『アブナイ☆恋の学園物語』
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12/04(Wed) 10:58
☆ごあいさつ☆
小春
おかげさまで、リレースレッド13です。
こちらのスレッドでは、ただいまリレーSS『アブナイ☆恋の学園物語』を開催中です。
桜田門学園高校に転校してきた櫻井翼が、イケメンな先生方や個性的な生徒たちと繰り広げる、参加型学園ラブコメディ!
皆さまふるってご参加ください(´∇`)
《ここまでのあらすじ》
学園祭『桜祭』、三日目の体育祭もいよいよ大詰め。
部活対抗リレーで大騒ぎし、残すところは男子全員参加の騎馬戦、そして、最終種目の色別リレー。
MVPは誰の手に?
そして、後夜祭でダンスを踊る事が出来るのは誰なのか?
ラブフラグの回収を急げ!
~主なメンバー~
☆緑(A組)……穂積
1A……翼、小春
3A……アンドロメダ、パープルドラゴン、ibu
☆白(B組)……藤守アニ
1B……とも、紅花
2B……如月、ジュン
3B……藤守、千春
☆青(C組)……明智
2C……細野、太田
3C……和音
☆赤(D組)……小野瀬
2D……小笠原
3D……空間
怒濤のスレッド13、スタート!
12/05(Thu) 15:15
☆部活対抗リレー、スタート~文化部~☆
小春
ちょっと回想、かな?
明智
「……っ、と……」
明智は家庭科部・化学部連合の第1走者を務めたあと、柔道部のメンバーとしても走る事になっている。
そのため、着替えの時間を短縮しようと、柔道着の上からコックスーツを着ようとしているのだが。
どちらも生地が厚く、重ね着しにくいのだ。
明智がコックスーツのボタンに悪戦苦闘しながらスタートラインに向かって歩いていくと、小春とニコが、ぴょんぴょん跳ねるようにして駆け寄ってきた。
ニコ
「明智先生、着るの大変そう」
小春
「それ着て走るのも大変そう」
明智
「しかし、決まりだからな…」
小春とニコは顔を見合わせたあと、突然、明智がせっかく袖を通したコックスーツを、二人がかりであっという間に脱がせてしまった。
明智
「あ、こら小春!」
小春
「お兄ちゃん、走りやすくしてあげる」
言うが早いか、ニコが自分のカチューシャを外して白いフリルのエプロンを脱ぎ、小春と協力して、それをたちまち柔道着の上から装着してしまった。
確かにこれなら軽くて楽だが。
自分の現在の姿が想像出来ずに困惑する明智と、ハイタッチして笑い転げる小春とニコ。
恐る恐る見れば、救護室で篠崎も笑っているのが見えた。
明智が弱りきった表情になる。
明智
「あのな、」
ニコ
「大丈夫です、私、第5走者だから、走り終えたら返してくれれば!」
明智
「そこじゃなくてな、」
係員
「第1走者、集合して下さい!」
明智
「!」
小春
「お兄ちゃん、頑張って!」
ニコに手を振られ、笑顔の小春に背中を押されてしまえば、もう行くしかない。
……小野瀬先生、小春を元気にしすぎです。
明智は心の中で毒づいた。
「明智先生、ナイス!」
「フリフリ可愛い!」
スタートラインに並ぶと、観客からも笑いと声援が飛んできた。
同じ第1走者の列で、鳥山が笑いを堪えているのが見える。
明智の負けん気に火が点いた。
こうなったら本気で走ってやる。
そして、バトンとともに、カチューシャとエプロンも第2走者の小野瀬にリレーしてやる。
明智は赤くなる頬をそのままに、ふつふつと闘志をたぎらせるのであった。
そしてもう一人、グラウンドの隅で密かにタイミングを計っているのは、卓球部のポロシャツと短パンの上から、サクラダモン・シルバーのスーツを着た藤守アニ。
さらに、そのアニをロックオンしている、華道部・茶道部連合のロバートとポール。
運動系の部活とはまた別の戦いが、文化部の間でも静かに始まろうとしていたのであった。
パァン、とピストルが鳴った。
……何回スタートさせる気なのかな、我々(笑)
[削除]
12/05(Thu) 16:21
文化部も楽しいo(^o^)o
ジュン
明智先生おもしろいです!
でも、小春さんの「何回スタートさせる気なのかな」が物凄いツボってしまいました。
最近お話に入れていなくて残念ですが、いつかチャンスがあれば!……と思っています(;>_<;)
ちなみに家はライダーのみ毎週録画……を10年以上続けています(((^^;)
[削除]
12/05(Thu) 18:20
☆部活対抗リレー☆
小春
ジュンさん、ライダーもいいですよね。
今のライダーは見てませんが、前ライダーはロングコートみたいなデザインと変身シーンがかっこよかったです。
あと電王も好き。
さて、若干ストーリーがごちゃついてますね。
整理しながらいきましょう(笑)。
部活対抗リレー。
コースは内側の第1コースから野球部、2コース剣道部、3コース卓球部、4コース柔道部、5コース陸上部でスタート。
ここまでが運動部。
2周目からはオープンコースです。接触転倒にご注意下さい。
ここから文化部です。
危ないから、間に仕切りをおきましょうね(笑)。
6コースアニメ・映画・特撮研究会。
7コース家庭科部・化学部連合。
8コース華道部・茶道部連合。
こちらは最後までそれぞれのコースを走ります。
リレーは400mのトラック8周、最大15人まで参加可能。
そして現在は第1走者。
陸上部トリン、家庭科部明智(フリフリカチューシャ&エプロン)が走っています。
紅花
『第1走者は、陸上部、鳥山先生が、スタートから群を抜いた速さを見せつけています。
身長2m、元棒高跳び選手の長い脚で、あっという間にトラックのカーブに差し掛かりました。
次いで速いのは家庭科部、野球部、剣道部、柔道部、卓球部……!
家庭科部、大健闘です!
まーく、じゃなかった、明智先生、頑張れ!!』
明智びいきの紅花が思わず実況に私情を満載するほど、明智の猛追は凄かった。
とてもフリフリカチューシャとエプロンをつけて柔道着で走っているとは思えない、そしてまだ第1走者とは思えない真剣な表情で鳥山の背中を追う。
しかし相手は本物の陸上選手だ。
次の小野瀬にバトンタッチした時、明智は、鳥山に数mの差をつけられていた。
12/05(Thu) 18:39
巻き込まれる小野瀬(笑)
小春
☆部活対抗リレー~第2走者~☆
小野瀬
「明智くん、凄いよ!」
明智からバトンを受け取った小野瀬が、労いの声をかけて走り出そうとした、その時。
背中を向けた途端、明智に後ろ髪を掴まれた。
小野瀬
「えっ?!」
明智
「これもです」
明智は有無を言わさず、小野瀬の白衣の上からエプロンを被せ、カチューシャをつける。
小野瀬
「えっ?!いやこれ家庭……」
明智
「こ、れ、も、です」
小野瀬
「……明智くん、目が怖いよ」
逆らえる雰囲気ではなく、背中を押されて、小野瀬は仕方なく走り出す。
しかも、走りながらエプロンをほどこうとしても、ご丁寧に固結びにしてくれてある。
それでなくても、小野瀬は剣道着の上に白衣という妙な出で立ちだったのに、そこへフリフリカチューシャとエプロンだ。
もはや何部か分からない。
穂積は大笑いしているし。
さすがの男前もこれには泣きたくなるが、しかし、会場のファンたちはそんな彼に大声援を送るのだった。
……我ながら悪魔のようだわ。
[削除]
12/05(Thu) 19:54
小春さんに悪魔が!(;>_<;)
ジュン
華道部・茶道部のバラエティーチームは第一走者が空と言うこともあり、とてものんびりしたペースで走っていた。
空
「おねーちゃん、はい。」
頑張って走った空からジュンはバトンを受けとるが、なんといっても着物姿である。せいぜい小走りがいい程度だ。
ダントツの最下位であるがジュンのファンからは惜しみ無い声援があがる。
「藤守さん、頑張れ~」
「ジュンちゃん、可愛い~」
男の声援ばかり上がるのに走る順番を待っている藤守は気が気ではない。
(なんでこんなに人気があんねん!?)
今まで気にしたこともなかったジュンのファンに苛立ちを覚える。
(絶対、負けれへん!!)
ジュンのために賢史くん頑張ってくれるかなぁ(;>_<;)
[削除]
12/05(Thu) 21:16
☆部活対抗リレー☆
小春
~アニメ研究会・映画研究会・特撮研究会feat.金色に輝くペガサス流星研究会~
略して研究会連合。
第1走者は美少女アニメを語らせたら右に出る者はいない、アニメ研究会の会長、某(なにがし)。
れっきとした本名である。
彼は優しくおとなしく、色白で眼鏡をかけて太っている。
運動不足でふうふうしながらも仲間たちの応援を受けて笑顔で懸命に走り、途中まで、茶道部のマスコット、ジュンの弟、空とデッドヒートを繰り広げていた。
300mを過ぎた辺りで空が疲れはじめ、そのために、少しだけ先に次の走者にバトンタッチして、最下位を逃れたのだ。
だが、その展開が、彼に奇跡を起こした。
彼のような人物には滅多に降りてこない神からの贈り物。
それは、リアル美少女からの感謝の言葉。
ジュン
「空と一緒に走って頂いて、ありがとうございました」
バトンタッチの直後にジュンからかけられた言葉に、某は硬直した。
そのすぐ後には空が追い付いて来て、ジュンは走り去って行ってしまったが。
走り終えた選手たちの元にゆっくりと向かいながら、某は初秋の青空を見上げてひとり呟いた。
わが人生に一片の悔い無し。
彼の目に煌めいた涙に気付いた者は、誰もいなかった。
[削除]
12/05(Thu) 21:31
キャラが豊富だなぁ(笑)
清香
ライダーは000(オーズ)と電王が好きでした。息子は最近ポケモンへシフト中。こちらはこちらで室長ボイスを堪能できるから良いんですけど。←オイ
☆部活対抗リレー・第2走者☆
陸上部員
「さっすがトリン!あの明智先生も勝てないってか!」
鳥山からバトンを受けて走り出したのは、この春に入学したばかり1年生だった。
中学時代に長距離で好成績を収めたこともあり、入部してから半年足らずで僅か15人しか参加できない体育祭のリレー選手に選ばれるのは一年生として異例である。
陸上部員
「もうぶっちぎりで間違いないっしょ!!!」
絶対王者と言われた陸上部。
輝かしい成績をいくつも修めた自分達に敵う者など、もう居やしない。
リレー終了後には全校生徒からの喝采を浴びる自分達の姿が、走りながらでも目に浮かんでしまう。
陸上部員
「へ、へへっ…。」
凄いと囃したてられ、女の子に囲まれるのも悪くない。
坊主に近いくらい髪を短くしても、好成績さえ残せば女の子を侍らすなんてちょろいもんだ。
『すげぇ!!』
『やっぱり早いなぁ!!』
『かっこいい!!』
そんな称賛の言葉が聞こえてきて気分が良い。
これからしばらくはクラスでもヒーロー扱いされるはず。
…と、思っていたのに。
小野瀬
「悪いね、お先に。」
ふわりと漂うのは微かな汗のにおいと、やっと嗅ぎなれた柑橘系の香りだった。
目線の少し上でなびく赤い髪と、ゆらゆら揺れる白いカチューシャの違和感から目を逸らせない。
陸上部員
「え、えぇっ!?小野瀬せんせ、ッ?」
もつれる脚にガクンッとスピードが落ちるのが分かる。
陸上部第三走者
「堪えろ!!」
2年の先輩が手を伸ばしてバトンを受け取ってくれようとしている。
無茶苦茶なフォームでどうにか手渡したのと同時に、ぐらりと揺れた身体が地面へと叩きつけられた。
陸上部員
「…いててて。」
受け身すら碌に取れないまま打ち付けた体を起こそうとすると、目の前に肉厚の大きな手が差し伸べられた。
鳥山
「大丈夫か。」
陸上部員
「…先生、すいませんでした。抜かされました。」
鳥山
「いいさ、まだ挽回できる。」
差し伸べられた手を取れないでいた生徒の腕を取り、立ちあがらせた鳥山の瞳はまだ力強く光っている。
陸上部員
「すんません…」
べそをかいた生徒の頭を撫でた鳥山の手は、見た目以上に温かく優しいものだ。
その頃。
ポール
『…ねぇ、あのトリヤマって先生もステキね』
ロバート
『って言うか、なんで毎回好みが被るのかしら。私達。』
ポール
『仕方ないじゃない。この学校、イケメンが多すぎるんだもん。』
応援する振りをしつつ、小さな声でイケメン探しをする二人を咎める人は誰もいなかった。
[削除]
12/05(Thu) 23:13
面白い(*≧∀≦*)
とも
明智先生と小野瀬先生は今は文化部のリレーの方をはしってるんですよね? なのに本気で走ってる(笑)
私はライダーは赤の魔法使いがタイプです(//∇//)
☆部活対抗リレー・順番待ちの列の中☆
穂積
「あーっはっはっは、小野瀬最高だな!」
如月
「穂積先生、オカマ言葉忘れてますよ」
剣道着の上に白衣、フリフリエプロンにカチューシャという出で立ちはめったに、いや二度と見れないだろう。穂積は腹を抱えて笑いすぎたのか、目尻にうっすら涙を浮かべている。
とも
「下の袴が長いからドレスみたいやな~」
小野瀬を目で追っていると、アニの姿が目に入った。
如月
「アニ先生もコスプレしてるんだ。あれはサクラダモンかな?」
とも
「卓球部のユニフォームを中に着てるはずやのに、ピッタリサイズや」
如月
「ああやってみると意外とアニ先生もイイカラダしてるよね。NYベアーズも狙うわけだ」
アニとNYベアーズはさっきから一定の距離を保ってお互いににらみあっていた。
穂積
「ふん、アニよりも俺の方が体は鍛えてるぞ」
如月が自分の部の仲間を応援している間にともがボソッと呟いた。
とも
「確かに、ブラックの方がカッコよかったですね。なんかこう、シュッとしてたな~」
穂積
「え?!」
慌てて周りを見たが、誰も気づいていないようだった。そしてともの方を向くと、いつものニコニコ顔でこちらを見ていた。こういう時のともはとても鋭い。
穂積
「……いつわかった?」
とも
「うーんと、最初にポーズを決めた辺りからですかね?余興やし、あの場でバレたら大騒ぎになると思て言わんかったんですよ。だてに半年近く先生と一緒に部活やってないですからね。立ち方とか一緒やなぁって」
普段から自分も生徒の事は見てきたつもりだったが、逆も然りということか。
ともは野球部のマネージャーとしてよくやってくれているし、練習メニューの打合せ等、接する機会も多い。
少なからず自分に好意を寄せてくれているのも知っていた。だからだろうかと納得していると。
とも
「先生はアニ先生ほど肩幅広くないけど、胸板が厚いですよね。腕なんかいいかんじに筋肉ついてるし」
穂積
「………」
翼にもそんな風に見てもらえたらいいのに、と淡い期待をしてみる穂積だった。
あ、サクラダモンの正体がバレてる。
けど、誰にも言ってへんよ( ̄ー ̄)b
12/06(Fri) 09:42
☆部活対抗リレー☆
小春
紅花
『なんと、まー……明智先生と小野瀬先生の快走により、家庭科部・化学部連合がまさかのトップに躍り出ました!
この後、家庭科化学連合の第3、第4走者は化学部の細野、太田と、男子生徒が続きます。
何故かカチューシャとエプロンまでリレーされている家庭科化学連合。
細野選手の活躍にも期待しましょう。
おっと、お伝えしたそばから陸上部が抜き返しました!
第3走者にバトンタッチし、現在の順位は
陸上部、
家庭科化学連合(細野)、
野球部、
柔道部、
剣道部、
卓球部、
研究会連合のサクラダモン・シルバー(アニ)、
華道茶道連合、の順です!
皆さん頑張って下さい!』
紅花の放送を聞きながら。
卓球部第3走者
「あっ、シルバーだ!……って、先生!何で卓球部抜くんですかー?!」
パイロンで仕切られた第6コースを走るアニに追い抜かれた卓球部員が、後方から恨み節を言う。
アニ
「(抜かれるお前の練習不足だ、馬鹿者!)」
穂積
「あんまり張り切るとアキレス腱切るわよー」
アニ
「(やかましい!)」
走りながら、心の中で両方に律儀にツッコミを返すアニ。
走り終えても、彼の戦いは終わらない。
ヒーローが人前で変身を解くわけにはいかないからだ。特に空が見ている前で。
第4走者にバトンを渡したら、着替えのために、そのままグラウンドの隅の更衣室に走ってゆくつもりのアニであった。
小野瀬
「……やれやれ、明智くんにしてやられたな」
こちらはカチューシャとエプロンを細野に引き継いでひと安心し、今度は剣道部の列に向かおうとする小野瀬。
……いいところを見せたいと思ったのになあ。
……誰に、とは言わないけど。
小春
「小野瀬先生ー」
声を掛けられてそちらを向くと、小春は周りで共に順番を待つ家庭科部の生徒たちと共に、笑顔で小野瀬を見ていた。
編みぐるみの「つばさ」を前に抱えた小春は、自分の身体を隠すようにしながら、人形使いのように後ろからその手を持って、振ってみせる。
小春
「私、一生懸命走りますから、見てて下さいねー」
小野瀬
「……」
小野瀬は汗を拭くようなふりをして、両手で顔を覆った。
耳まで熱くなったような気がするのは、走り終えたばかりだからではないだろう。
小野瀬
「見てるよ。頑張ってね」
小春
「はーい!」
家庭科化学連合の列から離れ、剣道部の列に向かう小野瀬に、穂積が寄ってきて囁く。
穂積
「顔がニヤけてるぞ」
小野瀬
「……見てて、なんて言われたらね」
俺に、いいところを見せたい、って思ってくれているのかな。
さっきまでの自分の気持ちと照らし合わせてみると、その思いにどんな意味があるのか、つい深読みしてしまいたくなるけれど。
穂積
「ま、小春だからな、油断するなよ。それに、お前を見てるのは他にもたくさんいるぞ」
穂積に促されてトラックの外に目を向けると、たちまち黄色い悲鳴が巻き起こる。
観客
「小野瀬先生、カッコよかったですー!」
「すっごく速かった!」
「フリフリも似合ってました!」
小野瀬
「……ははは」
[削除]
12/06(Fri) 09:44
小野瀬先生…(  ̄▽ ̄)ニヤリ
とも
フリフリエプロンとカチューシャがバトンの代わりになってる(笑)
野球部もバット持って走ったらよかった?! ←それズルやろ(゜o゜)\(-_-)オイ
[削除]
12/06(Fri) 09:45
ともさん(´∇`)ノシ
小春
野球部がバット持って走るのは反則じゃないですよ。
本来、部活アピールの場ですから。
私は当初、剣道部には竹刀を持たせようと普通に思ってましたよ。
でも、真剣に走るっていうからやめただけで。
だからキャッチャーマスクにレガースつけてても、面と胴をつけて走ってもいいんです。
あ、ただし水泳部のブーメランパンツ一丁はやめさせました。
それは理事長の英断だと私は思っています(笑)。
[削除]
12/06(Fri) 12:53
(*゚∀゚)・∴ぶはっ!
エミ
いろいろおもしろすぎるコスプレリレー(笑)
ブーメランパンツ一丁をやめさせたのは、ロバートとポールから生徒達を守るためです。
(`・ω・´)キリッ!
[削除]
12/07(Sat) 07:56
おはようございます(´∇`)
小春
理事長、ナイスです。(イジワル~ByNYベアーズ)
リレーの続き書いてますよ。
運動部には中盤戦でイベント起こしますから、ともちゃん、まだ走らないでね♪
12/07(Sat) 09:41
了解(^-^ゞ
とも
ただ今入念に準備運動中です(笑)
イベント楽しみにしてますねヽ(・∀・)ノ
[削除]
12/07(Sat) 11:19
☆部活対抗リレー~コスプレリレーじゃないよ~☆
小春
振り袖に熊耳カチューシャの巨漢米国人、ポール。身長2m10cm。
翼の編みぐるみを抱えた、ウェイトレス姿の小春。身長155cm。
薄●鬼、風間千景のコスプレをした和服の美形、アンドロメダ瞬一。身長183cm。
バトンを待つ位置についた次の走者たちに、会場から爆笑が起きる。
エミ
「やっぱりコスプレリレーよねえ」
自分も袴姿なのを棚に上げて、黒柳が呟く。
明智
「小春、本当にそんな大きい編みぐるみを抱えて走るのか?大丈夫か?転ばないか?」
明智はさっきからハラハラしている。
小春
「うん。脚を曲げて抱えていくから平気」
当の小春はけろりとしている。
瞬一
「吾が輩、アンカーのパープルドラゴンの前に、聖闘●聖●のアンドロメダで走るナリ。だから、ここは小春たんと並んで楽しく行くでつよ」
ポール
『ワタシも、キモノの時はおしとやかにしろって、とものダディに言われてるもの!コハルのペースに合わせて走るわ。だから心配しないで、マーサ!』
「それに、アオイもね」と、ポールは、明智の後ろにいた小野瀬にもウィンクした。
小春
「お兄ちゃん、小野瀬先生、私、頑張ります!見ててね!」
笑顔で「つばさ」を抱き直した小春が、バトンを受けて走ってゆく。
続いてアンドロメダ、ポールも。
色とりどりの三人が、互いに励まし合いながら走ってゆく後ろ姿を見送った後も、明智と小野瀬は小春を目で追う。
同じような表情で小春を見つめる二人を、篠崎は遠くから眺めて微笑むのだった。
が、部活対抗リレーをのんびりと楽しんでいたのは文化部だけ。
デッドヒートを繰り広げている運動部に、この後、激震が走る。
[削除]
12/07(Sat) 11:23
☆部活対抗リレー☆
小春
小春やポール、アンドロメダが、爆笑とともに次の走者にバトンタッチした後。
リレーは中盤から後半へ。陸上部がじりじりとリードを広げつつあった。
やはりこのまま今年も陸上部の勝利か、という空気が漂いはじめた頃。
陸上部の第1走者として見事な走りを見せつけた後、教え子たちを叱咤激励してペースを作ってきた鳥山。
彼は今、本部席前まで来ていた。
鳥山
「視線はもっと先に向けろ!コーナーは身体の軸を意識して、そうだ、いいぞ!」
走る生徒たちに的確なアドバイスを与えながら、トラックの外周をまわって来たのだ。
鳥山の声は、数m離れた放送席にある紅花のマイクが拾ってしまうほどよく通る。
その声が近付いてきた。
鳥山
「紅花、よく頑張ってるな」
紅花
「ありがとうございます」
広報委員会の顧問でもある鳥山に褒められ、紅花は恐縮しながらも嬉しそう。
鳥山
「小笠原もここにいたか。今年は体育祭でも健闘しているじゃないか。立派だぞ」
小笠原
「……どうも」
ぺこりと頭を下げる小笠原。
彼は、こういう、正論を熱く語るタイプが苦手なのだ。
だが、鳥山の方は爽やかに笑いながら、小笠原の肩をぱんと叩いて視線を移し……その隣にいた、翼に目を止めた。
鳥山
「おや?見慣れない子だな。もしかして、転校生か?」
翼
「はい。1-Aの櫻井翼です」
鳥山
「俺は体育の鳥山智之だ」
鳥山はもちろん体育教師なのだが、1年生の体育は穂積が教えているため、普段、翼と接する機会がない。
しかも翼は転校早々生徒会に入ってしまったので、陸上部の鳥山とは、これがほとんど初対面であった。
鳥山
『可愛い子だな。それに賢そうだ。まだ部活に入っていないなら、陸上部はどうだ?』
離れた場所での会話だが、マイクが拾った鳥山の声に、穂積の眉がぴくりと跳ねた。
それに対する翼の声は小さくて聞こえないが、見れば、遠慮がちにではあるが、しきりに首を横に振っているのが分かる。
よしよし。
しかし、穂積が安堵したのも束の間。
鳥山
『事業をやっている小笠原はともかく、高校生活で部活をやらないのはもったいないぞ』
翼
『でも、私は……』
鳥山
『心配するな。選手としての才能は、部活に入ればきっと見つかる。俺がそれを伸ばしてやる。逆に、お前自身が、選手をサポートする才能を秘めているかもしれん。それなら、栄養管理やマネージメントで力を発揮してくれればいい』
穂積
「いい声で何を熱く語ってるかと思えば……あの野郎、櫻井を陸上部にスカウトしてやがる」
とも
「翼ちゃんは確かに部活には入ってないけど、生徒会で頑張ってますよ!あと、いい声なら穂積先生だって負けてませんよ!」
舌打ちした穂積の呟きに、ともが強く同意する。
鳥山
『……何だって?……体育が苦手?』
実況に混じって漏れてくる鳥山の声は、徐々に、グラウンドで待機している選手たちの耳を引き付けていた。
鳥山
『それならば、このリレーで、陸上部を見ろ。体育系の選手たちの輝きを見ろ。きっと、お前にも、体育の素晴らしさが分かるはずだ』
いつの間にか、ほとんどの観衆が、鳥山と翼のいる本部席に注目していた。
鳥山
『柔道でもいい、卓球でもいい。たくさんの部活を見るといい。きっと、運動部に入りたくなるだろう。もちろん、陸上部では大歓迎するぞ』
運動部の選手たちが、色めき立った。
「何なに?」
「櫻井って、小春の編みぐるみのモデルになった子だろ」
「あの可愛い子か?」
「えー?もしかして、頑張ったら、櫻井さんが俺らの部活に入ってくれるの?」
「あの子がマネージャーになってくれたら、俺張り切っちゃうぜ!」
「で、お付き合いしちゃったりしてな!」
「マジかよ!」
穂積
「……」
穂積のこめかみに青筋が浮いている。
そして、鳥山が翼から離れて再びトラックに沿って歩き出す頃には、グラウンドの中では、話に尾ひれがついて拡大していた。
「このリレーに勝ったら、櫻井さんが入部してくれるんだってよ!」
「全員にチューしたうえでマネージャーになってくれるんだぜ!」
「うおお、燃えてきたぜ!」
「やるぞー!」
「おー!」
あちこちで鬨の声が上がる。
藤守
「……なんや、おかしな話になってきたな……」
如月
「でも、翼ちゃんが入部してくれるの、悪くないな」
とも
「……」
とものこめかみにも青筋が浮かび上がる。
とも
「……翼ちゃん本人の意思ならまだしも、こんな流れで入部させられるなんて可哀想や!」
穂積
「その通りだ」
見つめあうともと穂積。
二人は腕相撲の時のように、がしっ、と腕を組んだ。
穂積
「勝つぞ、とも。そして、櫻井の未来は櫻井に選ばせる!」
とも
「はい!」
打倒・王者陸上部!
鳥山のひとことが、陸上部の独壇場となりかけていた部活対抗リレーを再び燃え上がらせた。
そして、部活対抗リレーは、なぜか、「櫻井翼争奪リレー」へと様相を変えてゆくのであった。
[削除]
12/07(Sat) 13:00
トリンまさかの暗躍(笑)
小春
体育祭では影の薄い翼ちゃんですが、後夜祭に向けて、なんとか目立っていただかないとね。
主人公ですから。
そして我らのMVP候補、藤守くんも影が薄いぞ!
なんとかせねば!
てな感じで、続きお願いしまーす。
[削除]
12/07(Sat) 16:26
ヤキモチ?
ジュン
走り終わったジュンが藤守に近づく。
ジュン
「賢史くん、空を見ててくれてありがとう。」
藤守
「おう。おつかれさん。」
ジュン
「なんだか翼ちゃん、すごいことになっちゃったね?」
藤守
「ホンマやなぁ。回りのやつら俄然やる気になっとるしなぁ。まぁ、陸上部として負けるわけにはいかんけどな。」
ジュン
「賢史くんも翼ちゃんにマネージャーになってほしい?」
少し意地悪く言うジュンに藤守はキョトンとしたあとケラケラと笑い出した。
藤守
「あほか。俺が無理やり櫻井をマネージャーにしようとか思うはずないやろ?MVPのためにも負けられへんだけや。」
そう言ってジュンの頭をポンポンと叩くがジュンは俯いたままだった。
MVPを取ってしまったら藤守は誰と踊るのだろう?昨日まで誰彼構わずダンスに誘っていたのだ。MVPをとってしまったら藤守と踊りたいと思う女の子も多いはずだ。
そんな不安が胸の中で溢れてしまいジュンは顔があげられないでいた。
藤守
「ジュン?どないした?」
ジュン
「……なんでも、ない……」
なんとかそう答えたが顔を上げれない。なんだか、泣きたい気分になっていた。
藤守
「俺がMVP取ったら、お前をダンスに誘うから……断らんといてや?」
藤守はジュンの耳元に唇を寄せ、小声で呟いた。
驚いたジュンがバッっと顔を上げ、必死にコクコクと頷く。
藤守
「絶対勝つからな!見とけよ!」
というわけで、自分の好きなように書いてみましたm(__)m
あとはよろしくお願いします(((^^;)
12/08(Sun) 00:01
こんばんは
とも
☆部活対抗リレー・野球部☆
少しずつ開いた差を縮めようと、陸上部以外の運動部が奮闘するなか、野球部には他の部とは違った空気が漂っていた。
とも
「先輩、私が走るまでに陸上部を抜いて、余裕で走らせてくれる言うてましたよね?」
野球部生徒A
「え?余裕でとは言ってない…」
穂積
「アンタたち、それでも野球部なの?これで勝てなかったら、明日から毎日千本ノックでしごくわよ」
野球部生徒B
「そんな無茶な!明日は後夜祭じゃないですか!?」
顧問とマネージャーの異様な雰囲気に圧倒される部員たち。
そんな中、キャプテンが口を開いた。
野球部キャプテン
「いいか、野球部にはともというマネージャーがいる。だから、勝ってもあの1年をウチの部に入れることはない!」
野球部員たち
「そうだよな~、キャプテンはともの事が好きだもんな~。諦めるか」
野球部キャプテン
「しかし、彼女が希望すれば考えなくもない!」
野球部員たち
「おぉ~、それなら頑張ろうぜ!」
とも
「…ちょっと」
野球部キャプテン
「とにかく、当初の目的通り、このリレーに勝たなければ意味がない。お前たち、気合いを入れ直していくぞ!」
野球部員たち
「おぉっ!」
穂積
「…まぁ、これでいい、のかな?」
ともはまだ走りません(笑)←
[削除]
12/09(Mon) 08:36
☆部活対抗リレー☆
小春
卓球部部員
「おい、このリレーに勝ったら、櫻井が入ってくれるかもしれないぞ!」
卓球部部員
「普段、華が無いと言われている我々にはチャンスだな!」
卓球部部員
「とにかくアンカーのアニ先生までに、少しでも差を縮めるぞ!」
卓球部部員
「おう!」
黒柳
「……運動部のコたち、みんな目の色が変わってきたわね」
困惑したように黒柳が呟く。
ジュン
「理事長先生はマイペースで走ってくだされば大丈夫です。もともと、文化部は優勝なんて狙ってませんから」
ニコ
「そうですよ」
黒柳
「でも、あの雰囲気に加わってアンカーを走るのは気が引けるわ」
龍二
「拙者もアンカーでござる。今度は薄●鬼の土方歳三に扮して走りますゆえ、理事長にお伴つかまつる」
つい今しがた、『聖●士聖●』のドラゴンのコスプレで走り終えたばかりのパープルドラゴンが、龍の頭をかたどった派手なヘッドドレスを外しながら、話に加わった。
黒柳
「村崎くんが一緒なら心強いわ。……まあ、本当に新撰組みたい。髪を結ってあげるわね」
龍二
「かたじけない」
コスチュームを脱いで袴姿になり、浅葱色の羽織に着替えたパープルドラゴンが、グラウンドに胡座をかいて座る。
そのパープルドラゴンの長い髪を、同じく袴姿の黒柳がいそいそと髪を結う姿は、なんだか理事長まで薄●鬼のコスプレの世界に入ったよう。
一方で、家庭科化学連合のアンカー、明智は、黙々とストレッチを続けていた。
各チームのアンカーと現在の順位は以下の通り。
陸上部、藤守。
野球部、穂積。
柔道部、如月。
剣道部、小野瀬。
家庭科化学連合、明智。
卓球部、藤守アニ。
研究会連合、パープルドラゴンこと村崎。
華道茶道連合、黒柳理事長。
トラックでは一生懸命に走るロバートの横を、ギャルソン姿に男装したジョーが、女性たちの歓声を浴びながら楽しそうに走っている。
部活対抗リレーは若干の温度差を抱えたまま、早くも後半戦に突入していた。
[削除]
12/09(Mon) 19:07
とも、走ります
とも
☆部活対抗リレー・とも☆
陸上部に数十メートルの差をつけられていた他の運動部だったが、鳥山の一言をきっかけに健闘し、あと数メートルのところまで縮まった。
ともも前の走者がバトンを受けて走り出すのを見送り、スタートラインに立った。
小春
「ともちゃーん、ファイト~!」
走り終えてトラックの中で他の走者の応援をしていた小春が、ともを見つけて声をかける。 本部席の翼や紅花も叫んでいるのが見える。ともはこれに笑顔で手を振り返した。
如月
「ともちゃん、ライバルだけど、今は応援してるから、頑張って!」
とも
「如月先輩には応援してもらわなくていいですー。リレーに勝つのは野球部なんで!」
如月をジロリと睨み、プイッと再び前の走者に目を向けたともに如月がオロオロする。
如月
「え?ともちゃんにオレなんかした?」
穂積
「あら~、さっき如月は櫻井を柔道部のマネージャーにしたいって言ってたんでしょ?そりゃあ応援なんかされても迷惑よね~」
如月の耳元で穂積が囁いた。
如月
「うわ、聞こえてたんだ…」
すると、一際大きな歓声が観客や生徒らから起こった。
紅花
「なんと!遂に野球部が陸上部の背中を捉えました!柔道部、剣道部も猛追を見せていますが、なかなかその差は縮まりません!」
紅花の実況にも熱が入る。
最終コーナーに差し掛かったところで、両者が並んだ。
紅花
「両チームが並びました!これは最後まで分からなくなりました。絶対王者の陸上部が今年も勝つのか、それとも陥落か?!」
ともに穂積が叫んだ。
穂積
「とも!頑張ってついていけよ!お前ならいけるぞ!」
とも
「はい!」
野球部員
「とも、頼んだぞ!」
先にバトンを受けたのは、陸上部だった。スタートは僅かの差だったが、次の走者は顧問の鳥山に選ばれただけあって、かなり速いペースで走っていく。
陸上部員
「オレだってそれなりの成績出してるんだ。女だからって負けるつもりはないぜ」
とも
「……こっちかて、負けるわけには、いかへんのや!」
誰もがすぐに離されてしまうだろうと思っていたともだったが、二人分程あいたところでその距離を保っていた。
観客A
「あの子すごいぞ!陸上部についていってる!」
観客B
「頑張れー!」
徐々に大きくなるともへの声援に重なるようにとも父が叫んだ。
とも父
「とも、いけー!もっと走れるところ、見せたれ!」
とも
「!」
無我夢中で走っていたともの耳に父親の声が聞こえ、その顔は一層引き締まったように見えた。
開きかけていた差が、また少しずつ縮まったが、それ以上は不可能だった。
穂積
「とも、最後だ!頑張れ!」
手を挙げて待っている野球部キャプテンへバトンを渡すと、トラックの中へ転がり込んだ。
小春
「ともちゃん!大丈夫?!」
駆け寄ってきた小春に抱き起こされるともだったが、息が上がっていて、うまく話せない。
とも
「…はぁ、はぁ、ちょっと頑張りすぎたわ~」
超真面目に走っちゃった(^_^;)
ともの中でもとも父の存在は偉大です(笑)
[削除]
12/10(Tue) 03:24
おっと。
小春
野球部のアンカーはキャプテンですか。
じゃあ、他の部活も生徒にしなきゃね。
☆部活対抗リレー☆
ついにアンカーにバトンが渡った。
先頭でバトンを受け取ったのは藤守。
ともの頑張りで僅差にまで追い上げたものの、野球部キャプテンは、陸上部キャプテンである藤守に徐々に離されてゆく。
ジュン
「賢史くん、凄い!」
藤守は、万事控え目で優しい男だ。
大会でも、相手の選手を応援する家族の声などを聞いただけで、集中力を切らしてしまう。
人間としては美点かもしれないが、選手としては致命的な欠点。
優れた潜在的能力を持ちながら、藤守が大会本番でその全てを発揮出来ない原因はそこにあった。
だが、今日の藤守は違う。
自分が勝つ。
藤守は、ただそれだけを考えていた。
周囲の景色は見えない。
音も、声も、聞こえない。
藤守はただ前だけを見て走っていた。
バトンを受け取った時、如月は焦っていた。
彼は藤守とは違う。
走る意味とか理由とか、そんなものよりも先に身体が動く。
思考は後からついてくるのだ。
誰よりも速くトップスピードに乗れる身体能力は、あっという間に、前を走っていた野球部のキャプテンを捉えた。
そこでようやく、思考が追いついてくる。
あ、やべえ抜けそう。
抜いたらともちゃん怒るかな。
でも、真剣勝負だもん。抜けるのに抜かない方が失礼だよな。
翼ちゃんが柔道部に入ってくれるの、悪くないな。
そう思ったのは本当。
でもそれは部活のためで、別に、如月自身が翼に恋しているからではない。
(俺も、そろそろ、ともちゃんにハッキリ言わないとな)
如月は数秒間並走し、そして、一気に野球部を追い抜いた。
紅花
『めまぐるしく順位が入れ替わった、今年の部活対抗リレー。しかし、バトンがアンカーに渡ってから半周、どうやら優勝争いは陸上部、柔道部、野球部の三チームに絞られたようです。
剣道部、卓球部それぞれのアンカーも健闘していますが、なかなか差を縮める事が出来ません。
さあ、間もなくラストスパート!
勝つのは、驚異的な速さで他の追随を許さない陸上部藤守キャプテンか?
柔道部の如月選手が、棒倒しに次いで、この種目でも抜群の運動神経を見せるのか?
チームプレイで勝利を掴む事が出来るか、野球部チーム?!』
ジュン
「賢史くん!賢史くん!」
とも父
「行けー!如月くーん!」
たくさんの声援が集まって、大きな歓声に変わってゆく。
紅花
『如月選手、速い、速い!しかし、藤守選手はさらに速い!その差はじりじりと開いていきます!これは、追いつけなーい!』
先頭でゴールテープを切ったのは藤守、次いで如月。
その後を野球部、剣道部、卓球部、家庭科化学連合、研究会連合、華道茶道連合という順でゴールした。
ピストルの音が二回、響き渡った。
こうして、部活対抗リレーは、陸上部の勝利で幕を下ろした。
次は、男子全員による騎馬戦だ。
リレーに登場した男子はグラウンドでそのまま、それ以外の男子が入場してくるのを待つのだった。
陸上部が円陣をつくり、藤守を胴上げしている。
「キャプテン、凄かったです!」
「藤守、今までで最高の走りじゃないか?!」
胴上げから下ろされた後は、部員たちや鳥山が口々に褒めてくれた。
藤守自身は、正直あまり記憶が無い。
ただただ、速く、一歩でも速く先へ。
それだけを考えて走っていた。
他には何も考えなかった。
(……なんで俺、そんなに走らなあかんと思ったんやろ?)
そう考えてようやく、藤守はじわじわと現実の世界に戻ってきた。
そう、今まで、藤守の意識はどこか別の場所を走り続けていたのだ。
(ランナーズハイって、これかな。……陸上部に入ってから、初めてちゃうかな)
子供の頃には確かに味わった事のある、この感覚。
藤守を、陸上部に入る気持ちにさせたのが、まさにこの感覚だった。
速く走るのが好きで、楽しい。
そのための技術を教え、いつでも力を発揮する事が出来るよう培ってくれたのが、鳥山だった。
そして、今日、その力を呼び覚ましてくれたのが……
藤守は、観客の中にジュンを探した。
藤守の従妹は、泣きそうな顔で笑いながら、懸命に手を振っていた。
(そういえばジュンは、いつもああして応援してくれてたな)
今頃、そんな事に改めて気付かされる。
彼女が、ずっと小さい頃から、自分を目で追ってくれていた事にも。
(もっと、大事にしてやらなあかんな)
藤守は込み上げてくる愛しさを感じながら、いつもの笑顔をジュンに向けた。
藤守
「ジュン、やったで!」
[削除]
12/10(Tue) 04:03
小春さん、ありがとう!
ジュン
賢史くんカッコいい!!
私が書くとなんだかダメ男な賢史くんが、小春さんが書くと格好良くなるのは何でだろう?(*≧∀≦*)
次は騎馬戦ですね!
どうなるんでしょう!?
楽しみですo(^o^)o
12/10(Tue) 05:53
こんな時間にジュンさん(´∇`)ノシ
小春
それはね。
ジュンさんは実はダメ男な感じの賢史くんが好きで、私はカッコいい感じの藤守くんが好きだからでしょう(←適当な分析)。
次の賢史くんは騎馬戦の馬(爆笑)。目指せMVP!
先生方には騎馬戦デモンストレーションで頑張ってもらいましょう( ̄▽ ̄)b。
[削除]
12/10(Tue) 08:28
おはようございます
とも
わぁーすみませんm(__)m
自分で野球部のアンカーは穂積先生て書いてたのに、勝手にキャプテンにバトンつないでしもてました(; ̄ー ̄A
MVP候補の藤守先輩と如月先輩に活躍してもらったから…まぁ、ええか。←(゜o゜)\(-_-)オイ
[削除]
12/10(Tue) 08:40
ともさん(´∇`)ノシ
小春
大丈夫、結果オーライ(ですよね?)
☆ごあいさつ☆
小春
おかげさまで、リレースレッド13です。
こちらのスレッドでは、ただいまリレーSS『アブナイ☆恋の学園物語』を開催中です。
桜田門学園高校に転校してきた櫻井翼が、イケメンな先生方や個性的な生徒たちと繰り広げる、参加型学園ラブコメディ!
皆さまふるってご参加ください(´∇`)
《ここまでのあらすじ》
学園祭『桜祭』、三日目の体育祭もいよいよ大詰め。
部活対抗リレーで大騒ぎし、残すところは男子全員参加の騎馬戦、そして、最終種目の色別リレー。
MVPは誰の手に?
そして、後夜祭でダンスを踊る事が出来るのは誰なのか?
ラブフラグの回収を急げ!
~主なメンバー~
☆緑(A組)……穂積
1A……翼、小春
3A……アンドロメダ、パープルドラゴン、ibu
☆白(B組)……藤守アニ
1B……とも、紅花
2B……如月、ジュン
3B……藤守、千春
☆青(C組)……明智
2C……細野、太田
3C……和音
☆赤(D組)……小野瀬
2D……小笠原
3D……空間
怒濤のスレッド13、スタート!
12/05(Thu) 15:15
☆部活対抗リレー、スタート~文化部~☆
小春
ちょっと回想、かな?
明智
「……っ、と……」
明智は家庭科部・化学部連合の第1走者を務めたあと、柔道部のメンバーとしても走る事になっている。
そのため、着替えの時間を短縮しようと、柔道着の上からコックスーツを着ようとしているのだが。
どちらも生地が厚く、重ね着しにくいのだ。
明智がコックスーツのボタンに悪戦苦闘しながらスタートラインに向かって歩いていくと、小春とニコが、ぴょんぴょん跳ねるようにして駆け寄ってきた。
ニコ
「明智先生、着るの大変そう」
小春
「それ着て走るのも大変そう」
明智
「しかし、決まりだからな…」
小春とニコは顔を見合わせたあと、突然、明智がせっかく袖を通したコックスーツを、二人がかりであっという間に脱がせてしまった。
明智
「あ、こら小春!」
小春
「お兄ちゃん、走りやすくしてあげる」
言うが早いか、ニコが自分のカチューシャを外して白いフリルのエプロンを脱ぎ、小春と協力して、それをたちまち柔道着の上から装着してしまった。
確かにこれなら軽くて楽だが。
自分の現在の姿が想像出来ずに困惑する明智と、ハイタッチして笑い転げる小春とニコ。
恐る恐る見れば、救護室で篠崎も笑っているのが見えた。
明智が弱りきった表情になる。
明智
「あのな、」
ニコ
「大丈夫です、私、第5走者だから、走り終えたら返してくれれば!」
明智
「そこじゃなくてな、」
係員
「第1走者、集合して下さい!」
明智
「!」
小春
「お兄ちゃん、頑張って!」
ニコに手を振られ、笑顔の小春に背中を押されてしまえば、もう行くしかない。
……小野瀬先生、小春を元気にしすぎです。
明智は心の中で毒づいた。
「明智先生、ナイス!」
「フリフリ可愛い!」
スタートラインに並ぶと、観客からも笑いと声援が飛んできた。
同じ第1走者の列で、鳥山が笑いを堪えているのが見える。
明智の負けん気に火が点いた。
こうなったら本気で走ってやる。
そして、バトンとともに、カチューシャとエプロンも第2走者の小野瀬にリレーしてやる。
明智は赤くなる頬をそのままに、ふつふつと闘志をたぎらせるのであった。
そしてもう一人、グラウンドの隅で密かにタイミングを計っているのは、卓球部のポロシャツと短パンの上から、サクラダモン・シルバーのスーツを着た藤守アニ。
さらに、そのアニをロックオンしている、華道部・茶道部連合のロバートとポール。
運動系の部活とはまた別の戦いが、文化部の間でも静かに始まろうとしていたのであった。
パァン、とピストルが鳴った。
……何回スタートさせる気なのかな、我々(笑)
[削除]
12/05(Thu) 16:21
文化部も楽しいo(^o^)o
ジュン
明智先生おもしろいです!
でも、小春さんの「何回スタートさせる気なのかな」が物凄いツボってしまいました。
最近お話に入れていなくて残念ですが、いつかチャンスがあれば!……と思っています(;>_<;)
ちなみに家はライダーのみ毎週録画……を10年以上続けています(((^^;)
[削除]
12/05(Thu) 18:20
☆部活対抗リレー☆
小春
ジュンさん、ライダーもいいですよね。
今のライダーは見てませんが、前ライダーはロングコートみたいなデザインと変身シーンがかっこよかったです。
あと電王も好き。
さて、若干ストーリーがごちゃついてますね。
整理しながらいきましょう(笑)。
部活対抗リレー。
コースは内側の第1コースから野球部、2コース剣道部、3コース卓球部、4コース柔道部、5コース陸上部でスタート。
ここまでが運動部。
2周目からはオープンコースです。接触転倒にご注意下さい。
ここから文化部です。
危ないから、間に仕切りをおきましょうね(笑)。
6コースアニメ・映画・特撮研究会。
7コース家庭科部・化学部連合。
8コース華道部・茶道部連合。
こちらは最後までそれぞれのコースを走ります。
リレーは400mのトラック8周、最大15人まで参加可能。
そして現在は第1走者。
陸上部トリン、家庭科部明智(フリフリカチューシャ&エプロン)が走っています。
紅花
『第1走者は、陸上部、鳥山先生が、スタートから群を抜いた速さを見せつけています。
身長2m、元棒高跳び選手の長い脚で、あっという間にトラックのカーブに差し掛かりました。
次いで速いのは家庭科部、野球部、剣道部、柔道部、卓球部……!
家庭科部、大健闘です!
まーく、じゃなかった、明智先生、頑張れ!!』
明智びいきの紅花が思わず実況に私情を満載するほど、明智の猛追は凄かった。
とてもフリフリカチューシャとエプロンをつけて柔道着で走っているとは思えない、そしてまだ第1走者とは思えない真剣な表情で鳥山の背中を追う。
しかし相手は本物の陸上選手だ。
次の小野瀬にバトンタッチした時、明智は、鳥山に数mの差をつけられていた。
12/05(Thu) 18:39
巻き込まれる小野瀬(笑)
小春
☆部活対抗リレー~第2走者~☆
小野瀬
「明智くん、凄いよ!」
明智からバトンを受け取った小野瀬が、労いの声をかけて走り出そうとした、その時。
背中を向けた途端、明智に後ろ髪を掴まれた。
小野瀬
「えっ?!」
明智
「これもです」
明智は有無を言わさず、小野瀬の白衣の上からエプロンを被せ、カチューシャをつける。
小野瀬
「えっ?!いやこれ家庭……」
明智
「こ、れ、も、です」
小野瀬
「……明智くん、目が怖いよ」
逆らえる雰囲気ではなく、背中を押されて、小野瀬は仕方なく走り出す。
しかも、走りながらエプロンをほどこうとしても、ご丁寧に固結びにしてくれてある。
それでなくても、小野瀬は剣道着の上に白衣という妙な出で立ちだったのに、そこへフリフリカチューシャとエプロンだ。
もはや何部か分からない。
穂積は大笑いしているし。
さすがの男前もこれには泣きたくなるが、しかし、会場のファンたちはそんな彼に大声援を送るのだった。
……我ながら悪魔のようだわ。
[削除]
12/05(Thu) 19:54
小春さんに悪魔が!(;>_<;)
ジュン
華道部・茶道部のバラエティーチームは第一走者が空と言うこともあり、とてものんびりしたペースで走っていた。
空
「おねーちゃん、はい。」
頑張って走った空からジュンはバトンを受けとるが、なんといっても着物姿である。せいぜい小走りがいい程度だ。
ダントツの最下位であるがジュンのファンからは惜しみ無い声援があがる。
「藤守さん、頑張れ~」
「ジュンちゃん、可愛い~」
男の声援ばかり上がるのに走る順番を待っている藤守は気が気ではない。
(なんでこんなに人気があんねん!?)
今まで気にしたこともなかったジュンのファンに苛立ちを覚える。
(絶対、負けれへん!!)
ジュンのために賢史くん頑張ってくれるかなぁ(;>_<;)
[削除]
12/05(Thu) 21:16
☆部活対抗リレー☆
小春
~アニメ研究会・映画研究会・特撮研究会feat.金色に輝くペガサス流星研究会~
略して研究会連合。
第1走者は美少女アニメを語らせたら右に出る者はいない、アニメ研究会の会長、某(なにがし)。
れっきとした本名である。
彼は優しくおとなしく、色白で眼鏡をかけて太っている。
運動不足でふうふうしながらも仲間たちの応援を受けて笑顔で懸命に走り、途中まで、茶道部のマスコット、ジュンの弟、空とデッドヒートを繰り広げていた。
300mを過ぎた辺りで空が疲れはじめ、そのために、少しだけ先に次の走者にバトンタッチして、最下位を逃れたのだ。
だが、その展開が、彼に奇跡を起こした。
彼のような人物には滅多に降りてこない神からの贈り物。
それは、リアル美少女からの感謝の言葉。
ジュン
「空と一緒に走って頂いて、ありがとうございました」
バトンタッチの直後にジュンからかけられた言葉に、某は硬直した。
そのすぐ後には空が追い付いて来て、ジュンは走り去って行ってしまったが。
走り終えた選手たちの元にゆっくりと向かいながら、某は初秋の青空を見上げてひとり呟いた。
わが人生に一片の悔い無し。
彼の目に煌めいた涙に気付いた者は、誰もいなかった。
[削除]
12/05(Thu) 21:31
キャラが豊富だなぁ(笑)
清香
ライダーは000(オーズ)と電王が好きでした。息子は最近ポケモンへシフト中。こちらはこちらで室長ボイスを堪能できるから良いんですけど。←オイ
☆部活対抗リレー・第2走者☆
陸上部員
「さっすがトリン!あの明智先生も勝てないってか!」
鳥山からバトンを受けて走り出したのは、この春に入学したばかり1年生だった。
中学時代に長距離で好成績を収めたこともあり、入部してから半年足らずで僅か15人しか参加できない体育祭のリレー選手に選ばれるのは一年生として異例である。
陸上部員
「もうぶっちぎりで間違いないっしょ!!!」
絶対王者と言われた陸上部。
輝かしい成績をいくつも修めた自分達に敵う者など、もう居やしない。
リレー終了後には全校生徒からの喝采を浴びる自分達の姿が、走りながらでも目に浮かんでしまう。
陸上部員
「へ、へへっ…。」
凄いと囃したてられ、女の子に囲まれるのも悪くない。
坊主に近いくらい髪を短くしても、好成績さえ残せば女の子を侍らすなんてちょろいもんだ。
『すげぇ!!』
『やっぱり早いなぁ!!』
『かっこいい!!』
そんな称賛の言葉が聞こえてきて気分が良い。
これからしばらくはクラスでもヒーロー扱いされるはず。
…と、思っていたのに。
小野瀬
「悪いね、お先に。」
ふわりと漂うのは微かな汗のにおいと、やっと嗅ぎなれた柑橘系の香りだった。
目線の少し上でなびく赤い髪と、ゆらゆら揺れる白いカチューシャの違和感から目を逸らせない。
陸上部員
「え、えぇっ!?小野瀬せんせ、ッ?」
もつれる脚にガクンッとスピードが落ちるのが分かる。
陸上部第三走者
「堪えろ!!」
2年の先輩が手を伸ばしてバトンを受け取ってくれようとしている。
無茶苦茶なフォームでどうにか手渡したのと同時に、ぐらりと揺れた身体が地面へと叩きつけられた。
陸上部員
「…いててて。」
受け身すら碌に取れないまま打ち付けた体を起こそうとすると、目の前に肉厚の大きな手が差し伸べられた。
鳥山
「大丈夫か。」
陸上部員
「…先生、すいませんでした。抜かされました。」
鳥山
「いいさ、まだ挽回できる。」
差し伸べられた手を取れないでいた生徒の腕を取り、立ちあがらせた鳥山の瞳はまだ力強く光っている。
陸上部員
「すんません…」
べそをかいた生徒の頭を撫でた鳥山の手は、見た目以上に温かく優しいものだ。
その頃。
ポール
『…ねぇ、あのトリヤマって先生もステキね』
ロバート
『って言うか、なんで毎回好みが被るのかしら。私達。』
ポール
『仕方ないじゃない。この学校、イケメンが多すぎるんだもん。』
応援する振りをしつつ、小さな声でイケメン探しをする二人を咎める人は誰もいなかった。
[削除]
12/05(Thu) 23:13
面白い(*≧∀≦*)
とも
明智先生と小野瀬先生は今は文化部のリレーの方をはしってるんですよね? なのに本気で走ってる(笑)
私はライダーは赤の魔法使いがタイプです(//∇//)
☆部活対抗リレー・順番待ちの列の中☆
穂積
「あーっはっはっは、小野瀬最高だな!」
如月
「穂積先生、オカマ言葉忘れてますよ」
剣道着の上に白衣、フリフリエプロンにカチューシャという出で立ちはめったに、いや二度と見れないだろう。穂積は腹を抱えて笑いすぎたのか、目尻にうっすら涙を浮かべている。
とも
「下の袴が長いからドレスみたいやな~」
小野瀬を目で追っていると、アニの姿が目に入った。
如月
「アニ先生もコスプレしてるんだ。あれはサクラダモンかな?」
とも
「卓球部のユニフォームを中に着てるはずやのに、ピッタリサイズや」
如月
「ああやってみると意外とアニ先生もイイカラダしてるよね。NYベアーズも狙うわけだ」
アニとNYベアーズはさっきから一定の距離を保ってお互いににらみあっていた。
穂積
「ふん、アニよりも俺の方が体は鍛えてるぞ」
如月が自分の部の仲間を応援している間にともがボソッと呟いた。
とも
「確かに、ブラックの方がカッコよかったですね。なんかこう、シュッとしてたな~」
穂積
「え?!」
慌てて周りを見たが、誰も気づいていないようだった。そしてともの方を向くと、いつものニコニコ顔でこちらを見ていた。こういう時のともはとても鋭い。
穂積
「……いつわかった?」
とも
「うーんと、最初にポーズを決めた辺りからですかね?余興やし、あの場でバレたら大騒ぎになると思て言わんかったんですよ。だてに半年近く先生と一緒に部活やってないですからね。立ち方とか一緒やなぁって」
普段から自分も生徒の事は見てきたつもりだったが、逆も然りということか。
ともは野球部のマネージャーとしてよくやってくれているし、練習メニューの打合せ等、接する機会も多い。
少なからず自分に好意を寄せてくれているのも知っていた。だからだろうかと納得していると。
とも
「先生はアニ先生ほど肩幅広くないけど、胸板が厚いですよね。腕なんかいいかんじに筋肉ついてるし」
穂積
「………」
翼にもそんな風に見てもらえたらいいのに、と淡い期待をしてみる穂積だった。
あ、サクラダモンの正体がバレてる。
けど、誰にも言ってへんよ( ̄ー ̄)b
12/06(Fri) 09:42
☆部活対抗リレー☆
小春
紅花
『なんと、まー……明智先生と小野瀬先生の快走により、家庭科部・化学部連合がまさかのトップに躍り出ました!
この後、家庭科化学連合の第3、第4走者は化学部の細野、太田と、男子生徒が続きます。
何故かカチューシャとエプロンまでリレーされている家庭科化学連合。
細野選手の活躍にも期待しましょう。
おっと、お伝えしたそばから陸上部が抜き返しました!
第3走者にバトンタッチし、現在の順位は
陸上部、
家庭科化学連合(細野)、
野球部、
柔道部、
剣道部、
卓球部、
研究会連合のサクラダモン・シルバー(アニ)、
華道茶道連合、の順です!
皆さん頑張って下さい!』
紅花の放送を聞きながら。
卓球部第3走者
「あっ、シルバーだ!……って、先生!何で卓球部抜くんですかー?!」
パイロンで仕切られた第6コースを走るアニに追い抜かれた卓球部員が、後方から恨み節を言う。
アニ
「(抜かれるお前の練習不足だ、馬鹿者!)」
穂積
「あんまり張り切るとアキレス腱切るわよー」
アニ
「(やかましい!)」
走りながら、心の中で両方に律儀にツッコミを返すアニ。
走り終えても、彼の戦いは終わらない。
ヒーローが人前で変身を解くわけにはいかないからだ。特に空が見ている前で。
第4走者にバトンを渡したら、着替えのために、そのままグラウンドの隅の更衣室に走ってゆくつもりのアニであった。
小野瀬
「……やれやれ、明智くんにしてやられたな」
こちらはカチューシャとエプロンを細野に引き継いでひと安心し、今度は剣道部の列に向かおうとする小野瀬。
……いいところを見せたいと思ったのになあ。
……誰に、とは言わないけど。
小春
「小野瀬先生ー」
声を掛けられてそちらを向くと、小春は周りで共に順番を待つ家庭科部の生徒たちと共に、笑顔で小野瀬を見ていた。
編みぐるみの「つばさ」を前に抱えた小春は、自分の身体を隠すようにしながら、人形使いのように後ろからその手を持って、振ってみせる。
小春
「私、一生懸命走りますから、見てて下さいねー」
小野瀬
「……」
小野瀬は汗を拭くようなふりをして、両手で顔を覆った。
耳まで熱くなったような気がするのは、走り終えたばかりだからではないだろう。
小野瀬
「見てるよ。頑張ってね」
小春
「はーい!」
家庭科化学連合の列から離れ、剣道部の列に向かう小野瀬に、穂積が寄ってきて囁く。
穂積
「顔がニヤけてるぞ」
小野瀬
「……見てて、なんて言われたらね」
俺に、いいところを見せたい、って思ってくれているのかな。
さっきまでの自分の気持ちと照らし合わせてみると、その思いにどんな意味があるのか、つい深読みしてしまいたくなるけれど。
穂積
「ま、小春だからな、油断するなよ。それに、お前を見てるのは他にもたくさんいるぞ」
穂積に促されてトラックの外に目を向けると、たちまち黄色い悲鳴が巻き起こる。
観客
「小野瀬先生、カッコよかったですー!」
「すっごく速かった!」
「フリフリも似合ってました!」
小野瀬
「……ははは」
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12/06(Fri) 09:44
小野瀬先生…(  ̄▽ ̄)ニヤリ
とも
フリフリエプロンとカチューシャがバトンの代わりになってる(笑)
野球部もバット持って走ったらよかった?! ←それズルやろ(゜o゜)\(-_-)オイ
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12/06(Fri) 09:45
ともさん(´∇`)ノシ
小春
野球部がバット持って走るのは反則じゃないですよ。
本来、部活アピールの場ですから。
私は当初、剣道部には竹刀を持たせようと普通に思ってましたよ。
でも、真剣に走るっていうからやめただけで。
だからキャッチャーマスクにレガースつけてても、面と胴をつけて走ってもいいんです。
あ、ただし水泳部のブーメランパンツ一丁はやめさせました。
それは理事長の英断だと私は思っています(笑)。
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12/06(Fri) 12:53
(*゚∀゚)・∴ぶはっ!
エミ
いろいろおもしろすぎるコスプレリレー(笑)
ブーメランパンツ一丁をやめさせたのは、ロバートとポールから生徒達を守るためです。
(`・ω・´)キリッ!
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12/07(Sat) 07:56
おはようございます(´∇`)
小春
理事長、ナイスです。(イジワル~ByNYベアーズ)
リレーの続き書いてますよ。
運動部には中盤戦でイベント起こしますから、ともちゃん、まだ走らないでね♪
12/07(Sat) 09:41
了解(^-^ゞ
とも
ただ今入念に準備運動中です(笑)
イベント楽しみにしてますねヽ(・∀・)ノ
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12/07(Sat) 11:19
☆部活対抗リレー~コスプレリレーじゃないよ~☆
小春
振り袖に熊耳カチューシャの巨漢米国人、ポール。身長2m10cm。
翼の編みぐるみを抱えた、ウェイトレス姿の小春。身長155cm。
薄●鬼、風間千景のコスプレをした和服の美形、アンドロメダ瞬一。身長183cm。
バトンを待つ位置についた次の走者たちに、会場から爆笑が起きる。
エミ
「やっぱりコスプレリレーよねえ」
自分も袴姿なのを棚に上げて、黒柳が呟く。
明智
「小春、本当にそんな大きい編みぐるみを抱えて走るのか?大丈夫か?転ばないか?」
明智はさっきからハラハラしている。
小春
「うん。脚を曲げて抱えていくから平気」
当の小春はけろりとしている。
瞬一
「吾が輩、アンカーのパープルドラゴンの前に、聖闘●聖●のアンドロメダで走るナリ。だから、ここは小春たんと並んで楽しく行くでつよ」
ポール
『ワタシも、キモノの時はおしとやかにしろって、とものダディに言われてるもの!コハルのペースに合わせて走るわ。だから心配しないで、マーサ!』
「それに、アオイもね」と、ポールは、明智の後ろにいた小野瀬にもウィンクした。
小春
「お兄ちゃん、小野瀬先生、私、頑張ります!見ててね!」
笑顔で「つばさ」を抱き直した小春が、バトンを受けて走ってゆく。
続いてアンドロメダ、ポールも。
色とりどりの三人が、互いに励まし合いながら走ってゆく後ろ姿を見送った後も、明智と小野瀬は小春を目で追う。
同じような表情で小春を見つめる二人を、篠崎は遠くから眺めて微笑むのだった。
が、部活対抗リレーをのんびりと楽しんでいたのは文化部だけ。
デッドヒートを繰り広げている運動部に、この後、激震が走る。
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12/07(Sat) 11:23
☆部活対抗リレー☆
小春
小春やポール、アンドロメダが、爆笑とともに次の走者にバトンタッチした後。
リレーは中盤から後半へ。陸上部がじりじりとリードを広げつつあった。
やはりこのまま今年も陸上部の勝利か、という空気が漂いはじめた頃。
陸上部の第1走者として見事な走りを見せつけた後、教え子たちを叱咤激励してペースを作ってきた鳥山。
彼は今、本部席前まで来ていた。
鳥山
「視線はもっと先に向けろ!コーナーは身体の軸を意識して、そうだ、いいぞ!」
走る生徒たちに的確なアドバイスを与えながら、トラックの外周をまわって来たのだ。
鳥山の声は、数m離れた放送席にある紅花のマイクが拾ってしまうほどよく通る。
その声が近付いてきた。
鳥山
「紅花、よく頑張ってるな」
紅花
「ありがとうございます」
広報委員会の顧問でもある鳥山に褒められ、紅花は恐縮しながらも嬉しそう。
鳥山
「小笠原もここにいたか。今年は体育祭でも健闘しているじゃないか。立派だぞ」
小笠原
「……どうも」
ぺこりと頭を下げる小笠原。
彼は、こういう、正論を熱く語るタイプが苦手なのだ。
だが、鳥山の方は爽やかに笑いながら、小笠原の肩をぱんと叩いて視線を移し……その隣にいた、翼に目を止めた。
鳥山
「おや?見慣れない子だな。もしかして、転校生か?」
翼
「はい。1-Aの櫻井翼です」
鳥山
「俺は体育の鳥山智之だ」
鳥山はもちろん体育教師なのだが、1年生の体育は穂積が教えているため、普段、翼と接する機会がない。
しかも翼は転校早々生徒会に入ってしまったので、陸上部の鳥山とは、これがほとんど初対面であった。
鳥山
『可愛い子だな。それに賢そうだ。まだ部活に入っていないなら、陸上部はどうだ?』
離れた場所での会話だが、マイクが拾った鳥山の声に、穂積の眉がぴくりと跳ねた。
それに対する翼の声は小さくて聞こえないが、見れば、遠慮がちにではあるが、しきりに首を横に振っているのが分かる。
よしよし。
しかし、穂積が安堵したのも束の間。
鳥山
『事業をやっている小笠原はともかく、高校生活で部活をやらないのはもったいないぞ』
翼
『でも、私は……』
鳥山
『心配するな。選手としての才能は、部活に入ればきっと見つかる。俺がそれを伸ばしてやる。逆に、お前自身が、選手をサポートする才能を秘めているかもしれん。それなら、栄養管理やマネージメントで力を発揮してくれればいい』
穂積
「いい声で何を熱く語ってるかと思えば……あの野郎、櫻井を陸上部にスカウトしてやがる」
とも
「翼ちゃんは確かに部活には入ってないけど、生徒会で頑張ってますよ!あと、いい声なら穂積先生だって負けてませんよ!」
舌打ちした穂積の呟きに、ともが強く同意する。
鳥山
『……何だって?……体育が苦手?』
実況に混じって漏れてくる鳥山の声は、徐々に、グラウンドで待機している選手たちの耳を引き付けていた。
鳥山
『それならば、このリレーで、陸上部を見ろ。体育系の選手たちの輝きを見ろ。きっと、お前にも、体育の素晴らしさが分かるはずだ』
いつの間にか、ほとんどの観衆が、鳥山と翼のいる本部席に注目していた。
鳥山
『柔道でもいい、卓球でもいい。たくさんの部活を見るといい。きっと、運動部に入りたくなるだろう。もちろん、陸上部では大歓迎するぞ』
運動部の選手たちが、色めき立った。
「何なに?」
「櫻井って、小春の編みぐるみのモデルになった子だろ」
「あの可愛い子か?」
「えー?もしかして、頑張ったら、櫻井さんが俺らの部活に入ってくれるの?」
「あの子がマネージャーになってくれたら、俺張り切っちゃうぜ!」
「で、お付き合いしちゃったりしてな!」
「マジかよ!」
穂積
「……」
穂積のこめかみに青筋が浮いている。
そして、鳥山が翼から離れて再びトラックに沿って歩き出す頃には、グラウンドの中では、話に尾ひれがついて拡大していた。
「このリレーに勝ったら、櫻井さんが入部してくれるんだってよ!」
「全員にチューしたうえでマネージャーになってくれるんだぜ!」
「うおお、燃えてきたぜ!」
「やるぞー!」
「おー!」
あちこちで鬨の声が上がる。
藤守
「……なんや、おかしな話になってきたな……」
如月
「でも、翼ちゃんが入部してくれるの、悪くないな」
とも
「……」
とものこめかみにも青筋が浮かび上がる。
とも
「……翼ちゃん本人の意思ならまだしも、こんな流れで入部させられるなんて可哀想や!」
穂積
「その通りだ」
見つめあうともと穂積。
二人は腕相撲の時のように、がしっ、と腕を組んだ。
穂積
「勝つぞ、とも。そして、櫻井の未来は櫻井に選ばせる!」
とも
「はい!」
打倒・王者陸上部!
鳥山のひとことが、陸上部の独壇場となりかけていた部活対抗リレーを再び燃え上がらせた。
そして、部活対抗リレーは、なぜか、「櫻井翼争奪リレー」へと様相を変えてゆくのであった。
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12/07(Sat) 13:00
トリンまさかの暗躍(笑)
小春
体育祭では影の薄い翼ちゃんですが、後夜祭に向けて、なんとか目立っていただかないとね。
主人公ですから。
そして我らのMVP候補、藤守くんも影が薄いぞ!
なんとかせねば!
てな感じで、続きお願いしまーす。
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12/07(Sat) 16:26
ヤキモチ?
ジュン
走り終わったジュンが藤守に近づく。
ジュン
「賢史くん、空を見ててくれてありがとう。」
藤守
「おう。おつかれさん。」
ジュン
「なんだか翼ちゃん、すごいことになっちゃったね?」
藤守
「ホンマやなぁ。回りのやつら俄然やる気になっとるしなぁ。まぁ、陸上部として負けるわけにはいかんけどな。」
ジュン
「賢史くんも翼ちゃんにマネージャーになってほしい?」
少し意地悪く言うジュンに藤守はキョトンとしたあとケラケラと笑い出した。
藤守
「あほか。俺が無理やり櫻井をマネージャーにしようとか思うはずないやろ?MVPのためにも負けられへんだけや。」
そう言ってジュンの頭をポンポンと叩くがジュンは俯いたままだった。
MVPを取ってしまったら藤守は誰と踊るのだろう?昨日まで誰彼構わずダンスに誘っていたのだ。MVPをとってしまったら藤守と踊りたいと思う女の子も多いはずだ。
そんな不安が胸の中で溢れてしまいジュンは顔があげられないでいた。
藤守
「ジュン?どないした?」
ジュン
「……なんでも、ない……」
なんとかそう答えたが顔を上げれない。なんだか、泣きたい気分になっていた。
藤守
「俺がMVP取ったら、お前をダンスに誘うから……断らんといてや?」
藤守はジュンの耳元に唇を寄せ、小声で呟いた。
驚いたジュンがバッっと顔を上げ、必死にコクコクと頷く。
藤守
「絶対勝つからな!見とけよ!」
というわけで、自分の好きなように書いてみましたm(__)m
あとはよろしくお願いします(((^^;)
12/08(Sun) 00:01
こんばんは
とも
☆部活対抗リレー・野球部☆
少しずつ開いた差を縮めようと、陸上部以外の運動部が奮闘するなか、野球部には他の部とは違った空気が漂っていた。
とも
「先輩、私が走るまでに陸上部を抜いて、余裕で走らせてくれる言うてましたよね?」
野球部生徒A
「え?余裕でとは言ってない…」
穂積
「アンタたち、それでも野球部なの?これで勝てなかったら、明日から毎日千本ノックでしごくわよ」
野球部生徒B
「そんな無茶な!明日は後夜祭じゃないですか!?」
顧問とマネージャーの異様な雰囲気に圧倒される部員たち。
そんな中、キャプテンが口を開いた。
野球部キャプテン
「いいか、野球部にはともというマネージャーがいる。だから、勝ってもあの1年をウチの部に入れることはない!」
野球部員たち
「そうだよな~、キャプテンはともの事が好きだもんな~。諦めるか」
野球部キャプテン
「しかし、彼女が希望すれば考えなくもない!」
野球部員たち
「おぉ~、それなら頑張ろうぜ!」
とも
「…ちょっと」
野球部キャプテン
「とにかく、当初の目的通り、このリレーに勝たなければ意味がない。お前たち、気合いを入れ直していくぞ!」
野球部員たち
「おぉっ!」
穂積
「…まぁ、これでいい、のかな?」
ともはまだ走りません(笑)←
[削除]
12/09(Mon) 08:36
☆部活対抗リレー☆
小春
卓球部部員
「おい、このリレーに勝ったら、櫻井が入ってくれるかもしれないぞ!」
卓球部部員
「普段、華が無いと言われている我々にはチャンスだな!」
卓球部部員
「とにかくアンカーのアニ先生までに、少しでも差を縮めるぞ!」
卓球部部員
「おう!」
黒柳
「……運動部のコたち、みんな目の色が変わってきたわね」
困惑したように黒柳が呟く。
ジュン
「理事長先生はマイペースで走ってくだされば大丈夫です。もともと、文化部は優勝なんて狙ってませんから」
ニコ
「そうですよ」
黒柳
「でも、あの雰囲気に加わってアンカーを走るのは気が引けるわ」
龍二
「拙者もアンカーでござる。今度は薄●鬼の土方歳三に扮して走りますゆえ、理事長にお伴つかまつる」
つい今しがた、『聖●士聖●』のドラゴンのコスプレで走り終えたばかりのパープルドラゴンが、龍の頭をかたどった派手なヘッドドレスを外しながら、話に加わった。
黒柳
「村崎くんが一緒なら心強いわ。……まあ、本当に新撰組みたい。髪を結ってあげるわね」
龍二
「かたじけない」
コスチュームを脱いで袴姿になり、浅葱色の羽織に着替えたパープルドラゴンが、グラウンドに胡座をかいて座る。
そのパープルドラゴンの長い髪を、同じく袴姿の黒柳がいそいそと髪を結う姿は、なんだか理事長まで薄●鬼のコスプレの世界に入ったよう。
一方で、家庭科化学連合のアンカー、明智は、黙々とストレッチを続けていた。
各チームのアンカーと現在の順位は以下の通り。
陸上部、藤守。
野球部、穂積。
柔道部、如月。
剣道部、小野瀬。
家庭科化学連合、明智。
卓球部、藤守アニ。
研究会連合、パープルドラゴンこと村崎。
華道茶道連合、黒柳理事長。
トラックでは一生懸命に走るロバートの横を、ギャルソン姿に男装したジョーが、女性たちの歓声を浴びながら楽しそうに走っている。
部活対抗リレーは若干の温度差を抱えたまま、早くも後半戦に突入していた。
[削除]
12/09(Mon) 19:07
とも、走ります
とも
☆部活対抗リレー・とも☆
陸上部に数十メートルの差をつけられていた他の運動部だったが、鳥山の一言をきっかけに健闘し、あと数メートルのところまで縮まった。
ともも前の走者がバトンを受けて走り出すのを見送り、スタートラインに立った。
小春
「ともちゃーん、ファイト~!」
走り終えてトラックの中で他の走者の応援をしていた小春が、ともを見つけて声をかける。 本部席の翼や紅花も叫んでいるのが見える。ともはこれに笑顔で手を振り返した。
如月
「ともちゃん、ライバルだけど、今は応援してるから、頑張って!」
とも
「如月先輩には応援してもらわなくていいですー。リレーに勝つのは野球部なんで!」
如月をジロリと睨み、プイッと再び前の走者に目を向けたともに如月がオロオロする。
如月
「え?ともちゃんにオレなんかした?」
穂積
「あら~、さっき如月は櫻井を柔道部のマネージャーにしたいって言ってたんでしょ?そりゃあ応援なんかされても迷惑よね~」
如月の耳元で穂積が囁いた。
如月
「うわ、聞こえてたんだ…」
すると、一際大きな歓声が観客や生徒らから起こった。
紅花
「なんと!遂に野球部が陸上部の背中を捉えました!柔道部、剣道部も猛追を見せていますが、なかなかその差は縮まりません!」
紅花の実況にも熱が入る。
最終コーナーに差し掛かったところで、両者が並んだ。
紅花
「両チームが並びました!これは最後まで分からなくなりました。絶対王者の陸上部が今年も勝つのか、それとも陥落か?!」
ともに穂積が叫んだ。
穂積
「とも!頑張ってついていけよ!お前ならいけるぞ!」
とも
「はい!」
野球部員
「とも、頼んだぞ!」
先にバトンを受けたのは、陸上部だった。スタートは僅かの差だったが、次の走者は顧問の鳥山に選ばれただけあって、かなり速いペースで走っていく。
陸上部員
「オレだってそれなりの成績出してるんだ。女だからって負けるつもりはないぜ」
とも
「……こっちかて、負けるわけには、いかへんのや!」
誰もがすぐに離されてしまうだろうと思っていたともだったが、二人分程あいたところでその距離を保っていた。
観客A
「あの子すごいぞ!陸上部についていってる!」
観客B
「頑張れー!」
徐々に大きくなるともへの声援に重なるようにとも父が叫んだ。
とも父
「とも、いけー!もっと走れるところ、見せたれ!」
とも
「!」
無我夢中で走っていたともの耳に父親の声が聞こえ、その顔は一層引き締まったように見えた。
開きかけていた差が、また少しずつ縮まったが、それ以上は不可能だった。
穂積
「とも、最後だ!頑張れ!」
手を挙げて待っている野球部キャプテンへバトンを渡すと、トラックの中へ転がり込んだ。
小春
「ともちゃん!大丈夫?!」
駆け寄ってきた小春に抱き起こされるともだったが、息が上がっていて、うまく話せない。
とも
「…はぁ、はぁ、ちょっと頑張りすぎたわ~」
超真面目に走っちゃった(^_^;)
ともの中でもとも父の存在は偉大です(笑)
[削除]
12/10(Tue) 03:24
おっと。
小春
野球部のアンカーはキャプテンですか。
じゃあ、他の部活も生徒にしなきゃね。
☆部活対抗リレー☆
ついにアンカーにバトンが渡った。
先頭でバトンを受け取ったのは藤守。
ともの頑張りで僅差にまで追い上げたものの、野球部キャプテンは、陸上部キャプテンである藤守に徐々に離されてゆく。
ジュン
「賢史くん、凄い!」
藤守は、万事控え目で優しい男だ。
大会でも、相手の選手を応援する家族の声などを聞いただけで、集中力を切らしてしまう。
人間としては美点かもしれないが、選手としては致命的な欠点。
優れた潜在的能力を持ちながら、藤守が大会本番でその全てを発揮出来ない原因はそこにあった。
だが、今日の藤守は違う。
自分が勝つ。
藤守は、ただそれだけを考えていた。
周囲の景色は見えない。
音も、声も、聞こえない。
藤守はただ前だけを見て走っていた。
バトンを受け取った時、如月は焦っていた。
彼は藤守とは違う。
走る意味とか理由とか、そんなものよりも先に身体が動く。
思考は後からついてくるのだ。
誰よりも速くトップスピードに乗れる身体能力は、あっという間に、前を走っていた野球部のキャプテンを捉えた。
そこでようやく、思考が追いついてくる。
あ、やべえ抜けそう。
抜いたらともちゃん怒るかな。
でも、真剣勝負だもん。抜けるのに抜かない方が失礼だよな。
翼ちゃんが柔道部に入ってくれるの、悪くないな。
そう思ったのは本当。
でもそれは部活のためで、別に、如月自身が翼に恋しているからではない。
(俺も、そろそろ、ともちゃんにハッキリ言わないとな)
如月は数秒間並走し、そして、一気に野球部を追い抜いた。
紅花
『めまぐるしく順位が入れ替わった、今年の部活対抗リレー。しかし、バトンがアンカーに渡ってから半周、どうやら優勝争いは陸上部、柔道部、野球部の三チームに絞られたようです。
剣道部、卓球部それぞれのアンカーも健闘していますが、なかなか差を縮める事が出来ません。
さあ、間もなくラストスパート!
勝つのは、驚異的な速さで他の追随を許さない陸上部藤守キャプテンか?
柔道部の如月選手が、棒倒しに次いで、この種目でも抜群の運動神経を見せるのか?
チームプレイで勝利を掴む事が出来るか、野球部チーム?!』
ジュン
「賢史くん!賢史くん!」
とも父
「行けー!如月くーん!」
たくさんの声援が集まって、大きな歓声に変わってゆく。
紅花
『如月選手、速い、速い!しかし、藤守選手はさらに速い!その差はじりじりと開いていきます!これは、追いつけなーい!』
先頭でゴールテープを切ったのは藤守、次いで如月。
その後を野球部、剣道部、卓球部、家庭科化学連合、研究会連合、華道茶道連合という順でゴールした。
ピストルの音が二回、響き渡った。
こうして、部活対抗リレーは、陸上部の勝利で幕を下ろした。
次は、男子全員による騎馬戦だ。
リレーに登場した男子はグラウンドでそのまま、それ以外の男子が入場してくるのを待つのだった。
陸上部が円陣をつくり、藤守を胴上げしている。
「キャプテン、凄かったです!」
「藤守、今までで最高の走りじゃないか?!」
胴上げから下ろされた後は、部員たちや鳥山が口々に褒めてくれた。
藤守自身は、正直あまり記憶が無い。
ただただ、速く、一歩でも速く先へ。
それだけを考えて走っていた。
他には何も考えなかった。
(……なんで俺、そんなに走らなあかんと思ったんやろ?)
そう考えてようやく、藤守はじわじわと現実の世界に戻ってきた。
そう、今まで、藤守の意識はどこか別の場所を走り続けていたのだ。
(ランナーズハイって、これかな。……陸上部に入ってから、初めてちゃうかな)
子供の頃には確かに味わった事のある、この感覚。
藤守を、陸上部に入る気持ちにさせたのが、まさにこの感覚だった。
速く走るのが好きで、楽しい。
そのための技術を教え、いつでも力を発揮する事が出来るよう培ってくれたのが、鳥山だった。
そして、今日、その力を呼び覚ましてくれたのが……
藤守は、観客の中にジュンを探した。
藤守の従妹は、泣きそうな顔で笑いながら、懸命に手を振っていた。
(そういえばジュンは、いつもああして応援してくれてたな)
今頃、そんな事に改めて気付かされる。
彼女が、ずっと小さい頃から、自分を目で追ってくれていた事にも。
(もっと、大事にしてやらなあかんな)
藤守は込み上げてくる愛しさを感じながら、いつもの笑顔をジュンに向けた。
藤守
「ジュン、やったで!」
[削除]
12/10(Tue) 04:03
小春さん、ありがとう!
ジュン
賢史くんカッコいい!!
私が書くとなんだかダメ男な賢史くんが、小春さんが書くと格好良くなるのは何でだろう?(*≧∀≦*)
次は騎馬戦ですね!
どうなるんでしょう!?
楽しみですo(^o^)o
12/10(Tue) 05:53
こんな時間にジュンさん(´∇`)ノシ
小春
それはね。
ジュンさんは実はダメ男な感じの賢史くんが好きで、私はカッコいい感じの藤守くんが好きだからでしょう(←適当な分析)。
次の賢史くんは騎馬戦の馬(爆笑)。目指せMVP!
先生方には騎馬戦デモンストレーションで頑張ってもらいましょう( ̄▽ ̄)b。
[削除]
12/10(Tue) 08:28
おはようございます
とも
わぁーすみませんm(__)m
自分で野球部のアンカーは穂積先生て書いてたのに、勝手にキャプテンにバトンつないでしもてました(; ̄ー ̄A
MVP候補の藤守先輩と如月先輩に活躍してもらったから…まぁ、ええか。←(゜o゜)\(-_-)オイ
[削除]
12/10(Tue) 08:40
ともさん(´∇`)ノシ
小春
大丈夫、結果オーライ(ですよね?)