ミニ小話
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『……』
ななしは布団を鼻先まで被りながら、横目でひっそりと真島を見つめていた。
ななしの見つめる先に居る真島は窓際に腰掛けており、景色を眺めて煙草を吸っている最中である。
ななしは二人きりの穏やか且つ静かな空間で紫煙を吐き出す真島の横顔を眺めることがとても好きであった。
喋ったり触れ合ったりする時に見つめ合う真島の顔は普段から少し厳ついが、ななしにとっては優しくとても好ましいものだ。
愛されていると確認できるほど甘やかな表情を向けてくれる真島にななしはいつも胸をときめかせている。
しかし煙草を吸い物思いに耽る真島は普段の甘やかな表情から一変し、どこか遠くを見つめるように真剣な表情を浮かべる。
何を考えているかまでは分からないななしだが、普段と違う表情を浮かべる真島はそれはもうかっこよく、男らしい。
月明かりに照らされた隻眼は鋭く切れ長であるが、それらを縁どるまつ毛は意外にも多く長い。
筋の通った鼻も少しだけ荒れた薄い唇も彼の顔立ちの良さを際立たせている。
そんなかっこよくも綺麗な横顔を眺めていると、ななしの心臓は自然と早鐘をうち、この静かな部屋に響いて聞こえそうなほど大きく鼓動する。
耳の奥までもがドクドクと脈打ち、あまりにも己の心音が大きく聞こえてきたななし。
真島にもこの煩く騒ぐ心音が聞こえてしまうのでないかと気が気でなく、ななしは己の胸をぎゅうっと押さえつけた。
勝手に真島を盗み見て、勝手にバクバクと胸をときめかせ忙しない自分に呆れつつもなんとか落ち着くためにゆっくりと静かに深呼吸を繰り返したななし。
しかしその時丁度布団の中にしまっていた腕も深呼吸に合わせて動いてしまい、布が擦れる音が静かな部屋に響いた。
二人の呼吸音だけが聞こえていた空間に布が擦れるカサカサとした音はとても目立つ。
現に布団が擦れ音を響いたと同時に窓の外を見ていた真島が直ぐにななしの方へと振り返ったのだ。
「お」
『あっ』
かっこいいとずっと彼を凝視していたななしと、音が鳴り振り返った真島。
自ずと二人の視線はからまり、気が付けば無言のまま見つめあっていた。
『あ、あのっ…えっと…』
「すまん、バタバタしとって起こしてもうたな」
『いえ、少し前から起きてたの。真島さんのせいじゃないです』
「ホンマか?」
『うん、ほんまです』
「ほな良かった…せやけどどないしたんや?眠れんのか?」
『そ、そういう訳じゃないんです』
「ほなどういう訳や?」
窓台に置いてある灰皿で煙草の火を消した真島は柔らかい笑を浮かべながら、ななしが寝転がっている布団までやって来る。
そのまま布団ごとななしを包み込み「なんかあったんか?」と低くも穏やかな声色で問うた。
『…えっと…あの…』
「おう」
『ま、真島さんの横顔がとてもかっこよかったので…えっと…み、見入っていました』
「俺の横顔が?」
『そう、真島さんの横顔です…』
「ななし……耳まで真っ赤のなっとる…そないに俺がかっこええんか?」
『そ、そうですよぅ…か、かっこいいんですっ』
「…ななし」
『ま、真島さん…』
布団からはみ出ている瞳を覗き込む真島の顔の近さに更に胸がときめいてしまう。
色々暴かれそれだけで恥ずかしいというのに、好きで好きでたまらない真島に至近距離で見つめられ布団ごと抱きしめられるとななしの心臓は益々暴れ狂い、今にも激しい鼓動で肋が折れてしまいそうであった。
「ふっ、ななし。布団越しでもバクバク言うとんの聞こえてくんで」
『も、もうっ、言わないでください〜!恥ずかしいですっ』
「恥ずかしがらんでもええ。ななしの気持ちがちゃんと伝わって俺は寧ろ嬉しいで。ありがとさん。俺もななしが好きや…可愛ええ」
『あ、アタシも好きです。かっこいい真島さんが好き。んむぅ…!』
「んっ」
顔を隠していた布団を素早く捲った真島の唇がななしの唇を奪った。
いきなりキスをされると思っていなかったななしは熱い唇に驚き、体を大きく揺らした。
しかし真島の巧みなキスで全身の力が抜け次第に淡い快感がじんわりと広がってくる。
鼻を抜ける自分のものとは思えない甘い声がキスの気持ちよさを物語っているようであった。
『んっ、はぁ、はぁ…真島さん』
「アカン。さっきまでセックスしとったはずなのにもうななしを抱きたくてしゃあない」
『だ、ダメです…今日はもうおしまいです』
「ホンマにおしまいなんか?」
『ほ、ほんまですっ』
「ん?」
『あ、あぅ…そのかっこいい顔で見つめないで下さい』
「なぁ?ええやろ?」
『ず、ずるいぃ。真島さんの意地悪っ』
「あと一回だけや、約束する」
『本当の本当ですよ』
「おう、任せとき」
『んぅ』
嘘はつかんと付け加えた真島に、さらに呼吸を奪われるようなキスをされてしまいななしの理性が霞む。
『(かっこいいって…ずるい…)』
口内に広がるハイライトの苦味と、体をまさぐる真島の手にななしはキスをしながらその身を震わせた。
ななしは布団を鼻先まで被りながら、横目でひっそりと真島を見つめていた。
ななしの見つめる先に居る真島は窓際に腰掛けており、景色を眺めて煙草を吸っている最中である。
ななしは二人きりの穏やか且つ静かな空間で紫煙を吐き出す真島の横顔を眺めることがとても好きであった。
喋ったり触れ合ったりする時に見つめ合う真島の顔は普段から少し厳ついが、ななしにとっては優しくとても好ましいものだ。
愛されていると確認できるほど甘やかな表情を向けてくれる真島にななしはいつも胸をときめかせている。
しかし煙草を吸い物思いに耽る真島は普段の甘やかな表情から一変し、どこか遠くを見つめるように真剣な表情を浮かべる。
何を考えているかまでは分からないななしだが、普段と違う表情を浮かべる真島はそれはもうかっこよく、男らしい。
月明かりに照らされた隻眼は鋭く切れ長であるが、それらを縁どるまつ毛は意外にも多く長い。
筋の通った鼻も少しだけ荒れた薄い唇も彼の顔立ちの良さを際立たせている。
そんなかっこよくも綺麗な横顔を眺めていると、ななしの心臓は自然と早鐘をうち、この静かな部屋に響いて聞こえそうなほど大きく鼓動する。
耳の奥までもがドクドクと脈打ち、あまりにも己の心音が大きく聞こえてきたななし。
真島にもこの煩く騒ぐ心音が聞こえてしまうのでないかと気が気でなく、ななしは己の胸をぎゅうっと押さえつけた。
勝手に真島を盗み見て、勝手にバクバクと胸をときめかせ忙しない自分に呆れつつもなんとか落ち着くためにゆっくりと静かに深呼吸を繰り返したななし。
しかしその時丁度布団の中にしまっていた腕も深呼吸に合わせて動いてしまい、布が擦れる音が静かな部屋に響いた。
二人の呼吸音だけが聞こえていた空間に布が擦れるカサカサとした音はとても目立つ。
現に布団が擦れ音を響いたと同時に窓の外を見ていた真島が直ぐにななしの方へと振り返ったのだ。
「お」
『あっ』
かっこいいとずっと彼を凝視していたななしと、音が鳴り振り返った真島。
自ずと二人の視線はからまり、気が付けば無言のまま見つめあっていた。
『あ、あのっ…えっと…』
「すまん、バタバタしとって起こしてもうたな」
『いえ、少し前から起きてたの。真島さんのせいじゃないです』
「ホンマか?」
『うん、ほんまです』
「ほな良かった…せやけどどないしたんや?眠れんのか?」
『そ、そういう訳じゃないんです』
「ほなどういう訳や?」
窓台に置いてある灰皿で煙草の火を消した真島は柔らかい笑を浮かべながら、ななしが寝転がっている布団までやって来る。
そのまま布団ごとななしを包み込み「なんかあったんか?」と低くも穏やかな声色で問うた。
『…えっと…あの…』
「おう」
『ま、真島さんの横顔がとてもかっこよかったので…えっと…み、見入っていました』
「俺の横顔が?」
『そう、真島さんの横顔です…』
「ななし……耳まで真っ赤のなっとる…そないに俺がかっこええんか?」
『そ、そうですよぅ…か、かっこいいんですっ』
「…ななし」
『ま、真島さん…』
布団からはみ出ている瞳を覗き込む真島の顔の近さに更に胸がときめいてしまう。
色々暴かれそれだけで恥ずかしいというのに、好きで好きでたまらない真島に至近距離で見つめられ布団ごと抱きしめられるとななしの心臓は益々暴れ狂い、今にも激しい鼓動で肋が折れてしまいそうであった。
「ふっ、ななし。布団越しでもバクバク言うとんの聞こえてくんで」
『も、もうっ、言わないでください〜!恥ずかしいですっ』
「恥ずかしがらんでもええ。ななしの気持ちがちゃんと伝わって俺は寧ろ嬉しいで。ありがとさん。俺もななしが好きや…可愛ええ」
『あ、アタシも好きです。かっこいい真島さんが好き。んむぅ…!』
「んっ」
顔を隠していた布団を素早く捲った真島の唇がななしの唇を奪った。
いきなりキスをされると思っていなかったななしは熱い唇に驚き、体を大きく揺らした。
しかし真島の巧みなキスで全身の力が抜け次第に淡い快感がじんわりと広がってくる。
鼻を抜ける自分のものとは思えない甘い声がキスの気持ちよさを物語っているようであった。
『んっ、はぁ、はぁ…真島さん』
「アカン。さっきまでセックスしとったはずなのにもうななしを抱きたくてしゃあない」
『だ、ダメです…今日はもうおしまいです』
「ホンマにおしまいなんか?」
『ほ、ほんまですっ』
「ん?」
『あ、あぅ…そのかっこいい顔で見つめないで下さい』
「なぁ?ええやろ?」
『ず、ずるいぃ。真島さんの意地悪っ』
「あと一回だけや、約束する」
『本当の本当ですよ』
「おう、任せとき」
『んぅ』
嘘はつかんと付け加えた真島に、さらに呼吸を奪われるようなキスをされてしまいななしの理性が霞む。
『(かっこいいって…ずるい…)』
口内に広がるハイライトの苦味と、体をまさぐる真島の手にななしはキスをしながらその身を震わせた。