ライバル? オリヴィエ 男主夢
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「アームストロング少将、アルバート中将がお見えになってます」
「アルバート中将が?今日は確かマルケル中将が来る予定だったはずだが」
「それが、“当日になって面倒くさいから代わりに行ってくれとぬかしやがって”と仰ってました」
「…あの方も大変だな」
ある日。
我が城にアルバート中将がやってきた。
アルバート中将は国家錬金術師ではないが、刀剣の扱いに秀でた者で錬金術をも扱えて。
仕事も正確で迅速だ。
部下からの絶大な信頼を得ている人で、私が認める数少ない人物だ。
そんな忙しい人が、中央の阿呆の代わりに査察を任せられたようで。
「物凄く文句言ってます」
「だろうな」
物凄く文句を言っているらしい。
応接室に着き、身なりを整える。
コンコン
「失礼します、アルバート中将」
「!アームストロング少将、いきなり来て申し訳ないね」
中に入れば、アルバート中将がこちらへ振り向いて申し訳なさそうな表情を浮かべていた。
「とんでもないです。災難でしたね」
アルバート中将に歩み寄れば。
「もっと早く言えばいいものを、本当に困った奴だよ」
肩を竦めた。
「勤務していてなんですが、ブリッグズ地方への査察が面倒なのは理解できます」
この地は寒いしな。
何より私を苦手だと思う輩は多いだろう。
私がそう言うと、アルバート中将はきょとんと私を見て。
「僕は別に君が苦手なわけでもないし、面倒だから来たくないというわけでもないよ」
そう言った。
「いえ、アルバート中将に対して申し上げたわけではなく…」
「あーいやいや、ちゃんとわかってる」
アルバート中将はすぐに小さな笑みを浮かべて。
「ただ、僕は違うよってことをわかってほしいだけさ」
そう続けた。
「…はい」
まぁ、この人はそういう人だとわかっている。
何せ父上が口煩くアルバート中将のことを褒めていたからな。
“あの若さで優秀な逸材だ”と。
「そういえば、お父上は元気かな?」
「煩いくらい元気で煩いですね」
「…煩いを二回も言うほど元気なんだね」
アルバート中将はクスクス笑う。
この人は、父上が現役時代に大層世話になったらしく。
今でも恩を感じているほど。
「さて、と。査察に来たんだから仕事をせねば」
「どうぞ、隅々まで」
傍に抱えた封筒から書類を取り出し、バチッと錬成反応が起きたかと思えば封筒がクリップボードに変わった。
「便利ですね」
「紙製だけど、結構な強度があるんだよ」
ほら、と触らせてくれた。
別に触らなくてもいいんだが…。
「本当に結構な強度がありそうだ」
「ふふ。まぁレイブン中将には使い道がないって言われたけどねあの狸め」
さらっと暴言を吐き出した。
「こう、どうでも良さそうなものに興味が出ちゃうのが僕の悪い癖だ」
そう言い、歩き出した。
「応用すればわりと便利だと思いますがね」
「君、意外と褒めてくれるんだね。くだらんと一瞥すらしてくれないと思ってたよ」
「くだらないものはくだらないと判断しますよ。ただ、アルバート中将のそれは少し面白いと思ったまでです」
アルバート中将はきょとん顔から。
「はっはっ」
小さく笑って。
「その、上官に物怖じせずにはっきりと意見を言う君が僕は好きだね」
そう放った。
「…ありがとうございます」
私が捉えた言葉の意味と。
「うんうん、さてさて。どんな悪さをしてるか確認して行こうか」
この人が放った言葉の意味は違うもの。
紛らわしい言い方をしないでいただきたいものだ。
「…中将がボスのことを?」
「いや、人としてという意味だろうな…」
バッカニアもそう思ったようで、マイルズに訂正されていた。
…まったく。
人の気も知らんで…。
「色々悪さしてるなぁ」
「国境を護るためなので」
アルバート中将に色々暴かれる。
しかし私たちに焦りはなく。
「アルバート中将も共犯っすよ」
「アルバート中将が来てくれたなら大丈夫ですね」
など、馴れ馴れしくも共犯にした。
「え゙?共犯にされたんだけど…」
「ならば、軍法会議にかけますか?」
「そんな面倒くさい」
「でしたら共犯ですね」
など、他愛のない会話をしたり。
「あ、ここ空気漏れてる」
「中将、お願いします」
「対価は?」
「このネジを差し上げますよ中将」
「いらんわい!ん、直した」
「「「あざーっす!」」」
など、部下がふざけたりしても怒らず。
「人が良すぎるのもどうかと思いますが」
「え゙、良い事してるのに注意された…」
あまりの人の良さに警告してみたり。
「いやはや、悪さばかりしてるねぇ君は」
など、クツクツと笑う中将に。
「バレなきゃいいのです」
そう言うと、アルバート中将はきょとんとして。
「え?バレたよ?僕にバレたよ?」
そう言ったから。
「それはバレた内に入りませんな」
と、返した。
「もし僕がこのことを報告したらどうする?」
ブリッグズでの悪さを軍法会議に出されたら、か。
「どうもしません。ただ貴方への信頼が崩れるだけです」
ブリッグズ兵からの信頼は崩れ、警戒の対象になるだろう。
「それが一番の脅しだよねぇ」
信頼は築き上げるのが大変であり、崩れるのは一瞬だ。
一度崩れたものを立て直すにも、今まで以上の努力が必要になってくる。
「怖いですか」
「そりゃそうさ。だって君からの信頼が崩れたら、漏れなくグラマン中将やマスタング大佐にまで嫌われそうだし」
「マスタングなぞ取りに足らん若造でしょう」
「確かに彼はまだまだ若造であることには代わりないが」
あの若造のことまで気にかけるとは。
「敬愛するグラマン中将が信用する人物だから、嫌われたくないなぁ」
中将はクツクツと笑った。
グラマンと私の父上に、絶対な信頼を置いているのだろうな。
その信頼の延長線上にマスタングや私がいる。
「っと、ここ地下あるよね?見せてもらっても?」
「地下には何もありませんよ」
「おやおや、地下でどんな悪さをしてるのか楽しみだね」
ワクワクする、と。
子供のようなことをほざき、アルバート中将は再び歩き出した。
「いらしたのがアルバート中将でよかったですね」
マイルズがコソッと耳打ちをしてきたため。
「まったくだな。まぁ、あの人でなければこんな隅々まで確認せんだろう」
「確かに」
などと、マイルズと小さく笑った。
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「アームストロング少将、アルバート中将がお見えになってます」
「アルバート中将が?今日は確かマルケル中将が来る予定だったはずだが」
「それが、“当日になって面倒くさいから代わりに行ってくれとぬかしやがって”と仰ってました」
「…あの方も大変だな」
ある日。
我が城にアルバート中将がやってきた。
アルバート中将は国家錬金術師ではないが、刀剣の扱いに秀でた者で錬金術をも扱えて。
仕事も正確で迅速だ。
部下からの絶大な信頼を得ている人で、私が認める数少ない人物だ。
そんな忙しい人が、中央の阿呆の代わりに査察を任せられたようで。
「物凄く文句言ってます」
「だろうな」
物凄く文句を言っているらしい。
応接室に着き、身なりを整える。
コンコン
「失礼します、アルバート中将」
「!アームストロング少将、いきなり来て申し訳ないね」
中に入れば、アルバート中将がこちらへ振り向いて申し訳なさそうな表情を浮かべていた。
「とんでもないです。災難でしたね」
アルバート中将に歩み寄れば。
「もっと早く言えばいいものを、本当に困った奴だよ」
肩を竦めた。
「勤務していてなんですが、ブリッグズ地方への査察が面倒なのは理解できます」
この地は寒いしな。
何より私を苦手だと思う輩は多いだろう。
私がそう言うと、アルバート中将はきょとんと私を見て。
「僕は別に君が苦手なわけでもないし、面倒だから来たくないというわけでもないよ」
そう言った。
「いえ、アルバート中将に対して申し上げたわけではなく…」
「あーいやいや、ちゃんとわかってる」
アルバート中将はすぐに小さな笑みを浮かべて。
「ただ、僕は違うよってことをわかってほしいだけさ」
そう続けた。
「…はい」
まぁ、この人はそういう人だとわかっている。
何せ父上が口煩くアルバート中将のことを褒めていたからな。
“あの若さで優秀な逸材だ”と。
「そういえば、お父上は元気かな?」
「煩いくらい元気で煩いですね」
「…煩いを二回も言うほど元気なんだね」
アルバート中将はクスクス笑う。
この人は、父上が現役時代に大層世話になったらしく。
今でも恩を感じているほど。
「さて、と。査察に来たんだから仕事をせねば」
「どうぞ、隅々まで」
傍に抱えた封筒から書類を取り出し、バチッと錬成反応が起きたかと思えば封筒がクリップボードに変わった。
「便利ですね」
「紙製だけど、結構な強度があるんだよ」
ほら、と触らせてくれた。
別に触らなくてもいいんだが…。
「本当に結構な強度がありそうだ」
「ふふ。まぁレイブン中将には使い道がないって言われたけどねあの狸め」
さらっと暴言を吐き出した。
「こう、どうでも良さそうなものに興味が出ちゃうのが僕の悪い癖だ」
そう言い、歩き出した。
「応用すればわりと便利だと思いますがね」
「君、意外と褒めてくれるんだね。くだらんと一瞥すらしてくれないと思ってたよ」
「くだらないものはくだらないと判断しますよ。ただ、アルバート中将のそれは少し面白いと思ったまでです」
アルバート中将はきょとん顔から。
「はっはっ」
小さく笑って。
「その、上官に物怖じせずにはっきりと意見を言う君が僕は好きだね」
そう放った。
「…ありがとうございます」
私が捉えた言葉の意味と。
「うんうん、さてさて。どんな悪さをしてるか確認して行こうか」
この人が放った言葉の意味は違うもの。
紛らわしい言い方をしないでいただきたいものだ。
「…中将がボスのことを?」
「いや、人としてという意味だろうな…」
バッカニアもそう思ったようで、マイルズに訂正されていた。
…まったく。
人の気も知らんで…。
「色々悪さしてるなぁ」
「国境を護るためなので」
アルバート中将に色々暴かれる。
しかし私たちに焦りはなく。
「アルバート中将も共犯っすよ」
「アルバート中将が来てくれたなら大丈夫ですね」
など、馴れ馴れしくも共犯にした。
「え゙?共犯にされたんだけど…」
「ならば、軍法会議にかけますか?」
「そんな面倒くさい」
「でしたら共犯ですね」
など、他愛のない会話をしたり。
「あ、ここ空気漏れてる」
「中将、お願いします」
「対価は?」
「このネジを差し上げますよ中将」
「いらんわい!ん、直した」
「「「あざーっす!」」」
など、部下がふざけたりしても怒らず。
「人が良すぎるのもどうかと思いますが」
「え゙、良い事してるのに注意された…」
あまりの人の良さに警告してみたり。
「いやはや、悪さばかりしてるねぇ君は」
など、クツクツと笑う中将に。
「バレなきゃいいのです」
そう言うと、アルバート中将はきょとんとして。
「え?バレたよ?僕にバレたよ?」
そう言ったから。
「それはバレた内に入りませんな」
と、返した。
「もし僕がこのことを報告したらどうする?」
ブリッグズでの悪さを軍法会議に出されたら、か。
「どうもしません。ただ貴方への信頼が崩れるだけです」
ブリッグズ兵からの信頼は崩れ、警戒の対象になるだろう。
「それが一番の脅しだよねぇ」
信頼は築き上げるのが大変であり、崩れるのは一瞬だ。
一度崩れたものを立て直すにも、今まで以上の努力が必要になってくる。
「怖いですか」
「そりゃそうさ。だって君からの信頼が崩れたら、漏れなくグラマン中将やマスタング大佐にまで嫌われそうだし」
「マスタングなぞ取りに足らん若造でしょう」
「確かに彼はまだまだ若造であることには代わりないが」
あの若造のことまで気にかけるとは。
「敬愛するグラマン中将が信用する人物だから、嫌われたくないなぁ」
中将はクツクツと笑った。
グラマンと私の父上に、絶対な信頼を置いているのだろうな。
その信頼の延長線上にマスタングや私がいる。
「っと、ここ地下あるよね?見せてもらっても?」
「地下には何もありませんよ」
「おやおや、地下でどんな悪さをしてるのか楽しみだね」
ワクワクする、と。
子供のようなことをほざき、アルバート中将は再び歩き出した。
「いらしたのがアルバート中将でよかったですね」
マイルズがコソッと耳打ちをしてきたため。
「まったくだな。まぁ、あの人でなければこんな隅々まで確認せんだろう」
「確かに」
などと、マイルズと小さく笑った。
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