第三章 満月の子と新月
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*幽霊船探索へ
船に揺られてしばらく経った頃、急に辺りに霧が立ち込めた
「霧が濃くなってきたわよ、なんだか」
ジュディスが辺りを見回しながら呟いた
「だね……なんかやな感じ〜……」
船のヘリに寄りかかっていたけど、嫌な雰囲気にユーリの傍に寄った
「こういう霧ってのは大体、何かよくないことの前触れだって言うわな」
どこか楽しそうにレイヴンが呟いてる
「余計なこと言うと、それがほんとになっちまうぜ」
呆れた顔で、ユーリがレイヴンに言いながら辺りを見回していた
「あ!前、前!」
カロルの悲鳴地味た声に前を見ると、目の前に大きな船が見える
「これは……ぶつかるわね」
ジュディスが冷静にそう呟いてすぐに、大きな衝撃が走った
「何……!?」
音と衝撃に驚いたカウフマンさんが、船室から飛び出してきた
フィエルティア号のすぐ傍に止まっている大きな船をマジマジと見つめていた
「古い船ね、見たことない型だわ……」
カウフマンさんでも見たことない船ってあるんだ……
「アーセルム号……って、読むのかしら」
船体に書いてある文字をジュディスが読んだ
すると、その船のタラップがひとりでに降りてきた
「ひゃ……!?」
突然降りてきた事に、リタが怯えた声をあげた
もしかして、リタ、怖いのかな
「人影は見あたらないのに……」
「ま、まるで……呼んでるみたい」
エステルとカロルも怯えた顔をして、船を見つめている
「バ、バカなこと言わないで!フィエルティア号出して!」
悲鳴に近い声でリタがパティに言うが、パティは難しい顔して
「むーダメじゃの。なぜか
パティの言葉に驚いて、リタが慌てて駆け寄るけど、やっぱり動かないみたい
「いったい、どうなってるのよ」
「原因は……こいつかもな」
怯えたリタに、ユーリはアーセルム号を見ながら呟いた
「うひひひひ。お化けの呪いってか?」
楽しそうに笑いながら、レイヴンが言う
「入ってみない?面白そうよ。こういうの好きだわ。私」
レイヴンの言葉に同調するように、ジュディスも楽しそうに笑って言う
……確かに、ちょっと面白そうではある
「何言ってんの……!」
「原因わかんないしな。行くしかないだろ」
嫌がるリタに、ユーリはバッサリと言い切った
「ちょっと、フィエルティア号をほっていくつもり!?」
行こうとするユーリを慌ててカウフマンさんが止める
確かに全員が行くのは危険かも
船の護衛いなくなっちゃうし
「じゃあ、四人だけ行って、後は見張りでいいんじゃない?」
そう言ってタラップに飛び乗った
「だな。行くのはオレと……アリシアは行く気満々だな」
少し呆れ気味にユーリがぼくを見てくる
「当然っ!ラピードも一緒に行く?」
「ワフッ」
ぼくが問いかけると、もちろん、と言いたげに一声鳴いて、ラピードもタラップに乗ってきた
「……後は誰だ?」
ユーリは他のみんなを見ながら問いかけた
リタは大きく首を横に振って拒否してるのが見える
……そんなに行きたくないんだ……
「ユーリが決めていいんでない?」
レイヴンがそう言うと、ユーリは頷いて、考え込む
あまり乗り気じゃなさそうなエステルとカロル、リタは選ばないとして……
ジュディスもレイヴンも行きたそうだし、どっち選ぶんだろ?
「んじゃ、おっさん、行くぞ」
「とほほ〜、俺様ご指名?」
ほんの少し面倒くさそうに言いながらも、どこか楽しそうな声でレイヴンは言って、タラップに乗ってきた
「一応
ユーリがこっちに来ると、カウフマンさんと一緒にいた男の人がそう声をかけてきた
ユーリが軽くお礼を言ったのを見送ってから、ぼくらは船の中へ足を進めた
「うわ……魔物がいっぱいだ」
中は魚人からふよふよ浮いてる幽霊みたいな魔物がそこらかしこにいて、ちょっと嫌になる
「にしても意外ねぇ、アリシアちゃんは幽霊とか怖くないのよさ?」
レイヴンの声に振り返ると、少し驚いたような顔でぼくを見てきていた
「さすがに攻撃できないようなのは怖いよ?」
「そういう癖に、真っ先に飛び乗ってたろ」
「だって、ユーリが行く気満々だったじゃん。ぼくがいないと、まーた無茶するでしょ?」
少し頬を膨らませながらユーリを見ると、軽く小突かれた
ぼく間違ったこと言ってないのに……
「本当に仲いいわね〜おっさんお邪魔かしら」
ニヤニヤと笑いながら、レイヴンがぼくらを見てくる
「そうかなぁ?昔からこんなんだよ?」
そう言って首を傾げると、レイヴンは頬を掻きながら苦笑いした
「こりゃ苦労しそうねえ……」
ユーリを見ながらレイヴンはそう呟く
何が苦労するんだろ?
「ほら、いいからさっさと先進むぞ」
ユーリはそう言ってぼくの手を引く
船室に入って奥に進もうとした所で、外から大きな音が聞こえてきた
驚いて振り返ると、何故か上から鉄格子が勢いよく降りてきて、来た道を塞がれてしまった
ユーリが鉄格子に近づいて揺さぶってみるけど、ビクともしない
「ダメだ、開かない」
「げ、マジかよ……」
顔を顰めながらレイヴンが鉄格子を見つめていた
「戻れないなら、先に進んで出口探そ?」
二人を見ながらそう声をかけると、二人は頷いた
「だな、先に進んでみよう」
ユーリの言葉に、レイヴンとラピードが歩き出す
当の本人は少し顔を顰めて鉄格子を少し見ていたけど、すぐにぼくの手を引いて歩き出す
「ユーリ、ここなら手繋いでなくても平気じゃない?」
「手放したら、勝手に歩き回るだろ?こんなとこで迷子にでもなったらどうすんだよ」
呆れた声でユーリは言いながらぼくを見る
「さすがのぼくでも、こんなとこ一人で歩き回ったりしませんーっ!」
むっと頬を膨らませてそう言ってみるが、ユーリは全く手を離す気はないらしい
子ども扱いされていることにはちょっと腹立つけど……
……まぁ、いっか、別に嫌なわけじゃなし
大人しく手を引かれて歩いてるぼくを、レイヴンが時折チラッと見てくる
ユーリは気づいていなさそうだけど……
……そんなにこれ変……かな……?
魔物を倒しながら進んで行くと、中央に階段がある部屋に出た
「なんだ……無事じゃないの」
聞き覚えのある声に階段の向こう側を見ると、船にいるはずのリタたちがそこにいた
「あれ?みんなも来たの?」
「おいおい、何連れてきてんだよ」
ユーリは呆れ気味にため息をついて、パティを見ていた
「ユーリに会いに来たのじゃ」
ニコッと笑いながら、パティは答える
……パティ、ユーリの事諦めてないんだ……
「度胸あるお嬢さんだな。ってまあ、今更か……」
ニコニコなパティをユーリは呆れ顔で見ていた
「海辺のシーラカンスより度胸あること、折り紙付きなのじゃ」
「度胸があるのは知ってるよ。でなきゃ、あの業突くじじいの屋敷に一人で乗り込まねぇだろ」
胸を張って答えるパティに、ユーリは大きくため息をついていた
「というか、みんなで来ちゃって、船大丈夫なの?」
ぼくがそう問いかけると、エステルたちは少し顔を見合わせた
が、特に何か言うわけでもなく、少し肩を竦めただけだった
「こんなところ、早く出ようよ!」
怯えた声でカロルがそう言った瞬間、何故かぼくらが入って来た扉が、大きな音を立てながら全部閉まってしまった
「幽霊の仕業じゃな」
どこか怪しげな笑みを浮かべながら、パティが扉を見ながら呟いた
「きっとこの船の悪霊たちが、わたしたちを仲間入りさせようと船底で相談してるんです……」
エステルは少し怯えながら言う
なんでそんな怖いこと考えられるんだろ……
「へ、変な想像しないでよ……!?」
やっぱり怖いらしいリタは怯えた顔でエステルを見てる
「そこがダメなら別の出口を探すまでだ」
「そうね、行きましょう」
ユーリとジュディスはそう言って、階段を上がって行く
その後を嫌そうにしながらリタたちがついてきた
階段を登った先にある扉を開くと、今まで見てきた部屋よりも広い部屋になっていた
多分、船長室だったのかな?
「ひぃっ……!」
中に入って来たリタが急に悲鳴をあげる
リタが見ている方を見ると、椅子に座った骸骨がいた
ようやくぼくの手を離したユーリは、その骸骨に近づいて行くと、側にあった本を見つめた
「アスール歴232年、ブルエールの月13?」
本に書いてある文字を読み上げながら、ユーリは首を傾げる
『アスール』……なんか……どこかで聞いた事あるような……
「アスール歴もブルエールの月も帝国ができる前の暦ですね」
ユーリと同じく、本の側に寄ったエステルはそう答えた
二人が見ているそれはどうやら日記らしい
エステルはゆっくりと日記を読み上げる
要約すると、ヨームゲンって街に、
「……この人は街に帰れず、ここで亡くなってしまわれたんですね……」
エステルは悲しそうにそう呟いた
「エステル、千年も前の話よ」
悲しげなエステルにリタははっきりと告げる
「そんな長い間、この船は広い海を彷徨っておったのじゃな。寂しいのう……」
パティは少し寂しそうに呟いていた
「ボク、ヨームゲンなんて街、聞いた事ないなぁ……」
少し考えながらカロルが呟く
「ホントに千年前の記録だったら、もう残ってないんじゃないかな?」
ユーリとエステルを見ながら、首を傾げた
「ま、そうだよな。……
ユーリの問いかけに、リタは「知らない」と即答した
リタでも知らないってことは、すっごく珍しいものなのかな……
「魔物を退ける力、かぁ」
「結界みたいなものじゃないかしら?」
ぼくが呟いた言葉に、ジュディスはそう言って首を傾げた
「その辺にないか?」
ユーリが辺りを見回しながらそう言うと、少し楽しげに、パティが辺りを探し始める
確かにちょっと気になるし、探してみよっと
そう思って辺りを見回してみるけど、特にそれっぽいものは落ちてなさそう
ふと骸骨の方をもう一度見ると、何か大事そうに抱えているように見えた
近づいて行ってみると、紅い小箱を抱えていた
「ユーリ、これじゃない?」
ぼくがそう声をかけると、ユーリとジュディス、カロルが傍にやってくる
「大切そうに抱えてるわね」
「これが
「日誌に書かれた通りなら、これがそうだろうな」
三人は小箱を見つめながらそう言い合った
ぼくらの後ろでは、リタとレイヴンがどちらが取るかと謎の言い合いをしていた
……意外とレイヴンも怖がりなんだなぁ……
「いい歳して、おっさんは怖がりなのじゃ」
そんな二人の言い合いにパティが少し呆れたような声で呟きながら、レイヴンを横目で見ていた
「そう言うパティちゃんはどうなのよ」
少しムスッとしながら、レイヴンはパティに問い返した
「子どもと張り合うなよ、いい歳して」
呆れ気味にユーリはそう言ってレイヴンを見ていた
……というか、そんな言い合いしてるくらいなら、さっさと取っちゃえばいいのに
そう思って、箱に手を伸ばす
箱を掴んで引っ張ると、骸骨の腕ごと箱が取れた
カタンッと音が鳴って、骸骨が机に倒れ込む
その音に振り返ったユーリが、少し驚いた顔をしてぼくを見てきていた
そんなユーリのことは気にせずに、箱に引っ付いていた腕を取って、レイヴンの方を向いた
「はい、レイヴン」
ニコッと笑いながら、レイヴンに箱を差し出すと、レイヴンが小さく悲鳴をあげた
「アリシアちゃん……大胆だねぇ」
若干引き気味にレイヴンがぼくを見つめてくる
「だって、いつまでも誰が取るか〜なんて言い合いしたって、時間の無駄じゃん」
そう言いながら、骸骨に腕を返した
さすがに返さないで、呪われるのは嫌だし
「あれ、開かないぞ……」
そう言いながら、レイヴンが箱を開けようと格闘していた時だった
「あ、あ、あ、あ、あれ……っ」
怯えたカロルの声に振り返ると、鏡に骸骨の魔物の姿があった
鏡と反対方向を見てみるけど、そこには魔物はいない
側にいたレイヴンは魔物に気づいて、慌てて鏡から距離を取っていた
鏡の中の魔物はゆっくりとぼくらの方へ近づいてくる
「逆のようね」
武器を取り出しながら、ジュディスは冷静に呟いた
「なにが!?」
悲鳴じみた声でリタはジュディスに問いかける
「魔物を引き寄せてるってこと」
そんなリタに、ジュディスは冷静なまま言葉を返した
そうこうしている内に、魔物が鏡の中から出てきていた
「来ます!」
エステルの声に、ぼくらも武器を構えた
「円閃牙っ!」
「月牙!!」
戦い始めて少し経った頃
技が当たっても中々倒れない
……もういっそ術か投げナイフ、使っちゃおうかな……
そんなことを考えていると、骸骨が銃に弾を装填する際、僅かに隙がある事に気がついた
……あのタイミングなら、体勢崩せるかも
魔物の意識がユーリたちに向いてる間に、こっそり背後に回って隙を窺う
そして、再び銃に弾を装填しようとしたタイミングで飛び出した
「散沙雨っ!!」
技が当たった瞬間、魔物の体勢が崩れた
「ささやかなる大地のざわめき……ストーンブラストっ!!」
崩れた瞬間に、すかさずリタが術を当てると魔物はその場に跪いた
「やった…っ?」
そう呟いて、刀を構えたまま魔物を見つめていると、再び立ち上がった
警戒して少し睨みながら見つめていると、魔物の胸の辺りが一瞬光った
すると、何事もなかったかのように、鏡の中に戻って行こうとする
「逃げるのじゃ」
ポカーンとしていると、パティが魔物を追いかけようとしていた
それを、ユーリが制止した
「別にあの化け物と、白黒つけなきゃいけないこともないだろ」
そう言って、武器を納める
それに倣って、ぼくらも武器を納めた
「勘弁してよ、もう」
「じゃあ返してあげる?あの人に」
泣きそうな声のカロルに、ジュディスは首を傾げながら問いかけた
カロルはすぐに「返そう!」と声を上げるが、エステルは一人、納得できなさそうな顔をしていた
……これ、またジュディス怒らせたりしないかな……
「あの……わたし、その
突然、エステルはそうカロルに問いかけた
が、さすがのカロルもこれにはダメだと反対した
「基本的にボク達みたいなちっちゃなギルドは、一つの仕事を完了するまで次の仕事は受けないんだ」
「一つ一つしっかり仕事していくのが、ギルドの信用に繋がるからなぁ」
カロルの言葉に、レイヴンもそう告げる
確かに一度に何個も仕事引き受けて、それで失敗とか、シャレにならないよね
「あら?またその娘の宛もない話でギルドが右往左往するの?」
少し厳しめの口調でジュディスはエステルに問う
そんな彼女を、リタが少し怒り気味に睨んで、何か言おうとしていた
ジュディスの言い分も、リタの言いたいこともわかるから、ぼくは黙って話を聞いていた
「リタ待って……ごめんなさい、ジュディス。でも、この人の思いを届けてあげたい……。待っている人に」
「待ってる人っつっても、千年も前の話なんだよなあ」
少し困ったように、ユーリは呟く
「千年は待ちくたびれる」と呑気にパティは呟いていた
「待ちくたびれるって言うか、死んじゃってると思うけど……」
苦笑いしながらぼくはパティを見る
さすがに千年も時が経っていれば、仮に街が残っていても、誰も覚えてなんていないだろうし……
「あたしが探す」
そんな会話をしていると、リタがそう声を上げた
「フェロー探しとエステルの護衛、あんたたちはその仕事やりゃいいでしょ。あたしは勝手にやるから」
ふぃっと顔を背けながら、リタは言う
意外とリタもお節介なんだよなぁ
「じゃ、ボクも付き合うよ!」
「暇なら、オレも付き合ってもいいぜ」
そんなリタに、ユーリとカロルがそう告げた
ユーリがお節介なのは、今に始まった事じゃないけど、カロルもだったか……
「二人とも、ギルドの仕事はいいの?」
「どうせついてくんだから、仕事の合間に手伝うくらい、問題ねえだろ?」
ぼくの問いに、ユーリはニヤッと笑いながら答えた
「もう……まぁ、ユーリが手伝うなら、ぼくも手伝うよ」
こうなった以上、ユーリは止められないし、半分諦め気味にぼくはそう言ってリタを見た
どうせ一緒に旅するんだし、そのくらいはぼくもしないと、ね
「ありがとうございます」
嬉しそうに、エステルはぼくらを見てくる
そんなぼくらの後ろで、レイヴンとパティが微笑みながらリタを見ていた
当の本人は、ちょっと顔を赤くして、顔を背けてたけど
そんな話をしていると、視界の隅で何か白いものが伸びてきたのが見えた
「……あれ?」
「どうかした?」
首を傾げながら窓の方を向くと、ジュディスが声をかけてくる
「なんか、煙みたいなものが見えたような……」
そう言って、もう一度よく見てみると、下から煙が伸びてきているが、確かに目に入った
「お、
ぼくの隣で、窓の外を見ながらユーリが呟いた
「戻ってみようよ」
カロルはそう言って扉を指さす
「だな。戻るか」
ユーリはそう言うと扉に近づいて、押し開けた
扉の外は船外に続いていたけど、今いる所は結構高い
「ここから下に降りられれば、船まですぐなのになあ」
下を覗き込みながら、カロルが少し悔しそうに呟く
このくらいなら……飛び降りれそうだけど……
そう思って飛び降りようとしたら、後ろから引っ張られた
「わっ!?……って、ユーリ、なんでまた引っ張るのさ」
むっとしながら、後ろを振り返る
ぼくの目には呆れた顔したユーリが映った
「さすがにここで飛び降りるのはやめとけ、アリシア。床が抜けでもしたらどうすんだよ?」
「……それは、考えてなかった」
言われてみれば、確かにそうだ
さすがにそれはシャレにならない
ぼくが飛び降りるのを諦めた事を悟ったのか、ユーリはぼくの肩から手を離した
「はい」
そんなことをしていると、ジュディスが何処からか、縄梯子を取り出した
「そ、それどうしたの?」
「多分、こんなこともあるかと思って、この船の中から持ってきたの」
怯え気味に問いかけたリタに、ニコッと笑ってそう答えてた
そんなこと、普通考えるかな……
「よし、船に戻ろう……」
縁ギリギリにしゃがんでいたカロルが立ち上がろうとすると、バランスを崩してそのまま落ちそうになっていた
なんとか耐えてたけど……
「バカっぽい……」
それを見たリタは、呆れ気味に呟いてた
「
頭の後ろで手を組みながら、レイヴンは少し嬉しそうにそう言った
最初は楽しそうにしてたくせに……
そんなこと考えながら、梯子を降りて、船に戻った
船に戻ったぼくらを、カウフマンさんは少し呆れ気味に迎えた
ここに残ったのが自分じゃなければ置いて行った、なーんて、ちょっと脅し気味に言われちゃった
ユーリは全くそんなこと気にせずに、「教訓にする」なんて言って、更に呆れさせてた
「結局、なんで動かなかったの?」
ぼくがそう問いかけると、どうやら急に動き出したらしい
レイヴンは呪いだとか言ってるし、エステルは
リタ、めちゃくちゃ怖がってるけど……
ユーリとパティも、二人の言葉に、悪ノリしてるし
そのせいで、たまたまリタの前にいたカロルが殴られてるし……
カロル可哀想……
呑気にそんなこと考えてると、パティが
「パティ、どうしたの?」
パティの隣にしゃがんで、首を傾げた
「故障の原因はわからんが、どっちにしても相当ガタがきとるのじゃ。こんな古いポンコツ
「へぇ、船絡みだと目端利くのね」
その言葉に、リタが同意する
パティはともかく、
……え、それやばいんじゃ……
みんなの視線が、カウフマンさんに集中する
みんなしてジト目で見たからか、カウフマンさんは新しい
それなら安心……かな?
ようやく
