企画・リクエスト等
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「なんで、僕らがこんなことしなくちゃいけないの」
「ほら、黙って手を動かせよトド松」
「ふっ、この写真の十四松なかなか面白いな」
「どれどれー!ひゃははは!なんで唇尖らせながら寝てんの!?」
「本当だ」
「きっと面白い夢見てたんだよ!わかんないけど」
「こっちの一松も、ふふ」
「死ね、クソ松!」
「へぶっ!?」
「あー!このおそ松兄さんななしの腰触ってるし!」
「こるぁ!お前ら!写真鑑賞してる場合じゃないんだよ!」
七つ子ルームに広がる数々のアルバム。
手に取り見ながら各々楽しんでいるようだ。しかし真の目的はそんなことではない。
彼らがアルバムを開いたのは親戚のお兄ちゃんが結婚するから、その親戚のお兄ちゃんが写った写真を探すという大事な理由がある。
親戚と言ってもあまり遊んでいた記憶もなく、そんな写真は無いと思い始めたおそ松らは堂々とアルバムを鑑賞し始めたのだ。
チョロ松も松代から頼まれたが、彼ら同様に親戚のお兄ちゃんが写った写真などないのではと思い始める。
あるなら数枚ほどか。しかし七つ子のアルバム、最低でもこの七つの中から探し出すのはなかなか根気のいる作業に違いない。
途方もない作業に頭が鈍く痛んだチョロ松はため息をつく。
そしてちょうどめくったアルバムを見て「あ、」と、声を上げた。
「どしたの?チョロ松兄さん」
「エロい写真?」
「入れてるわけないだろ!」
「あ、黒色のアルバム、ななし?」
「うん。見てよこれ、」
「あぁ、昔のななしか」
「だいぶ目つき悪いよね」
「一松には言われたくないだろうね」
「うわぁ…とげっとげ。見るからに近寄るなオーラ出てる、髪も大分茶色じゃん」
「一時期脱色してたもんね」
「にしても、ちゃんとカメラ目線なんだな」
「そこが可愛いんだよ!」
黒色のアルバムは7男ななしのアルバムである。どうやら開かれたページはななしが一番やんちゃしていた時代のもの。やんちゃといっても喧嘩や非行に走っていたわけではなく。他の兄弟達と折り合いが一番悪かった時代の写真である。
髪は脱色で色素が抜けた茶色。ピアスもその頃は既に開けられていた。
今思い起こしてみるとななしはほどほど真面目だったはずだ。それでもそういう風な格好になる理由があったのかと思うとチョロ松は何だか気持が沈んだ。
なんとなしに、彼が自分達と違うなにかでありたいと表面に現れた結果なのではないだろうか。
そう感じたのだ。
しかしカラ松は、言った。
「とても個性的で、俺は好きだな」と。
「だな。俺も好きだよ。このななし」
「ん!?これ…」
「顔に湿布貼ってる…って、あれか!」
「あ!おそ松兄さんとななしの喧嘩のー!?」
「なつ」
「あったあった!」
「あれね…確かにあったけど」
「あの事件はおそ松兄さんが悪いよね」
「はぁ!?俺に何も言わなかったななしが悪いだろ!」
「なんで、お前に言う事を前提に話してんだよ。恋人?」
「恋人ですぅー」
「へ!?兄さんななしと恋人なの!すんげぇ!」
「違うだろ!!十四松信じちゃったじゃん!」
「あー…懐かしいねぇ、僕、本当にびびったよこの時」
「確かに」
チョロ松の見ていた写真を一撫でする一松。
きっとこの時、この場にいた誰もがあの出来事を思い出していたに違いない。
確か高校生2年になったばかりの事だったはずだ。
それは徐々にとかではなくいきなりの事。
ななしが家に帰ってこなくなったのだ。正確には夜、2時ほどに帰ってきているらしいがそのあたりは曖昧だった。
おそ松達には勿論の事、母や父にも何も言っていなかったらしい。
その日もおそ松達とは帰らずにななしはおもむろに別方向へと歩いていった。
もう既にこの時はななしとは言葉を交わすことも少なくなっていた六人。何があるのか、なにをしているのか。なかなか聞けずにいたのだ。
「ねぇ、何やってるの?ななしって」
「知るかよ」
「まぁまぁ、おそ松。ななしがやりたいことは…」
「じゃあ、あれか?もし、ななしが犯罪まがいなことしてても無視か!」
「ちょ、おそ松兄さん!カラ松に当たるなって」
「ななし捕まるの?」
「まぁ、無きにしも非ずだね」
「はぁ…ブラザー。ななしを信じられないのか」
「んだよ、クソ松!ならななし何してるか、知ってんのかよ」
「フッ」
「意味深~!!カラ松兄さん教えてよ!」
「本人に聴くといい。ただ、ブラザー。否定だけはしてやるなよ」
カラ松はあの時からななしにはあまり関わらない、いわば放任主義だったように思う。
意味深くわらいながらななしと同じように1人で颯爽と歩いて帰った。
人知れずおそ松は手を握りしめる。
「ほら、黙って手を動かせよトド松」
「ふっ、この写真の十四松なかなか面白いな」
「どれどれー!ひゃははは!なんで唇尖らせながら寝てんの!?」
「本当だ」
「きっと面白い夢見てたんだよ!わかんないけど」
「こっちの一松も、ふふ」
「死ね、クソ松!」
「へぶっ!?」
「あー!このおそ松兄さんななしの腰触ってるし!」
「こるぁ!お前ら!写真鑑賞してる場合じゃないんだよ!」
七つ子ルームに広がる数々のアルバム。
手に取り見ながら各々楽しんでいるようだ。しかし真の目的はそんなことではない。
彼らがアルバムを開いたのは親戚のお兄ちゃんが結婚するから、その親戚のお兄ちゃんが写った写真を探すという大事な理由がある。
親戚と言ってもあまり遊んでいた記憶もなく、そんな写真は無いと思い始めたおそ松らは堂々とアルバムを鑑賞し始めたのだ。
チョロ松も松代から頼まれたが、彼ら同様に親戚のお兄ちゃんが写った写真などないのではと思い始める。
あるなら数枚ほどか。しかし七つ子のアルバム、最低でもこの七つの中から探し出すのはなかなか根気のいる作業に違いない。
途方もない作業に頭が鈍く痛んだチョロ松はため息をつく。
そしてちょうどめくったアルバムを見て「あ、」と、声を上げた。
「どしたの?チョロ松兄さん」
「エロい写真?」
「入れてるわけないだろ!」
「あ、黒色のアルバム、ななし?」
「うん。見てよこれ、」
「あぁ、昔のななしか」
「だいぶ目つき悪いよね」
「一松には言われたくないだろうね」
「うわぁ…とげっとげ。見るからに近寄るなオーラ出てる、髪も大分茶色じゃん」
「一時期脱色してたもんね」
「にしても、ちゃんとカメラ目線なんだな」
「そこが可愛いんだよ!」
黒色のアルバムは7男ななしのアルバムである。どうやら開かれたページはななしが一番やんちゃしていた時代のもの。やんちゃといっても喧嘩や非行に走っていたわけではなく。他の兄弟達と折り合いが一番悪かった時代の写真である。
髪は脱色で色素が抜けた茶色。ピアスもその頃は既に開けられていた。
今思い起こしてみるとななしはほどほど真面目だったはずだ。それでもそういう風な格好になる理由があったのかと思うとチョロ松は何だか気持が沈んだ。
なんとなしに、彼が自分達と違うなにかでありたいと表面に現れた結果なのではないだろうか。
そう感じたのだ。
しかしカラ松は、言った。
「とても個性的で、俺は好きだな」と。
「だな。俺も好きだよ。このななし」
「ん!?これ…」
「顔に湿布貼ってる…って、あれか!」
「あ!おそ松兄さんとななしの喧嘩のー!?」
「なつ」
「あったあった!」
「あれね…確かにあったけど」
「あの事件はおそ松兄さんが悪いよね」
「はぁ!?俺に何も言わなかったななしが悪いだろ!」
「なんで、お前に言う事を前提に話してんだよ。恋人?」
「恋人ですぅー」
「へ!?兄さんななしと恋人なの!すんげぇ!」
「違うだろ!!十四松信じちゃったじゃん!」
「あー…懐かしいねぇ、僕、本当にびびったよこの時」
「確かに」
チョロ松の見ていた写真を一撫でする一松。
きっとこの時、この場にいた誰もがあの出来事を思い出していたに違いない。
確か高校生2年になったばかりの事だったはずだ。
それは徐々にとかではなくいきなりの事。
ななしが家に帰ってこなくなったのだ。正確には夜、2時ほどに帰ってきているらしいがそのあたりは曖昧だった。
おそ松達には勿論の事、母や父にも何も言っていなかったらしい。
その日もおそ松達とは帰らずにななしはおもむろに別方向へと歩いていった。
もう既にこの時はななしとは言葉を交わすことも少なくなっていた六人。何があるのか、なにをしているのか。なかなか聞けずにいたのだ。
「ねぇ、何やってるの?ななしって」
「知るかよ」
「まぁまぁ、おそ松。ななしがやりたいことは…」
「じゃあ、あれか?もし、ななしが犯罪まがいなことしてても無視か!」
「ちょ、おそ松兄さん!カラ松に当たるなって」
「ななし捕まるの?」
「まぁ、無きにしも非ずだね」
「はぁ…ブラザー。ななしを信じられないのか」
「んだよ、クソ松!ならななし何してるか、知ってんのかよ」
「フッ」
「意味深~!!カラ松兄さん教えてよ!」
「本人に聴くといい。ただ、ブラザー。否定だけはしてやるなよ」
カラ松はあの時からななしにはあまり関わらない、いわば放任主義だったように思う。
意味深くわらいながらななしと同じように1人で颯爽と歩いて帰った。
人知れずおそ松は手を握りしめる。