ミニ小話
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『吾朗さん吾朗さん』
「なんや?」
『アタシ…みかん食べたいです』
「……食べたらええやんけ」
『……』
キッチンから持ってきたみかんを指で転がすななしは大きな瞳をわざとらしくパチパチと閉じながら真島を上目遣いで見つめていた。
何かをねだる様な仕草はとても愛らしく、それでいて扇情的でもある。
真島はそんなななしのキラキラとした視線に心臓を撃ち抜かれ「ぅっ」っと小さく呻いた。
「………食いたいなら自分で剥いて食べたらええやろ」
『…お願い、吾朗さん』
「…………」
ななしは上目遣いのまま、さらにコテンと首を傾げ真島を見つめた。
ただでさえ上目遣いだけで心臓が弓で射抜かれる程の衝撃を受けたと言うのに、そこに可愛らしい仕草が追加されれば真島の心臓は本格的に破裂してしまいそうであった。
早鐘を打ち続ける心臓を何とか落ち着かせようと胸に拳を当て人知れず深呼吸を繰り返す真島。
しかしななしは真島の心境など露知らずで、さらに『お願いします』と彼の顔をのぞき込むように迫った。
「……お前、質 が悪すぎるわ…」
『そんな事ないですよ!アタシは純粋にみかんを剥いてもらいたいだけなんです』
「…はぁ、分かった。みかん貸せ」
『やったぁ、ありがとう吾朗さん!』
迫るななしに根負けした真島は彼女が指で転がしていたみかんを引っつかむ。
そのままみかんの尻側から親指を差し込み、ゆっくりと皮を剥いていくと甘酸っぱい香りが部屋の中に広がった。
『ん〜いい匂い〜』
「自分で剥かんのやったら食うな。みかんは剥いて食うまでが醍醐味やろ」
『え〜いいじゃないですかぁ。アタシ爪の間に白い繊維が入るの本当に苦手なんですもん』
「そんなもん得意な奴なんておらんわ!」
『そう言うけど、ちゃんと綺麗に剥いてくれる吾朗さんが大好きです。ありがとうございます』
「ホンマ現金なやっちゃで」
真島はブチブチと小さく愚痴りながらもななしの望むようにみかんの皮を剥いていく。
勿論薄皮についている白い繊維も手に取れる範囲で綺麗にだ。
みかんがつるつるになる様を間近で見つめながら嬉しそうにしているななし。
大人になっても爪の間に繊維が入るのが嫌だと言うななしに些か呆れるが、お願いだと可愛らしくお強請りされてしまっては断ることなどできない。
「おい、出来たで。これでええやろ」
『わぁい、ありがとう吾朗さん。ん〜!美味し〜』
「そりゃよかったのぉ」
『功労者の吾朗さんも食べますか?』
「お前が全部食べや、俺は要らん」
『じゃぁ、遠慮なく食べまぁす!』
真島の傍らでななしはみかんを頬張り始めた。
「美味いか?」
『はい!美味しいです』
「ヒヒッ」
真島は柔らかな頬をもぐもぐと動かし、嬉しそうにみかんを堪能しているななしの口の端を優しく撫でつけた。
みかんの果汁のせいか真っ赤な唇が瑞々しく輝いており見るからに甘そうだ。
「なんや俺もみかん食べたなってきたのぉ」
『食べます?』
「おう、ほな俺はこっちのみかん貰おうかのぉ」
『んっ、そこ唇っ…んっ』
光に照らされ輝く唇があまりに魅惑的で。
今すぐ味わいたいという衝動に駆られた真島は舌を彼女の唇へと這わせた。
思いの外柔らかく、そして案の定甘酸っぱい唇に体中が微かに熱を持ち始める。
真島はもっともっとその柔らかさや味を堪能したいと
じっとり唇を舐め上げた。
『んー、っん、もうっ…そこはみかんじゃないですって』
「ヒヒッ、甘かったでぇ?」
『そりやぁ、みかん食べてるし…欲しいならこっちあげますから』
「野暮な事いいなや。お前の唇がええ言うとんねん」
『ご、吾朗さんっ…ん!』
「はぁ、ななし」
真っ赤になったななしは何か言いたげであったが、声が発せられる前に真島の薄い唇により覆われてしまった。
みかん1つで喜び、キスだけでこれだけ真っ赤になるななしが愛おしい。
真島は藻掻くななしを抱えあげ甘いキスに没頭した。
「なんや?」
『アタシ…みかん食べたいです』
「……食べたらええやんけ」
『……』
キッチンから持ってきたみかんを指で転がすななしは大きな瞳をわざとらしくパチパチと閉じながら真島を上目遣いで見つめていた。
何かをねだる様な仕草はとても愛らしく、それでいて扇情的でもある。
真島はそんなななしのキラキラとした視線に心臓を撃ち抜かれ「ぅっ」っと小さく呻いた。
「………食いたいなら自分で剥いて食べたらええやろ」
『…お願い、吾朗さん』
「…………」
ななしは上目遣いのまま、さらにコテンと首を傾げ真島を見つめた。
ただでさえ上目遣いだけで心臓が弓で射抜かれる程の衝撃を受けたと言うのに、そこに可愛らしい仕草が追加されれば真島の心臓は本格的に破裂してしまいそうであった。
早鐘を打ち続ける心臓を何とか落ち着かせようと胸に拳を当て人知れず深呼吸を繰り返す真島。
しかしななしは真島の心境など露知らずで、さらに『お願いします』と彼の顔をのぞき込むように迫った。
「……お前、
『そんな事ないですよ!アタシは純粋にみかんを剥いてもらいたいだけなんです』
「…はぁ、分かった。みかん貸せ」
『やったぁ、ありがとう吾朗さん!』
迫るななしに根負けした真島は彼女が指で転がしていたみかんを引っつかむ。
そのままみかんの尻側から親指を差し込み、ゆっくりと皮を剥いていくと甘酸っぱい香りが部屋の中に広がった。
『ん〜いい匂い〜』
「自分で剥かんのやったら食うな。みかんは剥いて食うまでが醍醐味やろ」
『え〜いいじゃないですかぁ。アタシ爪の間に白い繊維が入るの本当に苦手なんですもん』
「そんなもん得意な奴なんておらんわ!」
『そう言うけど、ちゃんと綺麗に剥いてくれる吾朗さんが大好きです。ありがとうございます』
「ホンマ現金なやっちゃで」
真島はブチブチと小さく愚痴りながらもななしの望むようにみかんの皮を剥いていく。
勿論薄皮についている白い繊維も手に取れる範囲で綺麗にだ。
みかんがつるつるになる様を間近で見つめながら嬉しそうにしているななし。
大人になっても爪の間に繊維が入るのが嫌だと言うななしに些か呆れるが、お願いだと可愛らしくお強請りされてしまっては断ることなどできない。
「おい、出来たで。これでええやろ」
『わぁい、ありがとう吾朗さん。ん〜!美味し〜』
「そりゃよかったのぉ」
『功労者の吾朗さんも食べますか?』
「お前が全部食べや、俺は要らん」
『じゃぁ、遠慮なく食べまぁす!』
真島の傍らでななしはみかんを頬張り始めた。
「美味いか?」
『はい!美味しいです』
「ヒヒッ」
真島は柔らかな頬をもぐもぐと動かし、嬉しそうにみかんを堪能しているななしの口の端を優しく撫でつけた。
みかんの果汁のせいか真っ赤な唇が瑞々しく輝いており見るからに甘そうだ。
「なんや俺もみかん食べたなってきたのぉ」
『食べます?』
「おう、ほな俺はこっちのみかん貰おうかのぉ」
『んっ、そこ唇っ…んっ』
光に照らされ輝く唇があまりに魅惑的で。
今すぐ味わいたいという衝動に駆られた真島は舌を彼女の唇へと這わせた。
思いの外柔らかく、そして案の定甘酸っぱい唇に体中が微かに熱を持ち始める。
真島はもっともっとその柔らかさや味を堪能したいと
じっとり唇を舐め上げた。
『んー、っん、もうっ…そこはみかんじゃないですって』
「ヒヒッ、甘かったでぇ?」
『そりやぁ、みかん食べてるし…欲しいならこっちあげますから』
「野暮な事いいなや。お前の唇がええ言うとんねん」
『ご、吾朗さんっ…ん!』
「はぁ、ななし」
真っ赤になったななしは何か言いたげであったが、声が発せられる前に真島の薄い唇により覆われてしまった。
みかん1つで喜び、キスだけでこれだけ真っ赤になるななしが愛おしい。
真島は藻掻くななしを抱えあげ甘いキスに没頭した。