14. ナルシサスの髪飾り
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その後のフォーラ達は簡単に今後のことを話し合った。その中で、フォーラは自分が抱える意志をハリー達に伝えた。
「ーーー私ね、夏休みにここで皆んなに話した通り、いつかドラコを『例のあの人』から引き離したいと思っているの。
だけど、今すぐそんなことが叶う筈もないって分かってる。大人達が頑張っている真っ最中なんだもの。」
フォーラは続けた。
「だから、今私に出来るのは少しでも早くドラコと元の仲に戻ることなの。
そうして彼に取り入ることが、一番簡単に確実な情報を皆んなに伝えられると思うから……。」
「フォーラ、だけどそれって君にとっては相当辛いことなんじゃない?だって君はマルフォイのことをーーーその、好きなんだろ?
それなのに僕らが君にスパイじみたことをお願いしてしまったからーーー」
ロンが言いかけた言葉に対し、フォーラは首を横に振って静止した。
「違うのよ。仮に頼まれていなくても、私はドラコに取り入らなきゃと思っていたから構わないの。
私、今は未だ彼に随分嫌われているわ。だけどもし彼の行動や思惑を知る仲になれれば、こちらの提案一つで彼を上手く都合の良い方向へ誘導することだって出来るかもしれない。
それこそ『例のあの人』の側につく考えを改めさせることだって……」
フォーラは最後の言葉に対して知らずの内に強い願望を込めていた。
ついこの間まで完全にドラコに取り入る隙はない程、彼に嫌われてしまったと思っていた。しかし今回のダンスパーティーでドラコと踊った時の彼は、予想外の優しさを覗かせていたではないか。
ほんの一瞬の出来事だった。それでもフォーラがあの時の彼を思い出せば思い出す程、かつて信頼し合っていた頃のドラコを連想させた。
(あの時のドラコの態度は、偶然じゃなかった。そう信じたい……。
普段はクールなセオドールが温かい言葉をくれたことも、久しぶりに見たドラコの一瞬の優しさも……。マリアのドレスが引き金だったとしたら?彼女が言った通り、彼女のドレスを着た私の前では、皆んな素直な気持ちを『伝えてしまった』のだとすれば?
私にも、まだドラコに近づくチャンスがあるかもしれない)
フォーラは強い意志を持って意識をハリー達に向けた。
「だからね、私が今後、ドラコの懐に入るようなことがあっても……例えば以前より彼との距離が近くなっても、咎めずにそっとしておいてほしいの。 」
ハリー達は互いに顔を見合わせた。そしてハリーが口を開いた。
「僕らは、君がマルフォイを大事に思ってることを理解しても賛同は出来ない。
……だけど、夏休みに君の本心を聞いた時から、僕らはもうとっくにフォーラを信頼するって決めてる。
まあ、正直マルフォイに要らぬ情報がうっかり渡らないかとか、当然そういう心配はあるよ」
ハリーが冗談めいてそう言いながら、ロンを見て彼の意見を求めた。ロンが続きを引き継いだ。
「だけど、それは僕らだって気をつけなきゃいけないのは同じだろ?
それにフォーラがここにいることをダンブルドアは許してるし、これから君が僕らに協力しようとしてくれてることも踏まえれば、君を信じる以外の選択肢は無いさ」
フォーラは夏休みの時同様、またこの場の皆んなに助けられたと思った。今回は情報提供に協力する代わりに自分がドラコに近づくことを咎めさせないという、ある意味取引的な要素も含んでいた。しかしそれがあっても彼らが与えてくれた言葉は温かく、フォーラを勇気づけてくれた。
「皆んな、ありがとう……。勿論、『マグル生まれで純血のふりをした私』がスリザリンにいる以上、大前提として私の辞書に『うっかり』なんて言葉があってはいけないんだもの。しっかりしなきゃね。
……それに、ダンブルドア先生からのお願いにも応えなくちゃいけないし。」
「「お願い?」」
数人の声が被った。フォーラは自身が未だマグル生まれであることを随分不安視していた時にダンブルドアに言われたことについて話して聞かせた。
『もし、お主が自身を受け入れられ、自分自身を認めてやる事が出来たら、次は別の誰かに手を差し伸べてやって欲しいのじゃ。
そう、身近な誰かを。それが痛みを克服した人間に課せられた使命というものじゃ。
恐らく、お主に一番近く、一番お主が手を差し出すべきはミスター・マルフォイじゃろう』
『彼を見守って、いや、見張っていてはくれんかの』
フォーラが話し合えると、ハリー達は大層意外だといった表情をしていた。ダンブルドアがドラコを気にかけるなど思いもしなかったのだ。
「夏休みの時は未だ皆んなに話す時では無いと思ったの。
私、自分のことで精一杯で余裕もなかった。それに自分の意志もなく話せば、きっと皆んなから反感を買うだけだったわ。
ダンブルドア先生の意図は詳しくは分からないけれど、少なくとも、先生が生徒の一人であるドラコに何か危険が降りかかるのを避けたいと思っているのは間違いない筈。
そして今私がやろうとしている事こそ、ドラコを見張って手を差し伸べる事ではないかと思うの。」
「フォーラ……」
その後もひとしきり意見を交わし合った後、とうとう夕飯の手伝いをする時間になったのもありその場はお開きとなった。フォーラが最後に話したダンブルドアからの依頼について、周囲から良心的な声が聞けたのは大きかった。
フォーラは皆んなに自分の抱える問題を沢山共有したし、彼らに沢山感謝もしたが、敢えて話していないこともあった。
フォーラは自身が父親から受け継いだ彼の学生時代の手記ーーー魔法薬学を中心とした、彼独自のアレンジや調査内容が纏められた分厚いノートだが、これを友人達に見せることはしなかった。それどころか手記の存在すら話題に出さなかった。
理由はグリフィンドールのメンバーにこの手記を『共有する必要がない』と思ってのことだ。手記全体に目を通すと見えてきた『杖だけで複雑な魔法薬レベルの力を発揮する』という、父親がたどり着けなかった目標は自分だけが知っていれば良い。
「ーーー私ね、夏休みにここで皆んなに話した通り、いつかドラコを『例のあの人』から引き離したいと思っているの。
だけど、今すぐそんなことが叶う筈もないって分かってる。大人達が頑張っている真っ最中なんだもの。」
フォーラは続けた。
「だから、今私に出来るのは少しでも早くドラコと元の仲に戻ることなの。
そうして彼に取り入ることが、一番簡単に確実な情報を皆んなに伝えられると思うから……。」
「フォーラ、だけどそれって君にとっては相当辛いことなんじゃない?だって君はマルフォイのことをーーーその、好きなんだろ?
それなのに僕らが君にスパイじみたことをお願いしてしまったからーーー」
ロンが言いかけた言葉に対し、フォーラは首を横に振って静止した。
「違うのよ。仮に頼まれていなくても、私はドラコに取り入らなきゃと思っていたから構わないの。
私、今は未だ彼に随分嫌われているわ。だけどもし彼の行動や思惑を知る仲になれれば、こちらの提案一つで彼を上手く都合の良い方向へ誘導することだって出来るかもしれない。
それこそ『例のあの人』の側につく考えを改めさせることだって……」
フォーラは最後の言葉に対して知らずの内に強い願望を込めていた。
ついこの間まで完全にドラコに取り入る隙はない程、彼に嫌われてしまったと思っていた。しかし今回のダンスパーティーでドラコと踊った時の彼は、予想外の優しさを覗かせていたではないか。
ほんの一瞬の出来事だった。それでもフォーラがあの時の彼を思い出せば思い出す程、かつて信頼し合っていた頃のドラコを連想させた。
(あの時のドラコの態度は、偶然じゃなかった。そう信じたい……。
普段はクールなセオドールが温かい言葉をくれたことも、久しぶりに見たドラコの一瞬の優しさも……。マリアのドレスが引き金だったとしたら?彼女が言った通り、彼女のドレスを着た私の前では、皆んな素直な気持ちを『伝えてしまった』のだとすれば?
私にも、まだドラコに近づくチャンスがあるかもしれない)
フォーラは強い意志を持って意識をハリー達に向けた。
「だからね、私が今後、ドラコの懐に入るようなことがあっても……例えば以前より彼との距離が近くなっても、咎めずにそっとしておいてほしいの。 」
ハリー達は互いに顔を見合わせた。そしてハリーが口を開いた。
「僕らは、君がマルフォイを大事に思ってることを理解しても賛同は出来ない。
……だけど、夏休みに君の本心を聞いた時から、僕らはもうとっくにフォーラを信頼するって決めてる。
まあ、正直マルフォイに要らぬ情報がうっかり渡らないかとか、当然そういう心配はあるよ」
ハリーが冗談めいてそう言いながら、ロンを見て彼の意見を求めた。ロンが続きを引き継いだ。
「だけど、それは僕らだって気をつけなきゃいけないのは同じだろ?
それにフォーラがここにいることをダンブルドアは許してるし、これから君が僕らに協力しようとしてくれてることも踏まえれば、君を信じる以外の選択肢は無いさ」
フォーラは夏休みの時同様、またこの場の皆んなに助けられたと思った。今回は情報提供に協力する代わりに自分がドラコに近づくことを咎めさせないという、ある意味取引的な要素も含んでいた。しかしそれがあっても彼らが与えてくれた言葉は温かく、フォーラを勇気づけてくれた。
「皆んな、ありがとう……。勿論、『マグル生まれで純血のふりをした私』がスリザリンにいる以上、大前提として私の辞書に『うっかり』なんて言葉があってはいけないんだもの。しっかりしなきゃね。
……それに、ダンブルドア先生からのお願いにも応えなくちゃいけないし。」
「「お願い?」」
数人の声が被った。フォーラは自身が未だマグル生まれであることを随分不安視していた時にダンブルドアに言われたことについて話して聞かせた。
『もし、お主が自身を受け入れられ、自分自身を認めてやる事が出来たら、次は別の誰かに手を差し伸べてやって欲しいのじゃ。
そう、身近な誰かを。それが痛みを克服した人間に課せられた使命というものじゃ。
恐らく、お主に一番近く、一番お主が手を差し出すべきはミスター・マルフォイじゃろう』
『彼を見守って、いや、見張っていてはくれんかの』
フォーラが話し合えると、ハリー達は大層意外だといった表情をしていた。ダンブルドアがドラコを気にかけるなど思いもしなかったのだ。
「夏休みの時は未だ皆んなに話す時では無いと思ったの。
私、自分のことで精一杯で余裕もなかった。それに自分の意志もなく話せば、きっと皆んなから反感を買うだけだったわ。
ダンブルドア先生の意図は詳しくは分からないけれど、少なくとも、先生が生徒の一人であるドラコに何か危険が降りかかるのを避けたいと思っているのは間違いない筈。
そして今私がやろうとしている事こそ、ドラコを見張って手を差し伸べる事ではないかと思うの。」
「フォーラ……」
その後もひとしきり意見を交わし合った後、とうとう夕飯の手伝いをする時間になったのもありその場はお開きとなった。フォーラが最後に話したダンブルドアからの依頼について、周囲から良心的な声が聞けたのは大きかった。
フォーラは皆んなに自分の抱える問題を沢山共有したし、彼らに沢山感謝もしたが、敢えて話していないこともあった。
フォーラは自身が父親から受け継いだ彼の学生時代の手記ーーー魔法薬学を中心とした、彼独自のアレンジや調査内容が纏められた分厚いノートだが、これを友人達に見せることはしなかった。それどころか手記の存在すら話題に出さなかった。
理由はグリフィンドールのメンバーにこの手記を『共有する必要がない』と思ってのことだ。手記全体に目を通すと見えてきた『杖だけで複雑な魔法薬レベルの力を発揮する』という、父親がたどり着けなかった目標は自分だけが知っていれば良い。