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『……一松兄さん、一松兄さん?』
外でチュンチュン鳥がさえずり、爽やかな朝。カーテンの隙間から漏れる太陽の光がとても暖かい。まだ冬だと言うのにそれを思わせないほどポカポカした七つ子ルームに、彼らはいた。
七つ子が寝る布団に一人で丸くなり寝ている一松。そして一松の頭上に三角座りしているななし。
未だに熟睡している一松のボサボサの髪をななしは優しく撫でる。
まるで眠りを助長しているかのようだが、これはななしなりの起こし方。
何度かその柔らかく癖のついた髪を解くように撫でていれば一松が寝返りをうった。
そのままあお向けになり開いた薄い目でななしをみつめる。
『……あ、起きた』
「…おはよ、」
『おはよ、一松兄さん』
「んん!」っ猫さながら伸びをし、ポケぇと覚醒しない目でななしをただただみつめる。
その様子がそれこそ猫のものとそっくりで。ななしはやっぱり一松兄さんだなぁ、と顔をほころばせた。
暖かい日にも関わらず一松は布団から出るのを渋る。すでに朝ごはんはでき、兄弟は食べ終えている。未だに食べられていないのは一松とななし。だから、一松をお越しに来たのだが彼はそこから一歩も動かない。根付いてしまっている。
『……まだ、眠いの?』
「まぁ」
『……朝ごはん食べよう?』
「まだ、寝るし」
『……あったかいよ今日』
「いや、まだ寒いし。冬だよ?」
『んー、布団から出てみなよ』
「寒いしやだ」
『…全く一松兄さんは一松兄さんだね』
「ななしもななしだよ」
ようやっとハッキリ目が覚めたらしい一松。
ななしも撫でていた手を止めるが、一松はもっとと強請るように下ろした手を自分で頭に載せる。本格的に猫みたいな一松、いつかゴロゴロ言い出しそうとぼんやり考えながら柔らかい毛をなでてみる。
再びまどろみが一松を、襲う。
これはいけないとななしは手をぱっとはなす。不服とばかりにななしをじとりと見つめるがそれを知らんぷり。ここでまた、寝られては自分も朝ごはんを食べられない。
さぁ、早く行こと急かすように一松の両手をつかんで布団から引きずり出す。
「ちょ、痛いから」
『……なら起きる?起きるならやめて上げる』
「ななしの癖に生意気なんだけど…」
『…そういうこという。もぅ、お腹空いた』
「ななしって、昨日バイトじゃなかった?なんでこんな、早起きなの」
『…めが、覚めたから』
「ジジィじゃん」
『同い年!』
「しょうがないから起きるけど、なんか、ななしの言いなりになってるみたいでやなんだけど」
『あー、優しくない一松兄さん嫌いかも』
「起きる」
相当嫌われたくないらしい。
咄嗟にガバリと起き上がりパジャマからパーカーに着替える。ななしの一言の影響力はすさまじい。
なんとなくアクビを噛み殺しながら布団を転がす。「下行こう」とぶっきらぼうに呟けば、『うん』と爽やかに返事が返ってくる。
自然と繋がった手。もちろん恋人繋ぎで。
ななしも拒むことはしないで、より一松に近寄る。2人の距離はゼロになると暖かい日にも関わらずもっともっと暖かくなって。
一松も少しだけ腕まくりをした。
next→
外でチュンチュン鳥がさえずり、爽やかな朝。カーテンの隙間から漏れる太陽の光がとても暖かい。まだ冬だと言うのにそれを思わせないほどポカポカした七つ子ルームに、彼らはいた。
七つ子が寝る布団に一人で丸くなり寝ている一松。そして一松の頭上に三角座りしているななし。
未だに熟睡している一松のボサボサの髪をななしは優しく撫でる。
まるで眠りを助長しているかのようだが、これはななしなりの起こし方。
何度かその柔らかく癖のついた髪を解くように撫でていれば一松が寝返りをうった。
そのままあお向けになり開いた薄い目でななしをみつめる。
『……あ、起きた』
「…おはよ、」
『おはよ、一松兄さん』
「んん!」っ猫さながら伸びをし、ポケぇと覚醒しない目でななしをただただみつめる。
その様子がそれこそ猫のものとそっくりで。ななしはやっぱり一松兄さんだなぁ、と顔をほころばせた。
暖かい日にも関わらず一松は布団から出るのを渋る。すでに朝ごはんはでき、兄弟は食べ終えている。未だに食べられていないのは一松とななし。だから、一松をお越しに来たのだが彼はそこから一歩も動かない。根付いてしまっている。
『……まだ、眠いの?』
「まぁ」
『……朝ごはん食べよう?』
「まだ、寝るし」
『……あったかいよ今日』
「いや、まだ寒いし。冬だよ?」
『んー、布団から出てみなよ』
「寒いしやだ」
『…全く一松兄さんは一松兄さんだね』
「ななしもななしだよ」
ようやっとハッキリ目が覚めたらしい一松。
ななしも撫でていた手を止めるが、一松はもっとと強請るように下ろした手を自分で頭に載せる。本格的に猫みたいな一松、いつかゴロゴロ言い出しそうとぼんやり考えながら柔らかい毛をなでてみる。
再びまどろみが一松を、襲う。
これはいけないとななしは手をぱっとはなす。不服とばかりにななしをじとりと見つめるがそれを知らんぷり。ここでまた、寝られては自分も朝ごはんを食べられない。
さぁ、早く行こと急かすように一松の両手をつかんで布団から引きずり出す。
「ちょ、痛いから」
『……なら起きる?起きるならやめて上げる』
「ななしの癖に生意気なんだけど…」
『…そういうこという。もぅ、お腹空いた』
「ななしって、昨日バイトじゃなかった?なんでこんな、早起きなの」
『…めが、覚めたから』
「ジジィじゃん」
『同い年!』
「しょうがないから起きるけど、なんか、ななしの言いなりになってるみたいでやなんだけど」
『あー、優しくない一松兄さん嫌いかも』
「起きる」
相当嫌われたくないらしい。
咄嗟にガバリと起き上がりパジャマからパーカーに着替える。ななしの一言の影響力はすさまじい。
なんとなくアクビを噛み殺しながら布団を転がす。「下行こう」とぶっきらぼうに呟けば、『うん』と爽やかに返事が返ってくる。
自然と繋がった手。もちろん恋人繋ぎで。
ななしも拒むことはしないで、より一松に近寄る。2人の距離はゼロになると暖かい日にも関わらずもっともっと暖かくなって。
一松も少しだけ腕まくりをした。
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