嫌いかもしれない
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
『……ただいま』
チョコレートの入った袋を背後に隠しながらななしは帰宅する。パートから帰ってきていた母松代が「おかえりなさい」とキッチンから声を上げる。
二階にあがろうかと階段に向かうと松代がななしを止める。『なに?』と聞くと松代が手をエプロンでふきながらやってくる。
机の上に置いてあったお菓子のお盆をななしに渡す。中身は袋詰めのチョコレート。
「ニート達にあげて頂戴。どうせまた死んでるでしょ?」
『……はは、確かに』
「ななしも食べなさい、母さんからのバレンタイン」
『ん、ありがとう。母さん』
松代のそんな悲しいフォローに苦笑いしながら兄達はこの袋詰めチョコレートに耐えられるだろうかと考えながら二階を登る。
両手がふさがっているため足で襖をあけたななしを、兄達はいっせいに見つめる。
やはり絶望一色の彼らは松代のチョコレートを見るやいなや目を背け屍になる。
「あー、またチョコレート貰えなかった」
「カラ松ガール、俺はここだ」
「ななしたってないで、こっち座りなよ」
「……」
「チョコレート!チョコレート!」
「本当にバレンタインてなんなの、いやになるなぁ」
ぶつくさ言いながらも松代から貰った袋詰めのチョコレートをおそ松達は食べる。これは毎年恒例になりつつあるバレンタインの光景。
そんな寂しい光景に終止符を打つべくななしは『はい』とチョコレートの入った袋を目の前に差し出す。
キョトンとした兄弟達。ななしは袋からそれぞれのトレード色でラッピングされたチョコレートを各々に渡す。
『……ハッピーバレンタイン』
「う、え?あ?これ、まさかチョコレート?チョコレートォォ!!?」
『…うん、…チョコレート』
「ま、さか!これは!?」
『……チョコレート!』
「ぼぼぼぼぼ、ぼ僕に!!?」
『……そうそう、チョコレート』
「ななしから?僕にチョコレート?」
『……兄さんにチョコレート』
「チョコレートだぁぁあ!!!」
『……チョコレート!!』
「ななしが買ってくれたのー?チョコレート!」
『……ふふ、チョコレート』
「ななし!!やっぱりお前は俺の嫁!大好き!愛してる!ちゅうしてあげる」
『いや、いい』
「ななし、本当にありがとう。優しいんだな」
「ありがとうななし、一緒にたべようね」
「チョコレート!一松兄さんチョコレート!」
「うんチョコレートだね」
「開けていい?ななし」
『…うん、見てみようよ』
「はこの中身はなんだろなぁ!」
おそ松はラッピングをバリバリ破くと黒のシンプルな箱が出てきた。貼られたシールはHappy Valentineと書かれており可愛らしくハートもあしらわれている。
ぬふふと気持ちの悪い笑い方をしながら蓋を開けると九つに仕切られた中にチョコレートが入っていた。シンプルな四角いチョコレートからハートのイチゴのチョコレートまで種類は様々だ。
目をキラキラさせるおそ松の肩越しにななしも中身を覗く。
「うまそー」
『ん、美味しそう』
「ん?ななし、口開けな」
『……丸くてアーモンド乗ったヤツ』
「はいはーい」
『あーん、』
おそ松とななしのやり取りを眺める兄弟達。チョロ松は下唇を噛みながらおそ松を睨んでいる。
ななしが咀嚼し飲み込むのを黙って眺めながら、感想を待つ。最中もおそ松の肩に手を載せているためおそ松はニヤニヤしている。
ななしがチョコレートを飲み込んだ。
「どうどう?美味しい?」
『……、?なんか、甘いと言うより薬品っぽい?』
「薬品?」
勘違いかな?と首をかしげるななしだったが次に彼が言葉を発した時事件は起きた。
『おそ松兄さん食べてみて』という前にななしが爆破した。厳密にはななしを取り巻くようにボンッとピンク色の煙が上がった。それはもうギャグ漫画のように。
「ななしーっっ!?え!何!?」
「く、煙が邪魔だ!十四松!」
「はいはい!吹き飛ばす!」
「チョロ松兄さん窓開けて窓!!」
「え!?ななし生きてる!?」
『ゲホッ、ゲホッ!生きてる!』
「な、なんな声高くない!!」
「え?ぁ、ななし?」
十四松の活躍によりすぐに煙がはれた。
現れたななしを見るやいなや兄達は口をこれでもかと言うほど開けて固まる。
そんな兄達の反応にななしも自分を見る。
些か服がいつもよりダボついている気がするし、肩が重い。何事かと体を見下ろせば何故か膨らんでいる胸。またの間がスッとしてなんだか落ち着かない。
『は?』と、上げた声もトド松が言った通りいつもより高い。
そう、ななしは女性になっていたのだ。
その事実に気がついた七つ子は声を張り上げた。
それは世界中に轟いたに違いない。
「な、ななん!なんで!?」
『……っ、!?……』
「ななし無言で動揺しないで何か言って!!」
『……お、俺どうなって…』
「おっぱーい!ななし!おっぱいいっぱい!」
『……じゅ、十四松兄さん!じりじり近寄らないで』
「十四松ぅぅう!お前がおっぱい好きなのはわかる!だけどこのおっぱいはだめだ!だめすぎる!俺のだから!!」
「違うだろ!!バカ兄貴ぃ!!つか、あんたのでもねぇから!?」
「ねぇ、ななし、本物?」
『んひっ!?』
「一松!止めないか!ななしとりあえず逃げろ!」
「んひってなに!?エロ過ぎんだろななしっ」
「兄さん達まって!ななし!!これ誰から買ったの?」
『……う、うぇ?あ、イヤミさんとチビ太さんから』
「あーちゃあ、これ美女薬だ」
「本当かトド松!?」
「確かでしょ!」
十四松と一松から逃げ回りながらトド松の話を聞く
ななしはイヤミ達に騙されたと怒り心頭だ。
暴走する黄色と紫色を止めるカラ松は「おそ松」と低く呼ぶと「分かってるって」と返すおそ松。
2人の目つきが変わると同時に、2人はチョコレートをぱくりと食べる。
目を見開くななしだったが2人ともまた女性になってくれた方が気が楽だ。
案の定美女薬の入ったチョコレートだったらしくおそ松とカラ松は女性になる。
「もー、行くわよカラ子」
「分かってるわよおそ子」
『え、中身も女性になる?』
「なるわけないだろななし、あいつら楽しんでるんだよ」
「ちょーマジ受けるんですけどー」
『……十四松兄さん』
「僕は食べない絶対」
「僕も」
「なんだっていいわ、早く殺りに行きましょう」
「いいわ一子、みんな行くわよ。あの出っ歯とハゲを殺りに行くわ!」
なんと十四松と一松もチョコレートを食べたらしい。常識人のチョロ松とトド松は食べなかったが。
それぞれフライパン、孫の手、猫、バットを持ちながらイヤミとチビ太を探し回る。
『……ごめんなさい……ごめんなさい、』
「平気だよ、ななし。チョコレートくれただけでも嬉しいから」
「そうだよ?だから謝らないで」
『……うん、あ、』
「?」
『……今ならチョコレート買えるから、また買うよ?ね?チョロ松兄さん、トド松兄さん?』
「っ~(か、可愛い!)」
「っ!(可愛いー!)」
「じゃあ、私も買うー!十四子からのバレンタイーン」
「いらないよ!?」
「あ!!あれ!」
『!いた!』
「カラ子!十四子!」
「分かったわ!」
「はーい!」
「ほんの出来心だったザンス」
「はぁ?出来心?ありえない、ななしを弄んだわけ?で、いくら貰ったの?言いなさいよ」
ところ変わってとあるジャングル。そびえ立つ檻の中には立派な虎とイヤミ、チビ太。彼らがここに入るのは二度目だ。
一子が檻の前で仁王立ちしながら虎に指示を出す。
「ろ、六千円だ!六千円だバーロー!」
「ななし間違いないかしら?」
『ぅ、うん、』
「拇印だしなさい」
「はぁ!?」
「どうせ鍵レンタルするんでしょ?」
「する!する!」
「拇印の前に幾らか教えるザンス!」
「はい」
「700万!?」
「おかしいだろてやんでェバーローちくしょー!!」
「いいから拇印だしなさいよぉお!!!」
虎の咆哮と一子の叫び声がジャングルに木霊する。
ご愁傷様と同時にざまぁみろと笑ったななし。後ろであざーすっと声を上げる兄弟達。
イヤミとチビ太の叫び声はまだまだ続くのであった。
「あぁ、美女薬1時間で終わりかぁ」
『……よかったぁ』
「あ、この、チョコレートあまーい!」
「んあまぁ!!」
「僕は苦いやつがいいな」
『ぁ、これビターだよチョロ松兄さん』
「ん、子のチョコレートはウエハースがはいってるのか」
「猫の形とかありえない」
『……溶けちゃうよ一松兄さん』
「あ、ななしななし」
『?』
「はいこれー。俺からのチョコレート」
『……ハートにアイラブユーね』
バキッ
「あぁ!!痛い痛い!心が痛い!!」
『…どうやって食べればいいのさ』
「こうやって、ちいさくしなよ」
バキッバキッバキッ
「くそてめぇ!チョロ松ぅう!」
「なんだよ!」
「また始まったよ、カラ松兄さんとめて」
「やめるんだおそ松、チョロ松」
「うるせぇ!黙ってろ」
「あ、はい」
「弱っ!?」
『……ん、あこれうんまい』
「僕にもちょーだい!ななしー」
『はい』
「うまーい!」
700万とまではいかなかったが貰えたお金で
七つ子はチョコレートを大量買いした。勿論女子の時にだ。今度は柱に隠れずにどうどうと、だ。
まだたくさんあるチョコレート。
世の言うバレンタインては違うものの、これもまた一つの形のバレンタイン。
来年は一体どんなバレンタインが待っているのやら。
Happy Valentine
チョコレートの入った袋を背後に隠しながらななしは帰宅する。パートから帰ってきていた母松代が「おかえりなさい」とキッチンから声を上げる。
二階にあがろうかと階段に向かうと松代がななしを止める。『なに?』と聞くと松代が手をエプロンでふきながらやってくる。
机の上に置いてあったお菓子のお盆をななしに渡す。中身は袋詰めのチョコレート。
「ニート達にあげて頂戴。どうせまた死んでるでしょ?」
『……はは、確かに』
「ななしも食べなさい、母さんからのバレンタイン」
『ん、ありがとう。母さん』
松代のそんな悲しいフォローに苦笑いしながら兄達はこの袋詰めチョコレートに耐えられるだろうかと考えながら二階を登る。
両手がふさがっているため足で襖をあけたななしを、兄達はいっせいに見つめる。
やはり絶望一色の彼らは松代のチョコレートを見るやいなや目を背け屍になる。
「あー、またチョコレート貰えなかった」
「カラ松ガール、俺はここだ」
「ななしたってないで、こっち座りなよ」
「……」
「チョコレート!チョコレート!」
「本当にバレンタインてなんなの、いやになるなぁ」
ぶつくさ言いながらも松代から貰った袋詰めのチョコレートをおそ松達は食べる。これは毎年恒例になりつつあるバレンタインの光景。
そんな寂しい光景に終止符を打つべくななしは『はい』とチョコレートの入った袋を目の前に差し出す。
キョトンとした兄弟達。ななしは袋からそれぞれのトレード色でラッピングされたチョコレートを各々に渡す。
『……ハッピーバレンタイン』
「う、え?あ?これ、まさかチョコレート?チョコレートォォ!!?」
『…うん、…チョコレート』
「ま、さか!これは!?」
『……チョコレート!』
「ぼぼぼぼぼ、ぼ僕に!!?」
『……そうそう、チョコレート』
「ななしから?僕にチョコレート?」
『……兄さんにチョコレート』
「チョコレートだぁぁあ!!!」
『……チョコレート!!』
「ななしが買ってくれたのー?チョコレート!」
『……ふふ、チョコレート』
「ななし!!やっぱりお前は俺の嫁!大好き!愛してる!ちゅうしてあげる」
『いや、いい』
「ななし、本当にありがとう。優しいんだな」
「ありがとうななし、一緒にたべようね」
「チョコレート!一松兄さんチョコレート!」
「うんチョコレートだね」
「開けていい?ななし」
『…うん、見てみようよ』
「はこの中身はなんだろなぁ!」
おそ松はラッピングをバリバリ破くと黒のシンプルな箱が出てきた。貼られたシールはHappy Valentineと書かれており可愛らしくハートもあしらわれている。
ぬふふと気持ちの悪い笑い方をしながら蓋を開けると九つに仕切られた中にチョコレートが入っていた。シンプルな四角いチョコレートからハートのイチゴのチョコレートまで種類は様々だ。
目をキラキラさせるおそ松の肩越しにななしも中身を覗く。
「うまそー」
『ん、美味しそう』
「ん?ななし、口開けな」
『……丸くてアーモンド乗ったヤツ』
「はいはーい」
『あーん、』
おそ松とななしのやり取りを眺める兄弟達。チョロ松は下唇を噛みながらおそ松を睨んでいる。
ななしが咀嚼し飲み込むのを黙って眺めながら、感想を待つ。最中もおそ松の肩に手を載せているためおそ松はニヤニヤしている。
ななしがチョコレートを飲み込んだ。
「どうどう?美味しい?」
『……、?なんか、甘いと言うより薬品っぽい?』
「薬品?」
勘違いかな?と首をかしげるななしだったが次に彼が言葉を発した時事件は起きた。
『おそ松兄さん食べてみて』という前にななしが爆破した。厳密にはななしを取り巻くようにボンッとピンク色の煙が上がった。それはもうギャグ漫画のように。
「ななしーっっ!?え!何!?」
「く、煙が邪魔だ!十四松!」
「はいはい!吹き飛ばす!」
「チョロ松兄さん窓開けて窓!!」
「え!?ななし生きてる!?」
『ゲホッ、ゲホッ!生きてる!』
「な、なんな声高くない!!」
「え?ぁ、ななし?」
十四松の活躍によりすぐに煙がはれた。
現れたななしを見るやいなや兄達は口をこれでもかと言うほど開けて固まる。
そんな兄達の反応にななしも自分を見る。
些か服がいつもよりダボついている気がするし、肩が重い。何事かと体を見下ろせば何故か膨らんでいる胸。またの間がスッとしてなんだか落ち着かない。
『は?』と、上げた声もトド松が言った通りいつもより高い。
そう、ななしは女性になっていたのだ。
その事実に気がついた七つ子は声を張り上げた。
それは世界中に轟いたに違いない。
「な、ななん!なんで!?」
『……っ、!?……』
「ななし無言で動揺しないで何か言って!!」
『……お、俺どうなって…』
「おっぱーい!ななし!おっぱいいっぱい!」
『……じゅ、十四松兄さん!じりじり近寄らないで』
「十四松ぅぅう!お前がおっぱい好きなのはわかる!だけどこのおっぱいはだめだ!だめすぎる!俺のだから!!」
「違うだろ!!バカ兄貴ぃ!!つか、あんたのでもねぇから!?」
「ねぇ、ななし、本物?」
『んひっ!?』
「一松!止めないか!ななしとりあえず逃げろ!」
「んひってなに!?エロ過ぎんだろななしっ」
「兄さん達まって!ななし!!これ誰から買ったの?」
『……う、うぇ?あ、イヤミさんとチビ太さんから』
「あーちゃあ、これ美女薬だ」
「本当かトド松!?」
「確かでしょ!」
十四松と一松から逃げ回りながらトド松の話を聞く
ななしはイヤミ達に騙されたと怒り心頭だ。
暴走する黄色と紫色を止めるカラ松は「おそ松」と低く呼ぶと「分かってるって」と返すおそ松。
2人の目つきが変わると同時に、2人はチョコレートをぱくりと食べる。
目を見開くななしだったが2人ともまた女性になってくれた方が気が楽だ。
案の定美女薬の入ったチョコレートだったらしくおそ松とカラ松は女性になる。
「もー、行くわよカラ子」
「分かってるわよおそ子」
『え、中身も女性になる?』
「なるわけないだろななし、あいつら楽しんでるんだよ」
「ちょーマジ受けるんですけどー」
『……十四松兄さん』
「僕は食べない絶対」
「僕も」
「なんだっていいわ、早く殺りに行きましょう」
「いいわ一子、みんな行くわよ。あの出っ歯とハゲを殺りに行くわ!」
なんと十四松と一松もチョコレートを食べたらしい。常識人のチョロ松とトド松は食べなかったが。
それぞれフライパン、孫の手、猫、バットを持ちながらイヤミとチビ太を探し回る。
『……ごめんなさい……ごめんなさい、』
「平気だよ、ななし。チョコレートくれただけでも嬉しいから」
「そうだよ?だから謝らないで」
『……うん、あ、』
「?」
『……今ならチョコレート買えるから、また買うよ?ね?チョロ松兄さん、トド松兄さん?』
「っ~(か、可愛い!)」
「っ!(可愛いー!)」
「じゃあ、私も買うー!十四子からのバレンタイーン」
「いらないよ!?」
「あ!!あれ!」
『!いた!』
「カラ子!十四子!」
「分かったわ!」
「はーい!」
「ほんの出来心だったザンス」
「はぁ?出来心?ありえない、ななしを弄んだわけ?で、いくら貰ったの?言いなさいよ」
ところ変わってとあるジャングル。そびえ立つ檻の中には立派な虎とイヤミ、チビ太。彼らがここに入るのは二度目だ。
一子が檻の前で仁王立ちしながら虎に指示を出す。
「ろ、六千円だ!六千円だバーロー!」
「ななし間違いないかしら?」
『ぅ、うん、』
「拇印だしなさい」
「はぁ!?」
「どうせ鍵レンタルするんでしょ?」
「する!する!」
「拇印の前に幾らか教えるザンス!」
「はい」
「700万!?」
「おかしいだろてやんでェバーローちくしょー!!」
「いいから拇印だしなさいよぉお!!!」
虎の咆哮と一子の叫び声がジャングルに木霊する。
ご愁傷様と同時にざまぁみろと笑ったななし。後ろであざーすっと声を上げる兄弟達。
イヤミとチビ太の叫び声はまだまだ続くのであった。
「あぁ、美女薬1時間で終わりかぁ」
『……よかったぁ』
「あ、この、チョコレートあまーい!」
「んあまぁ!!」
「僕は苦いやつがいいな」
『ぁ、これビターだよチョロ松兄さん』
「ん、子のチョコレートはウエハースがはいってるのか」
「猫の形とかありえない」
『……溶けちゃうよ一松兄さん』
「あ、ななしななし」
『?』
「はいこれー。俺からのチョコレート」
『……ハートにアイラブユーね』
バキッ
「あぁ!!痛い痛い!心が痛い!!」
『…どうやって食べればいいのさ』
「こうやって、ちいさくしなよ」
バキッバキッバキッ
「くそてめぇ!チョロ松ぅう!」
「なんだよ!」
「また始まったよ、カラ松兄さんとめて」
「やめるんだおそ松、チョロ松」
「うるせぇ!黙ってろ」
「あ、はい」
「弱っ!?」
『……ん、あこれうんまい』
「僕にもちょーだい!ななしー」
『はい』
「うまーい!」
700万とまではいかなかったが貰えたお金で
七つ子はチョコレートを大量買いした。勿論女子の時にだ。今度は柱に隠れずにどうどうと、だ。
まだたくさんあるチョコレート。
世の言うバレンタインては違うものの、これもまた一つの形のバレンタイン。
来年は一体どんなバレンタインが待っているのやら。
Happy Valentine