23. 好きの意味
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「あ……。き、急にすまなかった。……痛いところはないか?」
今まで彼女は自分とのことで、ここまで赤くなったことがあっただろうか?
「あの、ええ!大丈夫よ。ドラコの方こそ大丈夫だった……?」
「ああ大丈夫だ。それよりフォーラ、その……君、顔が真っ赤だぞ」ドラコもフォーラにつられて赤くなりながら伝えると、彼女はビクリと肩を跳ねさせて両頬に手を当てた。
「え!?そうかしら?わあ、どうしてかしら……。きっと、突然の事に驚いたからだと思うわ。」
「そ、そうか」
フォーラは先程ドラコが咄嗟に自分の肩を掴んだ力が強くて、その幾らか男の子らしい部分に思わずどきりとしてしまっていた。それもこれも、きっと全てあの日のドラコの言葉が原因だったに違いない。
『僕じゃ駄目か?』
(私、別に意識しているつもりなんてないのに、こういう事があるとどうしてもあの言葉を思い出してしまうわ。ドラコのあれは、私をからかって元気付けるための冗談だと言っていたのに。これじゃ私だけ冗談を引きずって間に受けているみたい。ドラコはただの幼馴染なんだから、いい加減にあの時の事は忘れなくちゃ)
フォーラは幼馴染のドラコに対して、異性としての好意を持っていないことは十分理解しているつもりだった。それに彼女はまだルーピンのことを忘れたわけではない。それなのに、どういうわけかあの時のドラコの言葉が妙に耳に残って離れずにいた。
(きっと、普段そうそう言われない言葉を、言われる筈のない人からもらったからなんだわ)
学期最後の晩餐会はスリザリンの寮杯獲得により幕を閉じた。クィディッチの試合でスリザリンが優勝を果たしたことや、フォーラがアニメーガスの力を得たことが功を奏した。そうしてフォーラたちは自寮の活躍の成果を喜び合ったのだった。
しかしこの日はその余韻を肴 に夜遅くまでお喋りを楽しんではいられなかった。何せ翌朝はホグワーツ特急で帰路に着くために早起きしなければならなかった。生徒たちがみんな次々にベッドへ戻っていく中、ドラコも彼らと同じようにした。
しかしドラコはベッドに入っても一つも眠くならなかった。どうしても、今朝フォーラにぶつかった時に彼女が見せた赤い顔が脳裏に浮かぶのだ。
(彼女は多分、あそこまでの反応を僕に向けたことなんてなかった。やっぱり、この間の僕の発言が影響したのか?)
『僕じゃ駄目か?』だなんて、ドラコは数日前に自分が言ったことを思い出すだけで気恥ずかしさが襲った。
(だけどもし、もしもだ。フォーラがあの言葉のおかげで、僕のことを以前より少しでも気にしてくれているのだとしたら。それであんな過敏な反応を見せたのだとしたら……)
ドラコはそこまで考えて頭を左右に軽く振った。
(いいや、そんな期待はあまりするべきじゃない。ただ仮にそうだったとしたらどれだけ嬉しいだろうとは思うが―――)
ドラコはそんなことを考えた後で妙に虚しくなって、とうとう寝返りを打って無理矢理瞳を閉じたのだった。
キングス・クロス駅は相変わらず人でごった返していた。フォーラはトランクと鳥籠を持って九と四分の三番線のホームに降り立ち、パンジーとルニーと抱擁し合って別れを告げた。そして彼女はいつもどおりドラコと共に自分たちの両親を捜した。
するとその時、不意にフォーラは自身の肩を誰かに背後から軽くトントンと叩かれたではないか。彼女が振り返ってみると、そこには赤毛の彼がいた。
「ジョージ!」
驚いた様子のフォーラにジョージはニッと笑ってみせた。そばにいたドラコも彼を振り返ったのだが、ドラコはフォーラと違って嫌悪の目で彼を見た。
「やあ。丁度君を見かけてさ。来学期まで会えないし、別れの挨拶をしておこうと思ったんだ」
「そうだったの、わざわざありがとう。フレッドたちは別のところにいるの?」
「ああ、あっちの方に。今学期もフォーラと過ごせて楽しかった。ありがとな」
ジョージはフォーラに握手を求めて右手を差し出した。彼女はそれに応えるべく荷物を置き、同じく手を差し出して互いに握り合った。ジョージは彼女に笑いかけた後でドラコをチラと見た。そして次の瞬間、ジョージは空いているもう一方の手で彼女の肩を軽く自分の方に引き寄せたのだった。
「あっ、おい貴様……!」ドラコがフォーラからジョージを引き離そうと声を荒げかけた。しかしドラコが言葉を言い切る前に、ジョージはドラコにも聞こえる程度の声量で言った。
「フォーラ、一昨日の事だけど」
「?」フォーラは瞬間的に、ジョージが言っているのは彼女自身の秘密をジョージに明かした日の事だと察した。ジョージが続けた。
「俺は、君の間に受けてしまうところが好きだって言っただろ。だけど本当はlikeどころかI'm crazy about youの意味だったらどうする?」
「え……?」
広義的な、それこそ友人としての『好き』ではなくて、『君に夢中』?フォーラがそのことに困惑して固まったまま動かないでいると、ジョージは彼女からそっと離れて悪戯でも成功したような笑みを見せた。
「どうしたんだよそんなに固まって。やっぱりフォーラはいい反応するな。それじゃ、来学期にまた会おう」ジョージはフォーラにそう言い残し、最後に目を細めてドラコを見やった。そしてジョージは踵を返して人混みの中に消えていったのだった。
今まで彼女は自分とのことで、ここまで赤くなったことがあっただろうか?
「あの、ええ!大丈夫よ。ドラコの方こそ大丈夫だった……?」
「ああ大丈夫だ。それよりフォーラ、その……君、顔が真っ赤だぞ」ドラコもフォーラにつられて赤くなりながら伝えると、彼女はビクリと肩を跳ねさせて両頬に手を当てた。
「え!?そうかしら?わあ、どうしてかしら……。きっと、突然の事に驚いたからだと思うわ。」
「そ、そうか」
フォーラは先程ドラコが咄嗟に自分の肩を掴んだ力が強くて、その幾らか男の子らしい部分に思わずどきりとしてしまっていた。それもこれも、きっと全てあの日のドラコの言葉が原因だったに違いない。
『僕じゃ駄目か?』
(私、別に意識しているつもりなんてないのに、こういう事があるとどうしてもあの言葉を思い出してしまうわ。ドラコのあれは、私をからかって元気付けるための冗談だと言っていたのに。これじゃ私だけ冗談を引きずって間に受けているみたい。ドラコはただの幼馴染なんだから、いい加減にあの時の事は忘れなくちゃ)
フォーラは幼馴染のドラコに対して、異性としての好意を持っていないことは十分理解しているつもりだった。それに彼女はまだルーピンのことを忘れたわけではない。それなのに、どういうわけかあの時のドラコの言葉が妙に耳に残って離れずにいた。
(きっと、普段そうそう言われない言葉を、言われる筈のない人からもらったからなんだわ)
学期最後の晩餐会はスリザリンの寮杯獲得により幕を閉じた。クィディッチの試合でスリザリンが優勝を果たしたことや、フォーラがアニメーガスの力を得たことが功を奏した。そうしてフォーラたちは自寮の活躍の成果を喜び合ったのだった。
しかしこの日はその余韻を
しかしドラコはベッドに入っても一つも眠くならなかった。どうしても、今朝フォーラにぶつかった時に彼女が見せた赤い顔が脳裏に浮かぶのだ。
(彼女は多分、あそこまでの反応を僕に向けたことなんてなかった。やっぱり、この間の僕の発言が影響したのか?)
『僕じゃ駄目か?』だなんて、ドラコは数日前に自分が言ったことを思い出すだけで気恥ずかしさが襲った。
(だけどもし、もしもだ。フォーラがあの言葉のおかげで、僕のことを以前より少しでも気にしてくれているのだとしたら。それであんな過敏な反応を見せたのだとしたら……)
ドラコはそこまで考えて頭を左右に軽く振った。
(いいや、そんな期待はあまりするべきじゃない。ただ仮にそうだったとしたらどれだけ嬉しいだろうとは思うが―――)
ドラコはそんなことを考えた後で妙に虚しくなって、とうとう寝返りを打って無理矢理瞳を閉じたのだった。
キングス・クロス駅は相変わらず人でごった返していた。フォーラはトランクと鳥籠を持って九と四分の三番線のホームに降り立ち、パンジーとルニーと抱擁し合って別れを告げた。そして彼女はいつもどおりドラコと共に自分たちの両親を捜した。
するとその時、不意にフォーラは自身の肩を誰かに背後から軽くトントンと叩かれたではないか。彼女が振り返ってみると、そこには赤毛の彼がいた。
「ジョージ!」
驚いた様子のフォーラにジョージはニッと笑ってみせた。そばにいたドラコも彼を振り返ったのだが、ドラコはフォーラと違って嫌悪の目で彼を見た。
「やあ。丁度君を見かけてさ。来学期まで会えないし、別れの挨拶をしておこうと思ったんだ」
「そうだったの、わざわざありがとう。フレッドたちは別のところにいるの?」
「ああ、あっちの方に。今学期もフォーラと過ごせて楽しかった。ありがとな」
ジョージはフォーラに握手を求めて右手を差し出した。彼女はそれに応えるべく荷物を置き、同じく手を差し出して互いに握り合った。ジョージは彼女に笑いかけた後でドラコをチラと見た。そして次の瞬間、ジョージは空いているもう一方の手で彼女の肩を軽く自分の方に引き寄せたのだった。
「あっ、おい貴様……!」ドラコがフォーラからジョージを引き離そうと声を荒げかけた。しかしドラコが言葉を言い切る前に、ジョージはドラコにも聞こえる程度の声量で言った。
「フォーラ、一昨日の事だけど」
「?」フォーラは瞬間的に、ジョージが言っているのは彼女自身の秘密をジョージに明かした日の事だと察した。ジョージが続けた。
「俺は、君の間に受けてしまうところが好きだって言っただろ。だけど本当はlikeどころかI'm crazy about youの意味だったらどうする?」
「え……?」
広義的な、それこそ友人としての『好き』ではなくて、『君に夢中』?フォーラがそのことに困惑して固まったまま動かないでいると、ジョージは彼女からそっと離れて悪戯でも成功したような笑みを見せた。
「どうしたんだよそんなに固まって。やっぱりフォーラはいい反応するな。それじゃ、来学期にまた会おう」ジョージはフォーラにそう言い残し、最後に目を細めてドラコを見やった。そしてジョージは踵を返して人混みの中に消えていったのだった。