小野瀬と穂積(♀)
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定時になる間際、真っ先に穂積の机に駆け寄ってきたのは、いつも最後まで仕事の終わらない、如月だった。
続いて明智、小笠原も報告に来る。
「室長、定時内に報告書できました!」
「俺もです」
「マッピング全部終わったよ」
「穂積、今日の仕事終わらせてきたよ!」
「お、俺は、たまたま仕事が早く片付いてだなぁ……」
「室長、俺も俺も!」
何故か、鑑識の小野瀬や検察のアニまで報告にやって来た。
最後に来たのは、さっきまで終わらない終わらないと喚いていた藤守だ。
「あら、まあ、やれば出来るものなのねえ」
差し出された書類やデータを満足げに眺めながら艶然と微笑む穂積、ボールを拾ってきた犬のような顔をして穂積の言葉の続きを待つ一同。
「1、2、3……」
如月から順に、頭数を数える穂積。
「いきなり7ぴ」
「げほんごほんげほん!!」
噎せる翼。
穂積は苦笑いした。
「…… は、さすがにNGよねえ。じゃあ、やっぱり、あれで決める?」
「穂積、あれって、まさか」
「決まってるでしょ。『最強の男決定戦』!!」
「やっぱりーーーーーー?!」
全員の心の声は、今度は本物の声となってシンクロした。
移動した先は、警視庁内にある道場。
「……!!……」
ジャージに着替え、畳の上に正座していた男子6人の目は、カツン、と音を立てて女子更衣室から伸びた、紫のブーツと長い脚に、釘付けになった。
「アカン、もうすでにアカン……!」
現れた穂積は、胸元が大きく開いた紫のロングレオタードに身を包んでいた。
袖は手首まであり、脚は濃い紫のストッキングに覆われていて露出こそ少ないが、身体に張り付くレオタードの描き出す、光沢を帯びた女性特有のラインの美しさに、一同ごくりと生唾を飲み込む。
「……どうかしら?某・怪盗三姉妹の、ワタシと同じ名前の長女のコスプレをしてみたわよ」
「ハーイ、お約束ですけど、藤守さんと明智さんがもうすでにヤバイです」
「なんなんだ貴様のその色気は……」
「これからここで、腹筋サバイバルで戦ってもらうわ。ワタシに勝てたら、今夜一晩、その男の言うことを何でもきいてあ・げ・る」
「げっ!室長も参加するんですかぁ?!」
「当たり前でしょ?ワタシの初めてがかかってんのよ」
「……室長、その……室長がその姿で腹筋するの、録画してもらえませんか」
「明智さん……もしかして後から観るつもり?」
「うわ」
「うわ」
「うわ(名案だよ明智くん)」
「うわ」
「……室長までドン引きしないでください」
「ムッツリ」
ぼそりと呟いた小笠原を、頭を撫でる事で宥めながら、穂積は頷いた。
「いいわよ。そんなものでアンタたちのやる気がUPするなら安いものだわ」
「穂積、もっと自分を大事にしろ!」
「大丈夫よ、アニ。もうオチが見えてるでしょうけど、女の身体になったからって、アンタたちみたいなエロワンコには負けないわ」
「俺たちだって負けませんよ!」
「絶対勝つ!」
「(泪さ……室長が負けちゃったらどうしよう……)」
全員が腹筋のスタンバイをし、明智が翼を見上げた。
「櫻井、カウントしろ」
「は、はい。……よーい、スタート!!」