2019
星空の下で
「おい、待てって!」
駆け抜けていく豊藤群青 を追いかけて栗石逢生 も坂を駆け下りた。そのまま芝生にダイブした栗毛髪を見習って、逢生も草の上に寝転がる。
昨夜降った雨の香りが土にしみ込んでいる。しっとりとした雰囲気に囲まれながら、並んで横になる二人は夜空を見上げた。
「なぁ、群青、星、降ってくきそうだな」
「馬鹿、隕石降ってきたら、地球は終わりだぜ」
「そしたら、どうする?」
「僕がお前を守る!」
漫画のような臭いセリフを吐いた幼馴染の表情は硬く真剣そうで、月夜に照らされたその表情に逢生は思わず吹き出して笑った。
「なんだよぉ、逢生ぉ」
「そうだな、本当にお前が守ってくれるなら、俺は安泰だな」
カラカラと笑い声がうす闇の中を駆け抜けていく。風が一陣吹いて、冷えてきた身体を震わせる。
「どうだ。満足したか?」
夜の中でも目立つ栗毛を揺らして、群青が答える。
「まぁまぁ、かな?」
「また身に来ればいいだろ、一緒に」
「ああ」
星空の下で 2019.10.21 1h
#創作BLワンライ・ワンドロ
@BL_ONEhour
「おい、待てって!」
駆け抜けていく
昨夜降った雨の香りが土にしみ込んでいる。しっとりとした雰囲気に囲まれながら、並んで横になる二人は夜空を見上げた。
「なぁ、群青、星、降ってくきそうだな」
「馬鹿、隕石降ってきたら、地球は終わりだぜ」
「そしたら、どうする?」
「僕がお前を守る!」
漫画のような臭いセリフを吐いた幼馴染の表情は硬く真剣そうで、月夜に照らされたその表情に逢生は思わず吹き出して笑った。
「なんだよぉ、逢生ぉ」
「そうだな、本当にお前が守ってくれるなら、俺は安泰だな」
カラカラと笑い声がうす闇の中を駆け抜けていく。風が一陣吹いて、冷えてきた身体を震わせる。
「どうだ。満足したか?」
夜の中でも目立つ栗毛を揺らして、群青が答える。
「まぁまぁ、かな?」
「また身に来ればいいだろ、一緒に」
「ああ」
星空の下で 2019.10.21 1h
#創作BLワンライ・ワンドロ
@BL_ONEhour