13. マリアお手製のドレス
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「セブルスさん、さっきのってやっぱり……」
スネイプはため息をついた後で彼女の肩を抱いたまま小さく耳打ちした。
「ああ。その通りだ。奴め、もう少しマシな名前に出来なかったのか。
しかしフォーラ、あまり無闇やたらに見知らぬ人物と接触するのは避けた方がいい。ああして姿を偽造しているのがこちら側の人間だけとは限らんのだからな」
「分かりました……。
ふふ、でも、こうして心配して来てくださったこと、とっても嬉しいです。ありがとうございます。」
「当然のことだ」
フォーラはスネイプが照れ隠しで否定すると予想していただけに、そのような素直な反応にほんの少し驚いてから再び微笑んだ。それと同時に、このパーティー会場が裏で非常に危険な場所であることも改めて感じずにはいられなかった。
「兎に角、今夜はあまり余計なことは話さず、いつも通りにしていろ。
そして、パーティーが終われば直ぐに部屋に戻れ。パーティー後の商談には決して近づくな。いいな」
フォーラがスネイプに頷いた時、丁度向こうの方から彼女を呼ぶ声がした。スネイプは抱いていた彼女の肩を軽くポンと叩くと、その場を離れて行ったのだった。
彼女に声をかけたのはアレクシスだった。つい先程までフォーラの母と談笑していたらしい。
「今のは、オグワーツの先生だね?」
アレクシスがスネイプの立ち去った方を見ながら言った。
「ええ、そうなの。私が小さい頃からお世話になっているわ。魔法薬学の先生なのよ。」
「へえ、そうだったんだ。後で挨拶しておこうかな?もしかすると僕のところのお客になってくれるかもしれない」
彼は近くにあったグラスに葡萄ジュースとワインをそれぞれ注ぐと、ジュースをフォーラに手渡した。
「ありがとう。……そういえば、アレクシスは薬草店で働いているのよね?どんなところなの?」
「そうだなあ、ゔぉくのところはおっきな温室があって……丁度この建物ぐらいの広さかな、そこで年中色んな魔法植物を育ててるんだ。温室の隣には畑や森もあって、温室じゃ育たないような植物を森にとりに行くこともあるよ。フォーラにあげたクローカスをおぼえてる?あれも、その森の近くでとれたんだ」
「そうだったの?あのお花、紫がとっても鮮やかだったわ。今でもよく覚えているもの。」
フォーラは昨年ホグワーツでアレクシスから受け取った美しいクロッカスの花束を思い出して微笑んだ。アレクシスはそんな彼女の表情に一瞬見惚れたが、直ぐに意識を引き戻した。
「ありがとう。
仕事は温室で植物の植え替えをしたり、ゔぉくの場合は出張もあるから疲れることはあるけど、やりがいも大きいよ。
この間だって、シェードさんからゔぉくたちの育てたクローカスの花を魔法薬用に注文してもらえることになった時はほんとうにうれしかった。」
「そうだったの、とっても頑張っているのね……。
でも、どうして今のお仕事に決めたの?あなたは防衛術が得意みたいだったから。」
「僕は薬草学も好きだよ。
ダームストラングにいたころは、長いお休みの間に今の職場の温室でよくお手伝いをしてたんだ。ゔぉくのおじさんがそこで働いていて、卒業後に一緒に働こうって言われてた。
それに家も近いし、英語も勉強できるし。良いことづくめだったから。
今日、こうしてフォーラにもう一度会えたこともふくめてね」
「ふふ、そうね。私にとっても間違いなく良いことだったわ。
それにしても、アレクシスはそうして将来のことを考えていたのね。凄いわ。」
「フォーラはなにか、卒業したらやりたい事はある?」
フォーラは考えを巡らせてみたが、やはり答は出なかった。
「それが、まだ全然なの。学年の終わりに先生との面談を控えているのに。
私の友達は色々考えているみたいだけど……。やっぱり、得意なことを仕事にする方がいいのかしら?」
「うーん、それは多分人によって違うかもしれない。得意なことを仕事にするのは、仕事えらびの方法の一つなだけだと思う。そうしてえらんだ仕事でも、結局は学校で習わないことを新しく学ばなきゃいけない。
だから、それなら全く新しいことをやると決めても、ゔぉくは別に良いと思うな」
「そっか……そういうものなのね。」
「でもまずは、どんな仕事があるか知ることからだね。それに、できることを沢山持っておくのも良いことだよ。
まだやりたい事がなくても、大丈夫。あせらなくてもいいよ」
「ええ、分かったわ。アレクシスに相談してよかった。」
アレクシスと話す前、彼女はがむしゃらに勉強に打ち込んでいるものの、将来の目標を友人達のように持っておらず不安だった。しかし彼の話を聞いて、今自分がドラコや家族を想って頑張っていることでも、自分の将来の役に立つ可能性が十分にあることや、将来を決めるのに焦る必要はないと思えたことは大きかった。
それからの二人はダンスをしながら、お互いのことを沢山話した。フォーラにとっては歳の近い来客を本当に嬉しく思ったし、彼もまた、想い人の今を知れたことは喜ばしいことだった。
フォーラがアレクシスとダンスを楽しんで暫く経った頃、挨拶まわりを終えたルシウスがドラコの元に戻ってきた。
「ドラコ 、今日はフォーラ嬢と踊らないのか?」
ドラコはルシウスの問いかけに思わずピクリと反応したが、平然と答えた。
「ええ、彼女も随分忙しそうにしていますし。それに、久しぶりの友人に会ったとなれば尚更でしょう」
「そうか」
ルシウスが声のトーンを落として続けた。
「兎に角、知っての通り我々は今非常に大事な時期にある。今後何かの拍子にいわれのない疑いを受けずに済むには、普段通りでいるのが一番だ。そうして周囲に溶け込むに越したことはない。フォーラ嬢と何かしら一線を画しているのはよく分かるが、今日は程々にしておきなさい。周りの目もある」
「……分かりました」
スネイプはため息をついた後で彼女の肩を抱いたまま小さく耳打ちした。
「ああ。その通りだ。奴め、もう少しマシな名前に出来なかったのか。
しかしフォーラ、あまり無闇やたらに見知らぬ人物と接触するのは避けた方がいい。ああして姿を偽造しているのがこちら側の人間だけとは限らんのだからな」
「分かりました……。
ふふ、でも、こうして心配して来てくださったこと、とっても嬉しいです。ありがとうございます。」
「当然のことだ」
フォーラはスネイプが照れ隠しで否定すると予想していただけに、そのような素直な反応にほんの少し驚いてから再び微笑んだ。それと同時に、このパーティー会場が裏で非常に危険な場所であることも改めて感じずにはいられなかった。
「兎に角、今夜はあまり余計なことは話さず、いつも通りにしていろ。
そして、パーティーが終われば直ぐに部屋に戻れ。パーティー後の商談には決して近づくな。いいな」
フォーラがスネイプに頷いた時、丁度向こうの方から彼女を呼ぶ声がした。スネイプは抱いていた彼女の肩を軽くポンと叩くと、その場を離れて行ったのだった。
彼女に声をかけたのはアレクシスだった。つい先程までフォーラの母と談笑していたらしい。
「今のは、オグワーツの先生だね?」
アレクシスがスネイプの立ち去った方を見ながら言った。
「ええ、そうなの。私が小さい頃からお世話になっているわ。魔法薬学の先生なのよ。」
「へえ、そうだったんだ。後で挨拶しておこうかな?もしかすると僕のところのお客になってくれるかもしれない」
彼は近くにあったグラスに葡萄ジュースとワインをそれぞれ注ぐと、ジュースをフォーラに手渡した。
「ありがとう。……そういえば、アレクシスは薬草店で働いているのよね?どんなところなの?」
「そうだなあ、ゔぉくのところはおっきな温室があって……丁度この建物ぐらいの広さかな、そこで年中色んな魔法植物を育ててるんだ。温室の隣には畑や森もあって、温室じゃ育たないような植物を森にとりに行くこともあるよ。フォーラにあげたクローカスをおぼえてる?あれも、その森の近くでとれたんだ」
「そうだったの?あのお花、紫がとっても鮮やかだったわ。今でもよく覚えているもの。」
フォーラは昨年ホグワーツでアレクシスから受け取った美しいクロッカスの花束を思い出して微笑んだ。アレクシスはそんな彼女の表情に一瞬見惚れたが、直ぐに意識を引き戻した。
「ありがとう。
仕事は温室で植物の植え替えをしたり、ゔぉくの場合は出張もあるから疲れることはあるけど、やりがいも大きいよ。
この間だって、シェードさんからゔぉくたちの育てたクローカスの花を魔法薬用に注文してもらえることになった時はほんとうにうれしかった。」
「そうだったの、とっても頑張っているのね……。
でも、どうして今のお仕事に決めたの?あなたは防衛術が得意みたいだったから。」
「僕は薬草学も好きだよ。
ダームストラングにいたころは、長いお休みの間に今の職場の温室でよくお手伝いをしてたんだ。ゔぉくのおじさんがそこで働いていて、卒業後に一緒に働こうって言われてた。
それに家も近いし、英語も勉強できるし。良いことづくめだったから。
今日、こうしてフォーラにもう一度会えたこともふくめてね」
「ふふ、そうね。私にとっても間違いなく良いことだったわ。
それにしても、アレクシスはそうして将来のことを考えていたのね。凄いわ。」
「フォーラはなにか、卒業したらやりたい事はある?」
フォーラは考えを巡らせてみたが、やはり答は出なかった。
「それが、まだ全然なの。学年の終わりに先生との面談を控えているのに。
私の友達は色々考えているみたいだけど……。やっぱり、得意なことを仕事にする方がいいのかしら?」
「うーん、それは多分人によって違うかもしれない。得意なことを仕事にするのは、仕事えらびの方法の一つなだけだと思う。そうしてえらんだ仕事でも、結局は学校で習わないことを新しく学ばなきゃいけない。
だから、それなら全く新しいことをやると決めても、ゔぉくは別に良いと思うな」
「そっか……そういうものなのね。」
「でもまずは、どんな仕事があるか知ることからだね。それに、できることを沢山持っておくのも良いことだよ。
まだやりたい事がなくても、大丈夫。あせらなくてもいいよ」
「ええ、分かったわ。アレクシスに相談してよかった。」
アレクシスと話す前、彼女はがむしゃらに勉強に打ち込んでいるものの、将来の目標を友人達のように持っておらず不安だった。しかし彼の話を聞いて、今自分がドラコや家族を想って頑張っていることでも、自分の将来の役に立つ可能性が十分にあることや、将来を決めるのに焦る必要はないと思えたことは大きかった。
それからの二人はダンスをしながら、お互いのことを沢山話した。フォーラにとっては歳の近い来客を本当に嬉しく思ったし、彼もまた、想い人の今を知れたことは喜ばしいことだった。
フォーラがアレクシスとダンスを楽しんで暫く経った頃、挨拶まわりを終えたルシウスがドラコの元に戻ってきた。
「ドラコ 、今日はフォーラ嬢と踊らないのか?」
ドラコはルシウスの問いかけに思わずピクリと反応したが、平然と答えた。
「ええ、彼女も随分忙しそうにしていますし。それに、久しぶりの友人に会ったとなれば尚更でしょう」
「そうか」
ルシウスが声のトーンを落として続けた。
「兎に角、知っての通り我々は今非常に大事な時期にある。今後何かの拍子にいわれのない疑いを受けずに済むには、普段通りでいるのが一番だ。そうして周囲に溶け込むに越したことはない。フォーラ嬢と何かしら一線を画しているのはよく分かるが、今日は程々にしておきなさい。周りの目もある」
「……分かりました」