20. 私の正体
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そう言われてフォーラはドキリとした。今はそんなことを思っていなくとも、昨日は本当に一瞬でもそう思ってしまった自分がいたからだ。スネイプは相変わらずフォーラをじっと見て真剣に言った。
「そんなことは我輩が許さん。もしそのような結果になってしまったら、彼奴をアズカバン送りにする理由ができたかもしれんがな。本当ならお前を大きく減点し、罰則を追加してもおかしくないくらいだが……兎に角、今回のことは心の底からよく反省しろ」
「はい……。」
スネイプはすっかり元気のなくなってしまったフォーラを見て、既に彼女がよく反省していることを把握した。それもあって彼の怒りのボルテージはほんの少しだけ下がった。
「色々話したが……何もお前の行動全てが悪い方を向いたわけではなかったことも、伝えておいたほうがいいだろう」それを聞いてフォーラは反射的に顔を上げた。
「先ず、昨日の夜はシリウス・ブラックがホグワーツの敷地に侵入していた。その現場に我輩やルーピン、そして、そこのカーテンの向こうにいる三人が居合わせた」
「そんなことが?」
「ああ。その時に我輩は一時的に気を失わされ、ブラックや他のメンバーを見失ったのだが、恐らくポッターとグレンジャーはブラックを捕まえようと闘ったのだろう。我輩がその二人の元にようやく駆け付けた時には、二人ともブラックと共に湖のそばで倒れていた。そこはルーピンとお前が気を失った崖下からそう遠くない場所だった」
「そうだったんですか……そんな事が……。それじゃあ狼姿のルーピン先生が捜していた人間は、ハリーたちのことだったのかもしれませんね。」
「恐らくそうだろう。兎に角、もしルーピンが崖下で気を失っていなければ、狼姿の彼奴はポッターらの怪我で流れた血の匂いに誘われて、ブラックを含む全員を噛み殺していたかもしれん。ブラックはそうなるべきだったかもしれんが」
スネイプは段々とフォーラから視線を外して言葉を発していた。そのためフォーラはルーピンを足止めした自分のことを、スネイプが幾らかでも褒めようとしてくれているのだと察した。彼女はそんなスネイプに小さく安堵の笑みを零した。すると彼は咳払いしてから彼女に視線を戻した。
「ところで、お前を見つけてくださったダンブルドアには、後日お礼を伝えにいかねばならん」
「!勿論です。セブルスさんは、ダンブルドア先生のご都合をご存知でしょうか?」
「それについては既に今朝、ダンブルドアに確認した。彼は、生徒らが学校を去る日から二日前の夜を面会日にお望みだ」
フォーラは了承したが、本当は直ぐにでもお礼を伝えたかった。しかしダンブルドアは忙しいようだし、あとほんの数日辛抱すればいいことだ。その時にはきちんと感謝の意を述べようと彼女は気を取り直した。
「面会の際には我輩も同行する。ダンブルドアがお前を助けた際、恐らくお前は人の姿に戻っていたのだろう。昨晩のダンブルドアは、アニメーガスの件について特段我輩に何もおっしゃらなかったのだ。であるからして、面会時にお礼と併せてアニメーガスの能力についても打ち明け、正式に魔法省へ届け出るための手続きを進めていくことにする。……ここだけの話、我輩は日頃からダンブルドアのいいようにこき使われている。アニメーガスの件で彼の驚く顔が見られるかと思うと、我輩としては憂さ晴らしには丁度良い」
フォーラが了承の意味をこめて頷くと、スネイプは一息吐いてから続けた。
「それから最後に、ダンブルドアから伝言だ。昨日の出来事は可能な限り大っぴらにしないこと。お前が寮に戻らなかった件については、昨日の内にダンブルドアからお前の友人らに話をつけてあるそうだ。ダンブルドアがお前宛てに急用があり、ホグワーツを訪問してきたご両親と共に、校長室の客間で一晩過ごしたということにしてある」
「私の両親とですか?だけど、もしドラコたちから『急用』に関して詳しい話を求められたら、どう答えればいいのでしょうか……?」
「我輩もその点は尋ねたが、ダンブルドアは『心配せずともよい』の一点張りだ」
フォーラは不安に思ったが、一先ずスネイプ同様ダンブルドアを信じることにしたのだった。
その後、スネイプは一足先に医務室を後にした。彼が立ち去るや否や今度はマダム・ポンフリーがフォーラの元を訪れて身体検査を再開した。検査の結果、フォーラの身体は崖での痛みをまだ少し引きずっていたが、薬のお陰で急速に回復していると判断された。そのため彼女はマダムから朝食に間に合うよう大広間へ向かうことを許されたのだった。
カーテンから出てきたフォーラに、ハリーたち三人はサッと視線を走らせた。
「フォーラ、もう退院?スネイプと何を話してたの?」ロンがそのように尋ねた。
「私、今から朝食に向かえるわ。スネイプ先生とは、昨日負ってしまった怪我のことで少しお話したの。みんなはまだ医務室を出られそうにないの?」
「うん、そうなんだ、結構怪我が酷くってね」ロンはフォーラに心配されたことに気を良くして回答したが、ハーマイオニーはまだ彼女に尋ねたいことがあるようだった。
「ねえフォーラ、あなたの怪我って一体何が原因―――」
するとそこへマダムがやって来て、即座に彼女たちに注意した。
「三人とも安静ですよ!ミス・ファントムは早く朝食に向かいなさい!」
「はい、マダム。それじゃあみんな、お大事にね。」
「そんなことは我輩が許さん。もしそのような結果になってしまったら、彼奴をアズカバン送りにする理由ができたかもしれんがな。本当ならお前を大きく減点し、罰則を追加してもおかしくないくらいだが……兎に角、今回のことは心の底からよく反省しろ」
「はい……。」
スネイプはすっかり元気のなくなってしまったフォーラを見て、既に彼女がよく反省していることを把握した。それもあって彼の怒りのボルテージはほんの少しだけ下がった。
「色々話したが……何もお前の行動全てが悪い方を向いたわけではなかったことも、伝えておいたほうがいいだろう」それを聞いてフォーラは反射的に顔を上げた。
「先ず、昨日の夜はシリウス・ブラックがホグワーツの敷地に侵入していた。その現場に我輩やルーピン、そして、そこのカーテンの向こうにいる三人が居合わせた」
「そんなことが?」
「ああ。その時に我輩は一時的に気を失わされ、ブラックや他のメンバーを見失ったのだが、恐らくポッターとグレンジャーはブラックを捕まえようと闘ったのだろう。我輩がその二人の元にようやく駆け付けた時には、二人ともブラックと共に湖のそばで倒れていた。そこはルーピンとお前が気を失った崖下からそう遠くない場所だった」
「そうだったんですか……そんな事が……。それじゃあ狼姿のルーピン先生が捜していた人間は、ハリーたちのことだったのかもしれませんね。」
「恐らくそうだろう。兎に角、もしルーピンが崖下で気を失っていなければ、狼姿の彼奴はポッターらの怪我で流れた血の匂いに誘われて、ブラックを含む全員を噛み殺していたかもしれん。ブラックはそうなるべきだったかもしれんが」
スネイプは段々とフォーラから視線を外して言葉を発していた。そのためフォーラはルーピンを足止めした自分のことを、スネイプが幾らかでも褒めようとしてくれているのだと察した。彼女はそんなスネイプに小さく安堵の笑みを零した。すると彼は咳払いしてから彼女に視線を戻した。
「ところで、お前を見つけてくださったダンブルドアには、後日お礼を伝えにいかねばならん」
「!勿論です。セブルスさんは、ダンブルドア先生のご都合をご存知でしょうか?」
「それについては既に今朝、ダンブルドアに確認した。彼は、生徒らが学校を去る日から二日前の夜を面会日にお望みだ」
フォーラは了承したが、本当は直ぐにでもお礼を伝えたかった。しかしダンブルドアは忙しいようだし、あとほんの数日辛抱すればいいことだ。その時にはきちんと感謝の意を述べようと彼女は気を取り直した。
「面会の際には我輩も同行する。ダンブルドアがお前を助けた際、恐らくお前は人の姿に戻っていたのだろう。昨晩のダンブルドアは、アニメーガスの件について特段我輩に何もおっしゃらなかったのだ。であるからして、面会時にお礼と併せてアニメーガスの能力についても打ち明け、正式に魔法省へ届け出るための手続きを進めていくことにする。……ここだけの話、我輩は日頃からダンブルドアのいいようにこき使われている。アニメーガスの件で彼の驚く顔が見られるかと思うと、我輩としては憂さ晴らしには丁度良い」
フォーラが了承の意味をこめて頷くと、スネイプは一息吐いてから続けた。
「それから最後に、ダンブルドアから伝言だ。昨日の出来事は可能な限り大っぴらにしないこと。お前が寮に戻らなかった件については、昨日の内にダンブルドアからお前の友人らに話をつけてあるそうだ。ダンブルドアがお前宛てに急用があり、ホグワーツを訪問してきたご両親と共に、校長室の客間で一晩過ごしたということにしてある」
「私の両親とですか?だけど、もしドラコたちから『急用』に関して詳しい話を求められたら、どう答えればいいのでしょうか……?」
「我輩もその点は尋ねたが、ダンブルドアは『心配せずともよい』の一点張りだ」
フォーラは不安に思ったが、一先ずスネイプ同様ダンブルドアを信じることにしたのだった。
その後、スネイプは一足先に医務室を後にした。彼が立ち去るや否や今度はマダム・ポンフリーがフォーラの元を訪れて身体検査を再開した。検査の結果、フォーラの身体は崖での痛みをまだ少し引きずっていたが、薬のお陰で急速に回復していると判断された。そのため彼女はマダムから朝食に間に合うよう大広間へ向かうことを許されたのだった。
カーテンから出てきたフォーラに、ハリーたち三人はサッと視線を走らせた。
「フォーラ、もう退院?スネイプと何を話してたの?」ロンがそのように尋ねた。
「私、今から朝食に向かえるわ。スネイプ先生とは、昨日負ってしまった怪我のことで少しお話したの。みんなはまだ医務室を出られそうにないの?」
「うん、そうなんだ、結構怪我が酷くってね」ロンはフォーラに心配されたことに気を良くして回答したが、ハーマイオニーはまだ彼女に尋ねたいことがあるようだった。
「ねえフォーラ、あなたの怪我って一体何が原因―――」
するとそこへマダムがやって来て、即座に彼女たちに注意した。
「三人とも安静ですよ!ミス・ファントムは早く朝食に向かいなさい!」
「はい、マダム。それじゃあみんな、お大事にね。」