『穂積←→小野瀬』
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06/15(Sat) 08:50
とも
おはようございま~す(^o^)/
私も昨夜は見事に寝落ちしました。
今日は1日出かけるので、夜まで読み専門になると思いますm(__)m
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06/15(Sat) 17:20
ともさんいらっしゃーい♪
小春
~翼vision~
終業後、いつものように室長の病室を訪ねると『面会謝絶』の札が掛かっていて、私はビックリしてしまった。
どうしたんだろう。
昨日は、リハビリも順調だと言っていたのに。
また明日な、って別れたのに。
容態が急変したの?
……まさか。
悪い想像をしかけた私は、頭を振って否定した。
それでも、一度湧き上がった不安はなかなか消えなくて。
どうしよう。
ドキドキして、胸が苦しくなってきてしまった。
ナースステーションで容態を聞いてみようか?
身内でもない私に、詳しい事は教えてくれないかもしれないけど。
それでも、と震え始めた足をナースステーションに向けて踏み出した時、背後の病室の扉が開いて、誰かが出てきた。
それは、小野瀬さんだった。
時は一時間ほど遡る。
~小野瀬《身体は穂積》vision~
看護師
「穂積さんて、噂よりも気さくな方なのね」
小野瀬
「どんな噂なんでしょう」
看護師
「警察庁キャリアで、仕事も出来て、将来性抜群。背も高いし美形だし、見た目は凄く優美なのに、乱暴で、それに、女嫌いだって」
合ってる。
小野瀬
「噂は当てにならない」
看護師
「そのようですね。礼儀正しいし、いつもニコニコしてるし。今回の入院で、きっと、ファンが増えてますよ」
小野瀬
「あなたもその一人、だと思ってしまったら、自惚れすぎかな」
看護師
「どうかしら」
小野瀬
「ふふ」
看護師
「うふふ」
俺と彼女が見つめあった時、いきなり病室のドアが開いた。
穂積(身体は小野瀬)
「穂積ーーー!!」
看護師
「きゃあっ」
つかつかと入って来た穂積(身体は俺)は、俺と、傍らにいた看護師を睨み付けた。
看護師は慌てて道具を片付けて、部屋を飛び出してゆく。
穂積はどこから工面して来たのか、『面会謝絶』と書かれたプラスチックの札を扉の外に掛けると、勢いよく閉めた。
穂積
「俺の姿で女を口説くな!」
小野瀬
「身体を清拭してもらっていただけだよ。あ、もしかしてヤキモチ?ごめんね。もう少し回復したら、俺が自分で全身拭くから」
穂積
「そんな訳の分からないヤキモチは妬かん!身体なら俺が拭く!」
小野瀬
「お前が俺の姿で?……それも悪くないな」
穂積
「……」
殴られた。
小野瀬
「痛ったー……何?今日は一段とバイオレンスだね」
穂積
「櫻井に気付かれたかも知れん」
小野瀬
「何か、ヘマした?」
服を直しながら俺が起き上がると、穂積は口を開いて……
……慌てて閉じた。
小野瀬
「何だよ?」
勢いよく怒鳴り込んできたくせに。
つんのめりそうになりながら、俺はもう一度、訊いた。
俺の顔をした穂積が、真っ赤になる。
どうやら、気付かれたと思って焦って俺の元に来たものの、どうしてバレたと思うのか、その理由は言えないらしい。
だが、言いたくない話ほど聞きたくなるもので。
小野瀬
「いつ、気付かれたと思ったの?」
穂積
「……最初の見舞いの時だ」
小野瀬
「最初?……ああ、クマの人形をくれた時か」
穂積
「…………そうだ」
穂積の目が泳いだ。
穂積
「櫻井が差し出してくれた紙袋を受け取ったら……クマが入ってて……顔を上げて見たら、櫻井が真っ赤になって俯いていて……『ありがとう、嬉しい』って言ったら、櫻井が、ぱあっと笑顔になって……『良かった!喜んでもらえて』って……それで……」
真っ赤になった穂積が、両手で顔を覆ってしゃがみこんだ。
穂積
「……最悪だ」
穂積はそのまま首を振った。
小野瀬
「……念のため聞いておくけど、それ、『小野瀬』が受け取ったクマだよね」
穂積
「だから恥ずかしいんじゃねえか!」
叫ぶ穂積は半泣きだ。
穂積
「どんだけクマが嬉しいんだ俺!!」
穂積は呻いて、俺の長い前髪をぐしゃぐしゃと掻きまわす。
穂積
「よりによって、何故あのタイミングでバレるかな?ああ、穴があったら入りたい。そして永遠に埋めて欲しい。お前上から踏み固めてくれ」
もう、ぐずぐず。櫻井さんが絡むと、穂積のヘタレっぷりは手に負えない。
話を総合すると、嬉しくて舞い上がって、つい、穂積としての地が出てしまったというところか。
俺なんか半分狙った、とは、口が裂けても言えないな。
小野瀬
「……まあ、でも、とりあえずは、このまま演技を続けよう。彼女が気付いたとしても、まだ、確信まではいってないはずだし。元に戻る方法が分からなければ、混乱させるだけだし」
穂積
「……そうだな」
結局、結論はそこに落ち着いた。
今日もそろそろ櫻井さんが来てくれる時間だ。
お互い、なるべく櫻井さんとは接触しない方がいいな、と申し合わせをして、俺は穂積を帰らせた。
だから、扉を出た途端、穂積が当の櫻井さんに出くわしてしまった事など、知るよしもなかったのだ。
06/15(Sat) 20:17
お邪魔します♪
くちびる
仕事帰りに読んでます…。段々シリアスになって来てる様な気がする…ルイルイの翼ちゃんへの想いが切ないなあ…このままハッピーエンドにしてあげたい~゜゜(´O`)°゜まーくんゴメンなさい(;>_<;)
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06/15(Sat) 20:26
くちびるさん、お仕事お疲れさまです♪
小春
お忙しい中ありがとうございます。
だから言ったでしょ、ワクワク読んでる場合じゃないって。
でも、私の企みを肌で感じていただけているようで嬉しいです。
さあ、早く片棒担いで下さい(* ̄ー ̄)
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06/15(Sat) 21:52
今日は遠足でした。
清香
炎天下の下ひたすら歩いて疲れたわ(>_<)
それでもめげずに、いってみよう!
~翼vision~
翼
「小野瀬さん!!」
よかった、病室から出て来たばかりの小野瀬さんなら室長の病状が分かるかもしれないと、私はここが病院だということも忘れて駆けだしていた。
翼
「小野瀬さん、室長は…、室長はどうしたんですか?」
思わず縋りつくようにライトグレーのジャケットを掴むと、小野瀬さんは一瞬身体を固くしたようだった。
驚いて私を見る目に、思わず嫌な予感が胸を駆けていく。
もしかしたら。
そんなこと考えたくない。
でも。
まさか。
あの室長が…?
ぐるぐると湧き上がる不安に、思わず吐き気さえ覚える。
目頭が熱くなって、視界がぼやけてくる。
翼
「小野瀬…さん、お願いします、教えて下さい。室長は…、室長は…どうしたんですか?」
さらに一歩詰め寄ろうとした私から距離を取るように、小野瀬さんが半歩下がった。
小野瀬(中身は穂積)
「櫻井…さん、ちょっと場所をかえようか。ここだと目立っちゃうからね。」
翼
「あ…、ごめんなさい。」
確かに背後のナースステーションからは刺さるような視線を背中に感じていた。
それもそうだろう。
『桜田門の光源氏』と名高い小野瀬さんの胸元に縋りつくようにくっついていたんだから。
なんて大胆な事をしてしまったんだと、あせりや恥ずかしさやらで顔に熱が集まる。
誰の顔も見れずに俯いていると、頭に温かな手が乗った。
小野瀬(中身は穂積)
「穂積は大丈夫だから。よく寝ているからそっとしておいてやろう、ね?」
いつもの小野瀬さんの優しい声と、『穂積は大丈夫だから』という言葉が私の心を少しずつ落ち着かせてくれた。
それと同じように、髪を撫でる手の優しさが心地いい。
優しく、優しく、髪に指を滑らせるように、長い指が丁寧に髪を梳いていく。
うっとりとしてしまうその感覚とともに、不思議な違和感が私の胸を駆け抜けた。
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06/15(Sat) 22:13
ただいま帰りました
とも
~穂積(身体は小野瀬)vision~
…落ち着け、俺。
今は小野瀬のフリをしなければ。
そして彼女にニッコリ笑いかけた。
穂積
「あぁ、櫻井さん。穂積なら今日はリハビリで疲れてしまったみたいでね、寝てるだけ。面会謝絶の札は俺がかけてやったんだよ」
櫻井
「そうなんですか?はぁ~よかったぁ。それより小野瀬さんはもう平気なんですか?仕事にも復帰されたみたいですけど、治ったばかりなんですから無理しないでくださいね?」
心底ホッとした顔をしている櫻井を見て俺は胸が痛んだ。俺を心配してくれてるハズなのに、櫻井が見てる俺は今は小野瀬な訳で…。
この時の俺はどんな顔をしていたんだろう。櫻井が首を傾げて見上げてくる。
櫻井
「あの、小野瀬さん?どうかされたんですか?」
穂積
「ん?何でもないよ。それより、せっかくだから二人っきりで食事でもどうかなって思ったんだけど、今からまた仕事に戻らなくちゃいけないんだ。」
これは本当。少しの休憩時間を利用してすっ飛んで来てしまったので、早く戻らなければならない。
櫻井
「え?小野瀬さん、復帰早々に徹夜とかされるおつもりですか?まだケガは完治してないんですよ?」
穂積
「ははっ、櫻井さんにそう言われたら行きたくなくなっちゃうな。でもラボの連中に迷惑を掛けっぱなしだからね。あ、夜遅いからホントは送っていってあげたいんだけど、ごめんね」
ホントは送って行ってやりたい。だが、今はボロが出る前に立ち去りたいのが本音だ。
だが、櫻井の口からとんでもない言葉が返ってきた。
櫻井
「…あの、もし迷惑でなかったら、私もお手伝いさせてもらえませんか?」
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06/15(Sat) 23:27
(・・;φ書き書き
くちびる
穂積(身体は小野瀬)vision
手伝う…まあ小野瀬の身体を気遣っての発言だろうが…そんなことをされたら俺が小野瀬じゃないとバレちまうんじゃないか?櫻井は恐らく今も違和感を感じてる筈だ。勘がいいからな…。でも身体は小野瀬でも中身は俺なんだ…。櫻井に側に居て欲しい…。俺が葛藤と戦っていると櫻井が不思議な顔をして見上げてきた。
駄文で恥ずかしい(*ノ▽ノ)です…もう寝ますので続きお願いします~゜゜(´O`)°゜テへっ♪
06/16(Sun) 00:16
日付が変わりました♪
小春
ともさん、清香さん、くちびるさん、ありがとうございました。
おかげさまで急展開な予感。
引き続きよろしくお願いしますm(__)m
リアルタイムなリレーSS、今日も飛び入り歓迎です。
作家様、読者様、今日もよろしくお願いします(´∇`)
~穂積《身体は小野瀬》vision~
穂積(身体は小野瀬)
「すごく嬉しいな。でも、ごめんね。今から手伝わせたら徹夜になりかねないし、間違いなく終電に間に合わない。それに」
俺は名残惜しさを感じながらも、櫻井の頭から手を離した。
穂積
「ルイパパから、留守中、娘に近付くなと釘を刺されているからね」
いかにも残念そうな表情を作って言うと、彼女は、そうですか、と俯いてしまう。
可哀想な事をしたかな、と思っているうちに、櫻井は顔を上げて、にっこり笑った。
翼
「……でも、室長がそうおっしゃったなら、やめておきます」
穂積
「あ……、うん」
翼
「今は特に、室長に余計なご心配はかけたくないですから」
正直ほっとしながら、俺は頷いた。
翼
「その代わり、本当に必要な時には、いつでも呼んで下さいね?」
穂積
「うん」
翼
「小野瀬さんも、絶対に、無理はしないで下さい。約束ですよ」
穂積
「……うん。約束する」
こいつにはかなわない。
穂積
「じゃあね。ありがとう、おやすみ」
これ以上は未練が出そうなので、俺は踵をめぐらせ、櫻井に背を向けた。
~翼vision~
行っちゃった……。
本当は、もっとゆっくり話したかった。
確かめたい事とか、聞いて欲しい事とか、あったのに。
髪に触れられた時の心地好さを思い出しながら、私は、自分の気持ちに戸惑っていた。
どうして、私、こんなに小野瀬さんの傍にいたいと思うんだろう?
小野瀬さんの背中を見送って、立ち尽くしていた私の肩に、ぽん、と手が乗せられた。
大きな手。
驚いて振り返ると、そこにいたのは、明智さん。
翼
「ま……明智さん」
微笑みかけた私に、明智さんの表情は暗く、硬かった。
明智
「小野瀬と何を話していたんだ?」
[削除]
06/16(Sun) 04:32
エミ
ラボでひっくり返った小野瀬さんに笑った。腰は強そうなのに(笑)
~翼vision~
櫻井
「ケガの具合と復帰された仕事の話です。何も変な事されてませんよ」
にっこり笑ってそう答えても、明智さんは硬い表情を崩さないまま、私の頭に手を乗せて髪を梳く。
さっきまで小野瀬さんがそうしていたような手つきなんだけど、力の加減とリズムは時々そうしてくれる明智さんそのもので、無言のまま繰り返している。
櫻井
「あ、あの…明智さん?」
明智
「す、すまん。小野瀬に触られてたから…」
その時、ハッと記憶が蘇った。
小野瀬さんに撫でられた時の、あの感覚。
あれは、研修合宿の夜、私が寝つくまで頭を撫でてくれていた室長と同じだ。
熊が出ても幽霊が出ても守ってくれるって言ってくれて、穏やかで温かくて心地良くて安心して眠れた、あの時の室長の手と同じだった。
壁|д・)ソォ~…大丈夫かな?ぶっ込んじゃったかな?スミマセン。
[削除]
06/16(Sun) 10:59
エミさん、ありがとうございます♪
小春
小野瀬さんがひっくり返ったのは、室長が、自分の身体の感覚でいるからですね。
小野瀬さんは腰は室長に負けなくても(?)、足は弱いぞ!ってわけです。
でもまあ一人はフトシくんですから(笑)
~翼vision~
明智
「小野瀬とは二人きりにならないでくれ」
明智さんの言葉に、私は自分の思考から現実に引き戻された。
翼
「えっ?」
顔を上げて確かめると、明智さんは苦しそうな表情をしていた。
明智さんは普段、人の悪口を言うような人ではない。
けれど、小野瀬さんとは、どうしても相容れないようだ。
きっと、明智さんは自分が誠実なので、不特定多数の女性たちと関係のある小野瀬さんが、いかにも不誠実に見えるのだろう。
小野瀬さんの方も、真正面からぶつかってくる明智さんが少なからず煙たいらしく、二人は決して仲が良いとは言えない。
私と明智さんがお付き合いを始めてからは、なおさら。
明智
「あの人だけは嫌なんだ」
明智さんは真剣な表情で、私の両肩に手を置いた。
明智
「お前をあの人に奪われやしないか、心配でたまらないんだ」
その手に力が込められて、私は胸が熱くなった。
でも。
私は、さっき閃いた仮説を、明智さんに伝えてみようと思った。
あまりにも荒唐無稽で、馬鹿馬鹿しくて、口にするのも憚られるような思い付きだけど。
でも、もしもそうなら、今までのあの違和感の説明がつくの。
翼
「私、小野瀬さんに心変わりしたりしません」
ただ、確かめたいだけ。
翼
「だから……」
明智
「小野瀬とは会うな」
突然、明智さんに抱き締められて、私は声を失った。
明智
「絶対にだ。……頼む」
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06/16(Sun) 11:38
とうとう物語が動き出すか!?
清香
デスクワーク中心だから足は弱いかもね。そして小野瀬さんの腰は女性相手にしか強くならない気がする(笑)
~翼vision~
頭の中に塊りのように残っていた違和感がスッと消えた気がした。
いくつも散りばめられていた点が、少しずつ線になっていくと言った所だろうか。
もしかしたら。
本当にもしかしたらだけど。
小野瀬さんは室長なんじゃ…?という考えが頭をよぎる。
マンガみたいな話だけれど、クマの編みぐるみを渡した時の『お前の手作りだろ。嬉しいに決まってる』と言われた言葉も、髪を撫でる手つきも、私の知っている室長だったから。
予感が確信へと変わりつつある。
でも、証拠なんて何もない。あるのは、私の直感だけだ。
そして、明智さんは苦しんでいる。
私を腕に閉じ込めながらも、懇願するような声に胸が痛む。
小野瀬さんに心変わりなんてしない。
でも。
いつも優しく見守っていてくれて、背中を支えてくれていた室長の姿がどうしても頭から離れない。
離れてくれない。
捜査室へスカウトしてくれたのも室長だ。
警察官としてぺーぺーの私に、刑事としての道を拓いてくれた人。
お父さんのように時に厳しく、時に優しく包み込んでくれた。
研修でも魚を捕まえさせてくれたり、切っただけの野菜を『美味いな』と喜んでくれたり、肝試しでもびしょぬれになった如月さんに置いていかれた私を連れて帰ってくれたり。
なにより、車の中で過ごした一夜が忘れられなかった。
眠りにつくまでずっと撫でてくれた手の優しさも、タオルケットを何度もかけ直してくれた温かさも、明け方目を覚まして見た室長の寝顔の綺麗さも、すべてが大事で。
そんな室長がどうしても胸の奥から離れていかない。
明智
「…翼?」
不安げに揺れる明智さんの声が耳に残るが、どうしても確かめたい。
翼
「…分かりました。」
明智
「ありがとう。そう言ってくれて、良かった。」
ホッと息を吐く明智さんの横顔を見ながら、私は小野瀬さんの、もしかしたら室長かもしれない人の元へ行こうと心に決めたのだった。
→
また被る所だったorz
でも、流れは小春さんと同じだったから良かったわ。そして明智さん、ゴメンm(__)m
[削除]
06/16(Sun) 14:55
ゴメンなさい(;>_<;)
くちびる
やっぱり室長の魅力には逆らえないですね…。明智さんゴメンなさい(;>_<;)
翼Vision
「明智さんには申し訳ないけど、どうしても確かめたい。姿は小野瀬さんだけどふとした仕草が室長に思えて仕方ないから…。」そんなことをを考えながら私は歩き出した。
こんな感じでいいですかね?
おっと休憩終わっちゃう~←丸投げ( ̄▽ ̄;)
06/16(Sun) 16:00
満杯御礼
小春
くちびるさん、ありがとうございます。
皆様のおかげで、このスレッドは満杯です。
ありがとうございました。
引き続き『明智誠臣について・2nd』でお楽しみくださいませ。
ここまでのあらすじ
『恋人の日~明智編~』
今年の研修合宿は、キャンプ場で一泊二日の野外活動。
いつもの捜査室のメンバーに、キャンプ場の利用券をくれた藤守兄、車の運転に駆り出された小野瀬、自称キャンプ場従業員の山田を加え、相変わらずの大騒ぎだ。
初日は川での魚捕りから始まって、バーベキューや胆試しで盛り上がる。
夜、恋人になったばかりの翼に呼び出され、ついつい暴走しかけた明智は穂積から、翼は小野瀬から厳重注意を受ける羽目に。
それでも普段とは違う場所で親睦(笑)を深めた事で、明智と翼は、恋人としての絆をさらに強くしたのであった。
……
そしてここから掲示板、リアルタイムリレーSSです。
『穂積←→小野瀬』
キャンプ2日目。
前夜、明智と翼の会瀬を目撃してしまった穂積と小野瀬は、ショックを抱えたままオリエンテーリングに参加。
特に、長年に渡って翼に淡い恋心を抱いていた穂積の心境は複雑だ。
悪友の想いを知る小野瀬は何とか穂積を励まそうとするが、その最中、路肩が崩れて二人は山道から転落してしまう。
目覚めた時、なんと、二人の心と体は入れ替わっていた。
その後、病院に運ばれた穂積(身体は小野瀬)は軽傷だったため、数日後には小野瀬として職場に復帰。
一方、小野瀬(身体は穂積)は重傷で、リハビリのために入院生活が続いている。
二人の入れ替わりに気付いているのは、勘の鋭い櫻井翼だけ。
その櫻井は、自分の仮説を確認するため、明智の意見に反すると知りながら、小野瀬として働く穂積に会おうとする。
06/16(Sun) 15:59
パラサイトせ☆な
どうしても・・・;;
仕事のバカ~~~~><;
と、何度叫びたかったか;;
こんなにオイシイシュチュのお話に参加できなかったら死ぬ←どんだけ^^;
翼
「明智さん、室長になら会いに行ってもいいんですよね?」
明智
「あ、ああ、もちろんだ。今日は室長は疲れて眠ってるようだから、明日仕事が片付いたらまた一緒に病院へこよう」
翼
「はい。じゃあ申し訳ないんですが、今から私と警視庁に戻ってもらえませんか?」
明智
「今から?構わないが、どうした?忘れ物か?」
翼
「・・・とっても大事な忘れ物をしたんです。それを確かめたくて」
明智
「忘れ物を確かめる・・・?」
訝しそうに首をかしげる明智さんの手をそっと握って、私は一歩を踏み出した。
明智さんは、びっくりしたようなちょっと照れたような表情を浮かべる。
でも、次の瞬間私の手をしっかりと握り返してくれ、歩き始めた。
大丈夫。
明智さんにも・・・理解してもらえるはず。
いや、明智さんなら絶対に分かるはずだ。言葉で説明しなくたって。
だって・・・絶対的な信頼関係で結ばれている明智さんと室長だもの。
確信を秘めて進む先は、小野瀬さんのラボ。
警視庁に戻り捜査室のあるフロアではなく、鑑識の方向へ向かっていることに気付いた明智さんは、
明智
「・・・翼、どうしてこんな時間に小野瀬さんのラボへわざわざ俺と行かなければならないんだ?」
翼
「まだきっとお仕事中のはずです。お邪魔かもしれませんが、そこでしか確かめられないので」
明智
「忘れ物って、ラボにあるのか?」
翼
「はい。とっても大切なものなんです。どうしても失えないかけがえのないもの・・・だからこそ、明智さんにも一緒に行ってほしいんです」
明智さんは私の表情から何か特別な空気を察知したようで、それ以上は何も聞かなかった。
私はラボのドアの前に立ち、一度深呼吸をする。
翼
「明智さん、私のあとから少し間をあけて入ってきてくれませんか?」
明智
「・・・構わないが、小野瀬さんと何があるんだ?お前の目的は、物ではなく小野瀬さんだろう?」
翼
「はい。でも正確には、小野瀬さんではなく室長に会いに来たんです」
明智
「え?」
私はそう言い切ってラボのドアを開けた。
翼
「こんばんは。お忙しいところ失礼します」
中では小野瀬さんがフトシさんとPCの画面を指しながら会話中だった。他のスタッフは見当たらない。
小野瀬さんは私に気付くと、驚いたように声をかけてくれた。
穂積(身体は小野瀬)
「どうしたの?こんな時間に。さっき病院で会ったからてっきり帰ったと思ってたよ」
翼
「はい、本当は帰宅するつもりだったんです。でもどうしても小野瀬さんに相談したいことがあって」
穂積
「相談?・・・病院で何かあったの?」
翼
「・・・私・・・明智さんと・・・」
穂積
「明智・・・くんが、どうかした?」
翼
「・・・お仕事中にお話しすることじゃないってわかっているんですが、今、誰にも相談できなくて・・・」
今までのことを考えると涙が勝手にでてきてしまう。
お二人がどれほど辛かったのかと思ったら、私ができることなんてもしかしたら何もないのに、踏み込んでしまってもいいのかと、一瞬言葉にするのを躊躇してしまった。
すると、
穂積
「・・・まさか、明智のやろう・・・」
小野瀬さんが聞いたことのないほど低い声を出したかと思うと、ぐっと拳を握りしめるのがわかった。
そこへノックの音がする。
明智
「失礼しま・・・」
約束どおり、よりは早めに明智さんが入ってきた。
そこへ、いきなり小野瀬さんが明智さんにつかみかかる。
穂積
「明智ぃ!!貴様、櫻井に何をした?!」
明智
「え?な、何って何のことですか?」
穂積
「うるせぇ!!櫻井が泣いているじゃねぇか!!!」
翼
「室長!!違います!明智さんは何も」
穂積
「お前は黙ってろ!」
明智
「し、し・・・つ長?」
穂積
「あ・・・!」
翼
「やっぱり!・・・室長!!!」
私は思わず小野瀬さんの姿をした室長の背中に縋り付いた。
やっちゃった~~><b
急展開は、まだ早いでしょとかって思われたら削除お願いします~~
どなたかと被ってないといいな;
[削除]
06/16(Sun) 19:04
せつなさん、ありがとうございます。
小春
~穂積《身体は小野瀬》vision~
しまった。
背中に櫻井の温もりを感じ、そして、咄嗟に振り返ったフトシの顔が見る見るうちに真っ青になってゆくのに気付いて、俺は自分の失敗を悟った。
太田
「お……御大…」
穂積(身体は小野瀬)
「太田。悪いが、席を外してくれるか」
太田
「は、はい」
穂積
「すまない。後で、必ず、説明する」
すまない、太田。
こんな形で伝えるつもりはなかった。
細野と太田は、唐突で不自然な俺の頼みを、何の疑いもなく聞き入れてくれた。
明らかに違和感を感じていたはずなのに、黙って俺を助けてくれた。
その恩人に。
俺は、それでもまだ俺に従い、静かに出てゆく太田に向かって、深々と頭を下げた。
扉が閉まる。
俺の背から離れて唇を開き、何か言いかけた櫻井を制して、俺は明智を見た。
明智は黙って、俺を見つめていた。
穂積
「……明智」
明智
「何の冗談ですか?」
俺はかつて、こんな冷ややかな明智の声を聞いた事がなかった。
翼
「明智さん」
明智
「翼、お前もだ。俺をからかっているのか?」
何から説明すればいいのか。
明智
「失礼します」
櫻井の手を引いて、明智がラボを出てゆく。
俺はただ、その二人の背中を見送るしかなかった。
[削除]
06/16(Sun) 19:05
帰宅途中なう♪
くちびる
明智「翼…正気か?何で小野瀬が室長なんだよ?有り得ないだろうが!」あの明智さんがこんなに声を荒げるなんて…
翼「じゃあ小野瀬さんが室長の真似でもしてるって言うんですか?何の意図があって!?私は確信があるんです。あの人は室長です。今室長の姿の方が小野瀬さんなんですよ。私ラボに行きます。あの人を独りに出来ませんから。」
私は明智さんの手を振り払い、そして走り出した。
彼が私を呼ぶ声が聞こえたけれど、私の心は室長の事で一杯だった。
翼ちゃんをまたラボに行かせちゃいました( ̄▽ ̄;)
[削除]
06/16(Sun) 21:22
くちびるさん、ありがとうございます
小春
~明智vision~
気付けば俺は、警察病院に来ていた。
面会時間はとうに過ぎ、廊下の明かりも消えている。
俺は薄暗い中を、室長の病室へ向かっていた。
たとえ個室であっても、病室の扉に鍵はかかっていない。
俺はそっと室内に入り、靴音を立てないようにしながら、室長の枕元に立った。
小野瀬さんが室長だと。
室長が小野瀬さんだと。
翼は確かにそう言った。
……ありえない。
そんな事があるものか。
今の俺には、翼も小野瀬も信じられない。
明智
「……室長」
眠る室長は応えない。
彫像のように美しい顔に、ただ月明かりが影を造るばかりだ。
この姿がただの器だなんて。
明智
「嘘だと言って下さい」
俺はベッドの脇の床に座り込み、膝に顔を埋めた。
明智
「俺に真実を教えて下さい、室長……」
06/16(Sun) 22:20
とも
~小野瀬(身体は穂積)vision~
面会時間が終わり、病院内に静寂が訪れる。
穂積は今頃ラボで俺の代わりに溜まっている分析やらを頑張っているのか。
さっき病室に飛び込んで来たとき、櫻井さんに俺達の事を気づかれたかもしれないと言っていた。穂積ともあろう男があんなに落ち着きがなく焦っているところを見れて、それはそれで楽しかったけど。
そんなことを考えながら、毎日の過酷なリハビリと、穂積へ見舞いに来てくれたお偉いさんたちへの対応に疲れた俺は目を閉じて眠りにつこうとしていたところへ、廊下から足音が近づいてくるのが聞こえた。
夜間の巡回かと思っていたその足音は、俺の病室の前で止まり、静かに扉が開けられた。 咄嗟に寝たフリをして様子を窺う。
「嘘だと言ってください。……俺に、真実を教えてください。……室長」
この声の主は……明智くんか?
真実とは、一体何の事だ?
「……櫻井が言っているように、あなたは室長ではないのですか?だとしたら、……あなたはっ」
櫻井さんは俺の姿をしている穂積に気づいてしまったんだね。そこに明智くんも居たが、俺と穂積が入れ替わったなんて信じられるハズがないといったところか。
明智くんが一人でここに来たということは、櫻井さんは今穗積と一緒で。おそらく穂積は本当の事を説明している。彼女には嘘はつけない奴だからな。
こうなったら、仕方がない。こっちも本当の事を話そうかな。櫻井さんのように信じてくれるかどうかはわからないけど。
小野瀬
「悪いね、明智くん。キミは信じられないだろうけど、合宿で穗積と二人で遊歩道から落ちた時、俺達は中身が入れ替わったんだ。これが真実だよ」
[削除]
06/16(Sun) 22:24
うっかり
とも
字の色を変えるの忘れてしもた(つд;*)
今回だけごめんちゃい。
さぁ、このあとの展開はどうなる?!
[削除]
06/16(Sun) 22:30
ともさん、ありがとうございます。
小春
小野瀬さん、豪速球。Σ(´□`;)
ワタクシ、うかつにも大爆笑してしまいました。
どうする明智(笑)
[削除]
06/16(Sun) 23:18
こんな感じでいいですかね?
くちびる
明智「本当にそんなことが…映画じゃあるまいし、室長は記憶が混乱しているだけなんですよ。俺は信じませんよ。あなたは誰がどう見ても"穂積泪"なんですからっ!」
小野瀬(身体は穂積)
「どうしても認められないんだね…。まあ無理もないか…。俺だってそうだったんだから…。穂積だって同じだよ。だけど今は驚くほど現実を受け止めている。まあ明智くんは彼女の本心を知ってしまっての動揺もあるから余計に現実から目を逸らしたいんだろうけど…。」
明智が凄い勢いで小野瀬(身体は穂積)に近づいて行った。
[削除]
06/16(Sun) 23:35
くちびるさん、ありがとうございます。
小春
~明智vision~
小野瀬(身体は穂積)
「俺は、小野瀬葵だよ」
明智
「……」
目の前で起きている出来事を受け入れられない。
ベッドに身体を横たえたまま、顔だけを俺の方に向けた室長は、まるで分析結果が出た時のように淡々と、俺に『真実』を告げた。
明智
「……嘘だ」
小野瀬(身体は穂積)
「きみは、『真実を教えろ』と俺に言ったよ」
明智
「……あんたに訊いたんじゃない……」
絶望を感じながら、俺は首を横に振った。
あんたじゃない。
室長に答えて欲しかったんだ。
小野瀬
「ラボで穂積に会わなかった?あいつはきみに、『真実』を見せなかった?」
明智ぃ!
貴様、櫻井に何をした?!
櫻井が泣いているじゃねぇか!!!
明智
「……室長は……」
見せてくれた。
それなのに、俺は、信じなかった。
小野瀬
「櫻井さんには、最初から穂積が見えていたよ」
とっても大切なものなんです。
どうしても失えないかけがえのないもの・・・
だからこそ、明智さんにも一緒に行ってほしいんです。
明智
「翼は……」
俺にも、同じものを見せようとしてくれた。
どうして、信じてやれなかったんだろう。
小野瀬
「穂積なら、櫻井さんを信じたはずだ。櫻井さんも、穂積を信じるからこそ、会いに行った」
明智
「……俺だけが……」
信じ切れなかった。
後悔に唇を噛んでいると、室長の右腕が伸びてきて、俺の肩の上に乗った。
小野瀬
「そんなに落ち込む事は無いよ、明智くん」
明智
「……?」
小野瀬
「きみの目が曇ったのは、俺のせいだからね」
明智
「……」
俺はしばらく考えた後、室長の……小野瀬さんの手を、ぺちんとはたいた。
明智
「……協力しますよ」
小野瀬
「え?」
明智
「あなたが復帰して、室長の姿のあなたに指図されるのは、真っ平ですからね」
06/16(Sun) 23:42
小春
俺が言うと、小野瀬さんは室長の顔を、嫌そうに歪めた。
小野瀬
「やっぱり、きみとはうまくいきそうにないね」
明智
「お互い様です」
俺と小野瀬さんは顔を見合わせて笑い、それから、入れ替わった二人を元通りにするための方法を模索し始めた。
[削除]
06/16(Sun) 23:46
おぉう、急展開!
清香
子ども部屋の模様替えをしている間になんてオイシイ展開に!!
~穂積vision~
もう終わりだ。
せっかく得られた信頼が、一瞬のうちに崩れさった気がする。
フトシと、そして細野にはきちんと話そう。
騙していて申し訳なかったこと、小野瀬として支えてくれてありがとうということを。
そして、一緒に小野瀬のいる病院へ行き、どうにか戻れる方法を模索しようと俺は腹をくくった。
それでも、このラボから3人揃って出るのは難しい。
何より、仕事が堪りすぎている。
口止めはしていても、少しずつ『小野瀬』が復帰したんじゃという噂が警視庁内に飛び交っているのを俺はフトシ達から聞いていた。
同時にラボへの分析依頼が日を追うごとに増えてきているのを俺は肌で感じていた。
こんな仕事量を毎日小野瀬はこなしていたのか。
小野瀬ほどの早さで処理するなど到底無理な話ではあるが、少しでも時間を作れるよう頭を切り替えてデスクへ向かおうとすると、珍しくラボのドアが勢いよく開いた。
俺以外こんな開け方する奴なんて、アニしかいないんじゃないかと思っていたのだが。
穂積(外見は小野瀬)
「櫻井…さん。」
息を切らせながら立っていたのは櫻井だった。
てっきり明智に怒られ、そして慰められて帰ったのかと思っていたのに。
翼
「…室長。」
ドアを後ろ手に締め、ツカツカと俺の前に立つ翼の瞳は一片の曇りもなく、綺麗な茶色を見せていた。
まっすぐな瞳に、小野瀬である俺の顔が映る。
穂積
「…櫻井さん、キミは何か勘違いしているよ。俺は穂積じゃない。小野瀬葵だ。」
そう。
これでいい。
最後まで俺は小野瀬でいて、櫻井はただ勘違いをしていただけで、何も悪くない。
嘘もつき通せば真実になるんだから。
そう思いながら『小野瀬』のようにニコリと笑うと、櫻井が不審そうな顔で見つめる。
櫻井
「違います!室長でしょう?隠したって分かります!」
穂積
「分かる?何が分かるんだい?キミは俺のことをそんなに知ってたかな?」
小野瀬がよくやるように、櫻井の顎に指をかけ視線を合わせると、櫻井の顔が真っ赤になる。
これで逃げだしてくれ。
自分でやっておきながら、そう願うなんて身勝手も良いいとこだ。
もうひと押しとキスをするように桜色の唇に唇を寄せようとすると、櫻井の瞳に涙が浮かんだ。
俺を見据える瞳が水を湛え、ゆらゆらと揺れる。
ダメだ。
そんな瞳で見ないでくれ。
お前に泣かれるのだけには、弱いんだから。
…抱きしめたくなるから。
顎にかけていた手を一瞬だけ止め、涙をぬぐおうと頬に触れようとすると、櫻井が俺の腕の中に飛び込んできた。
翼
「…室長、お願いですから、本当の事を話して下さい。私、どんな事でも受け止めますから…!!」
俺の腕の中で小さな肩を震わせ、必死に白衣を掴む翼の細い指は力を込めすぎているのか真っ白だ。
こんなに思ってくれているなんて。
どう見ても『小野瀬』なのに、中の『俺』を見つけてくれていたなんて。
押し殺していた感情が、ひび割れた殻から溢れ出る。
明智はいい奴だ。
信頼できるし、誠実だし、右腕と呼べる男はコイツ以外にはいないとまで思っていた。
でも、俺だって欲しかった。
…櫻井が、欲しかったんだ。
穂積
「…櫻井。」
気がつけば俺は櫻井の小さな身体を、力いっぱい抱きしめていた。
右手はサラサラの髪に、左手は細い腰に。
顔をうずめた髪からは甘い香りがして、抱えていた不安や孤独や憂いを溶かしてくれるようで。
このまま二人で溶けてしまえばいいのに。
そんな無謀な想いさえ浮かんでくる。
そうもいかず、名残惜しげにゆっくり腕を緩めると、ひとしきり泣いたのか鼻の頭と目を真っ赤にした櫻井が恥ずかしそうに俺の腕の中で俯いていた。
穂積
「どうした?」
翼
「…あ、あの、いきなり抱きついてすみませんでした…。」
自分のしたことに今更ながら恥ずかしくなってしまったのか、語尾は消え入りそうなくらい小さくなっていく。
翼
「それに、シャツがびしょびしょに…。」
一歩下がろうとする翼の腰を押さえ、再び俺の胸に抱きとめた。
翼
「し、室長!?」
穂積
「…なぁ、櫻井。どこで気がついた?」
これ以上隠しだてをしていても仕方ないと腹を括った俺は、単刀直入に櫻井に問いた。
翼
「えっと…、最初はクマを渡した時に『お前の手作りだろ。嬉しいに決まっている』って言われた時でした。おかしいなぁって感じて…。」
やっぱり。
コイツの記憶力と直観はやはり本物だ。
改めてその才能に感心させられたな。
穂積
「で、いつ推測が確信になったんだ?」
翼
「…えっと。」
さっきまでハッキリと物申していたのに、今度は明らかに言い淀んでいる。
穂積
「ん?言ってみろ、怒らないから。」
人差し指で額をちょんっと突くと、櫻井が諦めたかのようにボソボソと話し始めた。
翼
「さっき、病院で頭を撫でてくれたじゃないですか。」
穂積
「ん、あぁ、そう言えばそうだな。」
翼
「あれです。室長の撫でかたが一番好きなんです。」
恥ずかしそうにしながらもニコニコ笑顔で言われたらもうお手上げだ。
まさかそんな所が決定打になるなんて。
穂積
「ホント、お前ってアホで可愛いな。」
翼
「…えっ!?」
こみあげてくる笑いやら脱力感やら安心感があるけれど、それもひっくるめて俺は櫻井を再び抱きしめたのだった…。
06/17(Mon) 00:40
日付が変わりました♪
小春
昨日はエミさん、くちびるさん、ともさん、せつなさん、清香さん、ありがとうございました。
途中迷ってすみませんでした。
お陰さまで一山越えましたかね。
室長と翼ちゃんはこの先どうなる?(まだ身体は小野瀬さんだよ!)
明智さんの恋は、このまま終わりを告げてしまうのか?(反省会で作家全員明智さんに土下座か?!)
黒い小野瀬さんとともに、入れ替わりの醍醐味を味わう日は来るのか?(どんな味だ)
作家様、読者様、皆様、今日もよろしくお願いしますm(__)m
06/17(Mon) 03:49
今回は。
清香
忙しくてあんまり書き込めなかったから、連投してみます。
~穂積vision~
あれからタクシーを呼んで櫻井を帰らせた後、俺は細野と太田を呼んで事の顛末を全て話した上で謝罪をした。
穂積
「騙していて本当にすまなかった。」
これ以上言える事は何もない。何を言った所で言い訳になってしまうのはよく分かっていたから。
二人を前に深々と頭を下げると、細野と太田が慌てて俺の元へと寄ってきた。
細野
「穂積室長、止めて下さい!僕達、そんな風に思っていませんから!!」
太田
「そうですよ、頭を上げて下さい!!」
二人に肩を掴まれぐいぐい押され、頭を上げざるを得なくなる。
見上げた二人はいつも以上に真剣な顔をしていた。
細野
「でも穂積室長と、御大が入れ替わってるってこと…ですよね。」
太田
「そんなことが起こりえるなんて…。」
鑑識課の人間にとってみれば、科学的に解明できないものなんてこの世に存在しないのだろうが、さすがにこればっかりは未経験だろう。
俺だってこんな事、二度と起こって欲しくないからな。
穂積
「忙しいのは重々承知している。俺もできる限り手伝うから、どうにか元に戻る方法を探してみてくれないか?」
これ以上小野瀬の姿で櫻井に会いたくない。
と言うか、小野瀬の姿で櫻井を抱きしめたくない。
さっきも、本当ならキスしたかった。
自分の身体だったら、していたはずだ。
でも、これは小野瀬なわけで、このままするわけにはいかない。
俺は一分一秒でも早く、どんなに傷だらけで痛みがあろうと自分の身体へと戻りたかったのだ。
再び頭を下げた俺に、またもや細野と太田が慌てたように肩を押し上げてくる。
細野
「だから、止めて下さいよ、穂積室長。」
太田
「そうですよ。穂積室長が来て下さったから、あんなに山積みだった分析も半分以上終わったんですから。」
穂積
「それでも、だ。二人とも本当にありがとう。そして、これからもよろしくな。」
細野・太田
「「はいっ!!」」
俺を責めることもせず、そのまま受け入れてくれた二人には本当に感謝しかない。
捜査室に戻れないもどかしさを思いながらも、鑑識でたいして役に立てない俺を支えていてくれたのは紛れもなくこの二人だったのだから。
気をつけの姿勢をしながら敬礼をする無精髭を生やした二人と、やっとチームになれた気がした。
穂積
「さぁ、とっとと片付けて今日こそ家に帰ろう。明日からは厄介な穂積の案件に取り組まなきゃいけないからね。」
いつもの小野瀬の口調で言うと、二人にやっと笑顔が戻った。
細野
「ハイっ!」
太田
「じゃあ、僕コーヒー買って来ます!」
今夜も、いつもの小野瀬ラボが始動する。
とも
おはようございま~す(^o^)/
私も昨夜は見事に寝落ちしました。
今日は1日出かけるので、夜まで読み専門になると思いますm(__)m
[削除]
06/15(Sat) 17:20
ともさんいらっしゃーい♪
小春
~翼vision~
終業後、いつものように室長の病室を訪ねると『面会謝絶』の札が掛かっていて、私はビックリしてしまった。
どうしたんだろう。
昨日は、リハビリも順調だと言っていたのに。
また明日な、って別れたのに。
容態が急変したの?
……まさか。
悪い想像をしかけた私は、頭を振って否定した。
それでも、一度湧き上がった不安はなかなか消えなくて。
どうしよう。
ドキドキして、胸が苦しくなってきてしまった。
ナースステーションで容態を聞いてみようか?
身内でもない私に、詳しい事は教えてくれないかもしれないけど。
それでも、と震え始めた足をナースステーションに向けて踏み出した時、背後の病室の扉が開いて、誰かが出てきた。
それは、小野瀬さんだった。
時は一時間ほど遡る。
~小野瀬《身体は穂積》vision~
看護師
「穂積さんて、噂よりも気さくな方なのね」
小野瀬
「どんな噂なんでしょう」
看護師
「警察庁キャリアで、仕事も出来て、将来性抜群。背も高いし美形だし、見た目は凄く優美なのに、乱暴で、それに、女嫌いだって」
合ってる。
小野瀬
「噂は当てにならない」
看護師
「そのようですね。礼儀正しいし、いつもニコニコしてるし。今回の入院で、きっと、ファンが増えてますよ」
小野瀬
「あなたもその一人、だと思ってしまったら、自惚れすぎかな」
看護師
「どうかしら」
小野瀬
「ふふ」
看護師
「うふふ」
俺と彼女が見つめあった時、いきなり病室のドアが開いた。
穂積(身体は小野瀬)
「穂積ーーー!!」
看護師
「きゃあっ」
つかつかと入って来た穂積(身体は俺)は、俺と、傍らにいた看護師を睨み付けた。
看護師は慌てて道具を片付けて、部屋を飛び出してゆく。
穂積はどこから工面して来たのか、『面会謝絶』と書かれたプラスチックの札を扉の外に掛けると、勢いよく閉めた。
穂積
「俺の姿で女を口説くな!」
小野瀬
「身体を清拭してもらっていただけだよ。あ、もしかしてヤキモチ?ごめんね。もう少し回復したら、俺が自分で全身拭くから」
穂積
「そんな訳の分からないヤキモチは妬かん!身体なら俺が拭く!」
小野瀬
「お前が俺の姿で?……それも悪くないな」
穂積
「……」
殴られた。
小野瀬
「痛ったー……何?今日は一段とバイオレンスだね」
穂積
「櫻井に気付かれたかも知れん」
小野瀬
「何か、ヘマした?」
服を直しながら俺が起き上がると、穂積は口を開いて……
……慌てて閉じた。
小野瀬
「何だよ?」
勢いよく怒鳴り込んできたくせに。
つんのめりそうになりながら、俺はもう一度、訊いた。
俺の顔をした穂積が、真っ赤になる。
どうやら、気付かれたと思って焦って俺の元に来たものの、どうしてバレたと思うのか、その理由は言えないらしい。
だが、言いたくない話ほど聞きたくなるもので。
小野瀬
「いつ、気付かれたと思ったの?」
穂積
「……最初の見舞いの時だ」
小野瀬
「最初?……ああ、クマの人形をくれた時か」
穂積
「…………そうだ」
穂積の目が泳いだ。
穂積
「櫻井が差し出してくれた紙袋を受け取ったら……クマが入ってて……顔を上げて見たら、櫻井が真っ赤になって俯いていて……『ありがとう、嬉しい』って言ったら、櫻井が、ぱあっと笑顔になって……『良かった!喜んでもらえて』って……それで……」
真っ赤になった穂積が、両手で顔を覆ってしゃがみこんだ。
穂積
「……最悪だ」
穂積はそのまま首を振った。
小野瀬
「……念のため聞いておくけど、それ、『小野瀬』が受け取ったクマだよね」
穂積
「だから恥ずかしいんじゃねえか!」
叫ぶ穂積は半泣きだ。
穂積
「どんだけクマが嬉しいんだ俺!!」
穂積は呻いて、俺の長い前髪をぐしゃぐしゃと掻きまわす。
穂積
「よりによって、何故あのタイミングでバレるかな?ああ、穴があったら入りたい。そして永遠に埋めて欲しい。お前上から踏み固めてくれ」
もう、ぐずぐず。櫻井さんが絡むと、穂積のヘタレっぷりは手に負えない。
話を総合すると、嬉しくて舞い上がって、つい、穂積としての地が出てしまったというところか。
俺なんか半分狙った、とは、口が裂けても言えないな。
小野瀬
「……まあ、でも、とりあえずは、このまま演技を続けよう。彼女が気付いたとしても、まだ、確信まではいってないはずだし。元に戻る方法が分からなければ、混乱させるだけだし」
穂積
「……そうだな」
結局、結論はそこに落ち着いた。
今日もそろそろ櫻井さんが来てくれる時間だ。
お互い、なるべく櫻井さんとは接触しない方がいいな、と申し合わせをして、俺は穂積を帰らせた。
だから、扉を出た途端、穂積が当の櫻井さんに出くわしてしまった事など、知るよしもなかったのだ。
06/15(Sat) 20:17
お邪魔します♪
くちびる
仕事帰りに読んでます…。段々シリアスになって来てる様な気がする…ルイルイの翼ちゃんへの想いが切ないなあ…このままハッピーエンドにしてあげたい~゜゜(´O`)°゜まーくんゴメンなさい(;>_<;)
[削除]
06/15(Sat) 20:26
くちびるさん、お仕事お疲れさまです♪
小春
お忙しい中ありがとうございます。
だから言ったでしょ、ワクワク読んでる場合じゃないって。
でも、私の企みを肌で感じていただけているようで嬉しいです。
さあ、早く片棒担いで下さい(* ̄ー ̄)
[削除]
06/15(Sat) 21:52
今日は遠足でした。
清香
炎天下の下ひたすら歩いて疲れたわ(>_<)
それでもめげずに、いってみよう!
~翼vision~
翼
「小野瀬さん!!」
よかった、病室から出て来たばかりの小野瀬さんなら室長の病状が分かるかもしれないと、私はここが病院だということも忘れて駆けだしていた。
翼
「小野瀬さん、室長は…、室長はどうしたんですか?」
思わず縋りつくようにライトグレーのジャケットを掴むと、小野瀬さんは一瞬身体を固くしたようだった。
驚いて私を見る目に、思わず嫌な予感が胸を駆けていく。
もしかしたら。
そんなこと考えたくない。
でも。
まさか。
あの室長が…?
ぐるぐると湧き上がる不安に、思わず吐き気さえ覚える。
目頭が熱くなって、視界がぼやけてくる。
翼
「小野瀬…さん、お願いします、教えて下さい。室長は…、室長は…どうしたんですか?」
さらに一歩詰め寄ろうとした私から距離を取るように、小野瀬さんが半歩下がった。
小野瀬(中身は穂積)
「櫻井…さん、ちょっと場所をかえようか。ここだと目立っちゃうからね。」
翼
「あ…、ごめんなさい。」
確かに背後のナースステーションからは刺さるような視線を背中に感じていた。
それもそうだろう。
『桜田門の光源氏』と名高い小野瀬さんの胸元に縋りつくようにくっついていたんだから。
なんて大胆な事をしてしまったんだと、あせりや恥ずかしさやらで顔に熱が集まる。
誰の顔も見れずに俯いていると、頭に温かな手が乗った。
小野瀬(中身は穂積)
「穂積は大丈夫だから。よく寝ているからそっとしておいてやろう、ね?」
いつもの小野瀬さんの優しい声と、『穂積は大丈夫だから』という言葉が私の心を少しずつ落ち着かせてくれた。
それと同じように、髪を撫でる手の優しさが心地いい。
優しく、優しく、髪に指を滑らせるように、長い指が丁寧に髪を梳いていく。
うっとりとしてしまうその感覚とともに、不思議な違和感が私の胸を駆け抜けた。
[削除]
06/15(Sat) 22:13
ただいま帰りました
とも
~穂積(身体は小野瀬)vision~
…落ち着け、俺。
今は小野瀬のフリをしなければ。
そして彼女にニッコリ笑いかけた。
穂積
「あぁ、櫻井さん。穂積なら今日はリハビリで疲れてしまったみたいでね、寝てるだけ。面会謝絶の札は俺がかけてやったんだよ」
櫻井
「そうなんですか?はぁ~よかったぁ。それより小野瀬さんはもう平気なんですか?仕事にも復帰されたみたいですけど、治ったばかりなんですから無理しないでくださいね?」
心底ホッとした顔をしている櫻井を見て俺は胸が痛んだ。俺を心配してくれてるハズなのに、櫻井が見てる俺は今は小野瀬な訳で…。
この時の俺はどんな顔をしていたんだろう。櫻井が首を傾げて見上げてくる。
櫻井
「あの、小野瀬さん?どうかされたんですか?」
穂積
「ん?何でもないよ。それより、せっかくだから二人っきりで食事でもどうかなって思ったんだけど、今からまた仕事に戻らなくちゃいけないんだ。」
これは本当。少しの休憩時間を利用してすっ飛んで来てしまったので、早く戻らなければならない。
櫻井
「え?小野瀬さん、復帰早々に徹夜とかされるおつもりですか?まだケガは完治してないんですよ?」
穂積
「ははっ、櫻井さんにそう言われたら行きたくなくなっちゃうな。でもラボの連中に迷惑を掛けっぱなしだからね。あ、夜遅いからホントは送っていってあげたいんだけど、ごめんね」
ホントは送って行ってやりたい。だが、今はボロが出る前に立ち去りたいのが本音だ。
だが、櫻井の口からとんでもない言葉が返ってきた。
櫻井
「…あの、もし迷惑でなかったら、私もお手伝いさせてもらえませんか?」
[削除]
06/15(Sat) 23:27
(・・;φ書き書き
くちびる
穂積(身体は小野瀬)vision
手伝う…まあ小野瀬の身体を気遣っての発言だろうが…そんなことをされたら俺が小野瀬じゃないとバレちまうんじゃないか?櫻井は恐らく今も違和感を感じてる筈だ。勘がいいからな…。でも身体は小野瀬でも中身は俺なんだ…。櫻井に側に居て欲しい…。俺が葛藤と戦っていると櫻井が不思議な顔をして見上げてきた。
駄文で恥ずかしい(*ノ▽ノ)です…もう寝ますので続きお願いします~゜゜(´O`)°゜テへっ♪
06/16(Sun) 00:16
日付が変わりました♪
小春
ともさん、清香さん、くちびるさん、ありがとうございました。
おかげさまで急展開な予感。
引き続きよろしくお願いしますm(__)m
リアルタイムなリレーSS、今日も飛び入り歓迎です。
作家様、読者様、今日もよろしくお願いします(´∇`)
~穂積《身体は小野瀬》vision~
穂積(身体は小野瀬)
「すごく嬉しいな。でも、ごめんね。今から手伝わせたら徹夜になりかねないし、間違いなく終電に間に合わない。それに」
俺は名残惜しさを感じながらも、櫻井の頭から手を離した。
穂積
「ルイパパから、留守中、娘に近付くなと釘を刺されているからね」
いかにも残念そうな表情を作って言うと、彼女は、そうですか、と俯いてしまう。
可哀想な事をしたかな、と思っているうちに、櫻井は顔を上げて、にっこり笑った。
翼
「……でも、室長がそうおっしゃったなら、やめておきます」
穂積
「あ……、うん」
翼
「今は特に、室長に余計なご心配はかけたくないですから」
正直ほっとしながら、俺は頷いた。
翼
「その代わり、本当に必要な時には、いつでも呼んで下さいね?」
穂積
「うん」
翼
「小野瀬さんも、絶対に、無理はしないで下さい。約束ですよ」
穂積
「……うん。約束する」
こいつにはかなわない。
穂積
「じゃあね。ありがとう、おやすみ」
これ以上は未練が出そうなので、俺は踵をめぐらせ、櫻井に背を向けた。
~翼vision~
行っちゃった……。
本当は、もっとゆっくり話したかった。
確かめたい事とか、聞いて欲しい事とか、あったのに。
髪に触れられた時の心地好さを思い出しながら、私は、自分の気持ちに戸惑っていた。
どうして、私、こんなに小野瀬さんの傍にいたいと思うんだろう?
小野瀬さんの背中を見送って、立ち尽くしていた私の肩に、ぽん、と手が乗せられた。
大きな手。
驚いて振り返ると、そこにいたのは、明智さん。
翼
「ま……明智さん」
微笑みかけた私に、明智さんの表情は暗く、硬かった。
明智
「小野瀬と何を話していたんだ?」
[削除]
06/16(Sun) 04:32
エミ
ラボでひっくり返った小野瀬さんに笑った。腰は強そうなのに(笑)
~翼vision~
櫻井
「ケガの具合と復帰された仕事の話です。何も変な事されてませんよ」
にっこり笑ってそう答えても、明智さんは硬い表情を崩さないまま、私の頭に手を乗せて髪を梳く。
さっきまで小野瀬さんがそうしていたような手つきなんだけど、力の加減とリズムは時々そうしてくれる明智さんそのもので、無言のまま繰り返している。
櫻井
「あ、あの…明智さん?」
明智
「す、すまん。小野瀬に触られてたから…」
その時、ハッと記憶が蘇った。
小野瀬さんに撫でられた時の、あの感覚。
あれは、研修合宿の夜、私が寝つくまで頭を撫でてくれていた室長と同じだ。
熊が出ても幽霊が出ても守ってくれるって言ってくれて、穏やかで温かくて心地良くて安心して眠れた、あの時の室長の手と同じだった。
壁|д・)ソォ~…大丈夫かな?ぶっ込んじゃったかな?スミマセン。
[削除]
06/16(Sun) 10:59
エミさん、ありがとうございます♪
小春
小野瀬さんがひっくり返ったのは、室長が、自分の身体の感覚でいるからですね。
小野瀬さんは腰は室長に負けなくても(?)、足は弱いぞ!ってわけです。
でもまあ一人はフトシくんですから(笑)
~翼vision~
明智
「小野瀬とは二人きりにならないでくれ」
明智さんの言葉に、私は自分の思考から現実に引き戻された。
翼
「えっ?」
顔を上げて確かめると、明智さんは苦しそうな表情をしていた。
明智さんは普段、人の悪口を言うような人ではない。
けれど、小野瀬さんとは、どうしても相容れないようだ。
きっと、明智さんは自分が誠実なので、不特定多数の女性たちと関係のある小野瀬さんが、いかにも不誠実に見えるのだろう。
小野瀬さんの方も、真正面からぶつかってくる明智さんが少なからず煙たいらしく、二人は決して仲が良いとは言えない。
私と明智さんがお付き合いを始めてからは、なおさら。
明智
「あの人だけは嫌なんだ」
明智さんは真剣な表情で、私の両肩に手を置いた。
明智
「お前をあの人に奪われやしないか、心配でたまらないんだ」
その手に力が込められて、私は胸が熱くなった。
でも。
私は、さっき閃いた仮説を、明智さんに伝えてみようと思った。
あまりにも荒唐無稽で、馬鹿馬鹿しくて、口にするのも憚られるような思い付きだけど。
でも、もしもそうなら、今までのあの違和感の説明がつくの。
翼
「私、小野瀬さんに心変わりしたりしません」
ただ、確かめたいだけ。
翼
「だから……」
明智
「小野瀬とは会うな」
突然、明智さんに抱き締められて、私は声を失った。
明智
「絶対にだ。……頼む」
[削除]
06/16(Sun) 11:38
とうとう物語が動き出すか!?
清香
デスクワーク中心だから足は弱いかもね。そして小野瀬さんの腰は女性相手にしか強くならない気がする(笑)
~翼vision~
頭の中に塊りのように残っていた違和感がスッと消えた気がした。
いくつも散りばめられていた点が、少しずつ線になっていくと言った所だろうか。
もしかしたら。
本当にもしかしたらだけど。
小野瀬さんは室長なんじゃ…?という考えが頭をよぎる。
マンガみたいな話だけれど、クマの編みぐるみを渡した時の『お前の手作りだろ。嬉しいに決まってる』と言われた言葉も、髪を撫でる手つきも、私の知っている室長だったから。
予感が確信へと変わりつつある。
でも、証拠なんて何もない。あるのは、私の直感だけだ。
そして、明智さんは苦しんでいる。
私を腕に閉じ込めながらも、懇願するような声に胸が痛む。
小野瀬さんに心変わりなんてしない。
でも。
いつも優しく見守っていてくれて、背中を支えてくれていた室長の姿がどうしても頭から離れない。
離れてくれない。
捜査室へスカウトしてくれたのも室長だ。
警察官としてぺーぺーの私に、刑事としての道を拓いてくれた人。
お父さんのように時に厳しく、時に優しく包み込んでくれた。
研修でも魚を捕まえさせてくれたり、切っただけの野菜を『美味いな』と喜んでくれたり、肝試しでもびしょぬれになった如月さんに置いていかれた私を連れて帰ってくれたり。
なにより、車の中で過ごした一夜が忘れられなかった。
眠りにつくまでずっと撫でてくれた手の優しさも、タオルケットを何度もかけ直してくれた温かさも、明け方目を覚まして見た室長の寝顔の綺麗さも、すべてが大事で。
そんな室長がどうしても胸の奥から離れていかない。
明智
「…翼?」
不安げに揺れる明智さんの声が耳に残るが、どうしても確かめたい。
翼
「…分かりました。」
明智
「ありがとう。そう言ってくれて、良かった。」
ホッと息を吐く明智さんの横顔を見ながら、私は小野瀬さんの、もしかしたら室長かもしれない人の元へ行こうと心に決めたのだった。
→
また被る所だったorz
でも、流れは小春さんと同じだったから良かったわ。そして明智さん、ゴメンm(__)m
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06/16(Sun) 14:55
ゴメンなさい(;>_<;)
くちびる
やっぱり室長の魅力には逆らえないですね…。明智さんゴメンなさい(;>_<;)
翼Vision
「明智さんには申し訳ないけど、どうしても確かめたい。姿は小野瀬さんだけどふとした仕草が室長に思えて仕方ないから…。」そんなことをを考えながら私は歩き出した。
こんな感じでいいですかね?
おっと休憩終わっちゃう~←丸投げ( ̄▽ ̄;)
06/16(Sun) 16:00
満杯御礼
小春
くちびるさん、ありがとうございます。
皆様のおかげで、このスレッドは満杯です。
ありがとうございました。
引き続き『明智誠臣について・2nd』でお楽しみくださいませ。
ここまでのあらすじ
『恋人の日~明智編~』
今年の研修合宿は、キャンプ場で一泊二日の野外活動。
いつもの捜査室のメンバーに、キャンプ場の利用券をくれた藤守兄、車の運転に駆り出された小野瀬、自称キャンプ場従業員の山田を加え、相変わらずの大騒ぎだ。
初日は川での魚捕りから始まって、バーベキューや胆試しで盛り上がる。
夜、恋人になったばかりの翼に呼び出され、ついつい暴走しかけた明智は穂積から、翼は小野瀬から厳重注意を受ける羽目に。
それでも普段とは違う場所で親睦(笑)を深めた事で、明智と翼は、恋人としての絆をさらに強くしたのであった。
……
そしてここから掲示板、リアルタイムリレーSSです。
『穂積←→小野瀬』
キャンプ2日目。
前夜、明智と翼の会瀬を目撃してしまった穂積と小野瀬は、ショックを抱えたままオリエンテーリングに参加。
特に、長年に渡って翼に淡い恋心を抱いていた穂積の心境は複雑だ。
悪友の想いを知る小野瀬は何とか穂積を励まそうとするが、その最中、路肩が崩れて二人は山道から転落してしまう。
目覚めた時、なんと、二人の心と体は入れ替わっていた。
その後、病院に運ばれた穂積(身体は小野瀬)は軽傷だったため、数日後には小野瀬として職場に復帰。
一方、小野瀬(身体は穂積)は重傷で、リハビリのために入院生活が続いている。
二人の入れ替わりに気付いているのは、勘の鋭い櫻井翼だけ。
その櫻井は、自分の仮説を確認するため、明智の意見に反すると知りながら、小野瀬として働く穂積に会おうとする。
06/16(Sun) 15:59
パラサイトせ☆な
どうしても・・・;;
仕事のバカ~~~~><;
と、何度叫びたかったか;;
こんなにオイシイシュチュのお話に参加できなかったら死ぬ←どんだけ^^;
翼
「明智さん、室長になら会いに行ってもいいんですよね?」
明智
「あ、ああ、もちろんだ。今日は室長は疲れて眠ってるようだから、明日仕事が片付いたらまた一緒に病院へこよう」
翼
「はい。じゃあ申し訳ないんですが、今から私と警視庁に戻ってもらえませんか?」
明智
「今から?構わないが、どうした?忘れ物か?」
翼
「・・・とっても大事な忘れ物をしたんです。それを確かめたくて」
明智
「忘れ物を確かめる・・・?」
訝しそうに首をかしげる明智さんの手をそっと握って、私は一歩を踏み出した。
明智さんは、びっくりしたようなちょっと照れたような表情を浮かべる。
でも、次の瞬間私の手をしっかりと握り返してくれ、歩き始めた。
大丈夫。
明智さんにも・・・理解してもらえるはず。
いや、明智さんなら絶対に分かるはずだ。言葉で説明しなくたって。
だって・・・絶対的な信頼関係で結ばれている明智さんと室長だもの。
確信を秘めて進む先は、小野瀬さんのラボ。
警視庁に戻り捜査室のあるフロアではなく、鑑識の方向へ向かっていることに気付いた明智さんは、
明智
「・・・翼、どうしてこんな時間に小野瀬さんのラボへわざわざ俺と行かなければならないんだ?」
翼
「まだきっとお仕事中のはずです。お邪魔かもしれませんが、そこでしか確かめられないので」
明智
「忘れ物って、ラボにあるのか?」
翼
「はい。とっても大切なものなんです。どうしても失えないかけがえのないもの・・・だからこそ、明智さんにも一緒に行ってほしいんです」
明智さんは私の表情から何か特別な空気を察知したようで、それ以上は何も聞かなかった。
私はラボのドアの前に立ち、一度深呼吸をする。
翼
「明智さん、私のあとから少し間をあけて入ってきてくれませんか?」
明智
「・・・構わないが、小野瀬さんと何があるんだ?お前の目的は、物ではなく小野瀬さんだろう?」
翼
「はい。でも正確には、小野瀬さんではなく室長に会いに来たんです」
明智
「え?」
私はそう言い切ってラボのドアを開けた。
翼
「こんばんは。お忙しいところ失礼します」
中では小野瀬さんがフトシさんとPCの画面を指しながら会話中だった。他のスタッフは見当たらない。
小野瀬さんは私に気付くと、驚いたように声をかけてくれた。
穂積(身体は小野瀬)
「どうしたの?こんな時間に。さっき病院で会ったからてっきり帰ったと思ってたよ」
翼
「はい、本当は帰宅するつもりだったんです。でもどうしても小野瀬さんに相談したいことがあって」
穂積
「相談?・・・病院で何かあったの?」
翼
「・・・私・・・明智さんと・・・」
穂積
「明智・・・くんが、どうかした?」
翼
「・・・お仕事中にお話しすることじゃないってわかっているんですが、今、誰にも相談できなくて・・・」
今までのことを考えると涙が勝手にでてきてしまう。
お二人がどれほど辛かったのかと思ったら、私ができることなんてもしかしたら何もないのに、踏み込んでしまってもいいのかと、一瞬言葉にするのを躊躇してしまった。
すると、
穂積
「・・・まさか、明智のやろう・・・」
小野瀬さんが聞いたことのないほど低い声を出したかと思うと、ぐっと拳を握りしめるのがわかった。
そこへノックの音がする。
明智
「失礼しま・・・」
約束どおり、よりは早めに明智さんが入ってきた。
そこへ、いきなり小野瀬さんが明智さんにつかみかかる。
穂積
「明智ぃ!!貴様、櫻井に何をした?!」
明智
「え?な、何って何のことですか?」
穂積
「うるせぇ!!櫻井が泣いているじゃねぇか!!!」
翼
「室長!!違います!明智さんは何も」
穂積
「お前は黙ってろ!」
明智
「し、し・・・つ長?」
穂積
「あ・・・!」
翼
「やっぱり!・・・室長!!!」
私は思わず小野瀬さんの姿をした室長の背中に縋り付いた。
やっちゃった~~><b
急展開は、まだ早いでしょとかって思われたら削除お願いします~~
どなたかと被ってないといいな;
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06/16(Sun) 19:04
せつなさん、ありがとうございます。
小春
~穂積《身体は小野瀬》vision~
しまった。
背中に櫻井の温もりを感じ、そして、咄嗟に振り返ったフトシの顔が見る見るうちに真っ青になってゆくのに気付いて、俺は自分の失敗を悟った。
太田
「お……御大…」
穂積(身体は小野瀬)
「太田。悪いが、席を外してくれるか」
太田
「は、はい」
穂積
「すまない。後で、必ず、説明する」
すまない、太田。
こんな形で伝えるつもりはなかった。
細野と太田は、唐突で不自然な俺の頼みを、何の疑いもなく聞き入れてくれた。
明らかに違和感を感じていたはずなのに、黙って俺を助けてくれた。
その恩人に。
俺は、それでもまだ俺に従い、静かに出てゆく太田に向かって、深々と頭を下げた。
扉が閉まる。
俺の背から離れて唇を開き、何か言いかけた櫻井を制して、俺は明智を見た。
明智は黙って、俺を見つめていた。
穂積
「……明智」
明智
「何の冗談ですか?」
俺はかつて、こんな冷ややかな明智の声を聞いた事がなかった。
翼
「明智さん」
明智
「翼、お前もだ。俺をからかっているのか?」
何から説明すればいいのか。
明智
「失礼します」
櫻井の手を引いて、明智がラボを出てゆく。
俺はただ、その二人の背中を見送るしかなかった。
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06/16(Sun) 19:05
帰宅途中なう♪
くちびる
明智「翼…正気か?何で小野瀬が室長なんだよ?有り得ないだろうが!」あの明智さんがこんなに声を荒げるなんて…
翼「じゃあ小野瀬さんが室長の真似でもしてるって言うんですか?何の意図があって!?私は確信があるんです。あの人は室長です。今室長の姿の方が小野瀬さんなんですよ。私ラボに行きます。あの人を独りに出来ませんから。」
私は明智さんの手を振り払い、そして走り出した。
彼が私を呼ぶ声が聞こえたけれど、私の心は室長の事で一杯だった。
翼ちゃんをまたラボに行かせちゃいました( ̄▽ ̄;)
[削除]
06/16(Sun) 21:22
くちびるさん、ありがとうございます
小春
~明智vision~
気付けば俺は、警察病院に来ていた。
面会時間はとうに過ぎ、廊下の明かりも消えている。
俺は薄暗い中を、室長の病室へ向かっていた。
たとえ個室であっても、病室の扉に鍵はかかっていない。
俺はそっと室内に入り、靴音を立てないようにしながら、室長の枕元に立った。
小野瀬さんが室長だと。
室長が小野瀬さんだと。
翼は確かにそう言った。
……ありえない。
そんな事があるものか。
今の俺には、翼も小野瀬も信じられない。
明智
「……室長」
眠る室長は応えない。
彫像のように美しい顔に、ただ月明かりが影を造るばかりだ。
この姿がただの器だなんて。
明智
「嘘だと言って下さい」
俺はベッドの脇の床に座り込み、膝に顔を埋めた。
明智
「俺に真実を教えて下さい、室長……」
06/16(Sun) 22:20
とも
~小野瀬(身体は穂積)vision~
面会時間が終わり、病院内に静寂が訪れる。
穂積は今頃ラボで俺の代わりに溜まっている分析やらを頑張っているのか。
さっき病室に飛び込んで来たとき、櫻井さんに俺達の事を気づかれたかもしれないと言っていた。穂積ともあろう男があんなに落ち着きがなく焦っているところを見れて、それはそれで楽しかったけど。
そんなことを考えながら、毎日の過酷なリハビリと、穂積へ見舞いに来てくれたお偉いさんたちへの対応に疲れた俺は目を閉じて眠りにつこうとしていたところへ、廊下から足音が近づいてくるのが聞こえた。
夜間の巡回かと思っていたその足音は、俺の病室の前で止まり、静かに扉が開けられた。 咄嗟に寝たフリをして様子を窺う。
「嘘だと言ってください。……俺に、真実を教えてください。……室長」
この声の主は……明智くんか?
真実とは、一体何の事だ?
「……櫻井が言っているように、あなたは室長ではないのですか?だとしたら、……あなたはっ」
櫻井さんは俺の姿をしている穂積に気づいてしまったんだね。そこに明智くんも居たが、俺と穂積が入れ替わったなんて信じられるハズがないといったところか。
明智くんが一人でここに来たということは、櫻井さんは今穗積と一緒で。おそらく穂積は本当の事を説明している。彼女には嘘はつけない奴だからな。
こうなったら、仕方がない。こっちも本当の事を話そうかな。櫻井さんのように信じてくれるかどうかはわからないけど。
小野瀬
「悪いね、明智くん。キミは信じられないだろうけど、合宿で穗積と二人で遊歩道から落ちた時、俺達は中身が入れ替わったんだ。これが真実だよ」
[削除]
06/16(Sun) 22:24
うっかり
とも
字の色を変えるの忘れてしもた(つд;*)
今回だけごめんちゃい。
さぁ、このあとの展開はどうなる?!
[削除]
06/16(Sun) 22:30
ともさん、ありがとうございます。
小春
小野瀬さん、豪速球。Σ(´□`;)
ワタクシ、うかつにも大爆笑してしまいました。
どうする明智(笑)
[削除]
06/16(Sun) 23:18
こんな感じでいいですかね?
くちびる
明智「本当にそんなことが…映画じゃあるまいし、室長は記憶が混乱しているだけなんですよ。俺は信じませんよ。あなたは誰がどう見ても"穂積泪"なんですからっ!」
小野瀬(身体は穂積)
「どうしても認められないんだね…。まあ無理もないか…。俺だってそうだったんだから…。穂積だって同じだよ。だけど今は驚くほど現実を受け止めている。まあ明智くんは彼女の本心を知ってしまっての動揺もあるから余計に現実から目を逸らしたいんだろうけど…。」
明智が凄い勢いで小野瀬(身体は穂積)に近づいて行った。
[削除]
06/16(Sun) 23:35
くちびるさん、ありがとうございます。
小春
~明智vision~
小野瀬(身体は穂積)
「俺は、小野瀬葵だよ」
明智
「……」
目の前で起きている出来事を受け入れられない。
ベッドに身体を横たえたまま、顔だけを俺の方に向けた室長は、まるで分析結果が出た時のように淡々と、俺に『真実』を告げた。
明智
「……嘘だ」
小野瀬(身体は穂積)
「きみは、『真実を教えろ』と俺に言ったよ」
明智
「……あんたに訊いたんじゃない……」
絶望を感じながら、俺は首を横に振った。
あんたじゃない。
室長に答えて欲しかったんだ。
小野瀬
「ラボで穂積に会わなかった?あいつはきみに、『真実』を見せなかった?」
明智ぃ!
貴様、櫻井に何をした?!
櫻井が泣いているじゃねぇか!!!
明智
「……室長は……」
見せてくれた。
それなのに、俺は、信じなかった。
小野瀬
「櫻井さんには、最初から穂積が見えていたよ」
とっても大切なものなんです。
どうしても失えないかけがえのないもの・・・
だからこそ、明智さんにも一緒に行ってほしいんです。
明智
「翼は……」
俺にも、同じものを見せようとしてくれた。
どうして、信じてやれなかったんだろう。
小野瀬
「穂積なら、櫻井さんを信じたはずだ。櫻井さんも、穂積を信じるからこそ、会いに行った」
明智
「……俺だけが……」
信じ切れなかった。
後悔に唇を噛んでいると、室長の右腕が伸びてきて、俺の肩の上に乗った。
小野瀬
「そんなに落ち込む事は無いよ、明智くん」
明智
「……?」
小野瀬
「きみの目が曇ったのは、俺のせいだからね」
明智
「……」
俺はしばらく考えた後、室長の……小野瀬さんの手を、ぺちんとはたいた。
明智
「……協力しますよ」
小野瀬
「え?」
明智
「あなたが復帰して、室長の姿のあなたに指図されるのは、真っ平ですからね」
06/16(Sun) 23:42
小春
俺が言うと、小野瀬さんは室長の顔を、嫌そうに歪めた。
小野瀬
「やっぱり、きみとはうまくいきそうにないね」
明智
「お互い様です」
俺と小野瀬さんは顔を見合わせて笑い、それから、入れ替わった二人を元通りにするための方法を模索し始めた。
[削除]
06/16(Sun) 23:46
おぉう、急展開!
清香
子ども部屋の模様替えをしている間になんてオイシイ展開に!!
~穂積vision~
もう終わりだ。
せっかく得られた信頼が、一瞬のうちに崩れさった気がする。
フトシと、そして細野にはきちんと話そう。
騙していて申し訳なかったこと、小野瀬として支えてくれてありがとうということを。
そして、一緒に小野瀬のいる病院へ行き、どうにか戻れる方法を模索しようと俺は腹をくくった。
それでも、このラボから3人揃って出るのは難しい。
何より、仕事が堪りすぎている。
口止めはしていても、少しずつ『小野瀬』が復帰したんじゃという噂が警視庁内に飛び交っているのを俺はフトシ達から聞いていた。
同時にラボへの分析依頼が日を追うごとに増えてきているのを俺は肌で感じていた。
こんな仕事量を毎日小野瀬はこなしていたのか。
小野瀬ほどの早さで処理するなど到底無理な話ではあるが、少しでも時間を作れるよう頭を切り替えてデスクへ向かおうとすると、珍しくラボのドアが勢いよく開いた。
俺以外こんな開け方する奴なんて、アニしかいないんじゃないかと思っていたのだが。
穂積(外見は小野瀬)
「櫻井…さん。」
息を切らせながら立っていたのは櫻井だった。
てっきり明智に怒られ、そして慰められて帰ったのかと思っていたのに。
翼
「…室長。」
ドアを後ろ手に締め、ツカツカと俺の前に立つ翼の瞳は一片の曇りもなく、綺麗な茶色を見せていた。
まっすぐな瞳に、小野瀬である俺の顔が映る。
穂積
「…櫻井さん、キミは何か勘違いしているよ。俺は穂積じゃない。小野瀬葵だ。」
そう。
これでいい。
最後まで俺は小野瀬でいて、櫻井はただ勘違いをしていただけで、何も悪くない。
嘘もつき通せば真実になるんだから。
そう思いながら『小野瀬』のようにニコリと笑うと、櫻井が不審そうな顔で見つめる。
櫻井
「違います!室長でしょう?隠したって分かります!」
穂積
「分かる?何が分かるんだい?キミは俺のことをそんなに知ってたかな?」
小野瀬がよくやるように、櫻井の顎に指をかけ視線を合わせると、櫻井の顔が真っ赤になる。
これで逃げだしてくれ。
自分でやっておきながら、そう願うなんて身勝手も良いいとこだ。
もうひと押しとキスをするように桜色の唇に唇を寄せようとすると、櫻井の瞳に涙が浮かんだ。
俺を見据える瞳が水を湛え、ゆらゆらと揺れる。
ダメだ。
そんな瞳で見ないでくれ。
お前に泣かれるのだけには、弱いんだから。
…抱きしめたくなるから。
顎にかけていた手を一瞬だけ止め、涙をぬぐおうと頬に触れようとすると、櫻井が俺の腕の中に飛び込んできた。
翼
「…室長、お願いですから、本当の事を話して下さい。私、どんな事でも受け止めますから…!!」
俺の腕の中で小さな肩を震わせ、必死に白衣を掴む翼の細い指は力を込めすぎているのか真っ白だ。
こんなに思ってくれているなんて。
どう見ても『小野瀬』なのに、中の『俺』を見つけてくれていたなんて。
押し殺していた感情が、ひび割れた殻から溢れ出る。
明智はいい奴だ。
信頼できるし、誠実だし、右腕と呼べる男はコイツ以外にはいないとまで思っていた。
でも、俺だって欲しかった。
…櫻井が、欲しかったんだ。
穂積
「…櫻井。」
気がつけば俺は櫻井の小さな身体を、力いっぱい抱きしめていた。
右手はサラサラの髪に、左手は細い腰に。
顔をうずめた髪からは甘い香りがして、抱えていた不安や孤独や憂いを溶かしてくれるようで。
このまま二人で溶けてしまえばいいのに。
そんな無謀な想いさえ浮かんでくる。
そうもいかず、名残惜しげにゆっくり腕を緩めると、ひとしきり泣いたのか鼻の頭と目を真っ赤にした櫻井が恥ずかしそうに俺の腕の中で俯いていた。
穂積
「どうした?」
翼
「…あ、あの、いきなり抱きついてすみませんでした…。」
自分のしたことに今更ながら恥ずかしくなってしまったのか、語尾は消え入りそうなくらい小さくなっていく。
翼
「それに、シャツがびしょびしょに…。」
一歩下がろうとする翼の腰を押さえ、再び俺の胸に抱きとめた。
翼
「し、室長!?」
穂積
「…なぁ、櫻井。どこで気がついた?」
これ以上隠しだてをしていても仕方ないと腹を括った俺は、単刀直入に櫻井に問いた。
翼
「えっと…、最初はクマを渡した時に『お前の手作りだろ。嬉しいに決まっている』って言われた時でした。おかしいなぁって感じて…。」
やっぱり。
コイツの記憶力と直観はやはり本物だ。
改めてその才能に感心させられたな。
穂積
「で、いつ推測が確信になったんだ?」
翼
「…えっと。」
さっきまでハッキリと物申していたのに、今度は明らかに言い淀んでいる。
穂積
「ん?言ってみろ、怒らないから。」
人差し指で額をちょんっと突くと、櫻井が諦めたかのようにボソボソと話し始めた。
翼
「さっき、病院で頭を撫でてくれたじゃないですか。」
穂積
「ん、あぁ、そう言えばそうだな。」
翼
「あれです。室長の撫でかたが一番好きなんです。」
恥ずかしそうにしながらもニコニコ笑顔で言われたらもうお手上げだ。
まさかそんな所が決定打になるなんて。
穂積
「ホント、お前ってアホで可愛いな。」
翼
「…えっ!?」
こみあげてくる笑いやら脱力感やら安心感があるけれど、それもひっくるめて俺は櫻井を再び抱きしめたのだった…。
06/17(Mon) 00:40
日付が変わりました♪
小春
昨日はエミさん、くちびるさん、ともさん、せつなさん、清香さん、ありがとうございました。
途中迷ってすみませんでした。
お陰さまで一山越えましたかね。
室長と翼ちゃんはこの先どうなる?(まだ身体は小野瀬さんだよ!)
明智さんの恋は、このまま終わりを告げてしまうのか?(反省会で作家全員明智さんに土下座か?!)
黒い小野瀬さんとともに、入れ替わりの醍醐味を味わう日は来るのか?(どんな味だ)
作家様、読者様、皆様、今日もよろしくお願いしますm(__)m
06/17(Mon) 03:49
今回は。
清香
忙しくてあんまり書き込めなかったから、連投してみます。
~穂積vision~
あれからタクシーを呼んで櫻井を帰らせた後、俺は細野と太田を呼んで事の顛末を全て話した上で謝罪をした。
穂積
「騙していて本当にすまなかった。」
これ以上言える事は何もない。何を言った所で言い訳になってしまうのはよく分かっていたから。
二人を前に深々と頭を下げると、細野と太田が慌てて俺の元へと寄ってきた。
細野
「穂積室長、止めて下さい!僕達、そんな風に思っていませんから!!」
太田
「そうですよ、頭を上げて下さい!!」
二人に肩を掴まれぐいぐい押され、頭を上げざるを得なくなる。
見上げた二人はいつも以上に真剣な顔をしていた。
細野
「でも穂積室長と、御大が入れ替わってるってこと…ですよね。」
太田
「そんなことが起こりえるなんて…。」
鑑識課の人間にとってみれば、科学的に解明できないものなんてこの世に存在しないのだろうが、さすがにこればっかりは未経験だろう。
俺だってこんな事、二度と起こって欲しくないからな。
穂積
「忙しいのは重々承知している。俺もできる限り手伝うから、どうにか元に戻る方法を探してみてくれないか?」
これ以上小野瀬の姿で櫻井に会いたくない。
と言うか、小野瀬の姿で櫻井を抱きしめたくない。
さっきも、本当ならキスしたかった。
自分の身体だったら、していたはずだ。
でも、これは小野瀬なわけで、このままするわけにはいかない。
俺は一分一秒でも早く、どんなに傷だらけで痛みがあろうと自分の身体へと戻りたかったのだ。
再び頭を下げた俺に、またもや細野と太田が慌てたように肩を押し上げてくる。
細野
「だから、止めて下さいよ、穂積室長。」
太田
「そうですよ。穂積室長が来て下さったから、あんなに山積みだった分析も半分以上終わったんですから。」
穂積
「それでも、だ。二人とも本当にありがとう。そして、これからもよろしくな。」
細野・太田
「「はいっ!!」」
俺を責めることもせず、そのまま受け入れてくれた二人には本当に感謝しかない。
捜査室に戻れないもどかしさを思いながらも、鑑識でたいして役に立てない俺を支えていてくれたのは紛れもなくこの二人だったのだから。
気をつけの姿勢をしながら敬礼をする無精髭を生やした二人と、やっとチームになれた気がした。
穂積
「さぁ、とっとと片付けて今日こそ家に帰ろう。明日からは厄介な穂積の案件に取り組まなきゃいけないからね。」
いつもの小野瀬の口調で言うと、二人にやっと笑顔が戻った。
細野
「ハイっ!」
太田
「じゃあ、僕コーヒー買って来ます!」
今夜も、いつもの小野瀬ラボが始動する。