嫌いかもしれない
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『………うぃー…んでさぁ~、………?チビ太さん聞いてる~?』
「ちょっと飲みすぎじゃねぇかななし」
『……飲まなきゃ、やってらんないっ…早くお酒ちょうだい…ひっく』
久々に店に来たと思ったらこれだ。悪酔いにもほどがあるぜ、バーロー。
ひっくひっくいいながらカウンターで酒を煽るななし。
顔を真っ赤にしてついでにいつも以上に目つきが悪い。
まぁ、こいつがおいらの店に来る時はだいたい悪酔いしてるけどな。
あとさんざん愚痴を聞かされる。正直鬱陶しいがななしなら仕方ない。いつも6人の馬鹿で破茶滅茶な兄からのストレスを感じてるだろうからな。
お前も苦労してんなななし。
『……分かってくれる?チビ太さん!』
「ん?あ、あぁ、わかるぜバーロー。そういう事もあるもんだ」
『……え、そうなんだ~。やっぱりチビ太さんもお尻に旗刺されたことあるんだ~』
「は!?それはない!適当に返事したけど、それはない!」
『……あー思い出しただけで腹が立つー!大根ちょうだい!』
「はぁ、はいよ」
『……だいたいいつも、なんでそんな時だけ……』
ペラペラしゃべるななしの饒舌なこと。アルコールが入ればこいつはいつまででも愚痴を吐き続ける。
だがな、むしゃむしゃ大根を食べながら愚痴るななしはどこか少しだけ嬉しそうだなって思う。
昔からあの馬鹿兄弟は有名。でもななしが有名かって言われたらそうじゃなかった。だって決まって悪さするのはななしの兄のおそ松達。今でこそ丸くなってはいるが昔は大部ひどかった気がする。
だから荒れに荒れてたおそ松達は"6つ子"として名を馳せてた。イタズラするのも悪さするのもだいたい6人だけだったからな。
そこにはななしはいなかった。
でも6人と全く遊んでいなかったわけじゃない。むしろよく遊んでるのを見ていた。
見ていたおいらにはよく分かる。6人はななしに対して兄弟の接し方をしてなかった。七つ子であるのにななしにだけ違う接し方をしてたんだ。でもどちらかというと、良い意味で。ベッタベタに甘やかして、これでもかってくらい過保護にしてた。
常に護られている、それがおいらが昔ななしに対して思ったこと。でも、ななし的にはそれが嫌で嫌で仕方ないらしい。七つ子なのに違う扱いを受けるのがどうにも腑に落ちなかったみたいだ。
で、大人になるにつれてななしが見つけ出した答が"一人でいる"ことだった訳。6人と関わらなければ甘やかせれる事もないと思ったんだと思う。今でさえ一人でいる事を好んでるみたいだし。
それでも、やっぱり些細なことでおそ松達とかかわれるのは嬉しいみたいだ。今も愚痴をこぼしてはいるが口元はあがったまま。
「冷えるぞバーロー」
『……いいもん、ポカポカしてるし』
「で、実は楽しかったんだろ」
『……ちょっとだけ。尻に旗刺されたけど……』
「てやんでい、同じことができるのはななし的には嬉しいよな。へへ、なんだかんだで兄貴が好きなんだな」
『…………まぁ、……』
ふにゃっと笑ったななし。なんとも健気じゃねぇか。
へへ、結局ななしも一人よりも皆が嬉しいんだな。おいらは一人っ子だからよくわかんないが。ななしを見てればなんとなく伝わってくる。
「ななし発見っ!!チビ太ーななし監禁罪で逮捕だ!ななし平気か!?」
『?……大丈夫だけど…』
「当たり前だろい!」
「フッ、ようやく見つけ出したぞ。マイブラザー。冷えているからこれ着てろ」
『……ふぁい』
「呂律回ってないじゃん…。沢山飲んだねななし」
『……ん、美味しいからね』
「ななし、大根貰うから」
『ん、』
「いいなー!僕も大根!あ、ななしカラシついてるよ」
『……へ?ん、ありがと、十四松兄さん』
「うわぁ、ななし手暖かいし!なんで!?」
『……トド松兄さんは冷たいね』
「まぁ、とりあえずチビ太!酒!」
「てやんでい、バーロー、コンチキショー!酒じゃねぇやい!ツケを払えバーロー!!」
「えー」
「えー、じゃねえやい!びた一文まけねぇからな!」
「はいはいー!僕払うから!はい!」
「ドングリじゃねぇか!」
「もー、かりかりしすぎだよチビ太!ほらカルシウム!」
「いや、それおいらのおでんの出汁に使うやつだから!」
「つけのことはノープランだ!」
「威張るなバーロー!」
「まぁまぁ、チビ太またこんど必ず払うから」
「チョロ松!お前のまたこんどはいつなんだ!バーロー!」
「……」
「一松!!逆になんか言えバーロー!」
『……はぁー、あ、しょうがないなぁ……チビ太さん。ほい、』
「え!?ななしの奢りなの!?」
『……つけはいつか必ず払いなよ兄さん達…』
おいらに札を一枚渡したななし。
こうなれば、どっちがどっちを甘やかしてるか分からないぞバーロー。
持ちつ持たれつな関係なわけだが、若しかしたらそれがお前ららしいんじゃねぇか?
早速カウンターにすわる兄達。の隣に誰が座るか揉めてる。結局カラ松と十四松に挟まれたみたいだ。ななしはふぁ、とあくびを漏らしながら船を漕いでやがる。
飲みすぎなんだよバーロー。
幸いカラ松のクソだっさい革ジャンを肩から羽織っているから寒くはないだろうが…。むしろクソだっさい(2回目)Vネック(カラ松の顔が印刷されてる)だけのカラ松の方が寒いんじゃないか?
まぁ別にいいけど。
「ななしねちゃったー?」
「十四松、ななし起きる」
「ほいほーい!」
「にしても、本当に可愛い寝顔」
「フッ、流石カラ松ボーイだ」
「まぁ、今日めちゃくちゃだったしねー。早く食べて帰ろうよ!」
「だね。また風邪ぶり返しちゃ可哀想だし」
あぁ、ななし。
お前は一人になるのは無理だぜバーロー。
もう受け入れて仲良く七つ子で暮らしな。
可愛さ余っての過保護なんだ。
これ以上どう転がっても変わりはしねぇよバーロー
。
暖かな、眼差し チビ太
(ご苦労なこった)
「ちょっと飲みすぎじゃねぇかななし」
『……飲まなきゃ、やってらんないっ…早くお酒ちょうだい…ひっく』
久々に店に来たと思ったらこれだ。悪酔いにもほどがあるぜ、バーロー。
ひっくひっくいいながらカウンターで酒を煽るななし。
顔を真っ赤にしてついでにいつも以上に目つきが悪い。
まぁ、こいつがおいらの店に来る時はだいたい悪酔いしてるけどな。
あとさんざん愚痴を聞かされる。正直鬱陶しいがななしなら仕方ない。いつも6人の馬鹿で破茶滅茶な兄からのストレスを感じてるだろうからな。
お前も苦労してんなななし。
『……分かってくれる?チビ太さん!』
「ん?あ、あぁ、わかるぜバーロー。そういう事もあるもんだ」
『……え、そうなんだ~。やっぱりチビ太さんもお尻に旗刺されたことあるんだ~』
「は!?それはない!適当に返事したけど、それはない!」
『……あー思い出しただけで腹が立つー!大根ちょうだい!』
「はぁ、はいよ」
『……だいたいいつも、なんでそんな時だけ……』
ペラペラしゃべるななしの饒舌なこと。アルコールが入ればこいつはいつまででも愚痴を吐き続ける。
だがな、むしゃむしゃ大根を食べながら愚痴るななしはどこか少しだけ嬉しそうだなって思う。
昔からあの馬鹿兄弟は有名。でもななしが有名かって言われたらそうじゃなかった。だって決まって悪さするのはななしの兄のおそ松達。今でこそ丸くなってはいるが昔は大部ひどかった気がする。
だから荒れに荒れてたおそ松達は"6つ子"として名を馳せてた。イタズラするのも悪さするのもだいたい6人だけだったからな。
そこにはななしはいなかった。
でも6人と全く遊んでいなかったわけじゃない。むしろよく遊んでるのを見ていた。
見ていたおいらにはよく分かる。6人はななしに対して兄弟の接し方をしてなかった。七つ子であるのにななしにだけ違う接し方をしてたんだ。でもどちらかというと、良い意味で。ベッタベタに甘やかして、これでもかってくらい過保護にしてた。
常に護られている、それがおいらが昔ななしに対して思ったこと。でも、ななし的にはそれが嫌で嫌で仕方ないらしい。七つ子なのに違う扱いを受けるのがどうにも腑に落ちなかったみたいだ。
で、大人になるにつれてななしが見つけ出した答が"一人でいる"ことだった訳。6人と関わらなければ甘やかせれる事もないと思ったんだと思う。今でさえ一人でいる事を好んでるみたいだし。
それでも、やっぱり些細なことでおそ松達とかかわれるのは嬉しいみたいだ。今も愚痴をこぼしてはいるが口元はあがったまま。
「冷えるぞバーロー」
『……いいもん、ポカポカしてるし』
「で、実は楽しかったんだろ」
『……ちょっとだけ。尻に旗刺されたけど……』
「てやんでい、同じことができるのはななし的には嬉しいよな。へへ、なんだかんだで兄貴が好きなんだな」
『…………まぁ、……』
ふにゃっと笑ったななし。なんとも健気じゃねぇか。
へへ、結局ななしも一人よりも皆が嬉しいんだな。おいらは一人っ子だからよくわかんないが。ななしを見てればなんとなく伝わってくる。
「ななし発見っ!!チビ太ーななし監禁罪で逮捕だ!ななし平気か!?」
『?……大丈夫だけど…』
「当たり前だろい!」
「フッ、ようやく見つけ出したぞ。マイブラザー。冷えているからこれ着てろ」
『……ふぁい』
「呂律回ってないじゃん…。沢山飲んだねななし」
『……ん、美味しいからね』
「ななし、大根貰うから」
『ん、』
「いいなー!僕も大根!あ、ななしカラシついてるよ」
『……へ?ん、ありがと、十四松兄さん』
「うわぁ、ななし手暖かいし!なんで!?」
『……トド松兄さんは冷たいね』
「まぁ、とりあえずチビ太!酒!」
「てやんでい、バーロー、コンチキショー!酒じゃねぇやい!ツケを払えバーロー!!」
「えー」
「えー、じゃねえやい!びた一文まけねぇからな!」
「はいはいー!僕払うから!はい!」
「ドングリじゃねぇか!」
「もー、かりかりしすぎだよチビ太!ほらカルシウム!」
「いや、それおいらのおでんの出汁に使うやつだから!」
「つけのことはノープランだ!」
「威張るなバーロー!」
「まぁまぁ、チビ太またこんど必ず払うから」
「チョロ松!お前のまたこんどはいつなんだ!バーロー!」
「……」
「一松!!逆になんか言えバーロー!」
『……はぁー、あ、しょうがないなぁ……チビ太さん。ほい、』
「え!?ななしの奢りなの!?」
『……つけはいつか必ず払いなよ兄さん達…』
おいらに札を一枚渡したななし。
こうなれば、どっちがどっちを甘やかしてるか分からないぞバーロー。
持ちつ持たれつな関係なわけだが、若しかしたらそれがお前ららしいんじゃねぇか?
早速カウンターにすわる兄達。の隣に誰が座るか揉めてる。結局カラ松と十四松に挟まれたみたいだ。ななしはふぁ、とあくびを漏らしながら船を漕いでやがる。
飲みすぎなんだよバーロー。
幸いカラ松のクソだっさい革ジャンを肩から羽織っているから寒くはないだろうが…。むしろクソだっさい(2回目)Vネック(カラ松の顔が印刷されてる)だけのカラ松の方が寒いんじゃないか?
まぁ別にいいけど。
「ななしねちゃったー?」
「十四松、ななし起きる」
「ほいほーい!」
「にしても、本当に可愛い寝顔」
「フッ、流石カラ松ボーイだ」
「まぁ、今日めちゃくちゃだったしねー。早く食べて帰ろうよ!」
「だね。また風邪ぶり返しちゃ可哀想だし」
あぁ、ななし。
お前は一人になるのは無理だぜバーロー。
もう受け入れて仲良く七つ子で暮らしな。
可愛さ余っての過保護なんだ。
これ以上どう転がっても変わりはしねぇよバーロー
。
暖かな、眼差し チビ太
(ご苦労なこった)