『アブナイ☆恋の学園物語』
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01/14(Tue) 09:10
☆ダンスパーティー・停電、如月・とも☆
とも
如月・とも
「⁈」
思っていたよりも早く会場が真っ暗になった。
如月
「ともちゃん、大丈夫?」
如月が声をかけると、ともが腕の中にふわっと飛び込んできた。
とも
「私は大丈夫です。それより周りのみんなが…」
停電の事を知らない生徒たちは突然の事に驚き、ところどころで悲鳴が上がっている。
中には狙われて抱きつかれたり、キスされている生徒もいるかもしれない。
とも
「これじゃあ下手に動けないですね。落ち着くように言っても、この騒ぎじゃ聞こえないし……⁈」
如月
「ん?どうしたの?」
抱き合って立っていたともの足元を何かが掠めた。
そしてそれが少しずつ上に上がっていき、とものお尻に当たる。
とも
「…誰かが私のお尻を触ってきてる…」
如月
「えぇっ⁈」
ペアでいれば襲ってこないだろうと思っていた如月は、ともが震えているのに気づいた。
ギュッと抱きしめて、向きを変えようとしたその時、背中に回っていたともの手と身体が離れたと同時に、足元で『ギャー』といううめき声が聞こえた。
如月
「ともちゃん?」
とも
「はい? 先輩、大丈夫ですよ。今、逃げられへんように腕を捻りあげてるとこなんで」
如月
「…あ、そう」
さっき震えていたのは恐怖からではなく、怒りの方だったのだと今更ながら理解した如月だった。
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01/14(Tue) 11:46
さすがはともちゃん(*TーT)b
小春
☆『停電』☆
さっきまで、体育館の出入りは藤守兄先生が厳しく見張っていた。
だから、外に男子がいたとしても、せいぜい数人。
万が一、櫻井さんと小春さんが絡まれたとしても、穂積が行けば、きっとそれだけで治まる。
エミはそう見積もっていた。
けれど、闇に慣れてきた目で穂積を見上げれば、思いの外真剣な表情で。
体育館を出たところで、穂積は左右を忙しく確かめた。
エミも、二人を探そうと穂積から手を離す。
穂積が、ハッとしたようにエミを振り返った。
穂積
「理事長」
山田
「任せて」
穂積から離れたエミの肩を、ふわりと包んだのは山田の手。
今までどこにいたのか、山田は珍しく息を切らしている。
エミ
「校長……」
山田
「すみません遅くなりました、僕とした事が」
エミに向けられた山田の笑顔は、すぐに真顔になって、穂積に向けられた。
山田
「穂積先生、理事長は僕が。生徒を頼みます」
穂積はすぐに頷き、山田とエミに頭を下げると、二人をその場に残して駆け出した。
薄暗い外階段にも、水飲み場にも、翼と小春の姿は無い。
穂積はすぐに、明かりの無い体育館裏に足を向けた。
その時。
小春の声
「お兄ちゃん!」
目指す方角から、確かに小春の声がした。
小春の声
「やだあっ!お兄ちゃあん!」
かなり大きな声。本気で怯えて、明智に助けを呼ぶ声だ。
同時に。
翼
「穂積先生!」
暗がりから、翼が飛び出して来た。
縋りついてくるのを、一度しっかりと抱き締めてから、穂積は翼の表情を確かめる。
翼
「小春ちゃんが!」
震える手で翼が指差す闇は、穂積には心当たりがある。
いつの時代にも、どんな有名校にも、必ずいるものだ。
文化祭にも、体育祭にも、ダンスパーティーにも興味の無い一部の生徒。
ダンスパーティーで停電を起こすような、はしゃぎ過ぎの生徒たちとはまた違う。
最初からその場にさえ参加しないで、人気の無い場所でたむろして、ただ時間が過ぎるのを待っているだけの生徒たちが。
最悪の予感が穂積の脳裏をよぎった。
穂積
「小春!」
が、穂積が足を踏み出すより速く、背後から穂積を追い抜いた影がある。
やべえっ、という声と、一番手前にいた男子を、明智が投げ飛ばしたのとが同時だった。
明智
「貴様ら!」
明智を本気で怒らせたら、たとえ穂積でも敵わない。
逆鱗に触れた不良たちは、逃げる間もなく明智に投げられ、落とされて失神させられる。
頭に血が昇った明智が、もう気を失いかけている最後の生徒の襟首をさらに絞め上げるのを見て、穂積は、後ろから羽交い締めにして止めなければならなかった。
穂積
「明智、落ち着け!そこまでだ!」
耳元で穂積に怒鳴られて、明智が肩で息をする。
明智
「……小春……」
放心したように呟く明智の見つめる先の草むらから、小春が身体を起こした。
明智
「小春!」
小春
「お兄ちゃん」
立ち上がった小春の顔や手には、草で切れたのか、小さな傷がいくつもある。
さっきまで着ていたはずのブレザーを手に提げて、乱れた服でふらふら出てきた小春を見て、明智と穂積は青ざめる。
明智
「……小春……」
小春
「お兄ちゃん」
明智の前まで辿り着くと、小春は、半べそをかいて明智を見上げた。
小春
「ブレザーのボタン、取れちゃった」
「……!……」
その場にいた全員が、一斉に安堵の息をつく。
明智
「すぐにつけ直してやる」
小春
「うん」
明智
「怖かったな」
小春
「……うん」
小春が明智に抱きつく。
明智は膝をついて、小春の身体を抱き締めた。
01/14(Tue) 13:25
停電、藤守とジュン
ジュン
ジュン
「賢史くん……」
藤守
「大丈夫や。」
予想より早い停電にジュンは不安げに藤守にすがり付く。そんなジュンを藤守もギュッと抱き寄せた。
その瞬間、藤守の側で人の気配がした。
先程まではなかった気配だ。
次の瞬間
藤守
「ちょっと、ごめんやで?」
ジュンにしか聞こえないように囁き、藤守はジュンを横抱きに抱き上げた。
ジュン
「きゃっ!」
ジュンが小さな悲鳴を上げると同時に藤守は暗闇の中で足を払った。
「いてっ!う、うわ!」
ドシンっと音がして誰かがひっくり返った。
藤守
「ジュンに触ろうなんて百万年早いねん!!」
足元の気配はドタドタと逃げていった。
藤守
「大丈夫か?」
暗闇の中でジュンの顔を覗く。
ジュン
「うん。ありがとう……」
そう言ってジュンは藤守の首に手を回し、しっかりと抱きついた。
(む、胸が……ほ、ほっぺが……ヤバい……俺の方がヤバい……)
藤守は自分とも必死で戦っていた。
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01/14(Tue) 21:04
藤守くん、堪えて(笑)
小春
どーん。
突然、爆発音とともに、夜空に花が咲いた。
藤守
「なんや?!」
停電の最中の大きな音に、騒然となりかけていた体育館の中が一瞬、鎮まる。
ぱん、ぱーん、とさらに続く音とともに、紅花と小笠原が、体育館のカーテンを次々に開いてゆく。
すると、窓から見えるグラウンドの中央、すっかり日の落ちた夜の闇の中に、大きな炎が起きているのが生徒たちの目に映った。
学園祭で使用した廃材を積み上げて造った薪の山に点けられた火は、グラウンドまでの道を煌々と照らしている。
その背景に花を添えるように、次々と打ち上げられるコンビニの大型花火に点火しているのは、とも父。
小笠原のPCから、五曲目の音楽が流れ始めた。
急に訪れた思いがけない明るさと再開された音楽に、不埒な企みに荷担していた生徒たちが、一斉に標的から離れる。
戸惑う生徒たちの先頭でいち早く状況を理解し、元気な声を張り上げたのは、如月と、ともだ。
如月
「さあ、みんな!後夜祭最後のイベントだよ!今度は、焚き火の周りでフォークダンスだ!」
とも
「行こうや!グラウンドの方が明るいで!」
確かに。
ともや藤守にはお馴染みの、学園自慢のナイター設備も点灯され、水銀灯ならではのじわじわとした光は、間もなく最高の照度まで明るさを上げ、グラウンドの隅々まで行き渡るだろう。
鳥山やアニ、NYベアーズたちに誘導されて、生徒たちが次々と外へ出てグラウンドを目指す。
もちろん、『犯人』たちも、渋々、あるいは何事も無かったように、後からついて出て行く。
実際に真っ暗だった時間がほんの1、2分と短時間だったため、暗がりでイタズラされた女の子は少なかったようだ。
それらの女子は篠崎や和音が上手にフォローしながら、暗い体育館から外へ送り出している。
別の出入り口の近くで、エミは山田に肩を抱かれていた。
エミ
「この準備をなさってたんですね」
山田
「……僕が高校時代にお付き合いしていた女性は、三人とも年上でしてね」
問わず語りに山田が始めた思い出話に、エミは顔を上げた。
山田
「先に大学に進んだ彼女たちは、大学の学園祭で初めて『停電』に遭った」
山田は誰の話をしているのだろうか。
山田
「それまで、今の小春さんみたいにピュアだった彼女たちは、『停電』の後、男性不信になってしまった。何が起きたかは教えてもらえませんでしたが……僕ともそれきりになってしまいました」
エミは、少し離れた場所で、ブレザーのボタンをつけ直している明智の膝に座って、明智の作業を見つめている小春に目をやった。
山田
「僕は、僕の学校では、生徒たちにそんな思いはさせたくない」
エミは頷いた。
生徒たちの自主性を尊重する事と、山田の理念とを両立させるのは、難しい事だけれど。
エミ
「私も、お手伝いしますわ」
エミを見下ろした、山田の表情は優しい。
山田
「ありがとうございます」
エミ
「さあ、行きましょう」
山田
「はい」
01/14(Tue) 23:34
おお!
くちびる
小春ちゃんがアブなかっだけど、ま-くんが助けに来ましたね!良かったわぁ(O.O;)
紅花も小笠原先輩と活躍出来て嬉しいですね♪
この後の展開は????
どどどどうなるのかしら????
きっとラストダンス....踊れますよね!
01/15(Wed) 10:13
☆体育館の外~穂積と翼~☆
小春
くちびるさん、ご心配ありがとうございますm(__)m
明智が小春の手当てを終えるのを見下ろせる場所で待ちながら、穂積はふと、階段に座っている自分の傍らに、翼も控え目に肩を並べている事に気付いた。
穂積
「櫻井」
腕を伸ばして引き寄せる。
小春ほど直接的にではないにしても、この少女も怖い思いをした事に変わりはない。
震える肩を抱いていると、前夜祭での出来事が蘇ってきた。
自分もあの時、身勝手な感情を押しつけてしまった。
櫻井も拒まなかった、と思っているのもまた、自分の身勝手かもしれない。
教師と生徒なのだ。
優位にいるのは常に自分。
櫻井は、担任の教師である穂積の機嫌を損ねたくないだけかもしれない。
穂積
「……」
翼をじっと見つめていると、青ざめていた頬が、ほんのりと生気を取り戻してきたのが見てとれた。
こんな担任でも、少しは役に立てているのだろうか。
彼女の前では、常に、自分は彼女の担任だと、教師だと自分自身に言い聞かせていなければ理性が保てないほど、頼りない存在なのに。
穂積
「……悪かったな」
翼
「え?」
穂積
「……前夜祭の時、お前にキスした」
穂積を見上げていた翼の顔が、たちまち赤く染まった。
翼
「……私の気のせいだったのかなって……思ってました」
穂積の胸がちくりと痛んだ。
翼
「暗かったし、その後も、先生、特別な素振りは無かったし、だから…………私の気のせいでなければ、先生の気の迷いだったのかも、とか……」
穂積
「気の迷いなんかじゃない」
思わず言ってしまったのは、翼の瞳が潤んだからで。
今、伝えなければ、彼女をさらに傷つけてしまうと思ったからで。
穂積
「本気だ」
翼
「……先生……」
真っ直ぐに見つめあうと、自分の顔が熱くなってくるのが分かる。
けれど、穂積はもう躊躇わなかった。
穂積
「だが、小春と約束したんだ。卒業までは『みんなの先生』でいると。だから、お前を特別扱いはしないと」
翼
「小春ちゃんと……?」
翼が小春を見下ろすと、小春が二人を見上げてきた。
互いの会話が聞こえるほど近い距離ではないが、それでも、自分の名前を呼ばれた事に反応したのかも知れない。
穂積の方は、目を逸らさずに翼を見ていた。
穂積
「これ以上は、言えない。これ以上は、お前に触れない。だが……卒業までに、考えておいてくれないか。……俺との、その先を」
穂積にここまで言われて、何を、と問うほどには、翼も鈍くはない。
翼
「……はい」
頷く翼に、穂積はホッとしたような顔をした。
穂積
「お前はまだ若いし、他の男とも交際してみるといい。縛るつもりはないんだ。ただ……」
翼
「先生」
穂積
「え?」
翼が、小指を差し出す。
翼
「……約束します。……先生を、一番好きでいる事」
穂積は思わず明智と小春を見た。
しっかり穂積と目が合って、同じ顔をした兄と妹は慌てて立ち上がる。
明智
「さ、さあて!俺たちも、グラウンドに行こうカナあ、小春!」
小春
「うん!お兄ちゃん、早く行かないとし、篠崎センセイが待ってるよ?!」
明智
「ぉ兄ちゃんをからかうなよ、小春ぅ!」
二人とも声が裏返っている。
揃って、相変わらずの大根役者だ。
咳払いを通り越して咳き込みながら、明智と小春がグラウンドへ向けて駆け出す。
見えなくなる間際で躓いて転ぶ小春に笑ってから、穂積は、翼の小指に自分の小指を絡めた。
01/15(Wed) 10:54
きゅん
ジュン
穂積先生と翼ちゃんのやり取りにきゅんとしてしまいました(*≧∀≦*)
桜祭りももう大詰めですね!
キャンプファイアのまわりでのフォークダンスは波乱なく終わるんですかね?
やっぱりもう一波乱あってこそかしら?o(^o^)o
[削除]
01/15(Wed) 11:21
ジュンさん(笑)
小春
もうひと波乱て。
んーもう欲張りさんね。
早く終わらせて、藤守くんをムラムラから解放させてあげる方がいいんじゃないの?(←意味深)
フォークダンスではオールキャストでオクラホマミキサーを踊らせたいです(笑)
[削除]
01/15(Wed) 17:17
オクラホマミキサー♪
とも
ラストはみんなでフォークダンスいいですね(≧∇≦)
オクラホマミキサーといえば、私も高校の時にスキー合宿で踊りましたよ。 吹雪く手前くらい雪が降る中で全員レンタルでお揃いのスキーウエアにブーツ。リズムに合わせてブーツがゴツゴツいうので、どっかの軍隊の行進かと思うくらい異様な光景やったと思いますが、人気者だった男子ともしっかり踊れたし、楽しかったです。
ラストまでもう少しですね~。 みんなで踊るということは、先生たちや、他のメンバーとも踊るチャンスが⁈
楽しみです\(//∇//)
[削除]
01/16(Thu) 04:35
ともさん、素敵な思い出(´∇`)
小春
もちろん、先生たちとも他のメンバーとも踊って下さいo(^-^o)(o^-^)o。
明智と小春に続いて、穂積と翼もグラウンドに到着する。
放送席では小笠原が実行委員たちと一緒にフォークダンスの曲の準備をし、紅花が、焚き火を囲んで大きな二重の輪を作るよう、生徒たちに向けてアナウンスしていた。
とも
「小春、翼、こっちこっち!」
大きな声で二人を呼ぶとも。
如月や藤守、ジュンと和音も、笑顔で翼と小春の手を引いて、輪の中に加えた。
如月
「ほら、二人とも、女子の列に並んで。翼ちゃん、俺からスタートしてね」
藤守
「どないした小春、微妙な顔して。ん?ああ転んだんか?よしよし。痛いの痛いの飛んでけー、やで。うん。お前は笑っとる方がええよ」
何も知らない仲間たちの笑顔が、小春を癒していくようだ。
翼が如月と、小春が藤守と手を繋ぐのを見届けた穂積は山田とエミの元へ行き、明智は、腕組みで待つ篠崎の元へ行く。
明智
「……すみません、清香さん。置き去りにしてしまいました」
深々と頭を下げた明智が顔を上げるのを待って、篠崎は首を振り、明智を上目遣いに見上げた。
篠崎
「小春さんのあの声を聞いて助けに行かなかったら、私、あなたを嫌いになっています」
明智
「……清香さん」
篠崎
「でも」
明智
「でも?」
篠崎は明智に身を寄せると、他の誰にも聞こえないように言った。
篠崎
「今夜はもう……私を独りにしないで下さいね」
明智
「はい。……え?」
一旦は頷いたものの、思わず真顔で問い質してしまう明智と、真っ赤になって横を向く篠崎。
明智
「……あの……今のは、どういう」
篠崎
「知りません!」
一方、こちらは人気の無くなった体育館。
窓からの微かな光だけの闇の中で、じっと抱き合ったままでいた小野瀬と空間。
小野瀬が腕の力を弱める。
小野瀬
「……みんな居なくなったみたいだね」
空間
「先生……」
小野瀬
「ん?なあに?」
空間
「……本当に守って下さって、ありがとうございました」
空間がぺこりと頭を下げた。
聡明な彼女は、停電が人為的なもので、闇に乗じて、何人かの生徒たちが、目当ての相手に悪さをしようとしたのだと気付いていた。
停電直後、空間も確かに触られたが、それは小野瀬狙いの女子の手ばかり。
小野瀬に触るなと怒鳴ってやりたかったが、空間を腕に抱いたまま黙って耐えている小野瀬を見たら、何も言えなくなった。
「俺がきみを守るよ」と言ってくれ、そして実際に空間を守りきってくれた小野瀬の誠実さに、胸がいっぱいになった。
空間の頭を小野瀬が撫でる。
小野瀬
「……ねえ、空間さん」
空間
「はい」
小野瀬
「……きみは、体育祭の時に、言いかけたよね。『私は、ずっと前から……』って。……あの時の続き、聞かせてもらってもいい?」
暗闇に慣れた小野瀬の目に、空間が狼狽するのが見えた。
小野瀬
「……俺の自惚れでなければ、あの時、きみは……」
空間
「……言ってしまったら、夢が終わってしまいます」
小野瀬
「えっ?」
空間
「小野瀬先生を見つめている時にだけ見る事が出来る夢です」
人はそれを憧れと呼ぶかもしれない。妄想と呼ぶかもしれない。
だが小野瀬には分かる。
空間の思いは、もっと遥かに純粋なものだと。
目の前にいる互いの顔さえよく見えないほどの闇の中だからこそ、見えてくる思い。
小野瀬
「……俺と、現実の恋は出来ない?」
空間は答えない。
それが答えだった。
小野瀬は空間を見つめて、人前では滅多につかない溜め息をついた。
求めてくれたらいいのに。
今なら、俺を抱くその腕に、ほんの少し力を込めてくれるだけでいいのに。
小野瀬
「……踊ろうか、空間さん」
小野瀬は自分のスマホから、サティの『ジュ・トゥ・ヴー』をタップした後、空間をエスコートした。
ささやかな音でピアノ曲が流れ、二人は踊り始める。
小野瀬と踊りながら、空間は泣いているようだった。
約束の、小野瀬とのラストダンス。
「幸せです」と空間は言った。
「俺もだよ」と小野瀬は言った。
それは半分が真実、半分が嘘。
小野瀬
「きみとはいつかもう一度、踊りたい」
空間
「私もです」
それは全てが真実だった。
01/16(Thu) 11:30
こんにちは
とも
空間センパイ、いい思い出ができてよかったですね(つД`)ノ
遠くから見てるだけの恋でいいなんて切なすぎます(つД`)ノ
でも、センパイがそれでいいなら、いいんだよね。
☆フォークダンス・とも親子☆
とも
「おとん!」
中央のキャンプファイヤーのそばで点火の手伝いをしていたとも父を見つけ、ともご駆け寄ってきた。
とも
「おとん、3曲目が始まった途端におらんようになったやろ? もしかして、この準備のため?」
とも父
「そや。山田校長と最後になんかやろか?って話をしてな、間に合ってよかったわ。…それよりお前は停電で何もされんかったか?」
さっきは心配いらないと言っていたものの、やはり気になるのは親心からか。
とも
「おとんも知ってたんやんか。あれ、もしかして心配してくれたん?」
とも父
「アホ。お前は一応女の子や。心配せーへんわけがないやろ? ま、お前のことや、触られた手をそのまま掴んで、ひねり上げとったんちゃうか?」
とも
「……」
まるでその場で見ていたかのような言われようにともは苦笑するしかなかった。
紅花
『お待たせしました!それではダンスパーティー再開です!最後はフォークダンス、皆さん楽しんでください!』
紅花のアナウンスと共に、フォークダンスで定番のオクラホマミキサーが流れてきた。
とも父
「おっ、始まったな。とも、俺らも行くで」
とも
「しゃあないなぁ、最初は一緒に踊ったるわ」
お互い笑いながら、とも親子は手をつないでダンスの輪の中に入っていった。
[削除]
01/16(Thu) 19:30
感涙(ノД`)・゜・。
せつな
☆セツナのキモチ☆
『……私は、ずっと前から……』
続きは、結局言えなかった。
夢にまで見た小野瀬先生とのひととき。
なのに、どこか冷静な自分がいた。
小野瀬先生が欲しがっている本当に好きなひとが、自分ではないことくらい分かっている。
私は、自分が小野瀬先生にとって大勢の女子生徒の中の一人であることを自覚していた。
ほとんどの先生がそうであるように、小野瀬先生が大切にしている学園の教え子。
ならば、自分が小野瀬先生にとって少しでも益のある生徒でいたかった。
勉強ができて、品行方正で、小野瀬先生を困らせる女子生徒から守る力を持つ・・・そんな存在であろうと努力してきた。
報われることを期待していなかったわけじゃなかったけれど、自分にそう言い聞かせてきたこの二年半は、長すぎたのかもしれない。
だって、ずっとずっと怖かったのだ。
『小野瀬先生が本当に、本気で、自分以外の誰かを好きになってしまうこと
拒まれるだけじゃなく、見つめる事さえ許されなくなってしまうこと』
私だけじゃない。そんな風に思い詰めている女子生徒は、本当に沢山いたから。
暗闇でもいいから、なんとか小野瀬先生に触れたいと手を伸ばしてしまう子たちの気持ちが分かってしまうくらいに・・・。
空間は小野瀬とのダンスが終わるまで、一年生の時に初めて小野瀬先生に惹かれた時から今までのことを思い出していた。
スマホから流れるサティの曲が、静かに終わった。
あぁ・・・小野瀬先生のピアノが聴きたい・・・。
小野瀬の腕から手を離しながら、唐突に思う。
空間
「小野瀬先生・・・、私、絶対に第一志望の大学に受かってみせます」
小野瀬
「たのもしいな。空間さんなら絶対に大丈夫だよ。応援してるからね」
空間
「合格したら、お祝いを貰ってもいいですか?」
小野瀬
「なんだろう?俺でできることなら何でも言って?」
空間は、今こそ素直になろうと思った。
空間
「小野瀬先生のピアノが聴きたいんです。私のためだけに弾いてください」
小野瀬
「空間さん・・・」
小野瀬にとって、もちろんそれは容易いことだった。
けれど、それよりも空間にとって今の言葉自体、自分がストーカーまがいの行為をしていたことを告白するようなものだ。
小野瀬が学園内でピアノを弾くのは、宿直の夜、誰もいない音楽室でだけだったから。
驚きはしたが、逆にどこか感動も覚えていた。
この子は、そうまでして俺のことを見ていたくれたのか・・・と。
逆に、
『俺と現実の恋はできない?』
などと、口にしてしまったことが悔やまれた。
小野瀬
「じゃあ、練習しておかないとだね。君はきっと合格する。リクエスト曲は決まっているの?」
空間
「ショパンの『別れの曲』」
空間は小野瀬の目を見て、はっきりと答えた。
偶然、初めて聴いた小野瀬のピアノ。
その時の曲が、それだった。
そして、学園生活に別れを告げる曲にはぴったりだと思った。
空間
「私、大学でもいっぱい勉強します。そして、いつか、本当に小野瀬先生とダンスが踊れるような大人になります。だから!」
小野瀬は驚いたように目を見張っている。
それに気づいた空間は、自分の言葉の我儘さに恥じ入った様子で、急にしどろもどろになった。
空間
「あ、あの、もちろん、それより前に小野瀬先生にこ、こ、恋人ができてしまってたら、それはそれでいいんです!小野瀬先生の自由を奪うなんて恐れ多いことを、か、考えてるわけじゃなくって、えっと、あの・・・」
小野瀬
「・・・分かっているよ。大丈夫」
空間
「小野瀬先生・・・」
小野瀬
「さっきも言ったでしょ。俺も君とはもう一度踊りたい。先生と生徒ではなく、対等な大人として・・・ね」
明智と篠崎も、そうやって時間をかけて愛を育んだ。
あそこは先輩後輩だから自分たちが同じだとは思わないけれど、今はそんなお伽噺のような時間を持ってもいいんじゃないかと思えた。
小野瀬
「あれ?グラウンドが騒がしいね。行ってみようか?」
空間
「はい!先生!」
空間は晴れやかな笑顔で、元気よく返事をしてみせた。
あ、・・・ベートーベンの眼の穴、埋めておかなくっちゃ・・・(汗)
いや~~~~~~~~~~~ん(*ノωノ)
欲求丸出しでやっちゃった(*ノωノ)
やっぱり、先生と生徒だからですね!
翼cと穂積先生の関係と同じく、この一線は大事ですよ( *´艸`)
オクラホマミキサーって、今でも踊るんですね~~←遠い目
(因みに、うちの子の高校にはダンス自体が無いし・・・;学祭ではもっぱらAKB・・・;)
小春さん、自分が書いたんじゃ結局ダンスできなかったはずです。素敵なダンスシーンをありがとうございました!
ともさん、引き気味なセツナの応援ありがとうございます!!
ジュンさん、やっぱり小野瀬先生は、ストカをカムアウトしても気持ち悪がったりしませんよね!
紅花さん、小笠原先輩と仲良しおめでとうございます
エミさん、穂積くんとの思い出素敵でした~
他、板読者参加型のそこのお嬢様! セツナは小春に勝ったどーーーーー!!
そしてそして、清香師匠! 小野瀬先生と穂積先生のリバ仕様ダンスシーンをごちそうさまでした←
お嬢様方全員、お二人の美技に酔いしれて頂けたはず(≧ρ≦)←@跡部サマ憑依正解です
小野瀬先生の気持ちを鷲掴んで卒業し、先生になって戻ってくるんだ!セツナ!!
はっっ!!大学エスカレーターでいいんじゃね?という説もあったりして( ̄д ̄);
とう!!=3=3 ←逃げた
01/16(Thu) 20:15
小野瀬とジュン
ジュン
ジュン
「あっ、小野瀬先生、空間先輩も。」
体育館から一番最後にでできた小野瀬と空間に向かってジュンが声をかける。
ジュン
「はい。ここに並んでくださいね。」
そして、テキパキと小野瀬と空間を空いている場所に並ばせてしまう。
小野瀬
「ありがとう、藤守さん。」
空間
「ありがとう。」
遅れてきた二人もフォークダンスの輪に入れたことにホッとした。
小野瀬
「藤守さんはどこに入るの?良かったらお手をどうぞ?」
小野瀬の恭しい言い方ににこやかに手を差し出すジュン。それと同時に軽快なオクラホマミキサーの曲が流れ出した。
ジュン
「小野瀬先生と踊れるなんて光栄です。」
小野瀬
「こちらこそ。藤守さんはガードが厳しかったからね。」
小野瀬が言うガードとは賢史と慶史のことだろう。
ジュン
「小野瀬先生と穂積先生のダンス、素敵でしたよ。」
ジュンは頬を染めながら笑顔で言う。他意は全くないのだろう。
小野瀬
「君は藤守くんに似て本当に純粋なんだね。」
小野瀬と穂積のダンスを純粋な目で見てくれる女子は少ないだろう。だが、ジュンは小野瀬の、言葉に首を傾げる。
小野瀬
「君はそのままでいてね?」
小野瀬が何を言い含んでいるかは分からないジュンだったが、満面の笑みで頷いた。
[削除]
01/16(Thu) 20:38
・゜・(つД`)・゜・
リアル小春
セツナ先輩……
リアル小春のプレゼント、小野瀬先生からの『ジュ・トゥ・ヴー(あなたが欲しい)』に『別れの曲』で返しちゃう残念なセツナ先輩が愛おしいです。せつなさん、さすがです・゜・(つД`)・゜・
ともさん、後で小春もとも父と踊らせて下さいね。(多分、誰と踊るより照れ照れになるはず)
ジュンさんは延々と可愛いなあ。小春の場合、穂積と小野瀬のダンスの感想を聞かれたら「面白かったです」と答えそう。
で、
小野瀬「きみもそのままでいてね(失笑)」に小春「?」となる。
……あれっ、やっぱり小春が一番残念かしら(-_-;)
そして今はAKB踊るのか(゜ロ゜;
[削除]
01/16(Thu) 21:09
残念№1はワタクシ;;
せつな
セツナは高校生ですからね~~ しかも天然・・・;
きっと小野瀬先生のオトナな気持ちはまだまだ理解できないでしょうw残念(;´Д`)
実はさっきの書き込みは、ラストあたりでぶっこもうと思ってちょっと前に下書きしていたものを、「踊る」バージョンに急きょ書き換えたものですw
ショパンの『別れの曲』を意図せず立ち聞きしてから、ラストはこのパターンで告白したいな~とずっと狙っていたというねwww←執念だ
「リアル小春のプレゼント、小野瀬先生からの『ジュ・トゥ・ヴー(あなたが欲しい)』」
リアルせつなは確かに受け取りましたよ!ありがとうございます!!
リアルせつなならば遠慮無く、小野瀬さんを押し倒すのに!!!
リアに小野瀬さんが存在しないのが悲しいわ~~~( ;∀;)←一番残念な人決定
あ、今は体育の授業での創作ダンスもAKB多いですよー
今年はどこも『恋するフォーチュンクッキー』だらけのようですね・・・=3
01/17(Fri) 08:46
おはようございます!
くちびる
おお!
それぞれハッピーエンドだったり..、切ない恋だったりと物語が進んでいますね♪
やっぱり最後はオクラホマミキサー(笑)♪
まあフォークダンスと言えば、この曲でしょう(笑)♪
リアル紅花は久しぶりに熱が出てしまい(ToT)(泣)休みはへたっておりました....ですが.(;´д`)気力で直して今からお仕事です。
リレーで紅花頑張ってるから、負けじとリアルも頑張ってきま~す(笑)♪
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01/17(Fri) 16:41
もうすぐ終わり……
小春
フォークダンスは体育館での指名制のダンスと違い、ランダムな相手と踊る。
相手が替わるたびにお辞儀をし、また新しい相手と踊りながら、翼は感慨に浸っていた。
転入以来の生活や、この学園祭を通じて、次々に巡ってくる男子生徒や教師たちの中にも、たくさんの顔見知りが出来た。
前後を見れば、ともや小春、和音や空間、ジュンもいる。小笠原や紅花の姿も見える。
その誰もが笑顔を向けてくれる事に、翼は胸がいっぱいになった。
大切な友達、大切な仲間。
そして……
穂積
「櫻井」
大切な大切な人。
穂積の差し出す手に手を重ねながら、翼は微笑んだ。
この学校に来て良かった。
この学校の皆に出会えて良かった。
翼の考えていることが分かるのか、穂積もまた微笑んだ。
穂積
「お前に会えて、良かったよ」
何度もアンコールを繰り返したオクラホマミキサーも終了し、山田と和音の閉会宣言が済むと、長かった『桜祭』もいよいよ終了だ。
成立したカップルがあちこちで別れを惜しんだり、盛り上がった同級生たちが「打ち上げやろうぜ」と待ち合わせ時間を決めたり。
散り散りになってゆく生徒たちを見送りながら、生徒会の役員と教師たちもまた、それぞれ感慨を胸にグラウンドに立っていた。
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01/17(Fri) 17:37
とも
とも
「…終わってしもたね」
ポツリとともがつぶやいた。
小春
「あっという間だったね」
小春も頷く。
翼
「でも、すごく楽しかった」
3人で余韻に浸っていると、頭上から声が降ってくる。
穂積
「ホラ、そんなしんみりした顔をしないの。 桜祭が終わっても学校が終わるわけじゃないんだから」
如月
「そうだよ、また来年もあるんだし」
藤守
「お前らはええやん。俺は最後の桜祭やってんぞ~。明日からは次の進路に向けてやな…勉強せなあかんねん…グスッ」
涙もろい藤守が泣いたことでますますしんみりした雰囲気を変えようと、穂積がパンっと手を叩いた。
穂積
「さ、アンタたち、 後片付けが終わったらみんなで打ち上げに行くから、さっさと終わらせるわよ!」
如月
「え?打ち上げ?行く行く!」
現金な如月が真っ先に走り出して行く。
とも
「あ、如月先輩、私も!」
如月の後を追ってともや他のメンバーそれぞれが走り出して行く。
小野瀬
「みんなゲンキンだねぇ」
教師たちは顔を見合わせて微笑みあった。
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01/17(Fri) 20:18
いいなぁ
ジュン
打ち上げいいなぁ(;つД`)
生徒会メンバーじゃないから参加出来ない(;>_<;)
何か裏技とかないかしら?
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01/17(Fri) 20:43
任せてジュンさん( ̄ー ̄)
小春
アニ
「ジュン、もう帰れるのか?」
正門の脇で、藤守を待っていたジュンの元に、帰り支度を整えたアニが歩み寄って来た。
ジュン
「うん。でも、賢史くんを待って一緒に帰ろうかな、なんて」
ジュンの笑顔に、アニは怪訝な顔をする。
アニ
「賢史なら、生徒会の役員や穂積たち顧問と打ち上げだと言ってたぞ」
ジュン
「え」
……そうか。
少し考えれば分かりそうな事だったのに。
賢史くんは会長だし、役員の如月くんやともちゃんたちを労うのは当然だよね。
ジュン
「そうか……じゃあ、今日は私ももう帰ろうかな」
アニ
「……」
寄り掛かっていた柱から身体を起こしたジュンに、アニは咳払いをしてから話しかけた。
アニ
「それなら、どうだ?俺と……」
???
『ケイジ!』
名前を呼ばれて、アニが飛び上がる。
ポール
『あ!ジュンもいた!』
ロバート
『打ち上げ行きましょ、打ち上げ!今、コハルたちに誘われたところよ!』
小春、という事は。
ジュン
『もしかして、生徒会の打ち上げですか?一緒に行っていいんですか?』
ロバート&ポール
『もちろんよ!ほら、来たわ!』
ジュンの目に映ったのは、グラウンドの方から、息を切らして走ってくる藤守。
藤守
「やっぱり待っててくれたか!ジュン、ありがとうな!」
ジュン
「賢史くん?」
藤守
「お前も一緒に行こうや。ほら、とものお父んも紅花もおるし、空間や和音も来るで。まだ時間あるやろ?」
ジュンの視線の先で、生徒会以外のメンバーも手を振っている。
藤守
「さ、行こ」
ジュン
「……うん!」
アニ
「……いいんだ……ジュンが幸せならいいんだ……」
暗がりで膝をついていたアニを、疲れを知らないNYベアーズが両脇から抱き起こす。
ロバート&ポール
『レッツゴー!』
01/18(Sat) 00:37
わーいo(^▽^)o
とも
みんなで打ち上げ~♪って勝手に話を振っちゃいましたけどよかったですかね?
今さらですがこの後は全くオチとか考えてません( ̄^ ̄)ゞエヘン
あとよろしくです~ε=ε=ε=ε=ε=ε=┌(; ̄◇ ̄)┘
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01/18(Sat) 00:50
わーいo(^o^)o
ジュン
小春さん、ありがとうございます(*≧∀≦*)
みんなと打ち上げに行けて嬉しいなo(^o^)o
ちょっと、アニが不憫ですが……
まあ、いいよね←
[削除]
01/18(Sat) 14:46
こんにちは(^-^)
とも
☆打ち上げ☆
藤守
「えー、それでは!今年の桜祭が大成功で終わったことを祝して、乾杯!」
「「「かんぱーい!!!」」」
打ち上げは、穂積たちがいつも利用している居酒屋で行っている。 もちろん大人数なので個室になっている。
大人はジョッキビール(小野瀬以外)、生徒らはそれぞれソフトドリンクを頼んでいる。食事は明智と小春が適当に見繕って頼み、取り分けたりとお世話に夢中になっている。
とも父
「ぷはー、一仕事終えた後のビールは最高やな!」
穂積
「あー、生き返るわー」
とも父
「穂積先生、なかなかいい飲みっぷりですな。ささ、もう一杯」
穂積
「恐れ入ります。お父さんも、どうぞどうぞ」
2人のテーブルの周りには次々に空のグラスが並んでいく。
小野瀬
「ともさんのお父さん凄いな。俺、穂積と同じペースで酒を飲める人を初めて見たよ」
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01/18(Sat) 17:37
お。
小春
打ち上げって、先生たちお酒飲むんだね。
ちょっとイメージ違ったな。
皆さん先に書いてて下さい(^-^ゞ
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01/18(Sat) 20:49
あれ?
とも
やっぱ居酒屋で打ち上げはマズかったですかね(^_^;)
先生たちは、3日間我慢して、やっとお酒解禁~♪みたいなつもりで書いちゃいました。とも父もいるんで、一緒にパーッとやってもらおうかと。
そして居酒屋の個室ということで最後はいつものアレをやっちゃう、とか?
01/19(Sun) 06:38
居酒屋はOKでしょ(o^-')b !
小春
でも、オチが無いそうなのでこの場は締めちゃいます。
解散してからの方がみんな繋げるかな?(……どうかな?(^^;)
☆居酒屋☆
宴もたけなわ。
ビールとジュースとコーラとウーロン茶で何度も乾杯。
歌う翼と小春。
手拍子を打つ穂積と小野瀬。
踊るともとジュン。
一緒に踊る如月とNYベアーズ。
二人の世界に入っている明智と篠崎。
その横で真面目に反省会をしている空間と和音。
アドレスやデータを交換している小笠原と紅花。
延々愚痴るアニとそれを延々慰めるとも父。
最初から最後までずっと泣いている藤守。
和音に呼ばれて途中から参加し、その藤守にもらい泣きする村崎と安藤。
やっぱり途中から合流し、全員に飲み物を注いでまわる山田とエミ。
学園祭の準備段階から苦楽を共にしてきた主要メンバーたちは、達成感と解放感と一種の陶酔感と、そういった感情を全てごっちゃにした独特の雰囲気の中で、それぞれに、祭りの終わりを噛みしめていた。
しかし、どんな楽しい時間にも、必ず終わりは来るもので。
「ごちそうさまでした!!」
生徒全員が、藤守の合図でいっせいに教師たちに頭を下げる。
穂積
「どういたしまして」
小野瀬
「本当に、みんな、お疲れ様」
ここでの飲食費は、大人ばかりの『最強の男決定戦』で、卑怯な策に屈した明智に押しつけられた。
が、もちろんそれは建て前で、支払いの後から、全員が均等な額を明智にバックしていたが。
明智
「じゃあ、名残惜しいが、ここで解散だな」
篠崎
「みんな、代休明けにまた会いましょうね」
とも父
「最後までこんなに楽しませてもろて……先生方、ほんまに、お世話になりました。皆もありがとう。これからも、ともをよろしくお願いします。…ほな、とも。先に帰るで」
とも
「うん。私も、如月先輩ともう少しお話したら帰るわ」
如月
「遅くならないうちに、ちゃんと寮まで送りますから」
とも父
「うん、頼むで」
如月の肩をぽんぽんと叩いて、とも父が背を向けた。
そのとも父に、NYベアーズがすがりつく。
ロバート&ポール
『ダディ、またすぐ会えるわよね!』
とも父
『もちろんや。連絡先教えたやろ?二人とも、愛してるで!』
ロバート&ポール
『ウィーラブユー、ダディ!』
がっちりと肩を抱き合う、筋肉質な三人の男たち。
とも
『……たぶん、来月の保護者参観日にはまた会えるで』
如月
「あはは。行こ、ともちゃん」
01/19(Sun) 06:53
☆居酒屋☆
小春
小笠原
「紅花さん、会社の車呼んだから。大通りまで歩こう」
紅花
「はい」
照れ隠しなのか、紅花の手を引いて、小笠原はすたすたと歩き出してしまう。
紅花は笑いながら、振り向いて皆に手を振った後、小走りに小笠原についていった。
アニ
「……我々も帰るか」
アニの声に、小野瀬や穂積と握手していた藤守が、拳で涙を拭きながら振り返る。
藤守
「そやな……ジュン、送ってくわ」
ジュン
「ありがとう、賢史くん、慶史兄さん」
アニ
「そうか……そうだな、ジュンは愚弟に任せるか。……じゃあな、みんな」
ジュン
「皆さんお疲れ様でした」
藤守と手を繋ぐジュン、独り歩くアニ。
去って行く兄弟の後ろ姿はくっきりと明暗に分かれていて、見るものの涙を誘った。
唯一の救いは、二人を見つめるアニの眼差しが、とても優しいものだったということだった……
村崎
「では、和音どのは拙者とアンドロメダとで送り届けるでござる」
安藤
「実は家が近いナリ」
和音
「二人とも、よろしく。……皆さん、最後までありがとうございました」
頭を下げる和音に、拍手が降り注いだ。
小野瀬
「空間さんは俺が送っていくよ」
空間
「……」
空間は笑顔になりながらも、ちらりと小春の様子を見た。
小春は翼と話をしていたが、空間の視線に気付くと、向き直ってぺこりと頭を下げる。
顔を上げた時には、いつものようにニコニコしていた。
小さく手を振ると、嬉しそうに大きく振り返してくる。
小野瀬と向き合って、互いの気持ちを伝えあえた事で、ようやく、空間の心からも、小春へのわだかまりが消えていた。
この小さな子は、まだ何も知らないのだ。
無垢だからこそ、小野瀬はこの子を大切にしたがる。
それが分かってみれば、二人の仲のよさにやきもきした自分が、何だか可笑しくさえある。
小春
「お疲れ様でした、センパイ!」
空間
「ありがとう、小春さん」
小野瀬
「小春さんも気をつけて帰るんだよ」
小春
「はーい!」
小春に微笑んでから、小野瀬は空間の肩を抱いた。
その手から温もりとともに、小野瀬の思いが伝わってくるよう。
空間の耳には、遥か彼方からの微かなシャッター音が聴こえた。
空間
「(……そろそろ解放してあげなくちゃ……)」
小野瀬
「さ、行こうか」
空間
「……はい!」
山田
「理事長と僕はまだ何ヶ所か廻ってから帰るよ」
穂積
「ご足労頂きありがとうございました」
エミ
「櫻井さん、またね」
翼
「はい。理事長、おやすみなさい」
山田とエミは、今も打ち上げを続けている他のグループのあちこちからから呼ばれているらしい。
ずいぶんと人気のある校長たちだ。
二人を見送って、穂積が翼を振り返る。
穂積
「遅くなったな。お父さん怒ってないか?」
翼は携帯を手にしていた。
翼
「怒ってはいませんけど、心配するメールが5分おきに入ってます」
穂積
「だろうな」
長身の穂積が数歩歩いて手を挙げると、すぐに、タクシーが停まった。
穂積
「櫻井、先に乗れ。小春は……明智がいるな。俺は櫻井を家まで送るから、気をつけて帰れよ」
タクシーの助手席から、窓を開けた穂積が小春の頭を撫でてくれる。
後部座席からは、翼が手を握ってきた。
翼
「小春ちゃん、また休み明けに会おうね」
小春
「うん。穂積先生、お疲れ様でした。バイバイ、翼ちゃん」
穂積
「おやすみ」
翼
「おやすみ!」
二人の乗ったタクシーを見送って、小春は振り返った。
そこには明智が篠崎といて……
小春
「あれ?」
さっきまで、確かにいたはずなのに。
小春は通りから繁華街を見渡して、知っている人間が誰もいない事に気付いた。
いつの間にか、自分はひとり。
小春
「……あれーーーー?!」
ちゃんちゃん♪
☆ダンスパーティー・停電、如月・とも☆
とも
如月・とも
「⁈」
思っていたよりも早く会場が真っ暗になった。
如月
「ともちゃん、大丈夫?」
如月が声をかけると、ともが腕の中にふわっと飛び込んできた。
とも
「私は大丈夫です。それより周りのみんなが…」
停電の事を知らない生徒たちは突然の事に驚き、ところどころで悲鳴が上がっている。
中には狙われて抱きつかれたり、キスされている生徒もいるかもしれない。
とも
「これじゃあ下手に動けないですね。落ち着くように言っても、この騒ぎじゃ聞こえないし……⁈」
如月
「ん?どうしたの?」
抱き合って立っていたともの足元を何かが掠めた。
そしてそれが少しずつ上に上がっていき、とものお尻に当たる。
とも
「…誰かが私のお尻を触ってきてる…」
如月
「えぇっ⁈」
ペアでいれば襲ってこないだろうと思っていた如月は、ともが震えているのに気づいた。
ギュッと抱きしめて、向きを変えようとしたその時、背中に回っていたともの手と身体が離れたと同時に、足元で『ギャー』といううめき声が聞こえた。
如月
「ともちゃん?」
とも
「はい? 先輩、大丈夫ですよ。今、逃げられへんように腕を捻りあげてるとこなんで」
如月
「…あ、そう」
さっき震えていたのは恐怖からではなく、怒りの方だったのだと今更ながら理解した如月だった。
[削除]
01/14(Tue) 11:46
さすがはともちゃん(*TーT)b
小春
☆『停電』☆
さっきまで、体育館の出入りは藤守兄先生が厳しく見張っていた。
だから、外に男子がいたとしても、せいぜい数人。
万が一、櫻井さんと小春さんが絡まれたとしても、穂積が行けば、きっとそれだけで治まる。
エミはそう見積もっていた。
けれど、闇に慣れてきた目で穂積を見上げれば、思いの外真剣な表情で。
体育館を出たところで、穂積は左右を忙しく確かめた。
エミも、二人を探そうと穂積から手を離す。
穂積が、ハッとしたようにエミを振り返った。
穂積
「理事長」
山田
「任せて」
穂積から離れたエミの肩を、ふわりと包んだのは山田の手。
今までどこにいたのか、山田は珍しく息を切らしている。
エミ
「校長……」
山田
「すみません遅くなりました、僕とした事が」
エミに向けられた山田の笑顔は、すぐに真顔になって、穂積に向けられた。
山田
「穂積先生、理事長は僕が。生徒を頼みます」
穂積はすぐに頷き、山田とエミに頭を下げると、二人をその場に残して駆け出した。
薄暗い外階段にも、水飲み場にも、翼と小春の姿は無い。
穂積はすぐに、明かりの無い体育館裏に足を向けた。
その時。
小春の声
「お兄ちゃん!」
目指す方角から、確かに小春の声がした。
小春の声
「やだあっ!お兄ちゃあん!」
かなり大きな声。本気で怯えて、明智に助けを呼ぶ声だ。
同時に。
翼
「穂積先生!」
暗がりから、翼が飛び出して来た。
縋りついてくるのを、一度しっかりと抱き締めてから、穂積は翼の表情を確かめる。
翼
「小春ちゃんが!」
震える手で翼が指差す闇は、穂積には心当たりがある。
いつの時代にも、どんな有名校にも、必ずいるものだ。
文化祭にも、体育祭にも、ダンスパーティーにも興味の無い一部の生徒。
ダンスパーティーで停電を起こすような、はしゃぎ過ぎの生徒たちとはまた違う。
最初からその場にさえ参加しないで、人気の無い場所でたむろして、ただ時間が過ぎるのを待っているだけの生徒たちが。
最悪の予感が穂積の脳裏をよぎった。
穂積
「小春!」
が、穂積が足を踏み出すより速く、背後から穂積を追い抜いた影がある。
やべえっ、という声と、一番手前にいた男子を、明智が投げ飛ばしたのとが同時だった。
明智
「貴様ら!」
明智を本気で怒らせたら、たとえ穂積でも敵わない。
逆鱗に触れた不良たちは、逃げる間もなく明智に投げられ、落とされて失神させられる。
頭に血が昇った明智が、もう気を失いかけている最後の生徒の襟首をさらに絞め上げるのを見て、穂積は、後ろから羽交い締めにして止めなければならなかった。
穂積
「明智、落ち着け!そこまでだ!」
耳元で穂積に怒鳴られて、明智が肩で息をする。
明智
「……小春……」
放心したように呟く明智の見つめる先の草むらから、小春が身体を起こした。
明智
「小春!」
小春
「お兄ちゃん」
立ち上がった小春の顔や手には、草で切れたのか、小さな傷がいくつもある。
さっきまで着ていたはずのブレザーを手に提げて、乱れた服でふらふら出てきた小春を見て、明智と穂積は青ざめる。
明智
「……小春……」
小春
「お兄ちゃん」
明智の前まで辿り着くと、小春は、半べそをかいて明智を見上げた。
小春
「ブレザーのボタン、取れちゃった」
「……!……」
その場にいた全員が、一斉に安堵の息をつく。
明智
「すぐにつけ直してやる」
小春
「うん」
明智
「怖かったな」
小春
「……うん」
小春が明智に抱きつく。
明智は膝をついて、小春の身体を抱き締めた。
01/14(Tue) 13:25
停電、藤守とジュン
ジュン
ジュン
「賢史くん……」
藤守
「大丈夫や。」
予想より早い停電にジュンは不安げに藤守にすがり付く。そんなジュンを藤守もギュッと抱き寄せた。
その瞬間、藤守の側で人の気配がした。
先程まではなかった気配だ。
次の瞬間
藤守
「ちょっと、ごめんやで?」
ジュンにしか聞こえないように囁き、藤守はジュンを横抱きに抱き上げた。
ジュン
「きゃっ!」
ジュンが小さな悲鳴を上げると同時に藤守は暗闇の中で足を払った。
「いてっ!う、うわ!」
ドシンっと音がして誰かがひっくり返った。
藤守
「ジュンに触ろうなんて百万年早いねん!!」
足元の気配はドタドタと逃げていった。
藤守
「大丈夫か?」
暗闇の中でジュンの顔を覗く。
ジュン
「うん。ありがとう……」
そう言ってジュンは藤守の首に手を回し、しっかりと抱きついた。
(む、胸が……ほ、ほっぺが……ヤバい……俺の方がヤバい……)
藤守は自分とも必死で戦っていた。
[削除]
01/14(Tue) 21:04
藤守くん、堪えて(笑)
小春
どーん。
突然、爆発音とともに、夜空に花が咲いた。
藤守
「なんや?!」
停電の最中の大きな音に、騒然となりかけていた体育館の中が一瞬、鎮まる。
ぱん、ぱーん、とさらに続く音とともに、紅花と小笠原が、体育館のカーテンを次々に開いてゆく。
すると、窓から見えるグラウンドの中央、すっかり日の落ちた夜の闇の中に、大きな炎が起きているのが生徒たちの目に映った。
学園祭で使用した廃材を積み上げて造った薪の山に点けられた火は、グラウンドまでの道を煌々と照らしている。
その背景に花を添えるように、次々と打ち上げられるコンビニの大型花火に点火しているのは、とも父。
小笠原のPCから、五曲目の音楽が流れ始めた。
急に訪れた思いがけない明るさと再開された音楽に、不埒な企みに荷担していた生徒たちが、一斉に標的から離れる。
戸惑う生徒たちの先頭でいち早く状況を理解し、元気な声を張り上げたのは、如月と、ともだ。
如月
「さあ、みんな!後夜祭最後のイベントだよ!今度は、焚き火の周りでフォークダンスだ!」
とも
「行こうや!グラウンドの方が明るいで!」
確かに。
ともや藤守にはお馴染みの、学園自慢のナイター設備も点灯され、水銀灯ならではのじわじわとした光は、間もなく最高の照度まで明るさを上げ、グラウンドの隅々まで行き渡るだろう。
鳥山やアニ、NYベアーズたちに誘導されて、生徒たちが次々と外へ出てグラウンドを目指す。
もちろん、『犯人』たちも、渋々、あるいは何事も無かったように、後からついて出て行く。
実際に真っ暗だった時間がほんの1、2分と短時間だったため、暗がりでイタズラされた女の子は少なかったようだ。
それらの女子は篠崎や和音が上手にフォローしながら、暗い体育館から外へ送り出している。
別の出入り口の近くで、エミは山田に肩を抱かれていた。
エミ
「この準備をなさってたんですね」
山田
「……僕が高校時代にお付き合いしていた女性は、三人とも年上でしてね」
問わず語りに山田が始めた思い出話に、エミは顔を上げた。
山田
「先に大学に進んだ彼女たちは、大学の学園祭で初めて『停電』に遭った」
山田は誰の話をしているのだろうか。
山田
「それまで、今の小春さんみたいにピュアだった彼女たちは、『停電』の後、男性不信になってしまった。何が起きたかは教えてもらえませんでしたが……僕ともそれきりになってしまいました」
エミは、少し離れた場所で、ブレザーのボタンをつけ直している明智の膝に座って、明智の作業を見つめている小春に目をやった。
山田
「僕は、僕の学校では、生徒たちにそんな思いはさせたくない」
エミは頷いた。
生徒たちの自主性を尊重する事と、山田の理念とを両立させるのは、難しい事だけれど。
エミ
「私も、お手伝いしますわ」
エミを見下ろした、山田の表情は優しい。
山田
「ありがとうございます」
エミ
「さあ、行きましょう」
山田
「はい」
01/14(Tue) 23:34
おお!
くちびる
小春ちゃんがアブなかっだけど、ま-くんが助けに来ましたね!良かったわぁ(O.O;)
紅花も小笠原先輩と活躍出来て嬉しいですね♪
この後の展開は????
どどどどうなるのかしら????
きっとラストダンス....踊れますよね!
01/15(Wed) 10:13
☆体育館の外~穂積と翼~☆
小春
くちびるさん、ご心配ありがとうございますm(__)m
明智が小春の手当てを終えるのを見下ろせる場所で待ちながら、穂積はふと、階段に座っている自分の傍らに、翼も控え目に肩を並べている事に気付いた。
穂積
「櫻井」
腕を伸ばして引き寄せる。
小春ほど直接的にではないにしても、この少女も怖い思いをした事に変わりはない。
震える肩を抱いていると、前夜祭での出来事が蘇ってきた。
自分もあの時、身勝手な感情を押しつけてしまった。
櫻井も拒まなかった、と思っているのもまた、自分の身勝手かもしれない。
教師と生徒なのだ。
優位にいるのは常に自分。
櫻井は、担任の教師である穂積の機嫌を損ねたくないだけかもしれない。
穂積
「……」
翼をじっと見つめていると、青ざめていた頬が、ほんのりと生気を取り戻してきたのが見てとれた。
こんな担任でも、少しは役に立てているのだろうか。
彼女の前では、常に、自分は彼女の担任だと、教師だと自分自身に言い聞かせていなければ理性が保てないほど、頼りない存在なのに。
穂積
「……悪かったな」
翼
「え?」
穂積
「……前夜祭の時、お前にキスした」
穂積を見上げていた翼の顔が、たちまち赤く染まった。
翼
「……私の気のせいだったのかなって……思ってました」
穂積の胸がちくりと痛んだ。
翼
「暗かったし、その後も、先生、特別な素振りは無かったし、だから…………私の気のせいでなければ、先生の気の迷いだったのかも、とか……」
穂積
「気の迷いなんかじゃない」
思わず言ってしまったのは、翼の瞳が潤んだからで。
今、伝えなければ、彼女をさらに傷つけてしまうと思ったからで。
穂積
「本気だ」
翼
「……先生……」
真っ直ぐに見つめあうと、自分の顔が熱くなってくるのが分かる。
けれど、穂積はもう躊躇わなかった。
穂積
「だが、小春と約束したんだ。卒業までは『みんなの先生』でいると。だから、お前を特別扱いはしないと」
翼
「小春ちゃんと……?」
翼が小春を見下ろすと、小春が二人を見上げてきた。
互いの会話が聞こえるほど近い距離ではないが、それでも、自分の名前を呼ばれた事に反応したのかも知れない。
穂積の方は、目を逸らさずに翼を見ていた。
穂積
「これ以上は、言えない。これ以上は、お前に触れない。だが……卒業までに、考えておいてくれないか。……俺との、その先を」
穂積にここまで言われて、何を、と問うほどには、翼も鈍くはない。
翼
「……はい」
頷く翼に、穂積はホッとしたような顔をした。
穂積
「お前はまだ若いし、他の男とも交際してみるといい。縛るつもりはないんだ。ただ……」
翼
「先生」
穂積
「え?」
翼が、小指を差し出す。
翼
「……約束します。……先生を、一番好きでいる事」
穂積は思わず明智と小春を見た。
しっかり穂積と目が合って、同じ顔をした兄と妹は慌てて立ち上がる。
明智
「さ、さあて!俺たちも、グラウンドに行こうカナあ、小春!」
小春
「うん!お兄ちゃん、早く行かないとし、篠崎センセイが待ってるよ?!」
明智
「ぉ兄ちゃんをからかうなよ、小春ぅ!」
二人とも声が裏返っている。
揃って、相変わらずの大根役者だ。
咳払いを通り越して咳き込みながら、明智と小春がグラウンドへ向けて駆け出す。
見えなくなる間際で躓いて転ぶ小春に笑ってから、穂積は、翼の小指に自分の小指を絡めた。
01/15(Wed) 10:54
きゅん
ジュン
穂積先生と翼ちゃんのやり取りにきゅんとしてしまいました(*≧∀≦*)
桜祭りももう大詰めですね!
キャンプファイアのまわりでのフォークダンスは波乱なく終わるんですかね?
やっぱりもう一波乱あってこそかしら?o(^o^)o
[削除]
01/15(Wed) 11:21
ジュンさん(笑)
小春
もうひと波乱て。
んーもう欲張りさんね。
早く終わらせて、藤守くんをムラムラから解放させてあげる方がいいんじゃないの?(←意味深)
フォークダンスではオールキャストでオクラホマミキサーを踊らせたいです(笑)
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01/15(Wed) 17:17
オクラホマミキサー♪
とも
ラストはみんなでフォークダンスいいですね(≧∇≦)
オクラホマミキサーといえば、私も高校の時にスキー合宿で踊りましたよ。 吹雪く手前くらい雪が降る中で全員レンタルでお揃いのスキーウエアにブーツ。リズムに合わせてブーツがゴツゴツいうので、どっかの軍隊の行進かと思うくらい異様な光景やったと思いますが、人気者だった男子ともしっかり踊れたし、楽しかったです。
ラストまでもう少しですね~。 みんなで踊るということは、先生たちや、他のメンバーとも踊るチャンスが⁈
楽しみです\(//∇//)
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01/16(Thu) 04:35
ともさん、素敵な思い出(´∇`)
小春
もちろん、先生たちとも他のメンバーとも踊って下さいo(^-^o)(o^-^)o。
明智と小春に続いて、穂積と翼もグラウンドに到着する。
放送席では小笠原が実行委員たちと一緒にフォークダンスの曲の準備をし、紅花が、焚き火を囲んで大きな二重の輪を作るよう、生徒たちに向けてアナウンスしていた。
とも
「小春、翼、こっちこっち!」
大きな声で二人を呼ぶとも。
如月や藤守、ジュンと和音も、笑顔で翼と小春の手を引いて、輪の中に加えた。
如月
「ほら、二人とも、女子の列に並んで。翼ちゃん、俺からスタートしてね」
藤守
「どないした小春、微妙な顔して。ん?ああ転んだんか?よしよし。痛いの痛いの飛んでけー、やで。うん。お前は笑っとる方がええよ」
何も知らない仲間たちの笑顔が、小春を癒していくようだ。
翼が如月と、小春が藤守と手を繋ぐのを見届けた穂積は山田とエミの元へ行き、明智は、腕組みで待つ篠崎の元へ行く。
明智
「……すみません、清香さん。置き去りにしてしまいました」
深々と頭を下げた明智が顔を上げるのを待って、篠崎は首を振り、明智を上目遣いに見上げた。
篠崎
「小春さんのあの声を聞いて助けに行かなかったら、私、あなたを嫌いになっています」
明智
「……清香さん」
篠崎
「でも」
明智
「でも?」
篠崎は明智に身を寄せると、他の誰にも聞こえないように言った。
篠崎
「今夜はもう……私を独りにしないで下さいね」
明智
「はい。……え?」
一旦は頷いたものの、思わず真顔で問い質してしまう明智と、真っ赤になって横を向く篠崎。
明智
「……あの……今のは、どういう」
篠崎
「知りません!」
一方、こちらは人気の無くなった体育館。
窓からの微かな光だけの闇の中で、じっと抱き合ったままでいた小野瀬と空間。
小野瀬が腕の力を弱める。
小野瀬
「……みんな居なくなったみたいだね」
空間
「先生……」
小野瀬
「ん?なあに?」
空間
「……本当に守って下さって、ありがとうございました」
空間がぺこりと頭を下げた。
聡明な彼女は、停電が人為的なもので、闇に乗じて、何人かの生徒たちが、目当ての相手に悪さをしようとしたのだと気付いていた。
停電直後、空間も確かに触られたが、それは小野瀬狙いの女子の手ばかり。
小野瀬に触るなと怒鳴ってやりたかったが、空間を腕に抱いたまま黙って耐えている小野瀬を見たら、何も言えなくなった。
「俺がきみを守るよ」と言ってくれ、そして実際に空間を守りきってくれた小野瀬の誠実さに、胸がいっぱいになった。
空間の頭を小野瀬が撫でる。
小野瀬
「……ねえ、空間さん」
空間
「はい」
小野瀬
「……きみは、体育祭の時に、言いかけたよね。『私は、ずっと前から……』って。……あの時の続き、聞かせてもらってもいい?」
暗闇に慣れた小野瀬の目に、空間が狼狽するのが見えた。
小野瀬
「……俺の自惚れでなければ、あの時、きみは……」
空間
「……言ってしまったら、夢が終わってしまいます」
小野瀬
「えっ?」
空間
「小野瀬先生を見つめている時にだけ見る事が出来る夢です」
人はそれを憧れと呼ぶかもしれない。妄想と呼ぶかもしれない。
だが小野瀬には分かる。
空間の思いは、もっと遥かに純粋なものだと。
目の前にいる互いの顔さえよく見えないほどの闇の中だからこそ、見えてくる思い。
小野瀬
「……俺と、現実の恋は出来ない?」
空間は答えない。
それが答えだった。
小野瀬は空間を見つめて、人前では滅多につかない溜め息をついた。
求めてくれたらいいのに。
今なら、俺を抱くその腕に、ほんの少し力を込めてくれるだけでいいのに。
小野瀬
「……踊ろうか、空間さん」
小野瀬は自分のスマホから、サティの『ジュ・トゥ・ヴー』をタップした後、空間をエスコートした。
ささやかな音でピアノ曲が流れ、二人は踊り始める。
小野瀬と踊りながら、空間は泣いているようだった。
約束の、小野瀬とのラストダンス。
「幸せです」と空間は言った。
「俺もだよ」と小野瀬は言った。
それは半分が真実、半分が嘘。
小野瀬
「きみとはいつかもう一度、踊りたい」
空間
「私もです」
それは全てが真実だった。
01/16(Thu) 11:30
こんにちは
とも
空間センパイ、いい思い出ができてよかったですね(つД`)ノ
遠くから見てるだけの恋でいいなんて切なすぎます(つД`)ノ
でも、センパイがそれでいいなら、いいんだよね。
☆フォークダンス・とも親子☆
とも
「おとん!」
中央のキャンプファイヤーのそばで点火の手伝いをしていたとも父を見つけ、ともご駆け寄ってきた。
とも
「おとん、3曲目が始まった途端におらんようになったやろ? もしかして、この準備のため?」
とも父
「そや。山田校長と最後になんかやろか?って話をしてな、間に合ってよかったわ。…それよりお前は停電で何もされんかったか?」
さっきは心配いらないと言っていたものの、やはり気になるのは親心からか。
とも
「おとんも知ってたんやんか。あれ、もしかして心配してくれたん?」
とも父
「アホ。お前は一応女の子や。心配せーへんわけがないやろ? ま、お前のことや、触られた手をそのまま掴んで、ひねり上げとったんちゃうか?」
とも
「……」
まるでその場で見ていたかのような言われようにともは苦笑するしかなかった。
紅花
『お待たせしました!それではダンスパーティー再開です!最後はフォークダンス、皆さん楽しんでください!』
紅花のアナウンスと共に、フォークダンスで定番のオクラホマミキサーが流れてきた。
とも父
「おっ、始まったな。とも、俺らも行くで」
とも
「しゃあないなぁ、最初は一緒に踊ったるわ」
お互い笑いながら、とも親子は手をつないでダンスの輪の中に入っていった。
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01/16(Thu) 19:30
感涙(ノД`)・゜・。
せつな
☆セツナのキモチ☆
『……私は、ずっと前から……』
続きは、結局言えなかった。
夢にまで見た小野瀬先生とのひととき。
なのに、どこか冷静な自分がいた。
小野瀬先生が欲しがっている本当に好きなひとが、自分ではないことくらい分かっている。
私は、自分が小野瀬先生にとって大勢の女子生徒の中の一人であることを自覚していた。
ほとんどの先生がそうであるように、小野瀬先生が大切にしている学園の教え子。
ならば、自分が小野瀬先生にとって少しでも益のある生徒でいたかった。
勉強ができて、品行方正で、小野瀬先生を困らせる女子生徒から守る力を持つ・・・そんな存在であろうと努力してきた。
報われることを期待していなかったわけじゃなかったけれど、自分にそう言い聞かせてきたこの二年半は、長すぎたのかもしれない。
だって、ずっとずっと怖かったのだ。
『小野瀬先生が本当に、本気で、自分以外の誰かを好きになってしまうこと
拒まれるだけじゃなく、見つめる事さえ許されなくなってしまうこと』
私だけじゃない。そんな風に思い詰めている女子生徒は、本当に沢山いたから。
暗闇でもいいから、なんとか小野瀬先生に触れたいと手を伸ばしてしまう子たちの気持ちが分かってしまうくらいに・・・。
空間は小野瀬とのダンスが終わるまで、一年生の時に初めて小野瀬先生に惹かれた時から今までのことを思い出していた。
スマホから流れるサティの曲が、静かに終わった。
あぁ・・・小野瀬先生のピアノが聴きたい・・・。
小野瀬の腕から手を離しながら、唐突に思う。
空間
「小野瀬先生・・・、私、絶対に第一志望の大学に受かってみせます」
小野瀬
「たのもしいな。空間さんなら絶対に大丈夫だよ。応援してるからね」
空間
「合格したら、お祝いを貰ってもいいですか?」
小野瀬
「なんだろう?俺でできることなら何でも言って?」
空間は、今こそ素直になろうと思った。
空間
「小野瀬先生のピアノが聴きたいんです。私のためだけに弾いてください」
小野瀬
「空間さん・・・」
小野瀬にとって、もちろんそれは容易いことだった。
けれど、それよりも空間にとって今の言葉自体、自分がストーカーまがいの行為をしていたことを告白するようなものだ。
小野瀬が学園内でピアノを弾くのは、宿直の夜、誰もいない音楽室でだけだったから。
驚きはしたが、逆にどこか感動も覚えていた。
この子は、そうまでして俺のことを見ていたくれたのか・・・と。
逆に、
『俺と現実の恋はできない?』
などと、口にしてしまったことが悔やまれた。
小野瀬
「じゃあ、練習しておかないとだね。君はきっと合格する。リクエスト曲は決まっているの?」
空間
「ショパンの『別れの曲』」
空間は小野瀬の目を見て、はっきりと答えた。
偶然、初めて聴いた小野瀬のピアノ。
その時の曲が、それだった。
そして、学園生活に別れを告げる曲にはぴったりだと思った。
空間
「私、大学でもいっぱい勉強します。そして、いつか、本当に小野瀬先生とダンスが踊れるような大人になります。だから!」
小野瀬は驚いたように目を見張っている。
それに気づいた空間は、自分の言葉の我儘さに恥じ入った様子で、急にしどろもどろになった。
空間
「あ、あの、もちろん、それより前に小野瀬先生にこ、こ、恋人ができてしまってたら、それはそれでいいんです!小野瀬先生の自由を奪うなんて恐れ多いことを、か、考えてるわけじゃなくって、えっと、あの・・・」
小野瀬
「・・・分かっているよ。大丈夫」
空間
「小野瀬先生・・・」
小野瀬
「さっきも言ったでしょ。俺も君とはもう一度踊りたい。先生と生徒ではなく、対等な大人として・・・ね」
明智と篠崎も、そうやって時間をかけて愛を育んだ。
あそこは先輩後輩だから自分たちが同じだとは思わないけれど、今はそんなお伽噺のような時間を持ってもいいんじゃないかと思えた。
小野瀬
「あれ?グラウンドが騒がしいね。行ってみようか?」
空間
「はい!先生!」
空間は晴れやかな笑顔で、元気よく返事をしてみせた。
あ、・・・ベートーベンの眼の穴、埋めておかなくっちゃ・・・(汗)
いや~~~~~~~~~~~ん(*ノωノ)
欲求丸出しでやっちゃった(*ノωノ)
やっぱり、先生と生徒だからですね!
翼cと穂積先生の関係と同じく、この一線は大事ですよ( *´艸`)
オクラホマミキサーって、今でも踊るんですね~~←遠い目
(因みに、うちの子の高校にはダンス自体が無いし・・・;学祭ではもっぱらAKB・・・;)
小春さん、自分が書いたんじゃ結局ダンスできなかったはずです。素敵なダンスシーンをありがとうございました!
ともさん、引き気味なセツナの応援ありがとうございます!!
ジュンさん、やっぱり小野瀬先生は、ストカをカムアウトしても気持ち悪がったりしませんよね!
紅花さん、小笠原先輩と仲良しおめでとうございます
エミさん、穂積くんとの思い出素敵でした~
他、板読者参加型のそこのお嬢様! セツナは小春に勝ったどーーーーー!!
そしてそして、清香師匠! 小野瀬先生と穂積先生のリバ仕様ダンスシーンをごちそうさまでした←
お嬢様方全員、お二人の美技に酔いしれて頂けたはず(≧ρ≦)←@跡部サマ憑依正解です
小野瀬先生の気持ちを鷲掴んで卒業し、先生になって戻ってくるんだ!セツナ!!
はっっ!!大学エスカレーターでいいんじゃね?という説もあったりして( ̄д ̄);
とう!!=3=3 ←逃げた
01/16(Thu) 20:15
小野瀬とジュン
ジュン
ジュン
「あっ、小野瀬先生、空間先輩も。」
体育館から一番最後にでできた小野瀬と空間に向かってジュンが声をかける。
ジュン
「はい。ここに並んでくださいね。」
そして、テキパキと小野瀬と空間を空いている場所に並ばせてしまう。
小野瀬
「ありがとう、藤守さん。」
空間
「ありがとう。」
遅れてきた二人もフォークダンスの輪に入れたことにホッとした。
小野瀬
「藤守さんはどこに入るの?良かったらお手をどうぞ?」
小野瀬の恭しい言い方ににこやかに手を差し出すジュン。それと同時に軽快なオクラホマミキサーの曲が流れ出した。
ジュン
「小野瀬先生と踊れるなんて光栄です。」
小野瀬
「こちらこそ。藤守さんはガードが厳しかったからね。」
小野瀬が言うガードとは賢史と慶史のことだろう。
ジュン
「小野瀬先生と穂積先生のダンス、素敵でしたよ。」
ジュンは頬を染めながら笑顔で言う。他意は全くないのだろう。
小野瀬
「君は藤守くんに似て本当に純粋なんだね。」
小野瀬と穂積のダンスを純粋な目で見てくれる女子は少ないだろう。だが、ジュンは小野瀬の、言葉に首を傾げる。
小野瀬
「君はそのままでいてね?」
小野瀬が何を言い含んでいるかは分からないジュンだったが、満面の笑みで頷いた。
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01/16(Thu) 20:38
・゜・(つД`)・゜・
リアル小春
セツナ先輩……
リアル小春のプレゼント、小野瀬先生からの『ジュ・トゥ・ヴー(あなたが欲しい)』に『別れの曲』で返しちゃう残念なセツナ先輩が愛おしいです。せつなさん、さすがです・゜・(つД`)・゜・
ともさん、後で小春もとも父と踊らせて下さいね。(多分、誰と踊るより照れ照れになるはず)
ジュンさんは延々と可愛いなあ。小春の場合、穂積と小野瀬のダンスの感想を聞かれたら「面白かったです」と答えそう。
で、
小野瀬「きみもそのままでいてね(失笑)」に小春「?」となる。
……あれっ、やっぱり小春が一番残念かしら(-_-;)
そして今はAKB踊るのか(゜ロ゜;
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01/16(Thu) 21:09
残念№1はワタクシ;;
せつな
セツナは高校生ですからね~~ しかも天然・・・;
きっと小野瀬先生のオトナな気持ちはまだまだ理解できないでしょうw残念(;´Д`)
実はさっきの書き込みは、ラストあたりでぶっこもうと思ってちょっと前に下書きしていたものを、「踊る」バージョンに急きょ書き換えたものですw
ショパンの『別れの曲』を意図せず立ち聞きしてから、ラストはこのパターンで告白したいな~とずっと狙っていたというねwww←執念だ
「リアル小春のプレゼント、小野瀬先生からの『ジュ・トゥ・ヴー(あなたが欲しい)』」
リアルせつなは確かに受け取りましたよ!ありがとうございます!!
リアルせつなならば遠慮無く、小野瀬さんを押し倒すのに!!!
リアに小野瀬さんが存在しないのが悲しいわ~~~( ;∀;)←一番残念な人決定
あ、今は体育の授業での創作ダンスもAKB多いですよー
今年はどこも『恋するフォーチュンクッキー』だらけのようですね・・・=3
01/17(Fri) 08:46
おはようございます!
くちびる
おお!
それぞれハッピーエンドだったり..、切ない恋だったりと物語が進んでいますね♪
やっぱり最後はオクラホマミキサー(笑)♪
まあフォークダンスと言えば、この曲でしょう(笑)♪
リアル紅花は久しぶりに熱が出てしまい(ToT)(泣)休みはへたっておりました....ですが.(;´д`)気力で直して今からお仕事です。
リレーで紅花頑張ってるから、負けじとリアルも頑張ってきま~す(笑)♪
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01/17(Fri) 16:41
もうすぐ終わり……
小春
フォークダンスは体育館での指名制のダンスと違い、ランダムな相手と踊る。
相手が替わるたびにお辞儀をし、また新しい相手と踊りながら、翼は感慨に浸っていた。
転入以来の生活や、この学園祭を通じて、次々に巡ってくる男子生徒や教師たちの中にも、たくさんの顔見知りが出来た。
前後を見れば、ともや小春、和音や空間、ジュンもいる。小笠原や紅花の姿も見える。
その誰もが笑顔を向けてくれる事に、翼は胸がいっぱいになった。
大切な友達、大切な仲間。
そして……
穂積
「櫻井」
大切な大切な人。
穂積の差し出す手に手を重ねながら、翼は微笑んだ。
この学校に来て良かった。
この学校の皆に出会えて良かった。
翼の考えていることが分かるのか、穂積もまた微笑んだ。
穂積
「お前に会えて、良かったよ」
何度もアンコールを繰り返したオクラホマミキサーも終了し、山田と和音の閉会宣言が済むと、長かった『桜祭』もいよいよ終了だ。
成立したカップルがあちこちで別れを惜しんだり、盛り上がった同級生たちが「打ち上げやろうぜ」と待ち合わせ時間を決めたり。
散り散りになってゆく生徒たちを見送りながら、生徒会の役員と教師たちもまた、それぞれ感慨を胸にグラウンドに立っていた。
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01/17(Fri) 17:37
とも
とも
「…終わってしもたね」
ポツリとともがつぶやいた。
小春
「あっという間だったね」
小春も頷く。
翼
「でも、すごく楽しかった」
3人で余韻に浸っていると、頭上から声が降ってくる。
穂積
「ホラ、そんなしんみりした顔をしないの。 桜祭が終わっても学校が終わるわけじゃないんだから」
如月
「そうだよ、また来年もあるんだし」
藤守
「お前らはええやん。俺は最後の桜祭やってんぞ~。明日からは次の進路に向けてやな…勉強せなあかんねん…グスッ」
涙もろい藤守が泣いたことでますますしんみりした雰囲気を変えようと、穂積がパンっと手を叩いた。
穂積
「さ、アンタたち、 後片付けが終わったらみんなで打ち上げに行くから、さっさと終わらせるわよ!」
如月
「え?打ち上げ?行く行く!」
現金な如月が真っ先に走り出して行く。
とも
「あ、如月先輩、私も!」
如月の後を追ってともや他のメンバーそれぞれが走り出して行く。
小野瀬
「みんなゲンキンだねぇ」
教師たちは顔を見合わせて微笑みあった。
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01/17(Fri) 20:18
いいなぁ
ジュン
打ち上げいいなぁ(;つД`)
生徒会メンバーじゃないから参加出来ない(;>_<;)
何か裏技とかないかしら?
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01/17(Fri) 20:43
任せてジュンさん( ̄ー ̄)
小春
アニ
「ジュン、もう帰れるのか?」
正門の脇で、藤守を待っていたジュンの元に、帰り支度を整えたアニが歩み寄って来た。
ジュン
「うん。でも、賢史くんを待って一緒に帰ろうかな、なんて」
ジュンの笑顔に、アニは怪訝な顔をする。
アニ
「賢史なら、生徒会の役員や穂積たち顧問と打ち上げだと言ってたぞ」
ジュン
「え」
……そうか。
少し考えれば分かりそうな事だったのに。
賢史くんは会長だし、役員の如月くんやともちゃんたちを労うのは当然だよね。
ジュン
「そうか……じゃあ、今日は私ももう帰ろうかな」
アニ
「……」
寄り掛かっていた柱から身体を起こしたジュンに、アニは咳払いをしてから話しかけた。
アニ
「それなら、どうだ?俺と……」
???
『ケイジ!』
名前を呼ばれて、アニが飛び上がる。
ポール
『あ!ジュンもいた!』
ロバート
『打ち上げ行きましょ、打ち上げ!今、コハルたちに誘われたところよ!』
小春、という事は。
ジュン
『もしかして、生徒会の打ち上げですか?一緒に行っていいんですか?』
ロバート&ポール
『もちろんよ!ほら、来たわ!』
ジュンの目に映ったのは、グラウンドの方から、息を切らして走ってくる藤守。
藤守
「やっぱり待っててくれたか!ジュン、ありがとうな!」
ジュン
「賢史くん?」
藤守
「お前も一緒に行こうや。ほら、とものお父んも紅花もおるし、空間や和音も来るで。まだ時間あるやろ?」
ジュンの視線の先で、生徒会以外のメンバーも手を振っている。
藤守
「さ、行こ」
ジュン
「……うん!」
アニ
「……いいんだ……ジュンが幸せならいいんだ……」
暗がりで膝をついていたアニを、疲れを知らないNYベアーズが両脇から抱き起こす。
ロバート&ポール
『レッツゴー!』
01/18(Sat) 00:37
わーいo(^▽^)o
とも
みんなで打ち上げ~♪って勝手に話を振っちゃいましたけどよかったですかね?
今さらですがこの後は全くオチとか考えてません( ̄^ ̄)ゞエヘン
あとよろしくです~ε=ε=ε=ε=ε=ε=┌(; ̄◇ ̄)┘
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01/18(Sat) 00:50
わーいo(^o^)o
ジュン
小春さん、ありがとうございます(*≧∀≦*)
みんなと打ち上げに行けて嬉しいなo(^o^)o
ちょっと、アニが不憫ですが……
まあ、いいよね←
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01/18(Sat) 14:46
こんにちは(^-^)
とも
☆打ち上げ☆
藤守
「えー、それでは!今年の桜祭が大成功で終わったことを祝して、乾杯!」
「「「かんぱーい!!!」」」
打ち上げは、穂積たちがいつも利用している居酒屋で行っている。 もちろん大人数なので個室になっている。
大人はジョッキビール(小野瀬以外)、生徒らはそれぞれソフトドリンクを頼んでいる。食事は明智と小春が適当に見繕って頼み、取り分けたりとお世話に夢中になっている。
とも父
「ぷはー、一仕事終えた後のビールは最高やな!」
穂積
「あー、生き返るわー」
とも父
「穂積先生、なかなかいい飲みっぷりですな。ささ、もう一杯」
穂積
「恐れ入ります。お父さんも、どうぞどうぞ」
2人のテーブルの周りには次々に空のグラスが並んでいく。
小野瀬
「ともさんのお父さん凄いな。俺、穂積と同じペースで酒を飲める人を初めて見たよ」
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01/18(Sat) 17:37
お。
小春
打ち上げって、先生たちお酒飲むんだね。
ちょっとイメージ違ったな。
皆さん先に書いてて下さい(^-^ゞ
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01/18(Sat) 20:49
あれ?
とも
やっぱ居酒屋で打ち上げはマズかったですかね(^_^;)
先生たちは、3日間我慢して、やっとお酒解禁~♪みたいなつもりで書いちゃいました。とも父もいるんで、一緒にパーッとやってもらおうかと。
そして居酒屋の個室ということで最後はいつものアレをやっちゃう、とか?
01/19(Sun) 06:38
居酒屋はOKでしょ(o^-')b !
小春
でも、オチが無いそうなのでこの場は締めちゃいます。
解散してからの方がみんな繋げるかな?(……どうかな?(^^;)
☆居酒屋☆
宴もたけなわ。
ビールとジュースとコーラとウーロン茶で何度も乾杯。
歌う翼と小春。
手拍子を打つ穂積と小野瀬。
踊るともとジュン。
一緒に踊る如月とNYベアーズ。
二人の世界に入っている明智と篠崎。
その横で真面目に反省会をしている空間と和音。
アドレスやデータを交換している小笠原と紅花。
延々愚痴るアニとそれを延々慰めるとも父。
最初から最後までずっと泣いている藤守。
和音に呼ばれて途中から参加し、その藤守にもらい泣きする村崎と安藤。
やっぱり途中から合流し、全員に飲み物を注いでまわる山田とエミ。
学園祭の準備段階から苦楽を共にしてきた主要メンバーたちは、達成感と解放感と一種の陶酔感と、そういった感情を全てごっちゃにした独特の雰囲気の中で、それぞれに、祭りの終わりを噛みしめていた。
しかし、どんな楽しい時間にも、必ず終わりは来るもので。
「ごちそうさまでした!!」
生徒全員が、藤守の合図でいっせいに教師たちに頭を下げる。
穂積
「どういたしまして」
小野瀬
「本当に、みんな、お疲れ様」
ここでの飲食費は、大人ばかりの『最強の男決定戦』で、卑怯な策に屈した明智に押しつけられた。
が、もちろんそれは建て前で、支払いの後から、全員が均等な額を明智にバックしていたが。
明智
「じゃあ、名残惜しいが、ここで解散だな」
篠崎
「みんな、代休明けにまた会いましょうね」
とも父
「最後までこんなに楽しませてもろて……先生方、ほんまに、お世話になりました。皆もありがとう。これからも、ともをよろしくお願いします。…ほな、とも。先に帰るで」
とも
「うん。私も、如月先輩ともう少しお話したら帰るわ」
如月
「遅くならないうちに、ちゃんと寮まで送りますから」
とも父
「うん、頼むで」
如月の肩をぽんぽんと叩いて、とも父が背を向けた。
そのとも父に、NYベアーズがすがりつく。
ロバート&ポール
『ダディ、またすぐ会えるわよね!』
とも父
『もちろんや。連絡先教えたやろ?二人とも、愛してるで!』
ロバート&ポール
『ウィーラブユー、ダディ!』
がっちりと肩を抱き合う、筋肉質な三人の男たち。
とも
『……たぶん、来月の保護者参観日にはまた会えるで』
如月
「あはは。行こ、ともちゃん」
01/19(Sun) 06:53
☆居酒屋☆
小春
小笠原
「紅花さん、会社の車呼んだから。大通りまで歩こう」
紅花
「はい」
照れ隠しなのか、紅花の手を引いて、小笠原はすたすたと歩き出してしまう。
紅花は笑いながら、振り向いて皆に手を振った後、小走りに小笠原についていった。
アニ
「……我々も帰るか」
アニの声に、小野瀬や穂積と握手していた藤守が、拳で涙を拭きながら振り返る。
藤守
「そやな……ジュン、送ってくわ」
ジュン
「ありがとう、賢史くん、慶史兄さん」
アニ
「そうか……そうだな、ジュンは愚弟に任せるか。……じゃあな、みんな」
ジュン
「皆さんお疲れ様でした」
藤守と手を繋ぐジュン、独り歩くアニ。
去って行く兄弟の後ろ姿はくっきりと明暗に分かれていて、見るものの涙を誘った。
唯一の救いは、二人を見つめるアニの眼差しが、とても優しいものだったということだった……
村崎
「では、和音どのは拙者とアンドロメダとで送り届けるでござる」
安藤
「実は家が近いナリ」
和音
「二人とも、よろしく。……皆さん、最後までありがとうございました」
頭を下げる和音に、拍手が降り注いだ。
小野瀬
「空間さんは俺が送っていくよ」
空間
「……」
空間は笑顔になりながらも、ちらりと小春の様子を見た。
小春は翼と話をしていたが、空間の視線に気付くと、向き直ってぺこりと頭を下げる。
顔を上げた時には、いつものようにニコニコしていた。
小さく手を振ると、嬉しそうに大きく振り返してくる。
小野瀬と向き合って、互いの気持ちを伝えあえた事で、ようやく、空間の心からも、小春へのわだかまりが消えていた。
この小さな子は、まだ何も知らないのだ。
無垢だからこそ、小野瀬はこの子を大切にしたがる。
それが分かってみれば、二人の仲のよさにやきもきした自分が、何だか可笑しくさえある。
小春
「お疲れ様でした、センパイ!」
空間
「ありがとう、小春さん」
小野瀬
「小春さんも気をつけて帰るんだよ」
小春
「はーい!」
小春に微笑んでから、小野瀬は空間の肩を抱いた。
その手から温もりとともに、小野瀬の思いが伝わってくるよう。
空間の耳には、遥か彼方からの微かなシャッター音が聴こえた。
空間
「(……そろそろ解放してあげなくちゃ……)」
小野瀬
「さ、行こうか」
空間
「……はい!」
山田
「理事長と僕はまだ何ヶ所か廻ってから帰るよ」
穂積
「ご足労頂きありがとうございました」
エミ
「櫻井さん、またね」
翼
「はい。理事長、おやすみなさい」
山田とエミは、今も打ち上げを続けている他のグループのあちこちからから呼ばれているらしい。
ずいぶんと人気のある校長たちだ。
二人を見送って、穂積が翼を振り返る。
穂積
「遅くなったな。お父さん怒ってないか?」
翼は携帯を手にしていた。
翼
「怒ってはいませんけど、心配するメールが5分おきに入ってます」
穂積
「だろうな」
長身の穂積が数歩歩いて手を挙げると、すぐに、タクシーが停まった。
穂積
「櫻井、先に乗れ。小春は……明智がいるな。俺は櫻井を家まで送るから、気をつけて帰れよ」
タクシーの助手席から、窓を開けた穂積が小春の頭を撫でてくれる。
後部座席からは、翼が手を握ってきた。
翼
「小春ちゃん、また休み明けに会おうね」
小春
「うん。穂積先生、お疲れ様でした。バイバイ、翼ちゃん」
穂積
「おやすみ」
翼
「おやすみ!」
二人の乗ったタクシーを見送って、小春は振り返った。
そこには明智が篠崎といて……
小春
「あれ?」
さっきまで、確かにいたはずなのに。
小春は通りから繁華街を見渡して、知っている人間が誰もいない事に気付いた。
いつの間にか、自分はひとり。
小春
「……あれーーーー?!」
ちゃんちゃん♪