願い ベルモット男主夢
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「あ?金?ねぇよそんなの」
「…あなたさっきの言葉はなんだったの?」
「さっきの言葉?ああ、違う違う。アプリだよアプリ」
「アプリ?なに、アプリで女と会話してるの?」
事後、俺はスタート時からやってるファイナルクエストのアプリをプレイしてたら、ベルモットが疑ってきた。
「女じゃねぇ、新一だよ。このアプリ、電話帳と連携されてるから電話帳内でプレイしてる奴にフレンド申請送れるんだよ」
フレ申送ったらなってくれてビビった。
「…お金の話は?」
「新一に装備買いてぇから金くれって言われた」
ほら、とベルモットに見せる。
「俺だって装備買いてぇのに」
課金すりゃ一発なんだが、ギャンブルで負けて無くなっちまったからな…。
「…あの坊やとそんな仲なの?」
「まさか承認してくれるとは思わなかった」
「…へぇ」
まぁ、あいつのことだから利用しようと思ってんだろうけどな。
「……ほら」
「あん?」
スッと俺の顔の横に現れたそれは。
「クレカ!?しかも黒い!!」
まさかのブラックカードで。
「…月100万までなら許すわ」
まさかの課金まで許してくれた。
「やった!ありがとな!クリス!」
俺はそのクレカ情報を高速で打ち込む。
これで俺は新一より先に進める。
「……お風呂入りたいんだけど」
「近所に銭湯あるけど行くか?」
「…あなたは度々私がハリウッド女優だということを忘れてるわよね」
こんな貧相な布団に寝かせて、なんてぶちぶち文句を言う。
「ハリウッド女優様が経験したことねぇ庶民的な暮らしだろ?」
ケラケラ笑ってやれば、ジト目で睨まれた。
「お腹も空いたし、“仕事”までまだ時間あるから朝とは違うホテル行くわよ」
「はいはい、仰せのままに」
俺もクリスも服を着て、立ち上がる。
「……」
「腰痛そう」
「…煩いわね」
あんまり激しくはしてないんだが。
「そういや、昼間の狙撃の件はジンに話を通しておいた」
「ジンはなんて?」
「“…チッ、…惜しいことをしたな。こちらで探し出す”ってさ。あいつ舌打ちしねぇと生きて行けねぇのかな」
「ふふ、嫌われたものね」
俺なんでこんなにジンに嫌われたんだ?
別に俺はジンに何も、と。
クリスを見る。
「なに?」
「いや」
もしかして。
「お前、ジンと寝たことある?」
「は?」
ベルモットを取られたってブチギレてんのか?あいつ。
「…なによ、急に」
「いや、俺がジンに嫌われる理由さ。お前を取られたって思ってるのかと思って」
クリスはチラッと俺を見て、視線を逸らして。
「……ジンがそんなこと思うわけないでしょ?」
「別に寝たからって怒ってるわけじゃねぇぞ?」
ただの確認だ。
またチラッと俺を見て。
「………あるわよ」
小さく呟いた。
「やっぱりか。納得した」
俺だって他の女と寝たし、クリスだってジンだけじゃなくて俳優とも寝てんだろ。
そこを責めたいわけじゃなく、本当にただの確認で。
「だったら嫌われたままでいいか」
「え?」
俺はニッと笑って。
「お前をジンに譲る気なんて更々ねぇしな」
そう言うと。
「…私は物じゃないけど」
どこか嬉しそうだった。
素直じゃなさすぎて。
遠回しすぎて。
察しろって雰囲気を出すし、苛々してるのも隠さずにぶつけてくるし。
それでいて嫉妬と独占欲で狂いそうになって。
それらの“願い”を口にせず、泣きそうになっていたベルモット。
ベルモットらしくないと言えばらしくはないんだけど。
それよりも、こういう一面もあるのかと驚いたと同時に。
可愛いなと思った。
それに、こいつこんなになるまで俺のことが好きなのかって思ったら嬉しくて。
ただの性欲処理で毎回呼ばれてるんだと思ってたくらいだからな。
「その傷も、痕が残らないようにちゃんと処置をしないと駄目よ」
「額の傷のことか?」
「そうよ。それ以外ないでしょ?」
俺はきょとんとして、着た服をまた脱いで。
「背中の傷のが痛ぇんだよな、俺は」
背中の爪痕を見せると。
「……」
クリスは自分の爪を見て。
「………まぁ…それも手当てをしてあげるわよ…」
後ろを向いた。
まったく。
素直じゃなさすぎて可愛い奴だよ。
「…早く服を着て。置いて行くわよ?」
「いや服が擦れて背中が痛くてさ」
「……」
って、あまり揶揄いすぎるとブチギレて撃たれそうだからな。
服を着直して、ニッと笑って。
「あとで背中の写真撮ってくれよな」
と言えば。
「…写真の代わりに風穴でもいいかしら?」
ゴリッと背中に銃を突き付けられた。
「すみませんでした…」
両手を上げて降参ポーズ。
揶揄いすぎた…。
「…本当、なんでこんな男に惚れたのかしら…」
クリスの小さな呟きはしっかりと俺まで届いて。
「良い男だろ?」
ニッと笑ってやった。
交際とか、恋人とか。
俺らの関係はきっと、そんな綺麗な関係じゃない。
もっと深くて、ドス黒い何か。
「…あなた、私が他の男と寝るのは嫌じゃないの?」
「嫌に決まってんだろ」
「……」
「ただ俺だってお前以外の女と寝たんだから、そこを言える立場じゃねぇし怒るのもお門違いじゃねぇか」
「…そうね」
「ただ“これから先”は許さねぇ。寝た奴ら全員殺す。例外はねぇぞ」
「あらま、怖い男」
お互いが依存し合って生きて行くんだろう。
“これから先”の人生がどんなに地獄だとしても。
「ラーメン食ってから行こうぜ」
「だからラーメンは嫌って何度言わせるの?それにまずはシャワー浴びないとどこにも行かないわ」
「じゃあ、ホテルまでユーバー頼んでもいい?」
「それなら許してあげる」
俺はこいつさえ居れば、地獄もそんな悪いところじゃねぇって思えると思う。
ちなみに、俺を狙撃した奴はコルンに狙撃し返されて誰に撃たれたかもわからず死んでいったらしい。
「あんた、スマホ変えたの?」
キャンティに聞かれて。
「おう。ベルモットに水没させられてな」
「じゃあ新しいの教えてよ」
「ベルモット以外の女の番号入れたら殺されるんだよ」
「…ベルモットの尻に敷かれすぎじゃない?」
「ま、惚れた女だから仕方ねぇさ。だから悪ぃなキャンティ。俺への連絡はベルモットかジンを通してくれ」
キャンティにも呆れられたが。
「スピリタス、何をしてるの?行くわよ」
「へいへい。女王様が呼んでるから行くわ。じゃあな」
「…変な奴」
きっと、俺たちは。
ずっと一緒に堕ちていくのだろう。
どこまでも、永遠に。
堕ちていくのだろうな。
END
「あ?金?ねぇよそんなの」
「…あなたさっきの言葉はなんだったの?」
「さっきの言葉?ああ、違う違う。アプリだよアプリ」
「アプリ?なに、アプリで女と会話してるの?」
事後、俺はスタート時からやってるファイナルクエストのアプリをプレイしてたら、ベルモットが疑ってきた。
「女じゃねぇ、新一だよ。このアプリ、電話帳と連携されてるから電話帳内でプレイしてる奴にフレンド申請送れるんだよ」
フレ申送ったらなってくれてビビった。
「…お金の話は?」
「新一に装備買いてぇから金くれって言われた」
ほら、とベルモットに見せる。
「俺だって装備買いてぇのに」
課金すりゃ一発なんだが、ギャンブルで負けて無くなっちまったからな…。
「…あの坊やとそんな仲なの?」
「まさか承認してくれるとは思わなかった」
「…へぇ」
まぁ、あいつのことだから利用しようと思ってんだろうけどな。
「……ほら」
「あん?」
スッと俺の顔の横に現れたそれは。
「クレカ!?しかも黒い!!」
まさかのブラックカードで。
「…月100万までなら許すわ」
まさかの課金まで許してくれた。
「やった!ありがとな!クリス!」
俺はそのクレカ情報を高速で打ち込む。
これで俺は新一より先に進める。
「……お風呂入りたいんだけど」
「近所に銭湯あるけど行くか?」
「…あなたは度々私がハリウッド女優だということを忘れてるわよね」
こんな貧相な布団に寝かせて、なんてぶちぶち文句を言う。
「ハリウッド女優様が経験したことねぇ庶民的な暮らしだろ?」
ケラケラ笑ってやれば、ジト目で睨まれた。
「お腹も空いたし、“仕事”までまだ時間あるから朝とは違うホテル行くわよ」
「はいはい、仰せのままに」
俺もクリスも服を着て、立ち上がる。
「……」
「腰痛そう」
「…煩いわね」
あんまり激しくはしてないんだが。
「そういや、昼間の狙撃の件はジンに話を通しておいた」
「ジンはなんて?」
「“…チッ、…惜しいことをしたな。こちらで探し出す”ってさ。あいつ舌打ちしねぇと生きて行けねぇのかな」
「ふふ、嫌われたものね」
俺なんでこんなにジンに嫌われたんだ?
別に俺はジンに何も、と。
クリスを見る。
「なに?」
「いや」
もしかして。
「お前、ジンと寝たことある?」
「は?」
ベルモットを取られたってブチギレてんのか?あいつ。
「…なによ、急に」
「いや、俺がジンに嫌われる理由さ。お前を取られたって思ってるのかと思って」
クリスはチラッと俺を見て、視線を逸らして。
「……ジンがそんなこと思うわけないでしょ?」
「別に寝たからって怒ってるわけじゃねぇぞ?」
ただの確認だ。
またチラッと俺を見て。
「………あるわよ」
小さく呟いた。
「やっぱりか。納得した」
俺だって他の女と寝たし、クリスだってジンだけじゃなくて俳優とも寝てんだろ。
そこを責めたいわけじゃなく、本当にただの確認で。
「だったら嫌われたままでいいか」
「え?」
俺はニッと笑って。
「お前をジンに譲る気なんて更々ねぇしな」
そう言うと。
「…私は物じゃないけど」
どこか嬉しそうだった。
素直じゃなさすぎて。
遠回しすぎて。
察しろって雰囲気を出すし、苛々してるのも隠さずにぶつけてくるし。
それでいて嫉妬と独占欲で狂いそうになって。
それらの“願い”を口にせず、泣きそうになっていたベルモット。
ベルモットらしくないと言えばらしくはないんだけど。
それよりも、こういう一面もあるのかと驚いたと同時に。
可愛いなと思った。
それに、こいつこんなになるまで俺のことが好きなのかって思ったら嬉しくて。
ただの性欲処理で毎回呼ばれてるんだと思ってたくらいだからな。
「その傷も、痕が残らないようにちゃんと処置をしないと駄目よ」
「額の傷のことか?」
「そうよ。それ以外ないでしょ?」
俺はきょとんとして、着た服をまた脱いで。
「背中の傷のが痛ぇんだよな、俺は」
背中の爪痕を見せると。
「……」
クリスは自分の爪を見て。
「………まぁ…それも手当てをしてあげるわよ…」
後ろを向いた。
まったく。
素直じゃなさすぎて可愛い奴だよ。
「…早く服を着て。置いて行くわよ?」
「いや服が擦れて背中が痛くてさ」
「……」
って、あまり揶揄いすぎるとブチギレて撃たれそうだからな。
服を着直して、ニッと笑って。
「あとで背中の写真撮ってくれよな」
と言えば。
「…写真の代わりに風穴でもいいかしら?」
ゴリッと背中に銃を突き付けられた。
「すみませんでした…」
両手を上げて降参ポーズ。
揶揄いすぎた…。
「…本当、なんでこんな男に惚れたのかしら…」
クリスの小さな呟きはしっかりと俺まで届いて。
「良い男だろ?」
ニッと笑ってやった。
交際とか、恋人とか。
俺らの関係はきっと、そんな綺麗な関係じゃない。
もっと深くて、ドス黒い何か。
「…あなた、私が他の男と寝るのは嫌じゃないの?」
「嫌に決まってんだろ」
「……」
「ただ俺だってお前以外の女と寝たんだから、そこを言える立場じゃねぇし怒るのもお門違いじゃねぇか」
「…そうね」
「ただ“これから先”は許さねぇ。寝た奴ら全員殺す。例外はねぇぞ」
「あらま、怖い男」
お互いが依存し合って生きて行くんだろう。
“これから先”の人生がどんなに地獄だとしても。
「ラーメン食ってから行こうぜ」
「だからラーメンは嫌って何度言わせるの?それにまずはシャワー浴びないとどこにも行かないわ」
「じゃあ、ホテルまでユーバー頼んでもいい?」
「それなら許してあげる」
俺はこいつさえ居れば、地獄もそんな悪いところじゃねぇって思えると思う。
ちなみに、俺を狙撃した奴はコルンに狙撃し返されて誰に撃たれたかもわからず死んでいったらしい。
「あんた、スマホ変えたの?」
キャンティに聞かれて。
「おう。ベルモットに水没させられてな」
「じゃあ新しいの教えてよ」
「ベルモット以外の女の番号入れたら殺されるんだよ」
「…ベルモットの尻に敷かれすぎじゃない?」
「ま、惚れた女だから仕方ねぇさ。だから悪ぃなキャンティ。俺への連絡はベルモットかジンを通してくれ」
キャンティにも呆れられたが。
「スピリタス、何をしてるの?行くわよ」
「へいへい。女王様が呼んでるから行くわ。じゃあな」
「…変な奴」
きっと、俺たちは。
ずっと一緒に堕ちていくのだろう。
どこまでも、永遠に。
堕ちていくのだろうな。
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