『アブナイ☆恋の学園物語』
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09/11(Wed) 05:58
七不思議アゲイン。
清香
この生徒会室はとても居心地が良かった。
教室から少し離れているせいもあり廊下を歩く生徒もまばらで、とにかく静かで高校生にはいささか似つかわしくないソファーセットに腰を下ろすと、まるでどこぞ会社の応接室に案内された気分になってしまう。
開け放たれた窓からそよそよと入り込む風が、少女達の穏やかな時間を彩っていた。
小春
「風が気持ちいいね。」
翼
「そうだね。」
とも
「平和が一番やね。」
アイスティー片手に雑談をしていると、とたんに廊下が騒がしくなった。
放課後のこんな時間に何があったのかと顔を見合わせていると。
藤守
「うぁーー、アカン!今日はホンマにしんどいわぁ~!」
如月
「そう言ってますけどね、俺だって大変だったんですからね!来月の大会に向けて…」
部活を終えて『とりあえず着替えました』と言いたげな二人は、肩にタオルをかけたままの姿で生徒会室へと入って来た。
シャツはズボンに収まりきっておらず、上履きの踵も踏みつぶしたままだ。ネクタイなんてもちろん結んでいるはずもない。
はたから見れば何ともだらしない姿ではあるが、部活を精一杯頑張ってやって来たからこそだろうと翼達は頬を緩める。
翼
「会長に如月先輩、お疲れ様でした。」
とも
「今週はどこも秋の大会に向けて新メニューで練習してますからね。」
小春
「家庭科部で照り焼きハンバーガーを作ったんです。良かったら召し上がりませんか?」
如何にどちらの部活が厳しい練習メニューをこなしていたかと張り合う二人にそう話しかけると。
藤守
「……うわっ、せや!もう男だけやないんや!」
如月
「ご、ごめんね、むさくるしくて!」
今までは男しかいなかった生徒会に女子生徒が一気に3人も増えてしまったのだ。藤守達の調子が狂うのも致し方ない。
慌ててシャツを無理やりズボンに押し込みながら謝る二人にソファーを勧めると、なんとも居心地悪そうにちんまりと腰かけた。
藤守
「な、なんか生徒会室が華やかになったね。うん。」
とも
「なんでそんな話し方してはるんです?」
藤守
「いやだなぁ、ボクはいつもこうだよ?」
気恥かしいのか怪しい標準語でぎこちなく話す藤守に若干呆れながらも、小春が紙袋から取り出した照り焼きハンバーガーを手渡すと。
藤守
「めっちゃ美味いやん!!こんな美味いの初めて食ったわ!!」
如月
「ホント!!俺も家庭科部の作った物って初めて食べた!チョー美味しい!」
さっきまでのおかしな言動はどこへやら。
笑顔で照り焼きハンバーガーを頬張る二人を見ていると、不意に生徒会室のドアが開いた。
穂積
「あ、やっぱり全員居たわね。」
予想的中と言いたげに穂積はニッコリと笑うと、手に持っていた一枚の紙をヒラヒラと振った。
その瞬間、藤守の顔から笑みが消える。
藤守
「穂積先生、それってもしかして…?」
如月
「また依頼ですか?」
翼や小春、ともには何だか分からないが、藤守と如月があからさまにがっくりと肩を落とすと姿は見ていても痛々しい。
そしてその全ては穂積の手元にある紙が関わっている事に間違いない。
とも
「あの、穂積先生!」
穂積
「はい、とも。」
授業中のように挙手をしたともを指すと、穂積は昨日と同じように生徒会長席へと腰を下ろした。
そんな穂積の正面に立つようにともが言葉を選びながら質問をする。
とも
「…依頼とは何なんでしょうか?目安箱とは違うんですか?」
穂積
「似てはいるけれど、違うわ。でもちゃんと目安箱の存在は知っているのね。」
まるでテストの出来が良かった時のように褒める穂積に、今度は翼が手を挙げた。
穂積
「はい、櫻井。」
翼
「そもそも目安箱ってどこにあるんですか…?」
翼とて目安箱の意味を知らないわけではない。
しかし、昨日・今日と校内をそれなりに歩いてはみたが、それらしい物などどこにも見つけることが出来なかったのだ。
穂積
「分かる人は?」
ちらりと並ぶ女子3人に視線を投げると、小春がおずおずと手を挙げる。
小春
「…聞いただけなんですけれど、その書類提出用のポストでは?」
確かに生徒会室のドアの前には、部活や委員会の報告書を受け付けるポストが常設されていた。
生徒会とはいえ、各自部活にも精を出しているので手間を省くためには仕方のない事なのだが、そこには目安箱という言葉など一言も書いていない。
藤守
「1年生にまで知れ渡っているんやな。」
如月
「ですね。」
不思議と満足そうに笑う二人に、穂積が付け加えた。
穂積
「教師に言うほどでもない。でも、クラスメイトにも言えない。でも、何か気になる事がある。そんな時に使ってもらうためよ。」
『報告書』と大見出しで書かれた紙を見せながら穂積が続ける。
穂積
「この学園ではほとんどの生徒が何かしら部活や委員会に属しているわ。だから生徒会に報告をするのなんて何らおかしくない。カモフラージュにはもってこいでしょ。」
『カモフラージュ?』と首を傾げる3人に穂積が困ったような顔で呟いた。
穂積
「…例えばイジメの報告とかね。」
『あっ!』と声を上げかけた3人の肩を、藤守と如月が優しく叩く。
藤守
「まぁ、今のところそんな相談は来たことないんやから、心配せんでもええよ。」
如月
「そうそう、もっぱら『誰もいない教室で音がする』とか『音楽室に飾ってあるベートーベンが笑った』とかだから。」
翼
「ひ、ひぃぃぃぃ!」
小春
「結局七不思議じゃないですか!」
これはこれで決して喜ばしい案件では無いのだが、少なくとも悲しんでいる生徒は今のところいないのだろう。
震えそうな拳をぎゅっと握りしめながら、翼は穂積の瞳を真っ直ぐに見つめた。
翼
「……で、その依頼は何なんですか?」
穂積
「…美術室で、誰もいないのに人の声がするんですって。」
苦笑いする穂積に、『それってまたあの二人じゃ…。』と言いたくなる言葉をぐっと飲み込んで、藤守と如月が翼と小春の手を掴んだ。
藤守
「さぁ、とりあえず現場検証やな。」
如月
「そうそう、暗くならないうちに行ってみよ!」
とも
「ですね!」
翼・小春
「い、いやぁぁぁ!!!」
『職員会議があるから』と手を振って見送る穂積に退路を断たれ、ほぼ引きずられる様な形で5人は美術室へと向かったのだった。
09/11(Wed) 07:22
☆美術室☆
小春
清香さんありがとう(^^)ノシ
~美術室に向かう廊下~
先頭を歩く藤守。
その後ろを、笑顔のともに手を引かれて渋々歩く翼。
翼
「人の声がするって……放課後、美術室には、美術部の部員がいるからじゃないんですか?」
藤守
「普段ならそうなんやけどな。この時期は秋の美術展に向けて、美術部員は別の場所のアトリエで大型の展示物に取り組んどる。美術室を使うのは、昼間の一般生徒の授業だけや」
とも
「アトリエなんて凄いですね」
藤守
「本人たちがそう呼んでるだけで、実際は、自転車で五分位の場所にある、大きな空き倉庫を借りてるだけなんやけどな」
その三人から数歩遅れて、如月と小春。
如月は、小春と繋いだ手を元気よく振っている。
如月
「♪おばけなんてなーいさ、おばけなんてうーそさ♪」
小春
「……♪ねーぼけーたひーとが、みまちがーえたーのさ……♪」
如月が音痴なのと、小春が半泣きなのとで、同じ歌を歌っているとは思えないが、とにかく二人は歌いながら歩いていた。
前を歩く翼には、ほとんど「ドナドナ」の曲に聞こえている。
藤守
「さ、着いたで」
五人は問題の美術室の前に到着して足を止めると、顔を見合わせた。
藤守
「……誰から入る?」
[削除]
09/11(Wed) 08:42
おはようございます♪
とも
美術室の前で全員の足が止まった。
如月
「ハイハーイ。ここは会長の藤守先輩がいいと思いまーす」
未だに半泣きの小春の横で如月が手を挙げた。
小春
(ビックリした、如月先輩に一緒に入ろうなんて言われたらどうしようかと思っちゃった)
少しホッとしていると、藤守は少し動揺していた。
藤守
「ちょ、何で俺やねん。別にお前が行ってもええんやで?」
そういって今度は女子の方をチラリと見る。
翼
「わ、私たちはムリです!先輩達お二人で行ってきてくださいよ~、初めてなんでよくわからないし」
廊下で言い争っている4人を尻目に、ともは美術室の入り口を見つめていた。
とも
「しっ」
4人
「?」
とも
「今、この中で何か音がしたみたいやから私が見てくるわ」
[削除]
09/12(Thu) 09:32
☆美術室☆
小春
ともさんありがとうございます(´∇`)ノシ とりあえず繋いでみる。
小春
「ともちゃんカッコいい……」
ひとり乗り込むともの勇姿を潤んだ目で見送る小春、その言葉に頷く翼、出遅れて後輩の女の子に先を越され、体裁の悪そうな藤守と如月。
一方、意気揚々と美術室に足を踏み入れた途端、ともは、あっさりとその原因を発見した。
とも
「小笠原先輩?!」
小笠原
「……何?」
そう。
そこにいたのは小笠原。
入ってきたともに声だけを返して、白いカーテンで光を遮った窓際の席に座ったまま、ノートパソコンを開いてキーを打っている。
とも
「……何、してはるんですか?」
小笠原
「相場をちょっとね」
如月
「小笠原さんはベンチャー企業の社長だからなあ」
遅れて入ってきた如月が、溜め息混じりに呟いた。
翼
「でも、なぜ美術室?」
藤守
「電波がいいんやろ、多分」
そこでようやく顔を上げた小笠原が、全員を振り返った。
小笠原
「みんなこそ、揃って何してるのさ」
如月
「美術室で物音がする、って投書が来てたから、様子を見に来たんですよお」
如月は残念そうだが、小春は逆に元気を取り戻している。
小春
「小笠原先輩がいたから、だったんですね。滞在が短時間だから、音がしたけど見に来たらいない、っていう事になったのかな」
だが、その小春に向けて返された小笠原の言葉は、再び全員を固まらせた。
小笠原
「音なら、してるよ。この奥からずっと」
[削除]
09/13(Fri) 16:45
☆美術室☆
小春
小笠原の指差した先は、美術室に付属している備品室。
美術室とは引き戸一枚で仕切られていて、上から三分の一ほどの場所に、ガラスの透かし窓が付いている。
生徒会役員たちは、再びともを先頭にして、その窓から中を覗き込んだ。
藤守
「……何か見えるか?」
とも
「……デッサン用の石膏像しか見えへん」
如月
「でも、確かに、何か声が聞こえる気がするなあ」
一方で、怖がりの翼と小春は、小笠原に隠れるようにして、床にしゃがみ込んでいる。
翼
「……ううう、もう、やめて、帰りましょうよ。本当に幽霊だったらどうするんですか」
小春
「私、人類には解けない謎が残されている方がいいのではないかと思うのです……」
小笠原
「幽霊なんて非科学的だよ」
小笠原は呆れ顔で、それでも、自分の椅子の両脇にしゃがみこんでいる二人の頭を撫でてくれている。
とも
「よっしゃ!開けます!」
突然の気合い一発。
とも
「生徒会です!」
バーン、と音を立てて、ともが、備品室の引き戸を開けた。
同時に中から悲鳴が上がる。
???
「キャー!」
とも
「?!」
踏み込みかけたともの足が思わず止まったのは、それが悲鳴、というよりは、獣の咆哮のような、野太い声だったから。
藤守
「誰や?!」
如月
「出てこい!」
相手が生身の人間らしいと分かるや否や、俄然、藤守と如月が強気になる。
男子二人は顔を見合わせ呼吸を計ると、同時に備品室に飛び込んでいった。
が。
藤守・如月の声
「ぎゃー!」
次の瞬間、響き渡ったのはその二人の悲鳴だった。
とも
「な、何や?!」
何が起きたのか分からず、さすがのともも躊躇する。
そこへ今度は、さっき入ってきた美術室の入口が大きな音と共に開いて、穂積と小野瀬が飛び込んできた。
驚きのあまり、声もなく小笠原にしがみつく翼と小春。
穂積
「遅かったか!」
言いながら、穂積が備品室に飛び込んでゆく。
やがて、ひとしきりドタンバタンと音がした後、静かになった備品室から、穂積が、熊のように大きな、二人の男の首根っ子を捕まえて引っ張り出して来た。
とも
「うっわ」
備品室の扉の前にいたともが、長身の穂積よりもさらに頭ひとつ大きな二人の男たちを見上げて、思わず声を漏らした。
続いてともの視界に入ってきたのは、備品室から、息も絶え絶えに這い出てくる藤守と如月の姿。
さっき整えたばかりの制服が、何故かまたぐしゃぐしゃになっている。
とも
「藤守先輩!如月先輩?!」
小野瀬
「二人とも、無事か?大事な物は奪われてないか?!」
小野瀬が、二人の男子生徒に駆け寄る。
藤守
「せ、先生……」
如月
「怖かった……」
藤守と如月は、床に膝をついた小野瀬に、左右から縋りついてがたがた震える。
何が起きたのか分からず立ち尽くすともが次に見たのは、ふわりと舞い降りたように美術室の入口に現れた、長身の美女だった。
大捕物で騒然とする美術室の中の様子を笑顔で見つめていたブルネットの髪の美女は、小笠原にしがみついて事の成り行きをうかがっている翼と小春に気付くと、さらににっこりしながら、二人に近付いてゆく。
ぽん、と肩に手を置かれて振り返った翼と小春の頬に、ちゅ、ちゅ、と、美女の唇が押し当てられた。
翼・小春
「きゃー!!」
穂積
「あっ、こら!」
小野瀬
「ジョー!」
相変わらず笑顔を浮かべている美女の手から、穂積が翼を、小野瀬が小春を引き離した。
『ジョー』と呼ばれたその女性から守るように、穂積は翼を背に庇い、小野瀬は小春を腕に抱く。
ジョー
『そんなに大騒ぎしなくても。挨拶しただけですけど』
……英語だ。
小野瀬
『ここは日本だから!』
穂積
『ロバート!ポール!お前らも、うちの男子に手を出すんじゃない!』
掴まれていた穂積の手から解放され、自由になった途端に藤守と如月の元に戻ろうとしていた二人の大男は、穂積の怒鳴り声に身体をすくめた。
早口の英語でのやり取りに、訳がわからず目をぱちくりさせていた小春に、小野瀬が優しく声をかけた。
小野瀬
「びっくりしたでしょ、ごめんね?」
小春
「……何事ですか?」
いつもなら小野瀬から逃げる小春だが、今はさすがに状況を把握出来ないのか、白衣の袖を掴んで小野瀬を見上げる。
小野瀬
「あの大きい二人は、ヒグマみたいな方がロバート、シロクマみたいな方がポール。どちらも、ニューヨークから留学生を引率してきた大学教師だよ」
小春
「えっ、大学の先生?!」
小野瀬の説明に耳を傾けていたともが、あっ、と声を上げた。
とも
「留学生って、もしかして、校長先生が言ってた……?」
穂積
「アンタたち知ってたの?」
藤守
「俺ら何にも知りませんよ!」
あー、と、穂積と小野瀬が、藤守たちに向かって気の毒そうな顔をした。
小野瀬
「俺たちも、さっきの会議で初めて、留学受け入れの話を聞いたんだよ」
穂積
「こいつらが来ると知っていれば、先に説明しておいたんだけどね。……ロバートとポールは、ワタシがニューヨーク校に研修に行った時に知り合った同僚なの」
穂積はそこで言葉を切って、小さく溜め息をついた。
穂積
「優秀な教師よ。……ゲイだけど」
小野瀬
「そして、きみたちにキスしたのが、その留学生、ジョー」
今度は小野瀬が溜め息をつく。
小野瀬
「優秀な大学生だそうだよ。素行には問題があるようだけどね」
小春
「素行に問題……?」
自分を見上げる小春のきょとんとした顔に、小野瀬は苦笑いした。
小野瀬
「……本当は、きみにこんな言葉を聞かせたくはないけれど、今後は、気を付けてもらわなくてはいけないからね」
小春
「?」
小野瀬は口元に手を添えて、囁いた。
小野瀬
「不純、同性、交遊」
全員
「!」
全員の視線を受けて、ジョーはにっこりと笑った。
[削除]
09/13(Fri) 19:04
久々に(笑)
くちびる
懐かしい面々が登場しましたね♪
ジョ-&ポ-ル&ロバートにまた会えるなんて!!
どんな展開になるのか楽しみです~(笑)(*^^*)
09/12(Thu) 13:56
アブナイ☆恋の学園物語
小春
学園物語設定資料集
穂積泪:厳しいが教え方が上手だと評判の金髪碧眼の英語教師。なぜかオカマ言葉。野球部顧問。
小野瀬葵:女子生徒に大人気な白衣の似合う生物教師。口癖は「キミも解剖されたい?」穂積と同期。剣道部顧問。
明智誠臣:生真面目な国語教師。毎週漢字テストをすることにこだわりを持っている。家庭科部顧問。試合前になると柔道部の指導もする。
藤守賢史(弟):3年生。明るく人望ある生徒会長。陸上部キャプテン。穂積先生とは仲良し。(パシリとも言う)
小笠原諒:2年生。生徒会副会長。口数は決して多くないが、影で会長を支える生徒会のブレーン。ベンチャー企業を経営している。帰宅部。
如月公平:2年生。世話好きで優しい先輩。ヒロインが転校し、初登校で学校を案内してもらった人物。髪型を常に気にしている。柔道部所属。次期部長候補。
藤守慶史(兄):校則に厳しい社会科教師。毎朝校門で生徒をチェックしている。「絶対領域は死守する!」がモットー。
山田太郎:桜田門高校の校長。謎の多い人物。
櫻井翼(ヒロイン):父親の転勤に伴い、桜田門高校に転校してきた1年生。明るく素直。人の名前と顔を覚えるのが得意。運動はちょっと苦手。
学園物なので、キャラクターはいくらでも増やせます。生徒・先生・PTAで参加したい方はどうぞ自分のキャラを登場させて下さい。
個人のキャラは出来るだけ個人の書き込みの範囲内でネタを完結していただけるようお願いします。
あくまでも翼ちゃんがメインと言う事を忘れない程度に楽しみましょう☆
[削除]
09/14(Sat) 00:38
眠いo(__*)Zzz
とも
ニューヨーク3人組登場!学園の姉妹校がニューヨークとなったら当然出さなきゃ!
~生徒会室~
穂積
『で、何で二人はあんなとこにいたんだ?』
ロバート
『あの部屋はグラウンドが見渡せて…』
ポール
『野球とかサッカーとかしてるコたちが汗を流して頑張っている姿をずっと見てたらつい』
小春が持ってきた差し入れの照り焼きバーガーを食べながら、理由を話す二人に穂積はた溜め息をついた。
穂積
『まったく、生徒をほったらかしにして何やってんだ』
ロバート・ポール
『ごめんなさい』
デカい図体を精一杯小さくして謝る二人。
小野瀬
「まあまあ、藤守くんたちが様子を見に行かなかったら、他の生徒たちが被害にあってたかもしれないんだからよかったじゃない。」
穂積
「そういう問題か!」
藤守
「部屋に飛び込んだら逆に襲われそうになったもんな…」
如月
「あのまま先生たちが来なかったら俺たちどうなってたか…」
一方女子は。
ジョー
『Wow☆とっても美味しい!こんなハンバーガー、アメリカにはナイわ!ねぇとも、これは誰が作ったの?』
とも
『小春やで。彼女、家庭科部やからお料理めちゃ上手なんよ』
ジョー
『ホントに?!キュートなうえに家庭的だなんてスゴいわ! 』
ともは小春と翼に通訳しながらのジョーとの会話が楽しそうだ。
藤守
「とも、留学生と英語でペラペラ会話してるで」
如月
「俺なんて何て言ってるかさっぱりですよ」
小笠原
「あれくらい普通じゃない?」
藤守
「お前は出来るからそんなこと言えるんや」
それぞれが和んでいると、穂積が立ち上がった。
穂積
『この様子ならジョーのお世話は女子にに任せても大丈夫そうね。こっちにいる間は学生寮で寝泊まりすることになるけど、ともがいるし』
とも
『はい、頑張ります!』
ジョー
『これからヨロシクね。翼も小春も』
パチンとウインクをして二人を見ると頬を赤らめる。
ジョー
『あー、やっぱりカワイイ!!』
思わず抱きつこうとしたジョーを穂積が後ろから寸前で止め、小野瀬は翼と小春の前にたちはだかった。
穂積
『アンタは勉強しに来たんでしょ!ロバートとポールもワタシの教え子にヘンな事教えたら承知しないわよ!』
ジョー
『あーあ残念』
ロバート・ポール
『相変わらずルイはカッコいいわ…』
ジョーは肩をすくめ、ロバートとポールは穂積に釘を刺されたにもかかわらず目をハートにしている。
小春
「今回の美術室の件は無事に解決でいいのかな?」
とも
「ええんちゃう?せや、ジョーが滞在してる間、翼と小春も学生寮に遊びにおいでや~」
翼
「私たちも行っていいの?」
とも
「事前に届けを出してたら、寮に住んでない生徒や保護者は泊まれるねん。たこ焼きパーティーしよ~」
[削除]
09/14(Sat) 07:53
キャー!
ジュン
ご無沙汰してます(^_^;)
コメントできない間にすごく進んでた~(T_T)
でも、ニューヨーク組が出てきて益々賑やかになってきましたね!
続きも楽しみですo(^o^)o
[削除]
09/14(Sat) 07:57
おはようございます(  ̄ー ̄)ノ
小春
さあ、リレースレッドも2に入りました。
くちびるさん、せつなさん、エミさんをはじめとする待機中の皆様、そろそろご参加をお願いしますよ。
ともさん、ニューヨーク組登場で正解でしたか?
出してから聞くのも何だけど。
このお話はいったいどこへ向かっているのか誰も知らない。私も知らない。
だって他力本願だから!
求む執筆者!
とう!
09/14(Sat) 08:10
ジュンさん!ザザーッ(←空振り)
小春
ああ、タッチの差で逃げられてしまった……。
桜田門学園では引き続き七不思議を解明しつつ、文化祭&体育祭に向かって翼ちゃんたちが奮闘していく予定です(私的観測)。
イベントに向けて登場人物募集中!
お名前を貸して下さる方は拍手コメントかメールで「私の名前を使っていーよー」とご連絡下さい。
その際、「こんなキャラで」と設定を添えて下されば、頑張って書かせて頂きます。
ご協力をお待ちしております! m(__)m
[削除]
09/14(Sat) 08:29
おはようございます
とも
小春さん、私も勝手に姉妹校の大学をニューヨークとロサンゼルスと入れた時点で誰かニューヨーク組を登場させてくれるだろうと思ってました(笑) ←他力本願
体育祭、文化祭いいですね!ハロウィンとかも!
誰かお願いしま~す ←だから他力本願
[削除]
09/14(Sat) 08:40
NY組の登場は嬉しいです。
清香
個人的には体育祭で藤守・如月にいい思いをさせてやりたいなぁ。文化祭では後夜祭が楽しそう。
せつなさん、小野瀬さんに不穏な空気が漂い始めましたよ?ご参加お待ちしております(笑)
☆生徒会室☆
和気あいあいと話していると、不意に生徒会室のドアがノックされた。
明智
「失礼します、穂積先生はこちらで…!!??うわぁぁ!!」
用事があったのだろう、穂積を探しに来た明智がドアを開くと、さっきまでうなだれていたはずのロバートとポールが目を輝かせながらすさまじい勢いで明智へと突進していた。
明智は普段は家庭科部の顧問をしてはいるが、元々は柔道部へ誘われたくらいの有段者だ。
本来ならば投げ飛ばす事など容易なはずなのだが。
ロバート
『いや~ん、良い男!!美人だわ!!』
ポール
『ねぇ、ルイ、彼は制服じゃないから生徒じゃないのよね?大丈夫よね?』
あまりの勢いに押され尻もちをついた明智の両サイドにロバートとポールが膝をつき、明智の手を握りしめた。
ロバート
『初めまして、ニューヨーク校から来ました、ロバートです☆これから色々とヨ・ロ・シ・ク♪』
パチンッとウインクをしながら明智の手を擦るロバートと
ポール
『あ、あの、いきなり押し倒しちゃってごめんなさい…。私もニューヨークから来ました。ポールです。』
妙にしおらしく上目遣いで挨拶をしながらも手を離さないポールに、明智は言葉を発する事が出来ない。
穂積
『コラッ、お前達!初対面の人間を襲うな!!』
ロバートとポールの首根っこを掴み、明智から引き離そうとする穂積に、二人はイヤイヤとするように首を横に振った。
ロバート・ポール
『えぇーっ、こんなイケメンめったにお目にかかれないのに…』
穂積
『だからって押し倒すな!!』
明智
「………。」
震える明智の背中を藤守と如月の方へと押しやり説教する穂積の後ろでは、小野瀬が小春の耳元から自身の手を離した。
兄の襲われる姿を見ないようにと胸に抱きこみ、両手で耳を塞いだ小野瀬のとっさの判断は正解だったようで、小春は何が何だか分からないと言ったような顔だ。
小野瀬
「大丈夫?」
小春
「あ、はい。何があったんでしょうか?」
小野瀬
「キミは知らなくていい事だよ。」
小春
「…そうなんですか、分かりました。」
小野瀬の腕の中にいる事に何の疑問も持たず頷く小春に、小野瀬は苦笑いを浮かべた。
小野瀬
「キミは本当に面白いね。」
小春
「???」
なんでそんな事を言われたのか分からないでいる小春の背中を小野瀬が押した。
小野瀬
「ほら、お兄ちゃんを正気に戻してあげなさい。ね?」
小春
「あ、は、はい!!」
『お兄ちゃん!』っと駆け寄る小春の背中を見つめながら、小野瀬は口元に浮かんだ笑みを隠す事が出来ないでいたのだった。
[削除]
09/14(Sat) 09:53
あれー?(ニヤニヤ)
小春
小野瀬先生ったらいつのまにそんな……
小野瀬ファンが書き込まないのを良いことに(笑)
でも、小春は鈍いから手強いですよ……?(雑談スレッド参照)
☆生徒会室☆
小春
「お兄ちゃん、大丈夫?」
まだ床に尻餅をついたままの明智に駆け寄り、心配そうに足元にしゃがみこんだ小春のその顔を、ロバートとポールが二度見した。
明智
「あ、ああ小春。大丈夫、驚いただけだ」
身体を起こした明智が、小春を引き寄せてようやく笑顔を見せる。
ホッと溜め息をつく小春に、二人を見比べていたロバートが呟いた。
ロバート
『……この子、このイケメンにそっくり!』
小春
「?」
ポール
『……小さくてオモチャみたい』
小春
「?」
明智の腕の中だから安心だと思っているのか、言葉の分からない相手から大きな手で頭を撫でられても、小春は大人しく、されるがままになっている。
明智と比べても30cm近く小さくて細い小春の身体は、ポールたちの言う通り、彼らがちょっと力を入れれば、あっという間に壊されてしまいそう。
穂積と小野瀬も気が気ではない様子だ。
明智
『俺の妹ですから』
明智ももちろん心配になるらしく、小春をさらに抱き寄せた。
明智
『この顔なら、家に帰ればあと三人いますよ』
翼
「えっ」
驚く翼の傍らで、ジョーの目が輝いた。
ジョー
『それは男性?女性?』
明智
『俺の三つ子の姉たちです』
ジョー
『yes!』
ジョーが指を鳴らした。
一方ではロバートとポールが肩を落としたのだが、ジョーに気を取られていた明智はそれには気付かない。
ジョー
『ともの寮でたこ焼きパーティーをした後は、全員で小春の家にも行きましょう!美人のお姉さんたち、welcome!』
穂積・小野瀬
『noーーー!!』
明智
「?」
今度は明智が首を傾げた。
交わされた会話の内容が分からない小春も、同じ顔で首を傾げている。
小春
「?」
小野瀬
「とにかく」
はあ、と吐かれた小野瀬の溜め息は、ジョーの無鉄砲さに対してなのか、小春の無防備さになのか。
それともこれからの先行きに不安を覚えたのか。
小野瀬
「ロバート、ポール、ジョーの三人は、まだ、手続きが終わってないんだよ。だから探しに来たんだから。……それから、明智くんは穂積に用事があってここに来たんだよね?」
明智
「あ、はい、そうです」
ロバートたちニューヨーク三人組も、顔を見合わせる。
穂積
「じゃあ、教師チームとジョーは職員室に戻るぞ。藤守、後は頼む。生徒会は、これから多忙な時期になるんだからな」
穂積はそう言って明智を引き起こすと、廊下に向かって背中を押した。
自動的にロバートとポールが付いてくる。
ジョーは出口で生徒会役員たちに投げキッスを贈ったあと、教師たちの後を追った。
「……」
残った全員は互いに顔を見合わせた後、疲れきったように、その場に座り込んだのだった……。
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09/14(Sat) 18:45
ようやくブッコミます|д゚)
せつな
☆生徒会室の真向いにある、別棟3階、理科実験室の窓から☆
「許せないわ」
にぎやかな生徒会室を覗く人影。
カーテンに身を隠しながら佇むその唇からは不穏なセリフが呟かれていた。
つややかな長いストレートの黒髪が自慢の3年女子、空間(そらま)セツナ。
いよいよ大学受験体制に入ったこの時期。
空間は学園でも一流大学に合格間違いなしと期待される成績優秀者だ。
才色兼備とあればモテモテでエンジョイ高校ライフ!満喫できているはずなのだが、いかんせん、彼女には致命的かつ非常に残念な病気があった。
それは、小野瀬先生への「ストーカー気質」
ファンクラブの会長をも操る影番的な采配をふるって、自分が小野瀬先生を守っていると信じている。
世の中で今一番目障りなのは、保健室の養護教諭。
篠原先生にはいつか報復をと狙っているが、彼女は大人の女性。
小野瀬先生が、馬鹿な女子高生に嵌められて間違いを犯させられるくらいなら(←このへんが笑)適当に発散させてもらうくらい仕方ないと自分に言い聞かせているくらいなのだ。
許せないわ・・・
あの2人・・・。
いつの間にか生徒会に入ってるなんて。
別に、チャラ男生徒会長の藤守君や、お調子者のお馬鹿な如月君なんて大嫌いだから、全く生徒会なんて気にもしてなかったのに。
あの転校生・・・名前は、櫻井翼とかっていったかしら。
ちょっとだけ可愛い顔だけが取り柄っぽい子と、明智先生の妹だからという理由だけで可愛がられている相変わらず天然丸出しの小春なんかが優遇されるなんて我慢ならないわ!
しかも・・・しかも、小春ったら、一年生の分際で、私の小野瀬先生までも誘惑するとは、身の程知らずにもほどがあるわよ!!
私の・・・私だけの大切な小野瀬先生なのに・・・!!
それにしても、油断してたわ。ともなんて関西弁を隠そうともしない田舎者のくせに。
関西からわざわざ特待生として入ってるだけあって英語もペラペラだし成績もトップクラス。穂積先生の親派だから対象外だと思っていたけど、あんな子たちとつるんでちゃっかり生徒会に入り込むなんて。
先生方に取り入ろうとしたってそうは許さないんだから・・・。
それにしても、あの留学生と、大学教師の熊みたいな外人2人はいったい何者なの?
せつなです!ご無沙汰してますが、時々邪魔しに入りますよ~!!
イロイロ悩みましたが、意地悪で嫉妬深い、成績優秀・ツンデレ美少女キャラで参上!←自分で言うww
雰囲気的には、「ぴんとこな」の轟屋のお嬢様あたりでwww
本当はがっつりPTA世代なんですが!やっぱりここは自分も楽しまないと!リアル世代の娘に教えてもらいながら、小野瀬さんにくっつくジョシに意地悪しまくりますね~~( `ー´)ノフフフ
09/14(Sat) 18:59
来たわね(爆笑)
小春
せつなさんいらっしゃーい(´∇`)ノシ
待ってましたひゅーひゅー。
我々の挑発に引っ掛かって下さって……もとい、お忙しい中での三連休だというのに、参加して下さってありがとうございます。
現実では心優しいせつなさんが意地悪なストーカーだなんてずいぶんな設定ですが、ストーリー的には大変ありがとうございます。
さすがだわΣ(ノд<)
才色兼備、全国模試一位のせつな先輩の活躍に期待しています!
……ですが、さっきも言いましたが小春も手強いですよ。
あまり高度なテクニックで意地悪すると、気付かないかも知れないから気を付けて下さいね!(どーん)←どんだけ天然
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09/15(Sun) 07:40
おはようございます(  ̄ー ̄)ノ
小春
☆翌日・生徒会室☆
如月
「やっぱりさ、『七不思議』と言ったら『音楽室』だよね!」
生徒会室にメンバーが揃うと、いつものように元気よく、如月が宣言した。
翼が転入してきて、早くも三日目。
放課後に生徒会室に来る事も、徐々に習慣になりつつある。
小笠原と翼以外は部活に所属しているので、自然、翼が一番乗りして部屋の掃除などをし、続いて小笠原が姿を見せ(たり、最後まで見せなかったりし)、その後、ともと小春が前後して現れ、最後に藤守と如月が登場する。
そして、たいてい、如月が何か言い出すのだ。
如月
「この学園で『音楽室の噂』と言えば、そうだなあ……」
すると珍しく、藤守が口を開いた。
藤守
「……如月、音楽室のは、マジでヤバイで」
とも
「え、何でですか?壁に貼ってある音楽家の目が動いた、とか言うのと違うんですか?」
ともは聞きたそうに身を乗り出したが、藤守は、すでに青い顔をして部屋の隅で耳を塞いでいる翼と小春をちらりと見た。
藤守
「それもあるけどな。……俺が聞いたんは、『深夜、学校の前を通ったら、音楽室の窓だけぼんやり明るくて、ピアノを弾いている音と白い影が見えた』ってやつやで」
如月
「あ、俺もそれ聞いたことあるかも」
藤守
「それやと、実際に検証するなら泊まり込みになるやろ」
小笠原
「カメラ仕掛けておいたらいいんじゃない」
とも
「さすが小笠原先輩」
如月
「えー?それはロマンがないんじゃない?」
さあ、音楽室の白い影に迫れるのは誰でしょう(笑)
09/15(Sun) 16:29
音楽室には
ジュン
如月
「じゃあ、準備してまた生徒会室に集合と言うことで」
翼と小春の猛反対を押し切って泊まり込みが決まった。
………………
如月
「じゃあ、音楽室まで行こうか」
再集合したのち、如月を先頭に懐中電灯の明かりだけで校内を進む。生徒だけでは危険と穂積と明智が同行していた。
ちなみに、翼は穂積に、小春は明智にすがりついて歩いている。
夜の校舎というのはどうしてここまで怖く感じるのだろう。音楽室までがとても遠く感じた。
藤守
「穂積先生ええなぁ」
とも
「藤守先輩は下心見え見えやしアカンのとちゃう?」
最後尾を歩いているともと藤守がそんな会話をしたとき「シーっ」と先頭の如月が皆の歩みを制止した。角を曲がれば音楽室というところで全員が止まるとピアノの音色が聞こえて来た。
翼・小春
「……っ!」
声も出せず怯える二人を穂積と明智が背中に隠す。
小笠原
「誰かいるね」
如月
「そっと近づきましょう」
物音を立てないように忍び寄ると確かに薄明かりが見える。
藤守
「開けるで」
藤守がゆっくりと扉を開くとピアノを引く人影が見え、藤守と如月が人影に懐中電灯の明かりを向けた。
藤守
「ジュン!?」
小笠原が部屋の電気をつけ、声の主がはっきりと確認できた。
ジュン
「賢史くん?それに先生たちまで」
穂積
「2年の藤守じゃないの。アンタこんな時間に何してるの?」
ジュン
「コンクールが近いから練習させてもらってたんですよ。校長先生から許可もらってますし、慶史兄さんが一緒ですよ?」
翼
「へ?藤守?」
如月
「彼女は2年の藤守ジュンちゃん。藤守先輩たちの従姉妹だよ。」
小柄で少し赤みがかったセミロングの茶髪。高校2年生とは思えない可愛らしい女の子。
如月が1年生3人に説明している間に藤守はジュンを問い詰める。
藤守
「なんで、家でせーへんねん!?」
ジュン
「だって、うちには2歳の弟がいるし。」
藤守
「おー、空は元気か?ってちゃうやろ!なんでこんな時間に!?」
ジュン
「慶史兄さんの都合で遅くなったんだもん。一人じゃ親が許してくれないし」
藤守アニ
「お前たち、何してるんだ?」
藤守アニが登場すると今度は兄弟喧嘩が始まった。
穂積
「とにかく、生徒会室に移動しましょう」
穂積に促され音楽室を出ようとした時、翼は小さな影が動くのを見た気がした。
ということで、どうしても混ぜてほしかった私が登場です。スミマセンm(__)m
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09/15(Sun) 16:51
ジュンさん、いらっしゃーい(´∇`)ノシ
小春
大歓迎ですよ。
アニも連れてきて下さってありがとうございます。
賑やかになってきたなあ。
夜の学校にはまだまだ謎がありそうですよね!
翼ちゃんは何を見たのか?(笑)
続く!
☆音楽室☆
小春
ジュンさんの続き、まだ何かありそうなので引っ張ってみる。
音楽室を後にし、懐中電灯で廊下を照らしながら、生徒会室に向かって歩きだした一行。
その最後尾で、振り返り、振り返りしながら歩く翼に、隣を歩く穂積が足を止めた。
穂積
「櫻井、どうかしたの?」
翼
「先生……さっき、みんなが音楽室から出て、本当に誰もいなくなったはずなのに、物陰で、何かが動いた気ように見えたんです。……それが、気になって」
暗い中、二人が足を止めた事に気付かない一行との距離は、どんどん離れていく。
翼
「す、すみません、変な事言って。みんなからはぐれちゃう。追いかけましょう」
穂積
「……戻ってみる?」
翼
「えっ?でも、ただの気のせいかも」
穂積
「アンタが何かを見たというなら、ワタシは信じるわ。無駄足でもいいじゃない」
翼
「先生……」
翼は胸が熱くなった。
穂積
「満月じゃないけど、月明かりがある。目も慣れてきたし、行ってみましょう」
翼
「はい」
穂積
「不法侵入者だったら、新技の餌食にしてやるわ」
なんの新技だろうか。
穂積
「ほら」
先に歩き出した穂積が、翼に向かって左手を差し出す。
その手と手を繋ぎながら、翼もまた、音楽室への道を戻り始めた。
09/15(Sun) 18:42
すみません~
ジュン
振るだけ振って何も考えてませんです(。´Д⊂)
どなたかお願いしますm(__)m
ごめんなさい。・゜゜(ノД`)
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09/15(Sun) 19:57
合い言葉は他力本願。
小春
ジュンさん、大丈夫ですよ。
意味ありげなヒキはリレーのお約束。
誰が何とかしてくれます。
☆音楽室☆
「……やれやれ」
生徒会の面々の去った音楽室で、器具室からそっと出てきて溜め息をついたのは、なんと小野瀬。
小野瀬
「……今日は珍客が多いな。やめておこうかな……」
独り言を呟きながら、小野瀬はピアノを撫でた。
実は、夜中にピアノを引いていたのは、ジュンだけではなかった。
数ヵ月に一度巡ってくる当直の夜、小野瀬は時間潰しにピアノを弾いてみる。
今日もそのつもりだったのだが、思いがけず藤守ジュンが練習に訪れたのだ。
ジュンだけなら隠れる必要は無かったのだが、ジュンの従兄の藤守アニまで付いてきた。
学校の備品を無断で使っているのを、厳格なアニに見つかるとまた煩い。
どうせ短時間だろうから、隠れてやり過ごそうと思っていたら、今度は生徒会役員たちが現れた。
すっかり出るタイミングを逃した小野瀬は、とうとう、今まで身を隠す羽目になってしまったのだった。
そして、今また。
カチッ、と音がして、音楽室の明かりが点けられた。
穂積
「やっぱり小野瀬か」
入り口に現れた悪友に、小野瀬はホッとしたように笑った。
小野瀬
「ああ、穂積……と、櫻井さん。やっぱり、気付かれてたか」
穂積
「気付いたのは櫻井よ」
翼はびっくりした様子。
翼
「穂積先生、小野瀬先生だって分かってたんですか?」
穂積
「小野瀬が当直だと知っていたからね。小野瀬は趣味でピアノを弾くし、もしかして、と思ったわ」
翼
「そうだったんですか。良かった……」
胸を撫で下ろす翼に、穂積と小野瀬も苦笑い。
穂積
「じゃあ、生徒会室に行きましょうか」
小野瀬
「櫻井さん、みんなには俺のピアノの事、秘密にしてくれる?」
翼
「え、どうしてですか?素敵なのに」
歩き出す翼の肩を抱くようにしながら、小野瀬が笑った。
小野瀬
「照れくさいから。……それに、人類には、謎が残されている方がいいと思うんだよね」
翼
「小野瀬先生ったら、小春ちゃんみたい」
くすくす笑いながら、小野瀬と翼が音楽室を出ていく。
二人を送り出した後、壁に貼ってあるバッハの肖像画をじっと見つめていた穂積が、照明のスイッチに手をかけながら、ぽつりと言った。
穂積
「……空間、早く帰れよ」
そう呟いてから、穂積は、音楽室の明かりをパチンと消して、小野瀬たちの後を追った。
七不思議アゲイン。
清香
この生徒会室はとても居心地が良かった。
教室から少し離れているせいもあり廊下を歩く生徒もまばらで、とにかく静かで高校生にはいささか似つかわしくないソファーセットに腰を下ろすと、まるでどこぞ会社の応接室に案内された気分になってしまう。
開け放たれた窓からそよそよと入り込む風が、少女達の穏やかな時間を彩っていた。
小春
「風が気持ちいいね。」
翼
「そうだね。」
とも
「平和が一番やね。」
アイスティー片手に雑談をしていると、とたんに廊下が騒がしくなった。
放課後のこんな時間に何があったのかと顔を見合わせていると。
藤守
「うぁーー、アカン!今日はホンマにしんどいわぁ~!」
如月
「そう言ってますけどね、俺だって大変だったんですからね!来月の大会に向けて…」
部活を終えて『とりあえず着替えました』と言いたげな二人は、肩にタオルをかけたままの姿で生徒会室へと入って来た。
シャツはズボンに収まりきっておらず、上履きの踵も踏みつぶしたままだ。ネクタイなんてもちろん結んでいるはずもない。
はたから見れば何ともだらしない姿ではあるが、部活を精一杯頑張ってやって来たからこそだろうと翼達は頬を緩める。
翼
「会長に如月先輩、お疲れ様でした。」
とも
「今週はどこも秋の大会に向けて新メニューで練習してますからね。」
小春
「家庭科部で照り焼きハンバーガーを作ったんです。良かったら召し上がりませんか?」
如何にどちらの部活が厳しい練習メニューをこなしていたかと張り合う二人にそう話しかけると。
藤守
「……うわっ、せや!もう男だけやないんや!」
如月
「ご、ごめんね、むさくるしくて!」
今までは男しかいなかった生徒会に女子生徒が一気に3人も増えてしまったのだ。藤守達の調子が狂うのも致し方ない。
慌ててシャツを無理やりズボンに押し込みながら謝る二人にソファーを勧めると、なんとも居心地悪そうにちんまりと腰かけた。
藤守
「な、なんか生徒会室が華やかになったね。うん。」
とも
「なんでそんな話し方してはるんです?」
藤守
「いやだなぁ、ボクはいつもこうだよ?」
気恥かしいのか怪しい標準語でぎこちなく話す藤守に若干呆れながらも、小春が紙袋から取り出した照り焼きハンバーガーを手渡すと。
藤守
「めっちゃ美味いやん!!こんな美味いの初めて食ったわ!!」
如月
「ホント!!俺も家庭科部の作った物って初めて食べた!チョー美味しい!」
さっきまでのおかしな言動はどこへやら。
笑顔で照り焼きハンバーガーを頬張る二人を見ていると、不意に生徒会室のドアが開いた。
穂積
「あ、やっぱり全員居たわね。」
予想的中と言いたげに穂積はニッコリと笑うと、手に持っていた一枚の紙をヒラヒラと振った。
その瞬間、藤守の顔から笑みが消える。
藤守
「穂積先生、それってもしかして…?」
如月
「また依頼ですか?」
翼や小春、ともには何だか分からないが、藤守と如月があからさまにがっくりと肩を落とすと姿は見ていても痛々しい。
そしてその全ては穂積の手元にある紙が関わっている事に間違いない。
とも
「あの、穂積先生!」
穂積
「はい、とも。」
授業中のように挙手をしたともを指すと、穂積は昨日と同じように生徒会長席へと腰を下ろした。
そんな穂積の正面に立つようにともが言葉を選びながら質問をする。
とも
「…依頼とは何なんでしょうか?目安箱とは違うんですか?」
穂積
「似てはいるけれど、違うわ。でもちゃんと目安箱の存在は知っているのね。」
まるでテストの出来が良かった時のように褒める穂積に、今度は翼が手を挙げた。
穂積
「はい、櫻井。」
翼
「そもそも目安箱ってどこにあるんですか…?」
翼とて目安箱の意味を知らないわけではない。
しかし、昨日・今日と校内をそれなりに歩いてはみたが、それらしい物などどこにも見つけることが出来なかったのだ。
穂積
「分かる人は?」
ちらりと並ぶ女子3人に視線を投げると、小春がおずおずと手を挙げる。
小春
「…聞いただけなんですけれど、その書類提出用のポストでは?」
確かに生徒会室のドアの前には、部活や委員会の報告書を受け付けるポストが常設されていた。
生徒会とはいえ、各自部活にも精を出しているので手間を省くためには仕方のない事なのだが、そこには目安箱という言葉など一言も書いていない。
藤守
「1年生にまで知れ渡っているんやな。」
如月
「ですね。」
不思議と満足そうに笑う二人に、穂積が付け加えた。
穂積
「教師に言うほどでもない。でも、クラスメイトにも言えない。でも、何か気になる事がある。そんな時に使ってもらうためよ。」
『報告書』と大見出しで書かれた紙を見せながら穂積が続ける。
穂積
「この学園ではほとんどの生徒が何かしら部活や委員会に属しているわ。だから生徒会に報告をするのなんて何らおかしくない。カモフラージュにはもってこいでしょ。」
『カモフラージュ?』と首を傾げる3人に穂積が困ったような顔で呟いた。
穂積
「…例えばイジメの報告とかね。」
『あっ!』と声を上げかけた3人の肩を、藤守と如月が優しく叩く。
藤守
「まぁ、今のところそんな相談は来たことないんやから、心配せんでもええよ。」
如月
「そうそう、もっぱら『誰もいない教室で音がする』とか『音楽室に飾ってあるベートーベンが笑った』とかだから。」
翼
「ひ、ひぃぃぃぃ!」
小春
「結局七不思議じゃないですか!」
これはこれで決して喜ばしい案件では無いのだが、少なくとも悲しんでいる生徒は今のところいないのだろう。
震えそうな拳をぎゅっと握りしめながら、翼は穂積の瞳を真っ直ぐに見つめた。
翼
「……で、その依頼は何なんですか?」
穂積
「…美術室で、誰もいないのに人の声がするんですって。」
苦笑いする穂積に、『それってまたあの二人じゃ…。』と言いたくなる言葉をぐっと飲み込んで、藤守と如月が翼と小春の手を掴んだ。
藤守
「さぁ、とりあえず現場検証やな。」
如月
「そうそう、暗くならないうちに行ってみよ!」
とも
「ですね!」
翼・小春
「い、いやぁぁぁ!!!」
『職員会議があるから』と手を振って見送る穂積に退路を断たれ、ほぼ引きずられる様な形で5人は美術室へと向かったのだった。
09/11(Wed) 07:22
☆美術室☆
小春
清香さんありがとう(^^)ノシ
~美術室に向かう廊下~
先頭を歩く藤守。
その後ろを、笑顔のともに手を引かれて渋々歩く翼。
翼
「人の声がするって……放課後、美術室には、美術部の部員がいるからじゃないんですか?」
藤守
「普段ならそうなんやけどな。この時期は秋の美術展に向けて、美術部員は別の場所のアトリエで大型の展示物に取り組んどる。美術室を使うのは、昼間の一般生徒の授業だけや」
とも
「アトリエなんて凄いですね」
藤守
「本人たちがそう呼んでるだけで、実際は、自転車で五分位の場所にある、大きな空き倉庫を借りてるだけなんやけどな」
その三人から数歩遅れて、如月と小春。
如月は、小春と繋いだ手を元気よく振っている。
如月
「♪おばけなんてなーいさ、おばけなんてうーそさ♪」
小春
「……♪ねーぼけーたひーとが、みまちがーえたーのさ……♪」
如月が音痴なのと、小春が半泣きなのとで、同じ歌を歌っているとは思えないが、とにかく二人は歌いながら歩いていた。
前を歩く翼には、ほとんど「ドナドナ」の曲に聞こえている。
藤守
「さ、着いたで」
五人は問題の美術室の前に到着して足を止めると、顔を見合わせた。
藤守
「……誰から入る?」
[削除]
09/11(Wed) 08:42
おはようございます♪
とも
美術室の前で全員の足が止まった。
如月
「ハイハーイ。ここは会長の藤守先輩がいいと思いまーす」
未だに半泣きの小春の横で如月が手を挙げた。
小春
(ビックリした、如月先輩に一緒に入ろうなんて言われたらどうしようかと思っちゃった)
少しホッとしていると、藤守は少し動揺していた。
藤守
「ちょ、何で俺やねん。別にお前が行ってもええんやで?」
そういって今度は女子の方をチラリと見る。
翼
「わ、私たちはムリです!先輩達お二人で行ってきてくださいよ~、初めてなんでよくわからないし」
廊下で言い争っている4人を尻目に、ともは美術室の入り口を見つめていた。
とも
「しっ」
4人
「?」
とも
「今、この中で何か音がしたみたいやから私が見てくるわ」
[削除]
09/12(Thu) 09:32
☆美術室☆
小春
ともさんありがとうございます(´∇`)ノシ とりあえず繋いでみる。
小春
「ともちゃんカッコいい……」
ひとり乗り込むともの勇姿を潤んだ目で見送る小春、その言葉に頷く翼、出遅れて後輩の女の子に先を越され、体裁の悪そうな藤守と如月。
一方、意気揚々と美術室に足を踏み入れた途端、ともは、あっさりとその原因を発見した。
とも
「小笠原先輩?!」
小笠原
「……何?」
そう。
そこにいたのは小笠原。
入ってきたともに声だけを返して、白いカーテンで光を遮った窓際の席に座ったまま、ノートパソコンを開いてキーを打っている。
とも
「……何、してはるんですか?」
小笠原
「相場をちょっとね」
如月
「小笠原さんはベンチャー企業の社長だからなあ」
遅れて入ってきた如月が、溜め息混じりに呟いた。
翼
「でも、なぜ美術室?」
藤守
「電波がいいんやろ、多分」
そこでようやく顔を上げた小笠原が、全員を振り返った。
小笠原
「みんなこそ、揃って何してるのさ」
如月
「美術室で物音がする、って投書が来てたから、様子を見に来たんですよお」
如月は残念そうだが、小春は逆に元気を取り戻している。
小春
「小笠原先輩がいたから、だったんですね。滞在が短時間だから、音がしたけど見に来たらいない、っていう事になったのかな」
だが、その小春に向けて返された小笠原の言葉は、再び全員を固まらせた。
小笠原
「音なら、してるよ。この奥からずっと」
[削除]
09/13(Fri) 16:45
☆美術室☆
小春
小笠原の指差した先は、美術室に付属している備品室。
美術室とは引き戸一枚で仕切られていて、上から三分の一ほどの場所に、ガラスの透かし窓が付いている。
生徒会役員たちは、再びともを先頭にして、その窓から中を覗き込んだ。
藤守
「……何か見えるか?」
とも
「……デッサン用の石膏像しか見えへん」
如月
「でも、確かに、何か声が聞こえる気がするなあ」
一方で、怖がりの翼と小春は、小笠原に隠れるようにして、床にしゃがみ込んでいる。
翼
「……ううう、もう、やめて、帰りましょうよ。本当に幽霊だったらどうするんですか」
小春
「私、人類には解けない謎が残されている方がいいのではないかと思うのです……」
小笠原
「幽霊なんて非科学的だよ」
小笠原は呆れ顔で、それでも、自分の椅子の両脇にしゃがみこんでいる二人の頭を撫でてくれている。
とも
「よっしゃ!開けます!」
突然の気合い一発。
とも
「生徒会です!」
バーン、と音を立てて、ともが、備品室の引き戸を開けた。
同時に中から悲鳴が上がる。
???
「キャー!」
とも
「?!」
踏み込みかけたともの足が思わず止まったのは、それが悲鳴、というよりは、獣の咆哮のような、野太い声だったから。
藤守
「誰や?!」
如月
「出てこい!」
相手が生身の人間らしいと分かるや否や、俄然、藤守と如月が強気になる。
男子二人は顔を見合わせ呼吸を計ると、同時に備品室に飛び込んでいった。
が。
藤守・如月の声
「ぎゃー!」
次の瞬間、響き渡ったのはその二人の悲鳴だった。
とも
「な、何や?!」
何が起きたのか分からず、さすがのともも躊躇する。
そこへ今度は、さっき入ってきた美術室の入口が大きな音と共に開いて、穂積と小野瀬が飛び込んできた。
驚きのあまり、声もなく小笠原にしがみつく翼と小春。
穂積
「遅かったか!」
言いながら、穂積が備品室に飛び込んでゆく。
やがて、ひとしきりドタンバタンと音がした後、静かになった備品室から、穂積が、熊のように大きな、二人の男の首根っ子を捕まえて引っ張り出して来た。
とも
「うっわ」
備品室の扉の前にいたともが、長身の穂積よりもさらに頭ひとつ大きな二人の男たちを見上げて、思わず声を漏らした。
続いてともの視界に入ってきたのは、備品室から、息も絶え絶えに這い出てくる藤守と如月の姿。
さっき整えたばかりの制服が、何故かまたぐしゃぐしゃになっている。
とも
「藤守先輩!如月先輩?!」
小野瀬
「二人とも、無事か?大事な物は奪われてないか?!」
小野瀬が、二人の男子生徒に駆け寄る。
藤守
「せ、先生……」
如月
「怖かった……」
藤守と如月は、床に膝をついた小野瀬に、左右から縋りついてがたがた震える。
何が起きたのか分からず立ち尽くすともが次に見たのは、ふわりと舞い降りたように美術室の入口に現れた、長身の美女だった。
大捕物で騒然とする美術室の中の様子を笑顔で見つめていたブルネットの髪の美女は、小笠原にしがみついて事の成り行きをうかがっている翼と小春に気付くと、さらににっこりしながら、二人に近付いてゆく。
ぽん、と肩に手を置かれて振り返った翼と小春の頬に、ちゅ、ちゅ、と、美女の唇が押し当てられた。
翼・小春
「きゃー!!」
穂積
「あっ、こら!」
小野瀬
「ジョー!」
相変わらず笑顔を浮かべている美女の手から、穂積が翼を、小野瀬が小春を引き離した。
『ジョー』と呼ばれたその女性から守るように、穂積は翼を背に庇い、小野瀬は小春を腕に抱く。
ジョー
『そんなに大騒ぎしなくても。挨拶しただけですけど』
……英語だ。
小野瀬
『ここは日本だから!』
穂積
『ロバート!ポール!お前らも、うちの男子に手を出すんじゃない!』
掴まれていた穂積の手から解放され、自由になった途端に藤守と如月の元に戻ろうとしていた二人の大男は、穂積の怒鳴り声に身体をすくめた。
早口の英語でのやり取りに、訳がわからず目をぱちくりさせていた小春に、小野瀬が優しく声をかけた。
小野瀬
「びっくりしたでしょ、ごめんね?」
小春
「……何事ですか?」
いつもなら小野瀬から逃げる小春だが、今はさすがに状況を把握出来ないのか、白衣の袖を掴んで小野瀬を見上げる。
小野瀬
「あの大きい二人は、ヒグマみたいな方がロバート、シロクマみたいな方がポール。どちらも、ニューヨークから留学生を引率してきた大学教師だよ」
小春
「えっ、大学の先生?!」
小野瀬の説明に耳を傾けていたともが、あっ、と声を上げた。
とも
「留学生って、もしかして、校長先生が言ってた……?」
穂積
「アンタたち知ってたの?」
藤守
「俺ら何にも知りませんよ!」
あー、と、穂積と小野瀬が、藤守たちに向かって気の毒そうな顔をした。
小野瀬
「俺たちも、さっきの会議で初めて、留学受け入れの話を聞いたんだよ」
穂積
「こいつらが来ると知っていれば、先に説明しておいたんだけどね。……ロバートとポールは、ワタシがニューヨーク校に研修に行った時に知り合った同僚なの」
穂積はそこで言葉を切って、小さく溜め息をついた。
穂積
「優秀な教師よ。……ゲイだけど」
小野瀬
「そして、きみたちにキスしたのが、その留学生、ジョー」
今度は小野瀬が溜め息をつく。
小野瀬
「優秀な大学生だそうだよ。素行には問題があるようだけどね」
小春
「素行に問題……?」
自分を見上げる小春のきょとんとした顔に、小野瀬は苦笑いした。
小野瀬
「……本当は、きみにこんな言葉を聞かせたくはないけれど、今後は、気を付けてもらわなくてはいけないからね」
小春
「?」
小野瀬は口元に手を添えて、囁いた。
小野瀬
「不純、同性、交遊」
全員
「!」
全員の視線を受けて、ジョーはにっこりと笑った。
[削除]
09/13(Fri) 19:04
久々に(笑)
くちびる
懐かしい面々が登場しましたね♪
ジョ-&ポ-ル&ロバートにまた会えるなんて!!
どんな展開になるのか楽しみです~(笑)(*^^*)
09/12(Thu) 13:56
アブナイ☆恋の学園物語
小春
学園物語設定資料集
穂積泪:厳しいが教え方が上手だと評判の金髪碧眼の英語教師。なぜかオカマ言葉。野球部顧問。
小野瀬葵:女子生徒に大人気な白衣の似合う生物教師。口癖は「キミも解剖されたい?」穂積と同期。剣道部顧問。
明智誠臣:生真面目な国語教師。毎週漢字テストをすることにこだわりを持っている。家庭科部顧問。試合前になると柔道部の指導もする。
藤守賢史(弟):3年生。明るく人望ある生徒会長。陸上部キャプテン。穂積先生とは仲良し。(パシリとも言う)
小笠原諒:2年生。生徒会副会長。口数は決して多くないが、影で会長を支える生徒会のブレーン。ベンチャー企業を経営している。帰宅部。
如月公平:2年生。世話好きで優しい先輩。ヒロインが転校し、初登校で学校を案内してもらった人物。髪型を常に気にしている。柔道部所属。次期部長候補。
藤守慶史(兄):校則に厳しい社会科教師。毎朝校門で生徒をチェックしている。「絶対領域は死守する!」がモットー。
山田太郎:桜田門高校の校長。謎の多い人物。
櫻井翼(ヒロイン):父親の転勤に伴い、桜田門高校に転校してきた1年生。明るく素直。人の名前と顔を覚えるのが得意。運動はちょっと苦手。
学園物なので、キャラクターはいくらでも増やせます。生徒・先生・PTAで参加したい方はどうぞ自分のキャラを登場させて下さい。
個人のキャラは出来るだけ個人の書き込みの範囲内でネタを完結していただけるようお願いします。
あくまでも翼ちゃんがメインと言う事を忘れない程度に楽しみましょう☆
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09/14(Sat) 00:38
眠いo(__*)Zzz
とも
ニューヨーク3人組登場!学園の姉妹校がニューヨークとなったら当然出さなきゃ!
~生徒会室~
穂積
『で、何で二人はあんなとこにいたんだ?』
ロバート
『あの部屋はグラウンドが見渡せて…』
ポール
『野球とかサッカーとかしてるコたちが汗を流して頑張っている姿をずっと見てたらつい』
小春が持ってきた差し入れの照り焼きバーガーを食べながら、理由を話す二人に穂積はた溜め息をついた。
穂積
『まったく、生徒をほったらかしにして何やってんだ』
ロバート・ポール
『ごめんなさい』
デカい図体を精一杯小さくして謝る二人。
小野瀬
「まあまあ、藤守くんたちが様子を見に行かなかったら、他の生徒たちが被害にあってたかもしれないんだからよかったじゃない。」
穂積
「そういう問題か!」
藤守
「部屋に飛び込んだら逆に襲われそうになったもんな…」
如月
「あのまま先生たちが来なかったら俺たちどうなってたか…」
一方女子は。
ジョー
『Wow☆とっても美味しい!こんなハンバーガー、アメリカにはナイわ!ねぇとも、これは誰が作ったの?』
とも
『小春やで。彼女、家庭科部やからお料理めちゃ上手なんよ』
ジョー
『ホントに?!キュートなうえに家庭的だなんてスゴいわ! 』
ともは小春と翼に通訳しながらのジョーとの会話が楽しそうだ。
藤守
「とも、留学生と英語でペラペラ会話してるで」
如月
「俺なんて何て言ってるかさっぱりですよ」
小笠原
「あれくらい普通じゃない?」
藤守
「お前は出来るからそんなこと言えるんや」
それぞれが和んでいると、穂積が立ち上がった。
穂積
『この様子ならジョーのお世話は女子にに任せても大丈夫そうね。こっちにいる間は学生寮で寝泊まりすることになるけど、ともがいるし』
とも
『はい、頑張ります!』
ジョー
『これからヨロシクね。翼も小春も』
パチンとウインクをして二人を見ると頬を赤らめる。
ジョー
『あー、やっぱりカワイイ!!』
思わず抱きつこうとしたジョーを穂積が後ろから寸前で止め、小野瀬は翼と小春の前にたちはだかった。
穂積
『アンタは勉強しに来たんでしょ!ロバートとポールもワタシの教え子にヘンな事教えたら承知しないわよ!』
ジョー
『あーあ残念』
ロバート・ポール
『相変わらずルイはカッコいいわ…』
ジョーは肩をすくめ、ロバートとポールは穂積に釘を刺されたにもかかわらず目をハートにしている。
小春
「今回の美術室の件は無事に解決でいいのかな?」
とも
「ええんちゃう?せや、ジョーが滞在してる間、翼と小春も学生寮に遊びにおいでや~」
翼
「私たちも行っていいの?」
とも
「事前に届けを出してたら、寮に住んでない生徒や保護者は泊まれるねん。たこ焼きパーティーしよ~」
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09/14(Sat) 07:53
キャー!
ジュン
ご無沙汰してます(^_^;)
コメントできない間にすごく進んでた~(T_T)
でも、ニューヨーク組が出てきて益々賑やかになってきましたね!
続きも楽しみですo(^o^)o
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09/14(Sat) 07:57
おはようございます(  ̄ー ̄)ノ
小春
さあ、リレースレッドも2に入りました。
くちびるさん、せつなさん、エミさんをはじめとする待機中の皆様、そろそろご参加をお願いしますよ。
ともさん、ニューヨーク組登場で正解でしたか?
出してから聞くのも何だけど。
このお話はいったいどこへ向かっているのか誰も知らない。私も知らない。
だって他力本願だから!
求む執筆者!
とう!
09/14(Sat) 08:10
ジュンさん!ザザーッ(←空振り)
小春
ああ、タッチの差で逃げられてしまった……。
桜田門学園では引き続き七不思議を解明しつつ、文化祭&体育祭に向かって翼ちゃんたちが奮闘していく予定です(私的観測)。
イベントに向けて登場人物募集中!
お名前を貸して下さる方は拍手コメントかメールで「私の名前を使っていーよー」とご連絡下さい。
その際、「こんなキャラで」と設定を添えて下されば、頑張って書かせて頂きます。
ご協力をお待ちしております! m(__)m
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09/14(Sat) 08:29
おはようございます
とも
小春さん、私も勝手に姉妹校の大学をニューヨークとロサンゼルスと入れた時点で誰かニューヨーク組を登場させてくれるだろうと思ってました(笑) ←他力本願
体育祭、文化祭いいですね!ハロウィンとかも!
誰かお願いしま~す ←だから他力本願
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09/14(Sat) 08:40
NY組の登場は嬉しいです。
清香
個人的には体育祭で藤守・如月にいい思いをさせてやりたいなぁ。文化祭では後夜祭が楽しそう。
せつなさん、小野瀬さんに不穏な空気が漂い始めましたよ?ご参加お待ちしております(笑)
☆生徒会室☆
和気あいあいと話していると、不意に生徒会室のドアがノックされた。
明智
「失礼します、穂積先生はこちらで…!!??うわぁぁ!!」
用事があったのだろう、穂積を探しに来た明智がドアを開くと、さっきまでうなだれていたはずのロバートとポールが目を輝かせながらすさまじい勢いで明智へと突進していた。
明智は普段は家庭科部の顧問をしてはいるが、元々は柔道部へ誘われたくらいの有段者だ。
本来ならば投げ飛ばす事など容易なはずなのだが。
ロバート
『いや~ん、良い男!!美人だわ!!』
ポール
『ねぇ、ルイ、彼は制服じゃないから生徒じゃないのよね?大丈夫よね?』
あまりの勢いに押され尻もちをついた明智の両サイドにロバートとポールが膝をつき、明智の手を握りしめた。
ロバート
『初めまして、ニューヨーク校から来ました、ロバートです☆これから色々とヨ・ロ・シ・ク♪』
パチンッとウインクをしながら明智の手を擦るロバートと
ポール
『あ、あの、いきなり押し倒しちゃってごめんなさい…。私もニューヨークから来ました。ポールです。』
妙にしおらしく上目遣いで挨拶をしながらも手を離さないポールに、明智は言葉を発する事が出来ない。
穂積
『コラッ、お前達!初対面の人間を襲うな!!』
ロバートとポールの首根っこを掴み、明智から引き離そうとする穂積に、二人はイヤイヤとするように首を横に振った。
ロバート・ポール
『えぇーっ、こんなイケメンめったにお目にかかれないのに…』
穂積
『だからって押し倒すな!!』
明智
「………。」
震える明智の背中を藤守と如月の方へと押しやり説教する穂積の後ろでは、小野瀬が小春の耳元から自身の手を離した。
兄の襲われる姿を見ないようにと胸に抱きこみ、両手で耳を塞いだ小野瀬のとっさの判断は正解だったようで、小春は何が何だか分からないと言ったような顔だ。
小野瀬
「大丈夫?」
小春
「あ、はい。何があったんでしょうか?」
小野瀬
「キミは知らなくていい事だよ。」
小春
「…そうなんですか、分かりました。」
小野瀬の腕の中にいる事に何の疑問も持たず頷く小春に、小野瀬は苦笑いを浮かべた。
小野瀬
「キミは本当に面白いね。」
小春
「???」
なんでそんな事を言われたのか分からないでいる小春の背中を小野瀬が押した。
小野瀬
「ほら、お兄ちゃんを正気に戻してあげなさい。ね?」
小春
「あ、は、はい!!」
『お兄ちゃん!』っと駆け寄る小春の背中を見つめながら、小野瀬は口元に浮かんだ笑みを隠す事が出来ないでいたのだった。
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09/14(Sat) 09:53
あれー?(ニヤニヤ)
小春
小野瀬先生ったらいつのまにそんな……
小野瀬ファンが書き込まないのを良いことに(笑)
でも、小春は鈍いから手強いですよ……?(雑談スレッド参照)
☆生徒会室☆
小春
「お兄ちゃん、大丈夫?」
まだ床に尻餅をついたままの明智に駆け寄り、心配そうに足元にしゃがみこんだ小春のその顔を、ロバートとポールが二度見した。
明智
「あ、ああ小春。大丈夫、驚いただけだ」
身体を起こした明智が、小春を引き寄せてようやく笑顔を見せる。
ホッと溜め息をつく小春に、二人を見比べていたロバートが呟いた。
ロバート
『……この子、このイケメンにそっくり!』
小春
「?」
ポール
『……小さくてオモチャみたい』
小春
「?」
明智の腕の中だから安心だと思っているのか、言葉の分からない相手から大きな手で頭を撫でられても、小春は大人しく、されるがままになっている。
明智と比べても30cm近く小さくて細い小春の身体は、ポールたちの言う通り、彼らがちょっと力を入れれば、あっという間に壊されてしまいそう。
穂積と小野瀬も気が気ではない様子だ。
明智
『俺の妹ですから』
明智ももちろん心配になるらしく、小春をさらに抱き寄せた。
明智
『この顔なら、家に帰ればあと三人いますよ』
翼
「えっ」
驚く翼の傍らで、ジョーの目が輝いた。
ジョー
『それは男性?女性?』
明智
『俺の三つ子の姉たちです』
ジョー
『yes!』
ジョーが指を鳴らした。
一方ではロバートとポールが肩を落としたのだが、ジョーに気を取られていた明智はそれには気付かない。
ジョー
『ともの寮でたこ焼きパーティーをした後は、全員で小春の家にも行きましょう!美人のお姉さんたち、welcome!』
穂積・小野瀬
『noーーー!!』
明智
「?」
今度は明智が首を傾げた。
交わされた会話の内容が分からない小春も、同じ顔で首を傾げている。
小春
「?」
小野瀬
「とにかく」
はあ、と吐かれた小野瀬の溜め息は、ジョーの無鉄砲さに対してなのか、小春の無防備さになのか。
それともこれからの先行きに不安を覚えたのか。
小野瀬
「ロバート、ポール、ジョーの三人は、まだ、手続きが終わってないんだよ。だから探しに来たんだから。……それから、明智くんは穂積に用事があってここに来たんだよね?」
明智
「あ、はい、そうです」
ロバートたちニューヨーク三人組も、顔を見合わせる。
穂積
「じゃあ、教師チームとジョーは職員室に戻るぞ。藤守、後は頼む。生徒会は、これから多忙な時期になるんだからな」
穂積はそう言って明智を引き起こすと、廊下に向かって背中を押した。
自動的にロバートとポールが付いてくる。
ジョーは出口で生徒会役員たちに投げキッスを贈ったあと、教師たちの後を追った。
「……」
残った全員は互いに顔を見合わせた後、疲れきったように、その場に座り込んだのだった……。
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09/14(Sat) 18:45
ようやくブッコミます|д゚)
せつな
☆生徒会室の真向いにある、別棟3階、理科実験室の窓から☆
「許せないわ」
にぎやかな生徒会室を覗く人影。
カーテンに身を隠しながら佇むその唇からは不穏なセリフが呟かれていた。
つややかな長いストレートの黒髪が自慢の3年女子、空間(そらま)セツナ。
いよいよ大学受験体制に入ったこの時期。
空間は学園でも一流大学に合格間違いなしと期待される成績優秀者だ。
才色兼備とあればモテモテでエンジョイ高校ライフ!満喫できているはずなのだが、いかんせん、彼女には致命的かつ非常に残念な病気があった。
それは、小野瀬先生への「ストーカー気質」
ファンクラブの会長をも操る影番的な采配をふるって、自分が小野瀬先生を守っていると信じている。
世の中で今一番目障りなのは、保健室の養護教諭。
篠原先生にはいつか報復をと狙っているが、彼女は大人の女性。
小野瀬先生が、馬鹿な女子高生に嵌められて間違いを犯させられるくらいなら(←このへんが笑)適当に発散させてもらうくらい仕方ないと自分に言い聞かせているくらいなのだ。
許せないわ・・・
あの2人・・・。
いつの間にか生徒会に入ってるなんて。
別に、チャラ男生徒会長の藤守君や、お調子者のお馬鹿な如月君なんて大嫌いだから、全く生徒会なんて気にもしてなかったのに。
あの転校生・・・名前は、櫻井翼とかっていったかしら。
ちょっとだけ可愛い顔だけが取り柄っぽい子と、明智先生の妹だからという理由だけで可愛がられている相変わらず天然丸出しの小春なんかが優遇されるなんて我慢ならないわ!
しかも・・・しかも、小春ったら、一年生の分際で、私の小野瀬先生までも誘惑するとは、身の程知らずにもほどがあるわよ!!
私の・・・私だけの大切な小野瀬先生なのに・・・!!
それにしても、油断してたわ。ともなんて関西弁を隠そうともしない田舎者のくせに。
関西からわざわざ特待生として入ってるだけあって英語もペラペラだし成績もトップクラス。穂積先生の親派だから対象外だと思っていたけど、あんな子たちとつるんでちゃっかり生徒会に入り込むなんて。
先生方に取り入ろうとしたってそうは許さないんだから・・・。
それにしても、あの留学生と、大学教師の熊みたいな外人2人はいったい何者なの?
せつなです!ご無沙汰してますが、時々邪魔しに入りますよ~!!
イロイロ悩みましたが、意地悪で嫉妬深い、成績優秀・ツンデレ美少女キャラで参上!←自分で言うww
雰囲気的には、「ぴんとこな」の轟屋のお嬢様あたりでwww
本当はがっつりPTA世代なんですが!やっぱりここは自分も楽しまないと!リアル世代の娘に教えてもらいながら、小野瀬さんにくっつくジョシに意地悪しまくりますね~~( `ー´)ノフフフ
09/14(Sat) 18:59
来たわね(爆笑)
小春
せつなさんいらっしゃーい(´∇`)ノシ
待ってましたひゅーひゅー。
我々の挑発に引っ掛かって下さって……もとい、お忙しい中での三連休だというのに、参加して下さってありがとうございます。
現実では心優しいせつなさんが意地悪なストーカーだなんてずいぶんな設定ですが、ストーリー的には大変ありがとうございます。
さすがだわΣ(ノд<)
才色兼備、全国模試一位のせつな先輩の活躍に期待しています!
……ですが、さっきも言いましたが小春も手強いですよ。
あまり高度なテクニックで意地悪すると、気付かないかも知れないから気を付けて下さいね!(どーん)←どんだけ天然
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09/15(Sun) 07:40
おはようございます(  ̄ー ̄)ノ
小春
☆翌日・生徒会室☆
如月
「やっぱりさ、『七不思議』と言ったら『音楽室』だよね!」
生徒会室にメンバーが揃うと、いつものように元気よく、如月が宣言した。
翼が転入してきて、早くも三日目。
放課後に生徒会室に来る事も、徐々に習慣になりつつある。
小笠原と翼以外は部活に所属しているので、自然、翼が一番乗りして部屋の掃除などをし、続いて小笠原が姿を見せ(たり、最後まで見せなかったりし)、その後、ともと小春が前後して現れ、最後に藤守と如月が登場する。
そして、たいてい、如月が何か言い出すのだ。
如月
「この学園で『音楽室の噂』と言えば、そうだなあ……」
すると珍しく、藤守が口を開いた。
藤守
「……如月、音楽室のは、マジでヤバイで」
とも
「え、何でですか?壁に貼ってある音楽家の目が動いた、とか言うのと違うんですか?」
ともは聞きたそうに身を乗り出したが、藤守は、すでに青い顔をして部屋の隅で耳を塞いでいる翼と小春をちらりと見た。
藤守
「それもあるけどな。……俺が聞いたんは、『深夜、学校の前を通ったら、音楽室の窓だけぼんやり明るくて、ピアノを弾いている音と白い影が見えた』ってやつやで」
如月
「あ、俺もそれ聞いたことあるかも」
藤守
「それやと、実際に検証するなら泊まり込みになるやろ」
小笠原
「カメラ仕掛けておいたらいいんじゃない」
とも
「さすが小笠原先輩」
如月
「えー?それはロマンがないんじゃない?」
さあ、音楽室の白い影に迫れるのは誰でしょう(笑)
09/15(Sun) 16:29
音楽室には
ジュン
如月
「じゃあ、準備してまた生徒会室に集合と言うことで」
翼と小春の猛反対を押し切って泊まり込みが決まった。
………………
如月
「じゃあ、音楽室まで行こうか」
再集合したのち、如月を先頭に懐中電灯の明かりだけで校内を進む。生徒だけでは危険と穂積と明智が同行していた。
ちなみに、翼は穂積に、小春は明智にすがりついて歩いている。
夜の校舎というのはどうしてここまで怖く感じるのだろう。音楽室までがとても遠く感じた。
藤守
「穂積先生ええなぁ」
とも
「藤守先輩は下心見え見えやしアカンのとちゃう?」
最後尾を歩いているともと藤守がそんな会話をしたとき「シーっ」と先頭の如月が皆の歩みを制止した。角を曲がれば音楽室というところで全員が止まるとピアノの音色が聞こえて来た。
翼・小春
「……っ!」
声も出せず怯える二人を穂積と明智が背中に隠す。
小笠原
「誰かいるね」
如月
「そっと近づきましょう」
物音を立てないように忍び寄ると確かに薄明かりが見える。
藤守
「開けるで」
藤守がゆっくりと扉を開くとピアノを引く人影が見え、藤守と如月が人影に懐中電灯の明かりを向けた。
藤守
「ジュン!?」
小笠原が部屋の電気をつけ、声の主がはっきりと確認できた。
ジュン
「賢史くん?それに先生たちまで」
穂積
「2年の藤守じゃないの。アンタこんな時間に何してるの?」
ジュン
「コンクールが近いから練習させてもらってたんですよ。校長先生から許可もらってますし、慶史兄さんが一緒ですよ?」
翼
「へ?藤守?」
如月
「彼女は2年の藤守ジュンちゃん。藤守先輩たちの従姉妹だよ。」
小柄で少し赤みがかったセミロングの茶髪。高校2年生とは思えない可愛らしい女の子。
如月が1年生3人に説明している間に藤守はジュンを問い詰める。
藤守
「なんで、家でせーへんねん!?」
ジュン
「だって、うちには2歳の弟がいるし。」
藤守
「おー、空は元気か?ってちゃうやろ!なんでこんな時間に!?」
ジュン
「慶史兄さんの都合で遅くなったんだもん。一人じゃ親が許してくれないし」
藤守アニ
「お前たち、何してるんだ?」
藤守アニが登場すると今度は兄弟喧嘩が始まった。
穂積
「とにかく、生徒会室に移動しましょう」
穂積に促され音楽室を出ようとした時、翼は小さな影が動くのを見た気がした。
ということで、どうしても混ぜてほしかった私が登場です。スミマセンm(__)m
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09/15(Sun) 16:51
ジュンさん、いらっしゃーい(´∇`)ノシ
小春
大歓迎ですよ。
アニも連れてきて下さってありがとうございます。
賑やかになってきたなあ。
夜の学校にはまだまだ謎がありそうですよね!
翼ちゃんは何を見たのか?(笑)
続く!
☆音楽室☆
小春
ジュンさんの続き、まだ何かありそうなので引っ張ってみる。
音楽室を後にし、懐中電灯で廊下を照らしながら、生徒会室に向かって歩きだした一行。
その最後尾で、振り返り、振り返りしながら歩く翼に、隣を歩く穂積が足を止めた。
穂積
「櫻井、どうかしたの?」
翼
「先生……さっき、みんなが音楽室から出て、本当に誰もいなくなったはずなのに、物陰で、何かが動いた気ように見えたんです。……それが、気になって」
暗い中、二人が足を止めた事に気付かない一行との距離は、どんどん離れていく。
翼
「す、すみません、変な事言って。みんなからはぐれちゃう。追いかけましょう」
穂積
「……戻ってみる?」
翼
「えっ?でも、ただの気のせいかも」
穂積
「アンタが何かを見たというなら、ワタシは信じるわ。無駄足でもいいじゃない」
翼
「先生……」
翼は胸が熱くなった。
穂積
「満月じゃないけど、月明かりがある。目も慣れてきたし、行ってみましょう」
翼
「はい」
穂積
「不法侵入者だったら、新技の餌食にしてやるわ」
なんの新技だろうか。
穂積
「ほら」
先に歩き出した穂積が、翼に向かって左手を差し出す。
その手と手を繋ぎながら、翼もまた、音楽室への道を戻り始めた。
09/15(Sun) 18:42
すみません~
ジュン
振るだけ振って何も考えてませんです(。´Д⊂)
どなたかお願いしますm(__)m
ごめんなさい。・゜゜(ノД`)
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09/15(Sun) 19:57
合い言葉は他力本願。
小春
ジュンさん、大丈夫ですよ。
意味ありげなヒキはリレーのお約束。
誰が何とかしてくれます。
☆音楽室☆
「……やれやれ」
生徒会の面々の去った音楽室で、器具室からそっと出てきて溜め息をついたのは、なんと小野瀬。
小野瀬
「……今日は珍客が多いな。やめておこうかな……」
独り言を呟きながら、小野瀬はピアノを撫でた。
実は、夜中にピアノを引いていたのは、ジュンだけではなかった。
数ヵ月に一度巡ってくる当直の夜、小野瀬は時間潰しにピアノを弾いてみる。
今日もそのつもりだったのだが、思いがけず藤守ジュンが練習に訪れたのだ。
ジュンだけなら隠れる必要は無かったのだが、ジュンの従兄の藤守アニまで付いてきた。
学校の備品を無断で使っているのを、厳格なアニに見つかるとまた煩い。
どうせ短時間だろうから、隠れてやり過ごそうと思っていたら、今度は生徒会役員たちが現れた。
すっかり出るタイミングを逃した小野瀬は、とうとう、今まで身を隠す羽目になってしまったのだった。
そして、今また。
カチッ、と音がして、音楽室の明かりが点けられた。
穂積
「やっぱり小野瀬か」
入り口に現れた悪友に、小野瀬はホッとしたように笑った。
小野瀬
「ああ、穂積……と、櫻井さん。やっぱり、気付かれてたか」
穂積
「気付いたのは櫻井よ」
翼はびっくりした様子。
翼
「穂積先生、小野瀬先生だって分かってたんですか?」
穂積
「小野瀬が当直だと知っていたからね。小野瀬は趣味でピアノを弾くし、もしかして、と思ったわ」
翼
「そうだったんですか。良かった……」
胸を撫で下ろす翼に、穂積と小野瀬も苦笑い。
穂積
「じゃあ、生徒会室に行きましょうか」
小野瀬
「櫻井さん、みんなには俺のピアノの事、秘密にしてくれる?」
翼
「え、どうしてですか?素敵なのに」
歩き出す翼の肩を抱くようにしながら、小野瀬が笑った。
小野瀬
「照れくさいから。……それに、人類には、謎が残されている方がいいと思うんだよね」
翼
「小野瀬先生ったら、小春ちゃんみたい」
くすくす笑いながら、小野瀬と翼が音楽室を出ていく。
二人を送り出した後、壁に貼ってあるバッハの肖像画をじっと見つめていた穂積が、照明のスイッチに手をかけながら、ぽつりと言った。
穂積
「……空間、早く帰れよ」
そう呟いてから、穂積は、音楽室の明かりをパチンと消して、小野瀬たちの後を追った。