pixiv作品 名探偵コナン
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「触りまくってやろうかな」
定時で上がり、爆速で着替えて病院へ向かった。
私自身、ライダースーツ姿ではあるが中身はハーフパンツにTシャツという濡れてもいい格好だ。
ちなみに黒いリュックにシャワーグッズを入れて背負っている。
私のバイクには荷物入れがないからな。
「楽しみすぎる」
思えば、私が冬華さんの体を洗ったことはないかもしれん。
一緒に風呂を入ることも、シャワーを浴びることもあるのにも関わらず。
まぁ、洗ってやろうと手を伸ばせば、その手を取られて逆に……。
「って運転中に考えることか…!」
変な想像をしてたら事故っちまう。
集中して運転しないと。
と思っている時に限って。
「…っつか、あの看護師…」
昼、冬華さんの病室に来た看護師のことを思い出す。
絶対に告白しに来たよな。
私が居ることに焦ってたし、恋人がいるっつーことは認識してるっぽかった。
で、冬華さんの感じからしてあれ一回でもなさそうだし。
「…モテすぎなんだよ、あんたは」
本当に気が気じゃない。
難攻不落のジャンジラ要塞と言われた冬華さんを口説き落としたのは私だけだから、嫉妬をする必要はないんだが。
告白とか、冬華さんへの好意を目の当たりにするとどうにも心がザワついてしまう。
冬華さんの鬱陶しそうな顔も、面倒くさそうなため息も。
“冬華さん、好きだ”
“…え、ちょっと急にやめて可愛すぎるんだけど…”
私が一言そう告げれば、たちまち頬を赤らめて恥ずかしそうな、嬉しそうな表情に変わる。
それが何よりの優越感で、自慢したくて仕方ない。
冬華さんに告白をする奴ら全員に“ほら見ろ”と言ってやりたい。
「っと、通り過ぎるところだった」
なんて考えていると、病院を過ぎるところで危なかった。
病院の駐車場にバイクを停めてヘルメットを脇に抱える。
「またどっか出歩いてたらどうしよう」
昼間、見つけるまで結構かかったからな。
「ん?あれ、千速じゃん」
「あ゙?なんだお前か」
冬華さんの病室へ向かっていると、昼間の少年に声をかけられた。
「こんな時間に出歩いていいのか?」
「いいんだよ。ガキ扱いすんな」
「十分ガキじゃねぇか」
車椅子で必死について来るから、少しだけ歩く速度を遅めた。
早く冬華さんとこ行きたいんだがな。
「冬華んとこ行くの?」
「冬華“さん”だ。私ですら呼び捨てにしたことないんだから呼び捨てにするんじゃねぇよ」
ジト目で少年を睨むと、少年はケラケラ笑う。
「っつかさ、千速って冬華と付き合ってんの?」
「だから冬華“さん”って呼べよ。…まぁ、そうだな。付き合ってるよ。それがなんだ?」
エレベーターの前で止まり、ボタンを押したと同時に。
「いやー、オレが大人になったら冬華と結婚してやろうと思ってさ」
そうほざいた。
「……は?」
きょとんと少年を見る。
「あいつめちゃ良い女じゃん?オレめちゃ大切にするぜ?」
なんかカッコつけてるが。
「……」
私は視線を彷徨わせて。
「……ふ」
「なんだよ!笑うなよ!」
笑ってしまった。
私はそのままクツクツと笑って、少年の頭に手を置いて。
「なんでお前がそっち側だよ自惚れんなバカヤロウ」
「いでぇ…っいてって…!」
グリグリと拳を押し当てる。
「っつか、結婚するしない以前に」
私は腰に手を当てて。
「あの人に、私以上に惚れさせてみろ。話はそれからだ」
ニッ、と。
不敵な笑みで少年を挑発してやった。
「……っ」
少年はほんのり頬を赤らめて、エレベーターが開いたから乗り込んで。
「もしお前があの人の“気になる存在”くらいになれた時、全面戦争を吹っかけてやるよ」
「…お、おう。わかった」
「じゃあな」
二本の指をコメカミに当て、ピッと弾くような仕草で挨拶をして、少年と別れた。
「小学生にまで惚れられちまうのかよ、あの人」
罪な人だよな、本当に。
まぁさすがにあんな子供に嫉妬はしないけど。
「おーい来たぞー、冬華さーん」
病室の扉をノックして入ると。
「冬華さ……ん?」
冬華さんは私服に着替えていて。
「!丁度よか「どこ行くんだよ!絶対安静だろ!?」
どこか行こうとしてたのを詰め寄って引き留めた。
「だか「それにシャワーは!?今日シャワーの介助してくれって言ったのは冬華さんだぞ!」
「ちは「ドライヤーだって持ってきたし、シャンプーとかボトルごと持ってきたのに!私は今日のシャワー楽しみにしてたんだからな!」
冬華さんの言葉を遮り続け、リュックの中を見せて如何に楽しみにしていたかを熱弁する。
「……」
すると、冬華さんはニコリと笑い私の頬に手を添えて。
「なん––––
いきなりキスをしてきた。
「ん!?」
突然のキスに驚き、頬にある手を掴む。
「っふ…っん…っ」
噛み付くような、深いキス。
「っんぅ…っン…っ」
舌を絡め取られて、真っ直ぐ見つめられたら逸せなくて。
「…っ」
冬華さんは痛みから眉間に皺を寄せ、それでも解放してくれなくて。
「ん…っふ…っくるし…ぃ…ンっ」
さすがに苦しくなり、冬華さんの服の袖を握れば。
「は」
「は…っはぁ…っはぁ…っ」
やっと解放してくれた…。
「…な…に…っ」
呼吸を乱しながらベッドに座り、冬華さんを見上げると。
「落ち着いた?」
「…はぁ…はぁ…ぅん…」
またニコリと笑うから、コクンと頷いて息を呑む。
「ねぇ千速」
「…なんだよ」
冬華さんは腰に手を当てて。
「私のシャワーの介助と退院、どっちがいい?」
問いかけてきた。
「え、退院」
え?
出来るの?退院。
「え?退院がいい!退院!!出来るのか!?」
ズイッともう一度詰め寄ると、今度はクスクスと笑ってくれて、ちゅ…と額にキスを落としてくれて。
「絶対安静で毎日消毒で抜糸まではシャワーしかダメだけど、退院許可が下りたの」
そう言った。
やった。
やった。
帰ってくる。
冬華さんが帰ってくる。
撃たれてから今日までの五日間。
たった五日間だけど、されど五日間。
毎日顔を見にきたが、寂しさの極みだったのがようやく終わる…!!
「だから荷物を「蒼月さん!!」
再び言葉を遮ったのは、看護師たちで。
「…はい」
途端に冬華さんは面倒くさそうな、鬱陶しそうな表情を浮かべた。
「退院って本当ですか!?」
「本当です。お世話になりました」
「困ります!まだ絶対安静なのに!」
「何が困るのかわかりませんが、医師の許可は得ています」
「でも!蒼月さん…!」
ワーッと冬華さんに詰め寄り、退院反対運動をしている。
看護師なら退院を喜べと思うが、まぁ冬華さんに好意を寄せてるんだから困るよな。
だが残念、退院なんだよ。
もう二度と来させねぇよ。
離れた位置でニヤニヤ笑っていたら、冬華さんはため息を零して。
「…千速、おいで」
「ん?」
私へ手招きをしたから、看護師たちの間を抜けて近づくと。
「なん………、、っんぅ…っ」
…またキスをされた。
「「「…っ!?!?」」」
私は目を見開き、冬華さんの肩を押すが離れてくれなくて。
看護師たちのほうへと視線をやると、顔を真っ赤にして見ていて。
「…は…っば…っか…っン…っや…め…っ」
人前でこんな激しいキスをされることに、とんでもないくらいの羞恥心が抉られて。
「ん…っンぅ…っふ…っぅ…っ」
っつうかジッと見てんな!
早くどっか行け…!
看護師たちは顔を見合わせて。
「…っ」
「失礼しますっ」
「っご馳走様でした…っ」
一人は泣きながら、一人は真っ赤な顔で、一人はわけわからんことを言いながら去って行った。
「…はぁ…面倒の極み…」
「…っはぁ…はぁ…」
唇を解放され、またベッドに腰をかける。
「…だからって私を巻き込むなよ…こっちは羞恥の極みだよ…」
二度もあんな激しいキスをされて。
体が疼かないはずがないなのにこの人は…。
「言葉より見せ付けたほうがわかりやすいでしょ」
「…痛いんだろ?冷や汗出てるぞ…?」
冬華さんは痛みから額に汗を滲ませているから、リュックからタオルを取り出して拭いてやる。
「ありがと」
「ん」
タオルをリュックにしまい、背負い直す。
「荷物持つよ。忘れ物はないか?」
「ないわ、ありがとね」
荷物と言っても少ないが。
「…っつぅ…歩き出しが痛いなぁ…」
「ゆっくりでいいさ」
私の肩に手を置き、掴まり歩きをするようにゆっくり歩く。
「ん?冬華と千速!また会ったな!」
入院費などの会計をしている時、さっきの少年がまた近づいてきた。
「何度注意しても呼び捨てだな、お前は」
冬華さんが呆れてため息を零すが、もう諦めたようだ。
「退院?」
「あぁ、退院だよ。やっと我が家だ」
我が家と言っても、私の家だがな。
警視庁へ異動するまでは居てくれるだろう。
「そっかー。オレも早く退院したいな」
「ならリハビリを怠るなよ?頑張れば一日でも早く退院出来るかもしれないぞ?」
「おう。頑張るぜ」
私がそう言うと、少年はニッと笑って親指を立てた。
ポジティブな奴で、こちらまで笑顔になれる。
「少年、お前をそんな目に遭わせた奴は私が見つけてやるから待ってろ」
会計を終えた冬華さんは、少年の頭に手を置き笑みを浮かべる。
「…見つけるって…どうやってさ?警察でもねぇのに無理っしょ」
という少年の言葉に、私たちは顔を見合わせて。
「持ってるか?アレ」
「持ち歩いてるよ」
「なになに?何を?」
リュックに無造作に入れた“アレ”を取り出して、冬華さんに渡す。
冬華さんは不敵な笑みを浮かべて。
「神奈川県警 刑事部 捜査一課の警視 蒼月冬華だ。よろしくな」
警察手帳を見せた。
「け、警察!?冬華って警察だったのかよ!」
「だから撃たれたと言ったろ」
少年は目をまん丸くさせて驚いていて。
「ちなみに私も同じ県警の第三交通機動隊 小隊長を務めているぞ」
「小隊長!?まじかよ…!カッケェ…!」
私の警察手帳も見せれば、眼球落ちるんじゃないかってくらい目を見開いて、キラキラ輝かせている。
「……」
「まぁ、子供は“警視”よりも“隊長”って言葉のが喜ぶからな」
少年が自分の階級より私の階級にキラキラさせてることに納得してない様子の冬華さんに、私はクスリと笑う。
「…まぁいい。だから少年」
冬華さんはまた少年の頭に手を置いて。
「次会う時は、お前をそんな目に遭わせた奴を捕まえたと言いに来る時だ。その時まで、少しは礼儀を弁えて待っておけよ?」
ニッと笑った。
少年と言えど、知らない他人に対してここまで感情を出すのは珍しいな。
害がないと思ってるんだろうな。
…こいつ、あんたに惚れてんだぞって言ってやりたいが、なんかフェアじゃないというか大人気ないというか。
「お、おう!わかった!でもオレだって退院してるかもしれねぇからな!」
「あぁ、大丈夫だ。警察でお前の家の住所などは把握しているから」
「そ、そっか…!じゃあ待ってるから!」
「あぁ、またな」
「リハビリ頑張れよな」
少年に軽く手を振り、私たちは病院を出た。
「…っはー…帰れるー…解放されるー…」
「はは、たったの五日間だが長かったよな」
後席にあるツーリング用のネットからヘルメットを取り出し、冬華さんに渡す。
私が背負っていたリュックは冬華さんに背負ってもらい、冬華さんの荷物は後席に固定して。
「安全運転でお願いね」
「当たり前だっつの」
バイクに乗り込む。
「大丈夫か?痛くない?」
「大丈夫よ」
あまり振動を与えないような運転をしないとな。
スロットルを吹かして、バイクを発進させる。
「はー!気持ちいー!」
「傷が完全に治ったら遠出しようぜ!」
「いいわねー!行きましょうか!」
まぁ…仕事の鬼だからなかなか行けないかもしれんが。
それでもいつか、私のために時間を取ってくれたらなと思う。
だが、まぁとりあえず。
「とりあえず帰ったらシャワーだろ!?」
「ふふ、そうね!シャワー浴びたーい!」
シャワーという特大イベントが待っているから。
二人でぎゃあぎゃあ騒ぎながらバイクを走らせた。
「っただいまーっ!」
「おー!おかえり!」
私の家に着き、荷物を持ってリビングへ行く。
冬華さんはまずは研二の仏壇の前に座って。
「ただいま研二。これからお姉ちゃんのお世話します」
「なりますだろっ!」
研二へと挨拶をしてくれた。
「……」
「冬華さん?どうしたんだよ」
冬華さんが、ずっと研二の写真を見てるから不思議に思って聞いてみると。
「…なんか、会ったことある気がして」
「研二と?そりゃあんたは昔から頻繁に警視庁に呼ばれてただろうし、顔くらいは見たことあるんじゃないか?」
研二は警視庁の爆発処理班に属していたから。
警視庁に行った時に見るタイミングくらいあったと思う。
「…警視庁…いえ…もっと別の場所で…」
思い出せない、とどこか悶々としている様子。
「いつか思い出すだろ。っつかシャワー!」
楽しみにしていたイベントだ。
「あ、えぇ、そうね」
冬華さんはもう一度研二に手を合わせて立ち上がった。
「まずはビニールでガーゼを保護」
ビニール袋を裂き、全面背面と濡れないようにテープで留める。
「よし」
「…これテープ取る時痛そうね…」
「慎重に取らないとな」
冬華さんは服を脱ぎ、私も服を脱ぐ。
二人で浴室に行って、シャワーを出す。
「あー、念願のシャワー…気持ち良すぎる…」
シャワーがお湯になり、顔で浴びる冬華さん。
「……」
チラッと冬華さんの胸を見る。
たった五日間だが、五日ぶりに見るから。
なんか緊張してきた…。
「…髪洗うぞ」
「えぇ、お願い」
冬華さんは浴槽の縁に座り、私は浴槽の中に入ってワシャワシャと泡立てる。
「痒いところはございませんかー」
「ありませーん」
なんて美容室ごっこをして笑う。
顔面にシャワーがかからないように、丁寧にシャンプーを落とす。
リンスも同じようにワシャワシャ揉み込んで、髪の毛に馴染ませて洗い流す。
「…っ」
「大丈夫か?」
立ち上がる時に少し痛んだようだ。
「えぇ、大丈夫…」
貫通してるから、腹も背中側も痛いよな。
内臓に大きな損傷がないのも奇跡だ。
で。
次に特大イベント、体を洗う。
「……」
スポンジにボディソープを垂らし、泡立てる。
コクリと息を呑み、恐る恐るスポンジで体を洗っていく。
「ふふ」
「な、なんだよ」
冬華さんはクスクスと笑って。
「あなた、すごい緊張してるんじゃない?」
なんか動きがぎこちない、と言われた。
「…そ、そりゃ…その…」
チラッと胸を見て、下を見る。
「私の裸なんてもう見飽きるくらい見てるのに」
くそ…。
余裕だな、この人。
私は緊張で手が震えてるのに。
だから私はジト目で冬華さんを睨んで。
「千速?どうしたの?」
一歩離れて。
「私の裸だって見飽きるくらい見てるだろ?」
と、腰に手を当ててそう言うと。
「………」
冬華さんは徐々に顔を…というか体全体が朱色に染まってきて。
「……ちょっとやめてくれない…?怪我人に対してセクハラ…」
照れ始めた。
「そんなわけあるか」
まったく。
気を取り直して、スポンジで体を洗っていく。
今のやり取りで少し冷静になれた。
「…おい」
冷静になれたはずなのに…。
冬華さんが、私の胸を掴んできた。
「抱きたい」
「…でも傷に障るぞ?」
興奮することで呼吸も早まり、腹の動きで傷が痛むだろう。
「我慢する」
昨日それで痛すぎて中断したのに?
無理はさせたくないが。
…正直私自身も抱いてほしいと思ってしまっている。
「来て、千速」
「……っ」
手を引かれ、抱き締められて。
「やっと千速をちゃんと抱ける」
そんな愛おしそうな眼差しをして、そんなことを言われたら。
「…っい、痛くなったら…っやめていいからな…」
もうダメだろ。
もう無理をさせないという選択肢がなくなっちまうだろ。
「痛くてもやめない」
「…っそれは…っ」
言いかけて。
「……冬華さん?」
後ろを向かされて。
「…っあ…っま…って…っいきなり…っ」
後ろから抱き締められ、肩を舐められて。
片方の手は胸に、片方の手は秘部に。
「ん…っんぅ…っん、ん…」
指で緩く胸の先を転がされ、指先で緩く秘部の小さな突起を摩られて。
「ぁ…ん…っあ…っん…ふ…っ」
ゆっくりゆっくりと愛撫されて。
後ろを向いてるから、冬華さんの表情が見えない。
腹の傷、痛くないだろうか。
大丈夫だろうか。
「…っん…っ」
肩にチリっと小さな痛み。
赤い痕を付けたようだ。
「は…ぁ…ん…」
ああ。
もどかしい。
「ん…っん、ン…っ」
もっと。
「ぁ…ぁ…、ぁ…」
もっと強い刺激が欲しい。
「っ冬華さん…っ」
「ん?」
恥ずかしい。
でも。
もっと欲しい。
「っも…っと…っ欲し…ぃ…っ」
もっと欲しいんだ、冬華さん。
「…っぅ…っ」
「っあ…無理は「大丈夫…っあまりの千速のエロさに鼻血出そうになっただけ…っ」
鼻血って。
…ちょっと見たいかもしれん。
こんな綺麗な人が鼻血を垂らすなんて貴重だろ。
「っあ…っばか…っあっあ…っ」
突然秘部の突起を摘まれ、背中が反れた。
「ああっあ…っあんっあ…っそれ…っや…っば…っ」
そのまま摩られ、胸も弄られて。
「良い?千速」
「は…っあっあ…っあっい…っンっあっ」
強い快感に、垂れる唾液を気にしている余裕すらなくて。
「あっあっあっああっも…っむ…っりぃ…っイ…っ」
「イキそ?」
何度も頷くと。
「あ…あ…っなん…で…っ」
あろうことか、愛撫を止められた…。
今止められるのはつらすぎる。
だって。
だってもう少しで…っ
「イキたい?」
「…は…ぁ…あ…」
秘部の突起の周りを撫でられ、冬華さんを見上げてキスをして。
「あ…あ…っイ…っぁ…っキた…っぁ…ぃ…っあ…」
もどかしい。
このもどかしさ。
イクにイけない絶妙な愛撫。
おかしくなる。
おかしくなる。
「ね、千速」
「ぁ…あ…ぁ…ん…ン、ん…」
焦らされる。
イキたいって言ってるのに、焦らされる。
「イキ…たい…っ冬華さ…ン…っ」
早く。
早く。
早く欲しい。
「えー、どうしようかなー」
「ぁ…ぁ…も…っはやく…っ冬華さん…っ」
ああ。
もう。
もどかしい。
もうしんどい。
イキたすぎてしんどい。
「…っ」
「千速?」
いつまでも焦らしてくるから、冬華さんの手を掴んで。
「っここ…っに…っはやく…っくれ…ったのむ…っ」
欲しい場所に誘導して、哀願した。
「やば…っエロすぎ…っ」
冬華さんは顔を真っ赤にして。
そして。
「あっあっああ…っイク…ッイク…ッんん゙ぅッッ!」
待ち望んだ強い快感に、いとも簡単に私は達した。
「は…は…」
冬華さんの負担にならないように背中に腕を回し、息を整える。
「まだよ?千速」
「ぇ…あ、あ…あ…っあ…っ」
余韻で痙攣してるのに、ナカに指が挿入されて。
「あ、あ…っあ…っン、んっんぅ…っん…っ」
唾液を混ぜ合うようなキスを。
舌を絡ませ、厭らしい音を響かせて。
「ふ…っあ…っは…っはぁ…っあ…っ」
私の反れた喉元に舌を這わせられる。
「あ゙っそこ…ッ!そこっあ…っあ…っきもちぃ…っああ…っあっ」
「ん、ここ好きな場所よね」
一番感じる場所を摩られ、ビクッと身体が震えた。
「ほら、またイっちゃうんじゃない?」
「あ゙ぁあ…っイ…ッ!っあ゙あぁあ…ッ!」
強く摩られ続けて、またすぐ達してしまった…。
「あ…あ、あ…」
「…っ」
足に力が入らなくなって、カクンと崩れたのを抱き止めてくれたが。
「ぁ…っはな…離していい…っ離して…っ」
抱き留めることで腹に力が入って、痛みから眉間に皺を寄せた。
「っばかね。離さないわよ」
「は…ぁ…すま…ない…っン…っ」
ゆっくりと座らされ、達した余韻の痙攣が治らず。
足の間に両手を置き、ペタンと尻を付けて座って。
「千速」
「ん…ン…」
冬華さんは膝を付き、事後のいつものキスをしてくれた。
「ふ…っあ…っはぁ…っ」
だが、今の私にはそのキスすら快感が凄くて。
「は…ッン…っン゙ぅ…ッ」
ビクッとまた身体が震えた。
「え、嘘。イった?」
「…ぁ…ィ…た…と…思う…」
治らない。
痙攣がなかなか治らない。
「…あなた…そんなにエロかったっけ…?」
「…っあんたが…っそういう身体にしたんだろ…っ」
「やばぁ…えー…やば…」
こうして、抱いてもらうとわかる。
やっぱり自分でするのとは全然違う。
快感の強さもそうだし、良いところになかなか触れてもらえない焦ったさともどかしさもそうだ。
何より、好いてる人に触れられる幸福度がヤバすぎる。
「立てる?」
「ぁ…立てる…」
やっと痙攣も治り、足腰に力が戻り立ち上がる。
冬華さんと一緒に浴室から出る。
「拭くぞ」
「ん、ありがと」
少し背伸びをして、ワシャワシャと髪を拭いていると。
「あんっ…っおい…!」
急に胸の先を摘まれて上擦った声が出ちまった…。
「ふふ…っ可愛い声…っ!」
「っい、いきなりはやめろっ」
冬華さんはまたクスクス笑って、今度こそ大人しく拭かせてくれた。
私は脱衣所で、適当に服を着て。
「千速、スウェット貸してねー」
「あぁ、いいよ」
冬華さんは寝室へと私のスウェットを取りに行った。
冷蔵庫からミネラルウォーターを取り出して、グラスに注ぐ。
冷たい水を飲みながら。
「ん?」
寝室?
ん?寝室?
…あ、寝室?
「ッ寝室!?!?」
口に含んでいた水を吹き出して。
「や、やばい!!!」
スーツが…!!
ベッドの上に置きっぱなしだ!!!
「冬華さん…ッ!!」
慌てて寝室へ行ったが…。
時すでに遅し…。
「………」
冬華さんは自分のスーツを手に取っていて。
「…シワシワになってる」
抱き締めて寝たから、少しだけシワになっていて。
「…や、あの…それには…ワケがあって…だな…」
「抱き締めながら寝てたの?」
こちらを見ずに、問いかけてきた。
「…ま…まぁ…その…なんていうか…」
冬華さんの香りを嗅ぎながら一人でシた、なんて絶対に言えるはずもなく。
「……その…抱き締めて…寝た…」
そこだけ素直に認めた。
そこを誤魔化すと墓穴を掘りそうだから。
「へー」
冬華さんは私へ振り返って。
「ここ、唾液の痕があるけど。どうして?」
スーツの中側の、中心辺りに。
白くシミになってる箇所があった。
やばい。
それは気付かなかった。
「……や…それは…」
「ん?」
ニコニコと綺麗な笑みを浮かべたまま、冬華さんは私に歩み寄ってきて。
「…あの…」
「なぁに?」
私の前に立って。
「…っそれは…多分…寝てた時に…垂れた…んだと…」
思う…。
そうであってほしい。
まさか一人でシた時に、顔に押し当ててたからとか。
そんな、そんなこと…で…付いたなんて…。
「ねぇ、千速」
「っだから…っちが…っ」
冬華さんは私の耳に顔を近づけて。
「…私の声と指先を想像しながら自分でするのと…私本人にされるのと…どちらが気持ち良かった…?」
息を吹きかけるように、囁かれて。
「っぅぁ…っ」
ビクッと身体が震えた。
はぁ…。
バレた…。
あー…。
バレた…。
ああもうバレた…。
墓場まで持っていくつもりだったのに…。
さっさとスーツをクリーニングに出せばよかったのに。
冬華さんの香りがしたばかりに出すのが遅れた。
「ね、教えて?どっちが気持ち良かったの?」
「…っ」
ぎゅっと自分を抱き締める。
聞くなよそんなこと。
聞かなくてもわかるだろ。
さっきの私を見たらわかるだろ。
「ねぇ」
言わないからな。
絶対に。
言ってたまるか。
そんな恥ずかしいこと。
…でも言わないと解放してくれないだろうな。
はぁ…もう…。
最悪だ…。
だって今日退院出来ると思わなかったし…。
「……千速?」
「…っ」
私は俯いて、拳を握って。
「……っ冬華さんのほうが…っ良かった…っ」
蚊の鳴くような声で、呟いた。
「寂しかった?」
「…」
頷く。
「私の香りがして安心した?」
「…」
頷く。
もう知らん。
だってバレたし。
もう何も、羞恥心も何もあるわけない。
だって一人でシたことがバレたんだから。
これ以上の恥ずかしいことなんてないだろ。
「…ふ、ふふ…っか、可愛すぎる…っ」
「……うるせぇ…悪いか…」
冬華さんは口を押さえ、堪え切れない笑みを零してプルプルと震えている。
…まぁ…。
シて見せろと言われないだけいいか…。
「ね、シて見せてよ」
言われた…。
チラッと冬華さんを見れば、ニヤニヤしまくっててムカつく。
「千速、見たい」
「……」
私が照れて、出来ないって言うと思ってるよな。
…賭けに出てみるか。
私は目を閉じて。
「…わかった」
「え」
ベッドに腰をかけて。
「見とけよ?しっかりと、その目で」
スウェットの中に手を入れて、ソコに触った瞬間だった。
「ッちょ…!!ストップ!!待って待って!え?嘘でしょ!?っす、するの!?」
冬華さんはすぐに駆け寄ってきて、私の手を止めた。
「…なんだよ。見たいんだろ?」
私は真っ直ぐに冬華さんを見つめ、目を細める。
「…っみ、見たい…けど…っで、でも…っ」
冬華さんは顔を真っ赤にさせて。
「なんか…っ色々ヤバくなりそうだから…っやっぱりやめとく…っ!」
私から視線を逸らした。
「……そうか、残念だ」
スウェットから手を抜き、冬華さんへ触れるだけのキスをして。
「…スーツはすまん。クリーニング出してくるから」
「え、えぇ…お願いします…」
タンスからスウェットと、冬華さんの下着を取り出して。
「着たら手術痕の消毒するからな」
「…わかったわ」
「先にリビングに行ってるぞ」
「…えぇ」
冬華さんを寝室に残し、リビングに戻った。
瞬間、ドッと汗が吹き出た。
「…っあぶねぇ…っ人生終わったと思った…」
あそこで照れずにニヤニヤされたままだったら、きっともうするしかなかったと思う…。
危ない賭けだったが勝てて良かった…。
自慰を見せるなんて絶対に嫌だからな…。
それに…。
あれだけ快楽を与えられた後なのに、満足出来るはずもない。
「誰か消したい記憶だけ消せる薬を発明してくれ…」
冬華さんに飲ませてやりたい…。
…まぁ、それからは。
「ユーバーイーツ頼む?」
「だな。今日退院出来ると思わなかったから、食うもん何もない」
ユーバーイーツを頼んで、来るまでの間に消毒も済ませて。
「スマホ買いに行かないとな」
「そうね。最新のにしようかしら」
「もう壊すなよ?」
「っ私が壊したわけじゃないけど!」
まったりと過ごした。
冬華さんはまた明日から忙しい日々が始まるが。
それでも神奈川県警本部に“ 蒼月警視”がいるってだけでガラッと雰囲気が変わる。
“萩原”って声が聞こえる安堵感が半端ないんだよな。
寝る時には。
「ほら、スーツじゃなくて本物を抱き締めてよ」
「…っ痛くても知らないからな…!」
スーツじゃなくて、冬華さんを抱き締めて眠りに就いた。
next