14. ナルシサスの髪飾り
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「さて、まだまだ色々話し足りないが、私もそろそろ行かなくては。この機会に真実薬の制作秘話を語りたかったんだが残念だ。
この場でのことが君達にとって有益な情報になれば幸いだよ」
「せ、製作秘話?」
「はい、お忙しい中貴重な情報をありがとうございました。お気をつけて」
興味を示すハーマイオニーを遮ってハリーが返答し、皆んなそれぞれシェードにお辞儀したり手を振ったりして彼を見送った。部屋の扉が閉まると、嵐が去った後のような空気が流れた。
「フォーラのお父さん、ユニークな人だったわね。なんだか死喰い人のスパイを任せられちゃう理由がほんの少し分かったかも」
皆、嵐のようにやって来て立ち去ったシェードに呆気に取られていたが、ジニーの発言を皮切りにそれぞれ意識を引き戻すと再び意見を交わした。
「ウン、上手く言えないけど、グリフィンドールにはいないタイプの気質だっていうのは間違いないね。
良い意味で掴みどころがなくて、大事なところは妙な緊張感があるっていうか」
ジニーやロンの言葉にフォーラが返答した。
「そ、そうかしら……いつもあんな様子だから、あまり気に留めていなかったわ。」
「兎に角、シェードさんの言葉で私達はもう失敗が許されないところまで来たということがよく分かったわ。
私達がバレずに練習するのは大前提として、アンブリッジの動きを少しでも掴むことも考えておかないといけないわね。何か良い手があればいいんだけど……」
皆んながアンブリッジを監視するための様々な方法を提案しあったが、どれもピンと来るものがなかった。
フォーラも一緒に考えこんでいたが、ふとホグワーツでの日常の中で、ドラコが廊下でアンブリッジとすれ違った時に愛想良く挨拶している場面が度々あったことを思い出した。そして、クリスマス休暇前の最後の防衛術の授業後、教室を出たドラコがアンブリッジに呼び止められて引き返す姿も思い出した。
アンブリッジがドラコを気に入っているのは感じていたが、こうして思い返すと他の生徒より随分抜きん出ているのかもしれない。
「ドラコなら……もしかしたら」
「「マルフォイがどうしたのか?」」
フォーラがポツリと呟いた声に数人が声を揃えて食い気味に反応した。
「ええとーーー、ドラコはアンブリッジ先生にきっと気に入られているから、何か……もし先生に動きがあれば、ドラコを頼ることがあるかも知れないと思ったの。
でも、確証も何もないのよ。何となくそう思っただけで……。」
「確かにもしアンブリッジが何かしら生徒を頼るとしたら、スリザリン生しかあり得ないだろうな。一番のお気に入りに違いないし」
ジョージがそう言った後、ハーマイオニーは何か考え込むような、躊躇っているような表情を見せた。ロンがどうしたのかと尋ねると、彼女はハッとして遠慮気味に声を発した。
「えっと……そうね、でも、アンブリッジがスリザリン生を頼るかは確信が持てないのよね?だったら別に……」
「どうしたんだよ?はっきり言ってくれよ」
ハリーの促しに、ハーマイオニーは諦めたようにしっかりとフォーラを見た。
「あのねフォーラ、無理を承知でお願いがあるんだけど……フォーラの力を貸してもらえないかしら」
「えっ?」
フォーラが思わず素っ頓狂な声を上げ、ハーマイオニーは至極真面目に話を続けた。
「今すぐというわけじゃないのよ。
もし、フォーラがスリザリンで何かアンブリッジの動きを知ることがあったら、私達にこっそり教えてもらえないかしら……。
この中で、あの女の動きを一番察知しやすいのは、スリザリンにいるフォーラなんじゃないかと思ったの」
皆んながハーマイオニーが放った予想外の言葉に驚く中、最初に声を上げたのはジョージだった。
「ハーマイオニー、そりゃ無茶だろ。アンブリッジがスリザリン生を頼るかどうかも分からないんだぜ?
それに知らせるって言ったって、方法によってはアンブリッジにバレた時にフォーラを巻き込むことになる」
「まあでも、フォーラの力が居ると居ないでは対アンブリッジの心強さが段違いなのは確かだよなあ」
「おい、フレッド!」
ハーマイオニーの意見に絆されたフレッドをジョージが珍しく叱咤した。そんな彼らから視線を外し、ハーマイオニーは改めてフォーラを見つめた。
「フォーラのお父様の忠告やスネイプ先生の推測から考えて、アンブリッジが私達の邪魔をしてくることは間違いないと思うの。
確かにジョージの言う通り、フォーラにとってリスクの高い提案だと思うし、迷惑をかけることも分かってる……。
だけどそれでもフォーラを頼りたいくらいに、私達が少しでも長く防衛術を練習するにはきっとフォーラの力が必要になる時がくるわ」
ハーマイオニーはハリーとロンの方を交互に見た。二人とも彼女の意見を尊重している様子だった。ハリーが口を開いた。
「フォーラ、僕からもお願いだ。アンブリッジの動きに対応するためにも、協力してもらえないかな」
フォーラが彼らの言葉に考えを巡らせる間、皆んなはじっと彼女の回答を待った。
「まさかそんな風に頼ってもらえるとは思っていなかったから、今とっても驚いているわ。だけどね、私が上手く役に立てるかは正直分からない。それに、私はアンブリッジ先生に一番精通しているドラコとは、ほとんど接点を持てていないんだもの。」
フォーラは戸惑いながらも続けた。
「でも……、皆んながお互いの身を守る為にやっていることなんだもの。私に出来ることなら応援するわ。」
それを聞いた皆んなのリアクションは様々で、パッと顔を明るくした者もいれば、ジョージやジニーはフォーラを心配する表情を見せていた。