おそ松さ/ん
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F6/おそ松性格悪いです
「あーあ、めんどくさいなー」
目の前にある焼却炉の中に呟いた彼、松野おそ松は手に持っていた全てのものを投げ入れた。
ぼうっと火がつき勢いよく燃え上がる手紙やクッキー。全ては先程出会った女子生徒から貰ったものなのである。
しかしおそ松はふぁ、とあくびを漏らしながら燃えゆくいわゆるゴミたちを眺めているだけだった。
6つ子の長男にして、リーダー。爽やかジャスティス松野おそ松。なんて呼ばれてはいるが、おそ松からすればかなり不本意極まりないのだ。
そうではなかったのにイメージが定着してしまったため、むやみに何にもできない日常になってしまっている。そんな日々にどこか嫌気がさしているおそ松は今日も今日とて、黄色い悲鳴が騒音にしか聞こえない。貰ったものすら煩わしいくて仕方が無い。
どうにもこうにもうまく行かない日々を嫌悪しつつ、それでもF6の松野おそ松として生きていかなければならない事実に彼はゆるーくため息を付く。
「あ、残ってた。よくやるよね、読まないのに」
さぁて、戻ろうかなとポケットにてを突っ込む。しかしその手が何かにあたりおそ松は首をかしげる。
取り出せば1枚のラブレター。全てを燃やしたはずなのに1枚だけのこっていたらしい。
二度手間になった事にイラつきながら焼却炉に、踵を返す。
そして手紙をバラバラに破いてさっと焼却炉に投げ捨てた。
「…あー、だるい、な?」
『あ、』
振り返った先には同じ赤塚学院の制服を着た男子生徒がいた。男子生徒は禁止されているタバコを、1本口に咥えたままおそ松を呆気からんと見ている。
長い沈黙の中、男子生徒は指差しおそ松を鋭く見つめた。
『あんた、性格悪いね』
「え?なにいってるの。俺は別に普通だよ?」
『取り繕ったって無駄無駄。みてたから』
「…あっ、そう、別にいいけど。だっていらないし。邪魔になるだけじゃん美味くもないしかさばるし」
『…うわぁ。仮にもF6名乗るあんたがそんな奴だっとは、しかもバレたのに落ち着いてるし』
くつくつ笑いながらタバコとライターを遊ばせている男子生徒はなぜだかすごく楽しそうである。
正直、おそ松にしたらバレても問題はないのだがF6の活動に支障をきたすのはかなり不本意である。それでは弟に迷惑がかかる、それだけは阻止しないと。
「なに、ばらしたいの?」
『ばらさねぇよ。興味無いだろ皆』
「マスコミに売ったら高くつくかもよ?」
『あいにく金には困ってない』
「まぁ、この学園に通ってたらそうだろうね」
『つか、まぁ。ここ座れよ?な?』
男子生徒は未だ楽しそうに段差に座っていた。隣をトントン叩くものだから、おそ松は渋渋腰を下ろす。
隣で『にしし』と笑い声が響いた後、カチッとライターの火がつく音。続いて、5時間めを知らせる始業のチャイム。今からいったって間に合いっこないからと、おそ松は男子生徒を一瞥する。
「なに、」
『なんかさ、似てるなーって』
「はぁ?俺とあんたが?」
『そそ。自分で言うのもなんだけどとても焦ってる感じ』
「あのさー、意味わかるように言って?」
『やっぱ、よく似てるよ。松野おそ松』
「本当に意味わかんないんだけど」
『なんていったら、伝わるかな…だからなんか、こう、取り囲まれてる…みたいな?』
「?」
『俺の父さんと母さんは、めちゃくちゃ有名な会社の社長と秘書。時期に俺が社長にならなきゃならないんだってさ。そのせいで、お前はこうして行かなきゃならない!てのをさ、色々いわれたんだ』
「へぇ」
『他人の評価ばかりを気にして表立って動けないって、気持ちはなんとなく分かる。アンタも受け取るのを断らないのはその気持ちのせいだろ?』
ぷはぁと煙を吐き出して男子生徒は語る。それがどこか嬉しそうに語られていくため、なんとなく戸惑うおそ松。
彼の言う他人の評価ばかりを気にする、という事は痛いほどよくわかるのだ。F6であるならば、そう見せなければならない。そのためには自分を押し込めなければならない部分が沢山ある。子供ではないからそこら辺の常識は兼ね備えていたつもりであるが、不服な部分ももちろん沢山あった。弟達に相談しようにもうまくいはずか無いから、ずっとずっと隠してきた気持ち。
そんな気持ちをピタリと言い当てた男子生徒。彼もまた似たような感情に苛まれているに違いない。
『うまくいくようで、行かないのが世の中なんだよなー』
「まぁね」
『あ、俺さななしって言うんだよ』
「知り合いですらないのに、ペラペラ喋ってたね」
『俺は知ってたよ、松野おそ松。爽やかジャスティスとは名ばかり。実はひん曲がってるお人ってね』
「言いたい放題!」
『いいじゃん!ね、松野!俺と友達になってくれよ!そうしたら沢山話せるし、素を見せあえる!』
「なに、1人で興奮してんだよ」
嬉嬉としてズイズイせまる男子生徒、ななし。タバコを咥えたまま迫るものだからおそ松は顔をそらす。
しかし、そんなおそ松の胸のうちはなんとなく明るくもあった。
言い当てられた事も、分かち合おうとしてくれる精神も。今までそんな風に、真正面からに友になろうと言ってくれた人物はいるのだろうか。
気恥ずかしさに顔を赤らめたおそ松。
「…いいかもしんないね。素を見せられる相手って。ストレス発散できる場所?みたいな」
『そうそう、松野!俺のことはななしでいいから』
「そ?じゃあ、おそ松でいいから」
『まじ!じゃあ、おそ松!いぇーい、なんだかすげぇ!おそ松!おそ松!』
「いや、どんだけ呼ぶんだよ!隣にいるし分かるわ」
『つい、めちゃくちゃ嬉しいんだよ。おそ松ライン教えろ』
「めちゃくちゃ強引だろ、こいつ」
『ななし!』
「……ななし」
『なんか、新鮮な感じだ!』
吸い終えた煙草を焼却炉に投げ入れたななしは楽しそうに携帯を取り出す。おそ松も仕方ないからと取りだして、2人はお互いの連絡先を知るのだ。
「てかさ、気になってたんだけど」
『おー?』
「ななしは普段そんなかんじじゃないの?」
『全然違う!かなり気持ち悪いよ、普段』
「え!気になるんだけど!」
『一人称は僕だし、普段は伊達眼鏡をはめてるかな』
「苦労してんな」
『お互い様だろ?おそ松』
「だな」
『だろ?』
「ななしはクラスなんなの?」
『3-2』
「え!?先輩かよ」
『一つだけじゃん!』
「知らなかった、ななしさんなんだな」
『ななしでイイから!』
「いや、ななしって呼ぶけど…身長低くない?」
『はい、アウトー!おそ松アウト!!』
「いた、痛いから地味に痛い」
『デコピンはな、してる方も痛いんだぞ』
「するなよ!」
キーンコーン……
『んあ!5時間め終わったな』
「なんか、嵐のようだった」
『俺はめちゃくちゃ楽しかったけどな』
次の授業もサボれよ!と言うななしに流石に出た方がいいと言い返すおそ松。
しかし『お前、いつもオールキャンセルで!とか、言ってんじゃん』の言葉に妙に納得。
その場に残って何時間も話した。
ちなみに、帰った後おそ松は頬がずっと痛かったらしい。
本人曰く、表情筋を使いすぎた。らしい。
鏡を見ながら頬をもむ。
その顔の嬉しそうなこと。
友達になりませんか?
(遠慮は無用!)
「あーあ、めんどくさいなー」
目の前にある焼却炉の中に呟いた彼、松野おそ松は手に持っていた全てのものを投げ入れた。
ぼうっと火がつき勢いよく燃え上がる手紙やクッキー。全ては先程出会った女子生徒から貰ったものなのである。
しかしおそ松はふぁ、とあくびを漏らしながら燃えゆくいわゆるゴミたちを眺めているだけだった。
6つ子の長男にして、リーダー。爽やかジャスティス松野おそ松。なんて呼ばれてはいるが、おそ松からすればかなり不本意極まりないのだ。
そうではなかったのにイメージが定着してしまったため、むやみに何にもできない日常になってしまっている。そんな日々にどこか嫌気がさしているおそ松は今日も今日とて、黄色い悲鳴が騒音にしか聞こえない。貰ったものすら煩わしいくて仕方が無い。
どうにもこうにもうまく行かない日々を嫌悪しつつ、それでもF6の松野おそ松として生きていかなければならない事実に彼はゆるーくため息を付く。
「あ、残ってた。よくやるよね、読まないのに」
さぁて、戻ろうかなとポケットにてを突っ込む。しかしその手が何かにあたりおそ松は首をかしげる。
取り出せば1枚のラブレター。全てを燃やしたはずなのに1枚だけのこっていたらしい。
二度手間になった事にイラつきながら焼却炉に、踵を返す。
そして手紙をバラバラに破いてさっと焼却炉に投げ捨てた。
「…あー、だるい、な?」
『あ、』
振り返った先には同じ赤塚学院の制服を着た男子生徒がいた。男子生徒は禁止されているタバコを、1本口に咥えたままおそ松を呆気からんと見ている。
長い沈黙の中、男子生徒は指差しおそ松を鋭く見つめた。
『あんた、性格悪いね』
「え?なにいってるの。俺は別に普通だよ?」
『取り繕ったって無駄無駄。みてたから』
「…あっ、そう、別にいいけど。だっていらないし。邪魔になるだけじゃん美味くもないしかさばるし」
『…うわぁ。仮にもF6名乗るあんたがそんな奴だっとは、しかもバレたのに落ち着いてるし』
くつくつ笑いながらタバコとライターを遊ばせている男子生徒はなぜだかすごく楽しそうである。
正直、おそ松にしたらバレても問題はないのだがF6の活動に支障をきたすのはかなり不本意である。それでは弟に迷惑がかかる、それだけは阻止しないと。
「なに、ばらしたいの?」
『ばらさねぇよ。興味無いだろ皆』
「マスコミに売ったら高くつくかもよ?」
『あいにく金には困ってない』
「まぁ、この学園に通ってたらそうだろうね」
『つか、まぁ。ここ座れよ?な?』
男子生徒は未だ楽しそうに段差に座っていた。隣をトントン叩くものだから、おそ松は渋渋腰を下ろす。
隣で『にしし』と笑い声が響いた後、カチッとライターの火がつく音。続いて、5時間めを知らせる始業のチャイム。今からいったって間に合いっこないからと、おそ松は男子生徒を一瞥する。
「なに、」
『なんかさ、似てるなーって』
「はぁ?俺とあんたが?」
『そそ。自分で言うのもなんだけどとても焦ってる感じ』
「あのさー、意味わかるように言って?」
『やっぱ、よく似てるよ。松野おそ松』
「本当に意味わかんないんだけど」
『なんていったら、伝わるかな…だからなんか、こう、取り囲まれてる…みたいな?』
「?」
『俺の父さんと母さんは、めちゃくちゃ有名な会社の社長と秘書。時期に俺が社長にならなきゃならないんだってさ。そのせいで、お前はこうして行かなきゃならない!てのをさ、色々いわれたんだ』
「へぇ」
『他人の評価ばかりを気にして表立って動けないって、気持ちはなんとなく分かる。アンタも受け取るのを断らないのはその気持ちのせいだろ?』
ぷはぁと煙を吐き出して男子生徒は語る。それがどこか嬉しそうに語られていくため、なんとなく戸惑うおそ松。
彼の言う他人の評価ばかりを気にする、という事は痛いほどよくわかるのだ。F6であるならば、そう見せなければならない。そのためには自分を押し込めなければならない部分が沢山ある。子供ではないからそこら辺の常識は兼ね備えていたつもりであるが、不服な部分ももちろん沢山あった。弟達に相談しようにもうまくいはずか無いから、ずっとずっと隠してきた気持ち。
そんな気持ちをピタリと言い当てた男子生徒。彼もまた似たような感情に苛まれているに違いない。
『うまくいくようで、行かないのが世の中なんだよなー』
「まぁね」
『あ、俺さななしって言うんだよ』
「知り合いですらないのに、ペラペラ喋ってたね」
『俺は知ってたよ、松野おそ松。爽やかジャスティスとは名ばかり。実はひん曲がってるお人ってね』
「言いたい放題!」
『いいじゃん!ね、松野!俺と友達になってくれよ!そうしたら沢山話せるし、素を見せあえる!』
「なに、1人で興奮してんだよ」
嬉嬉としてズイズイせまる男子生徒、ななし。タバコを咥えたまま迫るものだからおそ松は顔をそらす。
しかし、そんなおそ松の胸のうちはなんとなく明るくもあった。
言い当てられた事も、分かち合おうとしてくれる精神も。今までそんな風に、真正面からに友になろうと言ってくれた人物はいるのだろうか。
気恥ずかしさに顔を赤らめたおそ松。
「…いいかもしんないね。素を見せられる相手って。ストレス発散できる場所?みたいな」
『そうそう、松野!俺のことはななしでいいから』
「そ?じゃあ、おそ松でいいから」
『まじ!じゃあ、おそ松!いぇーい、なんだかすげぇ!おそ松!おそ松!』
「いや、どんだけ呼ぶんだよ!隣にいるし分かるわ」
『つい、めちゃくちゃ嬉しいんだよ。おそ松ライン教えろ』
「めちゃくちゃ強引だろ、こいつ」
『ななし!』
「……ななし」
『なんか、新鮮な感じだ!』
吸い終えた煙草を焼却炉に投げ入れたななしは楽しそうに携帯を取り出す。おそ松も仕方ないからと取りだして、2人はお互いの連絡先を知るのだ。
「てかさ、気になってたんだけど」
『おー?』
「ななしは普段そんなかんじじゃないの?」
『全然違う!かなり気持ち悪いよ、普段』
「え!気になるんだけど!」
『一人称は僕だし、普段は伊達眼鏡をはめてるかな』
「苦労してんな」
『お互い様だろ?おそ松』
「だな」
『だろ?』
「ななしはクラスなんなの?」
『3-2』
「え!?先輩かよ」
『一つだけじゃん!』
「知らなかった、ななしさんなんだな」
『ななしでイイから!』
「いや、ななしって呼ぶけど…身長低くない?」
『はい、アウトー!おそ松アウト!!』
「いた、痛いから地味に痛い」
『デコピンはな、してる方も痛いんだぞ』
「するなよ!」
キーンコーン……
『んあ!5時間め終わったな』
「なんか、嵐のようだった」
『俺はめちゃくちゃ楽しかったけどな』
次の授業もサボれよ!と言うななしに流石に出た方がいいと言い返すおそ松。
しかし『お前、いつもオールキャンセルで!とか、言ってんじゃん』の言葉に妙に納得。
その場に残って何時間も話した。
ちなみに、帰った後おそ松は頬がずっと痛かったらしい。
本人曰く、表情筋を使いすぎた。らしい。
鏡を見ながら頬をもむ。
その顔の嬉しそうなこと。
友達になりませんか?
(遠慮は無用!)