『アブナイ☆恋の学園物語』
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11/27(Wed) 17:45
☆サクサク行きますよ☆
小春
☆棒倒し☆~2年生男子~
グラウンドに、立てると信号機の高さほどになる、長い棒が運ばれて来た。
東西南北に置かれた棒を、各組数人の男子が支えて真っ直ぐに立たせる。
4本の棒、それぞれの天辺に、各組の色の旗がはためいた。
2年生男子は各組15人。
その人数を、支え、防御、攻撃に割り振って、自分の組の旗を守りつつ、敵の組の旗を獲るという競技だ。
先に旗を奪われた組が負け、という単純な競技だが、防御と攻撃のどちらを重視するか、また、いかに長く支えられるか、など、作戦が勝敗を左右する事もあって、毎年、結構盛り上がるのであった。
女子にはあまり評判のよくない、荒っぽい競技ではあるのだが、役員席では、教師たちと生徒会の女子たちが、口々に勝敗の行方を予想していた。
小春
「今回はちゃんと緑を応援します。でも、白の細野先輩や太田先輩が心配だなあ」
翼
「二人とも棒を支えるみたいだよ。如月先輩は、もちろん攻撃だよね。身軽だから、棒なんかササッと登っちゃいそう」
とも
「けど、如月先輩は完全にマークされとるで。赤組の防御なんて、ラグビー部員並べてるやん」
黒柳
「赤組の布陣……小笠原くんが、攻撃メンバーの中に入ってるんだけど」
全員
「えっ?!」
……本当だ。
篠崎
「毎年この辺りから、私、本格的に忙しくなるのよね」
紅花
「私も、放送の合間にお手伝いします」
篠崎
「お願いね」
とも父
「如月くーん!ええとこ見せてや!」
保護者席からとも父が、傍らにロバートとポールを従えて声援を送る。
誰にええとこ見せろと言っているのかは、言わなくてもわかる。
篠崎や紅花に微笑まれて、ともはちょっと面映ゆいが、思いきって声を張った。
とも
「如月先輩!ええとこ見せてやー!」
如月が振り返って、ともに笑顔を見せた。
[削除]
11/27(Wed) 22:50
こんばんは(*^^*)
くちびる
お久しぶりです(笑)
話がどんどん進んでいるんですが...(;´д`)
分身紅花はナレーションしてますね♪
リアル紅花は残業続きで(ToT)(泣)なかなか参加出来ずにヤキモキしてましたぁ................(;´д`)
でも、ちゃんと読んでるんですよ~!!
紅花も色々お手伝いしたいなあ~(^3^)/
[削除]
11/27(Wed) 23:06
紅花ちゃ~ん(^-^)/
とも
くちびるさん、紅花ちゃんはしっかり体育祭の進行をしてくれてるのでスムーズに競技が進んでますよ~(^-^)
そして話を少し繋げます。
☆棒倒し・如月☆
とも
「如月先輩、ええとこ見せてやー!」
ともが頬を赤くしながら自分を応援してくれていた。
そんな彼女にいいところを見せるために頑張ろうと気持ちを引き締めていると、隣にいたクラスメイトらが如月を冷やかした。
クラスメイトA
「いいよなぁ、あんなカワイイ子に頑張れー、なんて応援されちゃってさ」
クラスメイトB
「そうだよ、オレたちも同じ白組なのに、全然応援してくれないぜ」
如月
「そんなに簡単に誰でも応援されたら、こっちが困るっつーの!」
すると、反対側の緑組の連中からも野次られる。
緑組生徒A
「おい如月、お前ばっかりズルいぞ!」
緑組生徒B
「そうだそうだ!いいとこなんか見せさせてたまるか!」
いつの間にか敵からも味方からも攻撃を受けるハメになってしまった。
如月
「ふん、悔しかったらオレより活躍しろよな!」
係員がアナウンスをする。
『一回戦始めます。全員、用意』
11/28(Thu) 17:29
続き。
とも
ピストルのスタートの合図で、トラック内はすぐに4色のハチマキをした生徒が入り交じる形となった。
小春
「緑組頑張れー!あっ、細野先輩、気をつけて!太田先輩、危ない!」
翼
「小春ちゃん、緑組を応援するっていってたのに、やっぱりあちこち応援しちゃうんだね」
間近で見るその白熱した競技に、小春は自分の色の応援もそこそこに叫んでいた。
その隣で、ともは懸命に如月の姿を追っていた。
如月が狙うのは、さっき挑発してきた緑組の旗。簡単に旗を取らすまいと棒を守る生徒が如月を抑えにかかる。
とも
「今がチャンスや!」
如月が旗を奪いにくると予想していた緑組の守りが手薄になったところで、ともが叫ぶのと同時に他の白組の攻撃担当が如月の横から飛び出し、旗めがけて棒に飛びついた。
緑組生徒
「ああっ、しまった!」
あっという間に棒を登り、旗を奪うと白組のの応援席からはわっと歓声がおこったのだった。
[削除]
11/29(Fri) 05:36
☆棒倒し☆
小春
旗を奪われた緑は、もう、この回の競技には参加出来ない。
穂積
「ああっ!」
職員席では穂積が頭を抱えた。
アニ
「ふふふ、悪いな穂積」
まずは1本。
幸先良く緑の旗を奪った、白組の顧問であるアニが、まるで自分が旗を獲ったかのように穂積を鼻で笑う。
一方、勢いに乗る白組は、次に赤組に狙いを定めた。
当然、赤組は俊足の如月を止めようと、横一列になって闘牛の牛のように前傾姿勢で向かって来る。
如月は走る速度を増して勢いをつけると、赤組防御の生徒の背中に素早く手をついて、まるで跳び箱を飛ぶように軽々と相手を飛び越えた。
赤組生徒
「あっ!」
如月
「ごめんね!行っくよー!」
裸足の如月は、棒を倒されないよう踏ん張る赤組の土台の肩を足場に、するすると棒をよじ登った。
赤組の生徒たち
「しまった!」
とも父
「よっしゃ!」
あっという間に棒の先まで登り、下界を見下ろした如月は、しかし、旗を手に入れる直前、隣の青い旗が小笠原に奪われ、棒が傾いてゆくのを見た。
赤組の生徒たち
「よっしゃあ!」
黒柳
「小笠原くん、やったあ!」
一瞬遅れて、如月が赤い旗を抜く。
同時に、ピストルが2回鳴り響いた。
グラウンドには、白い旗がはためく棒1本だけが残っている。
紅花
『ただいまの棒倒しの結果を発表します。1位、白組、2本。2位、赤組、1本』
白組の選手と、応援席から拍手と歓声が上がる。
紅花
『青と緑は0本ですが、より長く旗を守った青組が3位になります』
完全制覇を逃した如月は悔しそう。
しかし持ち前のポジティブさで気を取り直して、2戦目に備えるのだった。
[削除]
11/29(Fri) 08:28
おはようございます(^-^)ノシ
とも
次も如月先輩には活躍してもらわなくっちゃ!
☆棒倒し・一回戦終了後☆
一回戦が終わり、それぞれが元の場所へと戻っていく。
とも
「うーん、あともうちょい早かったらよかったなぁ」
小春
「うん、惜しかったね」
翼
「小笠原先輩も、以外と攻撃に向いてるのかもね。いつの間にか青組の旗を取ってたもん」
その頃の小笠原は。
赤組生徒A
「小笠原、ナイスだったよ!」
赤組生徒B
「次も頼んだぞ!」
小笠原
「……(なんで俺が旗取りに行かなくちゃいけないのさ。でも守りや棒持ちも痛いから嫌だし、人ごみ嫌いだし。…早く帰りたい)」
白組の如月。
白組生徒A
「如月、今の感じで次も行こうぜ」
如月
「そうだね。あ、まもりの方は赤の小笠原さんに気をつけて。人のいないところを狙って攻めてくるから」
白組生徒B
「わかった」
少しのインターバルの間に各組で作戦を練っていると、二回戦の始まりを告げるアナウンスが聞こえた。
[削除]
11/29(Fri) 20:21
白組頑張れ~
ジュン
如月さんはさすがに身軽ですねo(^o^)o
そして、さりげなく棒に登っている小笠原さんがツボです(*≧∀≦*)
藤守
「如月は身軽やなぁ。」
アニ
「しかし、あの眼鏡が旗を取るとは思わなかったぞ?」
藤守
「これで如月が活躍して、徒競走も一位で……俺のMVPの座がピンチやん!」
アニ
「何をゴチャゴチャ言ってるんだ?」
藤守兄弟の呟きでしたm(__)m
[削除]
11/30(Sat) 10:15
おはようございます(^-^)ノシ
小春
せつなさんからの情報により、棒倒しで旗を獲るのはローカルルールだったらしいと知りましたΣ(´□`;)
でももうそのまま行くよ(笑)
~2回目~
明智
「篠崎先生、お手伝いします」
棒倒し2回目を前に、テントの医務室にやって来たのは明智。
篠崎
「ありがとうございます」
明智の笑顔に、篠崎はちょっとくすぐったいような感覚を味わいながら、素直に礼を言って席を勧めた。
明智
「毎年、2回目からは格闘になりますからね」
明智の言葉に、篠崎は苦笑いで頷いた。
そうなのだ。
毎年、棒倒し1回目は、おおむねさっきのようなスピード勝負になる。
対して2回目は、攻撃の人数を減らし、防御を増やして、1回目で活躍した相手チームのエースを数の力で食い止め、長く旗を守ろうとする。
あるいは、ほとんど支えだけを残して、全員攻撃に転じ、より速く相手の棒を倒し、旗を奪おうとする。
どちらの作戦も、いかに棒から離れた場所で相手を防ぐかという事になり、自然、グラウンドのあちこちで取っ組み合いになるのだった。
明智
「現役時代の校長先生や穂積先生は凄かったですもんね」
篠崎
「今あんな乱闘になったら、すぐ教育委員会に訴えられますよ。下手すると警察沙汰かも」
明智
「ですね」
くすくす笑う明智自身、組みあえば誰にも負けなかった事を、篠崎は知っている。
篠崎
「如月くんは足も速いし、柔道部だし、まあ、大丈夫だと思うんですけど。問題は……」
篠崎の視線の先には、さっきうっかり活躍してしまったために、赤組の期待を一身に背負ってしまった小笠原の姿があった……。
小笠原
「帰りたい……」
如月
「ともちゃん、俺、頑張るよ!」
係員
「2回戦、開始!」
パァン、とピストルの音が鳴り響いた。
12/02(Mon) 04:32
☆棒倒し・二回戦☆
とも
パァン、とスタートの合図と共に各色が一斉に動き出した。
先ほど旗を取られた緑組と青組はそれぞれが白組、赤組を狙って攻めてきた。
とも父
「如月くん、今は我慢やで」
そう呟いたとも父のいう通り、如月は攻撃に出ず、防御にまわっていた。棒とそれを支えるクラスメイトを守るように敵を押しやりながら、少しずつ前に出ていく。
他の場所でも同じように押し合いへし合いしていたが、ついには怒声までもが混じりだしてきた。
生徒A
「お前、今俺の足わざと引っかけただろ?!」
生徒B
「お前こそ突き飛ばしてきたじゃないか!」
あちこちで頭に血が昇った生徒らによる取っ組み合いが始まってしまった。
篠崎
「あらら、今年も始まったわね」
明智
「まったく、しょうがないな」
その頃、仲間と少しずつ前線に出ていた如月はケンカしている生徒を尻目に攻撃のチャンスをうかがっていた。
ケンカに巻き込まれないようにしながら敵の陣地を見渡し、一番守りが手薄の組を見つけて距離を縮める。
とも
「あっ、如月先輩がそろそろ仕掛けるで!」
ともが言ったと同時くらいに如月が飛び出した。それに気づいた敵が捕まえようとしたが、彼の俊足には到底追いつけず、あっという間に離されてしまった。
如月が狙ったのは赤組。棒の周りにいた生徒が応戦しようと腕を掴むと、反対に捻りあげられ、飛びつくとひらりとかわされる等、全く波が立たなかった。
とも
「如月先輩、頑張って~!」
ともの声援を受け、今度は見下ろすことなく棒をよじ登り旗を奪うと、すぐさま飛び降りて、続けて隣の青組の陣地へ向かったのだった。
[削除]
12/02(Mon) 05:33
ともさん(´∇`)ノシ
小春
おっと、私が下書きしてたのと真逆の展開(笑)
ちょこっと繋ぐので後はよろしくです。
☆棒倒し~2回目~☆
自分の組の棒が倒されてゆくのを、小笠原は、青組の陣地の中で見た。
小笠原
「……」
周りでは同じように脱力したクラスメイトが、悔しそうな表情を滲ませながら踵を返し、小笠原と目が合うと肩を次々に叩いて、自陣に戻ろうと促してくる。
赤組生徒
「あーあ、負けちまった」
赤組生徒
「残念だったな」
赤組生徒
「やっぱ如月かあ。でもさ、俺たちの組はお前のおかげで1本獲れたし、良しとするか」
棒倒しなんて、危険で野蛮で単純で。
何が面白いのか分からなかった、いや、今でも分からないかもしれない。
赤組生徒
「俺たちの陣に戻ろうぜ、小笠原」
赤組生徒
「お疲れ」
それでも、戻ってくるクラスメイトたちがみんな小笠原に声をかけてくれるという事は、きっと、自分は今、みんなと同じ、悔しそうな顔をしているのだろう。
隣を歩くクラスメイトは土埃にまみれていたけれど、小笠原は少しも不快に感じなかった。
小笠原
「……うん」
肩を抱かれた腕に素直に従って、小笠原はまだ残っている旗に背を向けた。
小野瀬
「小笠原くん、短い間に成長したね」
穂積
「……だな」
とも父
「如月くん、行けー!」
青組の防御は整然としていて、とてもフェアだった。
数は多いものの、さっきまでのように掴みかかってきたりはしない。
如月は明朗快活な性格だが、髪を掴まれるとキレることがある。
青組の生徒たちは、誰ひとり如月の頭には触らなかった。
しかしその分、棒を登ろうとする如月の身体を引き摺り降ろそうとする手の数は多い。
如月
「もー!」
体育着を引っ張られるのに辟易した如月は、ひとつ大きく身体を揺するとしっかりと棒にしがみつき、力ずくでよじ登った。
旗を手にすると、大歓声が上がる。
しかし、今回の如月はまだ油断しない。
クールな表情で棒を滑り降りようとして……下半身に違和感を感じた。
なんかスースーする。
足元を見下ろすと、ハーフパンツを手に、しきりに謝っている太田の姿と、周りで爆笑している青組と白組の選手たちが見えた。
[削除]
12/02(Mon) 09:10
小春さん(^-^)ノシ
とも
私も小笠原さんがもみくちゃにされて先生たちに運ばれていく展開を考えてたんですが、ますます体育祭に参加しなくなると困るのでやめました(笑)
☆棒倒し・二回戦終了☆
如月
「え?……えぇ~っ?!」
太田が持っているハーフパンツが、自分のだと気づくのに、どれだけの時間がかかったのだろうか。
会場は爆笑の渦に包まれた。
ロバート
『いや~ん、ドット柄のパンツなんてカワイイ!』
ポール
『お尻もキュッと締まってそうね♪』
とも父
『そんだけきちんと足腰を鍛えとるっちゅーことやな。ケツの締まり具合ならオレかて負けてへんで』
男性陣の大爆笑とは対称的に、女性陣は苦笑気味だ。
翼
「如月先輩、夢中で棒によじ登ってたから気づかなかったのかな…」
小春
「そうかも…」
ピリピリした雰囲気が和んだところでパン、パンと競技終了のピストルが鳴った。
紅花
「棒倒し二回戦の結果は、1位白組、2位青組、3位赤組、4位緑組です。棒倒し総合優勝は白組です!」
白組の席からわあっと歓声が起きたが、優勝に大きく貢献したはずの如月はすっかり意気消沈して自席に戻ってきていた。
同じクラスの女子や、先輩、後輩からも労いの言葉がかけられる。
ジュン
「如月くん、お疲れさま!」
藤守
「ようがんばったやんか!これで白組の優勝にまた近づいたな!」
如月
「………」
適当に愛想笑いして座っていると、後ろからともがやってきた。
おそらく、今1番顔を合わせたくないだろうと思っていたが、努めて明るい声で話しかけた。
とも
「如月先輩、お疲れさまでした。…真剣に旗を取りに行く姿、カッコよかったですよ?」
藤守が横から何か茶々をいれようとするのをジュンがそっと制し、その場を離れようと促す。
如月
「あーあ、ホントはもうちょっとすんなり旗を取りに行くはずだったんだけどな~。それよりも逆にパンツ見せて棒を登ってたなんて、なんか恥ずかしいよ」
こちらの顔を見ようとしない如月に、ともは近くにあった椅子に座った。
とも
「ハプニングなんて付き物やないですか~。こっちは棒から落ちてケガしないかハラハラして見てたんですよ。…ホンマに無事でよかったです」
本当に安堵した様子のともの声に如月が顔を上げると、いつものニコニコしたともがいた。普段から見ているその顔に、更に鼓動が速くなっているのに気づいた如月だった。
[削除]
12/02(Mon) 16:00
☆棒倒し終了後☆
小春
とも父のリアクション(笑)
そして如月さんのおパンツ、ナイスチョイス( ̄▽ ̄)b
2年生男子の棒倒しが終わると、グラウンドには応援団が登場し、緑、白、青、赤それぞれへの応援と、互いへのエールの交換が行われ始めた。
規律正しい応援団からの気合いの入った応援合戦に、保護者ら一般の観客席から盛んな拍手が送られる。
一方で、職員や生徒たちの席は、先ほどから、何やら慌ただしくなっていた。
次の種目は、部活対抗リレー。
これはエキシビションマッチのようなもので、得点には関係無いため、参加は有志だ。
ただ、活躍すればMVPが近付くので、体育会系の部活はほとんどが参加する。
さらには、来場者に部活をアピールするために参加する、文化系の部活も少なくなかった。
参加条件は二つ。
ひとつ、部活アピールが目的なので、原則として、ユニフォームを着用する事。
もうひとつは、顧問の教師も、同様の服装で参加する事。
小野瀬の剣道着、明智の柔道着、穂積の野球着。いずれもレア物だ。
それぞれの部室で着替えてくる体育系、文化系の部員たちが勢揃いするのを、観客たちは今か今かと楽しみに待つのであった。
部活に所属していない翼は、同じく無所属の小笠原とともに、篠崎のいるテントの救護室に来ていた。
篠崎も小笠原も優しいし、隣には広報委員の紅花もいるし寂しくはないが、ともも小春もいなくなってしまうと、やはり、部活に入っていない残念な思いが勝ってしまう。
高校生活が落ち着いたら、来年の為にも部活に入った方がいいかな、などと考えていると、野球部の部室の方から、ともが駆け戻って来た。
とも
「じゃーん!」
翼
「わあ!」
翼は、現れたともの姿に目をみはった。
それは、男子と同じ、野球のユニフォームだった。
[削除]
12/02(Mon) 21:56
こんばんは
とも
先生たちのユニフォーム姿、いいですね~( ゜ρ゜ )ジュル
明智先生は家庭科部でフリフリのエプロン着て参加するのだと思ってました(笑)
とも
「なぁ、これどない?意外と似合ってるやろ?」
エヘンと胸をはるともに様子を見にきたとも父が笑って言った。
とも父
「とも、よう似合ってるぞ~。やっぱりお前は男に生まれてこなアカンかったんやで~」
とも
「なんでそうなるねん。翼、ウチのおとん、私が生まれてきて顔を見るまで絶対赤ん坊は男の子やと信じて疑わへんかってんて」
苦笑しながら話すともに翼もクスクス笑う。
翼
「そうだったの?ともちゃんが男の子だったら、きっと今頃は高校球児になってたかもね?」
とも
「そうじゃなくても、小さい頃からプロ野球の試合を見に行ったり、バッティングセンターに連れて行かれたけどな~」
他の部活の生徒も着替え終わり、ぞくぞくと戻ってくるなか、穂積たち教師も担当の部活のユニフォームで戻ってきた。
彼らの後ろには普段見れないレアな姿を見ようと女子生徒たちが集まってきていた。
小野瀬
「おまたせ~」
穂積
「ユニフォームなんて久しぶりに着たわ~。アラ、とももなかなか似合ってるじゃない。やっぱりマネージャーじゃなくて、部員になるべきだったかしら?」
とも
「わー、穂積先生、ソレ言うたらアカン!」
慌てて穂積の口を塞ごうとするが背の高い穂積に届くわけもなく。
小野瀬
「どういうこと?」
穂積
「大抵の女子はみんなマネージャー希望で来るのに、この子は『野球をやらせてくれ』って入部届を持ってきたのよ」
とも
「うぅ~」
小野瀬
「野球部は女子のマネージャーは一切とらなかったことで有名だったのに、ともさんはマネージャーで入ったから不思議だったんだよね」
とも
「あはは」
穂積
「練習見てるだけはつまらない、とか言って部員たちと一緒にランニングしたり、素振りしたりで全然マネージャーっぽくないのよね。でもともは、体の使い方や、ケガしたときの処置の仕方も全部できるから、ワタシが会議で部活に出られなくても安心して任せておけるわ。部員たちもすっかりともを頼ってるしね」
頭をくしゃくしゃにされながらも、ともは顧問に信頼されているとわかって嬉しそうに笑う。
翼は自分とは違う、穂積とともの距離の近さに少し胸がチクンとしたのだった。
12/03(Tue) 06:40
☆部活対抗リレー☆
小春
ともたちと穂積が楽しそうに話を続けている場所にいるのが何となく辛くて、翼は静かに救護室を離れ、ひとり役員席に戻って来た。
早く小春が帰って来ないかな、などと思いながら座っていると、向こうから、和服にうさ耳カチューシャを付けたジュンが、昨日と同じようにギャルソン姿になった空を連れてやって来た。
周りから、可愛い可愛いという声が飛んでいる。
空
「つばさおねえちゃん!」
翼
「あっ!ジュンさん、空くん!茶道部も走るんですか?」
ジュンの可愛い着物姿をまた見られた事(しかもうさ耳)に感激しながら、翼はせがまれるまま、空を抱き上げる。
ジュンが、翼の腕の中で笑う、空の頭を撫でた。
ジュン
「華道部と連合なの。うちは部員が少ないから」
空
「ぼく、はしるよー!」
ジュンの言う「連合」とは。
そもそもこの競技では、各部活から、それぞれ15人が参加する事になっている。
たとえば部員の多い陸上部や野球部なら、15人の1チームを作るのも簡単だ。
しかし、部員が15人に達しない部活は、誰かが重複して走るか、あるいはバスケ部から8人、卓球部から7人というように、協力しあって参加する事が許されている。
これが「連合」で、この場合は「バスケ・卓球連合」になるわけだ。
ジュンの茶道部は華道部と連合を組むうえ、空やロバート、ポールも動員しての超バラエティーチームになるとの事だった。、
黒柳が、そのロバートとポールを伴って歩いて来る。
NYベアーズの、振り袖に熊耳のカチューシャ姿を初めて見る観客たちは大騒ぎ。
グラウンドの隅から、ランニングに短パンで、列を組んで走って来るのは藤守たち陸上部。
校舎からは、棒倒しが終わったばかりなのに、もう柔道着に着替えた如月たちが、息を切らして駆けてくるのが見える。
細野と太田が制服に白衣を羽織っているのは化学部だろう。着慣れているのか、意外と似合っている。
きゃあきゃあと声援を集めているのは、アンドロメダとパープルドラゴンを加えた、アニメ・特撮・映画研究会。
声はすれども姿は見えず。
人垣に隠れて見えないが、何かのコスプレをしているのは間違いない。
もっと良く見ようと、翼が背伸びをした時、とんとん、と、背中を誰かの指先がつついた。
翼
「?」
振り返った翼の頬を、その指先がぷにっと押した。
ジョー
『ハーイ、翼』
屈むようにして翼の顔を覗き込んでいたのは、ジョー。
家庭科部の喫茶店で着ていた、白いシャツに蝶ネクタイ、ギャルソンエプロンという男装姿だ。
翼
「ジョーさん!家庭科部で走るんですか?」
ジョー
『家庭科部は化学部と連合よー。アケチはコックスーツで、オノセは白衣で走るわよ』
翼
『えっ?部活を掛け持ちしている顧問は、両方で走る事になるんですか』
それは大変だな。
翼は、職員席で談笑している、青い柔道着にきっちりと黒帯を締めた明智や剣道着の小野瀬、ピンクのポロシャツに短パンという、卓球部の藤守アニの姿を遠目に見ながら、しみじみと思った。
確か、アニはアニメ・特撮・映画研究会の顧問もしていたはずだ。
もしかして、アニ先生もコスプレするのだろうか。
想像できない翼が悩んでいると、昨日、家庭科部の喫茶店で見たウェイトレス姿の生徒たち数人が現れ、その中から、ひとりだけジャージの上着を羽織った小春が抜け出して、こちらに走って来た。
小春
「翼ちゃーん」
小春が駆け寄ってきて、立ち上がった翼にぴとっと抱きつく。
翼
「小春ちゃん!今日はウェイトレスの衣装着たんだね!よく見せて」
小春
「やだ。なんか恥ずかしいの」
翼
「あんなに着たがってたのに?」
小春
「給食係の服の方にしようかなあ」
翼
「それじゃ化学部と見分けがつかないよ」
何だか複雑な小春の乙女心に、苦笑いする翼であった。
[削除]
12/03(Tue) 08:34
☆部活対抗リレー☆
小春
おはようございます。
アンドロメダとパープルドラゴンのコスプレが思い付きません。
へるぷみー。(-人-)
こちらは職員席。
柔道着姿の明智の凛々しさにうっとりしている篠崎、篠崎に見つめられてどぎまぎしている明智。
そんな二人を微笑みで見守りながら、身支度を終えた穂積と小野瀬は、ともがくれた生徒会特製ドリンクで水分補給していた。
視線の先には、校舎から出てきたばかりの、家庭科部の1年生たち。
白い襟とカフスのついた黒いワンピース、フリルのエプロンとお揃いのカチューシャ。
靴はベルトのついた黒い革靴、そして、白の三つ折りソックス。
穂積
「可愛いな」
小野瀬
「うん」
ふと二人は、アニの様子がおかしい事に気付いた。
アニ
「……絶対領域が……」
口の中でぶつぶつ言っているアニを見て、穂積と小野瀬は顔を見合わせた。
言葉の意味は分からないが、何かやましい目で生徒たちを見ている気がしたからだ。
もちろん、彼女たちの中には、小春と、傍で話を続けている翼の姿もある。
見過ごすわけにはいかなかった。
穂積
「ちょっと、アニ!」
アニ
「うんっ?なんだ?」
小野瀬
「声が裏返ってるよ」
アニ
「べべべ別に」
穂積
「なーんか怪しいのよね。白状しなさい。ほらほら」
アニの頭を抱え込んで、拳の先でぐりぐりする穂積。
じゃれあう二人を横目に、小野瀬は小春を見ていた。
黒髪で小柄な小春に、あのメイド風のウェイトレスは似合いそうな気がする。
正直言うと、近くに寄ってよく見たいくらいだ。
けれど、小春は徒競走の後からずっとジャージ上を着たままで、今も、せっかく可愛い服を着たのに、その上からまたジャージを着てしまっている。
文化祭では着られなかったあの服を、胸に抱いて居眠りしていたほどだったのに。
小野瀬
「……やっぱり傷ついたのかな……」
そうなら無理に脱げとも言えないが……。
唐突に小野瀬は気付いた。
自分は小春のメイド服姿が見たいわけではない。
ただ、あの子の、いつものあの無垢な笑顔が見たいだけだ。
着たがっていた可愛い服を着て、にこにこ笑う無邪気な顔が見たい。
自分に何か出来る事は無いだろうか。
……こんなふうに、誰かの為に何かしたいと思ったのは久し振りかもしれない。
けれど、さっき自分を応援してくれた小春に、何か返したい。
小野瀬はひとり考え込むのだった。
[削除]
12/03(Tue) 13:51
小春さん(^-^)ノシ
とも
アンドロメダとパープルドラゴンと聞いたら聖●士聖●しか浮かびません(ToT)
関西では日曜の朝早くにテレビアニメやってますが、時々観てます(笑)
[削除]
12/03(Tue) 14:06
☆誰も来ないのを良いことに、ともさんと二人で勝手にどんどん進行中(笑)☆
小春
ともさんありがとうございます。
聖●士聖●ですか。
そもそもそれのパロディだというのは分かるんですが、元ネタがよく分からなくて。
たぶん、文化祭の時に清香さんが繰り出してくれた奥義がそれですよね?
アニにサクラダモンシルバーやってほしいので、戦隊ものは避けたいし(←一緒にやってやれ)
聖●士聖●勉強しなくては(^-^ゞ。
☆部活対抗リレー☆
悩んだ小野瀬が相談したのは、三年生の席にいた、家庭科部の部長。
快諾を得て、部長と共に部室に行った小野瀬は、目的の物を集め、二人がかりで箱に入れたり抱えたりして、急いでグラウンドに戻って来た。
剣道部員
「小野瀬先生、もうじき入場ですからお願いします!」
小野瀬
「分かったすぐ行く、ごめんね!」
走りながら返事をして、向かったのは、すでに入場門の奥に整列を始めていた、家庭科部員たちの元。
思いがけない小野瀬の登場に、きゃあきゃあ騒ぐ部員たち。
家庭科部部長
「みんな、この種目は得点には関係無いから、楽しんで走ってね。その為に、小野瀬先生からご提案を頂きました」
「小野瀬先生から?」
「何ですかー?」
小野瀬は、部長と一緒に運んできた荷物を、部員たちの前に広げた。
「あっ」
それは、1年生たちが製作し、文化祭に展示した、課題の編みぐるみ。
もちろん、小春が作った、等身大の翼の編みぐるみもある。
家庭科部部長
「それぞれ、自分の作った作品を持って走ったら、家庭科部の活動紹介になるんじゃないかって」
今、1年生たちが着ているメイド服も、2年生が作ったもので、家庭科部の作品のひとつだ。
けれど、自分が作った愛着のある作品を持って走る方が、より良いのではないか。
小野瀬は、そう、提案したのだ。
そして、部長はすぐに、それが、胸の事を気にしている小春に対する、小野瀬の思いやりでもあると気付いた。
全員の賛成を受けて、部長が一人一人に編みぐるみを配る。
小野瀬は、ひときわ大きな翼の編みぐるみを、小春に差し出した。
小野瀬
「小春さんのは大きいから、ちょっと大変かもしれないけど。……でも、これを抱えていれば、胸の事とか、気にならないよね?」
後半は耳元で囁くようにして、小野瀬は小春にそっと尋ねた。
小春はじっと小野瀬を見上げ、それから、おもむろに、着ていたジャージの上着を脱いだ。
そうして、驚いている小野瀬から、自分より背の高い編みぐるみを受け取る。
カチューシャをつけ、編みぐるみを抱いた小春の姿は、小野瀬が想像していたのより、遥かに愛らしかった。
小春
「はい。翼ちゃんも一緒に走ってくれるなら、平気です」
海のような色の目を少し潤ませて、小春が、真っ直ぐに小野瀬を見つめた。
小春
「……小野瀬先生、ありがとうございます。私、頑張ります!」
小春が、小野瀬の見たかった笑顔を見せてくれる。
小野瀬
「こちらこそ」
つい、そう言ってしまった。
小春が元気になってくれた事が嬉しい。
自分が、小春を元気に出来た事が嬉しい。
暖かくなった胸を押さえて剣道部の列に加わると、柔道部の列から、明智が、小野瀬に向かって軽く頭を下げるのが見えた。
すぐ隣から、穂積が足を蹴飛ばしてくる。
小野瀬はわざと顔をしかめながら、穂積を蹴り返した。
そうしないと笑い出してしまいそうだったから。
パァン。
部活対抗リレーのスタートを告げるピストルの音が、響き渡った。
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12/03(Tue) 17:40
(*≧∀≦*)
ジュン
久しぶりに(?)来たらジュンが着物にウサミミ(*≧∀≦*)
部活対抗が始まりますね。
賢史くんの活躍を楽しみにしています(←他力本願)
私はコスプレと言われて薄〇鬼やアム〇シアしかでませんでした(((^^;)
イケメンと言えばこの辺だろうと……
12/03(Tue) 18:14
ふむふむ、薄〇鬼、アム〇シア……φ(..)
小春
ジュンさん、情報ありがとうございます(´∇`)
皆様からの情報をもとに、私のイメージするアンドロメダとパープルドラゴンに近いキャラを見つけたらそれにしますわ。
[削除]
12/04(Wed) 08:40
おはようございます(^o^)
とも
コスプレは小春さんにおまかせして、少しだけ繋ぎますヽ(・∀・)ノ
☆部活対抗リレー☆
スタートの合図と同時に第一走者が一斉に飛び出した。
トラックの内側を運動部、外側を文化部・連合チームが走る。
これは得点には関係ないが、日頃からの意地で競いあうため、まさに部活対抗リレーの名のとおり、本気で走る運動部と、純粋に部活のアピールのために走る文化部との違いのためだ。
観客たちに手を振り、のんびり走る文化部の選手らの横を、ものすごい速さで運動部の選手が駆け抜けていく。
この競技では、毎年体育祭の花形である陸上部が優勝するので、他の部は当然『打倒陸上部』を掲げて走る。
その事を事前に聞いていたともも、この場の雰囲気に改めて気合いを入れたのだった。
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12/04(Wed) 09:16
なるほど。
小春
私は前半戦運動部、後半戦文化部のつもりでいましたが、ともさん案の方が温度差があって面白いかもですね(  ̄▽ ̄)b。
では、本気参加は野球部(顧問・穂積)、柔道部(明智)、剣道部(小野瀬)、卓球部(アニ)、陸上部で。
あれっ、陸上部の顧問は誰だ?Σ(´□`;)
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12/04(Wed) 09:26
おはようございますo(^o^)o
ジュン
そういえば、陸上部の顧問は出てきてないような……
あと残ってる先生と言えば校長と篠崎先生でしょうか?
理事長は華道部と茶道部の兼任で(*≧∀≦*)
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12/04(Wed) 10:21
発表します。
小春
設定担当の清香さんと緊急協議の結果、陸上部顧問は「鳥山」先生を採用します。
元陸上棒高跳びの選手で身長2m。
男性で、鳥山……えーと、名前は鳥山智之。
愛称は「トリン」。
美声です。
そのうち変身するかも(笑)
12/04(Wed) 17:01
鳥山先生(笑)
とも
私の知ってる「トリン」さんも確か美声やったな~(*´∇`*)
←もしかしなくてもきっと同一人物?
登場が楽しみです♪ヽ(´▽`)/
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12/04(Wed) 21:53
☆部活対抗リレー・野球部☆
とも
時間は少し遡る……
とも
「えぇ?私がアンカーの穂積先生の前に走るんですか?!」
穂積
「その順番の方がいいとワタシとキャプテンで決めたのよ」
はじめは最初の方に走ると聞かされていたともだったが、急遽順番を入れ替えると言われたのだ。
とも
「いや、そこはやっぱりキャプテンが走る方が…」
初めはやる気だったともも、チームのなかで生徒の最後を走るというプレッシャーにテンションが徐々に下がっていく。
野球部員
「柔道部は如月、陸上部は藤守が最後を走るらしいぞ」
野球部キャプテン
「俺たちがその前に差をあけておくから、心配するな」
とも
「えー、それでも勝てる気がせーへんのですけど…」
穂積
「とも、アンタはとにかくバトンを繋いでくれたらいいわ。走ってる最中にぶつかって、ケガでもしたら大変だから、ゆっくり走ってくれてもいいのよ」
とも
「!…いえ、大丈夫です!ぶつかったくらいでコケたりするほど弱くないですから!絶対負けません!」
穂積の言葉に負けず嫌いのともは即座に反論する。
そんなともの様子を見て、穂積もニヤリと笑った。そして真っ直ぐともを見つめ、肩に手を置いた。
穂積
「その調子だ。いいか、抜かれてもいい。そのかわり、そこから引き離されないようについていけ。あとは俺に任せろ」
とも
「はい!」
円陣を組んで『おー!』と士気を高めると、ともの顔からはさっきまでの不安が消え、徒競走の時のような真剣な顔つきになっていた。
12/05(Thu) 03:18
お久しぶりです。
清香
風呂屋に通い始めて11日目、顔馴染みが出来ました(笑)こうなってくると、悪くないもんですね。
☆部活対抗リレー☆
どの部も、連合も、トラックの中央でそれぞれ円陣を組んで最終の打ち合わせを行っていた。
リレーとはいえ、得点には関係ないエキシビジョンマッチなのだが、やはり勝負となってはそう簡単に負けたくない。
常に『勝つ』事を念頭に置きながら練習に励んでいる運動系の部にとっては、すべてにおいて全力で立ち向かいたい。
特にこの種目の絶対王者である陸上部を、今年こそ負かしてやりたい。
作戦を練りながらも、皆の視線は陸上部の円陣の中心にいる顧問の鳥山へと向けられていた。
鳥山
「お前達、分かっているな?我々は桜田門学園の陸上部だ。高校総体を制した我らがエキシビジョンであろうと負けることなどあってはならない!」
部員
「はいっ!!」
凛とした鳥山の声に、空気が一瞬にして引き締まる。
鳥山
「第一走者は俺が行く。それからタイム順に走って、アンカーは藤守だ。行けるな?」
藤守
「はいっ!任せて下さい!!」
名指しで呼ばれた事に応えるように、藤守が胸を張って右手を差し出した。
次々に重ねられる手の上に、鳥山がひときわ大きな手を乗せる。
鳥山
「俺達が陸上部だ!」
部員
「ブレイブ・イン!!!」
獅子の咆哮のような陸上部恒例の掛け声に、観客席が一斉に湧く。
男子生徒
「陸上部!ぶっちぎりで勝ってくれよ!!!」
男子生徒
「負けんなよ―!!」
あちこちから陸上部への応援が投げかけられ、完全に『陸上部推し』な空気に包まれてしまった。
それでも余裕を滲ませた顔で手を挙げながら歓声に答える鳥山を皆が目で追う。
穂積
「くそっ、やっぱり陸上部が本命か。」
小野瀬
「今年は短距離に強い子が多いからね。」
家庭科部・科学部連合で走るため、剣道着の上から白衣を羽織りながら小野瀬が苦い顔をしている穂積の隣に立つと。
明智
「…だからと言って大人しく負けるつもりはありませんがね。」
同じように柔道着の上から大きめのコックスーツを着た明智が通り過ぎていく。
小野瀬
「おや、やる気満々だね。」
明智
「小野瀬先生は俺の次でしょう。早く準備なさって下さい。」
茶化すような小野瀬に口調に一瞥を送り早々とスタートラインに立った明智は、大きく息を吐くと一度だけ本部テントへと顔を向けた。
その視線の先にいるのは確認しなくても分かる。間違いなく篠崎だろう。
穂積
「…ったく、リア充め。」
小野瀬
「ま、良いとこ見せたいのはみんな同じだってことだよ。」
『誰にとは言わないけどね』と小さく呟きながら小野瀬は第2走者の列へと足を向ける。
穂積
「んなもん、分かってるっつーの…。」
スタートを告げるピストルの音に合わせるように、穂積はユニフォームの帽子を深く被り直して部員達の元へと戻って行ったのだった。
→
我が家は戦隊もライダーもプリキュアも毎週予約がデフォです。
12/05(Thu) 08:26
おはようございます
とも
ただ今鳥山先生の声を脳内変換中…(*v.v)。。。
あぁ、素敵やわ~(//∇//)
陸上部はブレイブインのあとはダンスしないのかな(笑)
12/05(Thu) 09:15
グラウンドで陸上部とトリンに変身ダンスされたら笑うわ(笑)←ツボらしい
小春
体育会系はやっぱり熱いですねえ。
ワタクシは文化系を担当しよっと。
あ、鳥山先生が今まで姿を見せなかったのは、実は広報委員会の顧問でもあり、彼の美声に惚れ込んだ業者からの熱いリクエストを受けて、学園祭DVDにナレーションを入れていたからだという設定でよろしく。(←笑)
業者談
「美声で有名な小野瀬先生に勝るとも劣らない、いい声です」
12/05(Thu) 09:24
☆☆満杯御礼☆☆
小春
おかげさまで、こちらのスレッドは満杯です。
引き続き、リレー専用スレ13でお楽しみ下さいませ。
新スレッドでは部活対抗リレーが本格始動!
体育祭も残りわずか。MVPは誰の手に?!
そして、みんなの恋の行方はどうなる?!
さあ、ブレイブ・イン!
みんなありがとう!(´ 3`)×1200
新スレッドもどうぞよろしくお願いします!
☆サクサク行きますよ☆
小春
☆棒倒し☆~2年生男子~
グラウンドに、立てると信号機の高さほどになる、長い棒が運ばれて来た。
東西南北に置かれた棒を、各組数人の男子が支えて真っ直ぐに立たせる。
4本の棒、それぞれの天辺に、各組の色の旗がはためいた。
2年生男子は各組15人。
その人数を、支え、防御、攻撃に割り振って、自分の組の旗を守りつつ、敵の組の旗を獲るという競技だ。
先に旗を奪われた組が負け、という単純な競技だが、防御と攻撃のどちらを重視するか、また、いかに長く支えられるか、など、作戦が勝敗を左右する事もあって、毎年、結構盛り上がるのであった。
女子にはあまり評判のよくない、荒っぽい競技ではあるのだが、役員席では、教師たちと生徒会の女子たちが、口々に勝敗の行方を予想していた。
小春
「今回はちゃんと緑を応援します。でも、白の細野先輩や太田先輩が心配だなあ」
翼
「二人とも棒を支えるみたいだよ。如月先輩は、もちろん攻撃だよね。身軽だから、棒なんかササッと登っちゃいそう」
とも
「けど、如月先輩は完全にマークされとるで。赤組の防御なんて、ラグビー部員並べてるやん」
黒柳
「赤組の布陣……小笠原くんが、攻撃メンバーの中に入ってるんだけど」
全員
「えっ?!」
……本当だ。
篠崎
「毎年この辺りから、私、本格的に忙しくなるのよね」
紅花
「私も、放送の合間にお手伝いします」
篠崎
「お願いね」
とも父
「如月くーん!ええとこ見せてや!」
保護者席からとも父が、傍らにロバートとポールを従えて声援を送る。
誰にええとこ見せろと言っているのかは、言わなくてもわかる。
篠崎や紅花に微笑まれて、ともはちょっと面映ゆいが、思いきって声を張った。
とも
「如月先輩!ええとこ見せてやー!」
如月が振り返って、ともに笑顔を見せた。
[削除]
11/27(Wed) 22:50
こんばんは(*^^*)
くちびる
お久しぶりです(笑)
話がどんどん進んでいるんですが...(;´д`)
分身紅花はナレーションしてますね♪
リアル紅花は残業続きで(ToT)(泣)なかなか参加出来ずにヤキモキしてましたぁ................(;´д`)
でも、ちゃんと読んでるんですよ~!!
紅花も色々お手伝いしたいなあ~(^3^)/
[削除]
11/27(Wed) 23:06
紅花ちゃ~ん(^-^)/
とも
くちびるさん、紅花ちゃんはしっかり体育祭の進行をしてくれてるのでスムーズに競技が進んでますよ~(^-^)
そして話を少し繋げます。
☆棒倒し・如月☆
とも
「如月先輩、ええとこ見せてやー!」
ともが頬を赤くしながら自分を応援してくれていた。
そんな彼女にいいところを見せるために頑張ろうと気持ちを引き締めていると、隣にいたクラスメイトらが如月を冷やかした。
クラスメイトA
「いいよなぁ、あんなカワイイ子に頑張れー、なんて応援されちゃってさ」
クラスメイトB
「そうだよ、オレたちも同じ白組なのに、全然応援してくれないぜ」
如月
「そんなに簡単に誰でも応援されたら、こっちが困るっつーの!」
すると、反対側の緑組の連中からも野次られる。
緑組生徒A
「おい如月、お前ばっかりズルいぞ!」
緑組生徒B
「そうだそうだ!いいとこなんか見せさせてたまるか!」
いつの間にか敵からも味方からも攻撃を受けるハメになってしまった。
如月
「ふん、悔しかったらオレより活躍しろよな!」
係員がアナウンスをする。
『一回戦始めます。全員、用意』
11/28(Thu) 17:29
続き。
とも
ピストルのスタートの合図で、トラック内はすぐに4色のハチマキをした生徒が入り交じる形となった。
小春
「緑組頑張れー!あっ、細野先輩、気をつけて!太田先輩、危ない!」
翼
「小春ちゃん、緑組を応援するっていってたのに、やっぱりあちこち応援しちゃうんだね」
間近で見るその白熱した競技に、小春は自分の色の応援もそこそこに叫んでいた。
その隣で、ともは懸命に如月の姿を追っていた。
如月が狙うのは、さっき挑発してきた緑組の旗。簡単に旗を取らすまいと棒を守る生徒が如月を抑えにかかる。
とも
「今がチャンスや!」
如月が旗を奪いにくると予想していた緑組の守りが手薄になったところで、ともが叫ぶのと同時に他の白組の攻撃担当が如月の横から飛び出し、旗めがけて棒に飛びついた。
緑組生徒
「ああっ、しまった!」
あっという間に棒を登り、旗を奪うと白組のの応援席からはわっと歓声がおこったのだった。
[削除]
11/29(Fri) 05:36
☆棒倒し☆
小春
旗を奪われた緑は、もう、この回の競技には参加出来ない。
穂積
「ああっ!」
職員席では穂積が頭を抱えた。
アニ
「ふふふ、悪いな穂積」
まずは1本。
幸先良く緑の旗を奪った、白組の顧問であるアニが、まるで自分が旗を獲ったかのように穂積を鼻で笑う。
一方、勢いに乗る白組は、次に赤組に狙いを定めた。
当然、赤組は俊足の如月を止めようと、横一列になって闘牛の牛のように前傾姿勢で向かって来る。
如月は走る速度を増して勢いをつけると、赤組防御の生徒の背中に素早く手をついて、まるで跳び箱を飛ぶように軽々と相手を飛び越えた。
赤組生徒
「あっ!」
如月
「ごめんね!行っくよー!」
裸足の如月は、棒を倒されないよう踏ん張る赤組の土台の肩を足場に、するすると棒をよじ登った。
赤組の生徒たち
「しまった!」
とも父
「よっしゃ!」
あっという間に棒の先まで登り、下界を見下ろした如月は、しかし、旗を手に入れる直前、隣の青い旗が小笠原に奪われ、棒が傾いてゆくのを見た。
赤組の生徒たち
「よっしゃあ!」
黒柳
「小笠原くん、やったあ!」
一瞬遅れて、如月が赤い旗を抜く。
同時に、ピストルが2回鳴り響いた。
グラウンドには、白い旗がはためく棒1本だけが残っている。
紅花
『ただいまの棒倒しの結果を発表します。1位、白組、2本。2位、赤組、1本』
白組の選手と、応援席から拍手と歓声が上がる。
紅花
『青と緑は0本ですが、より長く旗を守った青組が3位になります』
完全制覇を逃した如月は悔しそう。
しかし持ち前のポジティブさで気を取り直して、2戦目に備えるのだった。
[削除]
11/29(Fri) 08:28
おはようございます(^-^)ノシ
とも
次も如月先輩には活躍してもらわなくっちゃ!
☆棒倒し・一回戦終了後☆
一回戦が終わり、それぞれが元の場所へと戻っていく。
とも
「うーん、あともうちょい早かったらよかったなぁ」
小春
「うん、惜しかったね」
翼
「小笠原先輩も、以外と攻撃に向いてるのかもね。いつの間にか青組の旗を取ってたもん」
その頃の小笠原は。
赤組生徒A
「小笠原、ナイスだったよ!」
赤組生徒B
「次も頼んだぞ!」
小笠原
「……(なんで俺が旗取りに行かなくちゃいけないのさ。でも守りや棒持ちも痛いから嫌だし、人ごみ嫌いだし。…早く帰りたい)」
白組の如月。
白組生徒A
「如月、今の感じで次も行こうぜ」
如月
「そうだね。あ、まもりの方は赤の小笠原さんに気をつけて。人のいないところを狙って攻めてくるから」
白組生徒B
「わかった」
少しのインターバルの間に各組で作戦を練っていると、二回戦の始まりを告げるアナウンスが聞こえた。
[削除]
11/29(Fri) 20:21
白組頑張れ~
ジュン
如月さんはさすがに身軽ですねo(^o^)o
そして、さりげなく棒に登っている小笠原さんがツボです(*≧∀≦*)
藤守
「如月は身軽やなぁ。」
アニ
「しかし、あの眼鏡が旗を取るとは思わなかったぞ?」
藤守
「これで如月が活躍して、徒競走も一位で……俺のMVPの座がピンチやん!」
アニ
「何をゴチャゴチャ言ってるんだ?」
藤守兄弟の呟きでしたm(__)m
[削除]
11/30(Sat) 10:15
おはようございます(^-^)ノシ
小春
せつなさんからの情報により、棒倒しで旗を獲るのはローカルルールだったらしいと知りましたΣ(´□`;)
でももうそのまま行くよ(笑)
~2回目~
明智
「篠崎先生、お手伝いします」
棒倒し2回目を前に、テントの医務室にやって来たのは明智。
篠崎
「ありがとうございます」
明智の笑顔に、篠崎はちょっとくすぐったいような感覚を味わいながら、素直に礼を言って席を勧めた。
明智
「毎年、2回目からは格闘になりますからね」
明智の言葉に、篠崎は苦笑いで頷いた。
そうなのだ。
毎年、棒倒し1回目は、おおむねさっきのようなスピード勝負になる。
対して2回目は、攻撃の人数を減らし、防御を増やして、1回目で活躍した相手チームのエースを数の力で食い止め、長く旗を守ろうとする。
あるいは、ほとんど支えだけを残して、全員攻撃に転じ、より速く相手の棒を倒し、旗を奪おうとする。
どちらの作戦も、いかに棒から離れた場所で相手を防ぐかという事になり、自然、グラウンドのあちこちで取っ組み合いになるのだった。
明智
「現役時代の校長先生や穂積先生は凄かったですもんね」
篠崎
「今あんな乱闘になったら、すぐ教育委員会に訴えられますよ。下手すると警察沙汰かも」
明智
「ですね」
くすくす笑う明智自身、組みあえば誰にも負けなかった事を、篠崎は知っている。
篠崎
「如月くんは足も速いし、柔道部だし、まあ、大丈夫だと思うんですけど。問題は……」
篠崎の視線の先には、さっきうっかり活躍してしまったために、赤組の期待を一身に背負ってしまった小笠原の姿があった……。
小笠原
「帰りたい……」
如月
「ともちゃん、俺、頑張るよ!」
係員
「2回戦、開始!」
パァン、とピストルの音が鳴り響いた。
12/02(Mon) 04:32
☆棒倒し・二回戦☆
とも
パァン、とスタートの合図と共に各色が一斉に動き出した。
先ほど旗を取られた緑組と青組はそれぞれが白組、赤組を狙って攻めてきた。
とも父
「如月くん、今は我慢やで」
そう呟いたとも父のいう通り、如月は攻撃に出ず、防御にまわっていた。棒とそれを支えるクラスメイトを守るように敵を押しやりながら、少しずつ前に出ていく。
他の場所でも同じように押し合いへし合いしていたが、ついには怒声までもが混じりだしてきた。
生徒A
「お前、今俺の足わざと引っかけただろ?!」
生徒B
「お前こそ突き飛ばしてきたじゃないか!」
あちこちで頭に血が昇った生徒らによる取っ組み合いが始まってしまった。
篠崎
「あらら、今年も始まったわね」
明智
「まったく、しょうがないな」
その頃、仲間と少しずつ前線に出ていた如月はケンカしている生徒を尻目に攻撃のチャンスをうかがっていた。
ケンカに巻き込まれないようにしながら敵の陣地を見渡し、一番守りが手薄の組を見つけて距離を縮める。
とも
「あっ、如月先輩がそろそろ仕掛けるで!」
ともが言ったと同時くらいに如月が飛び出した。それに気づいた敵が捕まえようとしたが、彼の俊足には到底追いつけず、あっという間に離されてしまった。
如月が狙ったのは赤組。棒の周りにいた生徒が応戦しようと腕を掴むと、反対に捻りあげられ、飛びつくとひらりとかわされる等、全く波が立たなかった。
とも
「如月先輩、頑張って~!」
ともの声援を受け、今度は見下ろすことなく棒をよじ登り旗を奪うと、すぐさま飛び降りて、続けて隣の青組の陣地へ向かったのだった。
[削除]
12/02(Mon) 05:33
ともさん(´∇`)ノシ
小春
おっと、私が下書きしてたのと真逆の展開(笑)
ちょこっと繋ぐので後はよろしくです。
☆棒倒し~2回目~☆
自分の組の棒が倒されてゆくのを、小笠原は、青組の陣地の中で見た。
小笠原
「……」
周りでは同じように脱力したクラスメイトが、悔しそうな表情を滲ませながら踵を返し、小笠原と目が合うと肩を次々に叩いて、自陣に戻ろうと促してくる。
赤組生徒
「あーあ、負けちまった」
赤組生徒
「残念だったな」
赤組生徒
「やっぱ如月かあ。でもさ、俺たちの組はお前のおかげで1本獲れたし、良しとするか」
棒倒しなんて、危険で野蛮で単純で。
何が面白いのか分からなかった、いや、今でも分からないかもしれない。
赤組生徒
「俺たちの陣に戻ろうぜ、小笠原」
赤組生徒
「お疲れ」
それでも、戻ってくるクラスメイトたちがみんな小笠原に声をかけてくれるという事は、きっと、自分は今、みんなと同じ、悔しそうな顔をしているのだろう。
隣を歩くクラスメイトは土埃にまみれていたけれど、小笠原は少しも不快に感じなかった。
小笠原
「……うん」
肩を抱かれた腕に素直に従って、小笠原はまだ残っている旗に背を向けた。
小野瀬
「小笠原くん、短い間に成長したね」
穂積
「……だな」
とも父
「如月くん、行けー!」
青組の防御は整然としていて、とてもフェアだった。
数は多いものの、さっきまでのように掴みかかってきたりはしない。
如月は明朗快活な性格だが、髪を掴まれるとキレることがある。
青組の生徒たちは、誰ひとり如月の頭には触らなかった。
しかしその分、棒を登ろうとする如月の身体を引き摺り降ろそうとする手の数は多い。
如月
「もー!」
体育着を引っ張られるのに辟易した如月は、ひとつ大きく身体を揺するとしっかりと棒にしがみつき、力ずくでよじ登った。
旗を手にすると、大歓声が上がる。
しかし、今回の如月はまだ油断しない。
クールな表情で棒を滑り降りようとして……下半身に違和感を感じた。
なんかスースーする。
足元を見下ろすと、ハーフパンツを手に、しきりに謝っている太田の姿と、周りで爆笑している青組と白組の選手たちが見えた。
[削除]
12/02(Mon) 09:10
小春さん(^-^)ノシ
とも
私も小笠原さんがもみくちゃにされて先生たちに運ばれていく展開を考えてたんですが、ますます体育祭に参加しなくなると困るのでやめました(笑)
☆棒倒し・二回戦終了☆
如月
「え?……えぇ~っ?!」
太田が持っているハーフパンツが、自分のだと気づくのに、どれだけの時間がかかったのだろうか。
会場は爆笑の渦に包まれた。
ロバート
『いや~ん、ドット柄のパンツなんてカワイイ!』
ポール
『お尻もキュッと締まってそうね♪』
とも父
『そんだけきちんと足腰を鍛えとるっちゅーことやな。ケツの締まり具合ならオレかて負けてへんで』
男性陣の大爆笑とは対称的に、女性陣は苦笑気味だ。
翼
「如月先輩、夢中で棒によじ登ってたから気づかなかったのかな…」
小春
「そうかも…」
ピリピリした雰囲気が和んだところでパン、パンと競技終了のピストルが鳴った。
紅花
「棒倒し二回戦の結果は、1位白組、2位青組、3位赤組、4位緑組です。棒倒し総合優勝は白組です!」
白組の席からわあっと歓声が起きたが、優勝に大きく貢献したはずの如月はすっかり意気消沈して自席に戻ってきていた。
同じクラスの女子や、先輩、後輩からも労いの言葉がかけられる。
ジュン
「如月くん、お疲れさま!」
藤守
「ようがんばったやんか!これで白組の優勝にまた近づいたな!」
如月
「………」
適当に愛想笑いして座っていると、後ろからともがやってきた。
おそらく、今1番顔を合わせたくないだろうと思っていたが、努めて明るい声で話しかけた。
とも
「如月先輩、お疲れさまでした。…真剣に旗を取りに行く姿、カッコよかったですよ?」
藤守が横から何か茶々をいれようとするのをジュンがそっと制し、その場を離れようと促す。
如月
「あーあ、ホントはもうちょっとすんなり旗を取りに行くはずだったんだけどな~。それよりも逆にパンツ見せて棒を登ってたなんて、なんか恥ずかしいよ」
こちらの顔を見ようとしない如月に、ともは近くにあった椅子に座った。
とも
「ハプニングなんて付き物やないですか~。こっちは棒から落ちてケガしないかハラハラして見てたんですよ。…ホンマに無事でよかったです」
本当に安堵した様子のともの声に如月が顔を上げると、いつものニコニコしたともがいた。普段から見ているその顔に、更に鼓動が速くなっているのに気づいた如月だった。
[削除]
12/02(Mon) 16:00
☆棒倒し終了後☆
小春
とも父のリアクション(笑)
そして如月さんのおパンツ、ナイスチョイス( ̄▽ ̄)b
2年生男子の棒倒しが終わると、グラウンドには応援団が登場し、緑、白、青、赤それぞれへの応援と、互いへのエールの交換が行われ始めた。
規律正しい応援団からの気合いの入った応援合戦に、保護者ら一般の観客席から盛んな拍手が送られる。
一方で、職員や生徒たちの席は、先ほどから、何やら慌ただしくなっていた。
次の種目は、部活対抗リレー。
これはエキシビションマッチのようなもので、得点には関係無いため、参加は有志だ。
ただ、活躍すればMVPが近付くので、体育会系の部活はほとんどが参加する。
さらには、来場者に部活をアピールするために参加する、文化系の部活も少なくなかった。
参加条件は二つ。
ひとつ、部活アピールが目的なので、原則として、ユニフォームを着用する事。
もうひとつは、顧問の教師も、同様の服装で参加する事。
小野瀬の剣道着、明智の柔道着、穂積の野球着。いずれもレア物だ。
それぞれの部室で着替えてくる体育系、文化系の部員たちが勢揃いするのを、観客たちは今か今かと楽しみに待つのであった。
部活に所属していない翼は、同じく無所属の小笠原とともに、篠崎のいるテントの救護室に来ていた。
篠崎も小笠原も優しいし、隣には広報委員の紅花もいるし寂しくはないが、ともも小春もいなくなってしまうと、やはり、部活に入っていない残念な思いが勝ってしまう。
高校生活が落ち着いたら、来年の為にも部活に入った方がいいかな、などと考えていると、野球部の部室の方から、ともが駆け戻って来た。
とも
「じゃーん!」
翼
「わあ!」
翼は、現れたともの姿に目をみはった。
それは、男子と同じ、野球のユニフォームだった。
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12/02(Mon) 21:56
こんばんは
とも
先生たちのユニフォーム姿、いいですね~( ゜ρ゜ )ジュル
明智先生は家庭科部でフリフリのエプロン着て参加するのだと思ってました(笑)
とも
「なぁ、これどない?意外と似合ってるやろ?」
エヘンと胸をはるともに様子を見にきたとも父が笑って言った。
とも父
「とも、よう似合ってるぞ~。やっぱりお前は男に生まれてこなアカンかったんやで~」
とも
「なんでそうなるねん。翼、ウチのおとん、私が生まれてきて顔を見るまで絶対赤ん坊は男の子やと信じて疑わへんかってんて」
苦笑しながら話すともに翼もクスクス笑う。
翼
「そうだったの?ともちゃんが男の子だったら、きっと今頃は高校球児になってたかもね?」
とも
「そうじゃなくても、小さい頃からプロ野球の試合を見に行ったり、バッティングセンターに連れて行かれたけどな~」
他の部活の生徒も着替え終わり、ぞくぞくと戻ってくるなか、穂積たち教師も担当の部活のユニフォームで戻ってきた。
彼らの後ろには普段見れないレアな姿を見ようと女子生徒たちが集まってきていた。
小野瀬
「おまたせ~」
穂積
「ユニフォームなんて久しぶりに着たわ~。アラ、とももなかなか似合ってるじゃない。やっぱりマネージャーじゃなくて、部員になるべきだったかしら?」
とも
「わー、穂積先生、ソレ言うたらアカン!」
慌てて穂積の口を塞ごうとするが背の高い穂積に届くわけもなく。
小野瀬
「どういうこと?」
穂積
「大抵の女子はみんなマネージャー希望で来るのに、この子は『野球をやらせてくれ』って入部届を持ってきたのよ」
とも
「うぅ~」
小野瀬
「野球部は女子のマネージャーは一切とらなかったことで有名だったのに、ともさんはマネージャーで入ったから不思議だったんだよね」
とも
「あはは」
穂積
「練習見てるだけはつまらない、とか言って部員たちと一緒にランニングしたり、素振りしたりで全然マネージャーっぽくないのよね。でもともは、体の使い方や、ケガしたときの処置の仕方も全部できるから、ワタシが会議で部活に出られなくても安心して任せておけるわ。部員たちもすっかりともを頼ってるしね」
頭をくしゃくしゃにされながらも、ともは顧問に信頼されているとわかって嬉しそうに笑う。
翼は自分とは違う、穂積とともの距離の近さに少し胸がチクンとしたのだった。
12/03(Tue) 06:40
☆部活対抗リレー☆
小春
ともたちと穂積が楽しそうに話を続けている場所にいるのが何となく辛くて、翼は静かに救護室を離れ、ひとり役員席に戻って来た。
早く小春が帰って来ないかな、などと思いながら座っていると、向こうから、和服にうさ耳カチューシャを付けたジュンが、昨日と同じようにギャルソン姿になった空を連れてやって来た。
周りから、可愛い可愛いという声が飛んでいる。
空
「つばさおねえちゃん!」
翼
「あっ!ジュンさん、空くん!茶道部も走るんですか?」
ジュンの可愛い着物姿をまた見られた事(しかもうさ耳)に感激しながら、翼はせがまれるまま、空を抱き上げる。
ジュンが、翼の腕の中で笑う、空の頭を撫でた。
ジュン
「華道部と連合なの。うちは部員が少ないから」
空
「ぼく、はしるよー!」
ジュンの言う「連合」とは。
そもそもこの競技では、各部活から、それぞれ15人が参加する事になっている。
たとえば部員の多い陸上部や野球部なら、15人の1チームを作るのも簡単だ。
しかし、部員が15人に達しない部活は、誰かが重複して走るか、あるいはバスケ部から8人、卓球部から7人というように、協力しあって参加する事が許されている。
これが「連合」で、この場合は「バスケ・卓球連合」になるわけだ。
ジュンの茶道部は華道部と連合を組むうえ、空やロバート、ポールも動員しての超バラエティーチームになるとの事だった。、
黒柳が、そのロバートとポールを伴って歩いて来る。
NYベアーズの、振り袖に熊耳のカチューシャ姿を初めて見る観客たちは大騒ぎ。
グラウンドの隅から、ランニングに短パンで、列を組んで走って来るのは藤守たち陸上部。
校舎からは、棒倒しが終わったばかりなのに、もう柔道着に着替えた如月たちが、息を切らして駆けてくるのが見える。
細野と太田が制服に白衣を羽織っているのは化学部だろう。着慣れているのか、意外と似合っている。
きゃあきゃあと声援を集めているのは、アンドロメダとパープルドラゴンを加えた、アニメ・特撮・映画研究会。
声はすれども姿は見えず。
人垣に隠れて見えないが、何かのコスプレをしているのは間違いない。
もっと良く見ようと、翼が背伸びをした時、とんとん、と、背中を誰かの指先がつついた。
翼
「?」
振り返った翼の頬を、その指先がぷにっと押した。
ジョー
『ハーイ、翼』
屈むようにして翼の顔を覗き込んでいたのは、ジョー。
家庭科部の喫茶店で着ていた、白いシャツに蝶ネクタイ、ギャルソンエプロンという男装姿だ。
翼
「ジョーさん!家庭科部で走るんですか?」
ジョー
『家庭科部は化学部と連合よー。アケチはコックスーツで、オノセは白衣で走るわよ』
翼
『えっ?部活を掛け持ちしている顧問は、両方で走る事になるんですか』
それは大変だな。
翼は、職員席で談笑している、青い柔道着にきっちりと黒帯を締めた明智や剣道着の小野瀬、ピンクのポロシャツに短パンという、卓球部の藤守アニの姿を遠目に見ながら、しみじみと思った。
確か、アニはアニメ・特撮・映画研究会の顧問もしていたはずだ。
もしかして、アニ先生もコスプレするのだろうか。
想像できない翼が悩んでいると、昨日、家庭科部の喫茶店で見たウェイトレス姿の生徒たち数人が現れ、その中から、ひとりだけジャージの上着を羽織った小春が抜け出して、こちらに走って来た。
小春
「翼ちゃーん」
小春が駆け寄ってきて、立ち上がった翼にぴとっと抱きつく。
翼
「小春ちゃん!今日はウェイトレスの衣装着たんだね!よく見せて」
小春
「やだ。なんか恥ずかしいの」
翼
「あんなに着たがってたのに?」
小春
「給食係の服の方にしようかなあ」
翼
「それじゃ化学部と見分けがつかないよ」
何だか複雑な小春の乙女心に、苦笑いする翼であった。
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12/03(Tue) 08:34
☆部活対抗リレー☆
小春
おはようございます。
アンドロメダとパープルドラゴンのコスプレが思い付きません。
へるぷみー。(-人-)
こちらは職員席。
柔道着姿の明智の凛々しさにうっとりしている篠崎、篠崎に見つめられてどぎまぎしている明智。
そんな二人を微笑みで見守りながら、身支度を終えた穂積と小野瀬は、ともがくれた生徒会特製ドリンクで水分補給していた。
視線の先には、校舎から出てきたばかりの、家庭科部の1年生たち。
白い襟とカフスのついた黒いワンピース、フリルのエプロンとお揃いのカチューシャ。
靴はベルトのついた黒い革靴、そして、白の三つ折りソックス。
穂積
「可愛いな」
小野瀬
「うん」
ふと二人は、アニの様子がおかしい事に気付いた。
アニ
「……絶対領域が……」
口の中でぶつぶつ言っているアニを見て、穂積と小野瀬は顔を見合わせた。
言葉の意味は分からないが、何かやましい目で生徒たちを見ている気がしたからだ。
もちろん、彼女たちの中には、小春と、傍で話を続けている翼の姿もある。
見過ごすわけにはいかなかった。
穂積
「ちょっと、アニ!」
アニ
「うんっ?なんだ?」
小野瀬
「声が裏返ってるよ」
アニ
「べべべ別に」
穂積
「なーんか怪しいのよね。白状しなさい。ほらほら」
アニの頭を抱え込んで、拳の先でぐりぐりする穂積。
じゃれあう二人を横目に、小野瀬は小春を見ていた。
黒髪で小柄な小春に、あのメイド風のウェイトレスは似合いそうな気がする。
正直言うと、近くに寄ってよく見たいくらいだ。
けれど、小春は徒競走の後からずっとジャージ上を着たままで、今も、せっかく可愛い服を着たのに、その上からまたジャージを着てしまっている。
文化祭では着られなかったあの服を、胸に抱いて居眠りしていたほどだったのに。
小野瀬
「……やっぱり傷ついたのかな……」
そうなら無理に脱げとも言えないが……。
唐突に小野瀬は気付いた。
自分は小春のメイド服姿が見たいわけではない。
ただ、あの子の、いつものあの無垢な笑顔が見たいだけだ。
着たがっていた可愛い服を着て、にこにこ笑う無邪気な顔が見たい。
自分に何か出来る事は無いだろうか。
……こんなふうに、誰かの為に何かしたいと思ったのは久し振りかもしれない。
けれど、さっき自分を応援してくれた小春に、何か返したい。
小野瀬はひとり考え込むのだった。
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12/03(Tue) 13:51
小春さん(^-^)ノシ
とも
アンドロメダとパープルドラゴンと聞いたら聖●士聖●しか浮かびません(ToT)
関西では日曜の朝早くにテレビアニメやってますが、時々観てます(笑)
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12/03(Tue) 14:06
☆誰も来ないのを良いことに、ともさんと二人で勝手にどんどん進行中(笑)☆
小春
ともさんありがとうございます。
聖●士聖●ですか。
そもそもそれのパロディだというのは分かるんですが、元ネタがよく分からなくて。
たぶん、文化祭の時に清香さんが繰り出してくれた奥義がそれですよね?
アニにサクラダモンシルバーやってほしいので、戦隊ものは避けたいし(←一緒にやってやれ)
聖●士聖●勉強しなくては(^-^ゞ。
☆部活対抗リレー☆
悩んだ小野瀬が相談したのは、三年生の席にいた、家庭科部の部長。
快諾を得て、部長と共に部室に行った小野瀬は、目的の物を集め、二人がかりで箱に入れたり抱えたりして、急いでグラウンドに戻って来た。
剣道部員
「小野瀬先生、もうじき入場ですからお願いします!」
小野瀬
「分かったすぐ行く、ごめんね!」
走りながら返事をして、向かったのは、すでに入場門の奥に整列を始めていた、家庭科部員たちの元。
思いがけない小野瀬の登場に、きゃあきゃあ騒ぐ部員たち。
家庭科部部長
「みんな、この種目は得点には関係無いから、楽しんで走ってね。その為に、小野瀬先生からご提案を頂きました」
「小野瀬先生から?」
「何ですかー?」
小野瀬は、部長と一緒に運んできた荷物を、部員たちの前に広げた。
「あっ」
それは、1年生たちが製作し、文化祭に展示した、課題の編みぐるみ。
もちろん、小春が作った、等身大の翼の編みぐるみもある。
家庭科部部長
「それぞれ、自分の作った作品を持って走ったら、家庭科部の活動紹介になるんじゃないかって」
今、1年生たちが着ているメイド服も、2年生が作ったもので、家庭科部の作品のひとつだ。
けれど、自分が作った愛着のある作品を持って走る方が、より良いのではないか。
小野瀬は、そう、提案したのだ。
そして、部長はすぐに、それが、胸の事を気にしている小春に対する、小野瀬の思いやりでもあると気付いた。
全員の賛成を受けて、部長が一人一人に編みぐるみを配る。
小野瀬は、ひときわ大きな翼の編みぐるみを、小春に差し出した。
小野瀬
「小春さんのは大きいから、ちょっと大変かもしれないけど。……でも、これを抱えていれば、胸の事とか、気にならないよね?」
後半は耳元で囁くようにして、小野瀬は小春にそっと尋ねた。
小春はじっと小野瀬を見上げ、それから、おもむろに、着ていたジャージの上着を脱いだ。
そうして、驚いている小野瀬から、自分より背の高い編みぐるみを受け取る。
カチューシャをつけ、編みぐるみを抱いた小春の姿は、小野瀬が想像していたのより、遥かに愛らしかった。
小春
「はい。翼ちゃんも一緒に走ってくれるなら、平気です」
海のような色の目を少し潤ませて、小春が、真っ直ぐに小野瀬を見つめた。
小春
「……小野瀬先生、ありがとうございます。私、頑張ります!」
小春が、小野瀬の見たかった笑顔を見せてくれる。
小野瀬
「こちらこそ」
つい、そう言ってしまった。
小春が元気になってくれた事が嬉しい。
自分が、小春を元気に出来た事が嬉しい。
暖かくなった胸を押さえて剣道部の列に加わると、柔道部の列から、明智が、小野瀬に向かって軽く頭を下げるのが見えた。
すぐ隣から、穂積が足を蹴飛ばしてくる。
小野瀬はわざと顔をしかめながら、穂積を蹴り返した。
そうしないと笑い出してしまいそうだったから。
パァン。
部活対抗リレーのスタートを告げるピストルの音が、響き渡った。
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12/03(Tue) 17:40
(*≧∀≦*)
ジュン
久しぶりに(?)来たらジュンが着物にウサミミ(*≧∀≦*)
部活対抗が始まりますね。
賢史くんの活躍を楽しみにしています(←他力本願)
私はコスプレと言われて薄〇鬼やアム〇シアしかでませんでした(((^^;)
イケメンと言えばこの辺だろうと……
12/03(Tue) 18:14
ふむふむ、薄〇鬼、アム〇シア……φ(..)
小春
ジュンさん、情報ありがとうございます(´∇`)
皆様からの情報をもとに、私のイメージするアンドロメダとパープルドラゴンに近いキャラを見つけたらそれにしますわ。
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12/04(Wed) 08:40
おはようございます(^o^)
とも
コスプレは小春さんにおまかせして、少しだけ繋ぎますヽ(・∀・)ノ
☆部活対抗リレー☆
スタートの合図と同時に第一走者が一斉に飛び出した。
トラックの内側を運動部、外側を文化部・連合チームが走る。
これは得点には関係ないが、日頃からの意地で競いあうため、まさに部活対抗リレーの名のとおり、本気で走る運動部と、純粋に部活のアピールのために走る文化部との違いのためだ。
観客たちに手を振り、のんびり走る文化部の選手らの横を、ものすごい速さで運動部の選手が駆け抜けていく。
この競技では、毎年体育祭の花形である陸上部が優勝するので、他の部は当然『打倒陸上部』を掲げて走る。
その事を事前に聞いていたともも、この場の雰囲気に改めて気合いを入れたのだった。
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12/04(Wed) 09:16
なるほど。
小春
私は前半戦運動部、後半戦文化部のつもりでいましたが、ともさん案の方が温度差があって面白いかもですね(  ̄▽ ̄)b。
では、本気参加は野球部(顧問・穂積)、柔道部(明智)、剣道部(小野瀬)、卓球部(アニ)、陸上部で。
あれっ、陸上部の顧問は誰だ?Σ(´□`;)
[削除]
12/04(Wed) 09:26
おはようございますo(^o^)o
ジュン
そういえば、陸上部の顧問は出てきてないような……
あと残ってる先生と言えば校長と篠崎先生でしょうか?
理事長は華道部と茶道部の兼任で(*≧∀≦*)
[削除]
12/04(Wed) 10:21
発表します。
小春
設定担当の清香さんと緊急協議の結果、陸上部顧問は「鳥山」先生を採用します。
元陸上棒高跳びの選手で身長2m。
男性で、鳥山……えーと、名前は鳥山智之。
愛称は「トリン」。
美声です。
そのうち変身するかも(笑)
12/04(Wed) 17:01
鳥山先生(笑)
とも
私の知ってる「トリン」さんも確か美声やったな~(*´∇`*)
←もしかしなくてもきっと同一人物?
登場が楽しみです♪ヽ(´▽`)/
[削除]
12/04(Wed) 21:53
☆部活対抗リレー・野球部☆
とも
時間は少し遡る……
とも
「えぇ?私がアンカーの穂積先生の前に走るんですか?!」
穂積
「その順番の方がいいとワタシとキャプテンで決めたのよ」
はじめは最初の方に走ると聞かされていたともだったが、急遽順番を入れ替えると言われたのだ。
とも
「いや、そこはやっぱりキャプテンが走る方が…」
初めはやる気だったともも、チームのなかで生徒の最後を走るというプレッシャーにテンションが徐々に下がっていく。
野球部員
「柔道部は如月、陸上部は藤守が最後を走るらしいぞ」
野球部キャプテン
「俺たちがその前に差をあけておくから、心配するな」
とも
「えー、それでも勝てる気がせーへんのですけど…」
穂積
「とも、アンタはとにかくバトンを繋いでくれたらいいわ。走ってる最中にぶつかって、ケガでもしたら大変だから、ゆっくり走ってくれてもいいのよ」
とも
「!…いえ、大丈夫です!ぶつかったくらいでコケたりするほど弱くないですから!絶対負けません!」
穂積の言葉に負けず嫌いのともは即座に反論する。
そんなともの様子を見て、穂積もニヤリと笑った。そして真っ直ぐともを見つめ、肩に手を置いた。
穂積
「その調子だ。いいか、抜かれてもいい。そのかわり、そこから引き離されないようについていけ。あとは俺に任せろ」
とも
「はい!」
円陣を組んで『おー!』と士気を高めると、ともの顔からはさっきまでの不安が消え、徒競走の時のような真剣な顔つきになっていた。
12/05(Thu) 03:18
お久しぶりです。
清香
風呂屋に通い始めて11日目、顔馴染みが出来ました(笑)こうなってくると、悪くないもんですね。
☆部活対抗リレー☆
どの部も、連合も、トラックの中央でそれぞれ円陣を組んで最終の打ち合わせを行っていた。
リレーとはいえ、得点には関係ないエキシビジョンマッチなのだが、やはり勝負となってはそう簡単に負けたくない。
常に『勝つ』事を念頭に置きながら練習に励んでいる運動系の部にとっては、すべてにおいて全力で立ち向かいたい。
特にこの種目の絶対王者である陸上部を、今年こそ負かしてやりたい。
作戦を練りながらも、皆の視線は陸上部の円陣の中心にいる顧問の鳥山へと向けられていた。
鳥山
「お前達、分かっているな?我々は桜田門学園の陸上部だ。高校総体を制した我らがエキシビジョンであろうと負けることなどあってはならない!」
部員
「はいっ!!」
凛とした鳥山の声に、空気が一瞬にして引き締まる。
鳥山
「第一走者は俺が行く。それからタイム順に走って、アンカーは藤守だ。行けるな?」
藤守
「はいっ!任せて下さい!!」
名指しで呼ばれた事に応えるように、藤守が胸を張って右手を差し出した。
次々に重ねられる手の上に、鳥山がひときわ大きな手を乗せる。
鳥山
「俺達が陸上部だ!」
部員
「ブレイブ・イン!!!」
獅子の咆哮のような陸上部恒例の掛け声に、観客席が一斉に湧く。
男子生徒
「陸上部!ぶっちぎりで勝ってくれよ!!!」
男子生徒
「負けんなよ―!!」
あちこちから陸上部への応援が投げかけられ、完全に『陸上部推し』な空気に包まれてしまった。
それでも余裕を滲ませた顔で手を挙げながら歓声に答える鳥山を皆が目で追う。
穂積
「くそっ、やっぱり陸上部が本命か。」
小野瀬
「今年は短距離に強い子が多いからね。」
家庭科部・科学部連合で走るため、剣道着の上から白衣を羽織りながら小野瀬が苦い顔をしている穂積の隣に立つと。
明智
「…だからと言って大人しく負けるつもりはありませんがね。」
同じように柔道着の上から大きめのコックスーツを着た明智が通り過ぎていく。
小野瀬
「おや、やる気満々だね。」
明智
「小野瀬先生は俺の次でしょう。早く準備なさって下さい。」
茶化すような小野瀬に口調に一瞥を送り早々とスタートラインに立った明智は、大きく息を吐くと一度だけ本部テントへと顔を向けた。
その視線の先にいるのは確認しなくても分かる。間違いなく篠崎だろう。
穂積
「…ったく、リア充め。」
小野瀬
「ま、良いとこ見せたいのはみんな同じだってことだよ。」
『誰にとは言わないけどね』と小さく呟きながら小野瀬は第2走者の列へと足を向ける。
穂積
「んなもん、分かってるっつーの…。」
スタートを告げるピストルの音に合わせるように、穂積はユニフォームの帽子を深く被り直して部員達の元へと戻って行ったのだった。
→
我が家は戦隊もライダーもプリキュアも毎週予約がデフォです。
12/05(Thu) 08:26
おはようございます
とも
ただ今鳥山先生の声を脳内変換中…(*v.v)。。。
あぁ、素敵やわ~(//∇//)
陸上部はブレイブインのあとはダンスしないのかな(笑)
12/05(Thu) 09:15
グラウンドで陸上部とトリンに変身ダンスされたら笑うわ(笑)←ツボらしい
小春
体育会系はやっぱり熱いですねえ。
ワタクシは文化系を担当しよっと。
あ、鳥山先生が今まで姿を見せなかったのは、実は広報委員会の顧問でもあり、彼の美声に惚れ込んだ業者からの熱いリクエストを受けて、学園祭DVDにナレーションを入れていたからだという設定でよろしく。(←笑)
業者談
「美声で有名な小野瀬先生に勝るとも劣らない、いい声です」
12/05(Thu) 09:24
☆☆満杯御礼☆☆
小春
おかげさまで、こちらのスレッドは満杯です。
引き続き、リレー専用スレ13でお楽しみ下さいませ。
新スレッドでは部活対抗リレーが本格始動!
体育祭も残りわずか。MVPは誰の手に?!
そして、みんなの恋の行方はどうなる?!
さあ、ブレイブ・イン!
みんなありがとう!(´ 3`)×1200
新スレッドもどうぞよろしくお願いします!