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「こんなただの水みたいな液体が、ねぇ…」
おそ松は小さな瓶に入った液体をまじまじ見つめた。電気に透かしてみたり揺らしてみたり。しかし特に変わった様子は見られない。
この液体、実はあのデカパン博士からもらったその名もラッキースケベ薬。名前のまんまである。
その薬をたまたま譲り受けたおそ松はもらった瞬間にななしに使うと決めていたが、あまりに信憑性がない。そのため使うか使わないか考え倦ねていた。
しかし使ってみて何も起こらなければそれまでだし、起これば万々歳。使わない理由もさして見当たらないためおそ松はななしが寝ている7つ子ルームにむかった。
今日の朝、バイトから帰ってきたななしは未だに爆睡中だ。
口を開けて寝ている可愛い未松におそ松は鼻の下を伸ばしながらラッキースケベ薬を飲ませた。
『んくっ、』と寝ながらもちゃんと飲んだななしの傍におそ松は正座する。
ワクワクした面持ちでななしが目を覚ますのを待つ。
「…起きないし…ななしちゃーん?」
『……ん?おそ松兄さん?』
「おはよ!」
『おはよう、おそ松兄さん』
「なんなかわったことない!?」
『……?よく分かんないけど…?』
「えー、まじでか!」
やっぱりただの水だったのか。
多少だが期待していたおそ松はガッカリうなだれる。そのまま部屋を出ようと立ち上がると下から「ニート達!イチゴよ!」と松代の声が響いた。
「ラッキーイチゴだって!ななし行こうぜ?」
『……うん』
「早く!全部食べちゃうよ~」
『ま、待って、っあ!』
「?」
ななしの手を引いて走り出せばビリっと何かが破ける音がした。
同時にカランとなにかが地面に落ちる音。足元に落ちたのはどうやらボタンのようだ。
拾い上げてみればよく見るボタン。そう7つ子のパジャマのボタン。
そこでハッとしたおそ松はななしのパジャマをみる。
「うわぁ!?」
『……っ、ご、ごめんなさい!』
ななしのパジャマは胸元がぱっくり開いていた。真横に裂けたパジャマはどうやら柱の釘にひかかったらしい。
裂けたパジャマから覗く胸。
…なにあの破廉恥な乳首!やばくない!!エロくない!!やばい!目に焼き付けよ!
おそ松がガン見して来るのでいたたまれず胸を隠すななし。それすら破廉恥である。
そこでおそ松はハッと思い出す。これ、ラッキースケベ薬のおかげじゃね?と。
あわあわ慌ててパーカーに着替えるななしを横目におそ松はにやりと笑った。
「あら?おそ松とななししかいないの?」
「みたいだね」
『……うん』
「隣のおばさんがね、分けてくれたのよ!へたきっといたから、食べなさい。母さんちょっと買い物にいってくるわ」
『……いってらっしゃい』
「バイバイー!いえーい!イチゴ!久々じゃん!練乳練乳!」
『……甘い、』
「練乳要らない?」
『……俺はいらないよ。おそ松兄さんはつけなよ』
「そうするー!」
ラッキースケベ薬が本物であることを確信したおそ松の機嫌はかなりいい。一方ななしは少しげんなりしているようであった。
冷蔵庫から練乳を取り出しスキップでやって来たおそ松。ヘタのないイチゴに練乳を、かけて1口。
「甘いー!」と次々にイチゴを口に入れるおそ松に習いななしも二個目のイチゴに手を伸ばした。
するとどこからか「にゃあ」とネコの鳴き声が聞こえた。窓には一松とよくいる白の猫がいた。窓は開け放されているためその白い猫は華麗なジャンプで中に入ってきた。
が、
ブチュッ
『……………』
「ぶはっ!?それはヤバイよ!」
『……最悪だ、』
華麗なジャンプの着地地点には練乳のチューブ。蓋をしていなかった練乳は猫の着地の勢いで大漁に飛び出した。
命中したのはやはりななしだ。顔面から練乳をあび、うわぁっと落胆の声を上げる。
…あれはやっばい!めちゃくちゃエロい!しばらくズリネタに困らなくなるくらい、エロい!御馳走様です、デカパン博士!
顎を伝いポタポタ垂れる白いドロドロした液体(練乳)をななしは舐める。あまり練乳が得意でないななしは甘さにうげぇっと舌を出す。しかしおそ松にはそれすらもエロく見えるのだ。
「ベタベタじゃん。昼間だけど銭湯いく?どうせ人いないだろうし。付いてくよ?」
『……行く。ごめんなさい、兄さん。巻き込んで』
「何シュンとしてんだよ!可愛いななしのためなら兄ちゃん何だってするし!着替えは?」
『……ここにないや。上(二階)』
「じゃ、これ着とけ。あ、タオルも持ってくるまで、着ちゃダメだぞ!」
『うん、……はぁ……迷惑かけちゃったなぁ』
着とけと渡されたのは灰の生地に赤の松が書かれたパーカー。
おそ松が走っていった後ひとり呟くななしはやはりシュンとしている。帰ってきたおそ松は濡れたタオルでななしの顔を拭く。
桶とシャンプー、ボディソープをもって2人は昼間から銭湯に向かった。
やはりま昼間から銭湯に入る人はいないらしくおそ松とななしの2人だけである。ななしは体のベタベタをいち早く取りたい為急いで服を脱ぐ。腰にたおるをまいたまま急いで湯船を目指す。
「走ると転ぶよ」
『……平気だし。おそ松兄さんじゃないんだから』
「俺も転ばないし!転ぶなら十四松あたりっうわぁ!?」
『お、おそ松兄さん!!』
つるりん。
足し元の石鹸の存在など露知らず。
ドジっ子のごとくおそ松はその石鹸にて転ぶ。すんででななしが支えるも、一回り小さいななしが彼を支えられるはずもなく。あっけなく2人は倒れた。
『……いたた、』
「ま、まじ!?大丈夫?ななし」
『……背中痛いけどまぁ、平気…おそ松兄さんは?』
「あー 俺…ある意味平気じゃないよ」
…だって俺裸でななし、押し倒してるんだよ?平気なはずがない、理性が。
裸で密着した体。
重さに顔をしかめるななし。
銭湯で上気した頬。
恥ずかしさに震えるななし。
あ、これダメだ。
理性なんてクソ喰らえだ。
「エロいねー。兄ちゃんこんなんにしたのななしだからね?」
『え?ぁ、……ご、ごめんなさい』
「なら、責任とってね!」
『へ?……お、おそ松兄さん!ん!』
おそ松の理性はログアウトしました。
デカパン博士からもらったラッキースケベ薬の事など既に忘れ、おそ松は無我夢中でななしにキスをしたんだとか。
で、逆上せたななしをおぶるはめになったがおそ松の顔はいつに無く幸せそうだった。
end