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おおよそ自分のものとは思えないほど浅はかで、黒黒とした感情がおそ松の体をせしめていた。劣等感や焦燥感と酷似しているがこれはまた別のものである。
負けたくない、早くほしい、とられたくない、沢山の感情が起伏していた。
この黒黒とした感情は昔からしばしばおそ松を蝕んできていた。
苛まれれば暴れたくなる衝動が起こり、おそ松はその度に理性と格闘する。
しかしそんな黒黒とした感情は大人になるにつれて大きく膨れ上がり、終いには少しずつ溢れでてきている様に思う。
理性をつなぎとめるのに合わせてタバコを数量が格段に増えている。
この煩瑣な感情の根強い部分にはななしがいた。本人もおかしく思うくらいにななしに影響を受けている。ななしの言動に一喜一憂するほどに。
まさに麻薬のようなもの。近づけば近づくだけ強く依存してしまう。虜にされてしまえば離れることは出来ない。
おそ松もななしに魅了され、絡まってしまった人間のひとりであった。
今日は一段とそんな感情に蝕まれていたおそ松。
パチンコにもまけ、途中チンピラに絡まれイライラメーターがまんたんになってしまったのだ。
うまくいかない日常の鬱憤を晴らすとともに衝動を消し去るように、喧嘩を仕掛けてきたチンピラをボコボコにしてやった。
しかしチンピラを倒したとてたかが知れていた。むしろ燻られますます感情が荒波を立てる。
結局夜中理性を手放さないためにも冷静になろうと歩き回り、朝、家に帰った。
既にななしの靴は置いてあり、バイトから帰ってきたことがうかがえる。
釈然としないまま七つ子ルームに行く。寝てしまえばどうにかなるだろうとおもいながら襖をひらいた。
少しだけ開いて中を見ればチョロ松の枕元に立つななしの姿が見える。そのままななしがチョロ松の頭をくしゃくしゃなでたのだ。優しく、まるで愛でるような仕草。
襖にかけていた手を離して、おそ松は拳を握った。瞳孔が開いたのがわかる。
このままずかずか入り込んでも良かった。そうできなかったのは、あの、感情が爆発してしまいそうだったから。
何故チョロ松だと言うんだ。まだ他の兄弟なら許せたかもしれない。しかし何故ななしを好きなチョロ松の頭をなでたのか。
たまたまだったとしても、もう許せなかった。
『……?あ、おそ松兄さん?おかえり』
「ななしも、おかえり」
『…俺、風呂入ってくるね!昨日銭湯行けなかったし』
「うん」
『……?兄さん?』
「はやくっ!」
『え?』
「風呂、いけよ…」
『あ、ぇ、う、うん。ごめんなさい』
少しだけシュンとしたななしがかけていった。
わかっている、ななしに当たるのはお門違いだという事は。しかし歯止めが聞かないのも事実なのだ。
おそ松はゆったりと足を動かした。
拳は未だ握られたまま、瞳孔の開いた瞳には影がかかっていた。
負けたくない、早くほしい、とられたくない、沢山の感情が起伏していた。
この黒黒とした感情は昔からしばしばおそ松を蝕んできていた。
苛まれれば暴れたくなる衝動が起こり、おそ松はその度に理性と格闘する。
しかしそんな黒黒とした感情は大人になるにつれて大きく膨れ上がり、終いには少しずつ溢れでてきている様に思う。
理性をつなぎとめるのに合わせてタバコを数量が格段に増えている。
この煩瑣な感情の根強い部分にはななしがいた。本人もおかしく思うくらいにななしに影響を受けている。ななしの言動に一喜一憂するほどに。
まさに麻薬のようなもの。近づけば近づくだけ強く依存してしまう。虜にされてしまえば離れることは出来ない。
おそ松もななしに魅了され、絡まってしまった人間のひとりであった。
今日は一段とそんな感情に蝕まれていたおそ松。
パチンコにもまけ、途中チンピラに絡まれイライラメーターがまんたんになってしまったのだ。
うまくいかない日常の鬱憤を晴らすとともに衝動を消し去るように、喧嘩を仕掛けてきたチンピラをボコボコにしてやった。
しかしチンピラを倒したとてたかが知れていた。むしろ燻られますます感情が荒波を立てる。
結局夜中理性を手放さないためにも冷静になろうと歩き回り、朝、家に帰った。
既にななしの靴は置いてあり、バイトから帰ってきたことがうかがえる。
釈然としないまま七つ子ルームに行く。寝てしまえばどうにかなるだろうとおもいながら襖をひらいた。
少しだけ開いて中を見ればチョロ松の枕元に立つななしの姿が見える。そのままななしがチョロ松の頭をくしゃくしゃなでたのだ。優しく、まるで愛でるような仕草。
襖にかけていた手を離して、おそ松は拳を握った。瞳孔が開いたのがわかる。
このままずかずか入り込んでも良かった。そうできなかったのは、あの、感情が爆発してしまいそうだったから。
何故チョロ松だと言うんだ。まだ他の兄弟なら許せたかもしれない。しかし何故ななしを好きなチョロ松の頭をなでたのか。
たまたまだったとしても、もう許せなかった。
『……?あ、おそ松兄さん?おかえり』
「ななしも、おかえり」
『…俺、風呂入ってくるね!昨日銭湯行けなかったし』
「うん」
『……?兄さん?』
「はやくっ!」
『え?』
「風呂、いけよ…」
『あ、ぇ、う、うん。ごめんなさい』
少しだけシュンとしたななしがかけていった。
わかっている、ななしに当たるのはお門違いだという事は。しかし歯止めが聞かないのも事実なのだ。
おそ松はゆったりと足を動かした。
拳は未だ握られたまま、瞳孔の開いた瞳には影がかかっていた。