バッドエンドから始まる物語~小野瀬編~
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翌日。
終業後に、俺は、穂積を柔道場に呼び出した。
俺は既に長い髪を一つに束ね、柔道着を着込んでいる。
穂積はスーツのまま現れ、畳の上に正座していた俺を見て、頬を緩めた。
穂積
「ルール無用の喧嘩じゃなくていいのか、元ヤン」
小野瀬
「確かに、素手ではお前に勝てないな」
穂積は、ふん、と鼻を鳴らした。
穂積
「分かってるなら、やるだけ無駄だ」
そう言って、穂積はさっさと、道場に背を向けた。
小野瀬
「だけど、このままお前に譲ってもらうのは癪だからね」
穂積の足が止まった。
穂積
「今さら未練か?誰が譲ると言った?言っておくが、あれは俺のだ」
小野瀬
「知ってる。……だから、頼みに来た」
穂積が眉をひそめた。
小野瀬
「彼女を俺にくれ、穂積」
穂積
「断る」
穂積は素っ気なく答えた。
穂積
「お前にやるくらいなら、そうだな、藤守にでもくれてやる方が、櫻井は平穏に暮らせるはずだ」
くそう。
俺もそう思うけど。
穂積
「なあ、小野瀬。藤守はともかく、お前と比べて、俺に足りない物があるか?」
小野瀬
「……」
…………無いな。
穂積
「だったら、このまま俺でいいはずだ。以上」
穂積はひらひら手を振った。
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