ミニ小話
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ななしはスマホを片手に、キッチンで水を飲む真島を見ていた。
真島はいつものパイソン柄のジャケットを羽織っておらず上半身裸という格好をしている。
その為背中や胸に刻まれた鮮やかな刺青や、程よくひきしまった筋肉が顕になっていた。
真島が動く度に筋肉の形が変わったり、刺青が表情を変えたりする様がとても魅力的に思えたななしは彼の背中を絶対に写真に収めてやる!と一人鼻息を荒くしている。
ちなみにななしのスマホには既にたくさんの真島の写真が収められている。
ななしが真島にときめいたり、かっこいいと感じた時。本人に気づかれないように撮っているのだ。
『(よしっ、いい感じ!)』
真島が再び冷蔵庫に手をかけ中を覗き込んでいる今がシャッターチャンスであると思い、ななしはスマホを素早く構える。
取っ手を握る太く逞しい腕や、腕に浮き出ている筋、背中の筋肉や般若。刈り上げられた後頭部など。ななしがかっこいいと思う全ての部位が画面内にしっかり収まるように調整し、ブレないように全神経を集中させ親指でゆっくりとシャッターボタンを押した。
『(……よし!)』
無音カメラで見事真島の後ろ姿の写真を撮ることに成功したななし。
撮った写真はブレもなく体の陰影や髪の毛一本まで綺麗に写っている。
スマホカメラの性能の良さに感謝しつつ、ななしは急いで写真をSDカードに保存する。
『で、出来た!』
真島の素敵な瞬間を記録できた嬉しさに満足したななしはソファへ脱力した。
そして携帯を大事そうに握りしめたままニヤケている。
『はぁ、嬉しい…』
「何が嬉しいんやななし」
『うわぁ!び、びっくりしたっ』
ソファで舞い上がっていると冷蔵庫を覗いていた真島がリビングに戻ってきていたらしく、ニヤニヤと楽しそうな笑みを浮かべながら肩を叩いてきたのだ。
恋人と言えど急に背後から肩を叩かれたことで心底驚いてしまったななしは口から心臓が飛び出しそうになる。
「ヒヒッ!俺とお前しかおらんのやさかい驚かんでもええやろ」
『二人しかいなくても急に来たら驚きますぅ』
「ビビりやのぉ」
『ビビりじゃないですっ!』
早鐘を打つ心臓を落ち着かせるように胸に手を当て息を着くななしは未だにニヤニヤしている真島を咎めるように見つめた。
「でぇ?何をそんなに嬉しそうにしとんのや?」
『ひ、秘密です!』
「秘密ぅ?俺に正直に言えへんほど疚しい事なんか?」
『そ、そうじゃないけど…黙秘権です!』
「ほな、ななしが今持っとるスマホ俺に渡しても問題ないよな?」
『え?』
「疚しい事ないなら渡せるよな?ななし」
『ス、スマホはちょっと…』
「ななし? 」
『………わ…………渡します』
「ヒヒッ!渋ったのぉ」
何を嬉しがっているのか、何を隠しているのか。正直に話せと真島はこちらを見て言うが、同時にスマホを渡せと手を差し出してくるあたりななしが何をしていたのかを既に把握しているようだ。
真島に隠し事は通用しないと言うことを改めて実感したななしは、こちらに伸ばされている手の上に渋々スマホを置いた。
スマホにはパスワードはかかっておらず、真島が画面を開けばすんなりと中を見ることが出来る。
『あ、あのぉ…引かないでくださいね?』
「お前…ようさん写真撮ってあるのぉ。しかも半裸ばっかりやんけ。まさかそういう趣味か?」
『ち、違います!吾朗さんが家で常に半裸だから自ずとそういう写真が増えちゃうんです!』
「隠し撮りが多いみたいやな。一言言うてもええんやないか」
『だって自然体の方がいいじゃないですかぁ。笑顔の吾朗さんも素敵だけどリラックスしてる普通の写真がいいんです』
「なるほどのぉ。理屈は分かったわ。後お前が如何に俺を好きかもな」
『…そ、そうですよぅ。好きだしかっこいいから沢山撮るんですからね!』
「お、開き直りよった」
『だって見られちゃったんですもん。開き直りますよ』
「ヒヒッ!別に俺の写真くらい撮ればええけどな。ここそこそ隠すさかい気になってつついただけや」
『じゃ、今日から堂々と撮っていいですか?』
「かまへん。他の誰でもない恋人の頼みやったら尚更や」
『本当?嬉しい!』
「ヒヒッ。こんな事で嬉しいなんて言うやつはお前くらいやで」
『ふふ、そうでしょうか?』
真島に膨大な数の写真が見られてしまったが、本人は撮られていること自体は満更では無いらしい。
笑いながらも嬉しそうにしてくれている。
それならば今日から真島が何をしていても堂々と写真を撮って保存してやろう。
ななしは試しに真島からスマホを取り返すと、目の前でニコニコと笑っている彼の顔を一枚スマホで収めた。
「お前、まさか向き合っとる時も撮るんか」
『え?はい!かっこよかったので!』
「…せめて対面しとる時はスマホ置いとけや」
『えぇ〜?かっこいい吾朗さんを撮り逃しちゃうじゃないですか!』
「その目に焼き付けとけアホ!こういう時はスマホは置いて、俺の方に引っ付くのがセオリーやろ。画面越しで見て写真撮って満足すな!」
『えぇ〜』
「えぇやあらへんわ!」
『……じゃぁ、目に焼き付けます』
「不本意そうやのぉ」
『はい、とても』
「素直すぎる」
『嫌いですか?』
「…はぁ、嫌いなわけあるかい」
『ふふっ!優しい!』
「調子に乗りよって…」
「こっちにこい…」そう言って抱きしめてくれる真島。呆れたような、おかしそうな、でも優しげな、そんな表情を浮かべて抱き寄せてくる真島がとてもかっこよくて。
本当ならこの顔も写真に収めたかったななしだが、今しがた真島に諭されてしまったばかりなのでそれは叶わない。せめて忘れないように素敵な顔を目に焼き付けようと、ななしは真島のはにかむ顔をじっとりと見つめた。
「…おうおう、そないに熱烈に凝視して。キスしたいならそう言いや」
『えっ?』
「世話のやけるやっちゃで」
『違っ…んぅ!』
真島の言う通りに目に焼き付けようとした結果、盛大な勘違いが生まれキスされてしまった。
余裕がなくなり真島を見つめることが出来なくなったななしは、先程の顔を目に焼きつけるどころか結局快楽に流され彼にしがみつくことしか出来なかった。
真島はいつものパイソン柄のジャケットを羽織っておらず上半身裸という格好をしている。
その為背中や胸に刻まれた鮮やかな刺青や、程よくひきしまった筋肉が顕になっていた。
真島が動く度に筋肉の形が変わったり、刺青が表情を変えたりする様がとても魅力的に思えたななしは彼の背中を絶対に写真に収めてやる!と一人鼻息を荒くしている。
ちなみにななしのスマホには既にたくさんの真島の写真が収められている。
ななしが真島にときめいたり、かっこいいと感じた時。本人に気づかれないように撮っているのだ。
『(よしっ、いい感じ!)』
真島が再び冷蔵庫に手をかけ中を覗き込んでいる今がシャッターチャンスであると思い、ななしはスマホを素早く構える。
取っ手を握る太く逞しい腕や、腕に浮き出ている筋、背中の筋肉や般若。刈り上げられた後頭部など。ななしがかっこいいと思う全ての部位が画面内にしっかり収まるように調整し、ブレないように全神経を集中させ親指でゆっくりとシャッターボタンを押した。
『(……よし!)』
無音カメラで見事真島の後ろ姿の写真を撮ることに成功したななし。
撮った写真はブレもなく体の陰影や髪の毛一本まで綺麗に写っている。
スマホカメラの性能の良さに感謝しつつ、ななしは急いで写真をSDカードに保存する。
『で、出来た!』
真島の素敵な瞬間を記録できた嬉しさに満足したななしはソファへ脱力した。
そして携帯を大事そうに握りしめたままニヤケている。
『はぁ、嬉しい…』
「何が嬉しいんやななし」
『うわぁ!び、びっくりしたっ』
ソファで舞い上がっていると冷蔵庫を覗いていた真島がリビングに戻ってきていたらしく、ニヤニヤと楽しそうな笑みを浮かべながら肩を叩いてきたのだ。
恋人と言えど急に背後から肩を叩かれたことで心底驚いてしまったななしは口から心臓が飛び出しそうになる。
「ヒヒッ!俺とお前しかおらんのやさかい驚かんでもええやろ」
『二人しかいなくても急に来たら驚きますぅ』
「ビビりやのぉ」
『ビビりじゃないですっ!』
早鐘を打つ心臓を落ち着かせるように胸に手を当て息を着くななしは未だにニヤニヤしている真島を咎めるように見つめた。
「でぇ?何をそんなに嬉しそうにしとんのや?」
『ひ、秘密です!』
「秘密ぅ?俺に正直に言えへんほど疚しい事なんか?」
『そ、そうじゃないけど…黙秘権です!』
「ほな、ななしが今持っとるスマホ俺に渡しても問題ないよな?」
『え?』
「疚しい事ないなら渡せるよな?ななし」
『ス、スマホはちょっと…』
「ななし? 」
『………わ…………渡します』
「ヒヒッ!渋ったのぉ」
何を嬉しがっているのか、何を隠しているのか。正直に話せと真島はこちらを見て言うが、同時にスマホを渡せと手を差し出してくるあたりななしが何をしていたのかを既に把握しているようだ。
真島に隠し事は通用しないと言うことを改めて実感したななしは、こちらに伸ばされている手の上に渋々スマホを置いた。
スマホにはパスワードはかかっておらず、真島が画面を開けばすんなりと中を見ることが出来る。
『あ、あのぉ…引かないでくださいね?』
「お前…ようさん写真撮ってあるのぉ。しかも半裸ばっかりやんけ。まさかそういう趣味か?」
『ち、違います!吾朗さんが家で常に半裸だから自ずとそういう写真が増えちゃうんです!』
「隠し撮りが多いみたいやな。一言言うてもええんやないか」
『だって自然体の方がいいじゃないですかぁ。笑顔の吾朗さんも素敵だけどリラックスしてる普通の写真がいいんです』
「なるほどのぉ。理屈は分かったわ。後お前が如何に俺を好きかもな」
『…そ、そうですよぅ。好きだしかっこいいから沢山撮るんですからね!』
「お、開き直りよった」
『だって見られちゃったんですもん。開き直りますよ』
「ヒヒッ!別に俺の写真くらい撮ればええけどな。ここそこそ隠すさかい気になってつついただけや」
『じゃ、今日から堂々と撮っていいですか?』
「かまへん。他の誰でもない恋人の頼みやったら尚更や」
『本当?嬉しい!』
「ヒヒッ。こんな事で嬉しいなんて言うやつはお前くらいやで」
『ふふ、そうでしょうか?』
真島に膨大な数の写真が見られてしまったが、本人は撮られていること自体は満更では無いらしい。
笑いながらも嬉しそうにしてくれている。
それならば今日から真島が何をしていても堂々と写真を撮って保存してやろう。
ななしは試しに真島からスマホを取り返すと、目の前でニコニコと笑っている彼の顔を一枚スマホで収めた。
「お前、まさか向き合っとる時も撮るんか」
『え?はい!かっこよかったので!』
「…せめて対面しとる時はスマホ置いとけや」
『えぇ〜?かっこいい吾朗さんを撮り逃しちゃうじゃないですか!』
「その目に焼き付けとけアホ!こういう時はスマホは置いて、俺の方に引っ付くのがセオリーやろ。画面越しで見て写真撮って満足すな!」
『えぇ〜』
「えぇやあらへんわ!」
『……じゃぁ、目に焼き付けます』
「不本意そうやのぉ」
『はい、とても』
「素直すぎる」
『嫌いですか?』
「…はぁ、嫌いなわけあるかい」
『ふふっ!優しい!』
「調子に乗りよって…」
「こっちにこい…」そう言って抱きしめてくれる真島。呆れたような、おかしそうな、でも優しげな、そんな表情を浮かべて抱き寄せてくる真島がとてもかっこよくて。
本当ならこの顔も写真に収めたかったななしだが、今しがた真島に諭されてしまったばかりなのでそれは叶わない。せめて忘れないように素敵な顔を目に焼き付けようと、ななしは真島のはにかむ顔をじっとりと見つめた。
「…おうおう、そないに熱烈に凝視して。キスしたいならそう言いや」
『えっ?』
「世話のやけるやっちゃで」
『違っ…んぅ!』
真島の言う通りに目に焼き付けようとした結果、盛大な勘違いが生まれキスされてしまった。
余裕がなくなり真島を見つめることが出来なくなったななしは、先程の顔を目に焼きつけるどころか結局快楽に流され彼にしがみつくことしか出来なかった。