6. 私の素顔
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
ハリーが吸魂鬼に襲われた。モリーからそれを聞いた一同は騒然となった。何故アズカバンの監獄にいる筈の吸魂鬼がマグルの住む町でハリーに出逢うことがある?モリーはイライラが抑えきれない声で続けた。
「マンダンガス・フレッチャーが警護の筈なのに持ち場にいなかったなんて。あのろくでなしはいつか何かをやらかすと思っていたのよ。大体どうしてあんな盗人 ―――」
モリーは盗人上がりのマンダンガスを以前から気に入らなかったようで、話しながら怒りが爆発しそうになっていた。
「ママ!それでハリーはどうしたのさ?」フレッドが話題を方向修正したことで、モリーはハッとして咳払いした。
「ハリーは吸魂鬼に『守護霊の呪文』を使ったそうよ。そしてそれが魔法省に伝わって、なんでも退学処分の通知をハリーに送ったとか」
「そんな!だって、ハリーは吸魂鬼に襲われたんでしょう?正当防衛なのにどうして退学なんて。そんなことさせられる筈がないわ!」ハーマイオニーが憤慨して言った。
未成年の魔法使いや魔女は学校外で魔法を使ってはいけない。場合によっては退学がありえるが、今回のハリーの場合は完全な正当防衛で、そのような処分を食らうとは考えにくかった。そのためハーマイオニーに続いて他の子供たちも魔法省への怒りを爆発させていたのだが、それを宥めるようにモリーが急いで言葉を付け足した。
「退学になんて出来っこありませんよ。これから騎士団員がハリーを迎えにいって、ここへ連れ帰ってくるわ。急な事でみんなバタバタしているけど―――」
「「「俺(僕)も行く!」」」
フレッドとジョージ、そしてロンの声が重なった。モリーは驚いた顔をした後ですぐに首を横に振った。すると更に双子が『自分たちは成人している』と主張するのを無視して彼女が続けた。
「危険すぎます。途中で襲われるかもしれないのに!貴方たちはここで大人しくしていること。ハリーは恐らく今日の夕食までに着くと思いますよ。それじゃ、母さんは会議があるので食堂に戻っていますから。食堂には下りてこないこと。いいわね?」
モリーは付いてこようとする息子たちに念押しすべく言い放ち、階下へと足早に去っていった。子供たちはあまりにも突然の事だったため互いに目を見交わし、急いで近くのロンの部屋へ集まると、たった今聞いた話題について意見を飛び交わせた。
「誰がハリーを護衛するんだろう?」
「そもそもどうしてマンダンガスはいなかったの?」
「なんで付いてっちゃいけない?俺たち成人してるんだぜ!?」
「ハリーはここに来たら絶対カンカンだぞ……。一ヶ月も一人で置いてけぼりだったんだから。手紙だって何通もここに届いたのに、僕らは返事すら出すのを禁止されてさ」ロンがハーマイオニーに言った。
「そうね……。でも、ダンブルドア先生の言いつけを守らなくちゃいけなかったんだもの。私たち、本当に色々やったけど、そうするしか方法がなかったわ」
「ああ、勿論そうだけど。それにさ、……」
その時、フォーラは何となくロンがこちらを見ているような気がしたし、ある程度彼の言いたいことが予想できていた。そして案の定、彼はこちらに声を掛けてきたのだった。
「フォーラ、……ハリーは多分、僕とハーマイオニーに相当腹を立ててる。僕の予想じゃ、ハリーは怒りで話が頭に入らなくなってると思うんだ。それでだけど……ハリーは君のことを何も知らされていないから、きっと最初は君を見て驚くだろうし、詳しい話を聞く前に怒り出すかもしれない。ほら、頭に血が上ってたら冷静に考えられないだろ?それに凄く言いにくいけど、君は騎士団の敵のマルフォイと仲がいいから……」
ロンがそれ以上言わなくても、フォーラは彼の伝えたいことを十分に理解できていた。彼女自身と幼馴染でいつも一緒にいたドラコ。そして彼の父親がヴォルデモート側にいる。騎士団はそんな彼らと戦うための組織だ。フォーラの両親はこの騎士団に加わっているが、その事実を知らないハリーのような人からすれば、彼女がここで終日過ごしていることを不信に思うに決まっていた。
「ロン、いいの、濁さなくても大丈夫。私なんかがここにいたら、いつかドラコに騎士団のことを話すかもしれないって、誰だって心配すると思うもの。」
「でも、君はそんなことしないさ。だってご両親がルシウス・マルフォイを何とかしようとしてるのに」
「ええ、だけど、私がここに来ておいて今更言うのもおかしな話かもしれないけれど……。私がうっかりドラコに気を許して、何かの拍子に話してしまうかもしれないって、そう思わない?どんな理由があるにしても、ハリーはどうしてスネイプ先生が私なんかをここへやったのかって、そう思うかもしれないわ。」
ここでの出来事やフォーラの血筋の秘密は、この館に足を踏み入れた者それぞれが心を許した相手の前でしか話せないよう、しもべ妖精以外の魔法族にダンブルドアの魔法が掛かるようになっていた。それはかつてフォーラが校長室で自身の出生の秘密を知らされた時に、ダンブルドアが提案していた方法だった。これによって騎士団に認められた第三者だけを騎士団に勧誘したり、いつの日かマルフォイ家が安全と判断された際、フォーラの秘密を彼らに打ち明けたりすることが可能となっていた。
つまりフォーラが現時点でドラコに気を許せば、彼本人に騎士団のことを今すぐ話せるわけだが、彼女はそうならない確固たる決意があった。そして彼女がここを訪れた時にその決意の理由を詳しく話さなかったにもかかわらず、みんなが自分の来訪をすんなり受け入れてくれたのは大変有難いことだった。だが敵と親しい人間がここにいるリスクに、全員が心から彼女を安全だと思っているかどうかは今も正直分からない。それは彼女がみんなにどれだけ両親やドラコ、そして純血のことで悩みを抱えているのか話していないせいでもあった。
「マンダンガス・フレッチャーが警護の筈なのに持ち場にいなかったなんて。あのろくでなしはいつか何かをやらかすと思っていたのよ。大体どうしてあんな
モリーは盗人上がりのマンダンガスを以前から気に入らなかったようで、話しながら怒りが爆発しそうになっていた。
「ママ!それでハリーはどうしたのさ?」フレッドが話題を方向修正したことで、モリーはハッとして咳払いした。
「ハリーは吸魂鬼に『守護霊の呪文』を使ったそうよ。そしてそれが魔法省に伝わって、なんでも退学処分の通知をハリーに送ったとか」
「そんな!だって、ハリーは吸魂鬼に襲われたんでしょう?正当防衛なのにどうして退学なんて。そんなことさせられる筈がないわ!」ハーマイオニーが憤慨して言った。
未成年の魔法使いや魔女は学校外で魔法を使ってはいけない。場合によっては退学がありえるが、今回のハリーの場合は完全な正当防衛で、そのような処分を食らうとは考えにくかった。そのためハーマイオニーに続いて他の子供たちも魔法省への怒りを爆発させていたのだが、それを宥めるようにモリーが急いで言葉を付け足した。
「退学になんて出来っこありませんよ。これから騎士団員がハリーを迎えにいって、ここへ連れ帰ってくるわ。急な事でみんなバタバタしているけど―――」
「「「俺(僕)も行く!」」」
フレッドとジョージ、そしてロンの声が重なった。モリーは驚いた顔をした後ですぐに首を横に振った。すると更に双子が『自分たちは成人している』と主張するのを無視して彼女が続けた。
「危険すぎます。途中で襲われるかもしれないのに!貴方たちはここで大人しくしていること。ハリーは恐らく今日の夕食までに着くと思いますよ。それじゃ、母さんは会議があるので食堂に戻っていますから。食堂には下りてこないこと。いいわね?」
モリーは付いてこようとする息子たちに念押しすべく言い放ち、階下へと足早に去っていった。子供たちはあまりにも突然の事だったため互いに目を見交わし、急いで近くのロンの部屋へ集まると、たった今聞いた話題について意見を飛び交わせた。
「誰がハリーを護衛するんだろう?」
「そもそもどうしてマンダンガスはいなかったの?」
「なんで付いてっちゃいけない?俺たち成人してるんだぜ!?」
「ハリーはここに来たら絶対カンカンだぞ……。一ヶ月も一人で置いてけぼりだったんだから。手紙だって何通もここに届いたのに、僕らは返事すら出すのを禁止されてさ」ロンがハーマイオニーに言った。
「そうね……。でも、ダンブルドア先生の言いつけを守らなくちゃいけなかったんだもの。私たち、本当に色々やったけど、そうするしか方法がなかったわ」
「ああ、勿論そうだけど。それにさ、……」
その時、フォーラは何となくロンがこちらを見ているような気がしたし、ある程度彼の言いたいことが予想できていた。そして案の定、彼はこちらに声を掛けてきたのだった。
「フォーラ、……ハリーは多分、僕とハーマイオニーに相当腹を立ててる。僕の予想じゃ、ハリーは怒りで話が頭に入らなくなってると思うんだ。それでだけど……ハリーは君のことを何も知らされていないから、きっと最初は君を見て驚くだろうし、詳しい話を聞く前に怒り出すかもしれない。ほら、頭に血が上ってたら冷静に考えられないだろ?それに凄く言いにくいけど、君は騎士団の敵のマルフォイと仲がいいから……」
ロンがそれ以上言わなくても、フォーラは彼の伝えたいことを十分に理解できていた。彼女自身と幼馴染でいつも一緒にいたドラコ。そして彼の父親がヴォルデモート側にいる。騎士団はそんな彼らと戦うための組織だ。フォーラの両親はこの騎士団に加わっているが、その事実を知らないハリーのような人からすれば、彼女がここで終日過ごしていることを不信に思うに決まっていた。
「ロン、いいの、濁さなくても大丈夫。私なんかがここにいたら、いつかドラコに騎士団のことを話すかもしれないって、誰だって心配すると思うもの。」
「でも、君はそんなことしないさ。だってご両親がルシウス・マルフォイを何とかしようとしてるのに」
「ええ、だけど、私がここに来ておいて今更言うのもおかしな話かもしれないけれど……。私がうっかりドラコに気を許して、何かの拍子に話してしまうかもしれないって、そう思わない?どんな理由があるにしても、ハリーはどうしてスネイプ先生が私なんかをここへやったのかって、そう思うかもしれないわ。」
ここでの出来事やフォーラの血筋の秘密は、この館に足を踏み入れた者それぞれが心を許した相手の前でしか話せないよう、しもべ妖精以外の魔法族にダンブルドアの魔法が掛かるようになっていた。それはかつてフォーラが校長室で自身の出生の秘密を知らされた時に、ダンブルドアが提案していた方法だった。これによって騎士団に認められた第三者だけを騎士団に勧誘したり、いつの日かマルフォイ家が安全と判断された際、フォーラの秘密を彼らに打ち明けたりすることが可能となっていた。
つまりフォーラが現時点でドラコに気を許せば、彼本人に騎士団のことを今すぐ話せるわけだが、彼女はそうならない確固たる決意があった。そして彼女がここを訪れた時にその決意の理由を詳しく話さなかったにもかかわらず、みんなが自分の来訪をすんなり受け入れてくれたのは大変有難いことだった。だが敵と親しい人間がここにいるリスクに、全員が心から彼女を安全だと思っているかどうかは今も正直分からない。それは彼女がみんなにどれだけ両親やドラコ、そして純血のことで悩みを抱えているのか話していないせいでもあった。