新崎×千尋の短編集です。

　今年、二月、三月と、ちょっと体調悪いなかで、必死にもがきながら、今まで書いたものを集め、整理し、あーだこうだと頭を抱えながら、全部に修正をいれたものを、まとめた本です。
　真面目なご本説明は、くるっぷさんのほうに投稿しているので、ここでは、つくるまでの過程で起きたトンデモ事件の話でもしようかな～と。

　まずひとつめ。
　保存と保管をきちんとしていなかったせいで、今まで書いたものがデータとして手元になかった事件。
　→ツイッターとか投稿サイトとかこのサイトとかプライベッターとか、もうありとあらゆる場所から、探しまくってまとめました。これが一番、精神にきた。みんな、書いた文章のデータはちゃんと保存しよう。私はこれを機にはじめてUSBメモリを買ったよ。そして数日でどこかになくしてしまった。

　ふたつめ。
　とりあえず、集められた文章、全部で原稿用紙換算で500枚だった。
　→破産する。破産する。必死に削って450枚くらいにしました。泣いた。紙に載せられなかったものもあります。だって、流石に×××ページもする鈍器は私、作りたくない。薄い本を作りたい。

　みっつめ。
　絵が死んだ事件。
　試しにもらった絵で一部だけ入稿してみたら、解像度という概念を学ばなければならないという事態が発生した。しかも、発生したのはイベントの七日前。
　さらに試し刷りした本文にも、誤字が発生していて、それの修正を――なんと、ペイントソフトでやりました。はい、クリスタです。PDFをクリスタでよみこんで間違った文字を消しゴムツールで消してその上から文字ツールで正しい文字に差し替えました。私は文字書きさんが本文をつくるためのソフトを持っていなかったので、ペイントソフトでやりました。やりました。やりました。やまびこ。

　よっつめ。
　ピクシブファクトリさんで印刷お願いすることにしたのですが、なぜか、原稿を受け取ってもらえない。エラーです、と出てくる。どうやら解像度（また！）が足りないらしい。さっそくクリスタを起動して、一ページずつ読み込み、一ページずつ解像度を600に変更していった。そう全部、手作業でね。ちなみに206pあります。二時間半くらいかかったのに書き出しの設定を間違えて、二回くらい同じことをしました。はい、私の休日は返上です。
　さらに、絵で表紙画像をきちんとした解像度で用意できなかったので、クリスタで私がタイルをちまちまと……して、表紙をつくりました。何時間つかったんだろう……。

　と、いうわけで、入稿まで、ばかみたいに波乱万丈でした。
　うん、いい経験だ。もう二度と味わいたくないね。

　小説の中身の話、しようと思えるほど、体力のこっていないのは、上記のせいと、加筆修正に全神経とすべての体力とエナジーと魂をつかって完全燃焼しているので、もう、ごめん、何も覚えていないんだ……。やりきったぜ、灰に、なってる。
　だから、もし手にとってくださったひとは、本気でありがとう……。