『アメリカ外伝』
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*アメリカ*
小春
この話の後、穂積はアメリカに行き、帰国後は一旦古巣の警備部に戻り、落ち着いた頃を見計らって捜査室長に指名されます。(※あくまでも当サイトでの流れです)
で、『特命捜査室準備室』の話になっていくわけですね。
この話の時点では、穂積も小野瀬も、まさか初代室長に抜擢されるとは思ってません(笑)
組織に生きる人たち独特の苦悩や、若い2人の葛藤を読み取って頂けたら幸いです。
*****
05/11(Sat) 05:24
*アメリカ外伝・1*
小春
「アメリカ」の設定を気に入ってしまい、妄想が膨らんでしまいました。
穂積の前半の研修先、ニューヨークに陣中見舞いに来た小野瀬と、孤軍奮闘中の穂積のお話です。
外国で生活している穂積と、久しぶりに会う小野瀬との、つかの間の休日の雰囲気を楽しんで頂けたら嬉しいです。
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05/14(Tue) 09:03
アメリカ外伝・3
小春
*リレーSS アメリカ外伝・3~現在・東京~*
穂積
「……というわけで、こちらが、今日から1週間、捜査室で研修させる事になったニューヨーク市警の3人」
苦虫を噛み潰したような表情で、手にした資料を棒読みする穂積。
その隣から、ブルネットの髪、青い目で背の高い美女が、メンバーに向かって笑顔で敬礼した。
ジョー
『ハイ!ジョーって呼んで下さいね!』
そして、その横に並んでいた2人の巨漢も、次々に自己紹介する。
ロバート
『あの……ロバートです』
ポール
『ポールです』
熊のような大男たちだが、2人とも仕草が何となく可愛らしい。
しかもロバートはずっと穂積を見つめてもじもじし、ポールはニコニコしながら捜査室の男性陣を順番に見比べている。
そして、明智を筆頭に、藤守、小笠原、如月は、おそらく本人たちも無意識のうちに、少しずつ、そんなロバートとポールから後退りで離れてゆく。
一方で、何も知らない翼は、穂積の目を盗んで悪戯っぽく手を振ってくるジョーに、こちらもこっそり手を振り返してみたり。
もちろん、そんなやり取りに穂積が気付かないはずもなく。
穂積
「……」
資料を持つ手が震え、こめかみに青い筋が浮かび上がりかけた、その時。
捜査室の中に充満していた不穏な空気を吹き飛ばすように、入り口の扉が勢いよく開いた。
小野瀬
『ロバート!ポール!』
小野瀬は珍しく満面の笑みで、両手を広げる。
ロバート&ポール
『アオイー!!』
名前を呼びあった3人は、わあっと抱き合って、再会の喜びを爆発させた。
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05/14(Tue) 17:50
小春
藤守
「(小声)な、何や、小野瀬さんがやけにフレンドリーなんやけど」
如月
「(小声)あの男性2人、間違いなくゲイですよね」
明智
「(小声)えっ、そうなのか?」
小笠原
「(小声)少なくとも、ロバートが室長に恋してる確率は100%」
翼
「(小声)えっ、そうなんですか?」
大はしゃぎの小野瀬たちと、ひそひそ話のボリュームがだんだん上がってきた捜査室のメンバー。
その間に立っていた穂積が、とうとう爆発した。
穂積
「静かにしろ、てめえらっ!!」
ドカンと音がして、穂積の拳が叩きつけられた壁の塗装がパラパラと剥げ落ちる。
息を呑んで震え上がるメンバーたち、あーあ、というジョーと小野瀬、驚いて「ごめんなさい」と涙を浮かべるロバートとポール。
ジョー
『ルイったら、相変わらず怒りんぼさんなのね』
小野瀬
『あれは治らないんだよ。日本にはこんな諺がある。「三つ子の魂百まで」』
肩をすくめるジョーに、溜め息混じりで首を振る小野瀬。
顔を見合わせて笑いかけたものの、穂積にギロリと睨まれて、2人は揃って口を閉じた。
穂積
「小野瀬!ミーティング中に邪魔をするんじゃねえ!」
小野瀬
「あ、ごめんね。ジョーたちが来るって聞いてたから、どうしても会いたくなって。あと、穂積。オカマキャラ忘れてる」
穂積に叱られても、小野瀬はニコニコしている。
先ほどから、署内のファンたちが聞いたら嫉妬に狂いそうなセリフ連発だ。
藤守や如月からつつかれて、明智がそろりと手を挙げた。
明智
「室長、質問よろしいですか」
穂積
「はい、明智くん」
明智
「その……室長と小野瀬さんは、ニューヨーク市警の皆さんと以前からのお知り合いなんですか?」
穂積が長い睫毛を伏せて、はあ、と溜め息をついた。
穂積
「俺がアメリカに研修に行った時の同僚と、部屋をシェアしていた相手だよ」
明智
「ああ、なるほど」
如月
「えっ?!室長、ゲイの方と暮らしてたんですか?」
全員
「ええっ?!」
如月の発言に、全員がどよめいた。
穂積
「馬鹿!女の方だ!」
明智
「あ、ああ、なるほど」
明智の安堵の吐息もつかの間……。
翼
「……えっ?」
最初に気付いたのは翼。
そして。
全員
「ええええっ?!」
穂積の言葉の意味に気付いた全員のどよめきは、廊下を伝って、刑事部のフロアじゅうに轟き渡った。
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05/14(Tue) 19:36
タッチの差で書けなかったわ。
清香
如月「へぇー、室長も隅に置けないですねー。」
藤守「やっぱり肉食系やもんねー。」
小笠原「…ちょっと意外。」
明智「みんな過去はあるんだ。詮索するのは良くないぞ。」
妙に納得してしまったメンバー達。
それも仕方ない事。
ブルネットの髪に青い目の長身の美女に、金髪の髪に碧の目の長身の美男子。並べば嫌味なくらいに美しい二人だ。
若い二人が惹かれあっても何にもおかしくはない。ましてや同じ屋根の下にいたのならば、それなりの関係になるのはごく自然のことだろう。
もう何年も前の事だから、それなりに過去の話ではあるのだが。
翼「………。」
心中穏やかでいられる人がいるのなら、ぜひお目にかかりたい。
好きな人の元彼女、しかも同棲もしていてて、絵になるくらい美しい女(ひと)。
どう逆立ちしたって敵わない要素たっぷりの相手は、相変わらずにこにこしながら小野瀬さんと会話していた。穂積室長も「ジャマすんなよ!」と混ざり、「そんなに怒らないの。」と笑っている。
いたたまれない気持ちで胸がいっぱいになってしまい、涙となって目から溢れそうになる。
それでも楽しそうに見えるみんなの空気を壊したくなくて、私はミーティングの途中にも関わらず「コーヒー淹れますね!」とポットを胸に抱えて捜査室を飛び出したのだった…。
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05/14(Tue) 20:19
残念。
小春
被っちゃいましたか、すみません。
清香さんのも読みたかったわ。
被ってもどんとこいで、同じ場面が被ったら、次の人は書きやすい方を選んで続きを書いたらいいことにしますか?(´∇`)
そして、翼目線にシフトしたわねΣ(´□`;)
05/14(Tue) 20:40
実は(´Д` )
清香
第三者目線が苦手なの←
そして私が書いたのは、壁際まで小野瀬を連れて行って内緒話をする穂積を見ながらキャーキャー言って萌えるロバート
とポールの図。どこの腐女子だ(爆笑)
お次どうぞ☆
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05/14(Tue) 20:43
被ってないじゃん。(笑)
小春
今、舞台は一度捜査室に戻るから。
可能なら挟んで下さいね(* ̄ー ̄)
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05/14(Tue) 21:16
捜査室
小春
穂積
「勝手に話をまとめるな!」
翼の去った後の捜査室では、穂積がまた怒鳴っていた。
穂積
「『部屋をシェアしてた』と言っただろうが!交代で使ってたんだ!」
如月
「またまたー」
穂積
「……お前はなんでタメグチなんだよ、ああん?」
如月
「すみませんすみません!髪を引っ張るのはやめて下さい!!」
穂積
「いいか!ジョーはニューヨーク市警の警察委員だ!刑事の俺とは勤務形態が違う。だから、同じ部屋で暮らしてても、同時に在室する事は滅多にない。お前らが想像するような関係じゃねーんだよ!」
小野瀬
「穂積、説明のタイミング間違えてるよ」
穂積
「あぁん?」
出入口に背を向けている穂積は、翼がそっと出て行った事にまだ気付いていない。
けれど、小野瀬はそれを穂積には言わないで、あえて別の理由をこじつける。
小野瀬
「もうちょっとヤキモキさせてあげればよかったのに。みんな、お前の色っぽい話を期待してたんだからさ」
穂積
「けっ。バカワンコどもが。ここは『Apple Town』じゃねーんだよ。シェアハウスの夜は独りなんだよ!」
ジョー
『?』
穂積
「それに、ジョーはレズビアンだ。男に興味は無いんだよ!」
全員
「ええええっ?!」
穂積はやっぱり説明のタイミングを間違えている、と、小野瀬は再び思った。
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05/14(Tue) 22:27
続き…
くちびる
ジョーが不意に「あら?キュートガールは?姿が見えないんだけど…」と呟いた。穂積はその一言で翼がいない事に気付く。「彼女可愛いわよねぇ。私めちゃくちゃ好みかも~。」穂積「あぁん(怒)」小野瀬は肩を震わせて笑いを堪えている。続き書いてみました♪小春さん、清香さんこの後の展開よろしくです(^o^)←勝手に指名してますへ(^^へ)
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05/15(Wed) 06:10
おはようございます。
小春
清香さん、くちびるさん、ご参加感謝です♪
くちびるさん、ナイスですよ( ̄▽ ̄)b
昨夜は寝落ちしちゃった(;>_<;)
リレーSS、今日もボチボチ進みますのでよろしくお願いします。
読者の皆様もよろしくお願いしまーす。
乱入歓迎でーす。
05/15(Wed) 06:20
また寝落ちしてたorz
清香
~給湯室~
逃げるように給湯室へ来たものの、一人でいられるのは数分間のみ。湧いてしまえば戻らなくてはいけないのだ。
そもそも、勝手に穂積室長に片思いをしているだけで、何をとやかく言える立場では無い。
ただ、あまりにもお似合いの二人に、自分の姿を見比べて落ち込んだだけだったのだ。
背だって日本人の標準ではあるけれど、長身の室長と並べば子どもみたい。
髪だって普通だし、目だって青くないし。
何より、穂積室長に声をかけられれば『ひゃあ!』と言って驚いてしまうし、すぐに『アホの子』と言われてしまう。
…どう考えてもジョーさんのように対等に隣に並ぶことなんてできないか。
肩を落としたと同時に湧き上がるお湯。
やかんのピーっと鳴る音はまるでゲームオーバーのサインみたい…と思いながら、浮かんだ涙をそっと拭ったのだった。
そのころの捜査室。
小野瀬「あっ、コーヒーを淹れてくるって言ってたね。ちょっとお姫様を迎えに行ってくるよ。」
ジョー『私が行った方がいいんじゃない?』
穂積「お前らのどっちが行っても、ろくなことにならんだろうが!!!」
小野瀬「けち。」
ジョー『怒りんぼさん。』
確かに警視庁内で1・2を争う色男で、いつも翼にちょっかいをかけている小野瀬と、「レズビアンだ」と穂積に言われて捜査室メンバー達にウインクを飛ばしているジョーのどちらが翼を迎えに行くのにふさわしいかなんて決められるはずがない。
二人とも危険すぎるからだ。
穂積「…櫻井だって子どもじゃないんだ。すぐに戻って来るだろう。」
本当は迎えに行きたいが、ミーティングの最中に室長が席を外すわけにはいかない。
ニヤニヤ笑う小野瀬を一瞥しながら、穂積は再び手元の書類に目を落としたのだった。
→
恋人設定なら室長は事前にジョーの事を教えてくれているんじゃないかな?と思い、付き合う前設定にしました。さぁ、どうなる?←ノープラン
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05/15(Wed) 08:37
小春
~給湯室・翼vision~
涙を拭っていると、不意にふわりと柑橘系の香りがした。
私はハッとして、濡れたハンカチをポケットに押し込む。
小野瀬
「櫻井さん、穂積が困ってるよ」
翼
「えっ?あっ、はい、すみません!すぐに戻ります!」
そうだ、まだミーティングの途中だった。
早く戻らないと。
小野瀬
「俺、一旦鑑識に戻るから、コーヒーは気持ちだけ頂いていくね」
小野瀬さんはそう言うとやわらかく微笑んで、私の耳元に唇を寄せた。
小野瀬
「ジョーの事は、気にしない方がいいよ」
翼
「えっ……」
小野瀬さんは、私の、室長への想いに気付いているのだろうか。
翼
「……」
小野瀬
「じゃあね」
小野瀬さんはくすりと笑ってから、給湯室を出て行った。
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05/15(Wed) 09:20
くちびる
翼「えっ?」…小野瀬さんは私の室長への想いに気付いているの?だからあんな事言ったの?…いけない今は仕事中。コ-ヒ-淹れて早く戻らなくちゃ。その頃の捜査室…穂積はジョーに詰め寄る。「おいっ!!櫻井に近寄るんじゃあねぇぞ!!あいつは大事な娘だ!!俺は悪い虫から守る義務がある!!」ジョーは「あら?それって上司として?それとも…」
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05/15(Wed) 09:30
くちびるさんありがとう。繋がるかな?
小春
数秒後。
翼
「すみません、遅くなりました」
翼が給湯室から戻ると、捜査室の中は一変していた。
翼
「……どうして、全員正座?!」
思わず口に出してしまった翼に、ただ一人、ホワイトボードの前に立っている穂積が笑顔を向けた。
穂積
「お茶をありがとう、櫻井。アンタは正座しなくていいのよ」
穂積の口調が、いつものオカマに戻っている。
これは穂積のご機嫌が治っている証。
翼はコーヒーを準備しながらも、足元に並んでいる先輩たちが気になって仕方がない。
穂積
「出来上がったら、床に置いてあげなさい」
正座の全員から、声にならない抗議が上がったが、穂積は華麗にスルーした。
穂積
「こう見えて、ロバートとポールはニューヨーク市警きっての敏腕刑事よ。一緒に行動しながら、色々教えてもらいなさい」
穂積に褒められて、ゲイの2人は嬉しそう。
穂積
「明智と櫻井はロバートと、藤守・如月はポールと行動して。……くれぐれも、仕事以外の事を教わるんじゃないわよ」
穂積の言葉の後半は、声が低くなった。
メンバーに向けて言いながらも、間違いなく、ロバートとポールに釘を刺したものだ。
穂積
「小笠原は、ジョーの相手をしてあげて」
穂積は今度は明らかに、ジョーを睨んだ。
穂積
「……くれぐれも、仕事以外の事を教えるんじゃないわよ」
返事を待って、穂積はファイルを閉じた。
穂積
「以上、ミーティング終わり」
やれやれ、と全員が立ち上がろうとするのを、穂積の笑顔が制した。
穂積
「あら。誰が、もう正座は終了って言ったかしら?せっかく櫻井が淹れてくれたコーヒーを床で飲み終えるまで、立ってはダメよ」
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05/15(Wed) 12:18
小春
~外回り・翼vision~
全員が室長の苦行から開放された後、私と明智さん、そしてロバートさんとは、管内で多発している空き巣のパトロールに出発した。
駐車場に明智さんの車を停め、徒歩で住宅街を歩く。
ロバートさんが室長に恋している、という小笠原さんの分析も気になるけれど、それよりも気になるのは、やっぱりジョーさんの事で。
機械的に辺りを見ながら歩いてみるけれど、頭の中は雑念でいっぱい。
小野瀬さんの、意味ありげな態度も気にかかる。
……終業後に、あの言葉の真意を聞きに言ってみようかしら。
ジョーさんと、室長との関係……知りたいような、聞きたくないような。
ああ、こんなんじゃダメ。
ちゃんと仕事に集中しないと……
その時。
首の後ろに、チリチリッと電気が流れたような気がした。
翼
「?」
何だろう。
私は咄嗟に振り返った。
明智
「どうした、櫻井?」
私の異変に気付いて、明智さんが、ロバートさんを連れて戻って来てくれる。
翼
「いえ、何か、おかしいなって……」
明智
「何か?……何だ?」
明智さんは、訝しむような顔で私を見てから、辺りを見た。
明智
「特に変わった事は……」
ロバート
『いいえ、アケチ。音よ』
真顔のロバートさんが、明智さんの言葉を遮って、指先で、自分の口を押さえる仕草をした。
静かに、という合図は、世界共通なのかしら。
囁くように、ロバートさんが言った。
ロバート
『テレビの音が聴こえるわ』
明智
『テレビの音?』
その瞬間、私にも閃いた。
翼
『あの家』
私は、前を通り過ぎたばかりの建物を指差した。
翼
『花粉の時期を過ぎた晴天に、洗濯物が部屋干しです。車庫に車が無く、裏口に回覧板。なのに、テレビの音が漏れてます』
明智
『不自然だな』
明智さんが頷く。
私たちは家の周りをぐるりと探り、2階の窓ガラスが円く切り取られているのを発見した。
私とロバートさんを裏口に待機させてから、明智さんは、玄関のインターフォンを押した。
~午後・捜査室~
ロバート
『見せたかったわ、あの時のアケチの勇姿!』
穂積に今日の報告をしている明智の傍らで、ロバートが興奮さめやらぬ様子で両手を振り回す。
ロバート
『開き直って玄関から飛び出して来た犯人を、目にも止まらぬ早業で投げ飛ばして……もう、うっとり!ねー翼!』
翼
『はい。お見事でした』
笑顔で同意しながら、実は、翼はロバートの方に感心していた。
今まで、例えば穂積のように、翼の勘を笑わなかった人物はいる。
けれど、あれほど自分の感覚に共感してくれた相手はいない。
むしろ、ロバートの直感の方が正確だったほどだ。
明智
『いえ、自分はただ確保しただけで……真っ先に異変に気付いたのは櫻井です。ロバートも、さすがです』
05/15(Wed) 13:58
小春
明智に褒められ、照れくさくて赤面しながらもホッとしていると、ジョーが穂積を振り返った。
ジョー
『ツバサはまだ新人なんでしょ?』
穂積
『ああ』
穂積に確認して、ジョーは翼に笑顔を向けた。
ジョー
『キュートなだけじゃなくて、そんな才能があるなんて。素晴らしいわ、ツバサ!』
翼
『ありがとうございます』
ジョーに評価してもらえたのは、素直に嬉しい。
けれど、素直に受け止められない自分もいて。
なおも褒めてくれるジョーたちに作り笑顔で応えながら、やっぱり、小野瀬さんに会いに行ってみようか、と、翼は考えていた。
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05/15(Wed) 18:15
ちょいとお邪魔しますよ。
清香
そう思ったものの、いつも忙しい小野瀬さん。
話を聞いてもらう事などできるのか不安がつのる。
明智「さぁ、空き巣も捕まえたことだし、報告書を書いてしまおうか。」
ロバート「OH!どこの国も面倒なのがあるのね。」
明智「仕方ない、これも仕事だ。」
報告書を一緒に書かなくてはいけないのに、デスクに向かう明智さんとロバートさんの後をなんだか追えなくなってしまった。
明智「櫻井、どうした?」
翼「あ、あの、…その。」
ロバート「あぁっ!そうよね、ゴメンね、ツバサ。どうぞ行ってきて?」
翼「ロバートさん…?」
ロバート「(小声)トイレでしょ?気にしないで。私とアケチで始めておくから☆」
なんだか勘違いされてしまったものの、ロバートさんは明智さんの背中をぐいぐい押して座らせてしまう。しかもちゃっかり隣に座って身を寄せているではないか。
どうしようかと思っていると、ロバートさんはバチンッと音がなりそうなほど派手にウィンクをして手を振っている。
翼「じゃ、じゃあ、ちょっと行ってきます。」
ぺこりとお辞儀をして捜査室を出ようとすると、視界の端にロバートさんの手が明智さんの腰に回されたように見える。
明智さんが若干涙目になっている気がするが、心の中で小さく『ごめんなさい…』と唱えて、小野瀬さんの元へと私は向かったのだった。
~小野瀬ラボ~
コンコンっとノックしてドアを開けると、小野瀬さんがいつものようにニッコリと微笑んで迎え入れてくれた。
小野瀬「やぁ、また逮捕できたらしいね。おめでとう。で、どうしたの?穂積のお使いかな?」
その笑顔が余計に辛い。
翼「……小野瀬さん。」
堰き止めていた不安が溢れ出してくる。
小野瀬「えっ、さ、櫻井さん、どうしたの?」
立ち上がった小野瀬さんの姿がぼやけてくる。
翼「お、小野瀬さん…、わた、し……どうすれば…いいんですか…?」
小野瀬「本当…に、君は……。」
困った顔をしながらも、小野瀬さんはその温かな腕で私の身体を包み込んでくれていた。
そして私はなぜだかその腕を振り解けないでいたのだった。
[削除]
05/15(Wed) 18:19
おっと。
小春
私の予定より手が早いぞ小野瀬さん(爆笑)。
だから次は清香さんに任せます。
[削除]
05/15(Wed) 18:27
ぐぇっ。
清香
ごめん、早かった?
これから嫁ミッションがあるから、書き込めるのは夜中かも。
書けたらどなたかどうぞ(^^)
もうドラマCD聞いて幸せだから、どんな展開もどんとこいよ!←
[削除]
05/15(Wed) 19:57
桜夜
桜夜です。
駄文ですがすいません。
~穂積side~
穂積
「あれ?桜井どうしたの?」
明智
「あっ…室長…桜井だったら少し席を外してます。」
ロバート
『ルイッ!報告書頑張るからね!』
穂積
『ロバート…おまえ少し近すぎやしないか?』
「明智頑張れ、そんでありがとう。」
明智
「しっ!室長っ!」
報告書を仲良く(?)作成中の二人をその場に残し、室内を見渡す。
穂積
(桜井…何と無く様子が変だったよな…。)
(小野瀬も鈍感だとか…説明が遅いとか…何なんだ?)
(鈍感なのは桜井の方ではないのか?)
(俺か?俺が悪いのか?)
(ジョーも「凄く好み!」とか何だよ!ふざけんな!渡すかっ!まだ何も始まってないのにレズの餌食に何かさせるか!)
室内を見渡すとジョーの姿がない…。
俺は「ちょっとトイレ」と捜査室から出る事にした。
ロバートが「じゃあ私も」とか言うので扉の隙間から睨んでやると諦めたようで椅子に座り、明智の腰に腕を回していた。
すまん、明智。
小春さま、皆さま。
こんな駄文でスイマセン!m(__)m
05/15(Wed) 20:06
桜夜さんありがとうございます。
小春
駄文なんかじゃないですよう。
そして、清香さんのはその線のフラグだと思いますよね、やっぱり。
という事で、勢いに任せてどんどん行きましょう。
この辺がリレーの醍醐味ですね。
[削除]
05/15(Wed) 21:59
私こそ駄文ですが…
くちびる
穂積side …それにしても櫻井は何処に行ったんだ?あいつの姿が見えないと何故か落ち着かない。この気持ちが何であるかは薄々分かっている。独占したい…上司としてではなく一人の男として…。「ルイ♪ツバサは?アオイの姿も見えないんだけど~。」ジョーの言葉ではっと我に返った俺は「まさか…」足は勝手に小野瀬のラボに向かっていた。
[削除]
05/15(Wed) 22:04
くちびるさん、ありがとうございます。
小春
駄文じゃないですったら。
ああ、ついに室長の足がラボへ向いてしまう!
どうなっちゃうの?!(←普通にワクワク読んでる場合か)
[削除]
05/15(Wed) 22:35
新参者が失礼します
エミ
室長が気になりますが、その前に
~捜査室~
如月
「ただいまー…ッす…」
藤守
「戻りやしたー。お、如月 なんや?」
室長と入れ替えに捜査室に戻った如月と藤守が目にしたのは、なにやら楽しそうな二人の姿。
ロバート
『えー?このピクルス、アケチの手作りなのぉ?すごく美味しい!ねぇ、この壺はなぁに?』
明智
『梅干しだ。食べたことはあるか?』
ロバート
『日本の漬け物ね。噂に訊いた事はあるわ。食べてみてもいい?』
明智
『どうぞ。種があるから気をつけて』
ロバート
『ありがとう。優しいのね。いただきまぁす!・・・・・・・・・・・・・・・!!!!!』
明智
『だ、大丈夫か?! あ、コラ!壺を叩き割ろうとするな!抱きつくなっ!く、苦し…ぃ…』
藤守
「予想通りの展開やったな」
如月
「壺を抱える姿は くまの●ーさん みたいでしたけどねー」
藤守
「ブッ!!
これからの一週間が思いやられるのぉ」
小笠原
「……ポールがハンカチ噛みしめて羨ましそうにしてるよ」
壁|д・;)空気を読め!アホ!ハィ…すみませんでしたっ!!
画面のコチラから、これからの展開を キャッキャうふふ と楽しみにしてます。
[削除]
05/15(Wed) 22:40
エミさんありがとうございます。
小春
ようこそお越しくださいました。
ご参加ありがとうございます。
そして空気オッケー!
可愛く書いてくださってありがとうございます!
さあ、みんなも勇気を出してコツコツ挟んでいこう!(←だから、楽しく読んでる場合か)
05/15(Wed) 22:48
~捜査室~
小春
藤守
「お、そうや。3人の歓迎会をせなあかんな」
如月
「そうですよね!今日は早く上がれそうだし、いつもの居酒屋でやりましょうか!」
小笠原
「予約しとく」
明智
「室長と櫻井がいないが、決めてしまっていいだろう」
ロバート&ポール
『ありがとう!嬉しいわ、みんな大好き!』
如月
「俺、小野瀬さんにも話を通してきます!」
飛び出して行く如月。
藤守
「ん?ところでジョーはどこや?」
[削除]
05/16(Thu) 00:42
嫁ミッションクリア。お疲れ、私。
清香
ハンカチを噛みしめるポールに激萌え。←
さぁ、今日もいってみよ!
~小野瀬ラボ~
ふわりと薫る柑橘系の香りと、規則正しく聞こえる胸の鼓動が、絡まった糸のようになってしまった思考を少しずつ解いてくれるような気がした。
このままこの安らぎに身を任せていられたら…
小野瀬さんには丸っきりご迷惑をかけているだけなのに、こんな我儘な考えが浮かんでしまうのは、背中を撫でる手と見守るような優しい瞳のせいなのかもしれない。
小野瀬「…落ち着いた?」
抱きしめられていた腕が緩み、長い指がそっと私の顎を持ち上げた。
小野瀬「そんなに悲しい顔をしないで、お姫様。さっきも言ったでしょう?大丈夫だって。」
確信的な事は何も触れずに、小野瀬さんは『大丈夫』とだけ何度も繰り返しながら、私の頭を撫でてくれた。
何が大丈夫なんだろう。
何一つ確実なものなんて、私には無いのに。
そんなことを思いながらも溢れる涙を止められないでいると、ラボのドアが大きな音を立てて開いた。
思わず身体が固まってしまう。
穂積「何してんだ、てめぇ!」
小野瀬「…何って、まぁ、ご覧のとおりかな?」
小野瀬さんから離れなきゃ!と咄嗟に思ったものの、さっきまで緩んでいた腕は再び背中に回り、がっちりと固定されてしまっていた。
頭を撫でていた手は後頭部へと回り、胸に押しつけられる形になってしまう。
それはもう、身動きすら取れずに小野瀬さんの胸に顔を埋め、息ができなくなりそうなくらいの強さで。
翼「お、小野瀬さん!」
どうにか顔を上げ、離してもらえるよう見上げた小野瀬さんの表情はいつもの柔和な笑みでは無く、睨みつけるような鋭いものだった。
穂積「…小野瀬、櫻井を離せ。」
小野瀬「嫌だと言ったら?」
穂積「言わせねぇ。」
小野瀬「じゃあ、彼女が離れたくないって言ったら?」
空気を切り裂くような冷たい、低い声が聞こえた。
…こんな室長の声、聞いたことが無い。
どれだけ怒らせてしまったのかと焦りながら小野瀬さんの腕から抜け出そうとしている私を、まるで『逃がさないよ』と言わんばかりに、抱きしめる腕の力がどんどん強くなっていく。
翼「は、離して下さい!」
小野瀬「おや、君から俺の腕の中に来てくれたのに?」
穂積「……何があったかは聞かない。ただ、今は就業中だ。公私混同するな。」
小野瀬「へぇ、どの口が言うんだか。」
穂積「……てめぇ、本気で殴られたいか?」
『はぁ。』っと大きなため息とともに、小野瀬さんの腕が緩む。一歩下がって小野瀬さんと距離を取ろうとすると、そのまま腕を引っ張られ気がつけば目の前には紺色の背中しか見えなくなっていた。
穂積「何がしたい?」
小野瀬「何も。俺はただ彼女のためにしただけだ。」
穂積「………余計なことはするな。」
小野瀬「約束はできないけれど、肝に銘じておくよ。」
穂積「…チッ。戻るわよ、櫻井。」
翼「は、はい。小野瀬さん、お邪魔しました。」
小野瀬「いいんだよ、君ならいつでも大歓迎だ。」
二人の会話にどんな意味合いが隠されているのかは分からないけれど、背中を押されてしまえばラボから出ざるを得ない。
なんとなく気まずい空気を感じながらも私は室長と捜査室へと向かったのだった。
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05/16(Thu) 07:38
おはようございます。
小春
なぜか白衣の室長TOP絵から始まった本日はリレー3日目。
小野瀬さんも参戦してアブナイ☆恋は混戦中。
昨日は清香さん、くちびるさん、桜夜さん、エミさん、ご参加ありがとうございました。
本日も皆様よろしくお願いします。
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05/16(Thu) 08:28
伝説再び?!
とも
~捜査室までの廊下~
穂積
「…ったく。アンタ、トイレ行ったんじゃなかったの?」
櫻井
「…すみません。」
穂積
「小野瀬は危険なんだから近づくなってあれほど言ってるのに…。 何があったのか、今は聞かないけど、困ったことがあればワタシに相談すること。いいわね」
櫻井
「はい…」
あなたのことで悩んでるんです、なんてとても言えるわけなくて。前を歩く室長の大きな背中を見つめながら、小さくため息をついた。
重要な場面は小春先生方におまかせします(^-^)/
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05/16(Thu) 08:40
ともさん、ありがとうございます。
小春
難しいシーンをサラッと書いてくださってありがとうございます。
通勤中なのに(´∇`)
引き続きよろしくお願いしまーす。
05/16(Thu) 09:40
今日もよろしくお願いします。
小春
~その夜・居酒屋~
明智
『では、はるばるニューヨーク市警からいらした3人に、乾杯!』
全員
「カンパーイ!!」
明智の音頭で幕を開けたのは、ロバート、ポール、ジョーの歓迎会。
いつもの居酒屋で、テーブルいっぱいに天ぷらやすき焼き、しゃぶしゃぶや刺身の並ぶ、和風な宴会だ。
上座に座る穂積、左右からうっとりと彼の顔を見つめるロバートとポール。
左列の次席に、給仕のために控える宴会奉行こと明智。
ロバートは、穂積と明智の間の席でご満悦だ。
左の列は上から順に明智、藤守、如月。
向かい合う右の列は、上から小野瀬、小笠原、ジョー、櫻井。
何やら変則的な並び方なのは、穂積と小野瀬に挟まれたいというポールと、小笠原と櫻井に挟まれたいというジョーの主張によるものだ。
捜査室では室長の穂積からして席順など気にしないし、彼らの歓迎会でもあるので、この主張はすんなりと受け入れられた。
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05/16(Thu) 11:47
昼から宴会。
小春
ロバート
『これは何、マサオミ?』
明智
『塩だ。赤いのが混ざっているのが海老塩、緑が海苔塩。好みで天ぷらに付けて食べる。天ぷらは天つゆと大根おろしで食べてもいい』
ロバートの呼び方が、いつの間にか「アケチ」から「マサオミ」になっている。
おそらく、帰国までには「マークン」か「マーク」と呼ばれる事になるに違いない。
ポール
『ルイ、オハシでオサシミ食べるの難しい。あーんするから食べさせて』
穂積
『ニューヨークの日本食レストランで、箸の使い方教えただろうが』
ぶつぶつ言いながらも面倒見のいい穂積が、箸で中トロをつまんでワサビを乗せ、醤油をちょんとつけて差し出してやる。
穂積
『ほら、口を開け。垂らすなよ』
が、箸を持ってポールに向き直った途端、穂積はたちまち顔をしかめた。
穂積
『……なぜ目を閉じてる』
そう言われても目を開けず、頬を染めているポール。
ポール
『気分出るかと思って』
穂積
『……』
穂積はそっと刺身を皿に戻し、代わりに、明智の前にあった、すき焼き用の下仁田ネギを生のままポールの口に押し込んだ。
ポール
『むぎゅ?!な、何これ?』
穂積
『気分出してやろうかと思って』
ポール
『えっ?ルイのって、こんな●いのッ?!』
穂積
『馬鹿、俺のはもっと』
藤守
「やめてー!赤い顔すんのやーめーてー!もう、ネギ食えなくなるやーん!!」
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05/16(Thu) 11:53
またぶっこんでみる。
清香
ともさん出勤中にありがとうございます。このシーンも書こうと思ってたんですけど、長くなりそうだからやめちゃったんです。助かりました。
~歓迎会~
いつもは適当に料理を出し、『暴れたらつまみ出すからな』といったオーラを放つ女将さんも、今日はお客様が3人もいることもあり、幾分対応が柔らかかった。
そしてその状況につい調子にのってしまうのは致し方ないことなのかもしれない。
最初は真面目にニューヨークと東京の治安についてや、捜査方法の違い、銃社会であるアメリカでの治安維持の難しさなど話をしていたのだが、気がつけば酒も進み話の矛先はあらぬ方向へと向かっていっていく。
如月「ねーねー、ロバートもポールも向こうに恋人とかいないの?」
その発言にブッ!と吹き出したのは明智と藤守だった。穂積と小野瀬も苦い顔をしている。
藤守「ちょっ、おまっ!」
そんな4人を気にもせず、如月はロバートとポールにビールを勧めながら続けた。その姿は変身してはいないがまさにベッキーで。
如月「ねぇ、どうなの?そこんとこ。」
イタズラっぽく笑う如月の顔は女子会でよく見かける友人そっくりだ。ズイッと前に乗り出してロバートとポールに促すよう、またビールを勧める。
ポール『…実は日本に来る前に別れたばかりなのよ。』
如月「えぇっ、なんで?」
ポール『だってボビーったら私より自分の飛行機のほうが大事なのよ!いっつも飛行機のことばっかりで!』
如月「ひ、飛行機?」
ポール『そう、パイロットだったのよ。だから、もう別れてやる!ってJFK空港で叫んでやったわ!』
ジョー『あれは修羅場だったわねー。』
小笠原「…迷惑極まりない。」
ポール『だから今回は傷心旅行も兼ねてるんだけど、久しぶりにルイに会えたから気も晴れてきたわ!』
穂積「くんな!」
しなだれかかるポールから逃げるように穂積は身体をズラした。
→
ロバート・ジョーの分も書きたかったけど、タイムアップだ(´Д` )ごめんなさい。書けるならどなたかどうぞ(笑)
清香さんありがとうございます。
小春
私の下仁田ネギの下ネタと順番逆の方が良かったかしら。
というかみんなロバートとポール好き過ぎ。どこまで掘る気だ(爆笑)
[削除]
05/16(Thu) 13:15
小春
気のおけない人たちと一緒に、いつもの場所での賑やかな会話、美味しいお料理とみんなの笑顔。
けれど、今日の翼にとっては、灰色の世界で砂を噛んでいるようだった。
遠くの席にいる室長の顔も、小野瀬さんの顔も見られない。
隣の席には、今、一番会いたくない女性が座っている。
しかも、元気の無い翼を気遣って、何かと声をかけてくれたり、お料理を差し出してくれたり。時には、逆に話しかけないでいてくれたり。
こんないい人に気を遣わせるのは辛い。
翼
『……私、ちょっと、お手洗いに行ってきます』
ジョー
『気分悪い?』
中腰になった翼に、ジョーは、小声で心配そうに訊ねてきた。
彼女の隣にいたくないという理由で立ち上がった翼にとっては、後ろめたい事この上無い。
けれど、翼は、彼女の親切に甘える事にした。
翼
『ありがとうございます、大丈夫です。でも、少し、風に当たってきます』
ジョー
『そう……?気をつけてね』
軽くお辞儀して、翼は部屋を出た。
言葉通りにお手洗いを済ませ、店の外に出てみる。
夜空を見上げて深呼吸していると、少し離れた暗がりで、時々、赤い光が灯るのに気付いた。
翼
「……?」
不審に思って目を凝らすと、やがてその光は地面に落ち、誰かの靴に揉み消された。
翼
「……あ」
吸い殻を拾い上げ、携帯灰皿に押し込んだのは、スーツ姿で背の高い男性。
翼
「……室長」
穂積
「気分、どう?」
翼
「えっ」
穂積
「アンタ、具合悪そうだって、ジョーが教えに来たから」
高まりかけた気持ちが、ジョーの名前を聞いただけでしぼんでゆく。
翼
「……大丈夫です。ご心配をおかけして、すみません」
謝って頭を下げると、また、涙が出そうだった。
穂積
「……」
翼
「……?」
穂積
「……その……」
穂積にしては、珍しく、歯切れが悪い。
穂積
「……その、気分が悪いの……もしかして、ワタシのせいなら、……謝るわ」
長身を折って頭を下げた穂積に、翼は仰天した。
穂積
「ごめんなさい」
翼
「や、ややややめて下さい!」
翼が慌てて止めると、穂積はようやく頭を上げた。
翼
「あの、あの、室長は何も悪くないんです」
穂積
「いいえ。……今朝からの事、ずっと思い返してみたのよ。そしたら、アンタが暗い顔をするようになったの、朝のミーティングからだと気付いたの」
翼は驚いた。
穂積が翼の事を考えてくれていたなんて、想像もしていなかったからだ。
穂積
「そうしたら、小野瀬の言葉や、アンタの行動の意味が見えてきて……」
穂積は一度言葉を切り、翼をじっと見つめた。
穂積
「……ワタシの自惚れかもしれないけれど」
穂積の真剣な表情に、翼はくらくらした。
05/16(Thu) 14:37
お昼休みですよ~(^-^)
くちびる
「俺とジョーの関係を疑ってるのか?」急に男性口調に変わって私はびっくりした。「あ…あの…えっと…」しどろもどろになる私に室長は「ふっ」と笑い「ほんっと…お前は隠し事が出来ないな~。」と言いながら近づいて来た。私はその場から動けないでいた。…この後の展開はどうなる?昼休み終わってしまうので後はよろしくです(^o^)
05/16(Thu) 17:32
くちびるさん、ありがとうございます。
小春
穂積
「……お前の年頃で、上司が女と暮らしてた話なんか、聞きたくなかったはずだよな。本当、悪かった」
ずきん、と翼の胸が痛んだ。
正確には、「上司が」ではなく「好きな人が」だけど。
翼の無言を肯定と受け止めたのか、穂積は静かに続ける。
穂積
「ニューヨークにいる間、同じ部屋をシェアして使っていたのは事実だ。でも、俺とジョーは勤務時間が違っていたから、2人同時に在室する事は、ほとんど無かった」
翼
「……」
穂積
「今も昔も、ジョーに対して恋愛感情は無い。もちろん、男女の関係も」
でも……でも。
翼
「でも……室長がそうでも、ジョーさんの方が、室長の事を好きかも」
翼が言うと、穂積は声を立てて可笑しそうに笑った。
穂積
「まさか!」
翼
「まさかって……」
穂積
「だって、ジョーは、レズビアンだからな」
翼は、飛び上がるほど驚いた。
翼
「ええぇっ?!」
穂積
「気付いてなかったのか?」
翼
「き、気付きませんでした……」
優しいお姉さんだとばかり思っていたのに。でも、言われてみれば思い当たるふしも……
翼があれやこれや思い返していると、穂積が身体を屈めて、その表情を覗き込んだ。
穂積
「誤解は解けたか?」
翼
「はい」
翼の笑顔を確かめてから、穂積はひとつ、咳払いをした。
穂積
「じゃあ、……俺からもひとつだけ、聞いていいか?」
翼
「何ですか?」
穂積
「……今日、なぜ、小野瀬に泣きついてた?」
翼
「あっ……」
それは、ジョーと穂積の関係が気になって、でも、自分にそんな資格は無いと思い悩んだあげくの出来事。
穂積には説明出来ない。
言えば、知られてしまう。
片想いなら、好きでいられる。
でも、打ち明けて、拒まれたら辛すぎる。
翼
「……」
返事に詰まった翼に、穂積は、悲しげな笑顔で溜め息をついた。
穂積
「……俺には、言えない、か」
翼
「……すみません……」
消え入りそうな声の翼の頭を、穂積はくしゃくしゃと撫でた。
穂積
「いいわ、そのかわり」
穂積の口調が、オカマに戻った。
穂積
「……職場で泣く時は、小野瀬じゃなく、ワタシの胸にしてほしいんだけど」
おどけた言い方に、翼は思わず微笑んだ。
本当は、涙が出そうだけど。
翼
「……はい」
翼は大きく頷いた。
05/16(Thu) 17:40
ああっ、被った!
小春
ともさんありがとうございます。
すみません、完全に投稿が被りました。
えーと。
私の内容の方が先に出来そうなので、間に入れさせて下さいね。
少々お待ちを。
[削除]
05/16(Thu) 17:49
こんなかんじでつながるかな?
とも
どうしよう。室長がどんどん近づいてくるにつれて、私の心臓の鼓動も早くなる。
穂積
「どうした?顔が真っ赤だぞ?」
櫻井
「……」
私は思いきって室長に聞いてみた。
櫻井
「あの、室長とジョーさんって…」
『あーっ、二人ともこんなところにいた!』
←声の主はいったい誰なのか?! 続きをよろしくお願いします。
小春
この話の後、穂積はアメリカに行き、帰国後は一旦古巣の警備部に戻り、落ち着いた頃を見計らって捜査室長に指名されます。(※あくまでも当サイトでの流れです)
で、『特命捜査室準備室』の話になっていくわけですね。
この話の時点では、穂積も小野瀬も、まさか初代室長に抜擢されるとは思ってません(笑)
組織に生きる人たち独特の苦悩や、若い2人の葛藤を読み取って頂けたら幸いです。
*****
05/11(Sat) 05:24
*アメリカ外伝・1*
小春
「アメリカ」の設定を気に入ってしまい、妄想が膨らんでしまいました。
穂積の前半の研修先、ニューヨークに陣中見舞いに来た小野瀬と、孤軍奮闘中の穂積のお話です。
外国で生活している穂積と、久しぶりに会う小野瀬との、つかの間の休日の雰囲気を楽しんで頂けたら嬉しいです。
[削除]
05/14(Tue) 09:03
アメリカ外伝・3
小春
*リレーSS アメリカ外伝・3~現在・東京~*
穂積
「……というわけで、こちらが、今日から1週間、捜査室で研修させる事になったニューヨーク市警の3人」
苦虫を噛み潰したような表情で、手にした資料を棒読みする穂積。
その隣から、ブルネットの髪、青い目で背の高い美女が、メンバーに向かって笑顔で敬礼した。
ジョー
『ハイ!ジョーって呼んで下さいね!』
そして、その横に並んでいた2人の巨漢も、次々に自己紹介する。
ロバート
『あの……ロバートです』
ポール
『ポールです』
熊のような大男たちだが、2人とも仕草が何となく可愛らしい。
しかもロバートはずっと穂積を見つめてもじもじし、ポールはニコニコしながら捜査室の男性陣を順番に見比べている。
そして、明智を筆頭に、藤守、小笠原、如月は、おそらく本人たちも無意識のうちに、少しずつ、そんなロバートとポールから後退りで離れてゆく。
一方で、何も知らない翼は、穂積の目を盗んで悪戯っぽく手を振ってくるジョーに、こちらもこっそり手を振り返してみたり。
もちろん、そんなやり取りに穂積が気付かないはずもなく。
穂積
「……」
資料を持つ手が震え、こめかみに青い筋が浮かび上がりかけた、その時。
捜査室の中に充満していた不穏な空気を吹き飛ばすように、入り口の扉が勢いよく開いた。
小野瀬
『ロバート!ポール!』
小野瀬は珍しく満面の笑みで、両手を広げる。
ロバート&ポール
『アオイー!!』
名前を呼びあった3人は、わあっと抱き合って、再会の喜びを爆発させた。
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05/14(Tue) 17:50
小春
藤守
「(小声)な、何や、小野瀬さんがやけにフレンドリーなんやけど」
如月
「(小声)あの男性2人、間違いなくゲイですよね」
明智
「(小声)えっ、そうなのか?」
小笠原
「(小声)少なくとも、ロバートが室長に恋してる確率は100%」
翼
「(小声)えっ、そうなんですか?」
大はしゃぎの小野瀬たちと、ひそひそ話のボリュームがだんだん上がってきた捜査室のメンバー。
その間に立っていた穂積が、とうとう爆発した。
穂積
「静かにしろ、てめえらっ!!」
ドカンと音がして、穂積の拳が叩きつけられた壁の塗装がパラパラと剥げ落ちる。
息を呑んで震え上がるメンバーたち、あーあ、というジョーと小野瀬、驚いて「ごめんなさい」と涙を浮かべるロバートとポール。
ジョー
『ルイったら、相変わらず怒りんぼさんなのね』
小野瀬
『あれは治らないんだよ。日本にはこんな諺がある。「三つ子の魂百まで」』
肩をすくめるジョーに、溜め息混じりで首を振る小野瀬。
顔を見合わせて笑いかけたものの、穂積にギロリと睨まれて、2人は揃って口を閉じた。
穂積
「小野瀬!ミーティング中に邪魔をするんじゃねえ!」
小野瀬
「あ、ごめんね。ジョーたちが来るって聞いてたから、どうしても会いたくなって。あと、穂積。オカマキャラ忘れてる」
穂積に叱られても、小野瀬はニコニコしている。
先ほどから、署内のファンたちが聞いたら嫉妬に狂いそうなセリフ連発だ。
藤守や如月からつつかれて、明智がそろりと手を挙げた。
明智
「室長、質問よろしいですか」
穂積
「はい、明智くん」
明智
「その……室長と小野瀬さんは、ニューヨーク市警の皆さんと以前からのお知り合いなんですか?」
穂積が長い睫毛を伏せて、はあ、と溜め息をついた。
穂積
「俺がアメリカに研修に行った時の同僚と、部屋をシェアしていた相手だよ」
明智
「ああ、なるほど」
如月
「えっ?!室長、ゲイの方と暮らしてたんですか?」
全員
「ええっ?!」
如月の発言に、全員がどよめいた。
穂積
「馬鹿!女の方だ!」
明智
「あ、ああ、なるほど」
明智の安堵の吐息もつかの間……。
翼
「……えっ?」
最初に気付いたのは翼。
そして。
全員
「ええええっ?!」
穂積の言葉の意味に気付いた全員のどよめきは、廊下を伝って、刑事部のフロアじゅうに轟き渡った。
[削除]
05/14(Tue) 19:36
タッチの差で書けなかったわ。
清香
如月「へぇー、室長も隅に置けないですねー。」
藤守「やっぱり肉食系やもんねー。」
小笠原「…ちょっと意外。」
明智「みんな過去はあるんだ。詮索するのは良くないぞ。」
妙に納得してしまったメンバー達。
それも仕方ない事。
ブルネットの髪に青い目の長身の美女に、金髪の髪に碧の目の長身の美男子。並べば嫌味なくらいに美しい二人だ。
若い二人が惹かれあっても何にもおかしくはない。ましてや同じ屋根の下にいたのならば、それなりの関係になるのはごく自然のことだろう。
もう何年も前の事だから、それなりに過去の話ではあるのだが。
翼「………。」
心中穏やかでいられる人がいるのなら、ぜひお目にかかりたい。
好きな人の元彼女、しかも同棲もしていてて、絵になるくらい美しい女(ひと)。
どう逆立ちしたって敵わない要素たっぷりの相手は、相変わらずにこにこしながら小野瀬さんと会話していた。穂積室長も「ジャマすんなよ!」と混ざり、「そんなに怒らないの。」と笑っている。
いたたまれない気持ちで胸がいっぱいになってしまい、涙となって目から溢れそうになる。
それでも楽しそうに見えるみんなの空気を壊したくなくて、私はミーティングの途中にも関わらず「コーヒー淹れますね!」とポットを胸に抱えて捜査室を飛び出したのだった…。
[削除]
05/14(Tue) 20:19
残念。
小春
被っちゃいましたか、すみません。
清香さんのも読みたかったわ。
被ってもどんとこいで、同じ場面が被ったら、次の人は書きやすい方を選んで続きを書いたらいいことにしますか?(´∇`)
そして、翼目線にシフトしたわねΣ(´□`;)
05/14(Tue) 20:40
実は(´Д` )
清香
第三者目線が苦手なの←
そして私が書いたのは、壁際まで小野瀬を連れて行って内緒話をする穂積を見ながらキャーキャー言って萌えるロバート
とポールの図。どこの腐女子だ(爆笑)
お次どうぞ☆
[削除]
05/14(Tue) 20:43
被ってないじゃん。(笑)
小春
今、舞台は一度捜査室に戻るから。
可能なら挟んで下さいね(* ̄ー ̄)
[削除]
05/14(Tue) 21:16
捜査室
小春
穂積
「勝手に話をまとめるな!」
翼の去った後の捜査室では、穂積がまた怒鳴っていた。
穂積
「『部屋をシェアしてた』と言っただろうが!交代で使ってたんだ!」
如月
「またまたー」
穂積
「……お前はなんでタメグチなんだよ、ああん?」
如月
「すみませんすみません!髪を引っ張るのはやめて下さい!!」
穂積
「いいか!ジョーはニューヨーク市警の警察委員だ!刑事の俺とは勤務形態が違う。だから、同じ部屋で暮らしてても、同時に在室する事は滅多にない。お前らが想像するような関係じゃねーんだよ!」
小野瀬
「穂積、説明のタイミング間違えてるよ」
穂積
「あぁん?」
出入口に背を向けている穂積は、翼がそっと出て行った事にまだ気付いていない。
けれど、小野瀬はそれを穂積には言わないで、あえて別の理由をこじつける。
小野瀬
「もうちょっとヤキモキさせてあげればよかったのに。みんな、お前の色っぽい話を期待してたんだからさ」
穂積
「けっ。バカワンコどもが。ここは『Apple Town』じゃねーんだよ。シェアハウスの夜は独りなんだよ!」
ジョー
『?』
穂積
「それに、ジョーはレズビアンだ。男に興味は無いんだよ!」
全員
「ええええっ?!」
穂積はやっぱり説明のタイミングを間違えている、と、小野瀬は再び思った。
[削除]
05/14(Tue) 22:27
続き…
くちびる
ジョーが不意に「あら?キュートガールは?姿が見えないんだけど…」と呟いた。穂積はその一言で翼がいない事に気付く。「彼女可愛いわよねぇ。私めちゃくちゃ好みかも~。」穂積「あぁん(怒)」小野瀬は肩を震わせて笑いを堪えている。続き書いてみました♪小春さん、清香さんこの後の展開よろしくです(^o^)←勝手に指名してますへ(^^へ)
[削除]
05/15(Wed) 06:10
おはようございます。
小春
清香さん、くちびるさん、ご参加感謝です♪
くちびるさん、ナイスですよ( ̄▽ ̄)b
昨夜は寝落ちしちゃった(;>_<;)
リレーSS、今日もボチボチ進みますのでよろしくお願いします。
読者の皆様もよろしくお願いしまーす。
乱入歓迎でーす。
05/15(Wed) 06:20
また寝落ちしてたorz
清香
~給湯室~
逃げるように給湯室へ来たものの、一人でいられるのは数分間のみ。湧いてしまえば戻らなくてはいけないのだ。
そもそも、勝手に穂積室長に片思いをしているだけで、何をとやかく言える立場では無い。
ただ、あまりにもお似合いの二人に、自分の姿を見比べて落ち込んだだけだったのだ。
背だって日本人の標準ではあるけれど、長身の室長と並べば子どもみたい。
髪だって普通だし、目だって青くないし。
何より、穂積室長に声をかけられれば『ひゃあ!』と言って驚いてしまうし、すぐに『アホの子』と言われてしまう。
…どう考えてもジョーさんのように対等に隣に並ぶことなんてできないか。
肩を落としたと同時に湧き上がるお湯。
やかんのピーっと鳴る音はまるでゲームオーバーのサインみたい…と思いながら、浮かんだ涙をそっと拭ったのだった。
そのころの捜査室。
小野瀬「あっ、コーヒーを淹れてくるって言ってたね。ちょっとお姫様を迎えに行ってくるよ。」
ジョー『私が行った方がいいんじゃない?』
穂積「お前らのどっちが行っても、ろくなことにならんだろうが!!!」
小野瀬「けち。」
ジョー『怒りんぼさん。』
確かに警視庁内で1・2を争う色男で、いつも翼にちょっかいをかけている小野瀬と、「レズビアンだ」と穂積に言われて捜査室メンバー達にウインクを飛ばしているジョーのどちらが翼を迎えに行くのにふさわしいかなんて決められるはずがない。
二人とも危険すぎるからだ。
穂積「…櫻井だって子どもじゃないんだ。すぐに戻って来るだろう。」
本当は迎えに行きたいが、ミーティングの最中に室長が席を外すわけにはいかない。
ニヤニヤ笑う小野瀬を一瞥しながら、穂積は再び手元の書類に目を落としたのだった。
→
恋人設定なら室長は事前にジョーの事を教えてくれているんじゃないかな?と思い、付き合う前設定にしました。さぁ、どうなる?←ノープラン
[削除]
05/15(Wed) 08:37
小春
~給湯室・翼vision~
涙を拭っていると、不意にふわりと柑橘系の香りがした。
私はハッとして、濡れたハンカチをポケットに押し込む。
小野瀬
「櫻井さん、穂積が困ってるよ」
翼
「えっ?あっ、はい、すみません!すぐに戻ります!」
そうだ、まだミーティングの途中だった。
早く戻らないと。
小野瀬
「俺、一旦鑑識に戻るから、コーヒーは気持ちだけ頂いていくね」
小野瀬さんはそう言うとやわらかく微笑んで、私の耳元に唇を寄せた。
小野瀬
「ジョーの事は、気にしない方がいいよ」
翼
「えっ……」
小野瀬さんは、私の、室長への想いに気付いているのだろうか。
翼
「……」
小野瀬
「じゃあね」
小野瀬さんはくすりと笑ってから、給湯室を出て行った。
[削除]
05/15(Wed) 09:20
くちびる
翼「えっ?」…小野瀬さんは私の室長への想いに気付いているの?だからあんな事言ったの?…いけない今は仕事中。コ-ヒ-淹れて早く戻らなくちゃ。その頃の捜査室…穂積はジョーに詰め寄る。「おいっ!!櫻井に近寄るんじゃあねぇぞ!!あいつは大事な娘だ!!俺は悪い虫から守る義務がある!!」ジョーは「あら?それって上司として?それとも…」
[削除]
05/15(Wed) 09:30
くちびるさんありがとう。繋がるかな?
小春
数秒後。
翼
「すみません、遅くなりました」
翼が給湯室から戻ると、捜査室の中は一変していた。
翼
「……どうして、全員正座?!」
思わず口に出してしまった翼に、ただ一人、ホワイトボードの前に立っている穂積が笑顔を向けた。
穂積
「お茶をありがとう、櫻井。アンタは正座しなくていいのよ」
穂積の口調が、いつものオカマに戻っている。
これは穂積のご機嫌が治っている証。
翼はコーヒーを準備しながらも、足元に並んでいる先輩たちが気になって仕方がない。
穂積
「出来上がったら、床に置いてあげなさい」
正座の全員から、声にならない抗議が上がったが、穂積は華麗にスルーした。
穂積
「こう見えて、ロバートとポールはニューヨーク市警きっての敏腕刑事よ。一緒に行動しながら、色々教えてもらいなさい」
穂積に褒められて、ゲイの2人は嬉しそう。
穂積
「明智と櫻井はロバートと、藤守・如月はポールと行動して。……くれぐれも、仕事以外の事を教わるんじゃないわよ」
穂積の言葉の後半は、声が低くなった。
メンバーに向けて言いながらも、間違いなく、ロバートとポールに釘を刺したものだ。
穂積
「小笠原は、ジョーの相手をしてあげて」
穂積は今度は明らかに、ジョーを睨んだ。
穂積
「……くれぐれも、仕事以外の事を教えるんじゃないわよ」
返事を待って、穂積はファイルを閉じた。
穂積
「以上、ミーティング終わり」
やれやれ、と全員が立ち上がろうとするのを、穂積の笑顔が制した。
穂積
「あら。誰が、もう正座は終了って言ったかしら?せっかく櫻井が淹れてくれたコーヒーを床で飲み終えるまで、立ってはダメよ」
[削除]
05/15(Wed) 12:18
小春
~外回り・翼vision~
全員が室長の苦行から開放された後、私と明智さん、そしてロバートさんとは、管内で多発している空き巣のパトロールに出発した。
駐車場に明智さんの車を停め、徒歩で住宅街を歩く。
ロバートさんが室長に恋している、という小笠原さんの分析も気になるけれど、それよりも気になるのは、やっぱりジョーさんの事で。
機械的に辺りを見ながら歩いてみるけれど、頭の中は雑念でいっぱい。
小野瀬さんの、意味ありげな態度も気にかかる。
……終業後に、あの言葉の真意を聞きに言ってみようかしら。
ジョーさんと、室長との関係……知りたいような、聞きたくないような。
ああ、こんなんじゃダメ。
ちゃんと仕事に集中しないと……
その時。
首の後ろに、チリチリッと電気が流れたような気がした。
翼
「?」
何だろう。
私は咄嗟に振り返った。
明智
「どうした、櫻井?」
私の異変に気付いて、明智さんが、ロバートさんを連れて戻って来てくれる。
翼
「いえ、何か、おかしいなって……」
明智
「何か?……何だ?」
明智さんは、訝しむような顔で私を見てから、辺りを見た。
明智
「特に変わった事は……」
ロバート
『いいえ、アケチ。音よ』
真顔のロバートさんが、明智さんの言葉を遮って、指先で、自分の口を押さえる仕草をした。
静かに、という合図は、世界共通なのかしら。
囁くように、ロバートさんが言った。
ロバート
『テレビの音が聴こえるわ』
明智
『テレビの音?』
その瞬間、私にも閃いた。
翼
『あの家』
私は、前を通り過ぎたばかりの建物を指差した。
翼
『花粉の時期を過ぎた晴天に、洗濯物が部屋干しです。車庫に車が無く、裏口に回覧板。なのに、テレビの音が漏れてます』
明智
『不自然だな』
明智さんが頷く。
私たちは家の周りをぐるりと探り、2階の窓ガラスが円く切り取られているのを発見した。
私とロバートさんを裏口に待機させてから、明智さんは、玄関のインターフォンを押した。
~午後・捜査室~
ロバート
『見せたかったわ、あの時のアケチの勇姿!』
穂積に今日の報告をしている明智の傍らで、ロバートが興奮さめやらぬ様子で両手を振り回す。
ロバート
『開き直って玄関から飛び出して来た犯人を、目にも止まらぬ早業で投げ飛ばして……もう、うっとり!ねー翼!』
翼
『はい。お見事でした』
笑顔で同意しながら、実は、翼はロバートの方に感心していた。
今まで、例えば穂積のように、翼の勘を笑わなかった人物はいる。
けれど、あれほど自分の感覚に共感してくれた相手はいない。
むしろ、ロバートの直感の方が正確だったほどだ。
明智
『いえ、自分はただ確保しただけで……真っ先に異変に気付いたのは櫻井です。ロバートも、さすがです』
05/15(Wed) 13:58
小春
明智に褒められ、照れくさくて赤面しながらもホッとしていると、ジョーが穂積を振り返った。
ジョー
『ツバサはまだ新人なんでしょ?』
穂積
『ああ』
穂積に確認して、ジョーは翼に笑顔を向けた。
ジョー
『キュートなだけじゃなくて、そんな才能があるなんて。素晴らしいわ、ツバサ!』
翼
『ありがとうございます』
ジョーに評価してもらえたのは、素直に嬉しい。
けれど、素直に受け止められない自分もいて。
なおも褒めてくれるジョーたちに作り笑顔で応えながら、やっぱり、小野瀬さんに会いに行ってみようか、と、翼は考えていた。
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05/15(Wed) 18:15
ちょいとお邪魔しますよ。
清香
そう思ったものの、いつも忙しい小野瀬さん。
話を聞いてもらう事などできるのか不安がつのる。
明智「さぁ、空き巣も捕まえたことだし、報告書を書いてしまおうか。」
ロバート「OH!どこの国も面倒なのがあるのね。」
明智「仕方ない、これも仕事だ。」
報告書を一緒に書かなくてはいけないのに、デスクに向かう明智さんとロバートさんの後をなんだか追えなくなってしまった。
明智「櫻井、どうした?」
翼「あ、あの、…その。」
ロバート「あぁっ!そうよね、ゴメンね、ツバサ。どうぞ行ってきて?」
翼「ロバートさん…?」
ロバート「(小声)トイレでしょ?気にしないで。私とアケチで始めておくから☆」
なんだか勘違いされてしまったものの、ロバートさんは明智さんの背中をぐいぐい押して座らせてしまう。しかもちゃっかり隣に座って身を寄せているではないか。
どうしようかと思っていると、ロバートさんはバチンッと音がなりそうなほど派手にウィンクをして手を振っている。
翼「じゃ、じゃあ、ちょっと行ってきます。」
ぺこりとお辞儀をして捜査室を出ようとすると、視界の端にロバートさんの手が明智さんの腰に回されたように見える。
明智さんが若干涙目になっている気がするが、心の中で小さく『ごめんなさい…』と唱えて、小野瀬さんの元へと私は向かったのだった。
~小野瀬ラボ~
コンコンっとノックしてドアを開けると、小野瀬さんがいつものようにニッコリと微笑んで迎え入れてくれた。
小野瀬「やぁ、また逮捕できたらしいね。おめでとう。で、どうしたの?穂積のお使いかな?」
その笑顔が余計に辛い。
翼「……小野瀬さん。」
堰き止めていた不安が溢れ出してくる。
小野瀬「えっ、さ、櫻井さん、どうしたの?」
立ち上がった小野瀬さんの姿がぼやけてくる。
翼「お、小野瀬さん…、わた、し……どうすれば…いいんですか…?」
小野瀬「本当…に、君は……。」
困った顔をしながらも、小野瀬さんはその温かな腕で私の身体を包み込んでくれていた。
そして私はなぜだかその腕を振り解けないでいたのだった。
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05/15(Wed) 18:19
おっと。
小春
私の予定より手が早いぞ小野瀬さん(爆笑)。
だから次は清香さんに任せます。
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05/15(Wed) 18:27
ぐぇっ。
清香
ごめん、早かった?
これから嫁ミッションがあるから、書き込めるのは夜中かも。
書けたらどなたかどうぞ(^^)
もうドラマCD聞いて幸せだから、どんな展開もどんとこいよ!←
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05/15(Wed) 19:57
桜夜
桜夜です。
駄文ですがすいません。
~穂積side~
穂積
「あれ?桜井どうしたの?」
明智
「あっ…室長…桜井だったら少し席を外してます。」
ロバート
『ルイッ!報告書頑張るからね!』
穂積
『ロバート…おまえ少し近すぎやしないか?』
「明智頑張れ、そんでありがとう。」
明智
「しっ!室長っ!」
報告書を仲良く(?)作成中の二人をその場に残し、室内を見渡す。
穂積
(桜井…何と無く様子が変だったよな…。)
(小野瀬も鈍感だとか…説明が遅いとか…何なんだ?)
(鈍感なのは桜井の方ではないのか?)
(俺か?俺が悪いのか?)
(ジョーも「凄く好み!」とか何だよ!ふざけんな!渡すかっ!まだ何も始まってないのにレズの餌食に何かさせるか!)
室内を見渡すとジョーの姿がない…。
俺は「ちょっとトイレ」と捜査室から出る事にした。
ロバートが「じゃあ私も」とか言うので扉の隙間から睨んでやると諦めたようで椅子に座り、明智の腰に腕を回していた。
すまん、明智。
小春さま、皆さま。
こんな駄文でスイマセン!m(__)m
05/15(Wed) 20:06
桜夜さんありがとうございます。
小春
駄文なんかじゃないですよう。
そして、清香さんのはその線のフラグだと思いますよね、やっぱり。
という事で、勢いに任せてどんどん行きましょう。
この辺がリレーの醍醐味ですね。
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05/15(Wed) 21:59
私こそ駄文ですが…
くちびる
穂積side …それにしても櫻井は何処に行ったんだ?あいつの姿が見えないと何故か落ち着かない。この気持ちが何であるかは薄々分かっている。独占したい…上司としてではなく一人の男として…。「ルイ♪ツバサは?アオイの姿も見えないんだけど~。」ジョーの言葉ではっと我に返った俺は「まさか…」足は勝手に小野瀬のラボに向かっていた。
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05/15(Wed) 22:04
くちびるさん、ありがとうございます。
小春
駄文じゃないですったら。
ああ、ついに室長の足がラボへ向いてしまう!
どうなっちゃうの?!(←普通にワクワク読んでる場合か)
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05/15(Wed) 22:35
新参者が失礼します
エミ
室長が気になりますが、その前に
~捜査室~
如月
「ただいまー…ッす…」
藤守
「戻りやしたー。お、如月 なんや?」
室長と入れ替えに捜査室に戻った如月と藤守が目にしたのは、なにやら楽しそうな二人の姿。
ロバート
『えー?このピクルス、アケチの手作りなのぉ?すごく美味しい!ねぇ、この壺はなぁに?』
明智
『梅干しだ。食べたことはあるか?』
ロバート
『日本の漬け物ね。噂に訊いた事はあるわ。食べてみてもいい?』
明智
『どうぞ。種があるから気をつけて』
ロバート
『ありがとう。優しいのね。いただきまぁす!・・・・・・・・・・・・・・・!!!!!』
明智
『だ、大丈夫か?! あ、コラ!壺を叩き割ろうとするな!抱きつくなっ!く、苦し…ぃ…』
藤守
「予想通りの展開やったな」
如月
「壺を抱える姿は くまの●ーさん みたいでしたけどねー」
藤守
「ブッ!!
これからの一週間が思いやられるのぉ」
小笠原
「……ポールがハンカチ噛みしめて羨ましそうにしてるよ」
壁|д・;)空気を読め!アホ!ハィ…すみませんでしたっ!!
画面のコチラから、これからの展開を キャッキャうふふ と楽しみにしてます。
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05/15(Wed) 22:40
エミさんありがとうございます。
小春
ようこそお越しくださいました。
ご参加ありがとうございます。
そして空気オッケー!
可愛く書いてくださってありがとうございます!
さあ、みんなも勇気を出してコツコツ挟んでいこう!(←だから、楽しく読んでる場合か)
05/15(Wed) 22:48
~捜査室~
小春
藤守
「お、そうや。3人の歓迎会をせなあかんな」
如月
「そうですよね!今日は早く上がれそうだし、いつもの居酒屋でやりましょうか!」
小笠原
「予約しとく」
明智
「室長と櫻井がいないが、決めてしまっていいだろう」
ロバート&ポール
『ありがとう!嬉しいわ、みんな大好き!』
如月
「俺、小野瀬さんにも話を通してきます!」
飛び出して行く如月。
藤守
「ん?ところでジョーはどこや?」
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05/16(Thu) 00:42
嫁ミッションクリア。お疲れ、私。
清香
ハンカチを噛みしめるポールに激萌え。←
さぁ、今日もいってみよ!
~小野瀬ラボ~
ふわりと薫る柑橘系の香りと、規則正しく聞こえる胸の鼓動が、絡まった糸のようになってしまった思考を少しずつ解いてくれるような気がした。
このままこの安らぎに身を任せていられたら…
小野瀬さんには丸っきりご迷惑をかけているだけなのに、こんな我儘な考えが浮かんでしまうのは、背中を撫でる手と見守るような優しい瞳のせいなのかもしれない。
小野瀬「…落ち着いた?」
抱きしめられていた腕が緩み、長い指がそっと私の顎を持ち上げた。
小野瀬「そんなに悲しい顔をしないで、お姫様。さっきも言ったでしょう?大丈夫だって。」
確信的な事は何も触れずに、小野瀬さんは『大丈夫』とだけ何度も繰り返しながら、私の頭を撫でてくれた。
何が大丈夫なんだろう。
何一つ確実なものなんて、私には無いのに。
そんなことを思いながらも溢れる涙を止められないでいると、ラボのドアが大きな音を立てて開いた。
思わず身体が固まってしまう。
穂積「何してんだ、てめぇ!」
小野瀬「…何って、まぁ、ご覧のとおりかな?」
小野瀬さんから離れなきゃ!と咄嗟に思ったものの、さっきまで緩んでいた腕は再び背中に回り、がっちりと固定されてしまっていた。
頭を撫でていた手は後頭部へと回り、胸に押しつけられる形になってしまう。
それはもう、身動きすら取れずに小野瀬さんの胸に顔を埋め、息ができなくなりそうなくらいの強さで。
翼「お、小野瀬さん!」
どうにか顔を上げ、離してもらえるよう見上げた小野瀬さんの表情はいつもの柔和な笑みでは無く、睨みつけるような鋭いものだった。
穂積「…小野瀬、櫻井を離せ。」
小野瀬「嫌だと言ったら?」
穂積「言わせねぇ。」
小野瀬「じゃあ、彼女が離れたくないって言ったら?」
空気を切り裂くような冷たい、低い声が聞こえた。
…こんな室長の声、聞いたことが無い。
どれだけ怒らせてしまったのかと焦りながら小野瀬さんの腕から抜け出そうとしている私を、まるで『逃がさないよ』と言わんばかりに、抱きしめる腕の力がどんどん強くなっていく。
翼「は、離して下さい!」
小野瀬「おや、君から俺の腕の中に来てくれたのに?」
穂積「……何があったかは聞かない。ただ、今は就業中だ。公私混同するな。」
小野瀬「へぇ、どの口が言うんだか。」
穂積「……てめぇ、本気で殴られたいか?」
『はぁ。』っと大きなため息とともに、小野瀬さんの腕が緩む。一歩下がって小野瀬さんと距離を取ろうとすると、そのまま腕を引っ張られ気がつけば目の前には紺色の背中しか見えなくなっていた。
穂積「何がしたい?」
小野瀬「何も。俺はただ彼女のためにしただけだ。」
穂積「………余計なことはするな。」
小野瀬「約束はできないけれど、肝に銘じておくよ。」
穂積「…チッ。戻るわよ、櫻井。」
翼「は、はい。小野瀬さん、お邪魔しました。」
小野瀬「いいんだよ、君ならいつでも大歓迎だ。」
二人の会話にどんな意味合いが隠されているのかは分からないけれど、背中を押されてしまえばラボから出ざるを得ない。
なんとなく気まずい空気を感じながらも私は室長と捜査室へと向かったのだった。
[削除]
05/16(Thu) 07:38
おはようございます。
小春
なぜか白衣の室長TOP絵から始まった本日はリレー3日目。
小野瀬さんも参戦してアブナイ☆恋は混戦中。
昨日は清香さん、くちびるさん、桜夜さん、エミさん、ご参加ありがとうございました。
本日も皆様よろしくお願いします。
[削除]
05/16(Thu) 08:28
伝説再び?!
とも
~捜査室までの廊下~
穂積
「…ったく。アンタ、トイレ行ったんじゃなかったの?」
櫻井
「…すみません。」
穂積
「小野瀬は危険なんだから近づくなってあれほど言ってるのに…。 何があったのか、今は聞かないけど、困ったことがあればワタシに相談すること。いいわね」
櫻井
「はい…」
あなたのことで悩んでるんです、なんてとても言えるわけなくて。前を歩く室長の大きな背中を見つめながら、小さくため息をついた。
重要な場面は小春先生方におまかせします(^-^)/
[削除]
05/16(Thu) 08:40
ともさん、ありがとうございます。
小春
難しいシーンをサラッと書いてくださってありがとうございます。
通勤中なのに(´∇`)
引き続きよろしくお願いしまーす。
05/16(Thu) 09:40
今日もよろしくお願いします。
小春
~その夜・居酒屋~
明智
『では、はるばるニューヨーク市警からいらした3人に、乾杯!』
全員
「カンパーイ!!」
明智の音頭で幕を開けたのは、ロバート、ポール、ジョーの歓迎会。
いつもの居酒屋で、テーブルいっぱいに天ぷらやすき焼き、しゃぶしゃぶや刺身の並ぶ、和風な宴会だ。
上座に座る穂積、左右からうっとりと彼の顔を見つめるロバートとポール。
左列の次席に、給仕のために控える宴会奉行こと明智。
ロバートは、穂積と明智の間の席でご満悦だ。
左の列は上から順に明智、藤守、如月。
向かい合う右の列は、上から小野瀬、小笠原、ジョー、櫻井。
何やら変則的な並び方なのは、穂積と小野瀬に挟まれたいというポールと、小笠原と櫻井に挟まれたいというジョーの主張によるものだ。
捜査室では室長の穂積からして席順など気にしないし、彼らの歓迎会でもあるので、この主張はすんなりと受け入れられた。
[削除]
05/16(Thu) 11:47
昼から宴会。
小春
ロバート
『これは何、マサオミ?』
明智
『塩だ。赤いのが混ざっているのが海老塩、緑が海苔塩。好みで天ぷらに付けて食べる。天ぷらは天つゆと大根おろしで食べてもいい』
ロバートの呼び方が、いつの間にか「アケチ」から「マサオミ」になっている。
おそらく、帰国までには「マークン」か「マーク」と呼ばれる事になるに違いない。
ポール
『ルイ、オハシでオサシミ食べるの難しい。あーんするから食べさせて』
穂積
『ニューヨークの日本食レストランで、箸の使い方教えただろうが』
ぶつぶつ言いながらも面倒見のいい穂積が、箸で中トロをつまんでワサビを乗せ、醤油をちょんとつけて差し出してやる。
穂積
『ほら、口を開け。垂らすなよ』
が、箸を持ってポールに向き直った途端、穂積はたちまち顔をしかめた。
穂積
『……なぜ目を閉じてる』
そう言われても目を開けず、頬を染めているポール。
ポール
『気分出るかと思って』
穂積
『……』
穂積はそっと刺身を皿に戻し、代わりに、明智の前にあった、すき焼き用の下仁田ネギを生のままポールの口に押し込んだ。
ポール
『むぎゅ?!な、何これ?』
穂積
『気分出してやろうかと思って』
ポール
『えっ?ルイのって、こんな●いのッ?!』
穂積
『馬鹿、俺のはもっと』
藤守
「やめてー!赤い顔すんのやーめーてー!もう、ネギ食えなくなるやーん!!」
[削除]
05/16(Thu) 11:53
またぶっこんでみる。
清香
ともさん出勤中にありがとうございます。このシーンも書こうと思ってたんですけど、長くなりそうだからやめちゃったんです。助かりました。
~歓迎会~
いつもは適当に料理を出し、『暴れたらつまみ出すからな』といったオーラを放つ女将さんも、今日はお客様が3人もいることもあり、幾分対応が柔らかかった。
そしてその状況につい調子にのってしまうのは致し方ないことなのかもしれない。
最初は真面目にニューヨークと東京の治安についてや、捜査方法の違い、銃社会であるアメリカでの治安維持の難しさなど話をしていたのだが、気がつけば酒も進み話の矛先はあらぬ方向へと向かっていっていく。
如月「ねーねー、ロバートもポールも向こうに恋人とかいないの?」
その発言にブッ!と吹き出したのは明智と藤守だった。穂積と小野瀬も苦い顔をしている。
藤守「ちょっ、おまっ!」
そんな4人を気にもせず、如月はロバートとポールにビールを勧めながら続けた。その姿は変身してはいないがまさにベッキーで。
如月「ねぇ、どうなの?そこんとこ。」
イタズラっぽく笑う如月の顔は女子会でよく見かける友人そっくりだ。ズイッと前に乗り出してロバートとポールに促すよう、またビールを勧める。
ポール『…実は日本に来る前に別れたばかりなのよ。』
如月「えぇっ、なんで?」
ポール『だってボビーったら私より自分の飛行機のほうが大事なのよ!いっつも飛行機のことばっかりで!』
如月「ひ、飛行機?」
ポール『そう、パイロットだったのよ。だから、もう別れてやる!ってJFK空港で叫んでやったわ!』
ジョー『あれは修羅場だったわねー。』
小笠原「…迷惑極まりない。」
ポール『だから今回は傷心旅行も兼ねてるんだけど、久しぶりにルイに会えたから気も晴れてきたわ!』
穂積「くんな!」
しなだれかかるポールから逃げるように穂積は身体をズラした。
→
ロバート・ジョーの分も書きたかったけど、タイムアップだ(´Д` )ごめんなさい。書けるならどなたかどうぞ(笑)
清香さんありがとうございます。
小春
私の下仁田ネギの下ネタと順番逆の方が良かったかしら。
というかみんなロバートとポール好き過ぎ。どこまで掘る気だ(爆笑)
[削除]
05/16(Thu) 13:15
小春
気のおけない人たちと一緒に、いつもの場所での賑やかな会話、美味しいお料理とみんなの笑顔。
けれど、今日の翼にとっては、灰色の世界で砂を噛んでいるようだった。
遠くの席にいる室長の顔も、小野瀬さんの顔も見られない。
隣の席には、今、一番会いたくない女性が座っている。
しかも、元気の無い翼を気遣って、何かと声をかけてくれたり、お料理を差し出してくれたり。時には、逆に話しかけないでいてくれたり。
こんないい人に気を遣わせるのは辛い。
翼
『……私、ちょっと、お手洗いに行ってきます』
ジョー
『気分悪い?』
中腰になった翼に、ジョーは、小声で心配そうに訊ねてきた。
彼女の隣にいたくないという理由で立ち上がった翼にとっては、後ろめたい事この上無い。
けれど、翼は、彼女の親切に甘える事にした。
翼
『ありがとうございます、大丈夫です。でも、少し、風に当たってきます』
ジョー
『そう……?気をつけてね』
軽くお辞儀して、翼は部屋を出た。
言葉通りにお手洗いを済ませ、店の外に出てみる。
夜空を見上げて深呼吸していると、少し離れた暗がりで、時々、赤い光が灯るのに気付いた。
翼
「……?」
不審に思って目を凝らすと、やがてその光は地面に落ち、誰かの靴に揉み消された。
翼
「……あ」
吸い殻を拾い上げ、携帯灰皿に押し込んだのは、スーツ姿で背の高い男性。
翼
「……室長」
穂積
「気分、どう?」
翼
「えっ」
穂積
「アンタ、具合悪そうだって、ジョーが教えに来たから」
高まりかけた気持ちが、ジョーの名前を聞いただけでしぼんでゆく。
翼
「……大丈夫です。ご心配をおかけして、すみません」
謝って頭を下げると、また、涙が出そうだった。
穂積
「……」
翼
「……?」
穂積
「……その……」
穂積にしては、珍しく、歯切れが悪い。
穂積
「……その、気分が悪いの……もしかして、ワタシのせいなら、……謝るわ」
長身を折って頭を下げた穂積に、翼は仰天した。
穂積
「ごめんなさい」
翼
「や、ややややめて下さい!」
翼が慌てて止めると、穂積はようやく頭を上げた。
翼
「あの、あの、室長は何も悪くないんです」
穂積
「いいえ。……今朝からの事、ずっと思い返してみたのよ。そしたら、アンタが暗い顔をするようになったの、朝のミーティングからだと気付いたの」
翼は驚いた。
穂積が翼の事を考えてくれていたなんて、想像もしていなかったからだ。
穂積
「そうしたら、小野瀬の言葉や、アンタの行動の意味が見えてきて……」
穂積は一度言葉を切り、翼をじっと見つめた。
穂積
「……ワタシの自惚れかもしれないけれど」
穂積の真剣な表情に、翼はくらくらした。
05/16(Thu) 14:37
お昼休みですよ~(^-^)
くちびる
「俺とジョーの関係を疑ってるのか?」急に男性口調に変わって私はびっくりした。「あ…あの…えっと…」しどろもどろになる私に室長は「ふっ」と笑い「ほんっと…お前は隠し事が出来ないな~。」と言いながら近づいて来た。私はその場から動けないでいた。…この後の展開はどうなる?昼休み終わってしまうので後はよろしくです(^o^)
05/16(Thu) 17:32
くちびるさん、ありがとうございます。
小春
穂積
「……お前の年頃で、上司が女と暮らしてた話なんか、聞きたくなかったはずだよな。本当、悪かった」
ずきん、と翼の胸が痛んだ。
正確には、「上司が」ではなく「好きな人が」だけど。
翼の無言を肯定と受け止めたのか、穂積は静かに続ける。
穂積
「ニューヨークにいる間、同じ部屋をシェアして使っていたのは事実だ。でも、俺とジョーは勤務時間が違っていたから、2人同時に在室する事は、ほとんど無かった」
翼
「……」
穂積
「今も昔も、ジョーに対して恋愛感情は無い。もちろん、男女の関係も」
でも……でも。
翼
「でも……室長がそうでも、ジョーさんの方が、室長の事を好きかも」
翼が言うと、穂積は声を立てて可笑しそうに笑った。
穂積
「まさか!」
翼
「まさかって……」
穂積
「だって、ジョーは、レズビアンだからな」
翼は、飛び上がるほど驚いた。
翼
「ええぇっ?!」
穂積
「気付いてなかったのか?」
翼
「き、気付きませんでした……」
優しいお姉さんだとばかり思っていたのに。でも、言われてみれば思い当たるふしも……
翼があれやこれや思い返していると、穂積が身体を屈めて、その表情を覗き込んだ。
穂積
「誤解は解けたか?」
翼
「はい」
翼の笑顔を確かめてから、穂積はひとつ、咳払いをした。
穂積
「じゃあ、……俺からもひとつだけ、聞いていいか?」
翼
「何ですか?」
穂積
「……今日、なぜ、小野瀬に泣きついてた?」
翼
「あっ……」
それは、ジョーと穂積の関係が気になって、でも、自分にそんな資格は無いと思い悩んだあげくの出来事。
穂積には説明出来ない。
言えば、知られてしまう。
片想いなら、好きでいられる。
でも、打ち明けて、拒まれたら辛すぎる。
翼
「……」
返事に詰まった翼に、穂積は、悲しげな笑顔で溜め息をついた。
穂積
「……俺には、言えない、か」
翼
「……すみません……」
消え入りそうな声の翼の頭を、穂積はくしゃくしゃと撫でた。
穂積
「いいわ、そのかわり」
穂積の口調が、オカマに戻った。
穂積
「……職場で泣く時は、小野瀬じゃなく、ワタシの胸にしてほしいんだけど」
おどけた言い方に、翼は思わず微笑んだ。
本当は、涙が出そうだけど。
翼
「……はい」
翼は大きく頷いた。
05/16(Thu) 17:40
ああっ、被った!
小春
ともさんありがとうございます。
すみません、完全に投稿が被りました。
えーと。
私の内容の方が先に出来そうなので、間に入れさせて下さいね。
少々お待ちを。
[削除]
05/16(Thu) 17:49
こんなかんじでつながるかな?
とも
どうしよう。室長がどんどん近づいてくるにつれて、私の心臓の鼓動も早くなる。
穂積
「どうした?顔が真っ赤だぞ?」
櫻井
「……」
私は思いきって室長に聞いてみた。
櫻井
「あの、室長とジョーさんって…」
『あーっ、二人ともこんなところにいた!』
←声の主はいったい誰なのか?! 続きをよろしくお願いします。
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