企画・リクエスト等
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
『こんばんは、おばさん』
「あらァ、いらっしゃい!さむかったでしょう?上がって。ニート達は二階にいるから」
『あ、ケーキです。ぜひ、食べてください』
「本当かい?まぁ、立派なケーキ!後で切り分けて持っていくわ」
『ありがとうございます、おじゃまします』
「どうぞ」
松野家にやってきたななしはネクタイを緩めて6つ子のまつ部屋に行く。クリスマスパーティーをしようと、誘われていたが今日は残業が入り大遅刻。九時集合が時刻は十時をまわっている。
いそいそ階段を上がり6つ子の部屋の麩をひく。
『メリークリスマス!6つ子!』
ガバッと開いたが元気のいい返事がなく不思議に思いあたりを見渡せば。それぞれの色のサンタコスチュームをきた松がいる。しかし皆目がうつろなうえやっていることはいつもと変わらない。おそ松は漫画をよんで、カラ松は鏡を見て、チョロ松は求人をみて、一松は猫とたわむれて、十四松とトド松は野球盤を。
あれ?今日クリスマスじゃなかった?と紙袋の中のプレゼントを見て思う。
「あ、ななしじゃん!」
『おそ松、なんだこれ』
「何って別に変わらなくない?」
『いや、変わらなさすぎると言うか、なんと言うか』
「フッ、変わらない方が素敵だろ?」
『それはそうだけど…遅刻しちゃったからかぁ?』
「ななしっー!野球盤しよっ!」
「えー、僕と写真撮ろうよ」
「…猫、触りたいでしょ」
「はぁ?ダメダメ!ななしは俺とパチンコデートするんだよ」
「フッ、夜景デートと洒落こもうじゃないか」
「コラコラ皆、ななしは仕事で疲れてるんだよ。僕と家でのんびりしよう、ね?」
『えと。な、なんで張り合ってるんだ?』
「張り合ってないよ、」
「俺達」
「仲のいい」
「…ステキナ」
「6つ子!」
「だからねー」
各々そういったものの目が笑ってない。あのチョロ松でさえ笑が黒い。ななしはよく分からないままとりあえず座る。すると勢いよくトド松と十四松がななしの両サイドにやってきた。あざとく上目でななしをみつめるトド松。キラキラした目でななしをみつめる十四松。
『ど、どうした?』
「ななしはー、誰とクリスマス過ごしたいの?」
「僕でしょー!!」
トド松の一言に空気がぴしりと凍りついた。十四松は良くも悪くも分かっていないが部屋中火花が散るわ散るわで大変だ。
ななし自身皆で過ごせばいいと思うのだが、6つ子にはそうはいかないらしい。
「俺!」「俺だ」「僕だよ!」「…僕じゃないの?」「僕僕~!」「僕だよね!」
6つ子の(クリスマス時)めんどくさいこと。
聖夜はリア充ばかりでイラついているのだろう。
解決策に自分らもリア充になればいいと思ったのか。全く解決にはなっていないがそう思ったのであろうことはなんとなしにわかる。
『ほらさ、リア充ってさ何もカップルを指すだけじゃないじゃん?友達とパーティーするのもリア充だぜ?』
「は?友達じゃねぇし。兄弟だし。ほらななし行こうぜ!」
『引くな!おそ松!』
「おそ松、ななしが嫌がってるだろう。ほら、俺とステキなミッドナイトを過ごそう」
『カラ松?』
「外は曇ってるから星見えないよ。そんなんよりやっぱりおこたでまったりしよう?」
『ちょ!ふくのびるから!』
「…そんなのいつもできるし。ななし僕と過ごしたいよね?ねぇ?」
『い、一松目、怖いからっ』
「はいはいはーい!ななしは野球盤やりたいよね!?やりたい!?やったー!」
『首、首がっ』
「十四松兄さん!ななし死んじゃうよ!!そんで、ななしは誰にもわたさないからね!」
『渡さないって…』
俺は、俺のだから。
やはりおそ松達はクリボッチが嫌で、6つ子で過ごしたくないようだ。
困った。ななしとしては酒を飲みながらワイワイする予定だった。しかし6つ子は、納得しない。
『てかさー、誰かひとりとなんて嫌だよ。皆で飲もうよ』
「~っ。ななしは可愛いよな!本当に、癒しだわ、まじ癒される!!」
『じゃ、癒すから皆で飲もうぜ!プレゼントも、買ってきた!』
「本当に!!」
「わーい!クリスマスプレゼント!」
『酒も買ってきたし。どうせなら、リア充に負けないくらい楽しもう!』
「そうだな、カラ松ボーイ」
「じゃ。僕、ななしの隣ねー!あ、写真写真!」
「俺も!」
「…僕も」
「兄に譲れよトド松!クリスマスくらいななしを堪能したい!」
「兄さんこそ、弟に譲りなよ」
『また、始まった』
「ねぇ、ななし、サンタはいるよねー?」
『お、おう!いるよ!あぁ、もちろんいるさ!』
「十四松ぅ!ちゃっかり、隣に座るなよ!」
「えー?」
『もう、うるさいな!どこでも一緒じゃん!』
「全然違う!気持ち的に!」
『面倒くさいな、6つ子(お前ら)。はいはい、さっき十四松とトド松だったからおそ松と一松な。ケーキ食べる時はチョロ松とカラ松』
「ほらぁー!どいたどいた!」
「大人気ない!おそ松兄さん!」
「狡い!」
もう、仕方が無いのでおそ松と一松を隣に座らせた。腕にくっついてくるおそ松と肩に頭を載せる一松。
暖かいがおもい。
『ほい、おそ松』
「サンキュー!」
『カラ松』
「ありがとうカラ松ボーイ」
『チョロ松』
「ありがとうななし!」
『一松』
「……ありがと」
『十四松』
「わーい!ななしありがとー!」
『トド松』
「うん!ありがとうななしっ」
それぞれにあった、値段のだいたい同じものをプレゼントとした。喜びようが尋常じゃなくて狂気の沙汰だがそれでも喜んで貰えて嬉しいななしはニコニコ笑っている。
感極まったおそ松がななしに抱きついたのを皮切りに皆が抱きついてきて苦しい。
「こら、兄さんの邪魔するなよ」
「やーだね!」
「僕も相撲やる!」
「相撲じゃないよ十四松兄さん」
「…クソ松、手が当たってんだけど」
「フッ、ななしに触れられて兄弟の仲もふかまる。まさに一石二鳥だな」
「何か違うよカラ松」
『苦しいんだけど』
「ほら、お前ら離れろよ!一番に抱きついたの俺だから」
「順番は関係ないだろ!」
「ここは、譲れないなマイブラザー」
「だからななし仕事でつかれてるから!」
「…兄さんも抱きついてるじゃん」
「はっけよーいのこった!」
「だから、相撲じゃないって!」
プレゼントをあげればおとなしくなると信じたが第二ラウンドが開催された。
そのうちにうるさいっと1階から松野母がやってきて喧嘩は止まるが、すぐにまた再熱したのは言うまでもない。
ゆっくりケーキを、食べる日まもなく寝落ちしたのだった。
end