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おそ松→ライオン
カラ松→黒豹
チョロ松→チーター
一松→虎
十四松→ハイエナ
トド松→ジャッカル
ななし→野うさぎ
俺には6匹の兄がいる。
いかつくて、凶暴な兄が。
一番上のおそ松兄さんはライオン。百獣の王なだけあってめちゃくちゃ強いんだけど、朝に滅法弱い。次男のカラ松兄さんは黒豹でとにかくワイルド。なんでサングラスをしてるのかは未だにわからない。三男のチョロ松兄さんはチーター。足の速さなら誰にも負けない。四男の一松兄さんは虎。おっとりしてるけど子分が沢山いる。五男の十四松兄さんはハイエナ。いつも楽しそうに走り回っている。六男のトド松兄さんはジャッカルであざとい。自分が可愛いとわかってるらしく、あざとい。で、俺は末弟のななし。…野うさぎです。
根っから父さんの血を受け継いだ俺は体も気も小さい草食動物にそだった。
だからか、兄さん達は俺によくしてくれる、甘やかしてくれるし優しい。
だけど俺はそんなの望んでいない。何より兄さん達のせいで草食動物の仲間が全然できない。解せない!
で、ようやく出来た草食動物の友人達と今日は丘の上で遊ぶ予定だったのに。
「えー、ななしは兄ちゃんとひるねするんだろ??」
「今日は背中に乗せてななしと散歩に出かける予定だったんだが…」
「でかける?誰と?危ない友人じゃないだろうね?僕が調べてあげるよ」
「…は、今から?僕を置いてくわけ?」
「なになに?パーティすんの!?すんげー!いいなー!いいなー!」
「馬鹿なの?丘の上で遊ぶとかさ、猛禽類に食べられるよ?」
『………』
「ほら、やっぱりあぶないし!兄ちゃん無しで外歩かない方がいいって!」
『……っく!』
「?なぁに?ななし」
『……行くったら行く!』
「あ!こら!」
「ななしー!!?」
兄さん達の過保護もいい加減うんざりなんだよ。昨日の夜父さんととった新鮮な木のみで作ったサンドイッチを入れたバスケットをかかえて俺は勢いよく走った。
流石にチョロ松兄さんには勝てる気はしなかったから、友達のコンゴウインコの翼を借りることにして。飛び上がったコンゴウインコの足につかまって俺は丘の上を目指す。下の方から兄さん達の声が聞こえたけど今日は無視だ。いいかげん歳も同じな俺を子供扱いしないで欲しい。
特におそ松兄さんとチョロ松兄さん。あの、2人は異常だ。
なかなか母さんが一人で巣を作ることを許可してくれないから家から離れなれないけど俺はいつでも独り立ちしたいんだ。
だから、少しくらいは大目に見て欲しいんだけど。
『……ありがとうコンゴウインコ!』
「あ!ようななしじゃねぇか!」
『……チビ太さん!ほかのみんなも集まってる!』
丘の上には既に友人が集まっていた。モグラのチビ太さんは今日も熱々のおでんを何処からか調達したみたい。
それぞれ持ち寄ったご飯を真ん中に集めて、談笑しながらつまむ。
リスのクルミも、雀の葉っぱもどれも新鮮で美味しい。 俺のサンドイッチもみんなに好評で沢山無くなっていく。
笑いがたえなくて、楽しい。やっぱり肉食動物な兄さん達と一緒にいてはだめだ。ここが俺が落ち着く唯一の場所。
「それにしてもななしの作るサンドイッチ上手いなぁ!」
『……そうかな?もっと食べてよね!』
「おう!で、今日はあいつら来ないだろうな?」
『う、うん、』
「おそ松達がいるとなんだか縮こまっちまうんだよ。アヒルもリスも怖がってるし」
『……ご、ごめんなさい』
「まぁ、こねぇならいいじゃねぇか!せっかくなんだから楽しもうぜ!」
チビ太さんはそう言ってくれたけど、俺の気持ちは釈然としなかった。どうしてかモヤモヤしだして先程まであんなに美味しかったサンドイッチも今ではそんな風には感じることができない。ため息をついてどうして俺なんかが兄さん達の弟なのだろうと考えてみた。
答えは出ない。
三度目のため息が、口からこぼれた時。ざわりと草食動物が目を丸めた。草食動物は驚いた時にこうして目を丸める習性がある。そして、俺のでかく長ーい耳には確かに羽音がきこえた。
風をするどく切る音。
もしかして、
『、ち、チビ太さん!』
「な、なんでい!あいつら餌探しに北に行ったはずじゃ…」
「ごきげんよう、私たちの餌、あ、間違えた小動物達」
「間違えてるけど、結果は同じだし。ダハハハハ!」
ばぁさ、と巻き起こる風に俺は目を瞑った。目の前に立ちふさがるのは猛禽類である鷹と隼。鉤爪をならす様はまるで悪魔だ。
いまここにいる草食動物の中で俺が一番でかいから、リスやアヒル達は俺の後に隠れた。俺も友達を守るように前に出た。せめて弱気にはならないでいないとすぐにたべられてしまう。
なるべく自分を大きく見せないと!
『……な、なに!』
「ダハハハハ!こいつ胸はってやがる。ダメダメ、全然変わってないよ」
「美味そうな野うさぎ。脂がのって…私の晩酌に丁度いい。隼、狩っておしまい」
「へいへい」
『…わっ!?は、離して!』
「なかなか、美しい毛色に艶、健康状態もよさそうだ」
体か浮いた。隠し場所を失った友達が慌てる姿が目に入る。
隼の鉤爪が首にくい込む。体格差で何をしてもびくりともしない隼はにしにしといやらしい笑みを浮かべ、ななしを見ている。
そして鷹もかおをのぞかせて俺を見る。
鋭い目が俺のまん丸の目と合わさる。
ぶるりと体の芯から震えだしたんだ。
あぁ、死ぬ。
本能的に体が硬直した。
「頂きます、」
「何を頂くの?」
「は?この野うさぎにきまって、る、」
「カラ松、」
「おう!」
「あ!な、なにするのよ!私の羽が!?」
聞きなれた声がして、体の力が抜けた。
離された鉤爪、喉がやんわり痛くて仕方ない。
倒れた俺の前に太くたくましい足が見える。
そして、兄さんはけたたましく嘶く。
森が震えて地面が揺れるくらいの嘶きはあまりに力強くて俺は、あぁカッコいいな、なんて思う。
俺の前で、ガルルルと威嚇する声が6つ。
我先にと飛び立っていく鷹と隼をチーターがいちはやく阻止する。ハイエナが隼を、チーターが鷹を咥えライオンの前にベトりと叩きつけた。
「残念だったねー。ななしはただの野うさぎじゃないの」
「俺達の窮愛の中にいる野うさぎだ」
黒豹が牙をむきだして鷹の羽を踏み付ける。もがき逃げようとする鷹の羽を押さえつけているさまはやっぱり俺とは違って肉食動物。兄さん達と俺の違いをまじまじと見せつけられたみたいで嫌だったんだけど、それ以上にかっこよくて。
『に、兄さん!』
「うお!大丈夫か?ななし」
『、トド松兄さんの話をちゃんと聞いてれば…』
「まぁ、仕方ないよ。友達と遊びたかったの分かるし」
『……ごめんなさい』
「怪我はない!?痛むところは!!」
『……ないよ、チョロ松兄さん』
おそ松兄さんの足の下でいじける俺。本当に情けない。頭の上からクスクス笑うおそ松兄さんの声が聞こえる。
チョロ松兄さんが姿勢を低くしていじける俺に優しく笑いかけてくれた。
「あーあ、カラ松と十四松追いかけちゃった。まぁ、体力馬鹿だから仕方ないか」
「…有り余りすぎ。早く帰ろ。だるぃ」
『わわ!一松兄さん』
「あ、一松!ななしは俺の背中に乗せて帰るんだよ!」
「知らないよ」
一松兄さん、なんだかよっぽど疲れたみたいなんだけど。何かしてた?
まぁいいや。
「…何?」
「ななし!」
『ぁ、チビ太さん!みんな!怪我は?』
「無いぜ!助けてもらっちまったな…お前の兄貴の事見直したぜ!」
『!!』
「ありがとう!」
「かっこよかった!」
一松兄さんの足にたかるのは雀やアヒル。助けてくれてありがとうとか、沢山の言葉が飛び交う。
それが本当に本当にどうしようもなく嬉しくて。
『うん。自慢の兄さん達なんだ』
今度は素直に兄さん達を自慢してやった。
俺には6匹の兄がいる。
過保護で優しすぎてうざったらしいんだけど、どうしようもないくらいにかっこよくて、凛々しい。
頼りになるし助けてくれる。
俺はそんな兄さん達をとても尊敬してるんだ。
一緒に行くぞ、どこまでも!
(付いてきてくれたら嬉しいです)
カラ松→黒豹
チョロ松→チーター
一松→虎
十四松→ハイエナ
トド松→ジャッカル
ななし→野うさぎ
俺には6匹の兄がいる。
いかつくて、凶暴な兄が。
一番上のおそ松兄さんはライオン。百獣の王なだけあってめちゃくちゃ強いんだけど、朝に滅法弱い。次男のカラ松兄さんは黒豹でとにかくワイルド。なんでサングラスをしてるのかは未だにわからない。三男のチョロ松兄さんはチーター。足の速さなら誰にも負けない。四男の一松兄さんは虎。おっとりしてるけど子分が沢山いる。五男の十四松兄さんはハイエナ。いつも楽しそうに走り回っている。六男のトド松兄さんはジャッカルであざとい。自分が可愛いとわかってるらしく、あざとい。で、俺は末弟のななし。…野うさぎです。
根っから父さんの血を受け継いだ俺は体も気も小さい草食動物にそだった。
だからか、兄さん達は俺によくしてくれる、甘やかしてくれるし優しい。
だけど俺はそんなの望んでいない。何より兄さん達のせいで草食動物の仲間が全然できない。解せない!
で、ようやく出来た草食動物の友人達と今日は丘の上で遊ぶ予定だったのに。
「えー、ななしは兄ちゃんとひるねするんだろ??」
「今日は背中に乗せてななしと散歩に出かける予定だったんだが…」
「でかける?誰と?危ない友人じゃないだろうね?僕が調べてあげるよ」
「…は、今から?僕を置いてくわけ?」
「なになに?パーティすんの!?すんげー!いいなー!いいなー!」
「馬鹿なの?丘の上で遊ぶとかさ、猛禽類に食べられるよ?」
『………』
「ほら、やっぱりあぶないし!兄ちゃん無しで外歩かない方がいいって!」
『……っく!』
「?なぁに?ななし」
『……行くったら行く!』
「あ!こら!」
「ななしー!!?」
兄さん達の過保護もいい加減うんざりなんだよ。昨日の夜父さんととった新鮮な木のみで作ったサンドイッチを入れたバスケットをかかえて俺は勢いよく走った。
流石にチョロ松兄さんには勝てる気はしなかったから、友達のコンゴウインコの翼を借りることにして。飛び上がったコンゴウインコの足につかまって俺は丘の上を目指す。下の方から兄さん達の声が聞こえたけど今日は無視だ。いいかげん歳も同じな俺を子供扱いしないで欲しい。
特におそ松兄さんとチョロ松兄さん。あの、2人は異常だ。
なかなか母さんが一人で巣を作ることを許可してくれないから家から離れなれないけど俺はいつでも独り立ちしたいんだ。
だから、少しくらいは大目に見て欲しいんだけど。
『……ありがとうコンゴウインコ!』
「あ!ようななしじゃねぇか!」
『……チビ太さん!ほかのみんなも集まってる!』
丘の上には既に友人が集まっていた。モグラのチビ太さんは今日も熱々のおでんを何処からか調達したみたい。
それぞれ持ち寄ったご飯を真ん中に集めて、談笑しながらつまむ。
リスのクルミも、雀の葉っぱもどれも新鮮で美味しい。 俺のサンドイッチもみんなに好評で沢山無くなっていく。
笑いがたえなくて、楽しい。やっぱり肉食動物な兄さん達と一緒にいてはだめだ。ここが俺が落ち着く唯一の場所。
「それにしてもななしの作るサンドイッチ上手いなぁ!」
『……そうかな?もっと食べてよね!』
「おう!で、今日はあいつら来ないだろうな?」
『う、うん、』
「おそ松達がいるとなんだか縮こまっちまうんだよ。アヒルもリスも怖がってるし」
『……ご、ごめんなさい』
「まぁ、こねぇならいいじゃねぇか!せっかくなんだから楽しもうぜ!」
チビ太さんはそう言ってくれたけど、俺の気持ちは釈然としなかった。どうしてかモヤモヤしだして先程まであんなに美味しかったサンドイッチも今ではそんな風には感じることができない。ため息をついてどうして俺なんかが兄さん達の弟なのだろうと考えてみた。
答えは出ない。
三度目のため息が、口からこぼれた時。ざわりと草食動物が目を丸めた。草食動物は驚いた時にこうして目を丸める習性がある。そして、俺のでかく長ーい耳には確かに羽音がきこえた。
風をするどく切る音。
もしかして、
『、ち、チビ太さん!』
「な、なんでい!あいつら餌探しに北に行ったはずじゃ…」
「ごきげんよう、私たちの餌、あ、間違えた小動物達」
「間違えてるけど、結果は同じだし。ダハハハハ!」
ばぁさ、と巻き起こる風に俺は目を瞑った。目の前に立ちふさがるのは猛禽類である鷹と隼。鉤爪をならす様はまるで悪魔だ。
いまここにいる草食動物の中で俺が一番でかいから、リスやアヒル達は俺の後に隠れた。俺も友達を守るように前に出た。せめて弱気にはならないでいないとすぐにたべられてしまう。
なるべく自分を大きく見せないと!
『……な、なに!』
「ダハハハハ!こいつ胸はってやがる。ダメダメ、全然変わってないよ」
「美味そうな野うさぎ。脂がのって…私の晩酌に丁度いい。隼、狩っておしまい」
「へいへい」
『…わっ!?は、離して!』
「なかなか、美しい毛色に艶、健康状態もよさそうだ」
体か浮いた。隠し場所を失った友達が慌てる姿が目に入る。
隼の鉤爪が首にくい込む。体格差で何をしてもびくりともしない隼はにしにしといやらしい笑みを浮かべ、ななしを見ている。
そして鷹もかおをのぞかせて俺を見る。
鋭い目が俺のまん丸の目と合わさる。
ぶるりと体の芯から震えだしたんだ。
あぁ、死ぬ。
本能的に体が硬直した。
「頂きます、」
「何を頂くの?」
「は?この野うさぎにきまって、る、」
「カラ松、」
「おう!」
「あ!な、なにするのよ!私の羽が!?」
聞きなれた声がして、体の力が抜けた。
離された鉤爪、喉がやんわり痛くて仕方ない。
倒れた俺の前に太くたくましい足が見える。
そして、兄さんはけたたましく嘶く。
森が震えて地面が揺れるくらいの嘶きはあまりに力強くて俺は、あぁカッコいいな、なんて思う。
俺の前で、ガルルルと威嚇する声が6つ。
我先にと飛び立っていく鷹と隼をチーターがいちはやく阻止する。ハイエナが隼を、チーターが鷹を咥えライオンの前にベトりと叩きつけた。
「残念だったねー。ななしはただの野うさぎじゃないの」
「俺達の窮愛の中にいる野うさぎだ」
黒豹が牙をむきだして鷹の羽を踏み付ける。もがき逃げようとする鷹の羽を押さえつけているさまはやっぱり俺とは違って肉食動物。兄さん達と俺の違いをまじまじと見せつけられたみたいで嫌だったんだけど、それ以上にかっこよくて。
『に、兄さん!』
「うお!大丈夫か?ななし」
『、トド松兄さんの話をちゃんと聞いてれば…』
「まぁ、仕方ないよ。友達と遊びたかったの分かるし」
『……ごめんなさい』
「怪我はない!?痛むところは!!」
『……ないよ、チョロ松兄さん』
おそ松兄さんの足の下でいじける俺。本当に情けない。頭の上からクスクス笑うおそ松兄さんの声が聞こえる。
チョロ松兄さんが姿勢を低くしていじける俺に優しく笑いかけてくれた。
「あーあ、カラ松と十四松追いかけちゃった。まぁ、体力馬鹿だから仕方ないか」
「…有り余りすぎ。早く帰ろ。だるぃ」
『わわ!一松兄さん』
「あ、一松!ななしは俺の背中に乗せて帰るんだよ!」
「知らないよ」
一松兄さん、なんだかよっぽど疲れたみたいなんだけど。何かしてた?
まぁいいや。
「…何?」
「ななし!」
『ぁ、チビ太さん!みんな!怪我は?』
「無いぜ!助けてもらっちまったな…お前の兄貴の事見直したぜ!」
『!!』
「ありがとう!」
「かっこよかった!」
一松兄さんの足にたかるのは雀やアヒル。助けてくれてありがとうとか、沢山の言葉が飛び交う。
それが本当に本当にどうしようもなく嬉しくて。
『うん。自慢の兄さん達なんだ』
今度は素直に兄さん達を自慢してやった。
俺には6匹の兄がいる。
過保護で優しすぎてうざったらしいんだけど、どうしようもないくらいにかっこよくて、凛々しい。
頼りになるし助けてくれる。
俺はそんな兄さん達をとても尊敬してるんだ。
一緒に行くぞ、どこまでも!
(付いてきてくれたら嬉しいです)