『アブナイ☆恋の学園物語』
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12/23(Mon) 05:52
おはようございます。
小春
皆さん年末で忙しいですわよね。
というわけで連投してます。寂しいですクスン(/_;)
ワタクシは昨日やっと年賀状を書き終えました。
体育祭絡みのエピソードはもう大丈夫ですか?
桜祭も、次はいよいよ最終日。
午前中、一般生徒が片付けをしている間に実行委員が開票、集計して、ミスコン結果発表から後夜祭です。
誰と誰に踊ってもらおうかなー。
[削除]
12/23(Mon) 06:09
おはようございます
ジュン
小春さん、連投ありがとうございます。
私、昨日は忘年会による二日酔いでフラフラでしたわ(^^;)
なかなか文章が作れずリレーに参加できてませんが、次は最終日ですね。
ダンスの前に一波乱あるのか?それともそれぞれ思い思いの人と踊れるのか?
楽しみですねo(^o^)o
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12/23(Mon) 06:26
ジュンさん(´∇`)ノシ
小春
忘年会ですか。
いいですねー。
私は下戸なので、二日酔いでフラフラの経験は無いですが。(←ちょっと羨ましいらしい)
「桜祭」をリレーのフィナーレにしたいと企んでいるので、登場人物総出演の、大騒ぎな後夜祭にしたいですね。
カップル多発警報発令です。
ジュンさんと賢史くんは無事に踊れるのか?
穂積先生と翼ちゃんの恋はどうなる?
さあ後夜祭だ!
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12/23(Mon) 08:20
おはようございます(^_^)
とも
小春さん、連投ありがとうございます(^-^)
私もこの連休はバタバタしていて、なかなか書き込めませんでした(~_~;) オマケに携帯の機種変したばかりなので使い方に四苦八苦中(T_T)
変な文になってたらごめんなさい。
後夜祭はワイワイできたらいいなぁ~
12/23(Mon) 18:19
後夜祭、朝!
ジュン
後夜祭当日の朝、藤守は心にあることを決めネクタイを結ぶ。
(もし、マネージャーに、ダンスのこと言われたらちゃんと断わらなな。)
ジュンへの気持ちに気づいてしまい、ジュンの気持ちも知ってしまった。
それなのに他の人にいい加減な態度はとれない。
藤守
「おしっ!」
藤守アニ
「何を朝から気合いを入れているんだ?」
不意に声をかけられ驚く。
藤守
「何やねん!?急に声かけんなや!!」
藤守アニ
「知らんわ!!お前、今日の後夜祭はジュンと踊るつもりか?」
藤守
「あ……あ、そのつもりやけど?」
アニとしてはジュンが幼い頃から藤守一筋に思っていたことを知っている。
だから、ジュンを応援したい気持ちはあるのだが……
可愛い従妹に男の手が伸びるのは弟であれ気持ちのいいものではない。
藤守アニ
「貴様、絶対にジュンに不埒な真似はするなよ!!」
負け惜しみのようにそう言うのが精一杯のアニだった。
ということで、後夜祭開始?です。
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12/23(Mon) 18:33
こんばんは
小春
ともさん、機種変ですか。
羨ましいけどしばらくは不便ですね。
ジュンさん、後夜祭スタートありがとうございます。
ワタクシはどうやら風邪が振り返した模様。
穂積先生を投げ飛ばしたバチが当たったようです。
皆さんもまだ本調子ではないでしょうから、暖かくしてのんびり後夜祭を楽しみましょう。
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12/24(Tue) 01:08
またもやお久しぶりです。
清香
娘に続いて息子も発熱しましたよ(泣)
皆さまも風邪にはくれぐれもご注意ください。
☆後夜祭・朝☆
いつもならば前日の体育祭の疲れを引きずってか、ぐだぐだ文句をまき散らしながら教室や中庭の片づけや清掃をする生徒達を叱るのだが。
アニ
「ほら、お前ら!口より手を動かせ!!」
『やばっ、アニ先生だ!』
『はいッ!』
なにやらこそこそと中庭で話しこむ女子生徒達が、蜘蛛の子を散らすように箒やごみ袋を抱えて駆けていく。
大方今日の後夜祭で誰と踊ることができるのか、誰と踊りたいのかなどと話をしているのだろう。
アニ
「…ったく。これじゃ、いつまでたっても終わらんじゃないか。」
男子は男子で初めて行われるミスター・ミス桜祭の一位を予想しているようで、噂ではブックメーカーまで出現しているらしい。
アニ
「…フンッ。」
どちらにしても自分には関係の無い話だ。
浮ついた行事など廃止すればいいと思っている藤守にしてみれば、毎回生徒たちの強い要望により実現されている後夜祭でのダンスは厄介なものでしかない。
生徒会に強い権限が与えられている以上、決定事項を覆すことなど一教員に出来るはずもないので静観するしかないのだが。
アニ
「いや、悔しいわけではないぞ!ましてや、羨ましいなんて以ての外だ!!」
誰か一人くらい、箸にも棒にもかけられない人間の心の闇を汲み取ってくれる人はいないのだろうか。
アニ
「………羨ましくなんて…」
呟いた言葉を飲み込むようにして顔を上げると、職員室前の廊下の向こうから明智と篠崎が何やら話しながら歩いてくるのが見えた。
頬を染めながら明智を見上げる篠崎と、見た事もないくらい優しい表情をする明智に、藤守は目を瞠る。
アニ
「…賢史だけじゃなくて、こっちも…か。」
そういえば、昨日来賓を駅まで送りに行った篠崎が明智の車で戻ってきたと誰かが言っていたか。
アニ
「…………う、羨ましくなん……て。」
『無い』と断言できないのは、開け放たれた廊下の窓から吹き込む風が強いからだ。
きっとそうだ。
そう思う事にしよう。
右隣にも、左隣にも、誰もいないからじゃない。
風が冷たくて強いからだ。
窓さえ閉めてしまえば、きっと気にならないはずだ。
アニ
「……フンッ。」
閉じた窓の外に見える景色はいつもの美しい桜田門学園で、何も変わらない日常がきっと今日も過ぎていく。
『カチリッ』とかけた鍵の音だけが妙に耳の奥に響いていた。
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12/24(Tue) 07:22
おはようございます(´∇`)ノシ
小春
アニ……不憫すぎる(涙←ちょっと笑ってる)
こちらは生徒会室。
お馴染みの役員たちが、投票箱を開いて開票作業を始めている。
窓にはカーテンが引かれ、朝からうるさいぐらいに覗き込んでくる生徒たちの視線を遮っていた。
如月が箱から中身を取り出し、一年生の三人が投票用紙を開いて上下を揃え、藤守に渡す。
藤守が、書かれている名前を人物ごとに振り分けて、テーブルに並べてゆく。
最後に和音が、間違いが無いか確認しながら枚数を数え、その数を書き込んだ紙を小笠原に渡す。
小笠原がその数をPCに打ち込んで、監督していた穂積と小野瀬、明智に見せる。
穂積
「お疲れ様」
小野瀬
「だいたい予想通りかな」
明智
「では、体育館に向かいましょうか」
如月
「えー!今ここで結果を教えてくれないんですか?!」
終始静かに作業していた生徒会室に、如月の声が響き渡る。
確かに、結果についておおよその雰囲気は分かるものの、正確な数字を知っているのは実行委員長の和音と小笠原だけ。
二人とも口が堅く、聞き出すのは不可能だ。
立ち上がりながら、和音が苦笑した。
和音
「午後1時になったら発表するよ」
如月
「じゃあ、5位までに俺が滑り込んでてたかどうか、それだけ教えて下さい!ねっ!」
和音
「だーめ」
くすくす笑いながら、和音が出てゆく。
小笠原のPCは、時間まで明智に預けられる事になってしまった。
これまた難攻不落のカタブツだ。明智に「ちょっと見せて」なんて手は通用しない。
こうして、一旦解散した生徒会役員たちは、それぞれが昼食を摂ったあと、再び体育館に集合する事になった。
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12/24(Tue) 08:17
お久しぶりです(笑)
くちびる
このところ朝?4時起きで出勤が続いておりまして...(;´д`)
今朝は通常の時間に電車に乗ったので、お邪魔しました。
話がどんどん進んでいる....。
皆さん凄いなぁ♪
二次元では紅花はナレーションしてますね♪
まだまだ頑張らせてあげて下さいな(笑)
リアル紅花は風邪熱?で口内炎が痛い(ToT)(泣)
でも休め無いので、老体にムチ打って頑張ります。
皆さんも身体壊さない様お気を付け下さいね♪
12/24(Tue) 23:40
こんばんは
とも
☆昼休み・1年女子☆
とも
「後夜祭、楽しみやな~」
翼
「ホントだね。これで桜祭が終わってしまうなんて、まだ実感湧かないよ」
小春
「ミスター・ミス桜祭の結果も楽しみ」
午後からの後夜祭に備えて昼食を取りながら他愛もない話をしていると、翼が中庭に如月の姿を見つけた。
翼
「ともちゃん、あそこに如月先輩がいるよ」
とも
「ホンマや。…ん?誰かと一緒におるみたいやな」
~中庭~
一足先に昼食を終えた如月は、中庭に呼び出されていた。
如月
「誰だよ~、これから後夜祭の準備で忙しくなるのに呼び出したやつは…」
ブラブラしていると、後ろから声を掛けられた。振り返ると、2人の女子生徒がもじもじしながら立っていた。
女子生徒A
「如月くん、昨日の体育祭、大活躍だったね!」
女子生徒B
「走るのも速いし、カッコよかった!」
如月
「そお?ありがとー。ま、MVPは藤守先輩に譲ったんだけどね~」
如月に声をかけてきたのは、同じ2年の女子だった。昨年とは違う手応えにニヤけそうな顔を出すまいと、なんでもないフリをしていると、予想通りの言葉がやってきた。
女子生徒A
「あの、今日の後夜祭で如月くんは誰とダンス踊るのか、もう決まってるの?」
女子生徒B
「まだなら、私たちと踊ってくれない?」
如月
「(キター‼︎ この展開!こんな日が来るのを待ってたんだよね!…って、浮かれてる場合じゃなかった、オレにはもう踊って欲しい人はいるんだった~。まだオッケーもらってないけど) …ごめんね~、相手はもう決めてあるんだ。また次の機会にでも誘ってよ」
女子生徒A
「…やっぱ遅かったね」
女子生徒B
「そうだね、残念。如月くん、またね」
あーあ、と引きあげていく女子生徒らを見送っていると、また後ろから声がかかった。
⁇
「如月先輩が踊りたい人って誰なんですか~?」
如月
「そりゃあ、1-Bのともちゃんだよ~って、うわぁ⁈ 何でココにいるの⁈」
うっかり心の声が出てしまった事に驚いて、昨日も同じようなことがあったな、と思っていると、目の前にともが立っていた。
とも
「何でって…教室でお弁当食べてたら、如月先輩が見えたから、声かけようと思ったら、誰かと話してるのが見えて、気になってしもたら、ついここまで来てました」
一息で話し、上目遣いに見上げるともの顔は少し赤くなっていた。
如月
「ともちゃん、ひょっとして、オレがさっきのコと踊るのか気になって来てくれたの?」
冗談のつもりで言ったのだが、ともには通じなかったようで、ますます顔を赤くして俯いてしまった。
とも
「あ、あの、すみません、私なんかが相手とか、図々しいですよね。…そうやなくって、えっと…」
如月
「あー、ともちゃん、ストップ!」
キョトンとするともを見ながら如月は深呼吸して言った。
如月
「ホントは後夜祭の時に言うつもりだったけど、今言うね。ともちゃん、もしダンスのパートナーがまだ決まってなかったら、オレと踊ってくれませんか?」
とも
「ホンマに私でいいんですか?」
如月
「いいも何も、最初からともちゃんだけだよ、踊ってほしいと思ったのは。…生徒会に入ってきてくれた時から、その、気になってたというか…。文化祭や、昨日の体育祭で頑張ってるともちゃん見てたら、好きなんだって気づいたんだ」
とも
「如月先輩…。私も、誘われるなら如月先輩がいいって思ってました。誘ってもらえなかったら自分から言っちゃえ~って。…でも、よかった。めちゃ嬉しい!」
そう言って笑うともに、如月も笑顔を返した。
ムフフ\(//∇//) 自分で言われたいこと全部書いちゃった。
高校生の設定やから爽やか~(((o(*゚▽゚*)o)))
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12/25(Wed) 06:49
いいなあ。
小春
ともちゃんおめでとう(*^▽^)/★*☆♪
ともちゃんは日常モードと恋するともちゃんモードにギャップがあって可愛いなあ(´∇`∩)
恋のためには、MVPもミスコンもきっかけに過ぎないのね。
でも、選ばれないと言えない人たちもいるのよ(´ー`)
☆後夜祭・ミス桜祭、ミスター桜祭発表☆
文化祭と体育祭の後片付けが終わり、悲喜こもごもの告白があちこちで行われていた昼休みも終わり、全校生徒と教職員が体育館に整列していた。
壇上にまず、文化祭実行委員長の空間が上がる。
空間
「皆様のおかげで、『桜祭』前夜祭、また文化の部が無事に終了した事をご報告申し上げます」
小野瀬の前にいる時とは別人のように毅然とした表情の空間は、今年の『桜祭』前半の総評を簡潔に述べ、実行委員への協力に感謝を述べた後、委員長の職を辞して挨拶を終えた。
盛大な労いの拍手に送られて下がった空間に代わって、今度は和音が壇上に上がった。
二、三年生が、僅かにざわつき始める。
去年も経験している上級生たちは、この後ダンスパーティーになる事を知っている。
しかも、今年はミス・ミスター桜祭コンテストの結果発表というおまけ付きだ。
和音
「……皆様のおかげで、『桜祭』体育祭が無事に終了した事をご報告申し上げます。……この後夜祭をもって『桜祭』の行事は全て終了しますが、桜田門学園での日々に美しい思い出を残せるよう、最後まで、節度と品位をもって楽しみましょう」
和音が一礼すると、拍手が沸き起こった。
同時に舞台の下手から実行委員たちが現れ、壇上の演壇を素早く舞台袖の方に移動させる。
そこにPCを持った小笠原と、ハンドマイクを持った紅花がスタンバイを始めた。
会場のひそひそとしたざわつきが、静かな興奮と緊張とともに広がってゆく。
小笠原がPCを起動させると同時に、照明が絞られ、会場を鎮まらせた。
壇上のスクリーンに、PCと連動した画面が投影される。
さらにBGMが流れ始め、紅花が口を開いた。
紅花
『では、皆様お待ちかねの、ミス桜祭、ミスター桜祭コンテストの結果発表を行います!』
拍手と歓声が沸き起こった。
紅花
『このコンテストは、『桜祭』開始から昨日の体育祭までに来校された、一般の方を含む全ての関係者を対象に、投票、選出されたものです』
スクリーンに、投票総数が表示される。
その数の多さに、また歓声が上がった。
紅花
『前夜祭、文化祭、体育祭を通じて、最も輝いていたのは、果たしてどんな人たちなのでしょうか?では、《ミスター桜祭》の発表から行います!』
名前を呼ばれるであろう人物を探して、会場を見回していた生徒たちの視線が、一点に集中する。
紅花
『《ミスター桜祭》第一位は、穂積泪先生です!』
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12/25(Wed) 07:36
☆後夜祭~ミスター桜祭~☆
小春
穂積の名前が呼ばれた時の会場の反応は、「やっぱり」がほとんど。
やる前から決まっていたようなものだが、それでも、いざ発表されれば、その人気の高さに改めて驚いたり、投票した自分たちの目の高さに悦に入ったり。
それは、役員に促されて壇上に穂積が上った後、次いで名前を呼ばれた人物たちについても同様だった。
紅花
『ミスター桜祭、二位は小野瀬葵先生!』
『三位は、明智誠臣先生です!』
ここまでは順当。
会場の全員が、紅花の次の言葉を待った。
[削除]
12/25(Wed) 08:53
おはようございます
とも
ついにミスター・ミス桜祭の結果発表が始まりましたね(≧∇≦)
先生たちの人気はやっぱりスゴイ!
次にランクインするのは誰でしょうか⁈
楽しみです~
[削除]
12/25(Wed) 09:29
☆後夜祭~ミスター桜祭~☆
小春
紅花
『ミスター桜祭、第四位は、3-A、村崎龍二さん!』
生徒たちから、わあっと歓声が上がった。
それはそうだろう。
四位とはいえ、実質、男子生徒のNo.1なのだから。
舞台裏の役員たちの中で、小春と翼は手を取り合った。
小春
「パープルドラゴンさんだ!」
翼
「村崎先輩、すごい!」
当のパープルドラゴンは、3-Aの列の最後尾から、クラスメイトたちに手荒い祝福を受けながら前に出て、壇上に上がった。
壇上では穂積や小野瀬、明智たちが拍手で迎える。
紅花
『では、ミスター桜祭、第五位を発表します』
アナウンスをする紅花が、小笠原のPC画面を覗きながら、何故か笑った。
紅花
『第五位は……1-B、ともさんのお父様です!』
とも父
「どうも!」
役員たちとは反対側、上手の袖から手を振って現れたとも父に、会場は爆笑に包まれ、ともはびっくりして立ち尽くし、藤守と如月は声を殺して笑い転げた。
12/25(Wed) 09:46
先生方強し!
ジュン
ミスターの発表が終わりましたね。
まさかのとも父!(*≧∀≦*)
次はミスの発表ですね。
楽しみですo(^o^)o
[削除]
12/25(Wed) 11:23
☆後夜祭~ミス桜祭~☆
小春
舞台の上に『ミスター桜祭』の男前たちが居並ぶ中、今度は女子たちが静まり、男子たちが騒ぎ出す。
紅花
『では、引き続き、「ミス桜祭」の発表です。一位に選ばれた女性は、役員が途中までお連れしますので、ミスター一位と二位の穂積先生と小野瀬先生、ステージ中央までエスコートをお願いします』
紅花のアナウンスに合わせて、穂積と小野瀬が一歩前に出る。
この演出はあらかじめ決められていたものだが、いったい誰がその羨ましい栄誉を受けられるのかと、男女ともに息をつめて発表を待つ。
紅花の声が響いた。
紅花
『ミス桜祭、第一位は、3-C、水原和音さんです!』
大歓声とともに、下手の袖にいた和音にスポットライトが当たる。
穂積と小野瀬が歩み寄り、和音の正面から揃って手を差し伸べた。
和音は結果を知っていたはずなのだが、実際に穂積と小野瀬がエスコートしてくれる場面になってみると、やはり緊張してしまうらしい。
穂積と小野瀬に両手を預けたものの、なかなか足が前に出ない和音の背中にもう一方の手を添えて、笑顔の小野瀬がステージへ引き出した。
明るい場所に連れて来られた和音は拍手に応えて一礼し、緊張した表情のまま、穂積と小野瀬にも頭を下げて、定位置に下がった。
紅花
『第ニ位は、3-D、空間セツナさんです!』
役員として舞台袖にいたものの、和音と違って全く結果を知らなかった空間は、自分が名前を呼ばれた事に、信じられない様子で固まった。
役員に促されて、おずおずとステージ中央に進む。
その途中で、舞台袖にいた如月と目が合って、空間は急に、合点のいった表情になった。
桜祭が始まる前のミスコンの打ち合わせ中、如月が、空間に有利な働きをする事を匂わせていた事を思い出したのだ。
ただ、当の如月は、自分がともと踊るためMVPを獲るのに夢中になっていて、空間の為に裏工作する事などきれいさっぱり忘れてしまっていたのだが、空間はそうとは思っていない。
本当は彼女自身の実力で入賞したにも関わらず、空間は、如月の働きによる組織票だと認識して、二位は上出来だと納得したのだった。
それより、準ミスに選ばれてしまったら、ダンスパーティーの相手を指名しなければならない。
同じステージにいる小野瀬を意識した途端、空間の右手と左手は、それぞれ同じ側の足と連動して動き出しそうになり、焦った空間は、中央まで行かないうちに一礼すると、急いで和音の隣に引き下がったのだった。
紅花
『第三位は、2-B、藤守ジュンさんです!』
再びステージの下、生徒たちの列から歓声が上がる。
三位と四位は、てっきり、和音わ空間とともに女神たちを務めた三年生の中から選ばれるとばかり思っていたジュンは、びっくりして声も出ない。
役員に促されてクラスの列の間を抜けてくるのだが、その途中で、突然、3-Bの男子の列から声が上がった。
3-B男子たち(体育祭白組)
「藤守ー!迎えに来てやれよ!」
「ふっじもり!」
「ふっじもり!」
突然の藤守コールに、ジュンも驚いたが、それ以上に驚いたのは舞台袖にいた藤守。
如月
「会長、ご指名ですよ!」
とも
「ほら!ジュン先輩、真っ赤になって困ってるやん!」
翼
「降りて迎えに行ってあげてください」
小春
「会長、ファイト!」
生徒会役員たちにまで後押しされて、藤守は、日焼けした顔をさらに赤くした。
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12/25(Wed) 13:20
予想外
ジュン
真っ赤な顔をしたまま生徒の列に取り残されてしまったジュン。
そのジュンに更に真っ赤な顔をしたまま藤守が駆け寄ってくる。
藤守
「じゅ、ジュン……」
そっぽを向きながら藤守はジュンにてを差し出すが、あまりの恥ずかしさにジュンはその手をすぐに取れない。
藤守
「あほっ、俺も恥ずかしいやん……」
なかなか動かないジュンの手を握り藤守は壇上までジュンをエスコートした。
お話の中のジュンだけでなく私にも予想外でしたわ!
しかも、賢史くんのエスコートつき。
でも、これって、賢史くんが指名するの?ジュンが指名するの???
とにかく、嬉しい展開です(*≧∀≦*)
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12/25(Wed) 14:52
☆後夜祭~ミス桜祭~☆
小春
みんなに冷やかされて出てゆくのは気恥ずかしかったし、さすがに癪にさわるのだが、とにかく藤守はジュンを連れて、ステージへの階段を昇る。
「えー?どうしたのー?」
「なんで、藤守先輩が出てきたの?」
三年生やジュンの列から遠い、状況の分からない生徒たちが騒ぎ出したところで、助け船になるアナウンスを出したのは、紅花だった。
紅花
『皆様、ただいまミスコン三位の藤守ジュンさんの元に現れたのは、ジュンさんの従兄、藤守賢史くんです』
もっとも、アナウンスをする彼女の横から、「こう言え」と耳打ちしている小笠原の姿は、体育館のどこからも一目瞭然。
放送を聞いた全員がくすくす笑いながら、3-B男子が仕掛け、小笠原と紅花がフォローする、藤守とジュンのイベントの行方を見守っている。
紅花
『藤守賢史くんは、昨日の体育祭でMVPを獲った人物でもあります。ついでですから、二人とも壇上に上がっていただきました』
「藤守のMVPはついでかよ!」
誰かのタイムリーなツッコミに、会場がどっと沸く。
紅花
『会場の皆様にお願い申し上げます。野次や冷やかしは、この後のパートナー発表までご遠慮くださいませ。繰り返します。この後のパートナー発表まで、ミスコン入賞者への冷やかしはご遠慮くださいませ』
会場は再び笑いに包まれ、藤守とジュンは舞台の定位置に案内された。
二人とも真っ赤だが、藤守は密かに、小笠原と紅花に、片手で拝んでみせた。
紅花
『では、改めまして、ミス桜祭コンテスト、第四位の発表です。……1-B、ともさん!』
舞台袖で、ともが飛び上がる。
とも父の入賞に続き、本日二度目のびっくりだ。
しかも、1年生の入賞は、ここまでで初めての事だ。
とも
「うそーっ!」
思わず声が出た。
紅花
『嘘じゃありませーん』
アナウンスに慣れてきた紅花がアドリブを入れる。
紅花
『ともさん、ステージ中央へどうぞ。それとも、ともさんにも誰かのお迎えが必要ですか?』
とも
「い、行く行く!」
さっきのジュンのように、まさか如月やとも父に出てこられてはたまらない。
忍び笑いが漏れ聞こえる中、ともは急いで言われた場所まで行き、お辞儀をして、強張った顔で、定位置に並んだ。
小春
「ともちゃん、すごい!」
翼
「うん!頑張った甲斐があったね!」
小春も翼も大興奮だ。
だがその次の瞬間、今度は、翼がびっくりする番だった。
紅花
『ミス桜祭、第五位は、櫻井翼さんです!』
小春
「きゃー!」
大喜びで抱きついてきた小春にしがみつくような感覚で、翼はかろうじて立っていた。
役員が迎えに来て、ステージ中央でライトを浴びて。
まるで夢の中にいるような、ふわふわした感覚の中で、微笑む穂積の姿が見える。
きっとこれは夢だよね。
自分でそう思う事にして、翼は、笑いかけてくるともや穂積に笑顔を返した。
いよいよダンスパーティーです(´∇`)
[削除]
12/25(Wed) 21:37
えーと、切る所が悪いですかね。
小春
切りのいいところまでもう少し書きますのでお待ちを。
12/26(Thu) 01:04
☆後夜祭~ダンスパーティー~☆
小春
☆後夜祭~ダンスパーティー~☆
紅花
『さあ、これで、皆さんの投票で選ばれた、ミス桜祭、ミスター桜祭の10人が出揃いました』
紅花の紹介に、改めて、壇上の入賞者たちに拍手が向けられる。
それが鳴り止むのを待って、紅花はハンドマイクを手にすると、穂積の元に向かった。
紅花
『では、ミスター桜祭に選ばれた、穂積先生!先生には、優勝者の特権として、この後のダンスパーティーで、最初の曲を踊る相手を指名する事が出来ます!』
紅花のアナウンスに、会場の女子たちが、きゃあきゃあ騒ぎ出した。
当然だが、誰もが穂積と踊りたいのだ。
この雰囲気の中、たった一人を選ぶのは至難の業だ。
生徒たちの列からはいくつもの手が挙げられて振られ、中にはあからさまに「私と踊って下さい!」と叫ぶ子もいる。
それが煩わしくて、穂積は、毎年、この後夜祭でのダンスイベントを避けて来たのだが。
今年は今までとは違う。
煩わしいイベントにも関わらず、出てもいいという気持ちになったのは、やはり、気になる少女の存在が大きかったからで。
穂積
『本当は全員と踊りたいけど。ワタシは……ワタシのクラスの、櫻井と踊りたいわ』
マイクが拾った穂積の言葉に、体育館じゅうから、数えきれないほどの悲鳴が上がった。
穂積はその声を意に介さず、翼を見つめる。
もう、ここまで来たら、後戻りは出来なかった。
紅花
『穂積先生は、1-Aの櫻井さんをご指名です!お差し支えなければ、指名の理由をお聞かせ願えますか?』
穂積
『櫻井は、先月転入してきたばかりの子よ。ワタシと踊るのをきっかけに、学園の雰囲気に馴染んで欲しいの。それに』
紅花
『……それに?』
なおも聞き募る紅花に微笑んでから、穂積は、翼の元に歩み寄って跪き、翼の右手をとった。
穂積
『……やっぱりロミオとしては、ジュリエットを他の男に渡すわけにはいかないわ』
一瞬だけ本音を含んだ笑顔を見せた穂積に、翼の胸がどきりと鳴った。
翼
「……!」
穂積
『ジュリエット、ワタシと踊ってくれるかしら?』
見上げてくる穂積は、スーツ姿だけれど、本物のロミオのよう。
なぜかオカマ言葉のロミオだけど。
自分はこの人の魅力に逆らえない。
翼
「……はい」
翼は、あっけないほど簡単に頷いた。
翼
「よろしくお願いします」
もとより拒否権の無い申し込みなのに、翼が受け入れた途端、歓声と悲鳴が上がった。
穂積に手を引かれ、ミスター桜祭の立ち位置まで一緒に戻る間、微笑む穂積を見ても翼はまだ、やっぱりこれは夢だよね、と思っていた。
[削除]
12/26(Thu) 01:09
☆後夜祭~ダンスパーティー・小野瀬~☆
小春
紅花
『最初のペアが決定しました!では、続きまして、準ミスター桜祭、小野瀬先生からのご指名をうかがいます!』
紅花が小野瀬にマイクを向けると、会場からは穂積の時に負けないほどの、いや、さらに熱狂的と言っていいほどの歓声が上がった。
小野瀬は壇上からひととおり笑顔を振り撒いたあと、ステージ上で俯いている空間と、舞台袖にいる小春とを、順番に見た。
小春は、小笠原のPCを熱心に覗き込んでいた。
小野瀬
『小春さん』
小野瀬の声に、空間はびくりと肩を震わせ、小春は、きょとんとした顔をステージに向ける。
その表情を見て小野瀬はくすりと笑うと、小春に向かって手招きをした。
小野瀬
『ここへ来て』
一拍おいて、会場は阿鼻叫喚の場と化した。
役員が迎えに来て、小春を小野瀬の元へ連れてゆく。
自分の前に立った小春に、そして紅花に対して、小野瀬は身を屈めた。
小野瀬
『小春さんは、文化祭では友達を応援し、部活の為に働き、来場者を大切にした。体育祭でも一生懸命に、自分の役割をこなし、最後まで走りきった』
マイクを通して、小野瀬の優しい声が会場の人々に届く。
騒然としていた会場はいつしか静かになり、小春もまた、真剣な顔で小野瀬と向き合っていた。
小野瀬
『辛い事があっても、克服して笑顔を見せられる強さを持った人だ。小春さんはまだ一年生だけれど、俺は、一人の人間として尊敬するし、学園祭のあるべき姿を体現して見せてくれた人だと思う』
そこまで言うと、小野瀬は小春の小さな両手をとり、自分の両手に包んで握り締めた。
小野瀬
『喋りすぎてごめんね。でも、きみともっと話がしたい。俺と踊ってくれる?』
小春
「はい」
小春は、小野瀬を真っ直ぐに見つめ返して、頷いた。
小春
「ありがとうございます」
期せずして、会場から拍手が送られた。
小野瀬はそれでハッとして、身体を起こす。
何か、自分は今、とんでもなく恥ずかしい事を喋っていた気がする。
学園祭で頑張っていた事に託けて、スマートに小春を誘うつもりだったのに。
今までいつもそうしてきたように、他の誰にでもそうしてきたように。
ふと、小春の手が自分の手を握り返してくれている事に気付いて、小野瀬は顔が熱くなってくるのを感じた。
……参ったな。
小野瀬はもう、小春の顔を正視出来なかった。
この辺りでどうでしょう。
あ、次はお兄ちゃんだったわΣ(´□`;)
[削除]
12/26(Thu) 05:16
ついにラブラブ!?
ジュン
穂積先生と翼ちゃん、小野瀬先生と小春さん、納得のペアですね。o(^o^)o
というか、やっと小野瀬先生と小春さんがラブラブになるんでしょうか?(*≧∀≦*)
他のペアはどうなるのか?
楽しみですねo(^o^)o
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12/26(Thu) 08:49
おおっΣ(・□・;)
とも
なんと親子で上位にランクインするなんてビックリですσ(^_^;)
とも父はダンスパーティーで誰と踊るんでしょう?
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12/26(Thu) 12:48
ジュンさん、ともさん(笑)
小春
お二人とも、タリッキー(他力本願)な発言ありがとうございます(;´д`)
私に任せておくとそのうち暴走しますよ。Σ(´□`;)
どうなっても知ーらない。
☆後夜祭~ダンスパーティー、明智、村崎~☆
紅花
『引き続きまして、三位のまーく……じゃなくて明智先生、ご指名をお願いします』
紅花の声に、明智はひとつ深呼吸をした。
思いがけず教師らしい発言で小野瀬が小春を誘ったおかげで、会場は妙にしんみりと落ち着いてしまっている。
小野瀬のパートナー選出で騒然としていれば、自分の指名などサラッと流してもらえるのではないかと期待していた明智にとって、これは大きな誤算だった。
とは言え、今の小野瀬なら、小春を預けてもひとまずは安全だろう。
そう思える告白の内容に安堵したのは事実だし、何より、今は、明智の方が平常心ではない。
紅花に再度促され、明智は壇上から視線を移して、生徒の列から少し離れた位置に立つ教員たちの中に、目的の相手を見つけた。
しんと静まり返った会場に、明智は、自分の心臓の音が周りに聞こえてしまうのではないかと思った。
胸を手で押さえ、声を振り絞る。
明智
『……篠崎先生、お願いします』
名前を呼ばれるまで、意図的に明智から視線を外していた篠崎が、振り返った。
その頬が、みるみるうちに赤くなる。
明智は紅花からハンドマイクを受け取ると、もう一度、大きく息を吸った。
明智
『俺と、踊ってください』
篠崎
「……」
壇上では小春と小野瀬が、息をつめて篠崎の返事を待っている。
篠崎はその二人をちらりと見てから、明智に向かって、花のような笑顔を見せた。
篠崎
「はい、喜んで」
わあああっ、という大歓声が、体育館を揺らした。
教員どうしのカップル成立に、教師も生徒も大盛り上がりだ。
祝福の声、羨望の声、拍手に指笛まで。
全てが明智と篠崎を包んで降り注ぐ中、明智は階段を昇ってくる篠崎に、ぎくしゃくと不器用に右手を差し出した。
続いてマイクを向けられたのは、村崎龍ニことパープルドラゴン(逆か)。
藤守とジュンの時には規制された野次や冷やかしも、すでに解禁された。
明智、篠崎の本格的なカップル成立にまだ熱の冷めない会場では、男子生徒人気No.1のパープルドラゴンの登場に、あちこちから黄色い声援が飛び交っていた。
なにしろ、先生方とは恋人になれなくても、同じ生徒のパープルドラゴンなら、想いが叶う可能性があるのだ。
長身で美形で運動神経も抜群、しかも温厚で優しいパープルドラゴンに、女子たちが目の色を変えるのも当然だった。
多少オタクだから何だって言うのさ。
紅花
『では、村崎先輩。一緒にダンスを踊りたいパートナーを、指名して頂けますか?』
紅花にマイクを向けられると、パープルドラゴンは微笑んで、長い足で一歩を踏み出した。
そして、数歩で、足を止める。
そこは……和音の前。
龍ニ
『和音どの、迎えに参った』
和音も動じず、「うん」と頷いて、にこりと笑う。
パープルドラゴンは、傍らでマイクを構えている紅花を、涼しい笑顔で見下ろした。
龍ニ
『拙者、和音どのと踊るでござるよ』
紅花
『へっ?』
会場の全員が驚愕するより速く、紅花が真っ先に変な声を出してしまった。
踊ってくだされ、ではなく、踊るでござる、という事は……?
龍ニ
『かねてよりの約束でござる』
紅花
『えーっ?!』
まさかの「交際してますから」宣言に、さっき揺れた体育館に、再び激震が走った。
本当は、明智×篠崎は清香さんに書いてほしかったなー。ダンス本番はぜひお願いしたいなー。
ともさん、とも父はお願いしますm(__)m
12/26(Thu) 12:56
ザ!タリッキー(〃∇〃)
ジュン
タリッキーでごめんなさいm(__)m
だってうまくかける気がしなかったんだもん←開き直り(((^^;)
ジュンと藤守のところは書けるといいなぁo(^o^)o
12/26(Thu) 01:21
☆ごあいさつ☆
小春
おかげさまで、リレースレッド15です。
こちらのスレッドでは、ただいまリレーSS『アブナイ☆恋の学園物語』を開催中です。
桜田門学園高校に転校してきた櫻井翼が、イケメンな先生方や個性的な生徒たちと繰り広げる、参加型学園ラブコメディ!
皆さまふるってご参加ください(´∇`)
《ここまでのあらすじ》
翼にとって初めて体験する、桜田門学園高校の学園祭『桜祭』も、後夜祭のダンスパーティーを残すのみ。
ミス桜祭では5位入賞を果たし、しかも、ミスター桜祭に選ばれた穂積からダンスに誘われた翼は夢見心地。
しかし、ここは桜田門学園。
ロマンチックなはずのダンスパーティーで、どんな波乱が起きるのか?
リレーも恋もいよいよ成就間近なの?
年末年始にこんな事してていいのか?
みんな無理して風邪引かないでね!のスレッド15、スタート!
[削除]
12/26(Thu) 19:37
こんなんでええんかな?
とも
パープルドラゴンが和音の元へ向かっていく間に、ともは隣に並んだとも父に小声で聞いた。
とも
「ちょっとおとん、今までの見ててわかるやろうけど、ダンスのパートナー、指名せなあかんで?誰にするん?」
とも父
「うーん、そやなぁ、ベタにお前やて言うとこか? でもそれやと全然オモロくないしな~。カワイイ子たくさんおるけど、ガンガン誘ってたら逆にイタいしなぁ」
悩むわぁ、と首を傾げるとも父を見たともははぁ~、とため息をついた。
紅花
『そ、それでは、続いて第5位のともさんのお父さん、パートナーを指名してください』
体育館の騒ぎが収まるのを待って、紅花が次にとも父にマイクを向けた。
先ほど登場した時は爆笑していた生徒ら観客も、年齢よりもはるかに見た目が若く、穂積や明智とさほど変わらない体格で、カジュアルにスーツを着こなすとも父のダンディーな姿に改めて驚く。
一部の女子生徒らは、彼が保護者であることを忘れて必死でアピールしていた。
とも父はマイクを持ち、壇上に上がると、スゥっと息を吸い込んだ。
とも父
『ほな言うで。オレが指名するのは…、ロバートとポールや!』
一瞬の沈黙のあと、またまた体育館に激震が走った。
「「「えええええ~⁈」」」
指名されたNYベアーズは顔を真っ赤にして涙目だ。
紅花
『…あの、ともさんのお父さん、指名された理由は…?』
とも父
『ん?理由か?ただ、楽しく踊りたいと思っただけやで? ま、ここで選ばれた人と違ってオレは生徒の保護者やし、生徒さんとラブラブするのもどうかと思うし』
後ろにいるともを見て笑った。
とも父
『娘に若い子と踊って鼻の下伸ばしてた、なんて女房にチクられたら困るしな!ロバートとポールはこの三日間ずっと仲良うしてくれたから、そのお礼や』
会場に向かって日本語で話しているので、NYベアーズにはとも父が何と言っているのかわからなかったが、役員たちに手招きされ、壇上に上がってきた。
とも父
『ロバート、ポール、三日間ホンマに楽しかったわ!最後に、一緒に踊ろか?』
ニコニコしながら両手を差し出すとも父にNYベアーズは飛びついた。
ロバート
『ダディ、ありがとう~!』
ポール
『ダディ、大好きよ!』
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12/26(Thu) 22:14
とも父、ナイス(*TーT)b
小春
☆後夜祭~ダンスパーティー、和音~☆
ロバートとポールも上がり、一気に熱気の増したステージの上。
その中でも輝くばかりの美男美女、パープルドラゴンと並んで立つ和音の元に、再び紅花がマイクを向けた。
紅花
『では、ここからは、『ミス桜祭』の受賞者の皆様にお話をうかがいます。まずは、見事一位に選ばれた、水原和音先輩です!』
会場から、ようやくまともな称賛の拍手と、温かい歓声が沸き起こる。
紅花
『和音先輩は、すでに、パープル……村崎先輩から指名されていますが、もちろん、優勝者の特権として、誰とでも踊る事が出来ます。どなたか、二曲目以降で、踊ってみたい方はいらっしゃいますか?』
和音はそっと、隣に立つパープルドラゴンを見上げた。
目が合って、パープルドラゴンは微笑みを返す。
うっとりするほど絵になる、微笑ましい光景だった。
……誰かと、と言われれば、和音にも踊ってみたい相手はいる。
穂積だ。
けれど和音は、昨日の体育祭で女神として出場し、思いがけず、憧れの教師である穂積に抱き上げてもらった。
それだけで、充分に幸せだった。
そして今、交際相手であるパープルドラゴン龍ニは、全校生徒の前で、堂々と和音を指名してくれた。
本当に、もう充分に幸せ。
和音
『私は、もう……』
その時。
龍二
『穂積先生、和音どのと踊って差し上げて欲しいでござる』
紅花のマイクを手に、応えたのはパープルドラゴンの方。
穂積に見つめられて、和音は胸を高鳴らせた。
和音
『む、村崎くん。私、最後まで村崎くんとでいいから』
龍二
『かたじけのうござる。拙者には勿体無い言葉でござる。されど、和音どの。拙者はともかく、穂積先生と踊る機会は、恐らくもう二度とござらん』
和音はハッとした。
パープルドラゴンは、再び穂積に向かって懇願した。
龍二
『穂積先生、これは拙者からの願いでござる。高校生活最後の学園祭の思い出に、なにとぞ、和音どのと一曲、お願い申し上げる』
和音
『村崎くん……』
潤んだ声の和音の言葉は、他ならぬ穂積の声に遮られた。
穂積
「こちらからお願いするわ、和音。二曲目は、ワタシと踊ってくれる?……もちろん、村崎が許してくれれば、だけど」
笑顔の穂積と目が合って、和音は目頭が熱くなった。
思わず見上げた先で、パープルドラゴンも和音に笑顔を見せる。
龍二
「一曲だけ、でござるよ」
和音は言葉が見つからないまま、こくりと頷いた。
おはようございます。
小春
皆さん年末で忙しいですわよね。
というわけで連投してます。寂しいですクスン(/_;)
ワタクシは昨日やっと年賀状を書き終えました。
体育祭絡みのエピソードはもう大丈夫ですか?
桜祭も、次はいよいよ最終日。
午前中、一般生徒が片付けをしている間に実行委員が開票、集計して、ミスコン結果発表から後夜祭です。
誰と誰に踊ってもらおうかなー。
[削除]
12/23(Mon) 06:09
おはようございます
ジュン
小春さん、連投ありがとうございます。
私、昨日は忘年会による二日酔いでフラフラでしたわ(^^;)
なかなか文章が作れずリレーに参加できてませんが、次は最終日ですね。
ダンスの前に一波乱あるのか?それともそれぞれ思い思いの人と踊れるのか?
楽しみですねo(^o^)o
[削除]
12/23(Mon) 06:26
ジュンさん(´∇`)ノシ
小春
忘年会ですか。
いいですねー。
私は下戸なので、二日酔いでフラフラの経験は無いですが。(←ちょっと羨ましいらしい)
「桜祭」をリレーのフィナーレにしたいと企んでいるので、登場人物総出演の、大騒ぎな後夜祭にしたいですね。
カップル多発警報発令です。
ジュンさんと賢史くんは無事に踊れるのか?
穂積先生と翼ちゃんの恋はどうなる?
さあ後夜祭だ!
[削除]
12/23(Mon) 08:20
おはようございます(^_^)
とも
小春さん、連投ありがとうございます(^-^)
私もこの連休はバタバタしていて、なかなか書き込めませんでした(~_~;) オマケに携帯の機種変したばかりなので使い方に四苦八苦中(T_T)
変な文になってたらごめんなさい。
後夜祭はワイワイできたらいいなぁ~
12/23(Mon) 18:19
後夜祭、朝!
ジュン
後夜祭当日の朝、藤守は心にあることを決めネクタイを結ぶ。
(もし、マネージャーに、ダンスのこと言われたらちゃんと断わらなな。)
ジュンへの気持ちに気づいてしまい、ジュンの気持ちも知ってしまった。
それなのに他の人にいい加減な態度はとれない。
藤守
「おしっ!」
藤守アニ
「何を朝から気合いを入れているんだ?」
不意に声をかけられ驚く。
藤守
「何やねん!?急に声かけんなや!!」
藤守アニ
「知らんわ!!お前、今日の後夜祭はジュンと踊るつもりか?」
藤守
「あ……あ、そのつもりやけど?」
アニとしてはジュンが幼い頃から藤守一筋に思っていたことを知っている。
だから、ジュンを応援したい気持ちはあるのだが……
可愛い従妹に男の手が伸びるのは弟であれ気持ちのいいものではない。
藤守アニ
「貴様、絶対にジュンに不埒な真似はするなよ!!」
負け惜しみのようにそう言うのが精一杯のアニだった。
ということで、後夜祭開始?です。
[削除]
12/23(Mon) 18:33
こんばんは
小春
ともさん、機種変ですか。
羨ましいけどしばらくは不便ですね。
ジュンさん、後夜祭スタートありがとうございます。
ワタクシはどうやら風邪が振り返した模様。
穂積先生を投げ飛ばしたバチが当たったようです。
皆さんもまだ本調子ではないでしょうから、暖かくしてのんびり後夜祭を楽しみましょう。
[削除]
12/24(Tue) 01:08
またもやお久しぶりです。
清香
娘に続いて息子も発熱しましたよ(泣)
皆さまも風邪にはくれぐれもご注意ください。
☆後夜祭・朝☆
いつもならば前日の体育祭の疲れを引きずってか、ぐだぐだ文句をまき散らしながら教室や中庭の片づけや清掃をする生徒達を叱るのだが。
アニ
「ほら、お前ら!口より手を動かせ!!」
『やばっ、アニ先生だ!』
『はいッ!』
なにやらこそこそと中庭で話しこむ女子生徒達が、蜘蛛の子を散らすように箒やごみ袋を抱えて駆けていく。
大方今日の後夜祭で誰と踊ることができるのか、誰と踊りたいのかなどと話をしているのだろう。
アニ
「…ったく。これじゃ、いつまでたっても終わらんじゃないか。」
男子は男子で初めて行われるミスター・ミス桜祭の一位を予想しているようで、噂ではブックメーカーまで出現しているらしい。
アニ
「…フンッ。」
どちらにしても自分には関係の無い話だ。
浮ついた行事など廃止すればいいと思っている藤守にしてみれば、毎回生徒たちの強い要望により実現されている後夜祭でのダンスは厄介なものでしかない。
生徒会に強い権限が与えられている以上、決定事項を覆すことなど一教員に出来るはずもないので静観するしかないのだが。
アニ
「いや、悔しいわけではないぞ!ましてや、羨ましいなんて以ての外だ!!」
誰か一人くらい、箸にも棒にもかけられない人間の心の闇を汲み取ってくれる人はいないのだろうか。
アニ
「………羨ましくなんて…」
呟いた言葉を飲み込むようにして顔を上げると、職員室前の廊下の向こうから明智と篠崎が何やら話しながら歩いてくるのが見えた。
頬を染めながら明智を見上げる篠崎と、見た事もないくらい優しい表情をする明智に、藤守は目を瞠る。
アニ
「…賢史だけじゃなくて、こっちも…か。」
そういえば、昨日来賓を駅まで送りに行った篠崎が明智の車で戻ってきたと誰かが言っていたか。
アニ
「…………う、羨ましくなん……て。」
『無い』と断言できないのは、開け放たれた廊下の窓から吹き込む風が強いからだ。
きっとそうだ。
そう思う事にしよう。
右隣にも、左隣にも、誰もいないからじゃない。
風が冷たくて強いからだ。
窓さえ閉めてしまえば、きっと気にならないはずだ。
アニ
「……フンッ。」
閉じた窓の外に見える景色はいつもの美しい桜田門学園で、何も変わらない日常がきっと今日も過ぎていく。
『カチリッ』とかけた鍵の音だけが妙に耳の奥に響いていた。
[削除]
12/24(Tue) 07:22
おはようございます(´∇`)ノシ
小春
アニ……不憫すぎる(涙←ちょっと笑ってる)
こちらは生徒会室。
お馴染みの役員たちが、投票箱を開いて開票作業を始めている。
窓にはカーテンが引かれ、朝からうるさいぐらいに覗き込んでくる生徒たちの視線を遮っていた。
如月が箱から中身を取り出し、一年生の三人が投票用紙を開いて上下を揃え、藤守に渡す。
藤守が、書かれている名前を人物ごとに振り分けて、テーブルに並べてゆく。
最後に和音が、間違いが無いか確認しながら枚数を数え、その数を書き込んだ紙を小笠原に渡す。
小笠原がその数をPCに打ち込んで、監督していた穂積と小野瀬、明智に見せる。
穂積
「お疲れ様」
小野瀬
「だいたい予想通りかな」
明智
「では、体育館に向かいましょうか」
如月
「えー!今ここで結果を教えてくれないんですか?!」
終始静かに作業していた生徒会室に、如月の声が響き渡る。
確かに、結果についておおよその雰囲気は分かるものの、正確な数字を知っているのは実行委員長の和音と小笠原だけ。
二人とも口が堅く、聞き出すのは不可能だ。
立ち上がりながら、和音が苦笑した。
和音
「午後1時になったら発表するよ」
如月
「じゃあ、5位までに俺が滑り込んでてたかどうか、それだけ教えて下さい!ねっ!」
和音
「だーめ」
くすくす笑いながら、和音が出てゆく。
小笠原のPCは、時間まで明智に預けられる事になってしまった。
これまた難攻不落のカタブツだ。明智に「ちょっと見せて」なんて手は通用しない。
こうして、一旦解散した生徒会役員たちは、それぞれが昼食を摂ったあと、再び体育館に集合する事になった。
[削除]
12/24(Tue) 08:17
お久しぶりです(笑)
くちびる
このところ朝?4時起きで出勤が続いておりまして...(;´д`)
今朝は通常の時間に電車に乗ったので、お邪魔しました。
話がどんどん進んでいる....。
皆さん凄いなぁ♪
二次元では紅花はナレーションしてますね♪
まだまだ頑張らせてあげて下さいな(笑)
リアル紅花は風邪熱?で口内炎が痛い(ToT)(泣)
でも休め無いので、老体にムチ打って頑張ります。
皆さんも身体壊さない様お気を付け下さいね♪
12/24(Tue) 23:40
こんばんは
とも
☆昼休み・1年女子☆
とも
「後夜祭、楽しみやな~」
翼
「ホントだね。これで桜祭が終わってしまうなんて、まだ実感湧かないよ」
小春
「ミスター・ミス桜祭の結果も楽しみ」
午後からの後夜祭に備えて昼食を取りながら他愛もない話をしていると、翼が中庭に如月の姿を見つけた。
翼
「ともちゃん、あそこに如月先輩がいるよ」
とも
「ホンマや。…ん?誰かと一緒におるみたいやな」
~中庭~
一足先に昼食を終えた如月は、中庭に呼び出されていた。
如月
「誰だよ~、これから後夜祭の準備で忙しくなるのに呼び出したやつは…」
ブラブラしていると、後ろから声を掛けられた。振り返ると、2人の女子生徒がもじもじしながら立っていた。
女子生徒A
「如月くん、昨日の体育祭、大活躍だったね!」
女子生徒B
「走るのも速いし、カッコよかった!」
如月
「そお?ありがとー。ま、MVPは藤守先輩に譲ったんだけどね~」
如月に声をかけてきたのは、同じ2年の女子だった。昨年とは違う手応えにニヤけそうな顔を出すまいと、なんでもないフリをしていると、予想通りの言葉がやってきた。
女子生徒A
「あの、今日の後夜祭で如月くんは誰とダンス踊るのか、もう決まってるの?」
女子生徒B
「まだなら、私たちと踊ってくれない?」
如月
「(キター‼︎ この展開!こんな日が来るのを待ってたんだよね!…って、浮かれてる場合じゃなかった、オレにはもう踊って欲しい人はいるんだった~。まだオッケーもらってないけど) …ごめんね~、相手はもう決めてあるんだ。また次の機会にでも誘ってよ」
女子生徒A
「…やっぱ遅かったね」
女子生徒B
「そうだね、残念。如月くん、またね」
あーあ、と引きあげていく女子生徒らを見送っていると、また後ろから声がかかった。
⁇
「如月先輩が踊りたい人って誰なんですか~?」
如月
「そりゃあ、1-Bのともちゃんだよ~って、うわぁ⁈ 何でココにいるの⁈」
うっかり心の声が出てしまった事に驚いて、昨日も同じようなことがあったな、と思っていると、目の前にともが立っていた。
とも
「何でって…教室でお弁当食べてたら、如月先輩が見えたから、声かけようと思ったら、誰かと話してるのが見えて、気になってしもたら、ついここまで来てました」
一息で話し、上目遣いに見上げるともの顔は少し赤くなっていた。
如月
「ともちゃん、ひょっとして、オレがさっきのコと踊るのか気になって来てくれたの?」
冗談のつもりで言ったのだが、ともには通じなかったようで、ますます顔を赤くして俯いてしまった。
とも
「あ、あの、すみません、私なんかが相手とか、図々しいですよね。…そうやなくって、えっと…」
如月
「あー、ともちゃん、ストップ!」
キョトンとするともを見ながら如月は深呼吸して言った。
如月
「ホントは後夜祭の時に言うつもりだったけど、今言うね。ともちゃん、もしダンスのパートナーがまだ決まってなかったら、オレと踊ってくれませんか?」
とも
「ホンマに私でいいんですか?」
如月
「いいも何も、最初からともちゃんだけだよ、踊ってほしいと思ったのは。…生徒会に入ってきてくれた時から、その、気になってたというか…。文化祭や、昨日の体育祭で頑張ってるともちゃん見てたら、好きなんだって気づいたんだ」
とも
「如月先輩…。私も、誘われるなら如月先輩がいいって思ってました。誘ってもらえなかったら自分から言っちゃえ~って。…でも、よかった。めちゃ嬉しい!」
そう言って笑うともに、如月も笑顔を返した。
ムフフ\(//∇//) 自分で言われたいこと全部書いちゃった。
高校生の設定やから爽やか~(((o(*゚▽゚*)o)))
[削除]
12/25(Wed) 06:49
いいなあ。
小春
ともちゃんおめでとう(*^▽^)/★*☆♪
ともちゃんは日常モードと恋するともちゃんモードにギャップがあって可愛いなあ(´∇`∩)
恋のためには、MVPもミスコンもきっかけに過ぎないのね。
でも、選ばれないと言えない人たちもいるのよ(´ー`)
☆後夜祭・ミス桜祭、ミスター桜祭発表☆
文化祭と体育祭の後片付けが終わり、悲喜こもごもの告白があちこちで行われていた昼休みも終わり、全校生徒と教職員が体育館に整列していた。
壇上にまず、文化祭実行委員長の空間が上がる。
空間
「皆様のおかげで、『桜祭』前夜祭、また文化の部が無事に終了した事をご報告申し上げます」
小野瀬の前にいる時とは別人のように毅然とした表情の空間は、今年の『桜祭』前半の総評を簡潔に述べ、実行委員への協力に感謝を述べた後、委員長の職を辞して挨拶を終えた。
盛大な労いの拍手に送られて下がった空間に代わって、今度は和音が壇上に上がった。
二、三年生が、僅かにざわつき始める。
去年も経験している上級生たちは、この後ダンスパーティーになる事を知っている。
しかも、今年はミス・ミスター桜祭コンテストの結果発表というおまけ付きだ。
和音
「……皆様のおかげで、『桜祭』体育祭が無事に終了した事をご報告申し上げます。……この後夜祭をもって『桜祭』の行事は全て終了しますが、桜田門学園での日々に美しい思い出を残せるよう、最後まで、節度と品位をもって楽しみましょう」
和音が一礼すると、拍手が沸き起こった。
同時に舞台の下手から実行委員たちが現れ、壇上の演壇を素早く舞台袖の方に移動させる。
そこにPCを持った小笠原と、ハンドマイクを持った紅花がスタンバイを始めた。
会場のひそひそとしたざわつきが、静かな興奮と緊張とともに広がってゆく。
小笠原がPCを起動させると同時に、照明が絞られ、会場を鎮まらせた。
壇上のスクリーンに、PCと連動した画面が投影される。
さらにBGMが流れ始め、紅花が口を開いた。
紅花
『では、皆様お待ちかねの、ミス桜祭、ミスター桜祭コンテストの結果発表を行います!』
拍手と歓声が沸き起こった。
紅花
『このコンテストは、『桜祭』開始から昨日の体育祭までに来校された、一般の方を含む全ての関係者を対象に、投票、選出されたものです』
スクリーンに、投票総数が表示される。
その数の多さに、また歓声が上がった。
紅花
『前夜祭、文化祭、体育祭を通じて、最も輝いていたのは、果たしてどんな人たちなのでしょうか?では、《ミスター桜祭》の発表から行います!』
名前を呼ばれるであろう人物を探して、会場を見回していた生徒たちの視線が、一点に集中する。
紅花
『《ミスター桜祭》第一位は、穂積泪先生です!』
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12/25(Wed) 07:36
☆後夜祭~ミスター桜祭~☆
小春
穂積の名前が呼ばれた時の会場の反応は、「やっぱり」がほとんど。
やる前から決まっていたようなものだが、それでも、いざ発表されれば、その人気の高さに改めて驚いたり、投票した自分たちの目の高さに悦に入ったり。
それは、役員に促されて壇上に穂積が上った後、次いで名前を呼ばれた人物たちについても同様だった。
紅花
『ミスター桜祭、二位は小野瀬葵先生!』
『三位は、明智誠臣先生です!』
ここまでは順当。
会場の全員が、紅花の次の言葉を待った。
[削除]
12/25(Wed) 08:53
おはようございます
とも
ついにミスター・ミス桜祭の結果発表が始まりましたね(≧∇≦)
先生たちの人気はやっぱりスゴイ!
次にランクインするのは誰でしょうか⁈
楽しみです~
[削除]
12/25(Wed) 09:29
☆後夜祭~ミスター桜祭~☆
小春
紅花
『ミスター桜祭、第四位は、3-A、村崎龍二さん!』
生徒たちから、わあっと歓声が上がった。
それはそうだろう。
四位とはいえ、実質、男子生徒のNo.1なのだから。
舞台裏の役員たちの中で、小春と翼は手を取り合った。
小春
「パープルドラゴンさんだ!」
翼
「村崎先輩、すごい!」
当のパープルドラゴンは、3-Aの列の最後尾から、クラスメイトたちに手荒い祝福を受けながら前に出て、壇上に上がった。
壇上では穂積や小野瀬、明智たちが拍手で迎える。
紅花
『では、ミスター桜祭、第五位を発表します』
アナウンスをする紅花が、小笠原のPC画面を覗きながら、何故か笑った。
紅花
『第五位は……1-B、ともさんのお父様です!』
とも父
「どうも!」
役員たちとは反対側、上手の袖から手を振って現れたとも父に、会場は爆笑に包まれ、ともはびっくりして立ち尽くし、藤守と如月は声を殺して笑い転げた。
12/25(Wed) 09:46
先生方強し!
ジュン
ミスターの発表が終わりましたね。
まさかのとも父!(*≧∀≦*)
次はミスの発表ですね。
楽しみですo(^o^)o
[削除]
12/25(Wed) 11:23
☆後夜祭~ミス桜祭~☆
小春
舞台の上に『ミスター桜祭』の男前たちが居並ぶ中、今度は女子たちが静まり、男子たちが騒ぎ出す。
紅花
『では、引き続き、「ミス桜祭」の発表です。一位に選ばれた女性は、役員が途中までお連れしますので、ミスター一位と二位の穂積先生と小野瀬先生、ステージ中央までエスコートをお願いします』
紅花のアナウンスに合わせて、穂積と小野瀬が一歩前に出る。
この演出はあらかじめ決められていたものだが、いったい誰がその羨ましい栄誉を受けられるのかと、男女ともに息をつめて発表を待つ。
紅花の声が響いた。
紅花
『ミス桜祭、第一位は、3-C、水原和音さんです!』
大歓声とともに、下手の袖にいた和音にスポットライトが当たる。
穂積と小野瀬が歩み寄り、和音の正面から揃って手を差し伸べた。
和音は結果を知っていたはずなのだが、実際に穂積と小野瀬がエスコートしてくれる場面になってみると、やはり緊張してしまうらしい。
穂積と小野瀬に両手を預けたものの、なかなか足が前に出ない和音の背中にもう一方の手を添えて、笑顔の小野瀬がステージへ引き出した。
明るい場所に連れて来られた和音は拍手に応えて一礼し、緊張した表情のまま、穂積と小野瀬にも頭を下げて、定位置に下がった。
紅花
『第ニ位は、3-D、空間セツナさんです!』
役員として舞台袖にいたものの、和音と違って全く結果を知らなかった空間は、自分が名前を呼ばれた事に、信じられない様子で固まった。
役員に促されて、おずおずとステージ中央に進む。
その途中で、舞台袖にいた如月と目が合って、空間は急に、合点のいった表情になった。
桜祭が始まる前のミスコンの打ち合わせ中、如月が、空間に有利な働きをする事を匂わせていた事を思い出したのだ。
ただ、当の如月は、自分がともと踊るためMVPを獲るのに夢中になっていて、空間の為に裏工作する事などきれいさっぱり忘れてしまっていたのだが、空間はそうとは思っていない。
本当は彼女自身の実力で入賞したにも関わらず、空間は、如月の働きによる組織票だと認識して、二位は上出来だと納得したのだった。
それより、準ミスに選ばれてしまったら、ダンスパーティーの相手を指名しなければならない。
同じステージにいる小野瀬を意識した途端、空間の右手と左手は、それぞれ同じ側の足と連動して動き出しそうになり、焦った空間は、中央まで行かないうちに一礼すると、急いで和音の隣に引き下がったのだった。
紅花
『第三位は、2-B、藤守ジュンさんです!』
再びステージの下、生徒たちの列から歓声が上がる。
三位と四位は、てっきり、和音わ空間とともに女神たちを務めた三年生の中から選ばれるとばかり思っていたジュンは、びっくりして声も出ない。
役員に促されてクラスの列の間を抜けてくるのだが、その途中で、突然、3-Bの男子の列から声が上がった。
3-B男子たち(体育祭白組)
「藤守ー!迎えに来てやれよ!」
「ふっじもり!」
「ふっじもり!」
突然の藤守コールに、ジュンも驚いたが、それ以上に驚いたのは舞台袖にいた藤守。
如月
「会長、ご指名ですよ!」
とも
「ほら!ジュン先輩、真っ赤になって困ってるやん!」
翼
「降りて迎えに行ってあげてください」
小春
「会長、ファイト!」
生徒会役員たちにまで後押しされて、藤守は、日焼けした顔をさらに赤くした。
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12/25(Wed) 13:20
予想外
ジュン
真っ赤な顔をしたまま生徒の列に取り残されてしまったジュン。
そのジュンに更に真っ赤な顔をしたまま藤守が駆け寄ってくる。
藤守
「じゅ、ジュン……」
そっぽを向きながら藤守はジュンにてを差し出すが、あまりの恥ずかしさにジュンはその手をすぐに取れない。
藤守
「あほっ、俺も恥ずかしいやん……」
なかなか動かないジュンの手を握り藤守は壇上までジュンをエスコートした。
お話の中のジュンだけでなく私にも予想外でしたわ!
しかも、賢史くんのエスコートつき。
でも、これって、賢史くんが指名するの?ジュンが指名するの???
とにかく、嬉しい展開です(*≧∀≦*)
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12/25(Wed) 14:52
☆後夜祭~ミス桜祭~☆
小春
みんなに冷やかされて出てゆくのは気恥ずかしかったし、さすがに癪にさわるのだが、とにかく藤守はジュンを連れて、ステージへの階段を昇る。
「えー?どうしたのー?」
「なんで、藤守先輩が出てきたの?」
三年生やジュンの列から遠い、状況の分からない生徒たちが騒ぎ出したところで、助け船になるアナウンスを出したのは、紅花だった。
紅花
『皆様、ただいまミスコン三位の藤守ジュンさんの元に現れたのは、ジュンさんの従兄、藤守賢史くんです』
もっとも、アナウンスをする彼女の横から、「こう言え」と耳打ちしている小笠原の姿は、体育館のどこからも一目瞭然。
放送を聞いた全員がくすくす笑いながら、3-B男子が仕掛け、小笠原と紅花がフォローする、藤守とジュンのイベントの行方を見守っている。
紅花
『藤守賢史くんは、昨日の体育祭でMVPを獲った人物でもあります。ついでですから、二人とも壇上に上がっていただきました』
「藤守のMVPはついでかよ!」
誰かのタイムリーなツッコミに、会場がどっと沸く。
紅花
『会場の皆様にお願い申し上げます。野次や冷やかしは、この後のパートナー発表までご遠慮くださいませ。繰り返します。この後のパートナー発表まで、ミスコン入賞者への冷やかしはご遠慮くださいませ』
会場は再び笑いに包まれ、藤守とジュンは舞台の定位置に案内された。
二人とも真っ赤だが、藤守は密かに、小笠原と紅花に、片手で拝んでみせた。
紅花
『では、改めまして、ミス桜祭コンテスト、第四位の発表です。……1-B、ともさん!』
舞台袖で、ともが飛び上がる。
とも父の入賞に続き、本日二度目のびっくりだ。
しかも、1年生の入賞は、ここまでで初めての事だ。
とも
「うそーっ!」
思わず声が出た。
紅花
『嘘じゃありませーん』
アナウンスに慣れてきた紅花がアドリブを入れる。
紅花
『ともさん、ステージ中央へどうぞ。それとも、ともさんにも誰かのお迎えが必要ですか?』
とも
「い、行く行く!」
さっきのジュンのように、まさか如月やとも父に出てこられてはたまらない。
忍び笑いが漏れ聞こえる中、ともは急いで言われた場所まで行き、お辞儀をして、強張った顔で、定位置に並んだ。
小春
「ともちゃん、すごい!」
翼
「うん!頑張った甲斐があったね!」
小春も翼も大興奮だ。
だがその次の瞬間、今度は、翼がびっくりする番だった。
紅花
『ミス桜祭、第五位は、櫻井翼さんです!』
小春
「きゃー!」
大喜びで抱きついてきた小春にしがみつくような感覚で、翼はかろうじて立っていた。
役員が迎えに来て、ステージ中央でライトを浴びて。
まるで夢の中にいるような、ふわふわした感覚の中で、微笑む穂積の姿が見える。
きっとこれは夢だよね。
自分でそう思う事にして、翼は、笑いかけてくるともや穂積に笑顔を返した。
いよいよダンスパーティーです(´∇`)
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12/25(Wed) 21:37
えーと、切る所が悪いですかね。
小春
切りのいいところまでもう少し書きますのでお待ちを。
12/26(Thu) 01:04
☆後夜祭~ダンスパーティー~☆
小春
☆後夜祭~ダンスパーティー~☆
紅花
『さあ、これで、皆さんの投票で選ばれた、ミス桜祭、ミスター桜祭の10人が出揃いました』
紅花の紹介に、改めて、壇上の入賞者たちに拍手が向けられる。
それが鳴り止むのを待って、紅花はハンドマイクを手にすると、穂積の元に向かった。
紅花
『では、ミスター桜祭に選ばれた、穂積先生!先生には、優勝者の特権として、この後のダンスパーティーで、最初の曲を踊る相手を指名する事が出来ます!』
紅花のアナウンスに、会場の女子たちが、きゃあきゃあ騒ぎ出した。
当然だが、誰もが穂積と踊りたいのだ。
この雰囲気の中、たった一人を選ぶのは至難の業だ。
生徒たちの列からはいくつもの手が挙げられて振られ、中にはあからさまに「私と踊って下さい!」と叫ぶ子もいる。
それが煩わしくて、穂積は、毎年、この後夜祭でのダンスイベントを避けて来たのだが。
今年は今までとは違う。
煩わしいイベントにも関わらず、出てもいいという気持ちになったのは、やはり、気になる少女の存在が大きかったからで。
穂積
『本当は全員と踊りたいけど。ワタシは……ワタシのクラスの、櫻井と踊りたいわ』
マイクが拾った穂積の言葉に、体育館じゅうから、数えきれないほどの悲鳴が上がった。
穂積はその声を意に介さず、翼を見つめる。
もう、ここまで来たら、後戻りは出来なかった。
紅花
『穂積先生は、1-Aの櫻井さんをご指名です!お差し支えなければ、指名の理由をお聞かせ願えますか?』
穂積
『櫻井は、先月転入してきたばかりの子よ。ワタシと踊るのをきっかけに、学園の雰囲気に馴染んで欲しいの。それに』
紅花
『……それに?』
なおも聞き募る紅花に微笑んでから、穂積は、翼の元に歩み寄って跪き、翼の右手をとった。
穂積
『……やっぱりロミオとしては、ジュリエットを他の男に渡すわけにはいかないわ』
一瞬だけ本音を含んだ笑顔を見せた穂積に、翼の胸がどきりと鳴った。
翼
「……!」
穂積
『ジュリエット、ワタシと踊ってくれるかしら?』
見上げてくる穂積は、スーツ姿だけれど、本物のロミオのよう。
なぜかオカマ言葉のロミオだけど。
自分はこの人の魅力に逆らえない。
翼
「……はい」
翼は、あっけないほど簡単に頷いた。
翼
「よろしくお願いします」
もとより拒否権の無い申し込みなのに、翼が受け入れた途端、歓声と悲鳴が上がった。
穂積に手を引かれ、ミスター桜祭の立ち位置まで一緒に戻る間、微笑む穂積を見ても翼はまだ、やっぱりこれは夢だよね、と思っていた。
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12/26(Thu) 01:09
☆後夜祭~ダンスパーティー・小野瀬~☆
小春
紅花
『最初のペアが決定しました!では、続きまして、準ミスター桜祭、小野瀬先生からのご指名をうかがいます!』
紅花が小野瀬にマイクを向けると、会場からは穂積の時に負けないほどの、いや、さらに熱狂的と言っていいほどの歓声が上がった。
小野瀬は壇上からひととおり笑顔を振り撒いたあと、ステージ上で俯いている空間と、舞台袖にいる小春とを、順番に見た。
小春は、小笠原のPCを熱心に覗き込んでいた。
小野瀬
『小春さん』
小野瀬の声に、空間はびくりと肩を震わせ、小春は、きょとんとした顔をステージに向ける。
その表情を見て小野瀬はくすりと笑うと、小春に向かって手招きをした。
小野瀬
『ここへ来て』
一拍おいて、会場は阿鼻叫喚の場と化した。
役員が迎えに来て、小春を小野瀬の元へ連れてゆく。
自分の前に立った小春に、そして紅花に対して、小野瀬は身を屈めた。
小野瀬
『小春さんは、文化祭では友達を応援し、部活の為に働き、来場者を大切にした。体育祭でも一生懸命に、自分の役割をこなし、最後まで走りきった』
マイクを通して、小野瀬の優しい声が会場の人々に届く。
騒然としていた会場はいつしか静かになり、小春もまた、真剣な顔で小野瀬と向き合っていた。
小野瀬
『辛い事があっても、克服して笑顔を見せられる強さを持った人だ。小春さんはまだ一年生だけれど、俺は、一人の人間として尊敬するし、学園祭のあるべき姿を体現して見せてくれた人だと思う』
そこまで言うと、小野瀬は小春の小さな両手をとり、自分の両手に包んで握り締めた。
小野瀬
『喋りすぎてごめんね。でも、きみともっと話がしたい。俺と踊ってくれる?』
小春
「はい」
小春は、小野瀬を真っ直ぐに見つめ返して、頷いた。
小春
「ありがとうございます」
期せずして、会場から拍手が送られた。
小野瀬はそれでハッとして、身体を起こす。
何か、自分は今、とんでもなく恥ずかしい事を喋っていた気がする。
学園祭で頑張っていた事に託けて、スマートに小春を誘うつもりだったのに。
今までいつもそうしてきたように、他の誰にでもそうしてきたように。
ふと、小春の手が自分の手を握り返してくれている事に気付いて、小野瀬は顔が熱くなってくるのを感じた。
……参ったな。
小野瀬はもう、小春の顔を正視出来なかった。
この辺りでどうでしょう。
あ、次はお兄ちゃんだったわΣ(´□`;)
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12/26(Thu) 05:16
ついにラブラブ!?
ジュン
穂積先生と翼ちゃん、小野瀬先生と小春さん、納得のペアですね。o(^o^)o
というか、やっと小野瀬先生と小春さんがラブラブになるんでしょうか?(*≧∀≦*)
他のペアはどうなるのか?
楽しみですねo(^o^)o
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12/26(Thu) 08:49
おおっΣ(・□・;)
とも
なんと親子で上位にランクインするなんてビックリですσ(^_^;)
とも父はダンスパーティーで誰と踊るんでしょう?
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12/26(Thu) 12:48
ジュンさん、ともさん(笑)
小春
お二人とも、タリッキー(他力本願)な発言ありがとうございます(;´д`)
私に任せておくとそのうち暴走しますよ。Σ(´□`;)
どうなっても知ーらない。
☆後夜祭~ダンスパーティー、明智、村崎~☆
紅花
『引き続きまして、三位のまーく……じゃなくて明智先生、ご指名をお願いします』
紅花の声に、明智はひとつ深呼吸をした。
思いがけず教師らしい発言で小野瀬が小春を誘ったおかげで、会場は妙にしんみりと落ち着いてしまっている。
小野瀬のパートナー選出で騒然としていれば、自分の指名などサラッと流してもらえるのではないかと期待していた明智にとって、これは大きな誤算だった。
とは言え、今の小野瀬なら、小春を預けてもひとまずは安全だろう。
そう思える告白の内容に安堵したのは事実だし、何より、今は、明智の方が平常心ではない。
紅花に再度促され、明智は壇上から視線を移して、生徒の列から少し離れた位置に立つ教員たちの中に、目的の相手を見つけた。
しんと静まり返った会場に、明智は、自分の心臓の音が周りに聞こえてしまうのではないかと思った。
胸を手で押さえ、声を振り絞る。
明智
『……篠崎先生、お願いします』
名前を呼ばれるまで、意図的に明智から視線を外していた篠崎が、振り返った。
その頬が、みるみるうちに赤くなる。
明智は紅花からハンドマイクを受け取ると、もう一度、大きく息を吸った。
明智
『俺と、踊ってください』
篠崎
「……」
壇上では小春と小野瀬が、息をつめて篠崎の返事を待っている。
篠崎はその二人をちらりと見てから、明智に向かって、花のような笑顔を見せた。
篠崎
「はい、喜んで」
わあああっ、という大歓声が、体育館を揺らした。
教員どうしのカップル成立に、教師も生徒も大盛り上がりだ。
祝福の声、羨望の声、拍手に指笛まで。
全てが明智と篠崎を包んで降り注ぐ中、明智は階段を昇ってくる篠崎に、ぎくしゃくと不器用に右手を差し出した。
続いてマイクを向けられたのは、村崎龍ニことパープルドラゴン(逆か)。
藤守とジュンの時には規制された野次や冷やかしも、すでに解禁された。
明智、篠崎の本格的なカップル成立にまだ熱の冷めない会場では、男子生徒人気No.1のパープルドラゴンの登場に、あちこちから黄色い声援が飛び交っていた。
なにしろ、先生方とは恋人になれなくても、同じ生徒のパープルドラゴンなら、想いが叶う可能性があるのだ。
長身で美形で運動神経も抜群、しかも温厚で優しいパープルドラゴンに、女子たちが目の色を変えるのも当然だった。
多少オタクだから何だって言うのさ。
紅花
『では、村崎先輩。一緒にダンスを踊りたいパートナーを、指名して頂けますか?』
紅花にマイクを向けられると、パープルドラゴンは微笑んで、長い足で一歩を踏み出した。
そして、数歩で、足を止める。
そこは……和音の前。
龍ニ
『和音どの、迎えに参った』
和音も動じず、「うん」と頷いて、にこりと笑う。
パープルドラゴンは、傍らでマイクを構えている紅花を、涼しい笑顔で見下ろした。
龍ニ
『拙者、和音どのと踊るでござるよ』
紅花
『へっ?』
会場の全員が驚愕するより速く、紅花が真っ先に変な声を出してしまった。
踊ってくだされ、ではなく、踊るでござる、という事は……?
龍ニ
『かねてよりの約束でござる』
紅花
『えーっ?!』
まさかの「交際してますから」宣言に、さっき揺れた体育館に、再び激震が走った。
本当は、明智×篠崎は清香さんに書いてほしかったなー。ダンス本番はぜひお願いしたいなー。
ともさん、とも父はお願いしますm(__)m
12/26(Thu) 12:56
ザ!タリッキー(〃∇〃)
ジュン
タリッキーでごめんなさいm(__)m
だってうまくかける気がしなかったんだもん←開き直り(((^^;)
ジュンと藤守のところは書けるといいなぁo(^o^)o
12/26(Thu) 01:21
☆ごあいさつ☆
小春
おかげさまで、リレースレッド15です。
こちらのスレッドでは、ただいまリレーSS『アブナイ☆恋の学園物語』を開催中です。
桜田門学園高校に転校してきた櫻井翼が、イケメンな先生方や個性的な生徒たちと繰り広げる、参加型学園ラブコメディ!
皆さまふるってご参加ください(´∇`)
《ここまでのあらすじ》
翼にとって初めて体験する、桜田門学園高校の学園祭『桜祭』も、後夜祭のダンスパーティーを残すのみ。
ミス桜祭では5位入賞を果たし、しかも、ミスター桜祭に選ばれた穂積からダンスに誘われた翼は夢見心地。
しかし、ここは桜田門学園。
ロマンチックなはずのダンスパーティーで、どんな波乱が起きるのか?
リレーも恋もいよいよ成就間近なの?
年末年始にこんな事してていいのか?
みんな無理して風邪引かないでね!のスレッド15、スタート!
[削除]
12/26(Thu) 19:37
こんなんでええんかな?
とも
パープルドラゴンが和音の元へ向かっていく間に、ともは隣に並んだとも父に小声で聞いた。
とも
「ちょっとおとん、今までの見ててわかるやろうけど、ダンスのパートナー、指名せなあかんで?誰にするん?」
とも父
「うーん、そやなぁ、ベタにお前やて言うとこか? でもそれやと全然オモロくないしな~。カワイイ子たくさんおるけど、ガンガン誘ってたら逆にイタいしなぁ」
悩むわぁ、と首を傾げるとも父を見たともははぁ~、とため息をついた。
紅花
『そ、それでは、続いて第5位のともさんのお父さん、パートナーを指名してください』
体育館の騒ぎが収まるのを待って、紅花が次にとも父にマイクを向けた。
先ほど登場した時は爆笑していた生徒ら観客も、年齢よりもはるかに見た目が若く、穂積や明智とさほど変わらない体格で、カジュアルにスーツを着こなすとも父のダンディーな姿に改めて驚く。
一部の女子生徒らは、彼が保護者であることを忘れて必死でアピールしていた。
とも父はマイクを持ち、壇上に上がると、スゥっと息を吸い込んだ。
とも父
『ほな言うで。オレが指名するのは…、ロバートとポールや!』
一瞬の沈黙のあと、またまた体育館に激震が走った。
「「「えええええ~⁈」」」
指名されたNYベアーズは顔を真っ赤にして涙目だ。
紅花
『…あの、ともさんのお父さん、指名された理由は…?』
とも父
『ん?理由か?ただ、楽しく踊りたいと思っただけやで? ま、ここで選ばれた人と違ってオレは生徒の保護者やし、生徒さんとラブラブするのもどうかと思うし』
後ろにいるともを見て笑った。
とも父
『娘に若い子と踊って鼻の下伸ばしてた、なんて女房にチクられたら困るしな!ロバートとポールはこの三日間ずっと仲良うしてくれたから、そのお礼や』
会場に向かって日本語で話しているので、NYベアーズにはとも父が何と言っているのかわからなかったが、役員たちに手招きされ、壇上に上がってきた。
とも父
『ロバート、ポール、三日間ホンマに楽しかったわ!最後に、一緒に踊ろか?』
ニコニコしながら両手を差し出すとも父にNYベアーズは飛びついた。
ロバート
『ダディ、ありがとう~!』
ポール
『ダディ、大好きよ!』
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12/26(Thu) 22:14
とも父、ナイス(*TーT)b
小春
☆後夜祭~ダンスパーティー、和音~☆
ロバートとポールも上がり、一気に熱気の増したステージの上。
その中でも輝くばかりの美男美女、パープルドラゴンと並んで立つ和音の元に、再び紅花がマイクを向けた。
紅花
『では、ここからは、『ミス桜祭』の受賞者の皆様にお話をうかがいます。まずは、見事一位に選ばれた、水原和音先輩です!』
会場から、ようやくまともな称賛の拍手と、温かい歓声が沸き起こる。
紅花
『和音先輩は、すでに、パープル……村崎先輩から指名されていますが、もちろん、優勝者の特権として、誰とでも踊る事が出来ます。どなたか、二曲目以降で、踊ってみたい方はいらっしゃいますか?』
和音はそっと、隣に立つパープルドラゴンを見上げた。
目が合って、パープルドラゴンは微笑みを返す。
うっとりするほど絵になる、微笑ましい光景だった。
……誰かと、と言われれば、和音にも踊ってみたい相手はいる。
穂積だ。
けれど和音は、昨日の体育祭で女神として出場し、思いがけず、憧れの教師である穂積に抱き上げてもらった。
それだけで、充分に幸せだった。
そして今、交際相手であるパープルドラゴン龍ニは、全校生徒の前で、堂々と和音を指名してくれた。
本当に、もう充分に幸せ。
和音
『私は、もう……』
その時。
龍二
『穂積先生、和音どのと踊って差し上げて欲しいでござる』
紅花のマイクを手に、応えたのはパープルドラゴンの方。
穂積に見つめられて、和音は胸を高鳴らせた。
和音
『む、村崎くん。私、最後まで村崎くんとでいいから』
龍二
『かたじけのうござる。拙者には勿体無い言葉でござる。されど、和音どの。拙者はともかく、穂積先生と踊る機会は、恐らくもう二度とござらん』
和音はハッとした。
パープルドラゴンは、再び穂積に向かって懇願した。
龍二
『穂積先生、これは拙者からの願いでござる。高校生活最後の学園祭の思い出に、なにとぞ、和音どのと一曲、お願い申し上げる』
和音
『村崎くん……』
潤んだ声の和音の言葉は、他ならぬ穂積の声に遮られた。
穂積
「こちらからお願いするわ、和音。二曲目は、ワタシと踊ってくれる?……もちろん、村崎が許してくれれば、だけど」
笑顔の穂積と目が合って、和音は目頭が熱くなった。
思わず見上げた先で、パープルドラゴンも和音に笑顔を見せる。
龍二
「一曲だけ、でござるよ」
和音は言葉が見つからないまま、こくりと頷いた。