コックリさん コナン語り 卯ノ花隊長 男主夢
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「で?なんであの子に取り憑いた?」
【……】
博士んちの庭。
銀麗さんたちとオレ、灰原と少年の霊がいる。
【…呼ばれたから…】
「呼ばれたからって取り憑いていいわけねぇだろ」
【……】
「お前たちのような霊が生身の人間に取り憑いたらどうなるかわからねぇか?」
【……わかる…】
少年の霊への説教が始まった…。
【…取り憑くつもりはなかった…】
「一緒に同じ家に帰ったってだけで取り憑いたことになるんだよ」
烈さんは何も発せず、黙って見てる。
その間、少年はチラチラと烈さん見て怯えてる。
【儂はただ…】
「ただ、なんだ?」
少年はフルフルと体を震わせれば。
「「……ッ!」」
カタカタと音が鳴り、鉢植えやら物置やらが宙に浮き始めた。
「ポルターガイスト!?」
「っこれが…っ」
初めて見たポルターガイストに、オレと灰原は顔を青褪めた。
【儂はただ…遊びたかっただけじゃあ…っ】
少年は両手で顔を覆い、まるで泣いているようで。
【遊びたかった…っ遊びたかった…っ】
「……」
銀麗さんと烈さんは浮いている物を見て。
「烈」
「……」
銀麗さんが烈さんを呼ぶ。
烈さんは黙ったまま、両手で三角形を作ったと思ったらその三角形の中が光り始めて…。
「……なにこれ」
「…暖かい…」
オレたちの周りの空間が明るくなった。
「…結界を張りました」
「…そんなファンタジー映画みたいな…」
本当…この人たちは何でもありだな…。
【怖がらせるつもりはなかったんじゃあ…っただ一緒に遊びたかった…っそれだけじゃあ…っ】
悲しんでる。
その悲しみに呼応して、植木鉢や物置が暴れ散らしてる…。
烈さんが張った結界があるから、ポルターガイストで暴れてる物で博士の家が傷つくことはない。
「…銀麗、この力は…」
「あぁ、こりゃ面倒なことになりそうだなぁ」
銀麗さんはため息を零し、少年の頭に手を置くと。
【ッッ!!】
少年はビクッと肩を震わせて、銀麗さんを見上げた。
「大丈夫だ。落ち着け」
【……】
ニッと笑顔を見せれば、少年は落ち着きを取り戻したようで植木鉢とかも浮いたまま動かなくなった。
「ポルターガイストが…」
「あれはそんなものではありませんよ」
「え?」
ポルターガイストじゃない?
じゃあ一体…。
烈さんは少年を見つめたまま。
「あれは、現世でいう“神通力”という力です」
「神通力…?」
「…ということは…」
オレと灰原も少年を見つめて。
「こいつは座敷童子だ」
銀麗さんがそう言った。
「座敷童子!?」
「あの古い家とか蔵にいて、その家に富をもたらすというあの座敷童子!?!?」
【儂が!?】
少年自身も驚いてる…。
「と言っても、座敷童子に“なろうとしている”段階だから、富をもたらすまでの能力はまだない」
銀麗さんはポリポリと頭を掻いて困ってる。
「座敷童子をあの世に送るわけにもいかんしなぁ」
「かと言って、自身で制御出来ない力を野放しにするわけにもいきませんね」
「座敷童子をあの世に送れないのはどうしてなの…?」
オレの問いかけに。
「座敷童子は子供の霊が神格化した存在で、簡単に言えば“神”だ。神をあの世に送るわけにはいかねぇだろ」
またすげぇ奴を降ろしたもんだ、と銀麗さんは苦笑いを零した。
「……神…」
「…怪異じゃなくて…」
【…神…】
オレと灰原、少年は顔を見合わせて。
【ふはははは!平伏せ愚民共!儂は神ぞ!神は偉いんだぞ!心して儂と遊べ!】
少年が調子に乗り始めた。
「……なんか怖くねぇなこいつ」
「…そうね。先程の怖さが嘘のようにダサいわ…」
オレと灰原が呆れるように少年を見る。
「お前はまだ座敷童子になってねぇ。なろうとしてる段階だっつってんだろ。それに俺だって神だわ」
「子供と張り合わないでください」
烈さんは屈み、少年と目線を合わせて。
「私の霊圧に気付ける時点で、高い霊感をお持ちのようで」
少年の頭を撫でた。
…この人も霊に触れるのかよ…。
「んだな。それもほったらかしにするわけにもいかねぇし、仕方ねぇか」
「浦原喜助に連絡をしておきます」
「頼む。おう、小僧、お前自分の名前は覚えてるのか?」
【儂は三百年生きた者ぞ。覚えてるわけなかろう】
「生きてねぇよ。三百年前に死んだってだけで三百年生きたわけじゃねぇわ。三百年も彷徨ってるだけだわ。っつーか、三百年しか経ってねぇのに忘れんな」
三百年…“しか”…。
まったくもって出鱈目な人だ…。
「んまぁ、そんなことより名前だな」
銀麗さんは少し考えて。
「よし、今からお前は“ 楪 黒燿”だ。俺の名をやるんだから有り難く名乗れ!」
ニッと笑って、少年…いや黒燿の頭を撫でた。
【楪…黒燿…】
黒燿は銀麗さんを見上げ、烈さんへと視線を戻すと。
烈さんも小さく笑みを浮かべて頷いた。
「俺は銀麗、そいつは烈だ。お前が神通力をちゃんと使いこなせるように特訓する」
つまり、この二人が父親と母親ということだ。
「だがお前はまだ人間を知らんからそれも学んでもらう!こいつが通う学校に行かせるからな!」
グイッと首根っこを持たれ、とんでもないことを言った。
「「え!?!?」」
「なんだなんだ?お前らの友達が降ろした奴だぞ?お前らにだって責任あるだろ!」
「そ、それにしたって霊が学校になんて…!」
行けるわけがない、って言おうとしたら。
黒燿は、目を大きく見開いて。
【学校に……行ける…のか…?】
そう言った。
ああ。
“そういう時代”に生きた子供だ。
行きたくても行けない。
生きたくても生きられない。
食いたくても食えない。
そんな時代の…。
「ま、肉体のことは心配すんな。よーし!無事解決だな!」
「黒燿もおりますし、らーめんとやらはまたの機会に」
銀麗さんと烈さんは背中を向けて、そして。
「帰るぞ、黒燿」
手を差し伸ばした。
【……】
黒燿は固まったまま、動かず。
「黒燿君」
「楪君」
オレと灰原が、触れれないけど背中を押すように。
【……っ】
黒燿は走り出して、銀麗さんと烈さんの手を握った。
「…飢饉とかあった時代を生きたんだろうな」
「そう思うと、私たちは幸せな時代を生きているわよね」
「まったくだな…」
灰原と博士んちの庭の縁側に座って。
「……座敷童子か…」
「…本当にいるのね。この家に住んでくれないかしら」
「いやそれなら毛利のおっちゃんちだろ」
「あらどうして?依頼が来なくなってもいいの?」
「ぐ…っそれは…っ」
灰原は膝で頬杖を付いて。
「また楽しくなってきたじゃない」
小さく笑った。
だからオレも小さく笑って。
「だな」
後ろ手を付いて、月を見上げた。
ちなみに、歩美ちゃんたちは翌日には元気を取り戻して。
「いいかお前ら!怪談で遊ぶ時は絶対に黙ってするな!」
「「「は、はい…ごめんなさい…」」」
ちゃんと説教しといた。
で、三日後には…。
「…… 楪 黒燿です。よろしくお願いします」
「「……」」
「はい、じゃあ哀ちゃん、あの子の隣に座ってね」
「はい…」
本当に黒燿が転校してきた。
「(なんか口調変わってねぇか?)」
「(…現世の子はそんな古い口調ではありませんって言われて烈に直された…)」
三日で直るということは、かなりのスパルタだったに違いない…。
何はともあれ、銀麗さんばかりに頼ってちゃダメだしな。
「(たくさん遊んでたくさん学ぶのだから、覚悟してなさいよ?)」
「(うん!)」
灰原がコソッと笑うと、黒燿は嬉しそうに悪戯に笑った。
座敷童子と友達になるって、案外オレらってすごいかもな。
END
「で?なんであの子に取り憑いた?」
【……】
博士んちの庭。
銀麗さんたちとオレ、灰原と少年の霊がいる。
【…呼ばれたから…】
「呼ばれたからって取り憑いていいわけねぇだろ」
【……】
「お前たちのような霊が生身の人間に取り憑いたらどうなるかわからねぇか?」
【……わかる…】
少年の霊への説教が始まった…。
【…取り憑くつもりはなかった…】
「一緒に同じ家に帰ったってだけで取り憑いたことになるんだよ」
烈さんは何も発せず、黙って見てる。
その間、少年はチラチラと烈さん見て怯えてる。
【儂はただ…】
「ただ、なんだ?」
少年はフルフルと体を震わせれば。
「「……ッ!」」
カタカタと音が鳴り、鉢植えやら物置やらが宙に浮き始めた。
「ポルターガイスト!?」
「っこれが…っ」
初めて見たポルターガイストに、オレと灰原は顔を青褪めた。
【儂はただ…遊びたかっただけじゃあ…っ】
少年は両手で顔を覆い、まるで泣いているようで。
【遊びたかった…っ遊びたかった…っ】
「……」
銀麗さんと烈さんは浮いている物を見て。
「烈」
「……」
銀麗さんが烈さんを呼ぶ。
烈さんは黙ったまま、両手で三角形を作ったと思ったらその三角形の中が光り始めて…。
「……なにこれ」
「…暖かい…」
オレたちの周りの空間が明るくなった。
「…結界を張りました」
「…そんなファンタジー映画みたいな…」
本当…この人たちは何でもありだな…。
【怖がらせるつもりはなかったんじゃあ…っただ一緒に遊びたかった…っそれだけじゃあ…っ】
悲しんでる。
その悲しみに呼応して、植木鉢や物置が暴れ散らしてる…。
烈さんが張った結界があるから、ポルターガイストで暴れてる物で博士の家が傷つくことはない。
「…銀麗、この力は…」
「あぁ、こりゃ面倒なことになりそうだなぁ」
銀麗さんはため息を零し、少年の頭に手を置くと。
【ッッ!!】
少年はビクッと肩を震わせて、銀麗さんを見上げた。
「大丈夫だ。落ち着け」
【……】
ニッと笑顔を見せれば、少年は落ち着きを取り戻したようで植木鉢とかも浮いたまま動かなくなった。
「ポルターガイストが…」
「あれはそんなものではありませんよ」
「え?」
ポルターガイストじゃない?
じゃあ一体…。
烈さんは少年を見つめたまま。
「あれは、現世でいう“神通力”という力です」
「神通力…?」
「…ということは…」
オレと灰原も少年を見つめて。
「こいつは座敷童子だ」
銀麗さんがそう言った。
「座敷童子!?」
「あの古い家とか蔵にいて、その家に富をもたらすというあの座敷童子!?!?」
【儂が!?】
少年自身も驚いてる…。
「と言っても、座敷童子に“なろうとしている”段階だから、富をもたらすまでの能力はまだない」
銀麗さんはポリポリと頭を掻いて困ってる。
「座敷童子をあの世に送るわけにもいかんしなぁ」
「かと言って、自身で制御出来ない力を野放しにするわけにもいきませんね」
「座敷童子をあの世に送れないのはどうしてなの…?」
オレの問いかけに。
「座敷童子は子供の霊が神格化した存在で、簡単に言えば“神”だ。神をあの世に送るわけにはいかねぇだろ」
またすげぇ奴を降ろしたもんだ、と銀麗さんは苦笑いを零した。
「……神…」
「…怪異じゃなくて…」
【…神…】
オレと灰原、少年は顔を見合わせて。
【ふはははは!平伏せ愚民共!儂は神ぞ!神は偉いんだぞ!心して儂と遊べ!】
少年が調子に乗り始めた。
「……なんか怖くねぇなこいつ」
「…そうね。先程の怖さが嘘のようにダサいわ…」
オレと灰原が呆れるように少年を見る。
「お前はまだ座敷童子になってねぇ。なろうとしてる段階だっつってんだろ。それに俺だって神だわ」
「子供と張り合わないでください」
烈さんは屈み、少年と目線を合わせて。
「私の霊圧に気付ける時点で、高い霊感をお持ちのようで」
少年の頭を撫でた。
…この人も霊に触れるのかよ…。
「んだな。それもほったらかしにするわけにもいかねぇし、仕方ねぇか」
「浦原喜助に連絡をしておきます」
「頼む。おう、小僧、お前自分の名前は覚えてるのか?」
【儂は三百年生きた者ぞ。覚えてるわけなかろう】
「生きてねぇよ。三百年前に死んだってだけで三百年生きたわけじゃねぇわ。三百年も彷徨ってるだけだわ。っつーか、三百年しか経ってねぇのに忘れんな」
三百年…“しか”…。
まったくもって出鱈目な人だ…。
「んまぁ、そんなことより名前だな」
銀麗さんは少し考えて。
「よし、今からお前は“ 楪 黒燿”だ。俺の名をやるんだから有り難く名乗れ!」
ニッと笑って、少年…いや黒燿の頭を撫でた。
【楪…黒燿…】
黒燿は銀麗さんを見上げ、烈さんへと視線を戻すと。
烈さんも小さく笑みを浮かべて頷いた。
「俺は銀麗、そいつは烈だ。お前が神通力をちゃんと使いこなせるように特訓する」
つまり、この二人が父親と母親ということだ。
「だがお前はまだ人間を知らんからそれも学んでもらう!こいつが通う学校に行かせるからな!」
グイッと首根っこを持たれ、とんでもないことを言った。
「「え!?!?」」
「なんだなんだ?お前らの友達が降ろした奴だぞ?お前らにだって責任あるだろ!」
「そ、それにしたって霊が学校になんて…!」
行けるわけがない、って言おうとしたら。
黒燿は、目を大きく見開いて。
【学校に……行ける…のか…?】
そう言った。
ああ。
“そういう時代”に生きた子供だ。
行きたくても行けない。
生きたくても生きられない。
食いたくても食えない。
そんな時代の…。
「ま、肉体のことは心配すんな。よーし!無事解決だな!」
「黒燿もおりますし、らーめんとやらはまたの機会に」
銀麗さんと烈さんは背中を向けて、そして。
「帰るぞ、黒燿」
手を差し伸ばした。
【……】
黒燿は固まったまま、動かず。
「黒燿君」
「楪君」
オレと灰原が、触れれないけど背中を押すように。
【……っ】
黒燿は走り出して、銀麗さんと烈さんの手を握った。
「…飢饉とかあった時代を生きたんだろうな」
「そう思うと、私たちは幸せな時代を生きているわよね」
「まったくだな…」
灰原と博士んちの庭の縁側に座って。
「……座敷童子か…」
「…本当にいるのね。この家に住んでくれないかしら」
「いやそれなら毛利のおっちゃんちだろ」
「あらどうして?依頼が来なくなってもいいの?」
「ぐ…っそれは…っ」
灰原は膝で頬杖を付いて。
「また楽しくなってきたじゃない」
小さく笑った。
だからオレも小さく笑って。
「だな」
後ろ手を付いて、月を見上げた。
ちなみに、歩美ちゃんたちは翌日には元気を取り戻して。
「いいかお前ら!怪談で遊ぶ時は絶対に黙ってするな!」
「「「は、はい…ごめんなさい…」」」
ちゃんと説教しといた。
で、三日後には…。
「…… 楪 黒燿です。よろしくお願いします」
「「……」」
「はい、じゃあ哀ちゃん、あの子の隣に座ってね」
「はい…」
本当に黒燿が転校してきた。
「(なんか口調変わってねぇか?)」
「(…現世の子はそんな古い口調ではありませんって言われて烈に直された…)」
三日で直るということは、かなりのスパルタだったに違いない…。
何はともあれ、銀麗さんばかりに頼ってちゃダメだしな。
「(たくさん遊んでたくさん学ぶのだから、覚悟してなさいよ?)」
「(うん!)」
灰原がコソッと笑うと、黒燿は嬉しそうに悪戯に笑った。
座敷童子と友達になるって、案外オレらってすごいかもな。
END