For it was not into my ear you whispered, but
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第一章For it was not into my ear you whispered, but into my heart. It was not my lips you kissed, but my soul
あなたがささやいたのは、私の耳じゃなく、私のハート。あなたがキスしたのは、私の唇じゃなく、私のこころ
義勇は、つい視線で探す癖がついている自分に気がついて苦笑した。
無意識に、声を、姿を追ってしまっている。
いつからだろうか、それが当たり前になっている自分に慣れているのは。
「ぎゆくん、おはよー!」
探していた声が後ろから聞こえて、義勇の袖が軽く引かれた。
冬野雪姫。キメツ学園高等部1年。
知り合ってから二年目になった、途中編入してきたが義勇と同じクラスになったことはない。
それでも親しくなったきっかけは、同じ部活仲間の不死川実弥と雪姫が同じクラスになったことだ。
「雪姫、荷物持たせてくれ」
「しょうがない、持たせてあげよう」
義勇には本来、女子生徒を名前で呼ぶようなスタンスは性格上持ち合わせていない。
出会って最初、何度も名字で呼んでは「そっちで呼ばないで」と睨まれてから、ようよう慣れてきたところだ。
さり気なく荷物を持ったつもりだったが、周囲には通用していない。
しかしそれでも、何故荷物をもつのか。その理由は未だ義勇しか知らないということが、少し優越感をくれる。
「なーにが持たせてくれ、だ。このボケ冨岡!!!校門の前で言うセリフじゃねぇ、馬鹿が!そういうのは家まで迎えに行ったやつが言うセリフだろォが」
「あ、さねみん、おはよー」
「おう、雪姫。お前、目立ってんだからもう少し気をつけろよ」
「え、何に!?」
同じ高等部一年生同士とはいえ、中等部からのエスカレート。
殆んどの生徒はそれなりに顔を知っている。
後からきた不死川実弥が義勇から雪姫の鞄を奪おうとするのを、義勇は回避した。
何しろキメツ学園でも美人と名高い謝花梅から「あんたとなら、親友になってあげてもいいわよ!」というツンデレた宣言を、正面から「だが断る」と言い切ったことだけでも有名だ。
それだけ華やかな物腰の雪姫は、当然目立つ。
あなたがささやいたのは、私の耳じゃなく、私のハート。あなたがキスしたのは、私の唇じゃなく、私のこころ
義勇は、つい視線で探す癖がついている自分に気がついて苦笑した。
無意識に、声を、姿を追ってしまっている。
いつからだろうか、それが当たり前になっている自分に慣れているのは。
「ぎゆくん、おはよー!」
探していた声が後ろから聞こえて、義勇の袖が軽く引かれた。
冬野雪姫。キメツ学園高等部1年。
知り合ってから二年目になった、途中編入してきたが義勇と同じクラスになったことはない。
それでも親しくなったきっかけは、同じ部活仲間の不死川実弥と雪姫が同じクラスになったことだ。
「雪姫、荷物持たせてくれ」
「しょうがない、持たせてあげよう」
義勇には本来、女子生徒を名前で呼ぶようなスタンスは性格上持ち合わせていない。
出会って最初、何度も名字で呼んでは「そっちで呼ばないで」と睨まれてから、ようよう慣れてきたところだ。
さり気なく荷物を持ったつもりだったが、周囲には通用していない。
しかしそれでも、何故荷物をもつのか。その理由は未だ義勇しか知らないということが、少し優越感をくれる。
「なーにが持たせてくれ、だ。このボケ冨岡!!!校門の前で言うセリフじゃねぇ、馬鹿が!そういうのは家まで迎えに行ったやつが言うセリフだろォが」
「あ、さねみん、おはよー」
「おう、雪姫。お前、目立ってんだからもう少し気をつけろよ」
「え、何に!?」
同じ高等部一年生同士とはいえ、中等部からのエスカレート。
殆んどの生徒はそれなりに顔を知っている。
後からきた不死川実弥が義勇から雪姫の鞄を奪おうとするのを、義勇は回避した。
何しろキメツ学園でも美人と名高い謝花梅から「あんたとなら、親友になってあげてもいいわよ!」というツンデレた宣言を、正面から「だが断る」と言い切ったことだけでも有名だ。
それだけ華やかな物腰の雪姫は、当然目立つ。
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