口は災いのもと。 *清香様からの頂き物
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深夜の捜査室。
いつものように証拠品の確認に勤しむ人々。
藤守「なんでこんなにあるんや…」
如月「エロ本の確認もここまで大量だと苦痛ですよね。」
明智「文句を言ってないで早く確認しないとこのまま朝を迎えるぞ。櫻井だって残って確認をしてるんだからな。」
翼「私は大丈夫ですよ。それにしても本当にすごい量ですね。」
苦笑いして見た先にはダンボールがまだ何箱も積み上げられていた。
小笠原「片付けられない人の典型みたいな部屋だったからね。」
明智「あんな部屋で生活できる気がしれん。寒気がしたぞ。」
家宅捜索をした明智さんと小笠原さんは心底嫌そうな顔をしてため息をついた。
翼「一旦休憩しませんか?コーヒー入れてきますね。」
気分を換えようと皆に声をかけると笑顔が返ってきた。
給湯室に行こうと立ち上がると、見計らったかのように室長が帰ってきた。
穂積「あ"~、疲れた!櫻井、コーヒー入れてちょうだい。」
小野瀬「あのねぇ、穂積は鑑定結果を待ってただけでしょ。二徹で作業してるこっちの身にもなって貰いたいね。」
室長とともにやって来た小野瀬さんは私がまだいたことに少し驚きながらも柔らかい笑みを浮かべてくれた。
小野瀬「櫻井さん、お疲れ様。俺にも美味しいコーヒー貰えるかな?」
小野瀬さんの大きな手で優しく頭を撫でられて、微笑まれて拒否できる人がいたら会ってみたいと思いつつ
翼「ちょうど入れようと思っていたんです。待ってて下さいね。」
と伝えて私は給湯室へ向かった。
~捜査室~
穂積「まだ櫻井を残していたんだな。早く帰れと言ったはずなのに、アホの子が。」
明智「本人がやる気を出して残ると言っていたので、つい。戻って来たら帰しますか?」
小野瀬「俺が送って行くから大丈夫だよ。」
穂積「うるせぇ。お前が送るほうが危ないだろうが。お前に送らせるくらいなら俺が送る。」
小野瀬「結局自分が送りたいだけなんじゃないか。ねじ曲がった男は嫌がられるぞ。」
穂積「一回東京湾に沈んでみるか?」
険悪な空気になりそうな所で、噂の張本人が笑顔で帰ってきた。
翼「お待たせしました!
翼の入れてきたコーヒーを飲みつつ、つかの間の休憩タイム。
小野瀬「それにしても、これ全部エロ本なの?朝までかかりそうじゃない?櫻井さんはそろそろ帰ったら?送るよ?」
藤守「いつもなら俺らでチャチャっと確認するんですけど、さすがに多すぎて櫻井の手も借りたいとこっちゅーことですわ。」
翼「猫と一緒にしないで下さいよ、もう。いくらなんでもここまで大量だと帰るわけにもいきませんし、比較的大人しめな本を担当してるので大丈夫ですよ?」
穂積「やーい、振られてやんの。まぁ、本人がやる気出してるならいいや。あんまり無理しちゃダメよ。体調管理も仕事のうち。」
残っていても良いと室長のお墨付きを貰えて喜んでいると、隣にいた如月さんが山積みの本を手に取った。
如月「それにしても量もさることながら、ジャンルも幅広くて仕分けるのだけでも一苦労ですよ。ヌード写真集から、コミック、風俗情報誌までありますからね。室長はどれがいいですか?」
穂積「別に好みなんてないけどね。今更エロ本見て喜ぶトシじゃないわよ。で、あんたは何見てるの?」
まさか話を振られるとは思わず、先ほどまで確認していた写真集を手に取り室長に渡してしまった。
翼「これはセミヌードの写真集でした。可愛い水着の写真が多くてなかなか楽しかったですよ。」
「「「 はい? 」」」
穂積「何、お前どれが可愛いって思ったんだ?」
手渡した写真集を返されてしまったので、さっき見たページを開いてまた室長に渡した。
翼「この白いレースのやつです。可愛くないですか?こんなの欲しいなぁ。」
いつも女友達とファッション紙で新作の服を見ていたノリで話をしていたものの、返事の無さに顔をあげると先程までの和やかな空気は無くなっていた。
明智「 白いレース……。」
藤守「アカンっ、ご本人目の前にしてそれはアカンっ!!」
如月「ふぅーん、翼ちゃんってこういうのが好みなんだ。勝負下着もこういう系?」
小笠原「白はいいよね。好きな色。」
小野瀬「櫻井さんは色白だから似合うだろうね。今度着て見せてもらいたいなぁ。」
穂積「よしっ!そんなに欲しいならお父さんが買ってやるっ!さっさと証拠品の確認して終わらせるぞ、オマエら!!」
「「「ハイッ!!!」」」
なぜか小野瀬さんまで協力をしてくれ、驚異の早さで確認が終わってしまった。
そして翌日から私は室長に「アホの子」改め「レースちゃん」と呼ばれることになってしまった…
-FIN-
こちらは「Apple town」の清香様の作品ですが、あまりに面白かったので、お願いしてちょっぴり続きを書かせていただきました。
よろしければそちらもお楽しみください。
→言わぬが花。
清香様ありがとうございます!