恋愛偏差値の計り方、ここテストに出ます[不死川実弥夢連載]
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「くっそぉ、仕事も闇だけど周囲も闇だよ!!適齢期って言葉に引きづられて、毎週別の男とデートしたり街コンめぐりしたり、出会いツアーとかに申し込んで行き過ぎて人格崩壊してく奴らが多すぎるンだよー!!」
「もう分かったから、少し呑み休みしろ!酒は美味しく呑みたいとか言ってただろうが、落ち着け」
「伊黒ーー!!もう、さっさと結婚して、そんであたしの周囲の自我崩壊してる女に彼氏を与えてやって!!」
「その手の魔法は知らん、大体俺が恋愛ごとでうまく立ち回れるはずがないのはよく知ってるだろうが」
「知ってても試しに言うもんなんだよ、言霊だ、ことだま!!知ってるか、言霊っていう力を!!」
普段は顔にも態度にも変化のでないうわばみも、疲労マックスで多少壊れている様子だ。
長い付き合いのお陰で、甘えベタな雪姫なりの伊黒へ友達として頼っていることはわかる。
雪姫が伊黒の制止を振り切って、追加した杏露酒を呷っていると、伊黒が待った人物が居酒屋の暖簾をくぐったのが見えた。
予想より早い到着は、おおよそ場所の検討をつけて外で時間を潰していたのかもしれない速さだ。
「なんだってこう、俺の知り合いは不器用なんだろうな」
「いぐろー!!ブツブツ言ってないで店員さん呼んでーー!!今のやつソーダ割りでおかわりーっていって!」
「いい加減にしろ……呑み過ぎがすぎるぞ、お前らしくもない」
ガタンと椅子を引いて、雪姫とは斜めに対面して飲んでいた伊黒の隣の席に座った人物を見て、雪姫は何かを思い出したが、頭の中は酒の魔力でぼんやりしている。
何か挨拶を交わしたが、ほぼ酒の勢い。
気兼ねなく話せる相手に愚痴を聞いてもらう機会より、与えられるストレスの多さのほうが過多すぎて一度緩んだタガが戻るわけもなく
酒を片手に、普段なら当たり前に途中参加者を気遣うことすら酔いの勢いで吹き飛んで
後半はもう何をぶちまけたかも覚えていないが、立った時にフラついてすぐに横から支えてくれた腕が友人にしては、いつになく力が強く感じたことだけは記憶のカケラに僅かにひっかかった。
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