6. 冷徹なスリザリン生
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「ドラコ!」
フォーラがホグワーツ特急の通路でプラチナブロンドヘアの後ろ姿に声を掛けると、彼はトランクを片手にすぐさま振り返った。彼は夏の間にまた幾らか身長が伸びたようで、そのスラッとした出で立ちは以前にも増して『麗しい』という言葉が似合った。
こちらを見るアイスブルー色の瞳は驚きと安堵で僅かに揺れているような気がした。そのためフォーラはドラコに近付いて心配の言葉を掛けようとしたのだが、一歩踏み出す前に彼が先にツカツカと足早に彼女の方へ歩み寄った。そして彼は目の前までやって来ると、持っていた自身のトランクを床にドサッと置き、その両腕で彼女の腕ごと抱き込むようにして身体をギュッと締め付けた。その際に彼女が持っていた鳥籠が揺れ、籠の中でアイシーが抗議の鳴き声を漏らした。
「えっ!?ドラコ、どうしたの……?あの……大丈夫?」
フォーラは突然の事に顔や指の先まで真っ赤にしながら尋ねた。その問いに答えぬままドラコは彼女の首筋に顔を埋めた。その間彼女は、廊下やすぐ隣のガラス張りのコンパートメントにいる生徒たちからのソワソワとした好奇の視線に耐えなければならなかった。何せ二人はこれまで人前での恋人らしいスキンシップを避けてきていて、二人の交際を知らなかった生徒がその場に多くいたのだ。彼を押して離れようにも彼女の両手はトランクと鳥籠で完全に塞がっていたため、何とか説得するしかなかった。
「ど……ドラコ、みんな見ているわ。だからせめて少し離れてもらえると……。」
それを聞いたドラコは反射的に顔を上げた。するとフォーラが顔を真っ赤にして狼狽えている様子が視界に飛び込んできたものだから、彼は一瞬の間があった後でパッと身体を離した。
「その、悪かった」そう言ってドラコは視線を逸らした。フォーラが一先ず安堵と共に彼を見上げると、そこには頬や耳がピンク色に染まった彼の姿があった。フォーラはてっきり彼が人前でのスキンシップに抵抗がなくなったのかと思っていたが、久しぶりの再会を相当喜んでくれた反動だったのかもしれない。
「フォーラ、あっちの車両のコンパートメントへ行こう」
ドラコもとうとう周囲のちょっとした野次馬の視線に耐えかねたようだった。彼はフォーラの持つトランクを預かると、床に転がった自身の分も拾い上げて踵 を返した。そして彼がチラとこちらを見て、後ろを付いてくるよう視線を送ってきたため、フォーラは慌てて彼に続いたのだった。
「トランク、持ってくれてありがとう。重いのにごめんなさい。」
「いや、気にしなくていい。それより僕の方こそさっきは大勢の前でいきなりすまなかった。夏の間、一度も君に会えなかったから、君を視界に入れた途端に身体が勝手に動いていたんだ。人前で、嫌だったよな」
フォーラは先程自分が予想したとおり、やはりドラコが再会を喜んでくれていたが故の行動を取ったのだと理解するや否や、気恥ずかしさと嬉しさで鳥籠の持ち手をギュッと握った。
「確かに人目は避けたかったけれど、でも、嬉しさの方が大きかったわ。だって私、夏休みはずっと貴方のことばかり考えていたから……。」
フォーラがそのように発言した時、不意にドラコが彼女の方を振り返った。丁度二人は列車の乗降口前の少々開けたスペースに足を踏み入れたところで、偶然にもその場に他の生徒の姿はなかった。するとドラコはフォーラの姿が外のプラットホームから見えないよう乗降口を背にして立ち、彼女を反対側の壁に向かってジリジリと押しやるように詰め寄ったではないか。
「ドラコ?」どうしたのか尋ねようとフォーラが彼を見上げた時、彼女の背がトンと車両の壁に付くと、不意に彼の唇が彼女の唇を塞いだ。
「!」フォーラが驚きで目を見開いたのも束の間、ドラコは直ぐに彼女から口を離した。彼はじっと目の前の彼女を見つめていて、その瞳は何だか物足りなさのようなものを感じさせた。
一方のフォーラは、いきなり詰め寄られて口を塞がれたことで既に動揺しきっていたのだが、加えてドラコからそんな視線を久しぶりに向けられて更に混乱したし、心臓が大変煩かった。
「もう、こんな所で、ど、うしたの?」フォーラが何とか声を絞り出して尋ねれば、ドラコは視線を逸らさずに返答した。
「だって、君が……僕のことばかり考えていたとか言うから。そんなの嬉しすぎて、キスしたくなるに決まってるだろう」
「だからって、」フォーラは誰かが今の間に近くを通っていないか気になって、サッと辺りに目を走らせたのだが、その隙にドラコが再び彼女の唇にキスを落としてきた。
「僕も、夏の間は暇さえあれば君のことばかり考えていた」
そうして三度目の口づけがあった。先程同様すぐに離れはしたものの、彼の様子からしてこのままでは誰かが来るまでにもう何度かキスが降ってきそうな気がした。
そのためフォーラは表情に羞恥の色を混ぜつつも、ドラコの相変わらず物欲しそうな顔を何とか見つめ、軽くつま先立ちしてグイと軽く押すようにキスを返した。すると彼が少々驚いた様子で狼狽えたので、その隙に彼女は彼の包囲網からスルリと抜け出した。
「兎に角、早くコンパートメントを探しにいきましょう。こうしている間にも空きが埋まってしまうわ。」
そう言ってフォーラは隣の車両に続く扉を開けてそちらに進んだ。ドラコが彼女の後ろ姿に目をやると、その耳が赤く染まっていたものだから、彼はえも言われぬ満足感を覚えて気持ちの落ち着きを取り戻した。
「ところでフォーラ、そんなに焦らなくても、コンパートメントはもう既にクラッブとゴイルが取ってある。列車に乗る前にプラットホームからあいつらがいる車両が見えたんだ」
その余裕のある声色にフォーラがパッと振り返ったのだが、彼女の顔は耳と同様に赤かった。彼女は何だか自分だけが一連の出来事に動揺しきって取り残されている気がして、「もう」と一言漏らすと、踵を返して隣の車両に足を踏み入れたのだった。
その後、フォーラとドラコは例のコンパートメントに到着した。すると中にはクラッブとゴイルの他、パンジーとルニーの姿もあった。一同は再会を喜び、その間にドラコが二人分のトランクを荷物棚に上げてくれていた。
フォーラがホグワーツ特急の通路でプラチナブロンドヘアの後ろ姿に声を掛けると、彼はトランクを片手にすぐさま振り返った。彼は夏の間にまた幾らか身長が伸びたようで、そのスラッとした出で立ちは以前にも増して『麗しい』という言葉が似合った。
こちらを見るアイスブルー色の瞳は驚きと安堵で僅かに揺れているような気がした。そのためフォーラはドラコに近付いて心配の言葉を掛けようとしたのだが、一歩踏み出す前に彼が先にツカツカと足早に彼女の方へ歩み寄った。そして彼は目の前までやって来ると、持っていた自身のトランクを床にドサッと置き、その両腕で彼女の腕ごと抱き込むようにして身体をギュッと締め付けた。その際に彼女が持っていた鳥籠が揺れ、籠の中でアイシーが抗議の鳴き声を漏らした。
「えっ!?ドラコ、どうしたの……?あの……大丈夫?」
フォーラは突然の事に顔や指の先まで真っ赤にしながら尋ねた。その問いに答えぬままドラコは彼女の首筋に顔を埋めた。その間彼女は、廊下やすぐ隣のガラス張りのコンパートメントにいる生徒たちからのソワソワとした好奇の視線に耐えなければならなかった。何せ二人はこれまで人前での恋人らしいスキンシップを避けてきていて、二人の交際を知らなかった生徒がその場に多くいたのだ。彼を押して離れようにも彼女の両手はトランクと鳥籠で完全に塞がっていたため、何とか説得するしかなかった。
「ど……ドラコ、みんな見ているわ。だからせめて少し離れてもらえると……。」
それを聞いたドラコは反射的に顔を上げた。するとフォーラが顔を真っ赤にして狼狽えている様子が視界に飛び込んできたものだから、彼は一瞬の間があった後でパッと身体を離した。
「その、悪かった」そう言ってドラコは視線を逸らした。フォーラが一先ず安堵と共に彼を見上げると、そこには頬や耳がピンク色に染まった彼の姿があった。フォーラはてっきり彼が人前でのスキンシップに抵抗がなくなったのかと思っていたが、久しぶりの再会を相当喜んでくれた反動だったのかもしれない。
「フォーラ、あっちの車両のコンパートメントへ行こう」
ドラコもとうとう周囲のちょっとした野次馬の視線に耐えかねたようだった。彼はフォーラの持つトランクを預かると、床に転がった自身の分も拾い上げて
「トランク、持ってくれてありがとう。重いのにごめんなさい。」
「いや、気にしなくていい。それより僕の方こそさっきは大勢の前でいきなりすまなかった。夏の間、一度も君に会えなかったから、君を視界に入れた途端に身体が勝手に動いていたんだ。人前で、嫌だったよな」
フォーラは先程自分が予想したとおり、やはりドラコが再会を喜んでくれていたが故の行動を取ったのだと理解するや否や、気恥ずかしさと嬉しさで鳥籠の持ち手をギュッと握った。
「確かに人目は避けたかったけれど、でも、嬉しさの方が大きかったわ。だって私、夏休みはずっと貴方のことばかり考えていたから……。」
フォーラがそのように発言した時、不意にドラコが彼女の方を振り返った。丁度二人は列車の乗降口前の少々開けたスペースに足を踏み入れたところで、偶然にもその場に他の生徒の姿はなかった。するとドラコはフォーラの姿が外のプラットホームから見えないよう乗降口を背にして立ち、彼女を反対側の壁に向かってジリジリと押しやるように詰め寄ったではないか。
「ドラコ?」どうしたのか尋ねようとフォーラが彼を見上げた時、彼女の背がトンと車両の壁に付くと、不意に彼の唇が彼女の唇を塞いだ。
「!」フォーラが驚きで目を見開いたのも束の間、ドラコは直ぐに彼女から口を離した。彼はじっと目の前の彼女を見つめていて、その瞳は何だか物足りなさのようなものを感じさせた。
一方のフォーラは、いきなり詰め寄られて口を塞がれたことで既に動揺しきっていたのだが、加えてドラコからそんな視線を久しぶりに向けられて更に混乱したし、心臓が大変煩かった。
「もう、こんな所で、ど、うしたの?」フォーラが何とか声を絞り出して尋ねれば、ドラコは視線を逸らさずに返答した。
「だって、君が……僕のことばかり考えていたとか言うから。そんなの嬉しすぎて、キスしたくなるに決まってるだろう」
「だからって、」フォーラは誰かが今の間に近くを通っていないか気になって、サッと辺りに目を走らせたのだが、その隙にドラコが再び彼女の唇にキスを落としてきた。
「僕も、夏の間は暇さえあれば君のことばかり考えていた」
そうして三度目の口づけがあった。先程同様すぐに離れはしたものの、彼の様子からしてこのままでは誰かが来るまでにもう何度かキスが降ってきそうな気がした。
そのためフォーラは表情に羞恥の色を混ぜつつも、ドラコの相変わらず物欲しそうな顔を何とか見つめ、軽くつま先立ちしてグイと軽く押すようにキスを返した。すると彼が少々驚いた様子で狼狽えたので、その隙に彼女は彼の包囲網からスルリと抜け出した。
「兎に角、早くコンパートメントを探しにいきましょう。こうしている間にも空きが埋まってしまうわ。」
そう言ってフォーラは隣の車両に続く扉を開けてそちらに進んだ。ドラコが彼女の後ろ姿に目をやると、その耳が赤く染まっていたものだから、彼はえも言われぬ満足感を覚えて気持ちの落ち着きを取り戻した。
「ところでフォーラ、そんなに焦らなくても、コンパートメントはもう既にクラッブとゴイルが取ってある。列車に乗る前にプラットホームからあいつらがいる車両が見えたんだ」
その余裕のある声色にフォーラがパッと振り返ったのだが、彼女の顔は耳と同様に赤かった。彼女は何だか自分だけが一連の出来事に動揺しきって取り残されている気がして、「もう」と一言漏らすと、踵を返して隣の車両に足を踏み入れたのだった。
その後、フォーラとドラコは例のコンパートメントに到着した。すると中にはクラッブとゴイルの他、パンジーとルニーの姿もあった。一同は再会を喜び、その間にドラコが二人分のトランクを荷物棚に上げてくれていた。