悪魔は天使に二度恋をする。 *清香様からの頂き物
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WEB拍手お礼SS(清香様作)
悪魔は天使に二度恋をする。
-悪魔降臨-
-Onose side-
あの夜から3週間。
心配で心配で堪らなかったけれど、穂積が翼を俺に託してくれたように、俺も藍を穂積に託そうと、アイツを信じようと心に誓った。
アイツならきっと藍を幸せにしてくれる。
体調が回復しつつある翼に報告をすると、藍の恋心を見守り続けていたからか涙を流して喜んでいた。
親友と、愛しい娘。
大事な二人が、もっと大事な二人になる。
「話がある。」と穂積から連絡を貰った時、俺は覚悟を決めた。
…二人の結婚を認めようと。
「忙しいのに悪かったな。」
「いや、お前こそ忙しいんじゃないか?警察庁警備局長殿?」
「うるせ。…翼、体調は大丈夫か?」
「はい、大丈夫です。ご心配おかけしました。」
「………小野瀬。」
「………何だよ。」
「………。」
「………。」
なんとなくお互いに切り出しづらい雰囲気だ。
娘さんを下さい・やらん、なんてやり取りは人生で何回もするもんじゃないから。
「あ、あの、お父さん、お母さん、私…!」
「藍。俺が言う。」
沈黙を破ろうと声を上げた藍を手で制して、穂積が姿勢を正した。
つられるように俺も翼も、藍までもが背筋を伸ばしてしまう。
「小野瀬。」
「翼。」
「俺は藍と結婚する。絶対幸せにする。何があっても必ず守る。…だから、許してくれ。」
俺達の目を真っ直ぐに見て、頭を下げる穂積にどうしたらダメだなんて言えるだろう。
「…藍を、頼んだよ。大事な、大事な娘だ。幸せにしてやってくれ…。」
良かったね、藍。
穂積なら大丈夫。きっと幸せになれる。
アイツは本当はイイ奴だから。
藍の笑顔を見ていると、肩の荷が下りたような気がした。
これからは翼と新婚生活をやり直そうかと思っていると。
「結婚式はどれくらい呼ばなきゃいけないんだろうな。」
「まぁ、次の警視総監候補の結婚式だ。そりゃあ覚悟しておかないと。」
「お前らも覚悟しておけよ。」
「仕方ないさ、新婦の両親が出ないわけにはいかないだろう。」
同じような職場とはいえ、すごい面子なんだろうなと漠然と思っていると、穂積が何故だかニヤニヤしだした。
コイツがこんな顔する時は、碌なもんじゃないと俺の直感が警鐘を鳴らしている。
「…なんだよ。」
「いや、俺が藍と結婚したら、俺はお前の息子になるんだよな~。なぁ、親父さん?」
「なんだよっ!気持ち悪い言い方すんな!」
「間違いじゃないだろうが。それともパパのほうがいいか?」
「お、おいっ、やめろっ!」
「藍に子どもができたら、おじいちゃんだもんなぁー。葵おじいちゃんか、いやぁ、傑作だ。藍、早めに子供作ろうな。」
「ちょっと、待て!子どもって!!!!」
真っ赤になる藍を抱きよせる穂積は、さっきまでの殊勝な態度はどこへやら。
完全に悪役そのものだ。
「なんだよ、可愛い娘に立派な婿、孫までできたら家族が増えるんだぞ?」
確かに家族が増えるのは嬉しい事だし、望んでいた事だけれど!!
「櫻井判事にも挨拶に行かないとなぁ。たった一人の可愛い孫娘を嫁に貰うんだから、しっかり挨拶させていただかないと。」
あぁ、俺の大事なお義父さんが、どうか藍のウエディングドレス姿を見る前にショック死しませんように。
「櫻井判事をおじいちゃんって言ったら、卒倒するだろうなぁ。」
日本警察が悪魔の手に堕ちるのも、どうやら時間の問題のようだ。
FIN
.
悪魔は天使に二度恋をする。
-悪魔降臨-
-Onose side-
あの夜から3週間。
心配で心配で堪らなかったけれど、穂積が翼を俺に託してくれたように、俺も藍を穂積に託そうと、アイツを信じようと心に誓った。
アイツならきっと藍を幸せにしてくれる。
体調が回復しつつある翼に報告をすると、藍の恋心を見守り続けていたからか涙を流して喜んでいた。
親友と、愛しい娘。
大事な二人が、もっと大事な二人になる。
「話がある。」と穂積から連絡を貰った時、俺は覚悟を決めた。
…二人の結婚を認めようと。
「忙しいのに悪かったな。」
「いや、お前こそ忙しいんじゃないか?警察庁警備局長殿?」
「うるせ。…翼、体調は大丈夫か?」
「はい、大丈夫です。ご心配おかけしました。」
「………小野瀬。」
「………何だよ。」
「………。」
「………。」
なんとなくお互いに切り出しづらい雰囲気だ。
娘さんを下さい・やらん、なんてやり取りは人生で何回もするもんじゃないから。
「あ、あの、お父さん、お母さん、私…!」
「藍。俺が言う。」
沈黙を破ろうと声を上げた藍を手で制して、穂積が姿勢を正した。
つられるように俺も翼も、藍までもが背筋を伸ばしてしまう。
「小野瀬。」
「翼。」
「俺は藍と結婚する。絶対幸せにする。何があっても必ず守る。…だから、許してくれ。」
俺達の目を真っ直ぐに見て、頭を下げる穂積にどうしたらダメだなんて言えるだろう。
「…藍を、頼んだよ。大事な、大事な娘だ。幸せにしてやってくれ…。」
良かったね、藍。
穂積なら大丈夫。きっと幸せになれる。
アイツは本当はイイ奴だから。
藍の笑顔を見ていると、肩の荷が下りたような気がした。
これからは翼と新婚生活をやり直そうかと思っていると。
「結婚式はどれくらい呼ばなきゃいけないんだろうな。」
「まぁ、次の警視総監候補の結婚式だ。そりゃあ覚悟しておかないと。」
「お前らも覚悟しておけよ。」
「仕方ないさ、新婦の両親が出ないわけにはいかないだろう。」
同じような職場とはいえ、すごい面子なんだろうなと漠然と思っていると、穂積が何故だかニヤニヤしだした。
コイツがこんな顔する時は、碌なもんじゃないと俺の直感が警鐘を鳴らしている。
「…なんだよ。」
「いや、俺が藍と結婚したら、俺はお前の息子になるんだよな~。なぁ、親父さん?」
「なんだよっ!気持ち悪い言い方すんな!」
「間違いじゃないだろうが。それともパパのほうがいいか?」
「お、おいっ、やめろっ!」
「藍に子どもができたら、おじいちゃんだもんなぁー。葵おじいちゃんか、いやぁ、傑作だ。藍、早めに子供作ろうな。」
「ちょっと、待て!子どもって!!!!」
真っ赤になる藍を抱きよせる穂積は、さっきまでの殊勝な態度はどこへやら。
完全に悪役そのものだ。
「なんだよ、可愛い娘に立派な婿、孫までできたら家族が増えるんだぞ?」
確かに家族が増えるのは嬉しい事だし、望んでいた事だけれど!!
「櫻井判事にも挨拶に行かないとなぁ。たった一人の可愛い孫娘を嫁に貰うんだから、しっかり挨拶させていただかないと。」
あぁ、俺の大事なお義父さんが、どうか藍のウエディングドレス姿を見る前にショック死しませんように。
「櫻井判事をおじいちゃんって言ったら、卒倒するだろうなぁ。」
日本警察が悪魔の手に堕ちるのも、どうやら時間の問題のようだ。
FIN
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