バッドエンドから始まる物語~小野瀬編~
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~小野瀬vision~
翼
「……放っておけなかったんです、きっと」
小野瀬
「え?」
彼女は、ぽつりぽつりと話し始めた。
翼
「……爆破の一件以来……小野瀬さんが科警研に行って、室長や明智さんも減棒になって、でも、下っ端の私には、償う方法が一つも無くて」
彼女は涙を浮かべていた。
翼
「そのうえ、小野瀬さんとは、気まずいままお別れするしかなくて」
それは、と言いかけた俺に、彼女は首を横に振った。
翼
「私、苦しくて悲しくて、毎日悩み続けて、自分を責め続けて、この仕事も辞めて、何もかも投げ出してしまおうと思いました。人生も……命も」
小野瀬
「……櫻井さん」
そんなに苦しんでいたなんて。
翼
「そんな時、室長が、私の事、好きだって言ってくれたんです。……ずっと好きだった、付き合ってみないか、って」
……穂積が。
翼
「もちろん、最初はお断りしました。でも、構わない、俺がお前を好きだという事を忘れるな、って言ってくれて」
彼女は、自分の身体を抱くように、両手で自分の腕を掴んだ。
翼
「私、嬉しかった。室長は、辞めるな、って言ってくれた。一度の失敗で夢を捨てるな、俺が傍にいるから、って」
彼女は顔を上げて、俺を見た。
翼
「それで、私、思い出したんです。人の役に立ちたくて、警察官になった事。そうしたら、小野瀬さんに失恋した事も、今は忘れよう、って思えて」
小野瀬
「……あいつと、寝た?」
彼女は目を見開いた。
翼
「いいえ、まさか!」
同時に、悲しそうな顔をする。
翼
「言葉では、お付き合いさせて下さい、とお返事しました。でも、そんな関係じゃ、ありません」
……そうだろうな。
穂積、すまん。
一瞬でも、お前を疑うなんて。
お前は本当に純粋に、この子が大切なんだな。
小野瀬
「櫻井さん」
翼
「?」
俺は彼女と向かい合わせに座り、白い小さな手を握った。
小野瀬
「俺たち、今なら、始めからやり直せる?」
翼
「え?」
小野瀬
「俺が、きみを好きだと言ったら、信じてくれるかな」
翼
「……」
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