Pre・honeymoon *ともぴ様からの頂き物
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●~~~●翼’s view point●~~~●
今日から、わたし達が3泊4日の予定で滞在するホテルは、
カユマニス・ジンバランのプライベートプール付きヴィラ。
室長推薦なだけあって、かなりの高級ホテル。
あのね。お部屋に案内されて、すごいビックリしちゃったんだけど…。
この…お部屋、トイレの壁がなくって…。
外国って、これが普通なの?外から丸見え…だし。
お風呂もね。お外にあるし、なんか…バラの花びらが浮かんでたの。
ハネムーン特典の、ウェルカムサービスらしいんだけど…。
なんか素敵ってコトよりも、お風呂が外にあるってコトの方が
インパクト強くって…。
ま。でも外って言ってもね。
孤立した造りのヴィラで、高い塀もあるし、ヴィラ周辺にも
椰子とか…背の高い南国の緑に囲まれてるし、
きっと誰が見るってワケじゃないんだろぉけど……。
なんだか、落ち着かない…気がするぅ。
ってか。さすが、室長推薦のエロいホテル…。
で。さっき、葵も言ってたけど。
24時間、バトラーさんのサーヴが受けられて。
ハネムーンパッケージにしたから、いろんな特典も受けられるの…。
高級ホテルだけあって、ここの宿泊費…。
かなり、お高いんです。
来年の1月に挙式だし、いろいろ出費がかさむから悩んだんだけど。
朝食の美味しさとサービスがすごく良いって、くちコミを
食いしん坊のわたしは、どうしても見逃せなかったのォ。
あ。ホテルの話じゃなかった。
確か、でっかいGの登場シーン…。
さっき。チェックイン前に受けていたのは、
宿泊プランに含まれている、スパとウェルカムマッサージ
(合わせて120分)なんだけど。
カップルは2人そろって受けられるの。
葵には男性が、わたしには女性がマッサージしてくれて…。
もぉホント気持ちよくって、至福の時を過ごしていたの。
お蔭様で…。7~8時間のフライトで、パンパンに浮腫んでいた
足がすっかり元通りになった。
ここも…外との隔たりがなくって、開放感は抜群…。
でも、うつ伏せだった葵が仰向けになったらね。
天井に居たらしいの。
茶色い…日本で見るよりも、ひとまわり以上も大きなGが…。
大大大っ嫌いだと、ものすごい敏感なるのね。
目が悪いハズなのに、見える…なんて。もしかしたら葵にも、
Gの触角のようなセンサーが備わってるんじゃない?
まっ昼間に遭遇するとは葵も思っていなかったらしく…、
一瞬気が遠くなりかけたみたい。
かなりのビビりモードながらマッサージしてくれている
男性にGの存在を教えて…すぐに退治して貰った。
わたしは、ぜんぜん情けなくないと思うよ。
やっつけてくれた彼は、G嫌いのわたしのために葵が
退治して欲しいってお願いしたと思ってくれてる気がするし。
だいたい…葵ってクールだから、Gなんか苦手じゃないって、
うまく装えてる気がするんだけど…。
もしかしたら部屋にも出るかもしれないので、
万が一…出たらバトラーさんを呼んで退治して貰うって
葵が言うの。
わたしがガンバるって言ってるのに…さぁ。
だってバトラーさんを待っている間に、好き勝手に動かれて…
見失うコトの方が、わたしには恐怖…なんだもん。
キャリーケースの中とか…。ガーメントバッグのドレスの中に
紛れ込んでたり…とか。
あぁ…考えただけでも、サブイボもの…。
あんなでっかいの、日本に輸入したくないしぃ…。
Gの繁殖力ってハンパないもんねぇ…。
でも。こんなコト、葵には言えない…。もし言ったら…。
葵は「こんなトコ…もぉヤダ。早く、日本に帰ろう」って、
言いかねないもん。
Gに関しては、多分みんなも軽ぅ~く引いちゃう位…
ヘタレ(根性ナシ)でヤッセンボ(臆病者)な葵、だけど…。
でも。わたしが変わってるのか…こんな葵を実はカワイイって
思ってるんだぁ。本人には、絶対に言えないけど、ね。
2時間もスパとマッサージを満喫した、わたし達だったが
チェックインまではまだ数時間あった。
15時からの予定のウェディングフォト撮影。
ヘア&メイクの時間は約90分。
スタイリストさんがホテルの部屋まで出張してくれ、
ヘア&メイクを施してくれるんだけど…。
移動時間とかも考えると逆算しても、14時チェックインでは
間に合わない。
バトラーさんに相談したら、すぐに、お部屋の手配をしてくれた。
混んでるシーズンだと無理みたいだけど…。
今は、そうでもないので…。融通してくれたみたい。
バトラーさんに、お部屋に案内されて…。
わたしがチェックインの用紙に記入していた時、
葵はリコンファームの連絡をしていた。
そんな中…スタッフさんがやって来て、わたし達が先ほど
オーダーしたお好みのウェルカムドリンクを持って来てくれた。
ハネムーンケーキもお持ちしますか?
そぉ聞かれたけど、それは明日にしてもらった(一応…ね)。
一生残るのに…。せっかくのドレスがパツンパツンで、
写ってたらイヤだもん…。
バトラーさんはレストランも開いているけど、
朝食メニューなら何時であってもルームサービスが無料で
出来ると教えてくれた。
機内食が朝の5時頃だったせいか、とってもお腹が空いていたので…。
早速、ナシゴレンとミーゴレンと、くちコミで評判のカユマニストースト。
そしてイチゴとマンゴーのフレッシュジュースを頼んだ。
・
・
・
どれも美味しくって、ホントに評判通り。
でも。わたしが特に気に入ったのは、カユマニストーストと、
ホントにフレッシュだったイチゴジュース。イチゴが濃いぃ…。
ハネムーンケーキを頼まなくっても、こんなに美味しいモノを
お腹いっぱい食べたら…
ドレス、パツンパツンだぞ!写真は一生残っちゃうんだぞ!
と戒めてセーブしながら食べた。
でも食べるコトが好きな、わたしにとって…。
セーブするなんて、かなりの苦痛…。
撮影が終わったら、いっぱい食べるぞって思って(笑)
精一杯ガマンしましたよぉ。
美味しい食事を頂いて、2人で少しまったり過ごしていた…。
わたしの膝枕で、ウトウトしかかっていた葵に…。
翼「葵?眠い??」
葵「ん~…ちょっと…。なぁに?どぉかした?」
翼「うん。あの…ね。一昨日の…葵の家でのコト…だけど。
ホントに、ゴメンなさい」
ちょっと微睡んでいた葵が、目をパッチリ開けて…。
さらに起き上がって…。
葵「謝らないで…。オレの方こそ…」
翼「うんん。謝らせて…。
わたし。あの後、1人になって…頭冷やしながら考えてたの。
このまま、葵と別れるコトになったら…とかね。
もし来年、結婚式を挙げられたとしても…。
こんな不信感が積み重なって離婚するコトになったり、とかね。
そぉ…考え始めたら悲しくなったけど…。逃げちゃダメって…。
少しの蟠りも残さないように、ちゃんと謝らないといけない。
そぉ思って…。
ホントに、ゴメンなさい…。
さすがの葵も今回は、だいぶ厭きれたでしょ?」
葵「…………」
翼「あ…おい?」
葵「ぁ…。翼は、オレと別れるコトも…考えたんだ…。
もしかして…。オレ…あの時、飛行機に間に合わなかったら、
別れられてた?」
翼「ち、違うよぉ。葵の方が、わたしのコトなんか…
厭になって『オレと別れて』って言うと思ったの。
自分のワガママばかり通そうとして、
葵のコトを思いやる気持ちも忘れて、
こんな…わたしのコト、厭になっても仕方ないって思うもん」
葵「翼……。今までに、何回も言ったけど。
オレが、君を嫌いになるコトはない。
絶対に!だよ。オレの言葉って、信用できない?」
翼「絶対って…。だって。だって、わたしなんかよりも…。
いっぱい、いっぱい…世の中には素敵な女性が居るのに…。
こんなにカッコいい葵につり合うのは、わたしじゃないって…」
葵「世の中には…。確かにキレイな人も、カッコいい人も、
たくさん居るよね。
翼よりも素敵な人が現れる可能性もある。
もちろん、オレより素敵な人も…」
翼「…ぅん…葵より素敵な人は中々居ないと思うけど…」
葵「でもオレは、外見だけで選んだワケじゃない。
翼がいいんだ。
いろんなトコ、全部含めて…。翼以外じゃダメなんだ。
あぁ…。どぉ伝えたら…分かってもらえるんだろ…」
翼「葵…。ありがと。うん、分かるよ。
他の人じゃダメって気持ちは…。
わたしも、葵以外は考えられない…。
だからこそ、ゴメンなさい…。
例え、冗談でも…あそこで室長の名前を出しちゃダメだった」
葵「あ……アレ…ね。ヤダ…なぁ。子供みたいで…。
あの、瞬間…。嫉妬まる出しで、感情が抑えられなかった。
オレは今まで、自分の感情を抑えて生きてきたから
平静を装えると思っていたけど、
翼に関しては…まるでダメだ。ガマン出来なかった…」
翼「あそこで言う話じゃなかったよね。
言われていたのは、ホントだけど…。
葵並に忙しい室長が行けるワケないし…」
葵「………穂積めぇ…。元はと言えば、アイツのせいだ…。
羽田まで送るのなんて、当たり前じゃないか…。
ナシナシ。お礼なんて、ナシ!」
葵は、室長に伊蔵クラスの焼酎を…。
お礼に…と考えていたらしいけど。結局ナシにしちゃった。
ちなみに…。
帰国した葵は、藤守さんには引退してしまう電車の
記念乗車券をプレゼントしていた。
まだ引退の日まで3ヶ月くらいの猶予があるから、
休みの日を利用して電車に乗りにも行けるし、
行けなくても記念には残るし…。
藤守さんにとっては、とってもサプライズな
プレゼントだったらしく震えるほど喜んでいた。
そんな話をしていたら…。いつの間にか時間になったようで…。
スタイリストさんが、バトラーさんに案内されてやって来た。
通常ヘア&メイクは女性だけしか、やって貰えないんだけど…。
葵がカッコ良すぎたからか、彼女のスタイリスト魂に
火をつけちゃったみたいで…。
「ぜひ新郎もヘア&メイクをやらせて欲しい」と彼女の方から
言い出した。但し、それには交換条件があって…。
今日撮る写真をホームページに飾らせて欲しいと言われた。
わたし達は、それだけでいいのなら…とお願いした。
葵にもナチュラルメイクを施してくれて…。
髪型も、いつもの無造作変型ポニーテールではなく…。
カーラーを使って外巻きにして、流して盛って…。
でも決してホストっぽくなく…しかもワイルド過ぎない、
まるでトップモデルさんみたいな出来栄えだった。
『美男美女で、とっても…やり甲斐があった』と
スタイリストさんが言ってくれた。
どうもありがとう。お世辞でも、とっても嬉しかったです。