無しの超エリート刑事さんだとか」
今度はエミが顔を赤くした。
エミ
「まだ、どうなるか全然わからないのよ」
ふふ、と小春が笑う。
エミも、小春と目配せをしあってから、ふふ、と笑い返した。
01/24(Fri) 01:12
理事長にも春が来た♪
エミ
ちょびっとだけ繋げてみる。
エミは頬を染めたまま、小春に嬉しそうに打ち明けた。
エミ
「明智先生や小春さんから教わった料理をね、美味い美味い!って食べてくれたのよ。本当にありがとう」
以降、家庭科部に顔を出しては花嫁修行に勤しむ理事長の姿があったことは言うまでもない。
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01/24(Fri) 07:12
良かった(∩´∇`)
小春
理事長にも春が来て良かったです。
☆~ロビーの一角~☆
山田
「お久し振りですね。三人とも、相変わらず綺麗だ」
亜衣
「あなたこそ、ちっとも変わらないわ。見た目も、その陳腐な挨拶も」
麻衣
「本当ね。さっき小春と並んでるのを見たら、高校時代にタイムスリップしたみたいだったわ」
未衣
「出会ってから随分経ったのね」
ロビーの一角で山田と話しているのは、明智の三つ子の姉たち。
山田
「この挨拶は祖父譲りでして。綺麗な女性が一人でいたら、必ず声を掛けろ、というのもね」
ウインクする山田に、三人の女性が、揃って笑った。
亜衣
「初対面ではそうだったわね」
麻衣
「あなたったら、最初、私たちが三つ子だと知らずに、それぞれが一人でいた時に、順番に声を掛けてきて」
未衣
「それで結局、三人と交際する羽目に」
山田
「あれは可笑しかったな。次に会った時に、前回会った時の話をしても噛み合わない。何故だろう、ミステリアスな女性だなあ、と思ったけど、何て事はない。実は別々の相手だったんですからね」
四人は声を立てて笑った。
亜衣
「でも、楽しかったわ」
麻衣
「いい思い出ね」
未衣
「懐かしいわ」
山田
「やり直しませんか」
亜衣、麻衣、未衣
「えっ?」
突然の山田の提案に、三人がきょとんとする。
山田が微笑んだ。
山田
「僕と、もう一度、恋を」
亜衣、麻衣、未衣
「……!……」
息を飲んだ後、三人は、思わず顔を見合わせた。
亜衣
「あの……」
山田
「はい」
麻衣
「……誰に言ってるの?」
山田
「もちろん、あなたがた三人に」
三人は呆気にとられる。
未衣
「……山田くんって、相変わらず」
そのうちに未衣が、可笑しくてたまらないという風に噴き出した。
麻衣
「荒唐無稽で、現実離れしてて」
亜衣
「神出鬼没で、飄々としていて」
未衣
「時代錯誤なロマンチストだわ……でも」
山田が両腕を広げる。
亜衣、麻衣、未衣
「そこが好きだったの」
亜衣、麻衣、未衣が、揃って、その腕の中に飛び込んだ。
亜衣、麻衣、未衣
「大好き」
山田
「僕もですよ。……さあ、そうと決まれば急いで急いで。こういう場所には、必ず貸衣装があるはずでしょ」
亜衣
「えっ?まさか」
山田
「もちろん、ウェディングドレスを着てきて下さい。三人ともね」
麻衣
「誠臣の式に乱入するわけじゃないでしょうね?」
山田
「いくら僕でもそんなに非常識じゃない。第二会場の方ですよ。簡易招待客の自由なパーティー。NYベアーズもいるし、ともさんのお父さんやジュンさんや空くんもいます」
未衣
「あなたは本物の披露宴の招待客でしょ?」
山田
「僕が居なくても誰も探しませんよ。なにしろ神出鬼没ですから」
変な自慢をする山田に、三人もだんだんその気になってきたようで。
山田
「僕もタキシードを借りて着ますよ。細かい事は小春さんに手伝ってもらいましょう。彼女はこういう面白い事が好きだから、きっと協力してくれるでしょ?」
亜衣、麻衣、未衣
「そうね。私たちの妹だもの」
三人と山田は、本来の悪戯っぽい笑みを浮かべた顔を突き合わせて、肩を揺らした。
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01/24(Fri) 08:32
おはようございます(^-^)
とも
山田校長がまたなんか企んでる…(^_^;)
けど、面白そうやから楽しみにしとこ。 ←タリッキー発言
みんないい感じにラブラブですね~。
高校卒業した翼ちゃんは穂積先生とどうなっちゃうの??