*1年生
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カラオケ
「ついたぁっ!!」
「はしゃぎすぎよ、アリシア」
「仕方ないですよ、リタ!みんなで遊ぶの久々ですもん!」
「そうね、それにあなたも嬉しそうじゃないの」
「う……うっさいわよ!//」
「みんな、楽しみだってことだね」
「ま、集まんの自体久々なんだし、しゃーねぇだろ?」
駅前にあるカラオケ店まで来て口々に言う
ユーリの言う通り本当に久々だ
それもあってとっても楽しみなんだ
「さ、行きましょ?」
ジュディスの言葉に中に入って行くが…
「……っ!」
誰かに見られてる気がして振り向いたら、昨日ユーリとフレンに怒られた子数人が建物の陰から見ているのが見えた
「…………懲りないなぁ……」
ボソッと呟いて、何も見なかった振りしてユーリ達を追いかけた
「お、案外広い部屋だな」
「そうだね、早めに来てよかったよ」
案内された部屋は思っていたよりも少し大きめの部屋だった
リタも少しはしゃぎ気味に部屋に入ってきている
画面大きいし、最高じゃん!
「エステルが居たからね、きっと」
「だね~!」
ボフッとソファーに座りながら言う
「でも、ちょっと申し訳なかったです…」
エステルも座りながら言う
申し訳なかったとは、さっきの店員さんにだろう
エステル見るなり、慌ててたしね…
「気にすんなよ、勝手に慌ててただけなんだしよ」
当たり前のようにわたしの隣にユーリは座る
リタとジュディスも座ったけど、何故かフレンは突っ立ってる
「フレン?座らないんです?」
「あっ…いや……っ!ぼっ…僕が飲み物取ってくるから待っててくれっ!!//」
そう言って部屋を出て行ってしまった
まぁ、トレーあったし、1人でも平気だろうけど…
「ねぇ、フレン顔赤くなかった?」
「え?そうでしたか?」
「……あぁ、フレンが座らなかったのそゆことね」
エステルには聞かれないようにボソッと呟く
よく見たら、ユーリとわたし、リタとジュディス、エステルは1人
多分、ユーリとジュディスがわざとそうゆう座り方にしたんだろう
「……気づいたか?」
いたずらっ子の顔をしてユーリも小声で言う
「……意地悪」
「親切心だよ、親切心」
「はいはい………あ、そーいえば」
今度はエステル達にも聞こえる声で話しかける
「昨日、ユーリとフレンに怒られてた女子が何人か外に居たの見かけたんだよね」
ピクッとユーリの肩があがったのが横目で見えた
「あら、私のお説教が必要になったかしら?」
「さぁ、中に入って来てるかまでは知らないし……」
携帯を開いてトークアプリを起動させながら言う
開いたのはフレンのトーク
「一応、伝えようと思って……っと、フレンに連絡完了」
フレンにメッセージを送ったのとほぼ同時に
バタンッ!
「はっ………はぁ………なん……とか、まけた………」
息を切らせながらフレンが飛び込んできた
相当走ったみたいで、額に汗が滲んでる
……それなのに、なんでそのトレーの飲み物溢れてないの……
エスパーか何かなの……フレン……
「だ、大丈夫ですか?フレン!」
そんなフレンを見て即座にエステルは駆け寄って、ハンカチで汗を拭き始める
……フレン……さっさと告っちゃいなよ………
「ありがとう……エステリーゼ……」
すっと一度、大きく深呼吸して呼吸を整えると、すごくやばいって顔をしてユーリを見る
「なんだよ…昨日の奴らにでも追っかけられたのか?」
「…まさにその通りだよ…アリシア…もっと前に言ってくれ……」
本気で疲れた声を出しながら、机にトレーを置いて、みんなの前に飲み物を置く
配り終えるとドサッと座って背もたれに寄りかかった
「はぁ…一度ぶん殴りゃ気が済むのかねぇ」
すっごい不機嫌そうに言いながら飲み物を手に取る
「それで収まったら、あんたら苦労しないでしょ?」
「それもそうね。次は私達で行きましょ、リタ」
「えぇ?なんでよ?」
「アリシアやユーリやエステルだとバレてしまって、また追いかけられてしまうわ」
「それもそうね、面倒だしいいわよ」
飲み物を飲みながらリタは答えた
…ごめんね、変に目立ってさ…!
心の中で悪態を付きつつも、デンモクを手に取って曲を探し始める
「やっぱり最初はアリシアから始めます?」
「ん?エステル先でもいいよ?」
ニヤッと笑いながらもう片方のデンモクを差し出す
「じゃあ、先に決まった方からにしましょう!」
「ん、りょーかい」
そう言うとエステルも探し出す
歌いたいものはすぐに見つかったが、あえていれずにエステルを待つ
「…シア……まさかお前……」
ユーリが小声で聞いてきたから言葉の代わりにニヤッと笑って見せる
「アリシア、見つかりました?」
「まーだだよ、エステル、見つかったなら先いーよ」
「では、先に歌いますね」
ピピッと送信音が聞こえた
「……頑張って逃げたフレンへのご褒美ってね?」ボソッ
「ねえ好き、大好き、超好き
もう分かんないくらい好き
先っちょだけだからこの想いを入れさせてよ
ねえ好きって言って好きって言って他に何もいらないとかはヤダ
好きって言ってあわよくばやっぱ
君自体が欲しいんです」♪
「……曲のセレクトに悪意があるわよ…」
「あら?エステルらしくていいと思うわよ?」
「……シア、知ってたな……?」
「さーて、何のことでしょー?」
エステルの横でフレンがちょっと赤くなってるw
まぁユーリの言う通り知ってた
エステルがついでにフレンに少しでも意識して貰いたいです!って相談してきたから、ならこれ歌ってみなよって教えたのがこれ←
悪意じゃなくて、親切心だよ、親切心!
「?フレン、顔赤いですよ?大丈夫です?」
「だ、だだ、大丈夫っ!大丈夫だよ!エステリーゼ!」
わかりやすい程に動揺してるね、フレンw
気づいてないのはきっとエステルだけだなぁ…w
エステル以外笑い堪えるのに必死だしね
「そっ、それよりも!次はアリシアじゃないかいっ!?」
「くっ……くくっ……そ、そうだね…ふふっ……」
「わ、笑ってないで早くっ!」
【本音、動揺してるフレンが見たかった】
「足りないものを望んだら
僕じゃない僕に出会ったよ
それでも前に進んだの
クラクラしちゃう夜も
足りない僕を愛してよ
EGO-MAAが僕を育てたの
君には僕が見えるかな
孤独なピエロが♪」
「あら、アリシアはそっちを歌うのね」
「エステルと同じ類のじゃなかったのね」
「あ、私他にもアリシアから教えてもらったんですよ!」
(アリシア……なんでそんなことを……)
(……ちょい期待してたんだがな……)
「終わったよーっ!次誰行く??」
ニコニコと笑いながら聞くが、約二名浮かない顔をしている
ジュディスとリタはまだ良いって言うし……
……よし、勝手に入れてしまおう
「エステルー!そっちのマイク、フレンに渡して~!」
「あ、はい!」
「ってことで、はい、ユーリ」
「いや、何が?」
ピピッ
「「…は?」」
「ふふっ……2人とも頑張って…w」
はい、デュエットの曲を勝手に入れさせましたっ!☆
やばい、2人とも唖然としてるよw
「いやいやいやいや!待て待てっ!オレ何も言って」
「ないから拒否権なしっ!はい、スタートっ!!」
「フレンも、歌いますよね!!」キラキラ
「うっ………う、うん……」
結局フレンはエステルに負ました←
私はもう笑いが堪えきれなくて、半分笑いだしながらそんな2人を見てる
「ほ、ほらっ……早く歌いなさいよ…ww」
リタも笑いを堪えられないみたいだ
ジュディスなんか笑い堪えるのに無言だし…w
「……シア……後で覚えとけよ……!」
半分怒り気味に言うユーリ
だって…ねぇ?いつもいじめられてる分いじめたいもん!
「だけど、君君だけが」
「僕に似合いのライバル」
「オチるのも凹んでのも」
「調子狂わさせるから」
「「今宵もてめぇとやいやいやいやい」」
「「大体兄様がいつもそうやってナヨナヨしてるから僕が兄様の分まで積極的になってやってるんだよもう少し感謝して欲しいよね年上のくせに全然頼りにならないお兄様とか名ばかりだよもう今日から僕が兄ねこれ決定!ハイ決定/おまえがいつも一人で暴\走するからオレが尻拭いせざるを得えなくなるんだろうがあとオレはヘタレじゃない慎重なだけだメイドたちも爺やも言いってたぞほんともう少し落ち着ついてくれ(って)あ”ーもーうるせぇ~!」」
「~~~~~~っ!!wwwwww」
「こ、ここの部分まで覚えてるとかっw」
「ふふっ、本当に仲が良いのね」
「ユーリもフレンもすごいです…!!」
まさか、家でたまに流してただけなのに2人揃って完コピしてるなんて思わなかったw
ユーリとフレンに似てるって思って聞いてただけの曲なのにw
おかしくっておかしくって笑いが止まりそうにないw
「~っ!!シア~っ!!//お前笑いすぎだっ!!」
「アリシア……覚えてなよ……っ!//」
「くっ…ははっ……だ、だめっwお腹痛いwwふふっ…」
「「っ!!//////」」
2人とも顔真っ赤にしてるよw
いつもわたしをいじめてくるのが悪いっ!
【結論:いつもの仕返し】
「じゃアリシア、一緒にあれ歌いましょ?」
「ふふっ……う、うんっ…でも……ちょっ…待って…w」
余韻が残って笑い続けてると、隣にいるユーリにめっちゃ睨まれた←
……だって、面白かったんだもん……w
「turn up! turn up!」
「イミフメイゲンゴ」
「turn up! turn up!」
「オンシンフツーシンキ」
「turn up! turn up!」
「ヒセイサンゲンゴ」
「turn up! turn up!」
「ムミムシューマツロン」
「turn up! turn up!」
「フヒツヨウゲンゴ」
「turn up! turn up!」
「ヒジョウカイブンショ」
「turn up! turn up!」
「カチノナイヒビヲもっとたのしませて?sayあああああああああああああ、あああああああああああああ」
「虚言妄想世界は廻る」
「uh oh お薬の準備!あああああああああああああ、あああああああああああああ」
「異常心情世界は踊る」
「uh oh 浮遊感をどうぞ!」
「閉塞的毎日は廻る」
「uh no お薬の準備!」
「抑圧的世界は廻る」
「uh no 浮遊感依存症!」
「窒息感満載で踊る」
「uh no お薬の準備!」
「破滅願望唱和で踊る」
「おいで一緒に行こうか!!」
「……なんであんなにノリノリなのよ…」
「ジュディス…ちょっと怖いです…」
「……おい、シアに余計な歌覚えさせたのって…」
「…完全にジュディスだね…」
「あら失礼ね、私じゃないわ」
歌い終わって座りつつ、ジュディスが不満気に言う
「あん?じゃあ誰が…」
「えー?何処が余計なの?」
そう聞くと何故か2人とも顔を背けてしまった
わけわかんないよ…!!
ジュディスに目で訴えて見るが、ニコニコ笑うだけだし
エステルとリタもわかっていなさそうだし……
「あ、次あたし歌う」
「おー!リタ、何歌うの??ラブソン?ラブソン??!」
「なっ!んなわけないじゃないのよ!」
「ちょっと残念です…」
「な、何よ…なんで残念なのよ…!」
少し顔を赤くしてリタは残念そうにしているエステルに文句を言っている
…リタ、可愛い←
「…ん、これにしよっと」
ピピッ
「生きたくない
死にたくもない
何がしたいのかわからない
僕に聞かれても困るのさ
つべこべ言わずに生きるか死ぬのか いっちゃってー
死にたがり死んでもいーよ
誰もかまっちゃくれやしないよ
死にたがり死んでもいーよ
勝手にしろよ死んだらいーよ
死にたがりまだ生きてんの
生きるか死ぬかとっととしろよ
死にたがり死んでもいーよ
死にたくないならせーぜー生きのびろ 」
「ちょっと待って、リタストップ!なんでその曲セレクトしたのっ!?」
曲の終盤の方だったけど、慌てて止めた
…だってエステルちょっと怯えてるし
「え?なんでって…あたしのクラスにいる奴に向けて言いたい事だったから?」
「それって…去年ユーリに振られてた人です?」
「そ、毎日毎日うっさいのよね」
腕を組みながら呆れたようにリタは言う
【結論:リタは自分の感情に素直です】
結局、あの後もリタはかなり怖い歌ばっか歌って、エステルがそれに驚いて隣にいるフレンに飛びついて、フレンが気絶仕掛けたり
ジュディスが英語の曲歌う度にフレンとユーリが怒ってるし
ユーリとフレンはデュエットしか歌わないし
ユーリとデュエットしようとしたら断られたから、フレンと歌おうとしたら逆ギレされるし
ラブソン歌うとユーリ赤くなるし
それ見る度にフレンはニヤニヤしてるし
もう頭の中『?』だらけだよ……
それでも、みんなと久々に遊べるのは楽しかった
「ふぅ…だいぶ歌ったな」
「ええ、そろそろ帰りましょ」
「あ、ね!どうせ今日も泊まるんだからさ、今日はちょっと遅くまで遊ぼうよ!」
帰る準備をしつつみんなに言う
「お、いいなそれ」
「楽しそうです!」
「まぁ、たまにはいいんじゃない?」
「じゃあ、帰りになんか買って行くかい?お菓子とか」
フレンの意見にみんな賛成した
…ユーリは、小声でそんくらいオレが作るのにって文句言ってたけどね
「さてと……帰んのはいいんだが、あいつらまだいたりとかしねぇよな…?」
「ユーリとフレンはここで少し待ってて下さい、私達で見てきます」
「そうね、大丈夫だったらメッセージ送るわ」
「ま、そうゆうことだから待ってなさいよ」
「あぁ…すまないが頼むよ」
そう言ってフレンとユーリを残して先に部屋を出た
「パッと見た感じは大丈夫そう…だよね?」
「外で待ってるとか、かしら?」
「ありえそうで怖いわ…」
「アリシア、ジュディス、外を見てきてもらってもいいですか?私達はユーリとフレンと4人でここで待ってますから」
「ん、了解」
外に出てみたが、特に誰かがいるというわけではなさそうだった
ジュディスと周りを一通りみたけど大丈夫そうだ
「大丈夫そうね」
「ん、だね」
そう言って、4人を呼びに戻ろうとした時だ
「…ねぇ、ちょっと待ってよ」
「っ!?」
突然後ろから声をかけられて振り向くと、昨日ユーリにめっちゃ怒られてた子が居た
(怖っ!いつの間に後ろに居たの!?)
「…なんでよ、なんであんたはいつもいつもユーリ君の傍にいるわけ…?彼女でもない癖にっ!」
「…はぁ?彼女じゃなきゃ一緒にいちゃ駄目なの?幼なじみで、昔からの付き合いだからいるの。あなたには関係ないじゃん」
チラッと後ろを見たけど、ジュディスは居ない
多分中に戻ったんだろう
「…っ!あ、あなたがいるからユーリ君は誰とも付き合わないんじゃないっ!」
「……わたしがいるからって、何?他に好きな人出来たらユーリもフレンもその人のとこに行くと思うけど?それをしないのは2人の意思よ。わたしは強制なんてしてないわ」
なんだこいつ…めっちゃイライラする
まるで、ユーリのことを知りきったかのような口調で言ってくる
普通に腹が立つ
「そ、そんなこと本当かなんてわからないじゃないっ!」
「信じられないならユーリ本人に聞いたらどうなの?」
「無理矢理あんたが言わせてるかもしれないでしょっ!?そんなの、信じられるわけ」
「あ?またお前かよ…今度はシアに何の用だ?」
ポンッと肩に手を置かれた
少し後ろを向くと、ユーリがものすごく不機嫌な顔をして横にいた
「あっ……えっと………」
ユーリを見るなり少し青ざめる
そんなに怖いならやんなきゃいいのに…
「はぁ……もっかい言わせてもらうがな、オレは絶対に付き合わねぇって言った奴とは付き合わねぇの」
「……っ!!」
「わかったら後つけ回すの辞めてくんない?いい加減にしねぇとてめぇの親んとこまで行くぞ」
ユーリがそう言うと、その女子は走って逃げて行った
…だから、怖いなら最初からやんなきゃいいのに…
「ったく…なんで、こんなに面倒なやつばっかなんだよ、この学校は」
「あはは……あれ、そう言えばフレン達は?」
「あん?あー、あいつなら今頃…」
「ユーリっ!!た、助けてくれって!!」
「へ?」
店から飛び出してくるなり、フレンはわたしとユーリの後ろに隠れた
…え?なにこれ、どゆこと?
「フレンさんっ!なんでだめなんですかっ!!?」
フレンの後に続くように、同じクラスの女子が出てきた
…あ、はい、理由わかったよ…みつかっちゃったのね…
「…っ!…また、あなたですか…なんでいつもいつもお2人の傍にいるんですかっ!邪魔なんですよ!いい加減っ!」
…で、またこうなるのね…もー、面倒だよ……
「あ?なんでお前にオレらが一緒に居ていいやつ決められなきゃいけねぇの?オレとフレンがシアと居たいからいんの。お前の方が邪魔だわ」
ユーリ……言葉がキツイよ……固まっちゃったじゃん…
「あ、居た。3人とも、帰りましょ」
「あっ!リタ!」
「んじゃ、悪ぃけどオレら帰るから、ついてくんなよ。後つけたりしたら容赦なくぶん殴るかんな」
ユーリはそう言い残すとわたしの手を引いて先頭を歩き出した
…その手は少しいつもよりも力が入ってる気がした
「ついたぁっ!!」
「はしゃぎすぎよ、アリシア」
「仕方ないですよ、リタ!みんなで遊ぶの久々ですもん!」
「そうね、それにあなたも嬉しそうじゃないの」
「う……うっさいわよ!//」
「みんな、楽しみだってことだね」
「ま、集まんの自体久々なんだし、しゃーねぇだろ?」
駅前にあるカラオケ店まで来て口々に言う
ユーリの言う通り本当に久々だ
それもあってとっても楽しみなんだ
「さ、行きましょ?」
ジュディスの言葉に中に入って行くが…
「……っ!」
誰かに見られてる気がして振り向いたら、昨日ユーリとフレンに怒られた子数人が建物の陰から見ているのが見えた
「…………懲りないなぁ……」
ボソッと呟いて、何も見なかった振りしてユーリ達を追いかけた
「お、案外広い部屋だな」
「そうだね、早めに来てよかったよ」
案内された部屋は思っていたよりも少し大きめの部屋だった
リタも少しはしゃぎ気味に部屋に入ってきている
画面大きいし、最高じゃん!
「エステルが居たからね、きっと」
「だね~!」
ボフッとソファーに座りながら言う
「でも、ちょっと申し訳なかったです…」
エステルも座りながら言う
申し訳なかったとは、さっきの店員さんにだろう
エステル見るなり、慌ててたしね…
「気にすんなよ、勝手に慌ててただけなんだしよ」
当たり前のようにわたしの隣にユーリは座る
リタとジュディスも座ったけど、何故かフレンは突っ立ってる
「フレン?座らないんです?」
「あっ…いや……っ!ぼっ…僕が飲み物取ってくるから待っててくれっ!!//」
そう言って部屋を出て行ってしまった
まぁ、トレーあったし、1人でも平気だろうけど…
「ねぇ、フレン顔赤くなかった?」
「え?そうでしたか?」
「……あぁ、フレンが座らなかったのそゆことね」
エステルには聞かれないようにボソッと呟く
よく見たら、ユーリとわたし、リタとジュディス、エステルは1人
多分、ユーリとジュディスがわざとそうゆう座り方にしたんだろう
「……気づいたか?」
いたずらっ子の顔をしてユーリも小声で言う
「……意地悪」
「親切心だよ、親切心」
「はいはい………あ、そーいえば」
今度はエステル達にも聞こえる声で話しかける
「昨日、ユーリとフレンに怒られてた女子が何人か外に居たの見かけたんだよね」
ピクッとユーリの肩があがったのが横目で見えた
「あら、私のお説教が必要になったかしら?」
「さぁ、中に入って来てるかまでは知らないし……」
携帯を開いてトークアプリを起動させながら言う
開いたのはフレンのトーク
「一応、伝えようと思って……っと、フレンに連絡完了」
フレンにメッセージを送ったのとほぼ同時に
バタンッ!
「はっ………はぁ………なん……とか、まけた………」
息を切らせながらフレンが飛び込んできた
相当走ったみたいで、額に汗が滲んでる
……それなのに、なんでそのトレーの飲み物溢れてないの……
エスパーか何かなの……フレン……
「だ、大丈夫ですか?フレン!」
そんなフレンを見て即座にエステルは駆け寄って、ハンカチで汗を拭き始める
……フレン……さっさと告っちゃいなよ………
「ありがとう……エステリーゼ……」
すっと一度、大きく深呼吸して呼吸を整えると、すごくやばいって顔をしてユーリを見る
「なんだよ…昨日の奴らにでも追っかけられたのか?」
「…まさにその通りだよ…アリシア…もっと前に言ってくれ……」
本気で疲れた声を出しながら、机にトレーを置いて、みんなの前に飲み物を置く
配り終えるとドサッと座って背もたれに寄りかかった
「はぁ…一度ぶん殴りゃ気が済むのかねぇ」
すっごい不機嫌そうに言いながら飲み物を手に取る
「それで収まったら、あんたら苦労しないでしょ?」
「それもそうね。次は私達で行きましょ、リタ」
「えぇ?なんでよ?」
「アリシアやユーリやエステルだとバレてしまって、また追いかけられてしまうわ」
「それもそうね、面倒だしいいわよ」
飲み物を飲みながらリタは答えた
…ごめんね、変に目立ってさ…!
心の中で悪態を付きつつも、デンモクを手に取って曲を探し始める
「やっぱり最初はアリシアから始めます?」
「ん?エステル先でもいいよ?」
ニヤッと笑いながらもう片方のデンモクを差し出す
「じゃあ、先に決まった方からにしましょう!」
「ん、りょーかい」
そう言うとエステルも探し出す
歌いたいものはすぐに見つかったが、あえていれずにエステルを待つ
「…シア……まさかお前……」
ユーリが小声で聞いてきたから言葉の代わりにニヤッと笑って見せる
「アリシア、見つかりました?」
「まーだだよ、エステル、見つかったなら先いーよ」
「では、先に歌いますね」
ピピッと送信音が聞こえた
「……頑張って逃げたフレンへのご褒美ってね?」ボソッ
「ねえ好き、大好き、超好き
もう分かんないくらい好き
先っちょだけだからこの想いを入れさせてよ
ねえ好きって言って好きって言って他に何もいらないとかはヤダ
好きって言ってあわよくばやっぱ
君自体が欲しいんです」♪
「……曲のセレクトに悪意があるわよ…」
「あら?エステルらしくていいと思うわよ?」
「……シア、知ってたな……?」
「さーて、何のことでしょー?」
エステルの横でフレンがちょっと赤くなってるw
まぁユーリの言う通り知ってた
エステルがついでにフレンに少しでも意識して貰いたいです!って相談してきたから、ならこれ歌ってみなよって教えたのがこれ←
悪意じゃなくて、親切心だよ、親切心!
「?フレン、顔赤いですよ?大丈夫です?」
「だ、だだ、大丈夫っ!大丈夫だよ!エステリーゼ!」
わかりやすい程に動揺してるね、フレンw
気づいてないのはきっとエステルだけだなぁ…w
エステル以外笑い堪えるのに必死だしね
「そっ、それよりも!次はアリシアじゃないかいっ!?」
「くっ……くくっ……そ、そうだね…ふふっ……」
「わ、笑ってないで早くっ!」
【本音、動揺してるフレンが見たかった】
「足りないものを望んだら
僕じゃない僕に出会ったよ
それでも前に進んだの
クラクラしちゃう夜も
足りない僕を愛してよ
EGO-MAAが僕を育てたの
君には僕が見えるかな
孤独なピエロが♪」
「あら、アリシアはそっちを歌うのね」
「エステルと同じ類のじゃなかったのね」
「あ、私他にもアリシアから教えてもらったんですよ!」
(アリシア……なんでそんなことを……)
(……ちょい期待してたんだがな……)
「終わったよーっ!次誰行く??」
ニコニコと笑いながら聞くが、約二名浮かない顔をしている
ジュディスとリタはまだ良いって言うし……
……よし、勝手に入れてしまおう
「エステルー!そっちのマイク、フレンに渡して~!」
「あ、はい!」
「ってことで、はい、ユーリ」
「いや、何が?」
ピピッ
「「…は?」」
「ふふっ……2人とも頑張って…w」
はい、デュエットの曲を勝手に入れさせましたっ!☆
やばい、2人とも唖然としてるよw
「いやいやいやいや!待て待てっ!オレ何も言って」
「ないから拒否権なしっ!はい、スタートっ!!」
「フレンも、歌いますよね!!」キラキラ
「うっ………う、うん……」
結局フレンはエステルに負ました←
私はもう笑いが堪えきれなくて、半分笑いだしながらそんな2人を見てる
「ほ、ほらっ……早く歌いなさいよ…ww」
リタも笑いを堪えられないみたいだ
ジュディスなんか笑い堪えるのに無言だし…w
「……シア……後で覚えとけよ……!」
半分怒り気味に言うユーリ
だって…ねぇ?いつもいじめられてる分いじめたいもん!
「だけど、君君だけが」
「僕に似合いのライバル」
「オチるのも凹んでのも」
「調子狂わさせるから」
「「今宵もてめぇとやいやいやいやい」」
「「大体兄様がいつもそうやってナヨナヨしてるから僕が兄様の分まで積極的になってやってるんだよもう少し感謝して欲しいよね年上のくせに全然頼りにならないお兄様とか名ばかりだよもう今日から僕が兄ねこれ決定!ハイ決定/おまえがいつも一人で暴\走するからオレが尻拭いせざるを得えなくなるんだろうがあとオレはヘタレじゃない慎重なだけだメイドたちも爺やも言いってたぞほんともう少し落ち着ついてくれ(って)あ”ーもーうるせぇ~!」」
「~~~~~~っ!!wwwwww」
「こ、ここの部分まで覚えてるとかっw」
「ふふっ、本当に仲が良いのね」
「ユーリもフレンもすごいです…!!」
まさか、家でたまに流してただけなのに2人揃って完コピしてるなんて思わなかったw
ユーリとフレンに似てるって思って聞いてただけの曲なのにw
おかしくっておかしくって笑いが止まりそうにないw
「~っ!!シア~っ!!//お前笑いすぎだっ!!」
「アリシア……覚えてなよ……っ!//」
「くっ…ははっ……だ、だめっwお腹痛いwwふふっ…」
「「っ!!//////」」
2人とも顔真っ赤にしてるよw
いつもわたしをいじめてくるのが悪いっ!
【結論:いつもの仕返し】
「じゃアリシア、一緒にあれ歌いましょ?」
「ふふっ……う、うんっ…でも……ちょっ…待って…w」
余韻が残って笑い続けてると、隣にいるユーリにめっちゃ睨まれた←
……だって、面白かったんだもん……w
「turn up! turn up!」
「イミフメイゲンゴ」
「turn up! turn up!」
「オンシンフツーシンキ」
「turn up! turn up!」
「ヒセイサンゲンゴ」
「turn up! turn up!」
「ムミムシューマツロン」
「turn up! turn up!」
「フヒツヨウゲンゴ」
「turn up! turn up!」
「ヒジョウカイブンショ」
「turn up! turn up!」
「カチノナイヒビヲもっとたのしませて?sayあああああああああああああ、あああああああああああああ」
「虚言妄想世界は廻る」
「uh oh お薬の準備!あああああああああああああ、あああああああああああああ」
「異常心情世界は踊る」
「uh oh 浮遊感をどうぞ!」
「閉塞的毎日は廻る」
「uh no お薬の準備!」
「抑圧的世界は廻る」
「uh no 浮遊感依存症!」
「窒息感満載で踊る」
「uh no お薬の準備!」
「破滅願望唱和で踊る」
「おいで一緒に行こうか!!」
「……なんであんなにノリノリなのよ…」
「ジュディス…ちょっと怖いです…」
「……おい、シアに余計な歌覚えさせたのって…」
「…完全にジュディスだね…」
「あら失礼ね、私じゃないわ」
歌い終わって座りつつ、ジュディスが不満気に言う
「あん?じゃあ誰が…」
「えー?何処が余計なの?」
そう聞くと何故か2人とも顔を背けてしまった
わけわかんないよ…!!
ジュディスに目で訴えて見るが、ニコニコ笑うだけだし
エステルとリタもわかっていなさそうだし……
「あ、次あたし歌う」
「おー!リタ、何歌うの??ラブソン?ラブソン??!」
「なっ!んなわけないじゃないのよ!」
「ちょっと残念です…」
「な、何よ…なんで残念なのよ…!」
少し顔を赤くしてリタは残念そうにしているエステルに文句を言っている
…リタ、可愛い←
「…ん、これにしよっと」
ピピッ
「生きたくない
死にたくもない
何がしたいのかわからない
僕に聞かれても困るのさ
つべこべ言わずに生きるか死ぬのか いっちゃってー
死にたがり死んでもいーよ
誰もかまっちゃくれやしないよ
死にたがり死んでもいーよ
勝手にしろよ死んだらいーよ
死にたがりまだ生きてんの
生きるか死ぬかとっととしろよ
死にたがり死んでもいーよ
死にたくないならせーぜー生きのびろ 」
「ちょっと待って、リタストップ!なんでその曲セレクトしたのっ!?」
曲の終盤の方だったけど、慌てて止めた
…だってエステルちょっと怯えてるし
「え?なんでって…あたしのクラスにいる奴に向けて言いたい事だったから?」
「それって…去年ユーリに振られてた人です?」
「そ、毎日毎日うっさいのよね」
腕を組みながら呆れたようにリタは言う
【結論:リタは自分の感情に素直です】
結局、あの後もリタはかなり怖い歌ばっか歌って、エステルがそれに驚いて隣にいるフレンに飛びついて、フレンが気絶仕掛けたり
ジュディスが英語の曲歌う度にフレンとユーリが怒ってるし
ユーリとフレンはデュエットしか歌わないし
ユーリとデュエットしようとしたら断られたから、フレンと歌おうとしたら逆ギレされるし
ラブソン歌うとユーリ赤くなるし
それ見る度にフレンはニヤニヤしてるし
もう頭の中『?』だらけだよ……
それでも、みんなと久々に遊べるのは楽しかった
「ふぅ…だいぶ歌ったな」
「ええ、そろそろ帰りましょ」
「あ、ね!どうせ今日も泊まるんだからさ、今日はちょっと遅くまで遊ぼうよ!」
帰る準備をしつつみんなに言う
「お、いいなそれ」
「楽しそうです!」
「まぁ、たまにはいいんじゃない?」
「じゃあ、帰りになんか買って行くかい?お菓子とか」
フレンの意見にみんな賛成した
…ユーリは、小声でそんくらいオレが作るのにって文句言ってたけどね
「さてと……帰んのはいいんだが、あいつらまだいたりとかしねぇよな…?」
「ユーリとフレンはここで少し待ってて下さい、私達で見てきます」
「そうね、大丈夫だったらメッセージ送るわ」
「ま、そうゆうことだから待ってなさいよ」
「あぁ…すまないが頼むよ」
そう言ってフレンとユーリを残して先に部屋を出た
「パッと見た感じは大丈夫そう…だよね?」
「外で待ってるとか、かしら?」
「ありえそうで怖いわ…」
「アリシア、ジュディス、外を見てきてもらってもいいですか?私達はユーリとフレンと4人でここで待ってますから」
「ん、了解」
外に出てみたが、特に誰かがいるというわけではなさそうだった
ジュディスと周りを一通りみたけど大丈夫そうだ
「大丈夫そうね」
「ん、だね」
そう言って、4人を呼びに戻ろうとした時だ
「…ねぇ、ちょっと待ってよ」
「っ!?」
突然後ろから声をかけられて振り向くと、昨日ユーリにめっちゃ怒られてた子が居た
(怖っ!いつの間に後ろに居たの!?)
「…なんでよ、なんであんたはいつもいつもユーリ君の傍にいるわけ…?彼女でもない癖にっ!」
「…はぁ?彼女じゃなきゃ一緒にいちゃ駄目なの?幼なじみで、昔からの付き合いだからいるの。あなたには関係ないじゃん」
チラッと後ろを見たけど、ジュディスは居ない
多分中に戻ったんだろう
「…っ!あ、あなたがいるからユーリ君は誰とも付き合わないんじゃないっ!」
「……わたしがいるからって、何?他に好きな人出来たらユーリもフレンもその人のとこに行くと思うけど?それをしないのは2人の意思よ。わたしは強制なんてしてないわ」
なんだこいつ…めっちゃイライラする
まるで、ユーリのことを知りきったかのような口調で言ってくる
普通に腹が立つ
「そ、そんなこと本当かなんてわからないじゃないっ!」
「信じられないならユーリ本人に聞いたらどうなの?」
「無理矢理あんたが言わせてるかもしれないでしょっ!?そんなの、信じられるわけ」
「あ?またお前かよ…今度はシアに何の用だ?」
ポンッと肩に手を置かれた
少し後ろを向くと、ユーリがものすごく不機嫌な顔をして横にいた
「あっ……えっと………」
ユーリを見るなり少し青ざめる
そんなに怖いならやんなきゃいいのに…
「はぁ……もっかい言わせてもらうがな、オレは絶対に付き合わねぇって言った奴とは付き合わねぇの」
「……っ!!」
「わかったら後つけ回すの辞めてくんない?いい加減にしねぇとてめぇの親んとこまで行くぞ」
ユーリがそう言うと、その女子は走って逃げて行った
…だから、怖いなら最初からやんなきゃいいのに…
「ったく…なんで、こんなに面倒なやつばっかなんだよ、この学校は」
「あはは……あれ、そう言えばフレン達は?」
「あん?あー、あいつなら今頃…」
「ユーリっ!!た、助けてくれって!!」
「へ?」
店から飛び出してくるなり、フレンはわたしとユーリの後ろに隠れた
…え?なにこれ、どゆこと?
「フレンさんっ!なんでだめなんですかっ!!?」
フレンの後に続くように、同じクラスの女子が出てきた
…あ、はい、理由わかったよ…みつかっちゃったのね…
「…っ!…また、あなたですか…なんでいつもいつもお2人の傍にいるんですかっ!邪魔なんですよ!いい加減っ!」
…で、またこうなるのね…もー、面倒だよ……
「あ?なんでお前にオレらが一緒に居ていいやつ決められなきゃいけねぇの?オレとフレンがシアと居たいからいんの。お前の方が邪魔だわ」
ユーリ……言葉がキツイよ……固まっちゃったじゃん…
「あ、居た。3人とも、帰りましょ」
「あっ!リタ!」
「んじゃ、悪ぃけどオレら帰るから、ついてくんなよ。後つけたりしたら容赦なくぶん殴るかんな」
ユーリはそう言い残すとわたしの手を引いて先頭を歩き出した
…その手は少しいつもよりも力が入ってる気がした